説明

線材加工機及びプログラム

【課題】 NCプログラムのデータを入力することにより、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを自動的に作成することができ、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機の提供。
【解決手段】 線材を加工する為の軸(M1〜M5)の動作を示す数値群を入力する入力装置51と、入力された数値群を画面に表示する表示装置102と、表示される数値群に基づき軸(M1〜M5)を作動制御する為の制御プログラムのパラメータを作成する手段とを備え、作成したパラメータを含む制御プログラムに基づき軸(M1〜M5)を各動作させて、線材を加工する線材加工機。数値群又は制御プログラムに基づき、複数の軸(M1〜M5)の動作を示すタイミングチャートを、動作毎の図形の集合として作成する手段52と、作成したタイミングチャートを、画面(102)に表示する手段とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線材を加工する為の複数の軸の時系列的な動作を示す数値を、表示画面から入力し、入力した数値により作成した多軸制御プログラム(多軸NCプログラム)に基づき、複数の軸を作動させることにより、線材をばね又はリング等に加工する線材加工機、及びこの線材加工機を制御するプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
線材加工機は、多軸NCプログラムにより制御される軸類の回動動作及び軸長方向の往復動作を利用して、線材をばね又はリング等に加工する。線材加工機のNC(Numerical Control)プログラムのデータの入力方式としては、電子カム(仮想カム)を用いたモーションコントロール方式がある。モーションコントロール方式によるNCプログラムのデータの作成は、各軸毎に設けられた表形式の入力画面において、電子カムの動作開始角、移動量、動作速度又はこれらを示す数値を入力することにより行われる。
【特許文献1】特開2004−306076号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来の線材加工機のNCプログラムのデータの入力方式であるモーションコントロール方式では、画面上に表示できるデータ量は、その表示スペースにより制限される為、各軸毎に入力画面を切り替えて、データを入力する必要がある。その為、複数の軸のデータを同時に見ることができず、各軸に連結されるツール間の干渉等を把握することが困難であるという問題がある。また、NCプログラムのデータは、数字及び記号により記述されている為、作業者が、各軸及び各軸に連結されたツールの動作を理解することは困難であるという問題がある。
【0004】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、第1発明では、NCプログラムのデータを入力することにより、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを自動的に作成することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を提供することを目的とする。
【0005】
第2発明では、画面上に複数の軸の動作を示すタイミングチャートを作成することにより、自動的に複数の軸のNCプログラムのデータを入力することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を提供することを目的とする。
【0006】
第3発明では、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を提供することを目的とする。
第4発明では、画面上で複数の軸の動作を示すタイミングチャートを変更することにより、自動的に複数の軸のNCプログラムのデータを変更することができる線材加工機を提供することを目的とする。
【0007】
第5発明では、NCプログラムのデータを入力して変更することにより、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを自動的に変更することができる線材加工機を提供することを目的とする。
第6発明では、各軸に連結されたツール間の干渉を回避することができる線材加工機を提供することを目的とする。
【0008】
第7発明では、NCプログラムのデータを入力することにより、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを自動的に作成することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現する為のプログラムを提供することを目的とする。
【0009】
第8発明では、画面上に複数の軸の動作を示すタイミングチャートを作成することにより、自動的に複数の軸のNCプログラムのデータを入力することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現する為のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1発明に係る線材加工機は、線材を加工する為の複数の軸と、該軸の時系列的な動作を示す数値群を入力する為の入力装置と、該入力装置から入力された数値群を画面に表示する表示装置と、該表示装置が表示する数値群に基づき、前記複数の軸を作動制御する為の制御プログラムのパラメータを作成する手段とを備え、該手段が作成したパラメータを含む制御プログラムに基づき、前記複数の軸を各動作させることにより、線材を加工する線材加工機において、前記数値群又は制御プログラムに基づき、複数の前記軸の動作を示すタイミングチャートを、前記動作毎の図形の集合として作成する手段と、該手段が作成したタイミングチャートを、前記画面に表示する手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
この線材加工機では、複数の軸により線材を加工し、入力装置が、軸の時系列的な動作を示す数値群を入力し、表示装置が、入力装置から入力された数値群を画面に表示する。作成する手段が、表示装置が表示する数値群に基づき、複数の軸を作動制御する為の制御プログラムのパラメータを作成し、作成したパラメータを含む制御プログラムに基づき、複数の軸を各動作させることにより、線材を加工する。表示装置が表示する数値群又は制御プログラムに基づき、作成する手段が、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを、動作毎の図形の集合として作成し、表示する手段が、その作成したタイミングチャートを、画面に表示する。
【0012】
第2発明に係る線材加工機は、線材を加工する為の複数の軸と、該軸の時系列的な動作を示す数値群を入力する為の入力装置と、該入力装置から入力された数値群を画面に表示する表示装置と、該表示装置が表示する数値群に基づき、前記複数の軸を作動制御する為の制御プログラムのパラメータを作成する手段とを備え、該手段が作成したパラメータを含む制御プログラムに基づき、前記複数の軸を各動作させることにより、線材を加工する線材加工機において、前記表示装置の画面上の位置を指示する指示手段と、該指示手段が指示した位置の位置情報を作成する作成手段と、該作成手段が作成した複数の位置情報に基づき、複数の前記軸の動作を示すタイミングチャートを、前記動作毎の図形の集合として作成する手段と、該手段が作成したタイミングチャートを、前記画面に表示する手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
この線材加工機では、複数の軸により線材を加工し、入力装置が、軸の時系列的な動作を示す数値群を入力し、表示装置が、入力装置から入力された数値群を画面に表示する。作成する手段が、表示装置が表示する数値群に基づき、複数の軸を作動制御する為の制御プログラムのパラメータを作成し、作成したパラメータを含む制御プログラムに基づき、複数の軸を各動作させることにより、線材を加工する。指示手段が、表示装置の画面上の位置を指示し、作成手段が、指示手段が指示した位置の位置情報を作成する。作成手段が作成した複数の位置情報に基づき、作成する手段が、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを、動作毎の図形の集合として作成し、表示する手段が、その作成したタイミングチャートを、画面に表示する。
【0014】
第3発明に係る線材加工機は、前記図形の1つを指示選択する指示選択手段と、該指示選択手段が指示選択した図形に対応する動作を示す数値群を、前記画面に選択的に表示する表示手段とを更に備えることを特徴とする。
【0015】
この線材加工機では、指示選択手段が、動作毎の図形の1つを指示選択し、表示手段が、指示選択手段が指示選択した図形に対応する動作を示す数値群を、画面に選択的に表示する。
【0016】
第4発明に係る線材加工機は、前記指示選択手段が指示選択した図形を、前記指示手段が指示した複数の位置の前記作成手段が作成した位置情報に基づき変更する手段と、変更後の図形に基づき、前記表示手段が表示する数値群を変更する手段とを更に備えることを特徴とする。
【0017】
この線材加工機では、変更する手段が、指示選択手段が指示選択した図形を、指示手段が指示した複数の位置の作成手段が作成した位置情報に基づき変更し、変更後の図形に基づき、変更する手段が、表示手段が表示する数値群を変更する。
【0018】
第5発明に係る線材加工機は、前記表示手段が表示する数値群を、前記入力装置から入力された数値に基づき変更する手段と、変更後の数値群に基づき、前記指示選択手段が指示選択している図形を変更する手段とを更に備えることを特徴とする。
【0019】
この線材加工機では、変更する手段が、表示手段が表示する数値群を、入力装置から入力された数値に基づき変更し、変更後の数値群に基づき、変更する手段が、指示選択手段が指示選択している図形を変更する。
【0020】
第6発明に係る線材加工機は、前記複数の軸の各動作が互いに干渉するか否かを判定する手段と、該手段が干渉すると判定したときに、互いに干渉する動作の図形を、他の図形と差別して表示する手段と、前記動作を禁止する手段とを更に備えることを特徴とする。
【0021】
この線材加工機では、判定する手段が、複数の軸の各動作が互いに干渉するか否かを判定し、干渉すると判定したときに、表示する手段が、互いに干渉する動作の図形を、他の図形と差別して表示し、禁止する手段が、互いに干渉する動作を禁止する。
【0022】
第7発明に係るプログラムは、コンピュータに、線材を加工する為の複数の軸の時系列的な動作を示す数値群、又は該数値群に基づきパラメータが作成された制御プログラムに基づき、複数の前記軸の動作を示すタイミングチャートを、前記動作毎の図形の集合として作成する手順、該手順で作成したタイミングチャートを、表示装置に表示する手順を実行させることを特徴とする。
【0023】
このプログラムを読み取ったコンピュータは、線材を加工する為の複数の軸の時系列的な動作を示す数値群、又はこの数値群に基づきパラメータが作成された制御プログラムに基づき、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを、動作毎の図形の集合として作成し、作成したタイミングチャートを、表示装置に表示する。
【0024】
第8発明に係るプログラムは、コンピュータに、表示装置の画面上の位置を指示する手順、該手順で指示した位置の位置情報を作成する手順、該手順で作成した複数の位置情報に基づき、線材を加工する為の複数の軸の動作を示すタイミングチャートを、前記動作毎の図形の集合として作成する手順、該手順で作成したタイミングチャートを、前記画面に表示する手順を実行させることを特徴とする。
【0025】
このプログラムを読み取ったコンピュータは、表示装置の画面上の位置を指示し、指示した位置の位置情報を作成する。作成した複数の位置情報に基づき、線材を加工する為の複数の軸の動作を示すタイミングチャートを、動作毎の図形の集合として作成し、作成したタイミングチャートを、表示装置の画面に表示する。
【発明の効果】
【0026】
第1発明に係る線材加工機によれば、NCプログラムのデータを入力することにより、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを自動的に作成することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現することができる。
【0027】
第2発明に係る線材加工機によれば、画面上に複数の軸の動作を示すタイミングチャートを作成することにより、自動的に複数の軸のNCプログラムのデータを入力することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現することができる。
【0028】
第3発明に係る線材加工機によれば、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現することができる。
【0029】
第4発明に係る線材加工機によれば、画面上で複数の軸の動作を示すタイミングチャートを変更することにより、自動的に複数の軸のNCプログラムのデータを変更することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現することができる。
【0030】
第5発明に係る線材加工機によれば、NCプログラムのデータを入力して変更することにより、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを自動的に変更することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現することができる。
【0031】
第6発明に係る線材加工機によれば、各軸に連結されたツール間の干渉を回避することができ、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現することができる。
【0032】
第7発明に係るプログラムによれば、NCプログラムのデータを入力することにより、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを自動的に作成することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現することができる。
【0033】
第8発明に係るプログラムによれば、画面上に複数の軸の動作を示すタイミングチャートを作成することにより、自動的に複数の軸のNCプログラムのデータを入力することができ、各軸に連結されたツール間の関係を把握することが容易であり、直感的に各軸及びツールの動作を理解することが容易である線材加工機を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る線材加工機及びプログラムの実施の形態の要部構成を模式的に示す正面図であり、図2は、その背面図である。
この線材加工機100は、架台105上に垂設された前壁107の中央部に設けられた図示しない孔から線材が供給される。該孔には、その縁に沿って回動自在に半円柱形状のガイド65が設けられ、ガイド65の側平面の表面近くには、前記孔の延長線上に、供給された線材を案内支持する為の線材通路が設けられている。ガイド65は、前壁107の背面側に設けられたガイド回転モータM2により回動する。
【0035】
線材は、図示しない線台に収納され、背面側に設けられた図示しないローラ機構によりガイド65へ送られる。ローラ機構は、ワイヤ送りモータM1により駆動される。線材を周方向に回動する場合は、ローラ機構を収納するボックスが、それに合わせて、ボックス回転モータM3により回動する。
ガイド65の一方側、他方側、一方側斜め下方及び他方側斜め下方には、ガイド65への方向へ往復自在にツール取付スライド66が設けられている。ツール取付スライド66は、カム機構により往復動する。一方側斜め下方のツール取付スライド66のカム機構のカム軸68は、前壁107の背面側に設けられた左カム軸モータM12により回動する。他方側斜め下方のツール取付スライド66のカム機構のカム軸67は、前壁107の背面側に設けられた右カム軸モータM13により回動する。
【0036】
ガイド65の一方側斜め上方及び他方側斜め上方には、ガイド65への方向の直角方向へ往復自在に滑動する左テーブル61及び右テーブル60が設けられている。左テーブル61及び右テーブル60には、左スピンドル63及び右スピンドル62が載設されている。左スピンドル63及び右スピンドル62は、回動自在に設けられた外スピンドル、及び外スピンドルに内設された内スピンドルを有している。外スピンドルの先端部には、線材を係合する為の係合突起が設けられ、内スピンドルの先端面には、線材を嵌合する為の溝が刻設されている。右スピンドル62には、線材からコイルに成形する為の図示しない曲げダイスが付設されている。
【0037】
左テーブル61は、左テーブルXモータM6により、ガイド65への方向の直角方向へ往復動し、左テーブル61のガイド65への方向へは、左スピンドル63が、左テーブルYモータM7により往復動する。右テーブル60は、右テーブルXモータM10により、ガイド65への方向の直角方向へ往復動し、右テーブル60のガイド65への方向へは、右スピンドル62が、右テーブルYモータM11によりへ往復動する。
左スピンドル63は、外スピンドルが、左外スピンドルモータM5により、内スピンドルが、左内スピンドルモータM4により、それぞれ回動する。右スピンドル62は、外スピンドルが、右外スピンドルモータM9により、内スピンドルが、右内スピンドルモータM8によりそれぞれ回動する。
【0038】
線材加工機100の制御装置101は、架台105の前面他方側端部に蝶番により水平方向に回動自在に掛合された支持台104上に載設されている。制御装置101は、データを入力する為のキーボード103、及び表示画面102aが設けられ、フレキシブルディスク108に記録された本発明に係るプログラムにより作動する。
【0039】
フレキシブルディスク108には、線材を加工する為の複数の軸の時系列的な動作を示す数値群、又は該数値群に基づきパラメータが作成された制御プログラムに基づき、複数の軸の動作を示すタイミングチャートを、動作毎の図形の集合として作成する手順、該手順で作成したタイミングチャートを、表示装置(102a)に表示する手順を、コンピュータに実行させる為のプログラムが記録されている。
【0040】
フレキシブルディスク108には、また、表示装置の画面102a上の位置を指示する手順、該手順で指示した位置の位置情報を作成する手順、該手順で作成した複数の位置情報に基づき、線材を加工する為の複数の軸の動作を示すタイミングチャートを、動作毎の図形の集合として作成する手順、該手順で作成したタイミングチャートを、画面102aに表示する手順を、コンピュータに実行させる為のプログラムが記録されている。
前壁107の一方側側面中段には、電源スイッチ等が収納されたスイッチボックス106が設けられている。
【0041】
図3は、本発明に係る線材加工機の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。
線材加工機100は、制御装置101が、キーボード103(図1)、ディスクドライブ、及び表示画面102a(図1)上に貼設されたタッチパネルを有するデータ入力部(入力装置)51と、入力されたデータを処理する入力データ処理部52と、データ及びプログラムを記憶するデータ記憶部53とを備えている。
制御装置101は、また、入力データ処理部52からのデータを表示する表示部(表示装置)102と、入力データ処理部52からのデータに基づき、モータを駆動制御するモーションコントロール部54とを備えている。
【0042】
モーションコントロール部54は、ワイヤ送りサーボドライブ55、ガイド回転サーボドライブ56、ボックス回転サーボドライブ57、左内スピンドルサーボドライブ58及び左内スピンドルサーボドライブ59等、線材加工機100が備えるモータの駆動回路を制御する。ワイヤ送りサーボドライブ55、ガイド回転サーボドライブ56、ボックス回転サーボドライブ57、左内スピンドルサーボドライブ58及び左内スピンドルサーボドライブ59等は、線材加工機100が備えるワイヤ送りモータM1、ガイド回転モータM2、ボックス回転モータM3、左内スピンドルモータM4及び左外スピンドルモータM5等をそれぞれ駆動制御する。
【0043】
図4は、表示画面102aに表示されるタイミングチャートの編集画面を示す説明図である。尚、以下に記述されるボタン及びキーは、全てソフトボタン及びソフトキーである。
この編集画面では、一方側上端のグループ選択コンボボックス1の操作により、軸グループを選択する為のメニューが表示される。選択された軸グループは、その動作の1ステップ毎を示す図形であるモーション図形が、タイミングチャートとして、画面中央のグラフフィールド5に表示される。グラフフィールド5の内、出力が禁止された軸のフィールドは、灰色に表示される。
【0044】
モーション図形には、入力可、選択中、アプリケーション、計算エラー有り及び出力禁止中の5状態が有り、それぞれ色分けして表示される。
例えば白色で表示されるモーション図形6は、入力可の状態である例であり、編集可能なモーション図形の1ステップ分を表現しており、その区間で到達した速度を、定格速度に対する比率(=性能発揮率)で表現する。
例えば紫色で表示されるモーション図形7は、選択中の状態である例であり、編集可能なモーション図形の内の選択中のステップであり、このステップの内容であるモーションデータ(数値群)は、他方側下端部のプロパティウィンドウ群29に性能発揮率も含めて表示される。
【0045】
例えば黄色で表示されるモーション図形8は、アプリケーションの状態である例であり、編集不可能な、アプリケーションにより作成されたモーション図形であり、その区間で到達した速度を、定格速度に対する比率(=性能発揮率)で表現する。
例えば赤色で表示されるモーション図形9は、計算エラー有りの状態である例であり、編集可能なモーション図形の内、時間不足等のエラーが発生しているステップであり、性能発揮率は表示されない。
例えば灰色で表示されるモーション図形10は、出力禁止中の状態である例であり、不完全である為、出力が一時的に停止されているモーション図形であり、性能発揮率も表示される。
【0046】
一方側端部に縦に並設された複数の軸名称ボタン2では、操作された軸名称ボタン2の軸のタイミングチャートが編集対象となる。
軸名称ボタン2の列の他方側に隣接するツール軸現在位置欄3には、ツール軸の現在位置が表示される。軸名称ボタン2に表示された名称が、ツール軸以外のワイヤ軸、モータ出力及びフックセンサである場合は表示されない。軸の設定が相対モードである場合は、現在位置を示す数字の先頭に「!」が表示される。
【0047】
グラフフィールド5の上方には、電子カム(仮想カム)の位相角目盛4が表示される。電子カムは、カムが1サイクル中に発生させる所望の動作カーブ(変位)のデータを位置パターンとして記憶しておき、位相を推移させることで時々刻々の位置制御をサーボ制御により行うものである。
位相角目盛4は、軸名称ボタン2の列の下方に設けられた仮想角ズームボタン19で設定された時間軸ズームの倍率により、1目盛当たりの位相角が変化する。仮想角ズームボタン19は、×2ボタン、Fitボタン及び×0.5ボタンを備え、1画面に収まる仮想角を調整する。仮想角は、×2ボタンが操作されると、操作前の2倍の大きさ(精細)に表示される。Fitボタンが操作されると、開始仮想角と終了仮想角とが1画面に収まるように表示される。×0.5ボタンが操作されると、操作前の1/2の大きさに表示される。
【0048】
位相角目盛4上の現在の仮想角は、例えば紫色の縦棒である現在仮想角マーカ11により表示される。手動パルサ等の操作により、現在仮想角が変化した場合は、現在仮想角マーカ11もその変化に合わせて移動する。現在仮想角は、他方側上端部に表示されたマーカ仮想角ウィンドウ群の内の現在仮想角ウィンドウ24に表示される。
位相角目盛4上の仮想角を指示する、例えば黄色の縦棒であるAマーカ12は、編集及び計測に使用されるカーソルであり、ユーザの操作により移動可能である。Aマーカ12が指示する仮想角は、マーカ仮想角ウィンドウ群の内のAマーカ仮想角ウィンドウ21に表示される。また、その逆に、Aマーカ12は、Aマーカ仮想角ウィンドウ21に入力された仮想角へ移動する。
【0049】
位相角目盛4上の仮想角を指示する、例えば黄色の縦棒であるBマーカ13は、編集及び計測に使用されるカーソルであり、ユーザの操作により移動可能である。Bマーカ13が指示する仮想角は、マーカ仮想角ウィンドウ群の内のBマーカ仮想角ウィンドウ22に表示される。また、その逆に、Bマーカ13は、Bマーカ仮想角ウィンドウ22に入力された仮想角へ移動する。
【0050】
位相角目盛4上の仮想角を指示する、例えば赤色の縦棒であるサンプル停止マーカ14は、サンプル停止(SS;動作終了)を行う仮想角を表示しており、編集により移動可能である。サンプル停止マーカ14が指示する仮想角は、マーカ仮想角ウィンドウ群の内のサンプル切断角ウィンドウ23に表示される。また、その逆に、サンプル停止マーカ14は、サンプル切断角ウィンドウ23に入力された仮想角へ移動する。
【0051】
マーカ仮想角ウィンドウ群の内のマーカ間時間表示ウィンドウ25は、A−Bウィンドウ、Now−Aウィンドウ、Now−Bウィンドウを備えている。A−Bウィンドウ、Now−Aウィンドウ、Now−Bウィンドウには、それぞれ、A−Bマーカ間、現在仮想角−Aマーカ間、現在仮想角−Bマーカ間の各仮想時間が表示される。マーカが移動する都度、仮想時間は、再計算されて表示される。
マーカ間時間表示ウィンドウ25の下方に設けられた送り長さウィンドウ26には、ワイヤの送り長さが表示され、画面下部のワイヤクリアキーF2の操作によりクリアされる。ワイヤの送り長さは、JOG運転(チョンチョン手動運転)、自動運転等で変化する。
【0052】
モーション図形に付加されたプロパティメモ15は、簡易的なプロパティ(特性)を表示するものであり、操作者が、参照しながらモーションデータを入力する場合等に、画面下部のメモキーF1の操作により表示される。
グラフフィールド5の他方側端部に沿って設けられた軸表示スクロールバー16は、選択され表示されている軸グループに属する全ての軸が、1画面上に収まらない場合に、グラフフィールド5を上下方向にスクロールして、全ての軸を1連続画面上で表示可能にする。
【0053】
グラフフィールド5の下端部に沿って設けられた仮想角スクロールバー17は、位相角目盛4の開始角から最終仮想角迄が、1画面上に収まらない場合に、グラフフィールド5を一方側及び他方側方向にスクロールして、開始角から最終仮想角迄を1連続画面上で表示可能にする。
Aマーカ仮想角ウィンドウ21の上方に設けられたオーバライドウィンドウ20は、位相角目盛4上の仮想角でのオーバライド(速度可変)値を表示する。
【0054】
オーバライドウィンドウ20の上方に設けられた軸表示増減ボタン18は、1画面に表示する軸数を指定する為のものであり、全軸ボタン、10軸ボタン、+1軸ボタン及び−1軸ボタンを備えている。全軸ボタンが操作されると、グループに属する全ての軸が表示される。10軸ボタンが操作されると、グループに属する軸の内、10軸のみが表示される。+1軸ボタン又は−1軸ボタンが操作されると、表示される軸数が、操作された回数分、4〜グループの軸数の範囲で増加又は減少する。
【0055】
マーカ仮想角ウィンドウ群21〜24の各一方側に隣接して設けられたマーカ位置移動ボタン27は、A,B,SS及びNowの各ボタンからなり、操作されると、そのボタンに該当するマーカが、グラフフィールド5の中央に来るように、グラフフィールド5が一方側又は他方側方向にスクロールする。
プロパティウィンドウ群29の上方に設けられたジャンプボタン28には、プロパティウィンドウ群29に表示されているモーションデータの軸名及びステップ番号が表示される。
【0056】
ジャンプボタン28及びプロパティウィンドウ群29には、例えば図5に示すような、モーションデータが表示される。1.Wire Feedはワイヤ軸の、2.Guide Rev.はツール軸の、M01はモータ出力の、F01はフックセンサの各モーションデータの例である。
モーションデータの内、例えば、CMは入力拘束条件を、WSは開始仮想角を、WEは終了仮想角を、WLはワイヤの送り長さを、WVはワイヤの送り速度をそれぞれ示す。
【0057】
画面下部の挿入キーF3が操作されると、選択中の軸について、Aマーカ12及びBマーカ13間にモーション図形が新たに挿入され、その後、プロパティウィンドウ群29にフォーカスが移動される。
画面下部の削除キーF4が操作されると、選択中のモーション図形が削除される。
画面下部の軸禁止キーF1が操作されると、選択中の軸が出力禁止となる。禁止中の軸が選択されて、軸禁止キーF1が操作されると、禁止が解除される。
【0058】
画面下部のジャンプキーF2が操作されると、図7に示すようなモーションデータ画面に切り替わり、選択中の軸のデータが表示される。
画面下部のグループ編集キーF3が操作されると、図6に示すようなグループ編集画面に切り替わる。
画面下部のキーF4が操作されると、マーカ仮想角ウィンドウ群21〜25及びプロパティウィンドウ群29内の諸元値が、現在の軸位置及び仮想時間から代入され、ティーチング(教示)が行われる。
【0059】
図6は、グループ編集画面の例を示す説明図である。
グループ編集画面は、モーションビュー(図4、タイミングチャートの編集画面)の中に表示する軸のグループ分けを行う為の画面である。
グループ編集画面の一方側端部に設けられた選択元全軸リストウィンドウ31には、選択可能な全ての軸、モータ出力及びフックセンサがリスト状に表示され、選択済みの軸は、リストから消去される。
グループ編集画面の中央他方側上端部に設けられたグループ名リストコンボボックス32が操作されると、軸グループ名を選択する為のメニューが表示される。
グループ名リストコンボボックス32の下方に設けられた選択済み軸リストウィンドウ33には、その軸グループとして選択された軸のリストが表示される。
【0060】
グループ編集画面の中央一方側中段に設けられた追加ボタン34が操作されると、選択元全軸リストウィンドウ31に表示された軸、モータ出力及びフックセンサの内、選択中のものが、選択済み軸リストウィンドウ33に表示中のグループに追加される。
追加ボタン34の下方に設けられた削除ボタン35が操作されると、選択済み軸リストウィンドウ33に表示された軸、モータ出力及びフックセンサの内、選択中のものが削除される。
【0061】
グループ編集画面の他方側上端部に設けられたグループ名編集ボタン36が操作されると、グループ名リストコンボボックス32で選択中のグループ名を編集することが可能となる。
グループ編集画面の他方側中段に設けられた並び替えボタン37が操作されると、選択済み軸リストウィンドウ33に表示された軸、モータ出力及びフックセンサの内、選択中のものの表示順序が、一段上に入れ替えられる。
並び替えボタン37の下方に設けられた並び替えボタン38が操作されると、選択済み軸リストウィンドウ33に表示された軸、モータ出力及びフックセンサの内、選択中のものの表示順序が、一段下に入れ替えられる。
【0062】
選択済み軸リストウィンドウ33の下方に設けられたキャンセルボタン39が操作されると、グループの編集操作を全て取り止めて、モーションビュー画面(図4)に戻る。
キャンセルボタン39の他方側に設けられたOKボタン40が操作されると、グループの編集操作を確定して、モーションビュー画面(図4)に戻る。
【0063】
図7は、モーションデータ画面の例を示す説明図である。
このモーションデータ画面では、例として、ワイヤ軸のモーションデータ(1.Wire Feed)、及びツール軸のモーションデータ(2.Guide Rev.)が表示されている。
このモーションデータ画面の下端部には、キー群F1〜F6が配置されている。
【0064】
図8は、図7に示すモーションデータ画面の内、ワイヤ軸のモーションデータを表示する画面の例を示す説明図である。
このモーションデータ画面では、一方側上端の軸切替コンボボックス41の操作により、軸を選択切り替えする為のメニューが、図7に示すように表示される。メニューには、ワイヤ軸、ツール軸、モータコード、フックセンサ、サンプル停止(切断)の順に表示される。
軸切替コンボボックス41の他方側に隣接した軸禁止ウィンドウ46には、表示している軸の出力が禁止されているか許可されているかが表示される。禁止されている場合はOFFと表示され、許可されている場合はONと表示される。
【0065】
軸禁止ウィンドウ46の他方側に隣接した設定速度ウィンドウ42には、生産速度の設定値が入力され表示される。
設定速度ウィンドウ42の他方側に隣接したオーバライドウィンドウ43には、オーバライド速度が入力され表示される。
オーバライドウィンドウ43の他方側に隣接した送り量ウィンドウ44には、現在の送り量が表示される。
送り量ウィンドウ44の他方側に隣接した仮想角ウィンドウ45には、現在の仮想角が表示される。ここに表示される仮想角は、ステップの先頭を0度としている。
【0066】
軸切替コンボボックス41、設定速度ウィンドウ42、オーバライドウィンドウ43、送り量ウィンドウ44及び仮想角ウィンドウ45の1段下には、ジャンプボタン群47が並設されている。ジャンプボタン群47は、ステップ毎のジャンプボタンからなり、ジャンプボタンが操作されると、モーションビュー画面(図4)に切り替わり、操作されたジャンプボタンに対応するステップ(モーション図形)が選択される。ジャンプボタンの下方には、対応するステップのモーションデータが表示される。
【0067】
ジャンプボタン群47の1段下のCM欄には、ステップ毎のモードを示す符号(C0,V3,A4,O6,L7,F8等)が入力され表示される。
CM欄の1段下のWS欄には、ステップ毎の開始角が入力され表示される。
WS欄の1段下のWE欄には、ステップ毎の終了角が入力され表示される。
WE欄の1段下のWL欄には、ステップ毎のワイヤの送り長さが入力され表示される。
WL欄の1段下のWV欄には、ステップ毎のワイヤの送り速度が入力され表示される。加速度モードにより、WA(送り加速度),PA(送り角加速度)も入力可能となる。
【0068】
WV欄の1段下のCV欄には、ステップ毎のワイヤの送り加速度が入力され表示される。加速度モードにより、WD(送り微分加速度),PD(送り微分角加速度)も入力可能となる。
CV欄の1段下のMN(モニタ)欄には、ステップ毎のモーションデータの計算結果、編集状態が表示される
このモーションデータ画面の他方側端部に設けられたスクロールボタン48が操作されると、ステップ数が9つを超えている場合に、一方側又は他方側方向へスクロールする。9ステップ分スクロールするボタン(≪,≫)と、1ステップ分スクロールするボタン(<,>)とから構成されている。
【0069】
ワイヤ軸のモーションデータ画面(図8)で編集が行われている際に、キー群F1〜F6(図7)の内、軸切替キーF1が操作されると、フォーカスが軸切替コンボボックス41に移動する。
ワイヤクリアキーF2が操作されると、送り量ウィンドウ44に表示されている送り量が、現時点で0にされ、送り量ウィンドウ44は、相対的な送り量を表示するようになる。
挿入キーF3が操作されると、カーソル位置に空のステップデータが挿入される。
【0070】
削除キーF4が操作されると、カーソル位置のステップデータが削除される。
軸禁止キーF1が操作されると、軸出力の禁止及び許可が切り替わり、軸禁止ウィンドウ46が表示するOFF及びONも切り替わる。
加速度キーF2が操作されると、WV欄の表示内容の次元が変わり、WA又はPAに切り替わり、CV欄の表示内容が、WD又はPDに切り替わる。
全削除キーF4が操作されると、このモーションデータ画面の全てのモーションデータが消去される。他のモーションデータ画面のモーションデータは消去されない。
【0071】
アプリ解除キーF1が操作されると、コイルアプリケーション及びカットアプリケーションにより得られたモーションデータ部分の変更が許可される。同時に、確認ダイアログが表示される。
UNDOキーF4が操作されると、削除コマンドのみUNDOする(処理を取り消し、処理以前の状態に戻す)ことが可能である。
何れかのステップのWS欄、WE欄がフォーカスされた状態で、キーF2,F3が操作されると、現時点での仮想角が代入され、何れかのステップのWL欄がフォーカスされた状態で、キーF2,F3が操作されると、現時点での送り長さが代入され、ティーチング(教示)が行われる。
【0072】
図9は、図7に示すモーションデータ画面の内、ツール軸のモーションデータを表示する画面の例を示す説明図である。
このモーションデータ画面では、軸切替コンボボックス71、軸禁止ウィンドウ76、ジャンプボタン群77及びスクロールボタン78は、軸切替コンボボックス41、軸禁止ウィンドウ46、ジャンプボタン群47及びスクロールボタン48(図8)と同様であるので、その説明を省略する。
軸禁止ウィンドウ76の他方側に隣接した動作範囲基準ウィンドウ72には、ツール軸の動作範囲の基準位置が入力され表示される。
【0073】
動作範囲基準ウィンドウ72の他方側に隣接した動作範囲最大ウィンドウ73には、ツール軸の動作範囲の最大位置が入力され表示される。
動作範囲最大ウィンドウ73の他方側に隣接した動作範囲最小ウィンドウ74には、ツール軸の動作範囲の最小位置が入力され表示される。
動作範囲最小ウィンドウ74の他方側に隣接した現在位置ウィンドウ75には、現在位置が表示される。ここで表示される現在位置は、ツール軸の動作が絶対モードである場合は絶対距離で、相対モードである場合は、現在ステップの1つ前のステップとの相対位置でそれぞれ表示される。
【0074】
ジャンプボタン群77の1段下のTS欄には、ステップ毎の開始角が入力され表示される。
TS欄の1段下のTE欄には、ステップ毎の終了角が入力され表示される。
TE欄の1段下のTP欄には、ステップ毎のツール軸の絶対位置が入力され表示される。
【0075】
TP欄の1段下のTV欄には、ステップ毎のツール軸の移動速度が入力され表示される。
TV欄の1段下のTL欄には、ステップ毎の1つ前のステップとのツール軸の相対位置が入力され表示される。
TL欄の1段下のMN(モニタ)欄には、ステップ毎のモーションデータの計算結果、編集状態が表示される。
【0076】
ツール軸のモーションデータ画面(図9)で編集が行われている際に、キー群F1〜F6(図7)の内、軸切替キーF1が操作されると、フォーカスが軸切替コンボボックス71に移動する。
挿入キーF3が操作されると、カーソル位置に空のステップデータが挿入される。
削除キーF4が操作されると、カーソル位置のステップデータが削除される。
軸禁止キーF1が操作されると、ツール軸出力の禁止及び許可が切り替わり、軸禁止ウィンドウ76が表示するOFF及びONも切り替わる。
【0077】
全削除キーF4が操作されると、このモーションデータ画面の全てのモーションデータが消去される。他のモーションデータ画面のモーションデータは消去されない。
アプリ解除キーF1が操作されると、コイルアプリケーション及びカットアプリケーションにより得られたモーションデータ部分の変更が許可される。同時に、確認ダイアログが表示される。
【0078】
UNDOキーF4が操作されると、削除コマンドのみUNDOする(処理を取り消し、処理以前の状態に戻す)ことが可能である。
何れかのステップのTS欄、TE欄がフォーカスされた状態で、キーF2,F3が操作されると、現時点での仮想角が代入され、何れかのステップのTP欄、TL欄がフォーカスされた状態で、キーF2,F3が操作されると、現在位置が代入され、ティーチング(教示)が行われる。
【0079】
図10,11は、図7に示すモーションデータ画面の内、モータ出力のモーションデータを表示する画面の例を示す説明図であり、図10は、例えば前半8個分のモーションデータを、図11は、例えば後半6個分のモーションデータを示している。
このモーションデータ画面では、軸切替コンボボックス81,91及びジャンプボタン群83,93は、軸切替コンボボックス41及びジャンプボタン群47(図8)と同様であるので、その説明を省略する。
このモーションデータ画面の他方側上端部に設けられた仮想角ウィンドウ82,92には、現在の仮想角が表示される。ここで表示されている仮想角は、ステップの先頭を0度とした値である。
【0080】
ジャンプボタン群83,93の1段下のCM欄には、ステップ毎の指定された出力条件を示す数字が表示される。数字0は禁止を、1は自動運転を、2はJOG・自動運転をそれぞれ示す。
CM欄の下方のMS1欄には、ステップ毎の1回目の開始角が入力され表示される。
CM欄の下方のME1欄には、ステップ毎の1回目の終了角が入力され表示される。
【0081】
CM欄の下方のMS2欄には、ステップ毎の2回目の開始角が入力され表示される。
CM欄の下方のME2欄には、ステップ毎の2回めの終了角が入力され表示される。
CM欄の下方のOPT欄には、同期運転の相手を示す数字が入力され表示される。数字0は本機を、数字1はオプション装置をそれぞれ示す。
【0082】
モータ出力のモーションデータ画面(図10,11)で編集が行われている際に、キー群F1〜F6(図7)の内、軸切替キーF1が操作されると、フォーカスが軸切替コンボボックス81に移動する。
何れかのステップのMS1欄、ME1欄、MS2欄又はME2欄がフォーカスされた状態で、キーF2,F3が操作されると、現時点での仮想角が代入され、ティーチング(教示)が行われる。
【0083】
以下に、本発明に係る線材加工機のタイミングチャートの編集処理を、それを示す図12〜14のフローチャート、及び図4のタイミングチャートの編集画面を参照しながら説明する。
線材加工機100の入力データ処理部(コンピュータ)52は、表示画面102aに表示される初期メニュー画面等で、タイミングチャートの編集処理が選択指示されると、タイミングチャートの編集画面(図4)を表示し、モーションデータ(数値群)である中間データが表示されるプロパティウィンドウ群29を初期化する(図12S1)。次いで、描画スコープ(図4グラフフィールド5)の表示内容を初期化した(S2)後、タイミングチャートの編集処理を開始する(S3)。
【0084】
入力データ処理部52は、グループ選択コンボボックス1で軸グループが選択されており、軸名称ボタン2の操作により軸名称が指定され、データの読み込みが指示されると(S4)、データの読み込み処理(S41〜44)を実行する。データの読み込みが指示されず(S4)、メモリ登録キーF5(図4)が操作され、データの保存が指示されると(S5)、データの保存処理(S51〜52)を実行する。データの保存が指示されず(S5)、メニューキーF8等の操作により、NCプログラム作成が指示されると(図13S6)、NCプログラムの作成処理(S61〜63)を実行する。
【0085】
入力データ処理部52は、NCプログラム作成が指示されず(S6)、グループ選択コンボボックス1で軸グループが選択され、軸名称ボタン2が操作され、開始角を示すAマーカ12、又は終了角を示すBマーカ13が操作されて、ステップの作成が指示された場合(S7)、ステップの作成処理(S71〜75)を実行する。ステップの作成が指示されず(S7)、軸名称ボタン2が操作されて、ステップの編集が指示された場合(図14S8)、ステップの編集処理(S81〜84)を実行する。ステップの編集が指示入力されず(S8)、削除キーF4が操作されて、ステップの削除が指示された場合(S9)、ステップの削除処理(S91〜94)を実行する。
【0086】
入力データ処理部52は、ステップの削除が指示されず(S9)、ステップが指示され、又は仮想角ズームボタン19等が操作されて、描画スコープの変更が指示された場合(S10)、描画スコープの変更処理(S101〜103)を実行する。
入力データ処理部52は、描画スコープの変更が指示されず(S10)、メニューキーF8等の操作により、タイミングチャートの編集処理の終了が指示されると(S11)終了し、それ以外の場合は、編集処理を続行する(図12S3)。
【0087】
入力データ処理部52は、ステップの作成が指示された場合(S7)、次に、挿入キーF3が操作されて、描画スコープ(グラフフィールド5)上でAマーカ12及びBマーカ13(指示手段)によりステップ作成位置が指示される(S71)。
入力データ処理部52は、指示されたステップ作成位置に基づき、開始角、終了角、角速度等を示す中間データを算出し(S72)、その中間データ群(モーションデータ)を作成する(S73)。次いで、作成した中間データを、描画スコープへ適応させて(S74)、中間データに基づくモーション図形を描画スコープ上に表示する(S75)。次いで、メニューキーF8等の操作により、タイミングチャートの編集処理の終了が指示されると(図14S11)終了し、それ以外の場合は、編集処理を続行する(図12S3)。
【0088】
入力データ処理部52は、NCプログラム作成が指示されると(図13S6)、グループ選択コンボボックス1で選択され、描画スコープ上にタイミングチャートが表示されている軸グループの中間データを、NCデータに変換する(S61)。次いで、変換したNCデータに基づく各軸の動作が互いに干渉しないか否かを判定し(S62)、互いに干渉しなければ、変換したNCデータを、マシン制御部であるモーションコントロール部54へ送る(S63)。
【0089】
各軸の動作が互いに干渉しないか否かは、データ記憶部53に記憶してある各軸及び軸に連結される各ツールの形状に基づき、位相角目盛4(図4)の各角における各軸及び各ツールの占有空間位置を算出し、算出した占有空間位置の内で、同一角で重なるものが無いか否かで判定する。
入力データ処理部52は、次に、メニューキーF8等の操作により、タイミングチャートの編集処理の終了が指示入力されると(図14S11)終了し、それ以外の場合は、編集処理を続行する(図12S3)。
入力データ処理部52は、変換したNCデータに基づく各軸の動作が互いに干渉する場合は(図13S62)、干渉する軸の動作を禁止して、描画スコープ(グラフフィールド5)上のその軸のフィールドを灰色に表示し、再度、編集処理を行う(図12S3)。
【0090】
入力データ処理部52は、データの保存が指示されると(S5)、プロパティウィンドウ群29に表示されている中間データ(モーションデータ)を、データ記憶部53に書き込み(S51)、描画スコープが表示している描画データを、データ記憶部53に書き込む(S52)。次いで、メニューキーF8等の操作により、タイミングチャートの編集処理の終了が指示されると(図14S11)終了し、それ以外の場合は、編集処理を続行する(図12S3)。
【0091】
入力データ処理部52は、データの読み込みが指示されると(S4)、データ記憶部53から、指定された軸の中間データを読み出し(S41)、指定された軸の描画データを読み出す(S42)。次いで、読み出した中間データ(S41)を、描画スコープへ適応させて(S43)、中間データ及び描画データに基づくモーション図形を描画スコープ(グラフフィールド5)上に表示する(S44)。次いで、メニューキーF8等の操作により、タイミングチャートの編集処理の終了が指示されると(図14S11)終了し、それ以外の場合は、編集処理を続行する(図12S3)。
【0092】
入力データ処理部52は、ステップの編集が指示された場合(図14S8)、次に、描画スコープ上の編集対象であるステップがフォーカスにより指示される(S81)(指示選択手段)。次いで、指示されたステップの、プロパティウィンドウ群29(図4)に表示されている中間データ(モーションデータ)が編集され(S82)、編集された中間データを、描画スコープへ適応させて(S83)、そのモーション図形を描画スコープ上に表示する(S84)。次いで、メニューキーF8等の操作により、タイミングチャートの編集処理の終了が指示されると(S11)終了し、それ以外の場合は、編集処理を続行する(図12S3)。
【0093】
入力データ処理部52は、描画スコープの変更が指示され(S10)、変更対象であるステップがフォーカスにより指示され(指示選択手段)、その変更内容が、Aマーカ12及びBマーカ13等(図4)の操作により、描画スコープ上で指示された場合、ステップの作成処理(S71〜73)と同様に、その変更内容に応じて中間データ作成し変更する(S101)。次いで、変更した中間データを描画スコープへ適応させて(S102)、そのモーション図形を描画スコープ上に表示する(S103)。次いで、メニューキーF8等の操作により、タイミングチャートの編集処理の終了が指示されると(S11)終了し、それ以外の場合、又は描画スコープの変更が指示されない場合(S10)、編集処理を続行する(図12S3)。
【0094】
入力データ処理部52は、ステップの削除が指示された場合(S9)、次に、描画スコープ上の削除対象であるステップが指示される(S91)。次いで、指示されたステップの中間データ(モーションデータ)が削除され(S92)、削除された中間データを、描画スコープへ適応させて(S93)、そのモーション図形を描画スコープ上に表示、つまり、そのモーション図形を削除する(S94)。次いで、メニューキーF8等の操作により、タイミングチャートの編集処理の終了が指示入力されると(S11)終了し、それ以外の場合は、編集処理を続行する(図12S3)。
【0095】
図15は、上述したような線材加工機100のタイミングチャートの編集処理により作成されたタイミングチャートの例を示す説明図である。
このタイミングチャートは、図16の斜視図に示す密着コイルを線材から加工する工程を示しており、直線部aを形成する工程として、モーション(図形)1−01では、ワイヤが屈曲部b迄送られるように、ワイヤ送りモータM1を駆動させる。
【0096】
屈曲部bを形成する工程として、モーション2−01では、ガイド65を回動させて他との干渉を避ける為に、ガイド回転モータM2を駆動させ、モーション7−01では、左スピンドル63を屈曲部bが形成される位置迄前進させる為に、左テーブルYモータM7を駆動させる。
また、モーション5−01では、左外スピンドルを回動させて、屈曲部bを曲げ加工する為に、左外スピンドルモータM5を駆動させ、モーション5−02では、左外スピンドルを戻す為に、左外スピンドルモータM5を逆方向に駆動させ、モーション1−02では、ワイヤを微小量送って、スピンドル溝からワイヤを外す為に、ワイヤ送りモータM1を駆動させる。次いで、モーション7−02では、左スピンドル63を退避させる為に、左テーブルYモータM7を駆動させる。
【0097】
また、モーション5−03では、左外スピンドルを回動させ、屈曲部dを形成する工程の準備の為の位置決めをする為に、左外スピンドルモータM5を駆動させ、モーション1−03では、ワイヤを引き戻す為に、ワイヤ送りモータM1を駆動させる。モーション2−02では、ガイド65を回動させて他との干渉を避ける為に、ガイド回転モータM2を駆動させ、モーション3−01では、ワイヤを周方向へ回動させる為に、ボックス回転モータM3を駆動させる。次いで、モーション12−01では、ワイヤの切断準備位置へツール取付スライド66を移動させる為に、左カム軸モータM12を駆動させる。
直線部cを形成する工程として、モーション1−06では、ワイヤが屈曲部d迄送られるように、ワイヤ送りモータM1を駆動させる。
【0098】
屈曲部dを形成する工程として、モーション2−03では、ガイド65を回動させて他との干渉を避ける為に、ガイド回転モータM2を駆動させ、モーション3−02では、ワイヤを周方向へ回動させて、屈曲部dの曲げ方向迄ワイヤをひねる為に、ボックス回転モータM3を駆動させる。モーション7−03では、左スピンドル63を屈曲部dを形成する位置迄前進させる為に、左テーブルYモータM7を駆動させる。
【0099】
また、モーション5−04では、左外スピンドルを回動させて、屈曲部dを曲げ加工する為に、左外スピンドルモータM5を駆動させ、モーション5−05では、左外スピンドルを戻す為に、左外スピンドルモータM5を逆方向に駆動させる。モーション1−07では、ワイヤを微小量送って、スピンドル溝からワイヤを外す為に、ワイヤ送りモータM1を駆動させ、モーション1−08では、ワイヤを引き戻す為に、ワイヤ送りモータM1を駆動させる。モーション7−04では、左スピンドル63を退避させる為に、左テーブルYモータM7を駆動させ、モーション5−06では、左外スピンドルを基準位置へ回動させる為に、左外スピンドルモータM5を駆動させる。
【0100】
コイル部eを形成する工程として、モーション2−04では、ガイド65を回動させて他との干渉を避ける為に、ガイド回転モータM2を駆動させ、モーション3−03では、ワイヤを周方向へ回動させて、コイル部eを加工可能な方向迄ワイヤをひねる為に、ボックス回転モータM3を駆動させる。モーション10−01,11−03では、右テーブル60及び右スピンドル62を移動させて、曲げダイスをコイル部eが形成される位置迄移動させる為に、右テーブルXモータM10及び右テーブルYモータ11を駆動させる。
【0101】
また、モーション1−09では、ワイヤを曲げダイスへ送り、コイル部eの前半を形成する為に、ワイヤ送りモータM1を駆動させ、モーション10−02では、右テーブル60を下方へ移動させて、曲げダイスを下方へ移動させ、コイル部eの初張力(密着コイルの密着する方向への張力)を調整する為に、右テーブルXモータM10を駆動させる。モーション1−10では、ワイヤを曲げダイスへ送り、コイル部eの後半を形成する為に、ワイヤ送りモータM1を駆動させ、モーション11−04では、曲げダイスを退避させる為に、右テーブルYモータM11を駆動させる。
直線部fを形成する工程として、モーション1−11では、ワイヤが屈曲部gの開始点迄送られるように、ワイヤ送りモータM1を駆動させる。
【0102】
屈曲部gを形成する工程として、モーション3−04では、屈曲部gの曲げ方向迄ワイヤをひねる為に、ボックス回転モータM3を駆動させ、モーション11−04では、右スピンドル62を屈曲部gが形成される位置直前迄前進させる為に、右テーブルYモータM11を駆動させる。モーション10−03,11−05では、右テーブル60及び右スピンドル62を移動させて、右スピンドル62を屈曲部gを形成する位置迄移動させる為に、右テーブルXモータM10及び右テーブルYモータ11を駆動させる。
【0103】
また、モーション8−01,9−01では、右内スピンドル及び右外スピンドルを回動させて、屈曲部gを曲げ加工する為に、右内スピンドルモータM8及び右外スピンドルモータM9を駆動させる。モーション8−02,9−02では、右内スピンドル及び右外スピンドルを戻す為に、右内スピンドルモータM8及び右外スピンドルモータM9を駆動させる。モーション1−12では、ツール取付スライド66に取り付けられたツールがワイヤを切断する位置迄、ワイヤを引き戻す為に、ワイヤ送りモータM1を駆動させる。
【0104】
モーション11−06では、右スピンドル62を退避させる為に、右テーブルYモータM11を駆動させ、モーション2−05では、ガイド65を基準位置迄回動させる為に、ガイド回転モータM2を駆動させる。モーション3−05では、線材を基準位置へ回動させる為に、ボックス回転モータM3を駆動させ、モーション10−04では、右テーブル60を基準位置へ移動させる為に、右テーブルXモータM10を駆動させる。
モーション12−02では、ワイヤを切断する為に、左カム軸モータM12を駆動させ、モーション3−06では、ワイヤを切断し易いように、線材を回動させる為に、ボックス回転モータM3を駆動させる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明に係る線材加工機及びプログラムの実施の形態の要部構成を模式的に示す正面図である。
【図2】図1に示す線材加工機の要部構成を模式的に示す背面図である。
【図3】本発明に係る線材加工機の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。
【図4】表示画面に表示されるタイミングチャートの編集画面を示す説明図である。
【図5】モーションデータの例を示す説明図である。
【図6】グループ編集画面の例を示す説明図である。
【図7】モーションデータ画面の例を示す説明図である。
【図8】ワイヤ軸のモーションデータを表示する画面の例を示す説明図である。
【図9】ツール軸のモーションデータを表示する画面の例を示す説明図である。
【図10】モータ出力のモーションデータを表示する画面の例を示す説明図である。
【図11】モータ出力のモーションデータを表示する画面の例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る線材加工機のタイミングチャートの編集処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る線材加工機のタイミングチャートの編集処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る線材加工機のタイミングチャートの編集処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係る線材加工機のタイミングチャートの編集処理により作成されたタイミングチャートの例を示す説明図である。
【図16】図15に示すタイミングチャートにより、線材から加工された密着コイルの例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0106】
1 グループ選択コンボボックス
2 軸名称ボタン
4 位相角目盛
5 グラフフィールド
6〜10 モーション図形
11 現在仮想角マーカ
12 Aマーカ
13 Bマーカ
14 サンプル停止マーカ
21 Aマーカ仮想角ウィンドウ
22 Bマーカ仮想角ウィンドウ
23 サンプル切断角ウィンドウ
24 現在仮想角ウィンドウ
29 プロパティウィンドウ群
51 データ入力部(入力装置)
52 入力データ処理部(コンピュータ)
53 データ記憶部
54 モーションコントロール部
62 右スピンドル
63 左スピンドル
65 ガイド
66 ツール取付スライド
67,68 カム軸
100 線材加工機
101 制御装置
102 表示部(表示装置)
102a 表示画面
103 キーボード
107 前壁
108 フレキシブルディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線材を加工する為の複数の軸と、該軸の時系列的な動作を示す数値群を入力する為の入力装置と、該入力装置から入力された数値群を画面に表示する表示装置と、該表示装置が表示する数値群に基づき、前記複数の軸を作動制御する為の制御プログラムのパラメータを作成する手段とを備え、該手段が作成したパラメータを含む制御プログラムに基づき、前記複数の軸を各動作させることにより、線材を加工する線材加工機において、
前記数値群又は制御プログラムに基づき、複数の前記軸の動作を示すタイミングチャートを、前記動作毎の図形の集合として作成する手段と、該手段が作成したタイミングチャートを、前記画面に表示する手段とを備えることを特徴とする線材加工機。
【請求項2】
線材を加工する為の複数の軸と、該軸の時系列的な動作を示す数値群を入力する為の入力装置と、該入力装置から入力された数値群を画面に表示する表示装置と、該表示装置が表示する数値群に基づき、前記複数の軸を作動制御する為の制御プログラムのパラメータを作成する手段とを備え、該手段が作成したパラメータを含む制御プログラムに基づき、前記複数の軸を各動作させることにより、線材を加工する線材加工機において、
前記表示装置の画面上の位置を指示する指示手段と、該指示手段が指示した位置の位置情報を作成する作成手段と、該作成手段が作成した複数の位置情報に基づき、複数の前記軸の動作を示すタイミングチャートを、前記動作毎の図形の集合として作成する手段と、該手段が作成したタイミングチャートを、前記画面に表示する手段とを備えることを特徴とする線材加工機。
【請求項3】
前記図形の1つを指示選択する指示選択手段と、該指示選択手段が指示選択した図形に対応する動作を示す数値群を、前記画面に選択的に表示する表示手段とを更に備える請求項1又は2記載の線材加工機。
【請求項4】
前記指示選択手段が指示選択した図形を、前記指示手段が指示した複数の位置の前記作成手段が作成した位置情報に基づき変更する手段と、変更後の図形に基づき、前記表示手段が表示する数値群を変更する手段とを更に備える請求項3記載の線材加工機。
【請求項5】
前記表示手段が表示する数値群を、前記入力装置から入力された数値に基づき変更する手段と、変更後の数値群に基づき、前記指示選択手段が指示選択している図形を変更する手段とを更に備える請求項3又は4記載の線材加工機。
【請求項6】
前記複数の軸の各動作が互いに干渉するか否かを判定する手段と、該手段が干渉すると判定したときに、互いに干渉する動作の図形を、他の図形と差別して表示する手段と、前記動作を禁止する手段とを更に備える請求項1乃至5の何れか1項に記載の線材加工機。
【請求項7】
コンピュータに、線材を加工する為の複数の軸の時系列的な動作を示す数値群、又は該数値群に基づきパラメータが作成された制御プログラムに基づき、複数の前記軸の動作を示すタイミングチャートを、前記動作毎の図形の集合として作成する手順、該手順で作成したタイミングチャートを、表示装置に表示する手順を実行させる為のプログラム。
【請求項8】
コンピュータに、表示装置の画面上の位置を指示する手順、該手順で指示した位置の位置情報を作成する手順、該手順で作成した複数の位置情報に基づき、線材を加工する為の複数の軸の動作を示すタイミングチャートを、前記動作毎の図形の集合として作成する手順、該手順で作成したタイミングチャートを、前記画面に表示する手順を実行させる為のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−218522(P2006−218522A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−35190(P2005−35190)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(000190622)新興機械工業株式会社 (15)
【Fターム(参考)】