説明

締結装置

【課題】締結部材の径方向への移動の自由度を十分に確保しつつ、部品からの締結部材の脱落を防止して締結作業時等の作業性を向上することができる締結装置を提供する。
【解決手段】クリンチングファスナ10を先端部に有すると共に、外向フランジ部12を基端側に有する筒状のリテーナ5と、リテーナ5の内部空間11に遊貫可能な軸部20の先端側に雄ネジ部21を有すると共に、リテーナ5の基端面に当接可能な頭部22を軸部20の基端側に有するネジ部材6と、頭部22に基端側が連結されると共に、外向フランジ部12の先端側に係合可能な内向フランジ部30を内周面の先端側に有し、リテーナ5の基端側が内部空間33に遊挿された筒状のツマミ部7とを備えてネジ装置1を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品の加工誤差や組立誤差等に起因して生じるネジ止め位置等の締結位置のズレを吸収可能な締結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パーソナルコンピュータ等の電子機器の筐体を構成するパネル等の部品や、配電盤、監視盤等の電源及び制御電装ユニットを収納する電装キャビネットの扉板等の部品(組付部品)は、本体側の部品等(他の部品)に対し、ネジ止め等によって締結固定される。この場合、部品の加工誤差や組立誤差等に起因して生じるネジ止め位置のズレを吸収するため、一般に、ネジ止めによって締結固定される組付部品には、ネジの直径よりも大径の丸孔や長孔等が穿設される。
【0003】
一方、ネジ止め位置のズレを吸収する機能を維持しつつ、更なる機能性の向上を図ることを目的としたネジ装置として、例えば、特許文献1には、脚部先端に形成されているネジ山部(雄ネジ部)と頭部との間にネジ山の谷径より細い所定長さの無ネジ部を形成したネジ部材と、無ネジ部の外形より大きくネジ山径より小さい内径の樹脂製の抜け止め部材と、を備えたネジ装置が開示されている。このネジ装置は、ネジ部材の無ネジ部が抜け止め部材に遊嵌された状態で扉板等の組付部品に取り付けられることにより、ネジ止め位置のズレを吸収しつつ、部品からのネジの脱落を防止して締結作業時等における作業性を向上することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−322133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術のように、扉板等の組付部品に抜け止め部材を介してネジ部材を保持する構成では、ネジ部材の径方向への移動の自由度を拡大するためには、抜け止め部材の内径(すなわち、ネジ山部の直径)と無ネジ部の外径との差を大きく設定する必要がある。このような場合、ネジ山部の太径化、或いは、無ネジ部の細径化等を行うことによってネジの移動の自由度を拡大することは可能であるものの、ネジ山部の外径と無ネジ部の外径との差を必要以上に大きく設定することは、構造上、或いは、強度上等の観点から好ましくなく、現実的ではない。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、締結部材の径方向への移動の自由度を十分に確保しつつ、部品からの締結部材の脱落を防止して締結作業時等における作業性を向上することができる締結装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態による締結装置は、締結によって他の部品に組み付けられる組付部品に結合可能な結合部を先端部に有すると共に、外周方向に突出する被係合突部を基端側に有する筒状のリテーナと、前記リテーナの内部空間に遊貫可能な軸部の先端側に締結部を有すると共に、前記リテーナの基端面に当接可能な頭部を前記軸部の基端側に有する締結部材と、前記頭部に基端側が連結されると共に、前記被係合突部の先端側に係合可能な係合突部を内周面の先端側に有し、前記リテーナの基端側が内部空間に遊挿された筒状のツマミ部材と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の締結装置によれば、締結部材の径方向への移動の自由度を十分に確保しつつ、部品からの締結部材の脱落を防止して締結作業時等における作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ネジ装置の側面図
【図2】ネジ装置の軸方向に沿う要部断面図
【図3】ネジ装置の分解斜視図
【図4】(a)はネジ部材の側面図であって(b)はネジ部材の上面図であって(c)はネジ部材の底面図
【図5】リテーナの一部を破断して示す側面図
【図6】ツマミ部材の一部を破断して示す側面図
【図7】ネジ装置の組立手順の一例を示す説明図
【図8】ネジ装置による締結手順の一例を示す説明図
【図9】ネジ装置の変形例を示す側面図
【図10】ネジ装置の変形例を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一実施形態に係わり、図1はネジ装置の側面図、図2はネジ装置の軸方向に沿う要部断面図、図3はネジ装置の分解斜視図、図4(a)はネジ部材の側面図であって(b)はネジ部材の上面図であって(c)はネジ部材の底面図、図5はリテーナの一部を破断して示す側面図、図6はツマミ材の一部を破断して示す側面図、図7はネジ装置の組立手順の一例を示す説明図、図8はネジ装置による締結手順の一例を示す説明図、図9はネジ装置の変形例を示す側面図、図10はネジ装置の変形例を示す側面図である。
【0011】
図1に締結装置の一例として示すネジ装置1は、例えば、パーソナルコンピュータ等の電子機器の筐体の組み立てに用いることが好適なネジ装置であり、より具体的には、筐体を構成する他の部品としての本体部品101(図8参照)に対し、パネル等からなる組付部品102(図8参照)を締結固定するものである。ここで、ネジ装置1の適用に際し、例えば、本体部品101には、雌ネジ部103が穿設されている。また、組付部品102には、雌ネジ部103に対応する位置に、当該雌ネジ部103よりも大径のネジ挿通孔104が穿設されている。
【0012】
図2,3に示すように、ネジ装置1は、リテーナ5と、締結部材としてのネジ部材6と、ツマミ部材7とを有して構成されている。
【0013】
図2,3,5に示すように、リテーナ5は、例えば、略円筒形状をなす金属部材で構成されている。このリテーナ5の先端部には、例えば、組付部品102に結合するための結合部として、クリンチングファスナ10が設けられている。このクリンチングファスナ10の外径は、組付部品102に穿設されたネジ挿通孔104よりも若干大径に形成されている。クリンチングファスナ10は、ネジ挿通孔104に対して位置決めされた状態で圧入されることにより、リテーナ5の先端部を組付部品102に結合することが可能となっている。そして、このようにクリンチングファスナ10が結合されると、リテーナ5は組付部品102に対して垂設され、リテーナ5の内部空間11がネジ挿通孔104と連通される。
【0014】
また、リテーナ5の基端側には、後述するツマミ部材7が係合可能な被係合突部として、例えば、外周方向に突出する環状の外向フランジ部12が設けられている。
【0015】
ここで、リテーナ5の内周は、基端側の一部の内径φr1が先端側の内径φr0よりも大径に形成されており、この大径に形成された基端側の部位が、スプリング受容室13として設定されている。
【0016】
図2〜4に示すように、ネジ部材6は、リテーナ5の有効内径(すなわち、リテーナ5先端側の内径φr0)よりも細径の軸部20を備えた金属部材で構成されている。軸部20の先端側には、本体部品101に穿設された雌ネジ部103に螺合可能な締結部としての雄ネジ部21が刻設されている。なお、本実施形態において、雄ネジ部21の外径φc1は、軸部20の外径φc0と略同径に設定されている。
【0017】
一方、軸部20の基端側には、リテーナ5の外向フランジ部12の外径φr2よりも大径の略円板状をなす頭部22が一体形成されている。この頭部22の先端側の縁辺部には、後述するツマミ部材7と連結するためのクリンチングファスナ23が設けられている(図4(a),(c)参照)。また、頭部22の基端面には、プラス溝24が刻設されている。
【0018】
このネジ部材6の軸部20は、先端側(雄ネジ部21側)がリテーナ5基端側から挿入されることにより、リテーナ5の内部空間11に遊貫されている。これにより、ネジ部材6は、リテーナ5に対し、軸方向への進退移動が可能なことは勿論のこと、所定範囲内での軸直角方向への移動、及び、所定範囲内での傾倒方向への移動(揺動)が可能となっている。なお、リテーナ5に対してネジ部材6の軸直角方向に許容される移動量及び傾倒方向に許容される移動量等は、リテーナ5の内径φr0と軸部20の外径φc0との関係等に基づいて定められるものであり、例えば、リテーナ5の内径φr0=4.00[mm]に対し、軸部20の内径φc0=3.00[mm]となるよう設定されている。
【0019】
図2,3,5に示すように、ツマミ部材7は、例えば、略円筒形状をなす金属部材で構成されている。このツマミ部材7の先端部には、リテーナ5の外向フランジ部12に接離自在に係合可能な係合突部として、例えば、内周方向に突出する環状の内向フランジ部30が設けられている。
【0020】
また、ツマミ部材7の基端部内周には、ネジ部材6の頭部22を収容可能な頭部収容室31が設けられ、さらに、ツマミ部材7の外周面には、ローレット加工部32が設けられている。
【0021】
このツマミ部材7の内部空間33には、ツマミ部材7の基端側から挿入されたリテーナ5の基端側が遊挿されている。また、ツマミ部材7の基端部に形成された頭部収容室31内にはネジ部材6の頭部22が収容され、この頭部22に設けられたクリンチングファスナ23がツマミ部材7の内周面に圧入されることにより、ツマミ部材7の基端部にはネジ部材6の頭部22が連結されている。これにより、リテーナ5の基端側は、ツマミ部材7に対し、軸方向への進退移動が可能なことは勿論のこと、所定範囲内で軸直角方向への移動、及び、所定範囲内での傾倒方向への移動(揺動)が可能な状態で、ツマミ部材7の内部空間に保持されている。すなわち、ネジ部材6の頭部22によってツマミ部材7の基端部が封止されることによってリテーナ5の基端面が頭部22の先端面に対して接離可能に対向されると共に、ツマミ部材7の内部空間において、リテーナ5の基端部に設けられた外向フランジ部12の先端面が、ツマミ部材7の先端部に設けられた内向フランジ部30の基端面に対して係止可能に対向されることにより、リテーナ5の基端側はツマミ部材7の内部空間33内に遊挿された状態で脱落不能に保持されている。なお、ツマミ部材7に対してリテーナ5の軸直角方向に許容される移動量及び傾倒方向に許容される移動量等は、内向フランジ部30の内径φg1とリテーナ5の外径φr3との関係、及び、ツマミ部材7の内径φg0と外向フランジ部12の外径φr2との関係等に基づいて定められるものである。これらの関係は、例えば、内向フランジ部30の内径φg1=7.50[mm]に対し、リテーナ5の外径φr3=6.40[mm]となるよう設定されている。また、ツマミ部材7の内径φg0=8.83[mm]に対し、外向フランジ部12の外径φr2=7.80[mm]となるよう設定されている。
【0022】
さらに、図2,3に示すように、リテーナ5に設けられたスプリング受容室13とネジ部材6の頭部22との間には、リターンスプリング40が介装されている。このリターンスプリング40は、ネジ部材6(及び、ツマミ部材7)に対してリテーナ5を先端側に付勢するためのもので、このリターンスプリング40の付勢力によってリテーナ5が付勢されることにより、外力が作用していない自然状態において、雄ネジ部21の略全域がリテーナ5の内部空間11に退避されるようになっている(図2参照)。
【0023】
次に、このような構成によるネジ装置1の組立方法の一例について、図7を参照して説明する。
【0024】
図7(a)に示すように、このネジ装置1の組立では、先ず、リターンスプリング40を介在させた状態で、ネジ部材6の軸部20がリテーナ5の内部空間11内に挿入され、リターンスプリング40の付勢力に抗してリテーナ5の先端部から突出させた雄ネジ部21にナット状の治具50が螺合される。これにより、ネジ部材6に対し、リテーナ5及びリターンスプリング40が仮組される。
【0025】
次いで、図7(b)に示すように、台座51上にセットされたツマミ部材7の頭部収容室31内に、仮組みされた状態のネジ部材6の頭部22が挿入され、その後、頭部22の基端側が先端側に所定の圧力で押圧される。
【0026】
これにより、図7(c)に示すように、頭部22に設けられクリンチングファスナ23がツマミ部材7の内周に圧入され、ネジ部材6の頭部22がツマミ部材7の基端部に連結される。これにより、ネジ装置1が組み立てられる。
【0027】
次に、このような構成によるネジ装置1を用いた、本体部品101に対する組付部品102の組付手順の一例について、図8を参照して説明する。
【0028】
先ず、本体部品101に対する組付部品102の組付手順では、組付部品102のネジ挿通孔104に対してリテーナ5が同軸上に位置決めされる。この状態で、リテーナ5の基端側が直接的に、或いは、ネジ部材6の頭部22を介して間接的に押圧されることにより、クリンチングファスナ10がネジ挿通孔104の内周に圧入され、リテーナ5が組付部品102に結合される(すなわち、ネジ装置1が組付部品102に取り付けられる)。そして、図8(a)に示すように、ネジ装置1が取り付けられた組付部品102のネジ挿通孔104と、本体部品101の雌ネジ部103との位置合せが行われる。
【0029】
このとき、図8(a)に示す例では、部品101,102の加工誤差や組立誤差等に起因して、雄ネジ部21の中心軸O1と雌ネジ部103の中心軸O2との間にズレが生じているが、図8(b)に示すように、リテーナ5に対してネジ部材6(及び、ツマミ部材7)を相対移動させることにより、中心軸O2に対し中心軸O1が同軸上に配置される。
【0030】
そして、図8(c)に示すように、ネジ部材6が、ツマミ部材7を介して間接的に、或いは、プラス溝24にドライバ(図示せず)が挿入されて直接的に回転されることにより、雄ネジ部21は雌ネジ部103内に螺入される。そして、この螺入によってリテーナ5の基端面にネジ部材6の頭部22の先端面が当接されることにより、組付部品102は本体部品101に対して締結固定される。
【0031】
このような実施形態によれば、クリンチングファスナ10を先端部に有すると共に、外向フランジ部12を基端側に有する筒状のリテーナ5と、リテーナ5の内部空間11に遊貫可能な軸部20の先端側に雄ネジ部21を有すると共に、リテーナ5の基端面に当接可能な頭部22を軸部20の基端側に有するネジ部材6と、頭部22に基端側が連結されると共に、外向フランジ部12の先端側に係合可能な内向フランジ部30を内周面の先端側に有し、リテーナ5の基端側が内部空間33に遊挿された筒状のツマミ部7とを備えてネジ装置1を構成したことにより、ネジ部材6の径方向への移動の自由度を十分に確保しつつ、組付部品102からのネジ部材6の脱落を防止して締結作業時等の作業性を向上することができる。
【0032】
すなわち、ネジ部材6はリテーナ5を介して組付部品102に保持されるものであり、リテーナ5の基端側に設けた外向フランジ部12とツマミ部材7の先端側に設けた内向フランジ部30との係合によって脱落防止が図られているため、軸部20と雄ネジ部21との外径を大きく異ならせる等の対策を行うことなく、ネジ部材6の径方向への移動の自由度を十分に確保することができる。
【0033】
また、本実施形態のネジ装置1は、リテーナ5を介して組付部品102にネジ部材6を取り付ける構成であるため、本体部品101に対して組付部品102を締結する前の位置合せ等の作業時に、雄ネジ部21を本体部品101側に大きく突出させることなくリテーナ5の内部空間11内に退避させることができるため、雄ネジ部21が本体部品101と干渉すること等による作業性の低下や本体部品101の損傷等を的確に防止することができる。
【0034】
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。
【0035】
例えば、上述の実施形態においては、締結装置の一例として、雄ネジ部21を用いた螺合によって締結を行うネジ装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、所定形状の掛止部を用いた掛止によって締結を行う締結装置等にも適用が可能であることは勿論である。
【0036】
また、例えば、上述の実施形態においては、リテーナ5とネジ部材6との間にリターンスプリング40を介装した構成の一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リターンスプリング40を適宜省略することも可能である。
【0037】
また、上述の実施形態においては。組付部品102に対する結合部としてクリンチングファスナ10を用いた一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図9に示すように、フレアー加工可能な筒状部55によって結合部を構成してもよく、さらに、例えば、図10に示すように、溶接土台56によって接合部を構成してもよい。
【0038】
また、上述の実施形態においては、頭部22にプラス溝24を設けた一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、六角レンチ用の六角穴であったり、マイナス溝であったり、トルクス(登録商標)やその他の特殊形状の穴を設けることも可能である。
【0039】
また、上述の実施形態においては被係合突部及び係合突部として環状の外向フランジ部12及び内向フランジ部30を用いた一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、被係合突部或いは係合突部の何れか一方を放射状に延在する複数の突片部で構成し、他方を環状のフランジ部等で構成することも可能である。
【0040】
また、上述の実施形態で説明した通り、リテーナ5及びツマミ部材7としては略円筒形状を基本形状とする筒状の部材であることが好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらを角筒形状等に形成することも可能である。
【0041】
さらに、本発明のネジ装置1等は、電子機器の筐体の組付部品等への適用に限定されるものではなく、種々の組付部品に対して適用が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0042】
1 … ネジ装置(締結装置)
5 … リテーナ
6 … ネジ部材(締結部材)
7 … ツマミ部材
10 … クリンチングファスナ(結合部)
11 … 内部空間
12 … 外向フランジ部(被係合突部)
13 … スプリング受容室
20 … 軸部
21 … 雄ネジ部(締結部)
22 … 頭部
23 … クリンチングファスナ
24 … プラス溝
30 … 内向フランジ部(係合突部)
31 … 頭部収容室
32 … ローレット加工部
33 … 内部空間
40 … リターンスプリング
50 … 治具
51 … 台座
55 … 筒状部(結合部)
56 … 溶接土台(結合部)
101 … 本体部品(他の部品)
102 … 組付部品
103 … 雌ネジ部
104 … ネジ挿通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
締結によって他の部品に組み付けられる組付部品に結合可能な結合部を先端部に有すると共に、外周方向に突出する被係合突部を基端側に有する筒状のリテーナと、
前記リテーナの内部空間に遊貫可能な軸部の先端側に締結部を有すると共に、前記リテーナの基端面に当接可能な頭部を前記軸部の基端側に有する締結部材と、
前記頭部に基端側が連結されると共に、前記被係合突部の先端側に係合可能な係合突部を内周面の先端側に有し、前記リテーナの基端側が内部空間に遊挿された筒状のツマミ部材と、
を備えたことを特徴とする締結装置。
【請求項2】
前記ツマミ部材は、前記リテーナの内部空間に前記軸部が遊貫された前記締結部材の前記頭部が基端側から圧入されることによって、前記頭部に連結されていることを特徴とする請求項1記載の締結装置。
【請求項3】
前記リテーナと前記頭部との間に、前記頭部を前記リテーナから離間する方向に付勢するリターンスプリングを介装したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の締結装置。
【請求項4】
前記ツマミ部材は、外周面にローレット加工部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の締結装置。
【請求項5】
前記結合部は、クリンチングファスナによって構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の締結装置。
【請求項6】
前記結合部は、フレアー加工可能な筒状部によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の締結装置。
【請求項7】
前記結合部は、前記組付部品と溶接可能な溶接土台によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の締結装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−68253(P2013−68253A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206387(P2011−206387)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(592173331)セルジャパン株式会社 (3)