説明

締め付けおよび/または緩めを容易にするまたは妨害する機構を備えたコネクタ

コネクタ(10,110,210,310)はグリップ機構(15,115,215,315)を含んでいる。グリップ機構(15,115,215,315)は互いに一般的に反対に位置した2つの面(38a,40a,138a,140a)を具備し得る。各々の面(38a,40a,138a,140a)は、1つの方向においてコネクタ(10,110,210,310)の回転を容易にするかまたは妨害するように形成され得る。いずれかの実施形態は、コネクタ(10,110,210,310)の締付けを妨害し、且つ緩めることを容易にし得る。他の実施形態は締付けを容易にし、且つ緩めることを妨害し得る。さらに他の実施形態は、締め付けることと緩めることとの双方を妨害し得る。さらに他の実施形態は、締め付けることと緩めることとの双方を容易にし得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はU.S.C.§119(e)の下、2008年3月28日出願の米国特許仮出願No.61/040,326号明細書、および2009年2月6日出願の米国特許仮出願No.61/150,659号明細書の利得を主張するものであり、それらの全ては参照することによってここに組み込まれている。
【0002】
本開示は全体的にコネクタ、より詳細には回転可能なコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
多様なコネクタが医療用装置を接続するために使用されている。例えば、コネクタは流体供給システムに使用されて、シリンジ、カテーテル、ルーメンチューブまたは他の装置を接続する。そのようなコネクタは、一般的にコネクタ間のシール環境を形成することおよびコネクタ間の流体連通を確立することを目的としている。そのようなコネクタは離脱可能であることも一般的に望まれている。流体供給システム内において使用されるコネクタはルアータイプ(luer-type)コネクタであり、一般的に雄部品と雌部品との間の係合のために形成された円錐台面を含んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここに開示された少なくとも1つの実施形態の態様は、コネクタが過剰に締め付けられもしくは締め付けが不足しおよび/または離脱が容易すぎるもしくは困難すぎるといった認識を含んでいる。例えば、流体供給システム内でシール環境を形成することについて気をつけるために、コネクタはユーザによって過剰に締め付けられるかもしれない。そのような出来事は、手および/もしくは指のしびれもしくはうずきに起因した状態に時々苦しむ糖尿病患者間において特に一般的であり、彼らの指は小さい対象物および平滑な面の操作を困難にする。
【0005】
過剰な締め付けは、接続または離脱においてコネクタが破砕または破壊する原因となるかもしれない。それに加えてまたはその代わりに、過剰に締め付けられたコネクタは、緩めるまたは離脱することが困難であるかもしれない。反対に、締め付けの不足はコネクタ間のシールの形成の失敗による漏れ、意図しない離脱またはその両方に帰結するかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、ここに開示された少なくとも1つの実施形態によれば、コネクタは本体と、締め付けおよび/もしくは緩みを容易にするまたは防止するグリップ機構と、を具備している。
【0007】
いずれかの実施形態によれば、コネクタは本体とグリップ機構とを具備し得る。グリップ機構はコネクタの中心部近傍の第1端部と、コネクタの中心部から遠い第2端部と、をさらに具備し得る。グリップ機構はさらに、第1端部と第2端部との間において螺旋のような湾曲した経路に延在した面を具備し得る。
【0008】
いずれかの実施形態によれば、コネクタは本体の近位端近傍の第1キャビティと、本体の遠位端近傍の第2キャビティと、少なくとも1つの他の装置に接続するためのネジと、別の装置と結合するための少なくとも1つのテーパ面と、中心軸と、少なくとも1つのグリップ機構と、を具備し、第1および第2キャビティは本体の全長を通じた通路を形成している。グリップ機構は中心軸近傍において最初に径方向に延在し、且つ前記グリップ機構の径方向に離れた端部近傍において最初に周方向に延在した面を具備している。
【0009】
いずれかの実施形態によれば、コネクタは本体の近位端近傍の第1キャビティと、本体の遠位端近傍の第2キャビティと、を具備し、第1および第2キャビティは前記本体の長さの少なくとも一部を通じた通路を形成している。コネクタは少なくとも1つの他の装置に接続するためのネジ、および/または別の装置と結合するための少なくとも1つのテーパ面を含み得る。コネクタは中心軸と少なくとも1つのグリップ機構とを含み得る。グリップ機構は中心軸近傍において最初に径方向に延在し、且つ前記グリップ機構の径方向に離れた端部近傍において最初に周方向に延在し得る。いずれかの実施形態において、グリップ機構は中心軸を含んだ任意の平面に関して非対称とすることが可能である。
【0010】
いずれかの実施形態によれば、グリップ機構は径方向外向きに面した面を備えたフランジを具備し得る。フランジはコネクタの本体から延在し、その断面を通り抜けた中線を備え得る。フランジは近位側部位を備え、その部位はコネクタ本体の中心軸から最初に径方向に延在した近位側部位の中線を備えている。フランジは遠位側部位も備え、その部位は近位側部位の中線から全体的に角度を成して延在した遠位側部位の中線を備えている。
【0011】
いずれかの実施形態によれば、グリップ機構は少なくとも1つの径方向外向きに面した面を備えたフランジを具備し、フランジは中心軸を含んだ任意の平面に関して非対称である。
【0012】
いずれかの実施形態によれば、グリップ機構は少なくとも1つの径方向外向きに面した面と、少なくとも1つの径方向内向きに面した面と、を備えたフランジを具備し得る。フランジはコネクタ本体から角度を成して突出し、その遠位端または先端はフランジのベースよりもコネクタ本体に近接している。
【0013】
いずれかの実施形態によれば、少なくとも1つのグリップ機構は本体の中心部近傍の第1端部と、本体の中心部から遠い第2端部と、を具備し、第1端部は本体の中心軸を含んだ第1径方向面と交差し、第2端部は本体の中心軸を含んだ第2径方向面と交差し、第1径方向面は第2径方向面と異なっており、第1端部および第2端部は互いに径方向にオフセットされている。
【0014】
いずれかの実施形態によれば、コネクタは本体とグリップ機構とを具備し得る。グリップ機構は本体から延在し、本体に関して概略湾曲することおよび/または曲げることが可能であり、全体的に本体の周りにつぶれる。
【0015】
さらに別の実施形態によれば、コネクタは本体とグリップ機構と停止部とを具備し得る。グリップ機構は本体から延在し、圧力がグリップ機構に負荷された場合に、グリップ機構は本体に関して湾曲し得る。停止部は、少なくとも1つの方向においてグリップ機構が湾曲することを妨害する少なくとも1つの面を備え得る。
【0016】
さらに別の実施形態によれば、ネクタは本体とグリップ機構とを具備し得る。グリップ機構は少なくとも1つのスロットおよび/または開口部を含み、コネクタは全体的に均一の厚さを有している。
【0017】
ここに開示された本発明の上述のおよび他の特徴、態様ならびに利点は、一実施形態の図を参照すると共に以下に記載されている。図示された実施形態は図示することを目的としているが本発明を限定するものではない。図は以下の図を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】コネクタの実施形態の斜視図である。
【図2】図1の実施形態の側面図である。
【図3】図2に示された線III−IIIに沿った図1の実施形態の断面図である。
【図4】図2に示された線IV−IVに沿った図1の実施形態の断面図である。
【図5A】コネクタの実施形態の断面図である。
【図5B】コネクタの実施形態の断面図である。
【図5C】コネクタの実施形態の断面図である。
【図5D】図5Cの実施形態の断面図であり、湾曲した形態のグリップ機構を備えている。
【図6A】コネクタの実施形態の断面図である。
【図6B】図6Aの実施形態の断面図であり、湾曲した形態のグリップ機構を備えている。
【図6C】コネクタの実施形態の断面図である。
【図7】コネクタの実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜4はコネクタ10の実施形態を示している。図示されたコネクタ10はルアータイプ(luer-type)である。しかしながら、他の実施形態は他のタイプのコネクタを具備していてもよい。コネクタはプラスチック製であり、好適にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンまたは射出成形に適した他のタイプのプラスチックによって形成され得る。例えば、少なくとも1つの実施形態においては、コネクタはポリ塩化ビニルで形成され得る。他の材料も使用されることが可能であり、金属に限られない材料を含んでいる。
【0020】
図1〜4に図示された実施形態において、コネクタ10は本体12と、通路11と、ファスナ13と、コネクタを把持および回転してコネクタを締め付けまたは緩める機構15を具備している。
【0021】
通路11は1つ以上のキャビティを具備することが可能である。例えば、図4に示したように、通路11は第1キャビティ14と第2キャビティ16とを具備し、それらは本体両端部に近接して配置されることが可能である。いずれかの実施形態において、第1キャビティ14は本体12の端部近傍または端部において開口部19を具備することが可能である。それに追加してまたはその代わりに、第2キャビティ16は本体12の端部近傍または端部において開口部20を具備することが可能である。いずれかの実施形態において、第1キャビティ14の開口部19と第2キャビティ16の開口部20とは本体12の両端部近傍または両端部に配置されることが可能である。いずれかの実施形態において、コネクタは2つよりも多いまたは少ないキャビティを具備することが可能である。例えば、コネクタは1つのキャビティもしくは3つのキャビティを具備し、またはキャビティを具備していなくてもよく、少なくとも1つの実施形態において、コネクタ10はプラグを具備し、且つ/またはコネクタ10はキャップを具備することが可能である。1つ以上のキャビティは、仮に存在する場合、流体がコネクタ10内を通じて流れることを可能にしている。
【0022】
実施形態に図示された第1キャビティ14は、わずかに先細となったテーパ面22を備えている。テーパ面22は他のコネクタの1つ以上の相補的な面を概略的に結合するように寸法及び形状を決めることが可能である。少なくとも1つの実施形態において、コネクタ10はルアーテーパに関する標準ISO594に従っている。さらに別の実施形態においては、コネクタ10は非標準テーパを備えることが可能である。少なくとも1つの実施形態において、第1キャビティ14は図示された実施形態に示された形状とは異なった形状を備えることが可能である。
【0023】
第2キャビティ16はチューブ(図示略)を受け入れるための寸法及び形状に決められることが可能である。第2キャビティ16は、チューブがキャビティ16内に挿入された場合にチューブに接合することを容易にするテーパ面24を備えることが可能である。第2キャビティ16は図示された実施形態に示された形状とは異なった形状を備えることが可能である。
【0024】
第1キャビティ14と第2キャビティ16とは、図4に示されたように、ネック18によって離間されている。ネック18は1つ以上の目的を果たすことが可能である。例えば、ネック18はキャビティ16内へのチューブの挿入を制限することが可能である。それに追加してまたはその代わりに、ネック18は、第1キャビティ14と第2キャビティとの間に通路11を通じて流体が流れることを可能にしてもよい。例えば、いずれかの実施形態において、通路11は開口部を具備し、そこを通じて流体が第1キャビティ14から第2キャビティ16へと流れる。いずれかの実施形態において、その開口部はコネクタ10の全長にわたって延在している。
【0025】
通路11を通じて移動する流体の流速は、通路の断面積に関係し得る。通路11の断面の大きさおよび形状の選択および設計は、第1キャビティ14と第2キャビティ16との間の流体の移動の流速に影響する。したがって、断面の多様な大きさ、形状および形態が使用されることが可能であり、図示された実施形態に示されたものを含んでいるが、それらに限定されない。
【0026】
ファスナ13は、コネクタ10を相補的なコネクタを備えたシリンジまたはチューブのような流体移送装置に取り付けることを可能にしている。図4を参照すると、コネクタ10のファスナ13は部分ネジ26を具備している。代替的に、ファスナは全ネジ、タブ、リングまたはコネクタを相補的なコネクタに締結することが可能な他の構造を具備している。ネジは一条ネジ、二条ネジまたは任意の他のネジの結合とすることが可能である。図4に示されたように、ネジ26は本体12の外面に配置されることが可能である。いずれかの実施形態において、ネジは本体12の内面とすることが可能である。
【0027】
図1〜4に示された実施形態において、コネクタ10と相補的なコネクタとの間の接続が、コネクタ10が相補的なコネクタに対して図3の観点から時計回りに回転される場合に締め付けられるように、ネジ26は形成されている。別の実施形態において、コネクタ10はネジまたは他のファスナ13を具備することが可能であり、それらは、コネクタ10と相補的なコネクタとの間の接続が、コネクタ10が相補的なコネクタに対して図3の観点から反時計回りに回転される場合に締め付けられるように、形成されている。そうは言うものの、コネクタ10が相補的なコネクタに適切に締め付けられていない場合、接続はリークするか、または一方もしくは両方のコネクタが破損してもよい。
【0028】
グリップ機構15はコネクタ10の回転を含む操作を容易にしている。様々な実施形態において、グリップ機構はフランジ、ウィング、突出片、凹部および/またはコネクタ本体上または本体内に配置されたくぼみを具備することが可能である。グリップ機構は湾曲したおよび/または角度の付いた面を備えることが可能であり、その面は指に係合されることが可能である。
【0029】
図示された実施形態において、コネクタ10は2つのグリップ機構15を具備している。本実施形態が2つのグリップ機構を具備している一方で、他の実施形態は一つのみのグリップ機構を具備することが可能であり、または2つよりも多いグリップ機構を具備することが可能である。グリップ機構15は本体12の中央部32の近傍に配置され、第2キャビティ16を取り囲んでいてもよい。他の実施形態において、グリップ機構は本体の中央部から離間されることが可能である。
【0030】
図1〜3に示されたように、グリップ機構15は、中心軸17のような全体的にコネクタの軸に平行に延在した細長い部材とすることが可能である。いずれかの実施形態において、グリップ機構15はコネクタ10の長さの約半分にわたって延在し、一方で他の実施形態においては、グリップ機構はコネクタの半分の長さよりも長く、または短く延在することが可能である。図1〜4に示された実施形態において、グリップ機構15は第2キャビティ16の長さの大部分にわたって延在している。しかしながら、他の実施形態において、グリップ機構15は、第1キャビティ14のような本体12の異なった部分の全体または一部にわたって延在している。それに加えて、グリップ機構は様々な大きさとすることが可能である。例えば、いずれかの実施形態において、グリップ機構の最外部は中心軸から径方向に本体12よりもさらに延在している。図3を参照すると、各々のグリップ機構15は、本体12の中央部32の近傍に第1端部34a、34bを、中央部32の遠位側に第2端部36a、36bを具備することが可能である。各々のグリップ機構15は、一般的に少なくとも第1面38a、38bおよび第2面40a、40bを具備している。第1面38a、38bおよび第2面40a、40bは全体的に向き合うように配置され得る。
【0031】
面38aおよび38bは、第1端部34a、34bと第2端部36a、36bとの間に延在することが可能である。面38a、38bは、湾曲したまたは全体的に平坦な1つ以上の部位を具備している。図3に示されたように、いずれかの実施形態において、面38a、38bは径方向外向きに面している。面38a、38bは全体的に凸面の少なくとも部分または部分のグループを備えている。
【0032】
いずれかの実施形態において、グリップ機構15の各々の面38a、38bは第2端部36a、36bの近傍の遠位側部位42と、遠位側部位42よりも第1端部34a、34b近傍の近位側部位44と、を備えることが可能である。端部36a、36bの面積は狭くすることが可能であり、側面38a、38bの面積よりも小さく、側面38a、38bよりも端部を握る場合、ユーザの指がより不快に且つ/または滑り落ちそうになるようにすることが可能である。遠位側部位42は中心軸に関して全体的に円周上に延在することが可能であり、一方で、近位側部位44は、遠位側部位42の延在する方向よりも中心軸に関してより大きい径の部品を備えた方向において延在している。図3に示したある実施形態において、遠位側部位42は主として中心軸17の周りに円周上に延在することが可能である。いずれかの実施形態において、近位側部位44はコネクタ10の中心から主として径方向に延在している。いずれかの実施形態において、近位側部位44は第1端部34a、34bの近傍とすることが可能である。
【0033】
いずれかの実施形態において、面38a、38bは、図3に示されたように第1端部34a、34bと第2端部36a、36bとの間において全体的にらせん経路で延在することが可能である。図1〜4に示されたある実施形態において、遠位側部位42はグリップ機構15の第2端部36a、36bを具備し、第2端部36a、36bはコネクタの中心軸から測定してほぼ最遠点とすることが可能である。いずれかの実施形態において、グリップ機構15は、遠位側部位42よりもコネクタの中心軸から概略遠くまで延在した部位を全く備えていない。いずれかの実施形態において、面38a、38bは全体的に凸面であり、且つ/または窪んだおよび遠位側部位42よりもコネクタの中心軸から遠くに配置された部位を全く備えていない。
【0034】
図3を参照すると、グリップ機構15の面40a、40bは、第1端部34a、34bと第2端部36a、36bとの間に延在することが可能である。面40a、40bは湾曲したまたは全体的に平坦な1つ以上の部位を具備している。面40a、40bは、全体的に凸面の少なくとも部分または部分のグループを備えている。図3に示されたように、ある実施形態において、面40a、40bは径方向内向きに面している。他の実施形態において、面40a、40bは径方向外向きに面している。図3の実施形態に示されたように、ある実施形態において、グリップ機構15はフランジ30a、30bを具備し、そのフランジは遠位側部位46、近位側部位48および第1面38a、38bと第2面40a、40bとの間に延在しそれらの間で等距離に配置された中線50を備えている。近位側部位48は中心軸17近傍に配置されることが可能である。遠位側部位46は近位側部位48よりも中心軸17から遠くに配置されることが可能である。近位側部位48を通じて、中線50は中心軸17から主として径方向に延在することが可能である。遠位側部位46を通じて、中線50は、近位側部位48を通じた経路の中立船の一部の方向よりも大きい円周上の方向において延在することが可能応である。
【0035】
いずれかの実施形態において、グリップ機構15は、コネクタ本体の中心軸を含んだ任意の面に関して非対称なフランジを具備している。例えば、図3に示されたように、フランジ30a、30bは面52および中心軸を含んだ他の任意の面に関して非対称である。いずれかの実施形態において、グリップ機構15は本体12の中央部32近傍の第1端部34aと、本体12中央部32から遠い第2端部36aと、を具備している。第1端部34aは中心軸17を含んだ第1径方向面と交差し、弾2端部36aは中心軸17を含んだ第2径方向面と交差している。第1径方向面は第2径方向面とは異なっており、第1および第2端部は互いに径方向にオフセットされている。いずれかの実施形態において、第1径方向面は第1端部34aの一部と交差している。例えば、いずれかの実施形態において、第1径方向面は第1端部34aの中心部と交差している。いずれかの実施形態において、第2径方向面は第2端部36a一部と交差している。例えば、いずれかの実施形態において、第2径方向面は第1端部36aの中心部と交差している。
【0036】
いずれかの実施形態において、グリップ機構または機構15は上述したようにフランジを具備することが可能であるが、他の実施形態において、グリップ機構15は他の形態を備えることが可能である。例えば、グリップ機構15は突起、ウィング、凹部、ポケットまたはコネクタ本体の少なくとも一部における溝を具備することが可能である。いずれかの実施形態において、グリップ機構15は、コネクタの中心軸近傍の厚いベースとより細い先端とを備えた波状形態の突起を具備することが可能である。コネクタ10を接続または離脱するために、ユーザの指はグリップ機構15に力を負荷するかまたは押圧する。負荷された押圧力は周要素、法線要素および接線要素を備えていると考えられる。周要素はトルクを発生し、コネクタを回転する。法線要素は摩擦に寄与し、コネクタが回転を含んだ操作を行われる間、ユーザがグリップをコネクタ上に維持することを可能にしている。接線要素は接触面に沿った方向に作用し、接線要素が法線要素に起因した摩擦力を超えた場合に、ユーザの指を接触面に対して滑らせることが可能である。
【0037】
コネクタが締め付けられるときに、コネクタを回転させるために必要とされるトルクは全体的に増加する。したがって、コネクタが締め付けられるときに、負荷された圧力の周要素は増加する必要がある。図1〜4に示されたような態様において、圧力が面38a、38bに対して負荷されて締め付けるコネクタの形態は、ユーザの能力がコネクタを締め付けることを妨害し得る。そのようなコネクタを締め付けるために、ユーザは、コネクタを回転させるために十分な周要素と、ユーザのグリップをコネクタ上に維持するために十分な法線要素と、の双方を備えた圧力を負荷し得る。しかし、面に圧力を負荷するユーザの能力は限られている。面38a、38bの形態は、必要とされるいくらかのトルクの存在に帰結し、ユーザによって負荷される最大圧力は、グリップを維持するために十分な法線要素と、必要とされたトルクを超えるために十分な周要素と、の双方を備えていない。そのような状況において、必要とされるトルクを超えるために十分な周要素の負荷は、摩擦力を超える接線要素の原因にもなり、ユーザの指は滑って外れる結果となる。したがって、面38a、38bの形態は過剰な締め付けの発生と1つまたは双方のコネクタの損傷の危険性とを減少させることが可能である。
【0038】
一方で、圧力が面40a、40bのある部分または面40a、40bに隣接した領域に負荷されてコネクタを締め付けるコネクタの形態は、ユーザの能力がコネクタを締め付けることを容易にしている。面40a、40bの形態は、ユーザの指のコネクタへの接触を維持することを目的としている。例えば、コネクタが面40a、40bに圧力を負荷することによって締め付けられる場合、コネクタ上にグリップを維持するために必要とされた法線要素は、コネクタが締め付けられるときに一般的に増加しないだろう。その代わりに、グリップ機構は指のための支持に寄与することが可能である。したがって、負荷される圧力のより大きい要素が周方向に作用し、コネクタを回転させることが可能であり、これによってコネクタの締付けとリークの発生の減少を促進している。
【0039】
締め付けとは対照的に、コネクタを回転させるために必要なトルクは、コネクタが緩められるときに一般的に減少する。したがって、負荷された力の周要素は、コネクタが緩められるときに減少されてもよい。とはいえ、コネクタは、静摩擦が超えられるまで、回転して接続を緩めることが可能とならない。
【0040】
図1〜4に示されたような態様において、圧力が面40a、40bのある部分または面40a、40bに隣接した領域に負荷されてコネクタを緩めるコネクタの形態は、ユーザの能力がコネクタを緩めることを容易にし得る。上述したように、面40a、40bの形態はユーザの指のコネクタへの接触を維持することを目的としている。したがって、負荷される圧力のより大きい要素が周方向に作用し、コネクタを回転させることが可能であり、これによってコネクタを緩めることを容易にしている。
【0041】
一方で、圧力が面38a、38bに対して負荷されてコネクタを緩めるようなコネクタの形態は、ユーザの能力がコネクタを緩めることを妨害し得る。上述したように、面38a、38bの形態は、ユーザの能力が必要とされるトルクに対抗してコネクタを回転することを制限している。したがって、面38a、38bの形態はコネクタを緩めることを妨害し得る。いずれかの実施形態において、グリップ機構15は、コネクタの締付けと緩めとの双方を抑制するように形成されることが可能である。例えば、グリップ機構は2つの面を備え、それらは一般的には互いに反対に位置しており、且つ各々が面38a、38bに関して上述のタイプの形態を備えている。そのような実施形態は一般的にフットボール形状の断面を備えている。
【0042】
いずれかの実施形態において、グリップ機構15はコネクタの締付けと緩めとの双方を容易にするように形成されることが可能である。例えば、グリップ機構は2つの面を備え、それらは一般的には互いに反対に位置しており、且つ各々が面40a、40bに関して上述のタイプの形態を備えている。ここに開示された1つ以上のグリップ機構15は、他のタイプの医療用コネクタまたはバルブを含んだ、多くの他のタイプの回転可能な製品に適用されることが可能である。
【0043】
図5A、5B、5Cおよび5Dはコネクタ110の実施形態を図示している。コネクタ110はコネクタ10と類似している。したがって、コネクタ110の類似の部品は、コネクタ10の部品に対応した参照符号に100を増加することによって参照されている。コネクタ10と同様に、コネクタ110は本体112、中心軸117およびコネクタを締め付けるためまたは緩めるためにコネクタを把持し且つ回転するための機構115を具備している。
【0044】
グリップ機構15と同様に、グリップ機構115は回転を含んだコネクタ110の操作を容易にすることが可能である。多様な実施形態において、グリップ機構は直接的または間接的にフランジ、ウィングおよび/またはコネクタの本体112に接続された突出片を具備することが可能である。いずれかの実施形態において、グリップ機構は本体112と共に一体に形成されることが可能である。
【0045】
グリップ機構115は図1に示されたグリップ機構15とは幾分異なり得る。例えば、図1を参照すると、軸17に沿った部分ネジ26に最も近いグリップ機構の部分は、少なくとも一部においてこの領域内で本体12と接続することによって、全体的に本体12および軸17に対して湾曲することを抑制されている。それに対して、図5A、5B、5Cおよび5Dに示されたグリップ機構115は、いずれかの実施形態において、本体112と軸117とに対して自由に湾曲することが可能である。例えば、グリップ機構115は湾曲されまたは捩られて、本体112の周りにつぶれる事が可能であり、それは図5Dに示されている(矢印は移動の方向を示している)。いずれかの実施形態において、
【0046】
曲げられていない場合、グリップ機構115は多様な断面プロファイルを有することが可能である。例えば、グリップ機構115は初期的に図5Aに示されたような湾曲した断面プロファイルを有することが可能である。図5Bおよび5Cを参照すると、グリップ機構115はその代わりに全体的に直線状断面プロファイルを備えることが可能である。他の形態も可能である。以下に記載されたように、図5Dに示されたようにグリップ気候が湾曲および/または曲がる能力は、コネクタ110を締め付けることまたは緩めることを容易にするまたは妨害することが可能である。
【0047】
コネクタ110を回転させるために必要なトルクは、一般的にコネクタが締め付けられるときに増加し得る。したがって、グリップ機構115に負荷される圧力の周要素は、コネクタが締め付けられるときに増加する必要があるだろう。コネクタ110を締め付けるために、ユーザは圧力を負荷し、その圧力はコネクタを回転するために十分な周要素と、ユーザの指をコネクタ上に維持するために十分な法線要素と、を備えている。しかし、グリップ機構115の面に圧力を負荷してコネクタを回転するユーザの能力は、制限されることが可能である。例えば、ある必要なトルクが存在し、それはユーザによって負荷された最大圧力が、グリップに維持するために十分な法線要素と、必要とされるトルクを超えるために十分な周要素と、の双方を備えていない。そのような状況において、必要とされたトルクを超えるために十分な周要素の負荷は、接線要素が摩擦力を超える原因にもなり、ユーザの指が滑って外れる。
【0048】
図5Cおよび5Dを参照すると、圧力が面138a、138bに負荷されてコネクタ110を回転させるので、グリップ機構115はコネクタが回転される方向(図5Dの矢印参照)において湾曲しおよび/または曲がることが可能である。グリップ機構が湾曲するので、コネクタ上にグリップを維持するために必要とされる力の大きさは増大することが可能であり、ユーザによってコネクタ110を回転させるために負荷される接線力はユーザの指が滑って外れる結果となり得る。したがって、少なくともいずれかの実施形態において、グリップ機構115の面に圧力を負荷するためのユーザの能力は、グリップ機構115が湾曲するおよび/または曲がる能力によって制限され得る。図5Cに示されたように、ユーザが面138a、138bに圧力を負荷してコネクタを締め付ける場合には、これによって湾曲しおよび/または曲がるグリップ機構115の能力が過剰な締め付けの発生およびコネクタの損傷の危険性減少させている。
【0049】
少なくともいずれかの実施形態において、グリップ機構115が湾曲するおよび/または曲がる能力は1つの方向において他の方向よりも大きくすることが可能である。図5Aを参照すると、いずれかの実施形態において、グリップ機構115はその端部において曲がったプロファイルを有することが可能である。圧力が面140a、140bに負荷された場合、グリップ機構115の曲がった端部は、グリップ機構115が曲がるかまたは湾曲するので、初期的に少なくとも真っ直ぐになる。したがって、グリップ機構115は、面140a、140bの反対に位置して面138a、138bに圧力が負荷された場合に、より素早く且つ容易に曲がることが可能である。図5Aに示されたコネクタが面140a、140bに圧力を負荷されることによって回転される場合、グリップ機構115はわずかに曲がるのみであるか、または全く曲がらず、コネクタが回転されるときにコネクタ上にグリップを維持するために必要とされる法線要素は、圧力が面138a、138bに負荷される場合よりも一般的に低いままとすることが可能である。したがって、負荷される圧力のより大きい要素は周方向に作用してコネクタを回転させ、結果的に指のための支持を向上させ、コネクタ110の回転を容易にする。図5Aに示されたように、ユーザが面140a、140bに圧力を負荷してコネクタを締め付ける場合には、締め付けは容易となり、リークの発生は減少され得る。
【0050】
引き続き図5Aを参照すると、圧力が全体的に凹面140a、140bまたは面140a、140bに隣接した領域に対して負荷されるコネクタ110の形態は、ユーザの能力がコネクタを緩めることを容易にしている。上述したように、図5Aに示したようなグリップ機構の曲がったまたは角度の付いたプロファイルは、ユーザの指のコネクタへの接触を維持することを目的とし得る。したがって、負荷される圧力のより大きい要素は周方向に作用してコネクタを回転させ、これによってコネクタを緩めることを容易にしている。一方で、圧力が全体的に凸面138a、138bに対して負荷されて、コネクタを緩めるコネクタの形態は、面138a、138bに負荷された圧力がグリップ機構115を本体112に対して湾曲させる原因となるので、ユーザの能力がコネクタを緩めることを妨害し得る。
【0051】
図5Bを参照すると、いずれかの実施形態において、グリップ機構115は中心軸117からオフセットされることが可能である。いずれかの実施形態において、グリップ機構115は、面140a、140bの反対に位置して面138a、138bに圧力が負荷された場合に、より素早く且つ容易に曲がることが可能である。図5Bに示されたコネクタが面140a、140bに圧力を負荷することによって回転される場合、グリップ機構115はわずかに曲がるのみであるか、または全く曲がらず、コネクタが回転されるときにコネクタ上にグリップを維持するために必要とされる法線要素は、圧力が面138a、138bに負荷される場合よりも一般的に低いままとすることが可能である。したがって、負荷される圧力のより大きい要素は周方向に作用してコネクタを回転させ、結果的に指のための支持を向上させ、コネクタ110の回転を容易にする。図5Bに示されたように、ユーザが面140a、140bに圧力を負荷してコネクタを締め付ける場合には、締め付けは容易となり、リークの発生は減少され得る。
【0052】
引き続き図5Bを参照すると、圧力が面140a、140bまたは面140a、140bに隣接した領域に対して負荷されるコネクタの形態は、ユーザの能力がコネクタを緩めることを容易にしている。上述したように、図5Bに示されたグリップ機構115のオフセットの特性は、ユーザの指のコネクタ110との接触を維持するとこを目的とし得る。したがって、負荷される圧力のより大きい要素は周方向に作用してコネクタを回転させ、これによってコネクタを緩めることを容易にしている。一方で、圧力が面138a、138bに対して負荷されて、コネクタを緩めるコネクタの形態は、面138a、138bに負荷された圧力がグリップ機構115を本体112に対して湾曲させる原因となるので、ユーザの能力がコネクタを緩めることを妨害し得る。
【0053】
いずれかの実施形態において、図5Bに示されたグリップ機構115は剛体とされ、曲げに概略抵抗することが可能である。例えば、図5Bにおける面138a、138bの形態は、必要とされるいくらかのトルクの存在に帰着し、ユーザによって負荷される最大圧力は、グリップを維持するために十分な法線要素と、必要とされたトルクを超えるために十分な周要素と、の双方を備えていない。そのような状況において、必要とされるトルクを超えるために十分な周要素の負荷は、摩擦力を超える接線要素の原因にもなり、ユーザの指は滑って外れる結果となる可能性が高い。したがって、図5Bにおける面38a、38bの形態は過剰な締め付けの発生と1つまたは双方のコネクタの損傷の危険性とを減少させることが可能である。
【0054】
一方で、圧力が図5Bに示された面140a、140bのある部分または面140a、140bに隣接した領域に負荷されてコネクタを締め付けるコネクタ110の形態は、ユーザの能力がコネクタを締め付けることを容易にしている。面140a、140bの形態は、ユーザの指のコネクタへの接触を維持することを目的としている。例えば、コネクタが面140a、140bに圧力を負荷することによって締め付けられる場合、コネクタ上にグリップを維持するために必要とされた法線要素は、コネクタが締め付けられるときに一般的に増加しないだろう。その代わりに、グリップ機構は指のための支持に寄与することが可能である。したがって、負荷される圧力のより大きい要素が周方向に作用し、コネクタを回転させることが可能であり、これによってコネクタの締付けとリークの発生の減少を促進している。
【0055】
同様に、圧力が面140a、140bまたは面140a、140bに隣接した領域に対して負荷されてコネクタを緩める、図5Bに示されたコネクタ110の形態は、ユーザの能力がコネクタを緩めることを容易にしている。一方で、圧力が面138a、138bに対して負荷されてコネクタを緩めるような、図5Bに示されたコネクタ110の形態は、ユーザの能力がコネクタを緩めることを妨害している。
【0056】
図6A、6Bおよび6Cはコネクタ210の実施形態を図示している。コネクタ110はコネクタ10および110と類似している。したがって、コネクタ210の類似の部品は、コネクタ10の部品に対応した参照符号に200を増加することによって参照されている。コネクタ10と同様に、コネクタ210は本体212、中心軸217およびコネクタを締め付けおよび/または緩めるためにコネクタを把持し且つ回転するための機構215を具備している。
【0057】
図6A、6Bおよび6Cを参照すると、グリップ機構215は本体212の一部から延在することが可能である。グリップ機構215は、図6A、6Bおよび6Cに示された形態に限られない形態を含んだ多様な形態を備え得る。
【0058】
コネクタ210は停止部258を含んでいる。少なくとも1つの実施形態において、停止部258は図6Aおよび6Bに図示されたように本体212と一体に形成されることが可能である。停止部は、本体212から全体的に径方向に離間し且つグリップ機構215の一部と平行な少なくとも1つの突出部を具備している。停止部256は、グリップ機構215が少なくとも1つの方向において湾曲するおよび/または曲がることを抑制し、または防止している。例えば、グリップ機構215が反時計回り(図6Bの矢印参照)に曲がる場合、グリップ機構215は1つの停止部によって抑制されることなく自由に曲がることが可能である。それに対して、グリップ機構215が時計回りに曲がる場合、グリップ機構215は停止部に衝突し、さらに曲がることを抑制される。
【0059】
図6Aおよび6Bに示されたもの以外の停止部258の形態および幾何形状とすることも可能である。例えば、図6Cに示されたように、停止部258はグリップ機構215に組み入れられ、またはグリップ機構215の一部に形成されることが可能である。したがって、図6Cに示された実施形態において、停止部258と本体212との間の接触は、グリップ機構215と停止部258との間の接触が曲げを制限するよりも、1つ以上の方向においてグリップ機構215のさらなる曲がりを防止している。
【0060】
複数の実施形態において、グリップ機構215は湾曲することおよび/または曲がることが可能であり、過剰な締め付けおよび/または緩みが防止されており、コネクタ110と同様である。停止部を組み入れることによって、湾曲および/または曲がりは制御され、コネクタ210が一方向に回転されたときに、グリップ機構215は湾曲することおよび/または曲がることが可能であるが、別の方向に回転されたとき、全体的に湾曲および/または曲がりが抑制されまたは防止される。
【0061】
図7はコネクタ310の実施形態を示している。コネクタ310はコネクタ10、110および210と多くの点に関して類似している。したがって、コネクタ310の類似の部品は、コネクタ10の部品に対応した参照符号に300を増加することによって参照されている。コネクタ10と同様に、コネクタ310は本体312、中心軸317およびコネクタを締め付けおよび/または緩めるためにコネクタを把持し且つ回転するための機構315を具備している。
【0062】
図7を参照すると、コネクタ310は少なくとも1つのスロット360を含むことが可能である。いずれかの実施形態において、スロット360はコネクタ310の一部を完全に貫通して延在することが可能である。いずれかの実施形態において、コネクタ310は、グリップ機構315の一部または複数の部分を貫通して延在した一連のスロットを含むことが可能である。スロット360はコネクタ310を貫通した材料の比較的均一な厚さを確実にすることによって製造工程に役立ち、そりを防止して正確な成型を容易にしている。比較的均一な材料の厚さは、コネクタ材料の不要なそりを防止することによって、射出成型に役立つことが可能である。
【0063】
いずれかの実施形態において、上述のグリップ機構15、115、215および315はコネクタの本体とは異なった材料から成り、および/または別の部品とすることが可能である。例えば、いずれかの実施形態において、グリップ機構115は、コネクタの本体よりもより柔軟なおよび/または柔らかい材料から成り得る。
【0064】
もちろん、記載された全ての目的または利点がここに記載された任意の特別な実施形態に関して達成されてもよいということが理解されるべきである。また、本発明は実施形態および実施例との関連で開示されたが、本発明は、特別に開示された実施形態を超えて他の代替的な実施形態、および/または使用ならびにその明確な改良品および改良品にまで及ぶものであることが、当業者によって理解されるだろう。ある実施形態は、ここに記載された1つ以上の実施形態に関連し手記載された1つ以上の特徴を含むことが可能である。例えば、図6A〜6Cに示された停止部258は、図1〜4に示されたコネクタ10と共に使用され、および図5A〜5Dに示されたコネクタ110と共に使用されることが可能である。図7に示されたスロット360は、図1〜4に示されたコネクタ10と共に使用され、および図5A〜5Dに示されたコネクタ110と共に使用され、ならびに図6A〜6Cに示されたコネクタ210と共に使用されることが可能である。それに加えて、いずれかの実施形態において、コネクタは1つ以上の異なったタイプのグリップ機構を含むことが可能である。例えば、コネクタは図1〜4に示された1つ以上のグリップ機構を含み、さらに図5A〜5D、図6A〜6Cおよび図7に示された1つ以上のグリップ機構を含むことが可能である。したがって、本発明はここに特別に開示された好適な実施形態によって限定されることを意図していない。
【符号の説明】
【0065】
10,110,210,310 ・・・コネクタ
11 ・・・通路
12,112,212,312 ・・・本体
13 ・・・ファスナ
14 ・・・第1キャビティ
15,115,215,315 ・・・グリップ機構
16 ・・・第2キャビティ
17,117,217,317 ・・・中心軸
18 ・・・ネック
19,20 ・・・開口部
22,24 ・・・テーパ面
42,46 ・・・遠位側部位
44,48 ・・・近位側部位
50 ・・・中線
258 ・・・停止部
360 ・・・スロット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
該本体から延在した少なくとも1つのグリップ機構と、を具備し、
該少なくとも1つのグリップ機構は第1の略凸面と、一般的にその反対側に位置した第2の略凹面と、を具備した回転可能な医療用コネクタにおいて、
前記略凸面は前記略凹面よりも概略大きい接触面を設け、前記コネクタは過剰な締め付けの危険性を減少させ、且つ別の医療用装置からコネクタを緩めることの容易性を向上させていることを特徴とする回転可能なコネクタ。
【請求項2】
前記本体の近位端近傍の第1キャビティと、
前記本体の遠位端近傍の第2キャビティと、をさらに具備し、
前記第1および第2キャビティは前記本体の長さの少なくとも一部を通じた通路を形成した回転可能なコネクタにおいて、
前記グリップ機構は中心軸近傍において最初に径方向に延在し、且つ前記グリップ機構の第2端部近傍において最初に周方向に延在し、
前記グリップ機構は前記中心軸を含んだ任意の平面に関して非対称に延在していることを特徴とする請求項1に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項3】
前記グリップ機構は近位端と遠位端とを具備し、前記近位端は前記中心軸から最初に径方向に延在した近位側部位の中線を備え、前記遠位端は前記近位側部位の中線から全体的に角度を成して延在した遠位側部位の中線を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項4】
前記グリップ機構は少なくとも1つの径方向外向きに面した面を備えたフランジを具備し、該フランジは前記中心軸を含んだ任意の平面に関して非対称であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項5】
前記グリップ機構は少なくとも1つの径方向外向きに面した面と、少なくとも1つの径方向内向きに面した面と、を備えたフランジを具備していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項6】
前記グリップ機構は前記コネクタ本体から角度をなして突出し、前記グリップ機構の遠位端は前記グリップ機構のベースよりも前記コネクタ本体に近接していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項7】
前記グリップ機構は前記本体と前記中心軸とに対して全体的に自由に概略湾曲することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項8】
前記グリップ機構は一方向において湾曲することを全体的に抑制され、別の反対方向において自由に動くことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項9】
前記グリップ機構は、圧力が前記グリップ機構の少なくとも1つの面に負荷されたとき、前記本体に関して概略湾曲することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項10】
前記グリップ機構は、圧力が前記グリップ機構の少なくとも1つの面に負荷されたとき、前記本体に関して概略つぶれることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項11】
前記回転可能なコネクタは、前記グリップ機構が少なくとも一方向において湾曲することを抑制するための少なくとも1つの面を備えた停止部を具備していることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項12】
前記停止部は前記本体から延出していることを特徴とする請求項11に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項13】
前記停止部は前記グリップ機構から延出していることを特徴とする請求項11に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項14】
前記コネクタ装置を少なくとも1つの他の装置に接続するためのネジをさらに具備していることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項15】
装置に前記コネクタ装置を結合するための少なくとも1つのテーパ面をさらに具備していることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項16】
前記グリップ機構は前記コネクタの本体の一部に沿って軸方向に延在していることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項17】
前記本体から延在した少なくとも1つの追加のグリップ機構をさらに具備していることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項18】
前記グリップ機構は、前記コネクタの一部を完全に貫通して延在した少なくとも1つのスロットをさらに具備していることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項19】
前記グリップ機構は前記本体とは異なった材料から成ることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項20】
前記グリップ機構は全体的に湾曲した断面プロファイルを有することを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の回転可能なコネクタ。
【請求項21】
第1および第2の前記グリップ機構の双方は、前記本体の中心軸から最初に径方向に延在していることを特徴とする請求項20に記載の回転可能なコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−516799(P2011−516799A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502119(P2011−502119)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【国際出願番号】PCT/US2009/038683
【国際公開番号】WO2009/121029
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(508004797)アイシーユー・メディカル・インコーポレーテッド (10)
【Fターム(参考)】