説明

給湯装置

【課題】蓄熱した熱媒の熱を有効利用するとともに、補助熱源側の効率的な利用を図り、また、補助熱源を利用する場合に圧力損失の増加を抑制することにある。
【解決手段】熱媒と給水とを熱交換する第1の熱交換手段(第1熱交換器4)と、補助熱源(補助熱源装置38)の熱を前記給水に熱交換する第2の熱交換手段(第2熱交換器6)と、制御手段(制御部8)とを備え、第1の熱交換手段の熱交換で給湯目標温度が得られる場合には第1の熱交換手段のみで熱交換を行わせ、又はこの熱交換で給湯目標温度が得られない場合には第1の熱交換手段及び第2の熱交換手段の双方又は第2の熱交換手段のみで熱交換を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯熱源に蓄熱された熱媒を用いて給湯する給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ヒートポンプ等で加熱された熱媒を熱源に用いて上水に熱交換する給湯装置が知られている。
【0003】
例えば、熱媒を熱源に用いる間接式給湯装置に補助熱源とを組み合わせて給湯制御を行うことにより、熱交換効率の低下やランニングコストの増加を抑制した給湯装置が知られている(特許文献1)。この給湯装置では、出湯の際、貯湯タンク内から給湯用熱交換器に流す蓄熱用流体が所定温度以下である場合には、その流量を抑制し、補助熱源を用いて給湯水を加熱している。
【0004】
また、蓄熱用流体を熱源に用いた給湯装置に関し、蓄熱用流体の熱を給湯用水に熱交換して目標温度に昇温させ、目標温度に到達させた給湯用水に非加熱の給湯用水を混合することにより、その混合水を適温まで低下させて出湯することが知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−150635号公報
【特許文献2】特開2001−153458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このような給湯装置では、給湯用水の熱源に温水等の熱媒を利用しており、この熱媒はエンジンの放熱や燃焼熱等によって加熱され、蓄熱タンク等に溜めらる。このように蓄熱タンクに溜めた熱媒によって蓄熱し、この蓄熱を利用する場合、補助熱源を併用して熱を効率的に利用することが熱効率を高める上で不可欠である。
【0007】
また、このような給湯装置では、給湯に上水圧を利用し、適当な給湯水圧や給湯量を得ているが、給湯用水を流す管路が複雑化すると、管路で圧力損失を生じ、高所への給湯が困難になったり、シャワー等の水勢が低下するおそれがある。斯かる圧力損失は、給湯装置における補助熱源側の管路においても生じ、その圧力損失は補助熱源側の管路形態や水量に応じて大きくなる。
【0008】
そこで、本発明の第1の目的は、蓄熱した熱媒の熱を有効利用するとともに、補助熱源側の効率的な利用を図ることにある。
【0009】
また、本発明の第2の目的は、蓄熱した熱媒の熱を有効利用するとともに、補助熱源を利用する場合に圧力損失の増加を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成した本発明の給湯装置は以下の通りである。
【0011】
上記第1の目的を達成するため、本発明の給湯装置は、熱媒の熱を給水に熱交換する第1の熱交換手段と、この第1の熱交換手段に直列に接続され、又は前記第1の熱交換手段が接続された管路に並列に接続され、補助熱源の熱を前記給水に熱交換する第2の熱交換手段と、前記第2の熱交換手段の出側に設置され、熱交換で得られた温水に前記給水を混合させる混合手段と、前記熱媒を熱媒管路内に循環させる循環ポンプと、前記第1の熱交換手段の熱交換で給湯目標温度が得られる場合には前記第1の熱交換手段のみで熱交換を行わせ、又はこの熱交換で前記給湯目標温度が得られない場合には前記第1の熱交換手段及び前記第2の熱交換手段の双方又は前記第2の熱交換手段のみで熱交換を行わせる制御手段とを備えている。
【0012】
上記第1の目的及び上記第2の目的を達成するためには、この給湯装置において、前記第2の熱交換手段で熱交換を行わせる場合には、前記制御手段は、前記第2の熱交換手段の熱交換温度を高く設定し、前記混合手段で混合される前記給水に対する前記第2の熱交換手段の温水比率を低減させる構成としてもよい。
【0013】
上記第1の目的を達成するには、この給湯装置において、更に、熱媒温度を検出する第1の温度検出手段と、前記第1の熱交換手段の通過水温度を検出する第2の温度検出手段と、前記混合手段の入側の温水温度を検出する第3の温度検出手段と、前記制御手段は、前記熱媒温度に第1の基準温度、前記第2の温度検出手段の通過水温度に第2の基準温度を設定し、前記第1の温度検出手段の検出温度が前記第1の基準温度より高ければ前記第1の熱交換手段を選択し、前記第1の基準温度より低ければ前記第2の熱交換手段のみを選択し、また、前記第1の熱交換手段を選択した場合であって、前記第2の基準温度が得られるように制御した前記熱媒の循環流量が所定量に達した場合は、前記第1の熱交換手段及び前記第2の熱交換手段を選択して熱交換させる構成としてもよい。
【0014】
上記第1の目的を達成するには、この給湯装置において、更に、前記第1の熱交換手段及び前記第2の熱交換手段の管路をバイパスして前記混合手段に前記給水を流す第1のバイパス路と、前記第2の熱交換手段の管路をバイパスし、前記第1の熱交換手段を通過した前記温水又は前記給水を前記混合手段に流す第2のバイパス路と、前記第2の熱交換手段が設置された前記管路に設置され、該管路を開閉する第1の開閉手段と、前記第2のバイパス路に設置され、該バイパス路を開閉する第2の開閉手段とを備えてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の給湯装置によれば、次の効果が得られる。
【0016】
(1) 熱媒の熱量を優先的に熱源に用いて給湯加熱を行うことができ、熱効率を高めることができる。
【0017】
(2) 第2の熱交換手段で熱交換を行わせる場合には、第2の熱交換手段の熱交換温度を高く設定し、混合手段で混合される前記給水に対する第2の熱交換手段の温水比率を低減させるので、第2の熱交換手段側での圧力損失を低下させることができ、給湯の水勢を低下させることがなく、上水圧等を利用した豊かな給湯を行うことができる。
【0018】
(3) 蓄熱量が十分な場合、その熱媒のみで供給された上水を所望の温度に加熱給湯をすることができる。
【0019】
(4) 熱媒のみでは所望温度に加熱できない場合、補助熱源を使用し所望温度での給湯ができる。
【0020】
(5) 補助熱源を使用した場合でも給湯の圧力損失の増加を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施の形態に係る給湯装置の一例を示す図である。
【図2】制御部の一例を示す図である。
【図3】給湯制御の一例を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施の形態に係る給湯制御の一例を示すフローチャートである。
【図5】熱媒のみによる給湯加熱を行う場合の閾値を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
〔第1の実施の形態〕
【0023】
第1の実施形態について、図1を参照する。図1は給湯装置の一例を示す図である。なお、図1に示す構成は一例であって、これに限定されない。
【0024】
この給湯装置2は、本発明の給湯装置の一例であって、第1熱交換器4と、第2熱交換器6と、制御部8とを備えている。
【0025】
第1熱交換器4は、第1の熱交換手段の一例であって、管路10、12との間に設置され、管路10に流す熱媒14の熱を管路12側に流れる給水Wに熱交換する。管路10には熱媒源として蓄熱タンク16が接続され、蓄熱タンク16は熱媒14の貯留手段の一例である。管路10は、始端側を蓄熱タンク16の上部に接続され、終端側を蓄熱タンク16の底部に接続されている。この管路10には与熱ポンプ18が設置され、熱媒14で給水Wを加熱する場合、蓄熱タンク16にある上層部の熱媒14が第1熱交換器4に供給され、熱交換後の熱媒14が蓄熱タンク16にある熱媒14の下層部側に戻される。
【0026】
蓄熱タンク16には、熱媒14の上層部から低層部までの温度を複数箇所で検出する温度検出手段としてタンク温度センサ20、22、24、26が設置され、第1熱交換器4に供給する熱媒14の温度は上層部にある温度センサ20の検出温度が参照される。このタンク温度センサ20は、第1の温度検出手段の一例であって、検出した温度は、例えば、蓄熱タンク16に溜められた熱媒14を利用して給水Wの加熱を行えるか否かの判断に利用する。
【0027】
また、管路12には、温度センサ28、30や給湯流量センサ32が設置されているとともに第1熱交換器4の入側を分岐した第1のバイパス管路34が形成されている。このバイパス管路34を通過した非加熱の給水Wは、混合弁36に供給される。温度センサ28は、給湯装置2に取込まれた給水Wの温度を検出する手段の一例である。また温度センサ30は、第1の温度検出手段の一例であって、第1熱交換器4を通過した通過水の温度を検出する手段である。この通過水は、例えば、第1熱交換器4で加熱された温水又は非加熱の給水Wを示す。
【0028】
次に、第2熱交換器6は、第2の熱交換手段の一例であって、補助熱源装置38に設置されている。この実施の形態では、第2熱交換器6は第1熱交換器4に管路40によって直列に接続されている。管路40には第1の開閉弁42が設置されている。管路40には管路12から分岐した第2のバイパス管路44が形成され、バイパス管路44と第2熱交換器6とは並列に接続されている。バイパス管路44には第2の開閉弁46が設置され、この開閉弁46と既述の開閉弁42とで切替弁が構成されている。即ち、この切替弁は、管路40と管路44とを選択的に切り替える切替え手段を構成している。第2熱交換器6には、第1熱交換器4の通過水が管路40を通して供給される。
【0029】
補助熱源装置38にはガスバーナ48が設置され、このガスバーナ48が補助熱源の一例である。そして、第2熱交換器6は、ガスバーナ48が燃料ガスを燃焼して発生する燃焼排気の持つ熱と管路40を通して供給される温水HW又は給水Wとを熱交換させる。なお、補助熱源装置38の熱源は、このガスバーナ48に限られず、例えば電気ヒータを利用してもよい。
【0030】
第1熱交換器4又は第2熱交換器6で熱交換された温水HWは管路50を通り混合弁36に流れ、バイパス管路34から流れる非加熱の給水Wと混合されて出湯される。管路50には、混合弁36の入側に温度センサ52、出側に温度センサ54が設置されている。温度センサ52は、第3の温度検出手段の一例であって、第1熱交換器4や第2の熱交換器6によって加熱された湯水HWの温度を検出する手段である。この温度センサ52の検出温度は、熱交換処理の基準温度が設定されおり、給湯装置2の熱交換制御処理に利用される。また、温度センサ54は、給湯装置2の出湯温度検出手段の一例であって、混合弁36で給水Wと混合した温水HWの出湯温度を検出する。
【0031】
混合弁36は、既述のように、加熱後の温水HWと非加熱の給水Wとを所定の割合で混合させる手段の一例であって、管路50とバイパス管路34とに接続されており、給湯要求温度で出湯するように管路50側及びバイパス管路34側の開度を調整する。そして、この混合弁36は、開度制御を行うことによって給湯装置2に供給された給水Wに対し、加熱を行う管路12側と加熱を行わないバイパス管路34側とに流す流量制御手段を構成している。
【0032】
なお、上記のタンク温度センサ20、22、24、26、温度センサ28、30、52、54は、給水W、温水HW、熱媒14の温度を検出できるものであればどのような構成でもよく、例えば、サーミスタ温度計等を利用してもよい。
【0033】
制御部8は、給湯要求に応じて熱媒14側の循環制御や補助熱源装置38の運転制御、及び混合弁36や開閉弁42、46等の開閉制御を行う手段の一例であって、給湯装置2の任意の位置に設置されている。そして、この制御部8では、例えば、温度センサ30等が検出した第1熱交換器4の出側温度情報を受け取って監視する。また、第1熱交換器4の熱交換で目標温度が得られるか否かの判断を行う。そして、第1熱交換器4のみで熱交換を行わせ、又はこの熱交換で目標温度が得られない場合には第1熱交換器4及び第2熱交換器6の双方又は第2熱交換器6のみで熱交換を行わせるように制御する。
【0034】
次に、この給湯装置2は、熱媒14を加熱する構成として、発熱装置56を備えている。この発熱装置56は、例えば、発電用のエンジン等で構成した加熱手段58、排熱熱交換器60を備えている。排熱熱交換器60は、加熱手段58で発生した熱を熱媒14に熱交換する手段の一例であって、管路62、64との間に設置される。管路62は、熱媒14を排熱熱交換器60側との間で循環させる手段の一例であって、始端側を蓄熱タンク16の底部側に接続し、排熱熱交換器60を通過して終端側を蓄熱タンク14の上部側に設置している。管路64は、加熱手段58で発生した熱を排熱熱交換器60側に供給し、熱媒14と熱交換させる手段の一例であって、例えば、熱媒としてエンジン等の冷却水等を循環させる手段である。また、管路62には、例えば、貯湯ポンプ66、熱媒温度センサ68、また、蓄熱タンク16の入側で分岐し、蓄熱タンク16をバイパスするバイパス管路70、切替弁72を備えている。
【0035】
貯湯ポンプ66は、管路62内に熱媒14を循環させる手段であって、蓄熱タンク16の下層部側より低温の熱媒14を取り出し、排熱熱交換器60で熱交換することにより排熱を吸収し、蓄熱タンク16の上部へ高温の熱媒14を戻すことにより蓄熱する。熱媒温度センサ68は排熱熱交換後の熱媒14の温度を検出する手段の一例である。切替弁72は、熱媒14を蓄熱タンク16側とバイパス管路70側とに切替える手段の一例である。所定温度に達しない熱媒14が蓄熱タンク16に戻るのを防止する。例えば、温度センサ68で検出した熱媒14の温度に基づき、蓄熱タンク16へ戻す管路62とバイパス管路70とを切替え、再度排熱熱交換器60側へと流す。これにより、蓄熱タンク16内の熱媒14は上層部側が高温で下層部側が低温の階層を成すようになる。
【0036】
また、蓄熱タンク16には、例えば、蓄熱タンク16内に給水Wを補水する補水弁74を備えた補水管路76が設置されている。この補水管路76は、例えば、一端側を管路12の給水側に接続し、他端側を貯水タンク16の底部側に接続している。この補水弁74は、蓄熱タンク内の熱媒として上水を補給するために設けられており、例えば、蓄熱タンク16内の熱媒14が蒸発等により減少したことを蓄熱タンク16内の水位センサ等で検知した場合に開放し、所定の水位に満たされると閉止する。
【0037】
次に、給湯装置の制御部の構成について、図2を参照する。図2は、制御部の構成例を示す図である。なお、図2に示す構成は一例であって、これに限定されない。また、図2において、図1と同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
制御部8は、マイクロコンピュータによって構成されており、例えば、検出情報を取り込む入力手段、各種演算を実行する演算手段、制御プログラム等を記憶する記憶手段、制御信号を出力する出力手段等を備えている。また、制御部8は、給湯装置2のリモコン装置80と接続している。この制御部8には、例えば、CPU(Central Processing Unit )82、記憶手段の一例であるROM(Read-Only Memory) 84、RAM(Random-Access Memory)86等を備える。CPU82は演算手段の一例であって、ROM84にある制御プログラムを実行し、検出温度等を制御情報に用いてその演算等の処理を行い、制御出力を発生する。RAM86はプログラムの実行エリアを構成する。
【0039】
この制御部8は、検出情報として、例えば、給湯流量センサ32、タンク温度センサ20、22、24、26、温度センサ28、30、52、54、熱媒温度センサ68、その他入力88等からの検出信号を受け取っている。また、例えば、与熱ポンプ18の回転数情報や管路10内を循環する熱媒14の流量情報等を取り込んでいる。尚、管路10内に流量センサを設置して流量情報を取得してもよい。この検出信号を利用し、例えば、リモコン装置80に設けられた各種スイッチの入力等により設定された各種データや、制御プログラムにより給湯制御処理の演算を行う。そして、制御部8は、開閉弁42、46、切替弁72、混合弁36、貯湯ポンプ66、与熱ポンプ18、補助熱源装置38に設置されたガスバーナ48等、補水弁74、その他出力90等に対して給湯制御指示を出力する。また、その給湯制御情報や検出温度情報等をリモコン装置80側に伝送し、リモコン装置80に備えた表示手段に表示をしてもよく、またブザー等による報知を行ってもよい。
【0040】
この制御部8による給湯制御は、例えば、給水流量や給水温度に基づいて必要熱量を算出してもよく、又は検出情報に基づいて所定の制御テーブルを参照してポンプの回転数制御や燃焼制御を行ってもよい。また、バイパス管路34と管路12側とに流す給水Wの流量制御について、例えば、温度センサ28、30、52、54からの検出温度に基づいてフィードバック制御を行ってもよい。
【0041】
このような構成において、給湯装置2の制御部8では、第1熱交換器4の熱交換で給湯目標温度が得られる場合には第1熱交換器4のみで熱交換を行わせる。また、この熱交換で給湯目標温度が得られない場合には、第1熱交換器4及び第2熱交換器6の双方又は第2熱交換器6側のみで熱交換を行わせる。この場合、熱媒14の温度に第1の基準温度を設定し、タンク温度センサ20の検出温度が第1の基準温度より高いか否かを判断してもよい。そして、第1の基準温度より高ければ第1熱交換器4を利用して熱交換することを選択する。第1の基準温度より低い場合には、補助熱源装置38の第2熱交換器6のみで給水Wを加熱することを選択する。
【0042】
また、給湯装置2の制御部8は温度センサ30で検出される第1熱交換器4を通過した給水W又は温水HWに第2の基準温度を設定する。そして、タンク温度センサ20の検出温度が第1の基準温度より高い場合であって、第2の基準温度が得られるように制御した熱媒14の循環流量が所定量以上となった場合は、第1熱交換器4及び第2熱交換器6を併用して熱交換を行う。
【0043】
そして、この給湯装置2では、第2熱交換器6で熱交換を行う場合は、第2熱交換器6での熱交換温度を高く設定する。これにより、混合弁36で混合される給水Wに対する第2熱交換器6側から流す温水HWの比率を低減させる。即ち、給湯装置2に供給された一定量の給水Wに対し、補助熱源装置38側に流す給水W又は温水HWの流量を低減させ、第2熱交換器6側での熱交換温度を高く設定することで、圧力損失の増加を抑制できるとともに、給湯設定温度での出湯が可能になる。
【0044】
次に、給湯装置2の給湯制御について、図3を参照する。図3は、給湯制御の一例を示すフローチャートである。なお、図3に示す処理内容、処理手順等は一例であって、これに限定されない。
【0045】
この給湯装置2の給湯制御では、蓄熱された熱媒14のみで給湯加熱を行う処理(F1)と、蓄熱した熱媒14による加熱と補助熱源装置38による加熱とを併用する処理(F2)と、補助熱源装置38のみで給湯加熱を行う処理(F3)とを含む。この給湯制御において、熱媒14を利用した加熱を行う場合には、例えば、熱媒14のみを利用した加熱処理(F1)を行った後に熱媒14による加熱処理と補助熱源装置38による加熱との併用処理(F2)、補助熱源装置38のみによる加熱処理(F3)の順に行えばよい。
【0046】
給湯装置2の電源が入れられると、初期設定処理として、例えば、制御部8のI/O(入出力部:Input/Output)の初期化や各種設定に対する初期値をセットし、与熱ポンプ18や補助熱源装置38を停止状態にして待機させる(ステップS11)。そして、タンク温度センサ20の検出温度を参照し、蓄熱タンク16の上部側から供給される熱媒14の温度が規定温度T1 として、例えば、入水温度+5〔℃〕以上か否かを判断を行う(ステップS12)。この規定温度T1 は、熱媒14を利用して給湯加熱が行えるか否かを判断する第1の基準温度である。従って、検出した温度が規定温度T1 以上である場合(ステップS12のYES)、蓄熱された熱媒14を使用可能と判定し、給湯開始を待つ。また、規定温度T1 に満たない場合(ステップS12のNO)には、与熱ポンプ18を停止状態に維持し、熱媒循環を行わない。そして、この場合には、補助熱源装置38のみでの給湯加熱(F3)を行うため、開閉弁42を開状態にするとともに、開閉弁46を閉状態にし、補助熱源装置38に通過水を通す回路を構成して給湯開始に備える(ステップS13)。
【0047】
給湯栓やシャワー等の蛇口を開放することにより、所定の水圧で給水Wが供給され、この給水Wの供給を給湯流量センサ32がONすることで検出すると(ステップS14のYES)、熱媒14のみによる加熱処理(F1)を開始する。開閉弁42を閉状態及び開閉弁46を開状態にして、通過水を補助熱源装置38側に流さない回路を構成する(ステップS15)。そして、第1熱交換器4で熱媒14と熱交換した湯水HWに対して、温度センサ30での検出温度が第1の所定温度Tw1 になるように与熱ポンプ18の回転数制御を行う(ステップS16)。この所定温度Tw1 は、給湯装置2の第2の基準温度の一例であって、例えば、温水HWが給湯設定温度+5〔℃〕となるように回転数を制御する。この温度センサ30の検出温度が所定温度Tw1 よりも低い場合は、与熱ポンプ18の回転数を増加させ、逆に高い場合には、回転数を減少させて熱媒14の循環量を減らす。
【0048】
混合弁36は第1熱交換器4で所定温度Tw1 まで加熱された温水HWと、バイパス管路34から供給される非加熱の給水Wとを混合させる(ステップS17)。ここでは、温度センサ54の検出温度が給湯設定温度になるように混合弁36の開度制御を行う。
【0049】
そして、上記の制御処理ととともに、与熱ポンプ18の回転数の監視を行い(ステップS18)、与熱ポンプ制御(ステップS16)を行った結果、与熱ポンプ18の回転数が所定回転数に満たない場合(ステップS18のNO)には、蓄熱した熱媒14での加熱処理のみ(F1)による給湯が可能であると判断する。与熱ポンプ18の回転数が所定回転数以上となっている場合(ステップS18のYES)、即ち、熱媒14によって所定温度Tw1 に加熱するために熱媒14の循環流量が所定量以上となる場合には、補助熱源装置38を併用する処理(F2)に移行する。この与熱ポンプ18に設定した所定回転数は、熱媒14の循環量が大きくなることで、第1熱交換器4を通過して蓄熱タンク16に戻す熱媒14の温度が所定の温度以上にならないように決定する基準回転数である。また、熱媒14による熱交換を継続することによって、例えば、蓄熱した熱が減少することによって、回転数を増加させても熱交換した湯水HWの温度上昇が見込めなくなる。従って、補助熱源装置38を併用することで、効率よく熱交換を行う。
【0050】
給湯処理F2では、給湯流量センサ32がONか否かを監視し(ステップS19)、給湯中である場合(ステップS19のYES)には、開閉弁42を開状態、開閉弁46を閉状態にし(ステップS20)、温水HWが補助熱源装置38に流入可能な流路を構成する。そして、与熱ポンプ制御として、温度センサ30の検出温度が第2の所定温度Tw2 になるように与熱ポンプ18の回転数を制御する(ステップS21)。この所定温度Tw2 は、例えば、タンク温度センサ20の検出温度−5〔℃〕となる基準温度である。与熱ポンプ制御は、温度センサ30の検出温度が所定温度Tw2 より低ければ与熱ポンプ18の回転数を増加させ、所定温度Tw2 よりも高ければ回転数を減少させる。
【0051】
また、補助熱源装置制御として、温度センサ52の検出温度が第3の所定温度Tw3 として、例えば、80〔℃〕になるように加熱制御を行う(ステップS22)。この加熱制御では、例えば、第2熱交換器6に流入する温水HWの流量や温度センサ30に設定された所定温度Tw2 との温度差等からガスバーナ48の燃焼制御を行えばよい。そして、混合弁制御として、温度センサ54での検出温度が給湯設定温度になるように混合弁36の開度制御を行って、バイパス管路34から流入する給水Wの割合を制御する(ステップS23)。
【0052】
なお、上記の与熱ポンプ制御や補助熱源制御、混合弁制御は、各処理毎に独立して制御する場合に限られず、各処理が関連して制御される。例えば、混合弁制御によって熱交換を行う管路12側とバイパス管路34側との流入比率が変動した場合には、それに関連して与熱ポンプ制御や補助熱源制御を行う。
【0053】
そして、この給湯制御(F2)では、タンク温度センサ20による熱媒温度の監視を行い、熱媒14の温度が既述の規定温度T1 以上か否かの判断を繰り返し行う(ステップS24)。即ち、熱媒14を利用して給湯加熱を継続した結果、例えば、蓄熱温度が低下することで熱媒14が給湯加熱に利用できなくなっているか否かを監視している。温度監視の結果、規定温度T1 以上であれば(ステップS24のYES)、蓄熱された熱媒14による加熱が有効であると判断し、給湯制御(F2)を継続する。また、規定温度T1 に達しない場合には(ステップS24のNO)、補助熱源装置38のみで給湯加熱を行う給湯制御(F3)に移行する。
【0054】
熱媒14の温度が規定温度T1 に達しない場合(ステップS12のNO、ステップS24のNO)給湯制御(F3)に移行する。この制御では、給湯流量センサ32がONか否かを監視し(ステップS25)、給湯中である場合(ステップS25のYES)には、与熱ポンプ18を停止させる(ステップS26)。そして、温度センサ52の検出温度が第3の所定温度Tw3 になるように加熱制御を行う(ステップS27)。そして、混合弁制御として、温度センサ54での検出温度が給湯設定温度になるように混合弁36の開度制御を行って、バイパス管路34から流入する給水Wの割合を制御する(ステップS28)。
【0055】
上記のように、熱媒14のみで給湯加熱を行う場合には、混合弁制御(ステップS17)において第1の所定温度Tw1 まで加熱した湯水HWと非加熱の給水Wとを混合させて給湯設定温度での出湯が可能なように流量比率を制御する。これに対し、補助熱源装置38を利用した給湯加熱では、混合弁制御(ステップS23、ステップS28)において、第3の所定温度Tw3 まで加熱した湯水HWと非加熱の給水Wとを混合させている。そして、所定温度Tw3 は所定温度Tw1 よりも高温に設定されており、給湯装置2内に同一の流量で給水Wが供給されるので、補助熱源装置38を利用する場合には、バイパス管路34に流す流量が多く設定される。即ち、補助熱源装置38側を通過する温水HWの流量が少ないので、管路内における圧力損失を減らすことができる。
【0056】
斯かる構成によれば、熱媒の熱量を優先的に熱源に用いて給湯加熱を行うことができ、熱効率を高めることができる。また、第2の熱交換手段で熱交換を行わせる場合には、第2の熱交換手段の熱交換温度を高く設定し、混合手段で混合される前記給水に対する第2の熱交換手段の温水比率を低減させるので、第2の熱交換手段側での圧力損失を低下させることができ、給湯の水勢を低下させることがなく、上水圧等を利用した豊かな給湯を行うことができる。蓄熱量が十分な場合、その熱媒のみで供給された上水を所望の温度に加熱給湯が可能となる。熱媒のみでは所望の温度に加熱できない場合、補助熱源を使用し所望の温度での給湯が可能となる。補助熱源を使用した場合でも給湯の圧力損失を抑えることができる。
【0057】
〔第2の実施の形態〕
【0058】
次に、第2の実施の形態として、給湯装置2に対する他の給湯制御例について、図4を参照する。図4は、第2の実施の形態に係る給湯制御の一例を示すフローチャートである。なお、図4に示す処理手順等は一例であって、これに限定されない。また、図4において、図3と同一処理内容については、その説明を省略する。
【0059】
この給湯制御においても、既述のように、第1の基準温度として熱媒14の温度を監視して、熱媒14を利用した給湯加熱を行うか否かを判断し、利用できない場合には、補助熱源装置38を利用して給湯加熱を行う。また、熱媒14を利用可能な場合には、熱媒14のみでの加熱処理又は補助熱源装置38を併用して給湯加熱を行う。
【0060】
電源を入れると初期設定によりI/Oの初期化や各種設定の初期値のセット等を行い、与熱ポンプ18、補助熱源装置38を停止状態とする(ステップS31)。給湯栓の開放やシャワーの使用開始に伴う給湯開始で給湯流量センサ32がONすると(ステップS32のYES)、熱媒14の温度をタンク温度センサ20により検出する。その検出温度が規定温度T1 として、入水温度+5〔℃〕以上であれば(ステップS33のYES)、蓄熱された熱媒を使用可能と判定し、入水温度+5〔℃〕に満たない場合は(ステップS33のNO)与熱ポンプ18を停止状態とし(ステップS41)熱媒循環を行わない。
【0061】
熱媒14が使用可能と判定した場合(ステップS33のYES)、タンク温度センサ20の検出温度が規定温度T2 以上か否かを監視する(ステップS34)。この規定温度T2 は、給湯装置2の最大給湯能力(号数)であっても熱媒14による加熱のみで給湯設定温度での給湯が可能となる温度であって、例えば、温度センサ28によって検出される入水温度、給湯設定温度等により決定する。熱媒14の温度が規定温度T2 以上の場合は(ステップS34のYES)、熱媒14による加熱のみで給湯設定温度での給湯が可能と判定する。そして、温度センサ30が第1の所定温度Tw1 として、例えば、給湯設定温度+5〔℃〕となるように与熱ポンプ18を制御する(ステップS35)。温度センサ30の検出温度が所定温度Tw1 より低ければ、与熱ポンプ18の回転数を増加させて熱媒流量を増やす。また所定温度Tw1 より高ければ回転数を下げて流量を減らす。また、補助熱源装置38を使用しないため、開閉弁46を開状態とし(ステップS36)、開閉弁42を閉状態として(ステップS37)、補助熱源装置38を停止状態とする(ステップS38)。
【0062】
第1熱交換器4で所定温度Tw1 まで加熱された湯水HWは混合弁36により温度センサ54が給湯設定温度になるように未加熱の給水Wと混合させる(ステップS39)。
【0063】
タンク温度センサ20の検出温度が規定温度T2 に満たない場合は(ステップS34のNO)、熱媒14による加熱のみでは給湯設定温度での給湯ができないので、補助熱源装置38による加熱が必要となる。この場合、熱媒14の蓄熱を有効利用するため、温度センサ30が第2の所定温度Tw2 として、タンク温度センサの検出温度−5〔℃〕になるように与熱ポンプ18を制御(ステップS40)する。そして、第1熱交換器4において給水Wを加熱したのち、補助熱源装置38による加熱を行う。与熱ポンプ18の制御は、温度センサ30の検出温度が所定温度Tw2 より低ければ与熱ポンプ18の回転数を上げて熱媒流量を増やし、高ければ回転数を下げ流量を減らす。
【0064】
補助熱源装置38での加熱処理は、開閉弁42を開状態とし(ステップS42)、開閉弁46を閉状態として(ステップS43)、補助熱源装置38を通る流路を構成する。そして、補助熱源装置38は加熱後の湯水HWに対し温度センサ52の検出温度が第3の所定温度Tw3 として、例えば、80〔℃〕になるように加熱制御を行う(ステップS44)。
【0065】
補助熱源装置38で所定温度Tw3 まで加熱された温水HWが温度センサ54の検出温度が給湯設定温度になるように、混合弁36の開度制御を行い、非加熱の給水Wと混合させて出湯する(ステップS39)。
【0066】
斯かる給湯制御によっても、熱媒の熱量を優先的に熱源に用いて給湯加熱を行うことができ、熱効率を高めることができる。また、第2の熱交換手段で熱交換を行わせる場合には、第2の熱交換手段の熱交換温度を高く設定し、混合手段で混合される前記給水に対する第2の熱交換手段の温水比率を低減させるので、第2の熱交換手段側での圧力損失を低下させることができ、給湯の水勢を低下させることがなく、上水圧等を利用した豊かな給湯を行うことができる。蓄熱量が十分な場合、その熱媒のみで供給された上水を所望の温度に加熱給湯が可能となる。熱媒のみでは所望の温度に加熱できない場合、補助熱源を使用し所望の温度での給湯が可能となる。補助熱源を使用した場合でも給湯の圧力損失を抑えることができる。
【0067】
〔実施例〕
【0068】
次に、蓄熱タンク16に蓄熱された熱媒14のみで給湯加熱が可能な場合について、給湯設定温度及び入水温に対する最低熱媒温度の閾値に関する実施例を図5を参照して説明する。
【0069】
給湯装置2毎に、給湯能力が設定されているとともに、熱媒を循環させる管路10に循環する熱媒14の最大流量や第1熱交換器4の熱交換能力も給湯装置により変わってくる。この実施例では、下記のような給湯能力条件の給湯装置2について説明する。
(1) 給湯能力24号(規制号数24号)
(2) 規制流量(最大給湯流量)24〔L/min〕
(3) 与熱回路の循環最大流量 20〔L/min〕
(4) 第一熱交換器の熱交換能力は所定値
【0070】
上記の給湯能力条件において、給湯設定温度に対し、第1熱交換器4を通過後の温水HWの温度について、一例として、給湯設定温度+5〔℃〕となる場合の熱媒14の温度を示す。ここで、最大給湯能力及び設定温度+5〔℃〕としたのは、給湯流量変動時や再出湯時の湯温の安定性を確保するためである。
【0071】
図5に示すように、給湯設定温度毎に、各入水温度に対して熱交換後の上水温度が給湯設定温度+5〔℃〕となる熱媒の最低温度を計測している。ここでは、熱媒14の温度がこのグラフの線以上であれば、熱媒14による熱交換のみで給湯設定温度での給湯が可能となる。従って、この給湯設定温度と入水温度にて決まる熱媒温度を必要な範囲で予め制御部内に記憶しておき、規定温度T2 のテーブル情報として利用することができる。
【0072】
これにより、同じ給湯設定温度であっても入水温により熱媒14の利用可能範囲が変化するため、熱媒14の有効利用が可能となる。
【0073】
なお、図5に示す結果は一例であって、他の給湯能力を持つ給湯装置2を用いた場合や、給湯装置2の設置条件、入水圧力等の条件によっても変動するものであって、本発明の制御処理について限定するものではない。

〔他の実施の形態〕
【0074】
上記実施の形態では、バイパス管路34と管路12側とに流れる給水Wの流量制御は混合弁36の開度によって制御していたがこれに限られず、例えば、開閉弁42又は開閉弁46の開度を制御してもよい。即ち、第2の熱交換器6側に通過水を流す場合、開閉弁46を閉状態にするとともに、開閉弁42の開度を調整し、その流量を制御してもよい。また、バイパス管路44側に通過水を流す場合、開閉弁42を閉状態にするとともに、開閉弁46の開度を調整して流量を制御してもよい。
【0075】
上記実施の形態では、補助熱源装置38の加熱装置として、ガスバーナ48を利用した場合を示したが、これに限られない。例えば、補助熱源装置38として、暖房装置を併用し、第2熱交換器6に暖房用熱媒管路を設置して熱交換させて給湯加熱を行ってもよい。斯かる構成によっても上記の目的を達成することができる。
【0076】
以上説明したように、本発明の好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0077】
2 給湯装置
4 第1熱交換器
6 第2熱交換器
8 制御部
10、12 管路
14 熱媒
16 蓄熱タンク
18 与熱ポンプ
20、22、24、26、28、30、52、54 温度センサ
32 給湯流量センサ
34 第1のバイパス管路
36 混合弁
38 補助熱源装置
40、50、62、64 管路
42、46 開閉弁
44 第2のバイパス管路
48 ガスバーナ
56 発熱装置
58 加熱手段
60 排熱熱交換器
66 貯湯ポンプ
68 熱媒温度センサ
70 バイパス管路
72 切替弁
74 補水弁
76 補水管路
80 リモコン装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱媒の熱を給水に熱交換する第1の熱交換手段と、
この第1の熱交換手段に直列に接続され、又は前記第1の熱交換手段が接続された管路に並列に接続され、補助熱源の熱を前記給水に熱交換する第2の熱交換手段と、
前記第2の熱交換手段の出側に設置され、熱交換で得られた温水に前記給水を混合させる混合手段と、
前記熱媒を熱媒管路内に循環させる循環ポンプと、
前記第1の熱交換手段の熱交換で給湯目標温度が得られる場合には前記第1の熱交換手段のみで熱交換を行わせ、又はこの熱交換で前記給湯目標温度が得られない場合には前記第1の熱交換手段及び前記第2の熱交換手段の双方又は前記第2の熱交換手段のみで熱交換を行わせる制御手段と、
を備えることを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
請求項1に記載の給湯装置において、前記第2の熱交換手段で熱交換を行わせる場合には、前記制御手段は、前記第2の熱交換手段の熱交換温度を高く設定し、前記混合手段で混合される前記給水に対する前記第2の熱交換手段の温水比率を低減させることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
【請求項3】
更に、熱媒温度を検出する第1の温度検出手段と、
前記第1の熱交換手段の通過水温度を検出する第2の温度検出手段と、
前記混合手段の入側の温水温度を検出する第3の温度検出手段と、
前記制御手段は、前記熱媒温度に第1の基準温度、前記第2の温度検出手段の通過水温度に第2の基準温度を設定し、前記第1の温度検出手段の検出温度が前記第1の基準温度より高ければ前記第1の熱交換手段を選択し、前記第1の基準温度より低ければ前記第2の熱交換手段のみを選択し、また、前記第1の熱交換手段を選択した場合であって、前記第2の基準温度が得られるように制御した前記熱媒の循環流量が所定量に達した場合は、前記第1の熱交換手段及び前記第2の熱交換手段を選択して熱交換させることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
【請求項4】
更に、前記第1の熱交換手段及び前記第2の熱交換手段の管路をバイパスして前記混合手段に前記給水を流す第1のバイパス路と、
前記第2の熱交換手段の管路をバイパスし、前記第1の熱交換手段を通過した前記温水又は前記給水を前記混合手段に流す第2のバイパス路と、
前記第2の熱交換手段が設置された前記管路に設置され、該管路を開閉する第1の開閉手段と、
前記第2のバイパス路に設置され、該バイパス路を開閉する第2の開閉手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−214793(P2011−214793A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84990(P2010−84990)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(000170130)高木産業株式会社 (87)
【Fターム(参考)】