説明

継手用アダプター及び該継手用アダプターを用いた旋回羽根付き排水管継手

【課題】従来多層階用の立管と横枝管とを接続する分岐継手として用いることのできなかった継手本体の筒状胴部が立管と略同径のLT継手タイプの管継手に簡単に装着でき、装着によって、10階以上の高層建築物においてもLT継手タイプの管継手を用いて排水性能に優れた単管式排水システムを簡単に構築することができる継手用アダプター及びこの継手用アダプターを用いた排水構造を提供する。
【解決手段】アタプター1aは、管継手5の上部受口52にアタプター1aの筒状の嵌合部21を嵌着させて嵌合部21の下方に延出した旋回羽根支持脚部23と、この旋回羽根支持脚部23に支持され立管6aに管軸に対して傾斜して設けた旋回羽根22とを有し、一部分21aを除き内側面を同径寸法とする内直管部21bを有し内直管部端縁21cから旋回羽根22の外周縁22cに沿って、所定幅寸法h1で先端部22dに至るまで螺旋状に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、継手用アダプター及び該継手用アダプターを用いた旋回羽根付き排水管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
多層階の建築物の排水システムとして従来から二管式排水システム(例えば、特許文献1参照)が用いられているが、二管式排水システムの場合、排水立管路とは別に通気管を排水立管路に平行に設けるようになっているため、配管スペースを多く取らなければならないという問題や、排水とは直接関係のない通気管を別途設けねばならず、施工性が悪いとともに、施工に多大なコストをかけねばならないという問題などがある。
【0003】
そこで、接続される立管よりも拡径し、側面に横枝管接続部が突設された胴部と、この胴部に、胴部より下側に徐々に縮径する縮径部とを備えるとともに、この縮径部の内壁面に旋回羽根を備えた集合継手が既に提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
【0004】
すなわち、この集合継手は、旋回羽根を備えているので、立管を介して上層階から胴部に流れ込んだ排水及び横枝管接続部を介して胴部に流れ込んだ排水を旋回羽根で受けて旋回流として、排水立管路内に空気芯を常に生じさせることができる。
【0005】
したがって、この集合継手を用いれば、通気路を設けない単管式排水システムとしても、排水立管路の閉塞による圧力変化で横枝管に接続された衛生機器等の封水の破封を防ぐことができて、上記二管式排水システムに比べ配管スペースを小さくすることができるとともに、施工性も向上する。
【0006】
しかし、上記集合継手を用いた単管式排水システムの場合、二管式排水システムに比べて配管スペースを小さくすることができるのであるが、集合継手の胴部が立管より大きいため、立管径より余分に排水立管路の配管スペースを大きく取らなければならず、配管スペースの点でまだまだ問題がある。
【0007】
また、上記集合継手は、旋回羽根が横枝管より下側にあるため、横枝管から流れ込んだ排水が直接旋回羽根に当たり、立管を流れる排水の旋回流を阻害して跳ね上がりが生じるおそれがあるとともに、継手コストが高い上、重量が重く施工性が悪いという問題がある。
【0008】
一方、安価であり、設置スペースが小さくて済む、JISK6739で規定されているDV継手(排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手)のうちのLT継手を合流継手として用いて、排水立管路部分の配管スペースを必要最小限にすることができるとともに、単管式排水システムの構築に対応できるとして、立管の横枝管開口部上部に、立管径とほぼ同じ管径の突起付き短管部を設け、該短管部の内面に、管径の10〜30%で、立管管軸に対してほぼ直角で、立管断面に対してほぼ水平かつほぼ直線状の突出部を有する突起付き単管部を設けるか或いは、立管の横枝管開口部上部に、立管径とほぼ同じ管径の突起付き排水伸縮継ぎ手を設け、該突起が該継ぎ手管径の10〜30%で、立管管軸に対してほぼ直角で、立管断面に対してほぼ水平かつほぼ直線状の突出部を有する突起付き単管部を設けるようにした排水配管装置(特許文献4参照)が提案されている。
【0009】
すなわち、上記排水配管装置によれば、上部から流下してくる排水は、大量で高速である場合には、突起部以外の部分はそのまま落下するが、立管の管壁に沿って流下し突起部に衝突する排水は、突起部の傾斜面を流下し、その中間から傾斜面を離れて対面の壁面に衝突し、突起部以外の流下水の速度を低下させて、流下水全体の流下速度が減速されるとともに、横枝管開口部は立管上部からの流下水水膜により閉鎖されることが避けられるため横枝管内部の圧力変動を大きく抑制できるとされている。
【0010】
しかしながら、上記の排水配管装置の場合、10階以下の多層階建築物用としてはある程度その効果が期待できるかもしれないが、10階以上ある昨今の高層マンション等の高層建築物の排水システムには用いることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−3419号公報
【特許文献2】特開2005−282330号公報
【特許文献3】特許第3567427号公報
【特許文献4】特許第4174794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みて、従来多層階用の立管と横枝管とを接続する分岐継手として用いることのできなかった継手本体の筒状胴部が立管と略同径のLT継手タイプの管継手に簡単に装着でき、装着によって、10階以上の高層建築物においてもLT継手タイプの管継手を用いて排水性能に優れた単管式排水システムを簡単に構築することができる継手用アダプター及びこの継手用アダプターを用いた排水管継手を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明にかかる継手用アダプターは、接続される立管と略同じ内径をした筒状胴部を有し、筒状胴部上端に上部受口を備える継手本体と、この継手本体の前記筒状胴部の側壁面に連設され、側壁面側で下方に湾曲する曲がり部を有する横枝管接続部とを備える管継手の前記上部受口に嵌着されるリング状または筒状で、内側面を同径寸法とする内直管部を有する嵌合部と、
該嵌合部が前記上部受口に嵌着された状態で前記横枝管接続部の継手本体側開口に水平方向から臨む位置に、立管の管軸に対して傾斜して設けられると共に、裏面側に補強リブ部を一体に形成した旋回羽根と、
前記嵌合部の内直管部端縁から、前記内側面の曲率で、しかも、前記旋回羽根の外周縁に沿って、所定幅寸法を有して一体に立設されて、該旋回羽根の先端部に至るまで螺旋状に形成された旋回羽根支持脚部とを備える継手用アダプターを特徴としている。
【0014】
本発明の継手用アダプターにおいて、旋回羽根は、裏面側に補強リブ部を一体に形成すると共に、前記嵌合部の内直管部端縁から、前記内側面の曲率で、しかも、前記旋回羽根の外周縁に沿って、所定幅寸法を有して一体に立設されて、該旋回羽根の先端部に至るまで螺旋状に形成された旋回羽根支持脚部とを備えている。
【0015】
このため、立管の内部横断面積に対する水平投影面積が5%〜30%となる大きさにすることが好ましいとされている旋回羽根の水平投影面積を、立管の内部横断面積に対して、最適な大きさとすることが出来る。
【0016】
従って、水平投影面積の比率が、5%を下回り、旋回羽根によって上方から流下する排水を十分な旋回流とすることができない虞や、30%を超えると排水に混ざって落下する固形物がひっかかり立管路が閉塞する虞を低減させることが出来る。
【0017】
また、本発明の継手用アダプターの嵌合部は、内側面を同径寸法とする内直管部を有していて、更に円滑な通水の流下を得ることが出来、良好な排水性能を発揮させることが出来る。
【0018】
そして、旋回羽根は、上記管継手への装着状態で管軸に対する旋回羽根の傾斜角が20°〜50°であることが好ましい。
【0019】
すなわち、旋回羽根の傾斜角が20°を下回ると、流下排水を十分に受け止められず、十分な減速力、旋回力が得られず、結果として十分な排水能力が得られない虞があり、50°を超えると、流下排水が旋回羽根にぶつかった際の、管中心方向への跳ね返りが大きくなり、排水立管における通気芯の確保が困難となり、結果として十分な排水性能が得られない虞がある。
【0020】
本発明にかかる排水管継手は、接続される立管と略同じ内径をした筒状胴部を有し、筒状胴部上端に上部受口を備える継手本体と、この継手本体の前記筒状胴部の側壁面に連設され、側壁面側で下方に湾曲する曲がり部を有する横枝管接続部とを備える既存の管継手に、前記継手用アダプターが装着されて一体化されることにより、排水立管路中に組み込まれていることを特徴としている。
【0021】
本発明の排水管継手に用いられる管継手としては、JISK6739で規定されているLT継手(大曲Y)を用いてもよいし、専用に成形されたLTタイプのものを用いても構わない。
【発明の効果】
【0022】
本発明にかかる継手用アダプターは、接続される立管と略同じ内径をした筒状胴部を有し、筒状胴部上端に上部受口を備える継手本体と、この継手本体の前記筒状胴部の側壁面に連設され、側壁面側で下方に湾曲する曲がり部を有する横枝管接続部とを備える管継手の、前記上部受口に嵌着されるリング状または筒状の嵌合部と、この嵌合部が前記上部受口に嵌着された状態で前記横枝管接続部の継手本体側開口に水平方向から臨む位置に、立管に管軸に対して傾斜して設けられる旋回羽根と、前記嵌合部から延出し、前記旋回羽根を支持するとともに旋回羽根支持面が断面円弧状に形成された旋回羽根支持脚部とを備えている。
【0023】
このため、最適な水平投影面積を与えられた旋回羽根により、所望の旋回流を与えた排水で、該継手本体から流下させることが出来、排水立管路内に排水能力を向上させる空気芯を常に生じさせることができる。
【0024】
このため、従来の様に、排水能力が低く、高層マンション等の高層建築物の立管と横枝管とを接続する分岐継手として用いることのできなかった継手本体の筒状胴部が立管と略同径である従来の集合継手に比べ生産性がよく安価に製造できるLT継手タイプの分岐継手に簡単に装着できる。
【0025】
そして、装着によって、立管を介して継手本体に流れ込む流下水を旋回羽根によって旋回流にして下方に接続された立管の管壁に沿って流下させ、立管路内に安定して空気芯を形成して、排水能力の高い本発明の排水管継手とすることができる。
【0026】
すなわち、この排水管継手を用いれば、高層建築物に使用可能な排水性能に優れた単管式排水システムとすることがきる。すなわち、排水立管路の配管スペースを略立管径に近い最小の大きさにすることができるとともに、安価に構築できる。
【0027】
また、旋回羽根が横枝管接続部の継手本体側開口に水平方向から臨む位置に、配置されるとともに、横枝管接続部が側壁面側で下方に湾曲する曲がり部を有するので、横枝管から継手本体内に流入する排水が旋回羽根に当たって跳ね上がるという問題もなくなる。
【0028】
しかも、上記継手用アダプターは、旋回羽根及び旋回羽根支持脚部が継手本体の筒状胴部内に入り込んだ状態に装着されるので、管継手に装着した状態で搬送や施工を行う際にも全体の管継手の継手本体の管軸方向の長さを小型化でき、施工性に優れたものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明にかかる継手用アダプターの第1の実施の形態をあらわす断面図である。
【図2】図1のアダプターの分解状態の断面図である。
【図3】図1のアダプターの本体部材の正面図である。
【図4】図2のアダプターの右側面図である。
【図5】図2のアダプターの左側面図である。
【図6】図2のアダプターの背面図である。
【図7】図2のアダプターの平面図である。
【図8】図2のアダプターの底面図である。
【図9】図2のアダプターのキャップ部材の底面図である。
【図10】本発明のアダプターが装着される管継手の一例をあらわし、その正面図である。
【図11】図10の管継手の正面方向からみた断面図である。
【図12】図10の管継手の右側面図である。
【図13】図10の管継手の平面図である。
【図14】図1のアダプターを管継手に装着した状態を正面からみた断面図である。
【図15】図1のアダプターを管継手に装着した状態の右側面図である。
【図16】図1のアダプターを管継手に装着した状態の旋回羽根の位置を説明する模式図である。
【図17】図1のアダプターを用いた本発明にかかる排水管継手の第1の実施の形態をあらわす要部断面図である。
【図18】本発明にかかる継手用アダプターの第1の実施の形態をあらわし、同図(a)がその上面図、同図(b)がその背面図、同図(c)が左側面図、同図(d)が正面図、同図(e)が右側面図である。
【図19】図18のアダプターを既存の管継手に一体化して得られた旋回羽根付き排水管継手の断面図である。
【図20】図19の旋回羽根付き排水管継手の用いた本発明にかかる排水管継手の第2の実施の形態をあらわす要部断面図である。
【図21】実施例で用いた実験排水立管路の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0031】
図1は、本発明にかかる継手用アダプターの第1の実施の形態を示している。
【0032】
図1に示すように、この継手用アダプター(以下、「アダプター」とのみ記す)1aは、本体部材2と、ゴム輪パッキン3と、キャップ部材4とを備えている。
【0033】
本体部材2は、図1〜図8に示すように、硬質塩化ビニル樹脂組成物を射出成形することによって形成されていて、嵌合部21と、旋回羽根22と、旋回羽根支持脚部23と、筒状立管接続部24とを備えている。
【0034】
嵌合部21は、後述する管継手5の上部受口52に嵌着される筒状になっていて、図1及び図3に示すように、上端内径が接続される立管6aの内径と略一致するとともに、上端から下端に向かって、後述する旋回羽根22及び旋回羽根支持脚部23に対応する部分を徐々に内径を縮径させてテーパ形状とした一部分21aを除き、リング状または筒状で、内側面を同径寸法とする内直管部21bを有するように構成されている。
【0035】
縮径角度は、嵌合部21の中心軸に対して7.5度で、下端の内径、すなわち最小径がテストボール通過可能な大きさである58mm以上になっている。
【0036】
この旋回羽根22は、管継手5への装着状態で管軸方向にみた旋回羽根22の投影面積が立管6aの内部横断面積に対して5%〜30%の大きさで、傾斜角が20°〜50°となると共に、裏面側に、水平方向に所定寸法づつ離間されて、平行に突条形状を呈する補強リブ部22b…が複数本、一体に形成されている。
【0037】
そして、この旋回羽根22は、旋回羽根支持脚部23に支持されている。
【0038】
また、旋回羽根22は、後述する管継手5への装着状態で横枝管接続部5bの継手本体側開口を水平方向から臨む位置に配置されるとともに、旋回羽根22の下端が、管継手5の横枝管接続部5bにおける筒状胴部側端縁の管底より下部に位置し、旋回羽根22の上端が、管継手5の横枝管接続部5bにおける筒状胴部側端縁の管底より上部に位置するように旋回羽根支持脚部23に支持されている。
【0039】
旋回羽根支持脚部23は、前記嵌合部21の内直管部端縁21cから、前記内側面の曲率で、しかも、図4に示す様に前記旋回羽根22の外周縁22cに沿って、図5に示す様に所定幅寸法h1を有して一体に立設されていて、この旋回羽根22の先端部22dに至るまで螺旋状に形成されている。
【0040】
また、この旋回羽根支持脚部23では、図1に示すように、下端縁が旋回羽根22の傾斜に沿うように傾斜して、旋回羽根支持面23aが形成され、旋回羽根22を下端縁から少し上側で支持している。
【0041】
筒状立管接続部24は、嵌合部21の上方に設けられ、後述するゴム輪パッキン3が内嵌されるとともに、上端部外周面には、後述するキャップ部材4の離脱防止用のリング状をした離脱防止突条24aが設けられている。
【0042】
ゴム輪パッキン3は、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等の通常排水設備に使用されているゴム材料からなり、上端部に立管6aの外周面に水密に密着するリップ部31を有し、筒状立管接続部24への嵌合状態で上端が筒状立管接続部24の上端と略一致するか、少し筒状立管接続部24の上端から飛び出る大きさに形成されている。
【0043】
また、リップ部31は、下端側に向かって徐々に小径となるように設けられ、上端側が立管6aの外径と略同じか少し大径になっていて、下端側が立管6aの外径より小径となって段部を有し、立管6aの管端部が突き当たり、立管6aの熱伸縮を吸収するようになっている。
【0044】
キャップ部材4は、本体部材2と同じ硬質塩化ビニル樹脂で形成されていて、図1、図2及び図9に示すように、筒部41と、リング状鍔部42とを備えている。
【0045】
筒部41は、筒状立管接続部24の上端部に外嵌されるようになっていて、内壁面の下端部に内側に突出する円弧状をした3つの係止突条43を放射状に備えている。
【0046】
リング状鍔部42は、筒部41の上端から内側にリング状に張り出すように設けられ、その内径が立管6aの外径と略同じか少し小径でゴム輪パッキン3の外径より小径となっている。
【0047】
そして、このアダプター1aは、まず、ゴム輪パッキン3を筒状立管接続部24に内嵌させたのち、キャップ部材4の筒部41をリング状鍔部42が筒状立管接続部24の上端面に受けられるまで、筒状立管接続部24に嵌合させることによって一体化されている。
【0048】
すなわち、キャップ部材4の筒部41が筒状立管接続部24に外嵌されることによって、係止突条43が筒状立管接続部24の離脱防止突条24aを乗り越えてキャップ部材4が本体部材2から離脱防止状態に装着されるとともに、ゴム輪パッキン3がリング状鍔部42に離脱防止状態に係止される。
【0049】
このアダプター1aは、図10〜図13に示すような管継手5に装着される。
【0050】
すなわち、管継手5は、充填材として非膨張黒鉛を含む硬質塩化ビニル樹脂組成物を射出成形することによって形成され、継手本体5aと、横枝管接続部5bとを備えている。
【0051】
継手本体5aは、接続される立管6aと略同じ内径をした筒状胴部51を有し、筒状胴部51の上端に上部受口52が連設され、筒状胴部51の下端に下部受口53が連設されている。
【0052】
筒状胴部51の肉厚は、通常のDV継手(LTタイプ)の肉厚5mmの1.5倍の肉厚である7.5mmになっているとともに、接続される立管6a(例えば100AのVP管)の内径と略同じに形成されている。
【0053】
横枝管接続部5bは、筒状胴部51の側壁面に連設され、側壁面側で下方に湾曲する曲がり部54を有し、曲がり部54の横枝管側に横受口55を備えている。
【0054】
曲がり部54は、肉厚が筒状胴部51の肉厚と同じ肉厚になっていて、通常のDV継手(LTタイプ)よりも短く形成されている。
【0055】
横受口55は、図11〜図13に示すように、後述する横枝管用ブッシュ(以下、「ブッシュ」とのみ記す)の位置合わせ用切欠55aが開口端縁部の上部に穿設されている。
【0056】
そして、アダプター1aは、図14に示すように、嵌合部21を上部受口52に嵌合し接着剤で接着して管継手5と一体化される。また、管継手5と一体化された状態で、旋回羽根22及び旋回羽根支持脚部23が筒状胴部51内に入り込み、図15に示すように、旋回羽根22が横枝管接続部5bの継手本体側開口54aに水平方向から臨む位置に配置
される。
【0057】
また、このとき、旋回羽根22は、図16に示すように、立管6aの管軸方向にみた投影面積が立管6aの内部横断面積に対して5%〜30%の大きさとなるとともに、この実施の形態では、立管断面の中心Oから旋回羽根22の投影形状の弦への垂線L1と、横枝管が接続される横受口55の中心軸に平行な線分L2とがなす角度θが、線分L2から反時計回りに45°となるように、旋回羽根22が配置されている。
【0058】
なお、旋回羽根22の位置は、横枝管から流入する排水が、旋回羽根22に直接当たらず、旋回羽根支持脚部23が横枝管側からの排水の流入を妨げなければ、上記位置に限定されないが、旋回羽根22が、上記のように円弧の両端を結ぶ直線状の弦を備えたような形状である場合、旋回羽根22を立管6aの上方から投影したとき、上記角度θが線分L2から反時計回りに45°の位置から図16に鎖線で示す反時計回りに180°の位置の範囲内に納まるように旋回羽根22を配置することが好ましい。
【0059】
また、上記接着は、工場で出荷前に行なっても構わないし、施工現場で行うようにしても構わない。
【0060】
図17は、図1に示すアダプター1aを用いた本発明に排水管継手の1つの実施の形態を示している。
【0061】
この排水構造Aは、図17に示すように、アダプター1aを装着した管継手5のスラブ7の貫通孔71内に下部受口53を臨ませ、下側階で施工を完了した立管6a(この実施
の形態では、積水化学工業株式会社製エスロン耐火VPパイプ等の耐火管であり、三層構造の塩ビ管で、内外面の硬質ポリ塩化ビニル層と、高温になると大きく膨張し断熱・耐火層を形成する熱膨張性黒鉛含有特殊配合の中間層からなるパイプで、特開2008-180367号公報に開示されている。)を受口53に嵌合して接着一体化させたのち、ゴム輪パッキン3に施工階の立管6a(同様の積水化学工業株式会社製エスロン耐火VPパイプ等の耐火管)の下端を嵌合させて水密に接合することを繰り返しながら、排水立管路が施工される。
【0062】
また、貫通孔71は、上記のように管継手5の施工が完了すると、モルタル72が充填されて封止される。
【0063】
一方、管継手5の横受口55には、接続される横枝管8に応じて、例えば、50A横枝管用、65A横枝管用、75A横枝管用のいずれかのブッシュ9a(図17では65A横枝管用のブッシュのみを記載している)が選択されて接続される。
【0064】
ブッシュ9aは、受口嵌合部91と、受口嵌合部91より大径のキャップ嵌合部92とを備えるとともに、横枝管接続孔93が穿設されている。
【0065】
受口嵌合部91は、その外周面に前記切欠55aにスライド嵌合する1つの突起91aをキャップ嵌合部92側の端部に備えている。
【0066】
横枝管接続孔93は、それぞれ接続される横枝管8の径に応じた口径に形成されていて、横枝管8の径に応じた上記ゴム輪パッキン3と同材質のゴム輪パッキン9bがその横枝管8側の端縁がキャップ嵌合部92の端縁と略一致するか、少し外側に食み出るように内嵌される。
【0067】
また、50A横枝管用および65A横枝管用のブッシュ9aに関しては、横枝管接続孔93が、その中心軸をブッシュ9aの中心軸から突起91aの反対側に偏芯させて設けられている。
【0068】
キャップ嵌合部92は、後述するキャップ部材9cの離脱防止突条92aが横枝管側の外周面に上記筒状立管接続部24の離脱防止突条24aと同様に全周にわたって設けられている。
【0069】
キャップ部材9cは、筒部94と、蓋部95とを備えている。
【0070】
筒部94は、キャップ嵌合部92に外嵌されるようになっていて、内壁面の下端部に内側に上記キャップ部材4の筒部41と同様に係止突条94aを放射状に備えている。
【0071】
蓋部95は、接続される横枝管8の外径と略同じか少し大径の横枝管挿通孔95aを備えている。
【0072】
また、50A横枝管用および65A横枝管用のブッシュ9aに用いられるキャップ部材9cの場合、横枝管挿通孔95aは、横枝管接続孔93と同様に筒部94の中心軸から偏芯して設けられている。
【0073】
ブッシュ9aは、受口嵌合部91が横受口55に嵌合されるとともに、接着剤を介して横受口55に接着固定される。
【0074】
キャップ部材9cは、ゴム輪パッキン9bがブッシュ9aの横枝管接続孔93に内嵌されたのち、筒部94を係止突条94aが離脱防止突条92aを乗り越えて、離脱防止突条92aに係止されるようにブッシュ9aのキャップ嵌合部92に外嵌させることによって、蓋部95がゴム輪パッキン9bを抜け止め状態に係止した状態でブッシュ9aに固定される。
【0075】
なお、ブッシュ9aの横受口55への接着固定は、工場で出荷前に行なっても構わないし、配管施工現場で行うようにしても構わないし、ゴム輪パッキン9b及びキャップ部材9cのブッシュ9aへの装着前あるいは装着後のいずれのタイミングで行っても構わない。
【0076】
そして、上記のように管継手5が施工されるとともに、ブッシュ9aを介して横受口55にゴム輪パッキン9b及びキャップ部材9cが一体にされた状態で、横枝管8は、横枝管挿通孔95aを介してその一端がゴム輪パッキン9b内に挿入されて管継手5に水密に接続される。
【0077】
また、横枝管8の他端には、図示していないが、トイレ、浴槽、キッチン、洗面所等の機器に接続される。
【0078】
このようにして得られる上記排水構造Aによれば、管継手5の継手本体5a内に旋回羽根22が設けられているので、上方の立管6aから流下してきた排水が旋回羽根22に受けられて旋回流となって、下方の立管6aの管壁に沿うように流下する。
【0079】
したがって、高層マンション等の高層建築物においても、常に排水立管路内に空気芯が形成され、高い排水能力の排水立管路とすることができる。
【0080】
また、アダプター1aの嵌合部21が上端から下端に向かって徐々に縮径する筒状をしているので、嵌合部21に入り込んだ排水が外側に広がらず、横枝管側への逆流を防止できる。
【0081】
さらに、旋回羽根22が横枝管接続部5bの継手本体側開口に水平方向から臨む位置に、配置されるとともに、横枝管接続部5bが側壁面側で下方に湾曲する曲がり部54を有するので、横枝管8から継手本体5a内に流入する排水が旋回羽根22に当たって跳ね上がるという問題もなくなる。
【0082】
また、管継手5の肉厚を従来のDV継手(LTタイプ)の1.5倍である7.5mmとしたので、遮音効果が18×Logm(m:面密度)で求まることから、18×Logmの式に増肉比率1.5倍を導入すると、音の減衰量は、18×Log1.5=3dBとなり、3dBの低減が見込める。したがって、遮音カバーを別途設ける必要がなく、施工性を向上させることができる。
【0083】
上述してきたように、本実施の形態の前記アダプター1aでは、図14に示す様に、嵌合部21が管継手5の上部受口52に嵌着され、旋回羽根22及び旋回羽根支持脚部23が継手本体5a内に挿入されるので、管継手5にアダプター1aを予め接着一体化した状態でも小型化でき、施工性に優れている。
【0084】
そして、前記旋回羽根22が、裏面側22aに、複数本の補強リブ部22b…を一体に形成すると共に、この旋回羽根22を支持する旋回羽根支持脚部23が、図5に示す様に、前記嵌合部21の内直管部端縁21cから、前記嵌合部21の内直管部21bに位置する内側面の曲率で、しかも、前記旋回羽根22の外周縁22cに沿って、所定幅寸法h1を有して一体に立設されている。
【0085】
そして、この所定幅寸法h1のまま、内周面に沿うように斜めに下降して、旋回羽根22の先端部22dに至るまで螺旋状を呈する様に形成されている。
【0086】
このため、充分な取付強度を、前記旋回羽根22に与えることが出来、例えば、図7に示す様な立管の内部横断面積に対する水平投影面積が5%〜30%となる大きさに設定して、立管の内部横断面積に対して、最も好ましいとされている旋回羽根22の水平投影面積を、最適な大きさとして設定することが出来る。
【0087】
従って、水平投影面積の比率が、5%を下回り、旋回羽根22によって上方から流下する排水を十分な旋回流とすることができない虞や、30%を超えると排水に混ざって落下する固形物がひっかかり立管路が閉塞する虞を低減させることが出来る。
【0088】
また、この実施の形態の継手用アダプターでは、前記嵌合部21の内側面が、同径寸法とする内直管部21bとして構成されている。
【0089】
このため、更に円滑な通水の流下を得ることが出来、良好な排水性能を発揮させることが出来る。
【0090】
そして、旋回羽根22は、上記管継手への装着状態で管軸に対する旋回羽根22の傾斜角が20°〜50°であることが好ましい。
【0091】
すなわち、旋回羽根の傾斜角が20°を下回ると、流下排水を十分に受け止められず、十分な減速力、旋回力が得られず、結果として十分な排水能力が得られない虞があり、50°を超えると、流下排水が旋回羽根22にぶつかった際の、管中心方向への跳ね返りが大きくなり、排水立管における通気芯の確保が困難となり、結果として十分な排水性能が得られない虞がある。
【0092】
この実施の形態では、図10に示す様に接続される立管と略同じ内径をした筒状胴部51を有し、筒状胴部51上端に上部受口52を備える継手本体5aと、この継手本体5aの前記筒状胴部51の側壁面に連設され、側壁面側で下方に湾曲する曲がり部54を有する横枝管接続部5bとを備える既存の管継手5に、前記継手用のアダプター1aが、図14に示す様に、装着されて一体化されることにより、排水立管路中に組み込まれる。
【0093】
この排水管継手に用いられる管継手5としては、JISK6739で規定されているLT継手(大曲Y)を用いてもよいし、専用に成形されたLTタイプのものを用いても構わない。
【0094】
そして、本実施の形態にかかる継手用のアダプター1aは、接続される立管と略同じ内径をした筒状胴部51を有し、最適な水平投影面積を与えられた旋回羽根22により、所望の旋回流が与えられた排水で、この継手本体5aから流下させることが出来、排水立管路内に排水能力を向上させる空気芯を常に生じさせることができる。
【0095】
このため、従来の様に、排水能力が低く、高層マンション等の高層建築物の立管と横枝管とを接続する分岐継手として用いることのできなかった継手本体の筒状胴部が立管と略同径である従来の集合継手に比べ、生産性がよく安価に製造できるLT継手タイプの分岐継手に簡単に装着できる。
【0096】
そして、装着によって、立管を介して継手本体5aに流れ込む流下水を旋回羽根によって旋回流にして下方に接続された立管の管壁に沿って流下させ、立管路内に安定して空気芯を形成して、排水能力を向上させることが出来るので、例えば、図21に示す様に、この排水管継手を用いれば、高層建築物に使用可能な排水性能に優れた単管式排水システムとすることがきる。すなわち、排水立管路の配管スペースを略立管径に近い最小の大きさにすることができるとともに、安価に構築できる。
【0097】
また、図15に示される様に、前記旋回羽根22が、横枝管接続部5bの継手本体側開口54aに水平方向から臨む位置に、配置されるとともに、横枝管接続部5bが側壁面側で下方に湾曲する曲がり部54を有するので、横枝管から継手本体5a内に流入する排水が、旋回羽根22に当たって跳ね上がるという問題もなくなる。
【0098】
しかも、上記継手用のアダプター1bは、旋回羽根22及び旋回羽根支持脚部23が継手本体5aの筒状胴部内に入り込んだ状態で、装着される。
【0099】
このため、管継手5に装着した状態で搬送や施工を行う際にも、全体の管継手5の継手本体5aの管軸方向の長さを小型化でき、施工性に優れたものとすることができる。
【0100】
図18は、本発明の第2の実施の形態のアダプター1bをあらわしている。
【0101】
図18に示すように、このアダプター1bは、嵌合部25が立管6aの内径と同じ内径をしたリング状をしていて、嵌合部25の上方に筒状立管接続部24を備えていない以外は、上記アダプター1aと同様になっている。
【0102】
すなわち、このアダプター1bは、図19に示すように、横受口55が上部受口52より小径となった既存のDV継手50aの上部受口52内に嵌合部21が嵌合接着され、筒状胴部51内に旋回羽根22及び旋回羽根支持脚部23とが入り込むように装着されて、旋回羽根22を有する排水管継手50bを得る。
【0103】
そして、この排水管継手50bを用いた排水構造Bにおいては、図20に示すように、立管6aの上下端が、上部受口52あるいは下部受口53に嵌合接着され、横受口55に立管6aより小径の横枝管8の一端が嵌合接着されている以外は、上記排水構造Aと同様になっている。
【0104】
本発明は、上記実施の形態に限定されない。例えば、上記実施の形態では、管継手5が継手本体5aの上下に受口を備えていたが、下端は差口形状をしていても構わない。
【0105】
上記実施の形態では、管継手として従来のDV継手(LTタイプ)の1.5倍である肉厚のものを用いるようにしたが、従来のDV継手(LTタイプ)と本発明のアダプターとを組み合わせるようにしても構わない。
【0106】
また、横枝管8も立管6aと同様に、積水化学工業株式会社製エスロン耐火VPパイプ等の耐火管でも構わない。
【0107】
以下に、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0108】
(実施例1〜13)
図21に示すように、立管6aとして100Aの積水化学工業株式会社製エスロン耐火VPパイプ等の耐火管と、横主管6bとして150Aの塩化ビニル樹脂管と、横主管6bと最下階の立管6aとを100A/150Aの特殊脚部継手6cと、表1に示す旋回羽根22の投影面積、傾斜角度を有する上記アダプター1aを装着した管継手5とを用いて、マンション17階相当の実験排水立管路Pを形成した。
【0109】
そして、この実験排水立管路Pの17階相当部分から2.5L/Sで排水を流下させた場合、16階相当部分から2.0L/Sで排水を流下させた場合のそれぞれについて、2階相当の管継手5の継手本体5a内での管内最大発生負圧を排水能力試験法(SHASE-218)に基づいて測定するとともに、1L/Sの排水とともに各雑物を最上階から投入し、雑物のつまりの有無を調べ、その結果を表1に併せて示した。
【0110】
(比較例1)
旋回羽根及び旋回羽根支持脚部を備えていないアダプターを用いた以外は、上記実施例と同様にして排水立管路を形成し、管内最大発生負圧及び雑物のつまりの有無を調べ、その結果を表1に併せて示した。
【0111】
(比較例2)
管継手として、上記実施例1の管継手5に代えて、従来のDV継手(DTタイプ)を用いるとともに、表1に示す旋回羽根の投影面積比率(投影面積/立管の断面積)、傾斜角度を有する上記アダプター1aを装着した以外は、実施例と同様にして排水立管路を形成し、管内最大発生負圧及び雑物のつまりの有無を調べ、その結果を表1に併せて示した。
【0112】
【表1】

上記表1から、本発明のアダプターをDV継手(LTタイプ)に装着すれば、DV継手(LTタイプ)のみの場合に比べて、排水性能が格段に向上することがわかる。また、DV継手(DTタイプ)の場合、本発明のアダプターを用いても排水性能がそれほど向上しないことがわかる。
【符号の説明】
【0113】
A,B 排水構造
1a,1b アダプター
2 本体部材
5 管継手
5a 継手本体
5b 横枝管接続部
21,25 嵌合部
21a 一部分
21b 内直管部
22 旋回羽根
22a 裏面側
22b 補強リブ部
22c 外周縁
22d 先端部
23 旋回羽根支持脚部
24 筒状立管接続部
51 筒状胴部
52 上部受口
53 下部受口
54 曲がり部
54a 継手本体側開口
55 横受口
50a 既存の管継手
50b 旋回羽根付き排水管継手
6a 立管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続される立管と略同じ内径をした筒状胴部を有し、筒状胴部上端に上部受口を備える継手本体と、この継手本体の前記筒状胴部の側壁面に連設され、側壁面側で下方に湾曲する曲がり部を有する横枝管接続部とを備える管継手の、
前記上部受口に嵌着されるリング状または筒状で、内側面を同径寸法とする内直管部を有する嵌合部と、
該嵌合部が前記上部受口に嵌着された状態で前記横枝管接続部の継手本体側開口に水平方向から臨む位置に、立管の管軸に対して傾斜して設けられると共に、裏面側に補強リブ部を一体に形成した旋回羽根と、
前記嵌合部の内直管部端縁から、前記内側面の曲率で、しかも、前記旋回羽根の外周縁に沿って、所定幅寸法を有して一体に立設されて、該旋回羽根の先端部に至るまで螺旋状に形成された旋回羽根支持脚部と、
を備えることを特徴とする継手用アダプター。
【請求項2】
上記管継手への装着状態で立管の内部横断面積に対する旋回羽根の水平投影面積が5%〜30%の大きさである請求項1に記載の継手用アダプター。
【請求項3】
上記管継手への装着状態で管軸に対する旋回羽根の傾斜角が20°〜50°である請求項1または請求項2に記載の継手用アダプター。
【請求項4】
接続される立管と略同じ内径をした筒状胴部を有し、筒状胴部上端に上部受口を備える継手本体と、この継手本体の前記筒状胴部の側壁面に連設され、側壁面側で下方に湾曲する曲がり部を有する横枝管接続部とを備える既存の管継手に、前記継手用アダプターが装着されて一体化されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の旋回羽根付き排水管継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−82621(P2012−82621A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−229990(P2010−229990)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】