説明

給湯器

【課題】空気熱源熱交換器を備えた給湯器において、積雪による給湯器の運転効率の低下を防止して、正常運転を維持できるようにする。
【解決手段】給湯器10のハウジング12の3方側壁面の上部にコの字形状をしたパネル形状に空気熱源熱交換器40を設け、空気熱源熱交換器40の前面に防雪フード76を設けて空気流を確保する。ハウジング12の上面12aに空気排出口46を設け、空気排出口46に空気排出用ファン48を設け、上面12aの上方に網目状の防雪ネット88からなる屋根90を設ける。防雪フード74で積雪時の空気熱源蒸発器40の入口側の空気流を維持し、屋根90及び排気流によってハウジング出口側の空気流を維持するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気熱源熱交換器を備え、ヒートポンプサイクルを構成する給湯器が積雪地域の屋外に設けられた場合に、該給湯器に防雪機能を付与することにより、積雪に対しても給湯器の運転に支障をきたさないようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人等は、先に、圧縮機、ガスクーラ、キャピラリチューブ等の膨脹器(例えばキャピラリキット等)、及び蒸発器(例えば、外気を熱源とする熱交換器)を備え、COを冷媒としてヒートポンプサイクルを構成し、COを圧縮機の吐出側で超臨界状態とすることにより、90℃程度の高温水を供給可能な給湯装置を提案している(特許文献1)。
【0003】
このような給湯装置は、通常、1個のハウジング内の基礎面に前記機器類が収納されたユニット構造となった給湯器として構成している。給湯器が空気熱源熱交換器を備えている場合、ハウジングに空気吸込口と空気排出口とがもうけられ、該空気吸込口から外気が導入される。そして、ハウジング内に該空気熱源熱交換器の冷媒配管表面に接して流れる空気流が形成され、冷媒が外気から蒸発潜熱を吸収する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−303807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
該給湯器が積雪地域の屋外に配設された場合、給湯器への積雪により空気吸込口や空気排出口が閉塞され、熱源とする空気流の形成が阻害される虞がある。該空気流の形成が阻害されると、冷媒と外気との熱交換が妨げられ、COPが低下するとともに、給湯器の正常運転ができなくなる。
【0006】
そこで、本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、空気熱源熱交換器を備えた給湯器において、防雪機能を備えた給湯器を実現して、積雪による給湯器の能力低下を防止し、正常運転を維持できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため、本発明の給湯器は、
給湯用の冷媒が循環する圧縮機、ガスクーラ、膨脹器及び空気熱源蒸発器を含むヒートポンプサイクルと、
前記ヒートポンプサイクルを内包すると共に、側面に空気吸入口、上面に空気排出口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に、前記空気熱源蒸発器を介して前記空気吸入口から前記空気排出口に流れる空気流を形成する送風機とを備えた給湯器において、
前記空気流の前記空気吸入口への流入経路を確保しつつ、前記ハウジングの前記空気吸入口への雪の進入が防止されるように前記空気吸入口の上部から外側へ張り出したフードと、
前記ハウジングの上方に前記空気排出口との間に間隔を空けて配置された、複数の開口を有する多孔板とを備えたものである。
【0008】
本発明では、前記フードを設けたことにより、降雪時、前記空気吸込口への雪の吹き込みをなくすと共に、該空気吸入口への空気の流入を確保できるので、給湯器の運転に支障をきたさない。
また、ハウジング上面への降雪を前記多孔板で受け、降雪の一部を該多孔板に堆積させることにより、前記空気排出口に落ちる雪量を低減すると共に、該該空気排出口から排出される空気流によって該空気排出口に落ちる雪を吹き飛ばすことにより、該空気排出口への雪の侵入を防止できる。
そのため、降雪時でも空気熱源蒸発器の熱源となる空気流を維持できるので、給湯器の正常運転を維持できる。
【0009】
また、前記多孔板へは降雪の一部しか積雪しないので、該多孔板に負荷される積雪の重量を軽減できる。従って、該多孔板の支持強度を低減できる。また、多孔板の孔の開口径の大きさを変えることによって、多孔板への積雪量を調整できる。
【0010】
本発明において、選択的に、前記フード又は多孔板の内側で、前記空気吸入口又は空気排出口を覆うように配置され、線材で形成され多孔板より開口径が大きい防鳥用網体を設けるようにするとよい。
これによって、カラス等の野鳥からの害から該空気吸込口又は空気排出口を守り、あるいは野鳥が空気吸込口に吸い込まれるのを防止できる。
【0011】
本発明において、多孔板は一部領域が両側から固定プレートで挟持され、該固定プレートを介してハウジングの上方に立設した支柱に取り付けられるようにするとよい。
多孔板の取付手段として、例えば溶接を用いると、多孔板に溶接歪が生じ、多孔板に湾曲面が発生する。また、スポット溶接を用いた場合には、溶接時の騒音が激しいという問題がある。前記固定手段により、前記問題を解消できて、多孔板を平坦な状態で固定でき、取付け後の運転時に大きな騒音を発生しない。
【0012】
本発明において、多孔板はパンチングメタルか又はエキスパンドメタルにフラット加工を施した平坦な板状体で構成されるとよい。これによって、多孔板を低コストで製造できる。
【0013】
また、本発明において、冷媒がCOであり、ヒートポンプサイクルが圧縮機の出口側でCOが超臨界状態となり、空気熱源熱蒸発器はパネル状に形成されハウジング側壁を構成するとよい。
これによって、90℃程度の高温水を供給可能になると共に、ハウジングをコンパクト化できる。また、空気熱源熱交換器の配置と圧縮機やガスクーラ等の大型重量物との配置が干渉しなくなるので、ハウジングの高さを低減できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の給湯器によれば、給湯用の冷媒が循環する圧縮機、ガスクーラ、膨脹器及び空気熱源蒸発器を含むヒートポンプサイクルと、ヒートポンプサイクルを内包すると共に、側面に空気吸入口、上面に空気排出口を有するハウジングと、ハウジング内に、空気熱源蒸発器を介して空気吸入口から空気排出口に流れる空気流を形成する送風機とを備えた給湯器において、空気流の空気吸入口への流入経路を確保しつつ、ハウジングの空気吸入口への雪の進入が防止されるように空気吸入口の上部から外側へ張り出したフードと、ハウジングの上方に空気排出口との間に間隔を空けて配置された、複数の開口を有する多孔板とを備えたことにより、前記空気吸込口及び空気吸込口へ雪が吹き込むことなく、また、空気熱源熱交換器の冷媒伝熱面を通る空気流路を確保できるので、空気と冷媒との熱交換効率が低下せず、従って、給湯装置の正常運転を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】給湯器の一例を示す斜視図である。
【図2】前記給湯器の空気熱源熱交換器の一部を示す斜視図である。
【図3】防鳥ネットを装着した前記給湯器の外観図であり、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る給湯器の外観図であり、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。
【図5】前記実施形態に係る給湯器の防雪ネット88の斜視図である。
【図6】図5中のA視詳細図である。
【図7】図5中のB視詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
【0017】
本発明をCOを冷媒としてヒートポンプサイクルを構成し、積雪地域の屋外に配置された給湯器に適用した一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
まず、図1及び図2で給湯器10の全体構成を説明する。図1は給湯器10を正面側から視た斜視図である。図1において、給湯器10のハウジング12内には、ハウジング12の底面を構成する基板14が設けられている。基板14は平坦面を有し、その形状は長方形をなしている。
【0018】
基板14上の左側背面近傍に圧縮機16が配置されている。右側背面の上部領域には、動力制御盤18が配置され、動力制御盤18の下方の基板14上に背面に面してガスクーラ20が配置されている。また、右側正面近傍の基板14上に、ガスクーラ20に給湯用給水を給水する給水ポンプ22が固定されている。基板14の略中央には、円筒形状の超臨界タンク24が垂直方向に立設されている。
【0019】
圧縮機16の吐出側冷媒流路(図示省略)にバイパス路(図示省略)が分岐しており、超臨界タンク24は該バイパス路に介設され、超臨界タンク24に冷媒の一部を貯留することにより、冷媒流路を流れる冷媒量を調節している。左側正面に面して基板14上にキャピラリチューブの集合体を収納した箱型形状のキャピラリキット28が配置されている。
【0020】
ハウジング12は、上下方向に立設された5本の支柱30,32,34,36及び38に遮蔽パネルが取り付けられている。ハウジング12の左右側面及び正面の上部領域は、コの字形状をなすパネル状に形成された空気熱源熱交換器40で構成されている。
【0021】
図2に示すように、空気熱源熱交換器40は、間隔iをおいて上下方向に並設された多数の採熱フィン42と、該採熱フィン42を貫いて採熱フィン42と直角方向に配置された熱交換管群44とで構成されている。熱交換管群44にはCO冷媒が流れている。後述する空気排出用ファン48の稼動により、間隔iから外気aが吸入され、吸入された外気aはハウジング12内の上部空間に空気流を形成した後、空気排出口46から排出される。外気aは熱交換管群44を流れるCO冷媒と熱交換して、CO冷媒に蒸発潜熱を与える。
【0022】
空気熱源熱交換器40によって形成されるハウジング側壁を除くと、ハウジング12の側壁は、動力制御盤18や、ハウジング12内に収納された前記機器類のメンテナンスのために、後述する開閉可能な遮蔽パネルで構成されている。
ハウジング12の上面12aは、2個の円形の空気排出口46が設けられ、それ以外は遮蔽されている。そして、該空気排出口46内に空気排出用ファン48が設けられている。2個の空気排出口46は、同心円状の網と放射状の網とで構成された防鳥ネット50が設けられている。
【0023】
図3は、給湯装置10を各方向から視た外観図である。図3に示すように、空気熱源熱交換器40の外側面には格子状の網で構成された防鳥ネット52が設けられている。
空気熱源熱交換器40及び動力制御盤18以外のハウジング12の側面は、遮蔽パネル54〜66で遮蔽されている。これら遮蔽パネルは、夫々別体で構成され、支柱30〜38に個別に取り外し可能に取り付けられている。
【0024】
ハウジング12の基礎構造は、基板14の下に3本の縦桁70及び図示省略の横桁が格子状に組み立てられて配置されている。縦桁70及び横桁の上面は平坦面をなすように組み立てられ、この平坦面に基板14が固着されている。
基板14の四隅は下方に折り曲げられ、コの字形状となった方形基礎枠72を形成している。方形基礎枠72の下面は、縦桁70及び横桁の下面と同一水準に形成されている。縦桁70、横桁及び方形基礎枠72の下面が同一水準をなして基礎面fに接している。
【0025】
横桁は基板14の長辺と略同一長さを有するが、縦桁70は基板14の短辺より長く、縦桁70の両端部が基板14から突出している。縦桁70の両端部は、端面が長方形の箱形形状をなし、該両端部にアンカーボルトを取り付けることにより、ハウジング12を基礎面fに固定している。
【0026】
給湯器10を積雪地域など積雪の虞のある場所に配設する場合には、図4〜図7に示す防雪装置を取り付ける。以下、該防雪装置の構成を説明する。図4において、ハウジング12の正面及び左右側面の上部領域にパネル形状に配置された空気熱源熱交換器40の前面を覆うように防雪フード74が装着される。防雪フード74の上辺は、空気熱源熱交換器40の上端に設けられたフレームに取り付けられる。
【0027】
防雪フード74は、該上辺を起点として外側下方に張り出し、空気熱源熱交換器40の上側半分の領域を少し越えた位置まで下降配置された上壁76と、上壁76の両側で上壁76とハウジング表面間の隙間を覆うように該上壁76と一体に形成された一対の側壁78とからなる。上壁76の下方には開口80が形成され、これによって、該開口80から空気熱源熱交換器40の間隔iに連通する空気流aを形成できる。
【0028】
図4及び図5に示すように、ハウジング12の上面12aには、正面側隅部に同一長さの3本の支柱82a〜cが立設されると共に、背面側隅部に同一長さの3本の支柱84a〜cが立設される。該支柱84a〜cの長さは支柱82a〜cより短くなっている。四隅に配置された支柱82a、82c、84a及び84cの断面は台形状をなし、ハウジング上面12aの長辺の中間に配置される支柱82b及び84bの断面は長方形状をなす。
【0029】
これら支柱の上端にフレーム86a〜gが架設され、これらフレームにメッシュ状の開口を有する防雪ネット88を張設してなる屋根90を設けている。屋根90は、正面側と背面側の支柱の長さが異なるために、背面側に向けて下降傾斜している。屋根90の四隅より内側に配置されたフレーム86d、86e及び86fは、L字形状の断面を有する。防雪ネット88は、エキスパンドメタルをフラット加工し、メッシュ状の開口を有する平坦な板状に成形したものである。以下、屋根90の取付構造を図6及び図7により説明する。
【0030】
図6は、屋根90の正面側取付構造を示す。図6において、支柱82aの上端には上辺92が固着されている。フレーム94及び96は夫々L字断面を有し、フレーム96の上辺96aの端部は切り欠かれ、その切欠部にフレーム94の上辺94aが配置されている。そして、該上辺94a及び96aで平坦な上面を有する固定プレートを形成している。該固定プレートは支柱82aの上辺92に接すると共に、支柱82aの側辺はボルト98でフレーム94の側辺94bに結合されている。
【0031】
該固定プレートの上面には、防雪ネット88及び、防雪ネット88を挟んで、2枚の緩衝板100が配置されている。緩衝板100は、例えば高分子量ポリエチレン等のように、耐摩耗性及び耐薬品性が良く長持ちでき、かつ低騒音の合成樹脂でできている。緩衝板100の上に固定プレート102及び104が配置され、防雪ネット88、緩衝板100及び固定プレート102又は104をボルト106で締付固定している。ボルト106は所定間隔で配置されている。フレーム96の側辺96bは支柱82aにボルト108で結合されている。
【0032】
図7は、屋根90の背面側取付構造を示す。図7において、支柱84aの上端には上辺110が固着されている。フレーム112及び114はL字断面を有し、フレーム114の上辺114aの端部は切り欠かれ、その切欠部にフレーム112の上辺112aが配置されている。該上辺114a及び112aで平坦な上面を形成した固定プレートを形成している。該固定プレートは支柱84cの上辺110に接すると共に、支柱84cの側辺はボルト98でフレーム112の側辺112bに結合されている。
【0033】
該固定プレートの上面には、防雪ネット88及び、防雪ネット88を挟んで、2枚の緩衝板100が配置されている。緩衝板100の上に固定プレート102及び104が配置され、防雪ネット88、緩衝板100及び固定プレート102又は104を所定間隔で配置された複数のボルト106で締付固定する。フレーム114の側辺114bは支柱84cにボルト108で結合されている。なお、防雪ネット88は、フレーム86d〜fにもボルト等によって固定される。
【0034】
本実施形態において、給湯器10を稼動させ、圧縮機16の出口側でCO冷媒を高温高圧とし超臨界状態とするヒートポンプサイクル運転を行なう。これによって、ガスクーラ20で90℃を越える高温水を製造できる。
【0035】
本実施形態よれば、ハウジング12の3方の側壁面の上部領域に配置された空気熱源熱交換器40の外側に防雪フード76を設けたことにより、降雪時、空気熱源熱交換器40の空気吸込口の外側空間を確保できるので、該空気吸込口に至る空気流を確保できる。
また、ハウジング上面への積雪の一部を防雪ネット88に堆積させることにより、空気排出口46に落ちる降雪量を低減できる。防雪ネット88のメッシュ状開口を通り抜けて空気排出口46に落ちた降雪は、空気排出口46から排出される空気流によって吹き飛ばされるので、空気排出口46への積雪を防止できる。
そのため、積雪時でもハウジング12内で外気流を確保でき、空気熱源熱交換器40で冷媒と外気との熱交換量を低減させないので、給湯装置の正常運転を維持できる。
【0036】
また、防雪ネット88は斜めに傾斜しているので、積雪の一部を滑り落下させることができ、水平配置と比べて積雪量を低減できる。さらに、防雪ネット88はメッシュ状の開口を有するので、降雪の一部しか積雪しない。そのため、防雪ネット88に加わる積雪の重量を軽減されるので、防雪ネット88の支持強度を低減できる。
なお、防雪ネット88のメッシュの大きさを変えることによって、防雪ネット88に積もる積雪量を調整できる。
【0037】
また、空気熱源熱交換器40の空気吸込口及び空気排出口46を覆うメッシュ状の開口を有する防鳥ネット50を設けているので、カラス等の野鳥からの害から該空気吸込口又は空気排出口を守ることができる。
【0038】
また、防雪ネット88を両側から平坦な固定プレートで挟んで締付固定し、該固定プレートをハウジング12の上面12aに立設した支柱82a〜c及び84a〜cに取り付けているので、防雪ネット88を平坦な状態で固定でき、取付け後の運転時に騒音を発生しない。
また、防雪ネット88エキスパンドメタルにフラット加工を施して平坦な板状に構成しているので、低コストで製造できる。なお、防雪ネット88をパンチングメタルで構成してもよく、同様に低コストで製造できる。
【0039】
また、冷媒としてCOを用い、圧縮機16の出口側でCOが超臨界状態となるヒートポンプサイクルを構成させているので、90℃程度の高温水を供給可能になる。
また、空気熱源熱交換器40が間隔iを有して並列配置された多数の採熱フィン42と、該採熱フィン42に貫設された冷媒流通用熱交換管群44とを備え、該採熱フィン42間に空気流通路を形成したので、冷媒流通用熱交換管群44と空気との熱交換面積を拡大でき、熱交換効率を向上できる。
【0040】
また、空気熱源熱交換器40及び動力制御盤18以外のハウジング12の表面を、夫々別体で構成され、個別に取り外し可能な遮蔽パネル54〜66で遮蔽しているので、これら遮蔽パネルを個別に取り外すことにより、ハウジング12内に収納された機器類の保守点検作業がハウジング12内に固定したまま可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明によれば、ヒートポンプサイクルを構成する給湯装置を積雪地域に配設し,給湯装置に積雪があっても、給湯装置の正常運転を可能にする。
【符号の説明】
【0042】
10 給湯器
12 ハウジング
12a ハウジング上面
14 基板
16 圧縮機
18 動力制御盤
20 ガスクーラ
22 給水ポンプ
24 超臨界タンク
28 キャピラリキット(膨脹器)
30、32,34,36,38、82a〜c、84a〜c 支柱
40 空気熱源熱交換器
42 採熱フィン
44 冷媒流通用熱交換管群
46 空気排出口
48 空気排出用ファン
50,52 防鳥ネット
54、56,58,60,62,64,66 遮蔽パネル
74 防雪フード
88 防雪ネット
86a〜g、94,96 フレーム
94a、96a フレーム上辺(固定プレート)
100 緩衝板
102,104 固定プレート
a 外気流
i 間隔(空気吸込口)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯用の冷媒が循環する圧縮機、ガスクーラ、膨脹器及び空気熱源蒸発器を含むヒートポンプサイクルと、
前記ヒートポンプサイクルを内包すると共に、側面に空気吸入口、上面に空気排出口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に、前記空気熱源蒸発器を介して前記空気吸入口から前記空気排出口に流れる空気流を形成する送風機とを備えた給湯器において、
前記空気流の前記空気吸入口への流入経路を確保しつつ、前記ハウジングの前記空気吸入口への雪の進入が防止されるように前記空気吸入口の上部から外側へ張り出したフードと、
前記ハウジングの上方に前記空気排出口との間に間隔を空けて配置された、複数の開口を有する多孔板とを備えたことを特徴とする給湯器。
【請求項2】
前記フード又は前記多孔板の内側に前記空気吸入口又は前記空気排出口を覆うように配置され、線材で形成され前記多孔板より開口径が大きい防鳥用網体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
【請求項3】
前記多孔板は一部領域が両側から固定プレートで挟持され、該固定プレートを介して前記ハウジングの上方に立設した支柱に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
【請求項4】
前記多孔板はパンチングメタルか又はエキスパンドメタルにフラット加工を施した平坦な板状体で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
【請求項5】
前記冷媒がCOであり、前記ヒートポンプサイクルが前記圧縮機の出口側でCOが超臨界状態となり、前記空気熱源熱蒸発器はパネル状に形成されハウジング側壁を構成していることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−286157(P2010−286157A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−139560(P2009−139560)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(000148357)株式会社前川製作所 (267)
【Fターム(参考)】