説明

緊急メッセージ配信システム及び緊急メッセージ配信方法

【課題】緊急メッセージをアプリケーションサーバからクライアント端末に対して自発的に通知する新しい緊急メッセージ配信システム等を提供する。
【解決手段】アプリケーションサーバ10からクライアント端末21に対して緊急メッセージを配信するシステムであって、アプリケーションサーバ10は、アプリケーションの実行情報及びクライアント端末21の接続先情報を保持する保持部と、緊急メッセージの配信時、クライアント端末21がアプリケーションを実行中であるか否かを判断する判断部と、前記実行中であると判断した場合、該クライアント端末に対してアプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を送信する電文送信部とを備え、クライアント端末21は、電文を受信した場合、実行中のアプリケーションを中断するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける受付部を備える、緊急メッセージ配信システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急メッセージ配信システム及び緊急メッセージ配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアプリケーションサーバにおいて、その基本的な動作処理は、クライアント端末から業務実行要求を受け、その応答をクライアント端末に返すことであり、正常応答またはエラー応答どちらの場合もクライアント端末からの業務実行要求に依存した挙動となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−016604号公報
【特許文献2】特開2009−159547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アプリケーションサーバが、緊急メッセージ通知システムから緊急メッセージを受信した場合、アプリケーションサーバからクライアント端末に対して緊急に業務を中断するか否かを問い合わせることができれば、クライアントは業務を中断して早急に適切な行動をとることが可能である。しかし、クライアント端末からの業務実行要求に対して、業務実行とは無関係の応答電文をクライアント端末に対して自発的に送信するアプリケーションサーバがこれまで存在しなかったため、業務を意図的に中止させたほうがいい局面でも、アプリケーションサーバはクライアントに業務停止の是非を問い合わせることができなかった。また、クライアント端末とコネクションが確立されていないシステムでは、確実に電文をクライアント端末に届けることを保証することができない。
【0005】
したがって、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、クライアント端末から受けた電文の内容に依存せず、緊急メッセージをアプリケーションサーバからクライアント端末に対して自発的に通知し、クライアントが業務の実行を中断するか否かの選択を行うことができる新しい緊急メッセージ配信システム及び緊急メッセージ配信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による緊急メッセージ配信システムによれば、アプリケーションを提供するアプリケーションサーバ、及び前記アプリケーションを利用可能なクライアント端末を含み、該クライアント端末に対して緊急メッセージを配信する緊急メッセージ配信システムであって、前記アプリケーションサーバは、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを示すアプリケーション実行情報、及び前記クライアント端末の接続先情報を保持する保持部と、緊急メッセージの配信時、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを、前記アプリケーション実行情報により判断する判断部と、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して、前記アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を前記接続先情報に基づいて送信する電文送信部と、を備え、前記クライアント端末は、前記電文を受信した場合、前記実行中のアプリケーションを中断するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける受付部を備える、緊急メッセージ配信システム。
【0007】
本発明による緊急メッセージ配信方法によれば、アプリケーションを提供するアプリケーションサーバ、及び前記アプリケーションを利用可能なクライアント端末を含むシステムにおいて、該クライアント端末に対して緊急メッセージを配信する緊急メッセージ配信方法であって、前記アプリケーションサーバが、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを示すアプリケーション実行情報、及び前記クライアント端末の接続先情報を保持する段階と、前記アプリケーションサーバが、緊急メッセージの配信時、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを前記アプリケーション実行情報により判断する段階と、前記アプリケーションサーバが、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して前記アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を前記接続先情報に基づいて送信する段階と、前記クライアント端末が、前記電文を受信した場合、前記実行中のアプリケーションを中断するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける段階と、を含む、緊急メッセージ配信方法。
【発明の効果】
【0008】
以上のように構成された本発明の緊急メッセージ配信システム等によれば、クライアント端末から受けた電文の内容に依存せず、アプリケーションサーバからクライアント端末に対して自発的に緊急メッセージを通知することができる。また、クライアント端末でポップアップメッセージを出して中断するか否かを選択させることで、クライアント端末は短時間で業務アプリケーションの実行を中断できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態における緊急メッセージ配信システム1の概略構成を示す。
【図2】本実施形態のアプリケーションサーバ等のハードウェア構成を示す概略図である。
【図3】本実施形態の緊急メッセージ配信方法の処理内容を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態のアプリケーションサーバに蓄積されるデータの一例を示す。
【図5】本実施形態の緊急メッセージ配信方法において、クライアント端末上に表示されるメッセージの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における緊急メッセージ配信システム1の概略構成を示す。
【0011】
緊急メッセージ配信システム1は、図1に示すとおり、アプリケーションサーバ10と、クライアント端末20,21と、緊急メッセージ通知システム70とを含む。なお、アプリケーションサーバ10、クライアント端末20,21、及び緊急メッセージ通知システム70は、ハードウェアとして、図2に示すように、例えば、CPU、CPUにバス結合されたROM、RAM、記憶部、入力部、表示部、および入出力インタフェースなど、通常のコンピュータ装置と同様のハードウェアを備える。また、これらのサーバや端末は、物理的には、専用化したシステム、あるいは汎用の情報処理装置のいずれであってもよい。
【0012】
アプリケーションサーバ10は、通信制御部30と、クライアント接続端末情報40と、アプリケーション緊急停止用プロセス50と、業務アプリケーション60とを備える。
【0013】
通信制御部30は、クライアント端末20(又はクライアント端末21)から電文を受信して業務アプリケーション60に対して電文を送信(通知)する機能と、業務アプリケーション60から応答電文を受信して、クライアント端末20(又はクライアント端末21)に対して応答電文を送信する機能と、クライアント端末20,21のIPアドレス、及びクライアント端末20,21が業務アプリケーション60を実行中であるか否かの情報をクライアント接続端末情報40へ送信する機能と、アプリケーション緊急停止用プロセス50から緊急メッセージを受信する機能と、緊急メッセージの配信時、クライアント端末,21がアプリケーションを実行中であるか否かを判断する機能(判断部)と、クライアント端末20,21に送信するための最適な電文(緊急メッセージ)をクライアント接続端末情報40の情報から作成するメッセージ作成機能と、クライアント端末20,21へ情報を送信する機能(電文送信部)と、業務アプリケーション60を停止するための電文をアプリケーション緊急停止用プロセス50へ送信する機能(送信部)とを有する。
【0014】
クライアント接続端末情報40は、通信制御部30が送信したクライアント情報を受信する機能と、クライアントのIPアドレス(接続先情報)と業務アプリケーション60を実行中であるか否かを示す情報(アプリケーション実行情報)を保持する機能(保持部)とを有する。
【0015】
アプリケーション緊急停止用プロセス50は、緊急メッセージ通知システム70が送信した情報を受信する機能と、緊急メッセージを通信制御部30へ送信する機能と、業務アプリケーション60を停止するための電文を通信制御部30から受信する機能と、業務アプリケーション60を停止して実行前の状態に戻す機能(停止部)とを有する。
【0016】
業務アプリケーション60は、通信制御部30から送信された電文を受信する機能と、業務(アプリケーション)を実行する機能と、通信制御部30へ応答電文を送信する機能とを有する。
【0017】
クライアント端末20,21は、通信制御部30へ電文を送信する機能と、通信制御部30が送信した電文を受信する機能と、緊急メッセージを受け取ったときに新規の業務が実行できないようにする機能と、緊急メッセージを端末のディスプレイ上にポップアップで表示して業務(アプリケーション)を中断(又は停止)するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける機能(受付部)と、実行中のアプリケーションを中断する選択をユーザ入力より受け付けた場合、アプリケーションサーバ10に対して応答電文を送信する機能とを有する。
【0018】
緊急メッセージ通知システム70は、緊急メッセージをアプリケーションサーバ10へ送信する機能を有する。
【0019】
以下、図3に示すフローチャートを参照して、本実施形態の緊急メッセージ配信方法を説明する。なお、図3のフローチャートで示される各処理は、処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更して又は並列に実行することができる。
【0020】
まず、クライアント端末20は、業務アプリケーション60の実行要求をアプリケーションサーバ10に対して送信する(ステップS100)。
【0021】
アプリケーションサーバ10は、クライアント端末20から電文を受け取り、クライアントのIPアドレスと業務アプリケーション60を実行中であるか否かの情報をクライアント接続端末情報40に送信し、クライアント接続端末情報40はそれらの情報を保持する(ステップS101)。
【0022】
アプリケーションサーバ10は、緊急メッセージ通知システム70から情報を受信したか否かを確認し(ステップS102)、受信した場合であれば(ステップS102;Yes)、各クライアントが業務アプリケーション60を実行中であるか否かをクライアント接続端末情報40から判断(確認)する(ステップS103)。
【0023】
アプリケーションサーバ10は、業務アプリケーション60を実行中のクライアント端末20に対して、業務を中止するか否かをそのユーザに選択させるために、クライアント端末20へ電文を送信する(ステップS104)。
【0024】
クライアント端末20は、アプリケーションサーバ10より電文を受信すると、緊急メッセージをポップアップ表示して、実行中のアプリケーションを中断するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける(ステップS105)。
【0025】
ステップS104の処理と同時に、アプリケーションサーバ10は、業務アプリケーション60を実行中でないクライアント端末21に対して、新規業務(アプリケーション)を実行しないようにするためにクライアント端末21へ電文を送信する(ステップS106)。
【0026】
クライアント端末21は、アプリケーションサーバ10より電文を受信すると、新規業務が実行されないようにする(ステップS107)。
【0027】
緊急メッセージを受け取ったクライアント端末20は業務を中断するか否かの選択を受け付けて(ステップS108)、中断する場合(ステップS108:Yes)、アプリケーション緊急停止用プロセス50が、業務アプリケーション60を停止し、業務アプリケーション60を実行前の状態に戻す(ステップS109)。
【0028】
次に、上述した本実施形態の緊急メッセージ配信方法の動作処理の具体例を説明する。
【0029】
具体例として、例えば、緊急メッセージ通知システム70が緊急地震速報を発信し、該緊急地震速報を受信したアプリケーションサーバ10がクライアント端末20,21に緊急メッセージを送信する場合を説明する。
【0030】
アプリケーションサーバ10は、緊急地震速報を受信すると、速やかにクライアント端末20及び/又はクライアント端末21に対して緊急メッセージを送信する。次いで、通信制御部30は、クライアント接続端末情報40から、クライアント端末20は、現在、業務アプリケーション60を実行中であり、クライアント端末21は、現在、業務実行中ではないと判断する。次いで、通信制御部30は、クライアント端末20に送信するメッセージとして、「緊急地震速報がでています。業務を中断し非難することを推奨します。業務を中断する場合は中断ボタンを押してください。」というメッセージを作成し、クライアント端末20へ送信する。また、通信制御部30は、クライアント21へ送信するメッセージとして、「緊急地震速報がでています。新規業務は受け付けていません。」というメッセージを作成し、クライアント端末21へ送信する。この結果、特に、クライアント端末20で操作しているユーザは自身が最適と考える行動を迅速に取ることができる。
【0031】
次に、本実施形態の緊急メッセージ配信方法の動作処理の別の具体例を説明する。上述では、業務アプリケーションは1つとして説明したが、本発明はこれに限られず、複数の業務アプリケーションが存在していてもよく、例えば、業務内容が異なる2つの業務アプリケーション60,61が存在する場合の動作処理を例にとって説明する。ここで、業務アプリケーション(第一アプリケーション)60では、入金処理など比較的重要な業務を実行できるアプリケーション(業務内容:入金処理、重要度:高(第一緊急度))であり、また、業務アプリケーション(第二アプリケーション)61では、帳票印刷など後からリトライしても比較的問題にならない業務を実行できるアプリケーション(業務内容:帳票印刷、重要度:低(第二緊急度))であるとする。アプリケーションサーバ10は、緊急メッセージ通知システム70のメッセージの緊急度の大きさと、業務アプリケーションの内容の重要度の度合いによって、各業務を実行中のクライアントに異なるメッセージを送信することができる。例えば、図4に示すように、アプリケーションサーバ10は業務アプリケーションの重要度をデータとして蓄積しておき、図5に示すように、業務アプリケーション60を実行しているクライアント端末には、アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文、例えば、「緊急地震速報がでています。業務を中断し避難することを推奨します。業務を中断する場合は中断ボタンを押してください。」というメッセージを送信し、また、業務アプリケーション61を実行しているクライアント端末には、アプリケーションの実行を停止したことを通知するための電文、例えば、「緊急地震速報がでています。業務を中断しました。速やかに安全な場所へ避難してください。」というメッセージを送信する。その結果、例えば、重要度が低い業務であれば、その業務を強制的に中断させることができる。
【0032】
以上のように構成された本実施形態の緊急メッセージ配信システム等によれば、以下の効果を奏することができる。
【0033】
第1の効果は、クライアント端末はアプリケーションサーバ10へ接続しているだけで、緊急メッセージを受け取ることができる。その理由は、アプリケーションサーバ10は、クライアント端末からの業務実行への応答電文として、クライアントへ業務実行とは無関係の電文を自発的に送信することができるからである。
第2の効果は、クライアント端末20は、短時間で業務アプリケーション60の実行を中断できることにある。その理由は、アプリケーションサーバ10がクライアント端末へ自発的に電文を送信し、クライアント端末でポップアップメッセージを出して中断するか否かをユーザに対して選択させることができるからである。
【0034】
また、本実施形態では、アプリケーションサーバを使用して既に構築されている環境を流用しているため、新たな回線を敷設する必要がなく、コストの増加を抑えることができる。さらに付言すれば、既存の専用の回線を用いることで、例えば、上述の特許文献1のように、SIP通信で行うものに比べ、通信速度も速い(特許文献1は、クライアントからの応答を期待するものでもない)。
【0035】
さらに、例えば、上述の特許文献2では、サーバ側からクライアント側へ緊急地震速報を通知する仕組みを提供しているが、その通知を受けたクライアント側が改めてサーバ側に応答電文を送信する手段は提供していないのに対し、本実施形態では、アプリケーションサーバがクライアント端末へ情報を通知するだけではなく、応答を要求することにより、クライアント端末側のユーザが緊急時に迅速に行動することが可能である。
【0036】
<変形例>
以上のように本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるべきものではなく、特許請求の範囲に表現された思想および範囲を逸脱することなく、種々の変形、追加、および省略が当業者によって可能である。
【0037】
例えば、上述の本実施形態では、クライアント端末が業務を中断した場合、緊急停止用プロセス50は、業務アプリケーション60を停止し、実行前の状態に戻しているが、これに限られず、例えば、業務を破棄したり、バックグラウンドで業務の実行を継続させたりすることも可能である。
【0038】
また、上述の本実施形態では、接続中の全てのクライアントに緊急メッセージを送信しているが、クライアント接続端末情報40の情報を元に、特定の地域のクライアントに対してのみ緊急メッセージを送信することも可能である。
【0039】
さらに、上述の本実施形態では、緊急メッセージ通知システム70はアプリケーションサーバ10の外部にある場合を例にとって説明したが(図1参照)、本発明はこれに限られず、緊急メッセージ通知システム70をアプリケーションサーバ10の内部に配置し、緊急メッセージをアプリケーションサーバ10で作成することも可能である。
【0040】
さらに、上記実施形態では、アプリケーションサーバ10において、それぞれの処理機能が備えられている構成を説明したが、本発明はこれに限られず、各機能がアプリケーションサーバ10と通信可能に接続されたネットワーク上に又は他の装置に備えて構成することもできる。
【0041】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0042】
(付記1)アプリケーションを提供するアプリケーションサーバ、及び前記アプリケーションを利用可能なクライアント端末を含み、該クライアント端末に対して緊急メッセージを配信する緊急メッセージ配信システムであって、前記アプリケーションサーバは、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを示すアプリケーション実行情報、及び前記クライアント端末の接続先情報を保持する保持部と、緊急メッセージの配信時、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを、前記アプリケーション実行情報により判断する判断部と、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して、前記アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を前記接続先情報に基づいて送信する電文送信部と、を備え、前記クライアント端末は、前記電文を受信した場合、前記実行中のアプリケーションを中断するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける受付部を備える、緊急メッセージ配信システム。
【0043】
(付記2)前記クライアント端末は、前記受付部が前記実行中のアプリケーションを中断する選択をユーザ入力より受け付けた場合、前記アプリケーションサーバに対して応答電文を送信する応答電文送信部を更に備え、前記アプリケーションサーバは、前記応答電文送信部により送信された応答電文を受信する受信部と、前記応答電文を受信した場合に、前記アプリケーションの実行を停止する停止部とを更に備える、付記1に記載の緊急メッセージ配信システム。
【0044】
(付記3)前記送信部は、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中でないと前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して前記アプリケーションの実行を禁止するための電文を送信する、付記1又は付記2に記載の緊急メッセージ配信システム。
【0045】
(付記4)前記アプリケーションは、第一緊急度を有する第一アプリケーション、及び前記第一緊急度より緊急度が低い第二緊急度を有する第二アプリケーションを含み、前記判断部は、緊急メッセージの配信時、前記クライアント端末が、前記第一アプリケーションを実行中であるか否か、また、前記第二アプリケーションを実行中であるか否かを前記保持部から判断し、前記クライアント端末が前記第一アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して、前記アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を前記接続先情報に基づいて送信し、前記クライアント端末が前記第二アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して前記アプリケーションの実行を停止したことを通知するための電文を前記接続先情報に基づいて送信し、前記停止部は、前記クライアント端末が前記第二アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、前記アプリケーションの実行を停止する、付記2に記載の緊急メッセージ配信システム。
【0046】
(付記5)前記緊急メッセージを前記アプリケーションサーバに対して通知する緊急メッセージ通知システムを更に含む、付記1〜付記4のいずれか1項に記載の緊急メッセージ配信システム。
【0047】
(付記6)アプリケーションを提供するアプリケーションサーバ、及び前記アプリケーションを利用可能なクライアント端末を含むシステムにおいて、該クライアント端末に対して緊急メッセージを配信する緊急メッセージ配信方法であって、前記アプリケーションサーバが、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを示すアプリケーション実行情報、及び前記クライアント端末の接続先情報を保持する段階と、前記アプリケーションサーバが、緊急メッセージの配信時、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを前記アプリケーション実行情報により判断する段階と、前記アプリケーションサーバが、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して前記アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を前記接続先情報に基づいて送信する段階と、前記クライアント端末が、前記電文を受信した場合、前記実行中のアプリケーションを中断するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける段階と、を含む、緊急メッセージ配信方法。
【符号の説明】
【0048】
1…緊急メッセージ配信システム、10…アプリケーションサーバ、20,21…クライアント端末、30…通信制御部、40…クライアント接続端末情報、50…アプリケーション緊急停止用プロセス、60,61…アプリケーション、70…緊急メッセージ通知システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションを提供するアプリケーションサーバ、及び前記アプリケーションを利用可能なクライアント端末を含み、該クライアント端末に対して緊急メッセージを配信する緊急メッセージ配信システムであって、
前記アプリケーションサーバは、
前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを示すアプリケーション実行情報、及び前記クライアント端末の接続先情報を保持する保持部と、
緊急メッセージの配信時、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを、前記アプリケーション実行情報により判断する判断部と、
前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して、前記アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を前記接続先情報に基づいて送信する電文送信部と、を備え、
前記クライアント端末は、
前記電文を受信した場合、前記実行中のアプリケーションを中断するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける受付部を備える、
緊急メッセージ配信システム。
【請求項2】
前記クライアント端末は、
前記受付部が前記実行中のアプリケーションを中断する選択をユーザ入力より受け付けた場合、前記アプリケーションサーバに対して応答電文を送信する応答電文送信部を更に備え、
前記アプリケーションサーバは、
前記応答電文送信部により送信された応答電文を受信する受信部と、前記応答電文を受信した場合に、前記アプリケーションの実行を停止する停止部とを更に備える、請求項1に記載の緊急メッセージ配信システム。
【請求項3】
前記送信部は、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中でないと前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して前記アプリケーションの実行を禁止するための電文を送信する、請求項1又は請求項2に記載の緊急メッセージ配信システム。
【請求項4】
前記アプリケーションは、第一緊急度を有する第一アプリケーション、及び前記第一緊急度より緊急度が低い第二緊急度を有する第二アプリケーションを含み、
前記判断部は、
緊急メッセージの配信時、前記クライアント端末が、前記第一アプリケーションを実行中であるか否か、また、前記第二アプリケーションを実行中であるか否かを前記保持部から判断し、
前記クライアント端末が前記第一アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して、前記アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を前記接続先情報に基づいて送信し、
前記クライアント端末が前記第二アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して、前記アプリケーションの実行を停止したことを通知するための電文を前記接続先情報に基づいて送信し、
前記停止部は、
前記クライアント端末が前記第二アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、前記アプリケーションの実行を停止する、請求項2に記載の緊急メッセージ配信システム。
【請求項5】
前記緊急メッセージを前記アプリケーションサーバに対して通知する緊急メッセージ通知システムを更に含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の緊急メッセージ配信システム。
【請求項6】
アプリケーションを提供するアプリケーションサーバ、及び前記アプリケーションを利用可能なクライアント端末を含むシステムにおいて、該クライアント端末に対して緊急メッセージを配信する緊急メッセージ配信方法であって、
前記アプリケーションサーバが、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを示すアプリケーション実行情報、及び前記クライアント端末の接続先情報を保持する段階と、
前記アプリケーションサーバが、緊急メッセージの配信時、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であるか否かを前記アプリケーション実行情報により判断する段階と、
前記アプリケーションサーバが、前記クライアント端末が前記アプリケーションを実行中であると前記判断部が判断した場合、該クライアント端末に対して前記アプリケーションの実行を中止するか否かを選択させるための電文を前記接続先情報に基づいて送信する段階と、
前記クライアント端末が、前記電文を受信した場合、前記実行中のアプリケーションを中断するか否かの選択をユーザ入力により受け付ける段階と、を含む、
緊急メッセージ配信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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