説明

縁日用接続状照明灯及びその製造方法

【課題】簡単でパーツ数は少なく、密封性に優れ、戸外及び市内電力での使用に適し、自動化生産に適応する縁日用接続状照明灯及びその製造方法を提供する。
【解決手段】主に電線1、若干のランプヘッド2と発光体3により組成する。該若干の発光体は該電線上に固定、接続され、該ランプヘッドは注入封入を経て、該発光体と該電線の連接位置に成型され、該電線と該発光体の連接位置はちょうど該ランプヘッド内に包覆される。製造時には、先ず該若干の発光体を逐一該電線上に固定、接続し、次に、該接続が完了した電線と該発光体を注入用プラスチック型中に入れ、該電線と該発光体の連接位置をちょうどプラスチック型の型空間に位置させる。最後に、注入封入方式を採用し、該電線と該発光体の連接位置において熱固性樹脂を用いランプヘッドを封入、成型する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の縁日用接続状照明灯及びその製造方法に係る。
【背景技術】
【0002】
伝統的な縁日用接続状照明灯の構造は図1、2に示すように、電線1’、若干のランプ台2’、ランプヘッド3’、発光体4’(LED或いはガラスランプ)により組成する。加工時には、先ず若干のランプ台2’を該電線1’上に逐一固定し、該若干の発光体4’を該ランプヘッド3’上に逐一固定する。次に、挿接方式で、該発光体4’を固定するランプヘッド3’を該ランプ台2’上に逐一挿せつ属し、縁日用接続状照明灯を構成する。しかし、このような加工により構成する接続状ランプには以下のような欠点が存在する。
一、パーツ数が多く、構造と加工が複雑で、しかも、挿接操作を手作業で完成するため、手作業での作業が多くなり、自動化生産に不利である。
二、挿接により成型するため、ランプ台2’とランプヘッド3’間には間隙が存在し、密封性が劣るため、漏電現象が生じ易い。よって、市内電力を供電する時には、戸外での使用に適さず、戸外で使用する必要がある時には、安全電圧(24V)下での使用が必要である。
三、ランプ台2’とランプヘッド3’間には間隙があるため、密封性が劣り、接触点21’と31’は酸化、腐食し易く、回路の接触不良を引起し、接続状ランプが点灯しなくなる可能性がある。ひどい時には電気抵抗が高すぎ大量に発熱し、火災を引起す恐れさえある。
【0003】
一方、現在しばしば目にする縁日用接続状照明灯の構造は図3、4、5に示すように、電線1”、若干のランプヘッド2”、発光体3”
(LED或いはガラスランプ)と隔離部品4”により組成する。加工時には、先ず若干の発光体3”を該電線1”上に逐一固定し、次に該隔離部品4”を該各発光体3”下方の2本の電線1”間に固定する。
さらに図4に示すように、該2本の電線1”を離し、加工過程中において該2本の電線1”が定位作用がないために、プラスチック注入時に比較的大きな圧力作用を受け、接触し、ショートすることを防止する。同時に、設計の必要に応じて、該発光体3”上にシェード5”を被せ、さらに、接続、組立てが完了した電線1”、発光体3”と隔離部品4”をプラスチック注入型中に入れ、該電線1”と該発光体3”の連接位置及び該隔離部品4”をプラスチック注入型の型空間にセットし、最後に、プラスチック注入方式を用いて、該電線1”と該発光体3”の連接位置及び該隔離部品4”を外用熱塑性プラスチック注入しランプヘッド2”を成型する。
さらに、図5に示すように、該電線1”と該発光体3”の連接位置及び該隔離部品4”を該ランプヘッド2”内に包覆し、縁日用接続状照明灯を構成する。
しかしこのような加工により構成するこの種の構造の接続状ランプには欠点が存在する。
一、プラスチック注入機による作業を採用するため、高温高圧の作業環境において、作業人員の操作は危険を伴い、労働の安全性が低い。
二、熱塑性プラスチック注入によりランプヘッド2”を成型するため、成型温度が高く(160℃以上)、発光体3”(LED部品)が過熱し、その光電性能に悪影響を与え、ひどい場合には損壊する恐れもある。
三、プラスチック注入機の型は金属型であるため、製造後に金属型を開ける時、該発光体3”と該電線1”を挟み易く、破損させ易いため、不良品が生じ易い。さらには不良品が検出されず合格品として市場に出回れば、感電事故が発生する危険性がある。
四、プラスチック注入過程においては、プラスチック注入前に、接続、組立て完了後の電線1”、発光体3”、隔離部品4”を逐一型中に嵌入する必要があるため、操作が煩雑で、作業効率が悪い。
五、プラスチック注入を採用しランプヘッド2”を成型するため、プラスチック注入時の圧力が大きく、該2本の電線1”を押し接触状態にしてしまい、ショートを招き易い。この現象の発生を防止するため、該2本の電線1”間には隔離部品4”を増設する必要があるが、これにより構造は複雑となり、パーツ数を増大させ、手作業による操作を増加させ、自動化生産をますます不利にしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記構造の問題点を解決した縁日用接続状照明灯及びその製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は下記の縁日用接続状照明灯及びその製造方法を提供する。
それは主に一種の縁日用接続状照明灯を提供し、その構造は簡単で、パーツ数量は少なく、密封性に優れ、戸外及び市内電力での使用に適し、適用範囲が広く、
さらにそれは一種の縁日用接続状照明灯の製造方法を提供し、それにより操作は簡単となり、労働の安全性と製品の合格率は高まり、自動化生産に適応し、
すなわち縁日用接続状照明灯は電線、若干のランプヘッドと発光体により組成し、
該若干の発光体は該電線上に固定、接続され、ランプヘッドは注入封入を経て、発光体と電線の連接位置に成型され、電線と発光体の連接位置はちょうどランプヘッド内に包覆され、縁日用接続状照明灯を形成し、
上記発光体上には裝飾シェードを被せ、ランプヘッドは注入と封入を経て発光体と電線、裝飾シェードの連接位置に成型され、電線、裝飾シェードと発光体の連接位置はちょうどランプヘッド内に包覆され、成裝飾シェードを具えた縁日用接続状照明灯を形成し、
該縁日用接続状照明灯の製造方法は、先ず該若干の発光体を該電線上に逐一固定、接続し、続いて、接続が完了した電線と発光体を注入用プラスチック型中に入れ、電線と発光体の連接位置をちょうどプラスチック型の型空間に位置させ、最後に、注入封入方式を採用し、電線と発光体の連接位置において熱固性樹脂を用いランプヘッドを封入、成型し、注入封入操作温度は80℃以下で、電線と発光体の連接位置はランプヘッド内に包覆され、縁日用接続状照明灯を構成し、
上記若干の発光体は逐一該電線上に固定、接続された後、設計の必要に基づき、発光体上に裝飾シェードを被せ、続いて、接続が完了した電線と発光体及び裝飾シェードを注入用プラスチック型中に入れ、電線、裝飾シェードと発光体の連接位置をちょうどプラスチック型の型空間に位置させ、最後に、注入封入方式を採用し、電線、裝飾シェードと発光体の連接位置において熱固性樹脂を用いランプヘッドを封入、成型し、注入封入操作温度は80℃以下で、電線、裝飾シェードと発光体の連接位置をランプヘッド内に包覆し、裝飾シェードを具えた縁日用接続状照明灯を構成することを特徴とする縁日用接続状照明灯及びその製造方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明は以下のような長所を持つ。
一、製品構造は明らかに伝統的な技術より簡単で、パーツ数は少なく、加工製造方法は簡単であるため、自動化生産の実現が容易である。
二、注入封入を用いランプヘッドを成型し、電線と発光体の連接位置を包覆するため、密封性が非常に良好で、接触点の酸化、腐食と漏電現象を効果的に防止することができ、使用の安全が高く、戸外及び市内電力での使用に適し、適用範囲が広い。
三、注入封入方式を採用し、特に80℃以下で作業するため、操作に危険はなく、労働の安全性が高い。
四、注入封入は常温常圧作業であるため、発光体に熱による影響がなく、発光体の光電性能を確保可能である。
五、注入型はプラスチック型であるため、加工過程において、発光体と電線を挟み破損させることがなく、生産の品質を確保し、使用はさらに安全となる。
六、注入過程において、接続、組立てが完了した若干の電線と発光体を一緒に型中に入れ、注入封入作業を実施するため、操作は簡単で、作業の効率が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図6、7に示すように、本発明の縁日用接続状照明灯は電線1、若干のランプヘッド2と発光体3により組成する。
該発光体3はLED或いはガラスランプで、該若干の発光体3は該電線1上に固定、接続される。該ランプヘッド2は注入と封入を経て(図8参照)該発光体3と該電線1の連接位置に成型され、該電線1と該発光体3の連接位置はちょうど該ランプヘッド2内に包覆され、縁日用接続状照明灯を構成する。
【0008】
本発明の製造方法は以下の通りである。
第一ステップでは該若干の発光体3を該電線1上に逐一固定、接続する。
第二ステップでは該接続が完成した電線1と該発光体3を注入用プラスチック型4中に入れ、図8に示すように、該電線1と該発光体3の連接位置を該プラスチック型4の型空間41中にちょうど位置させる。
第三ステップでは注入封入方式を採用し、該電線1と該発光体3の連接位置を熱固性樹脂(常温型或いは中温型)を用い封入し、ランプヘッド2を成型し、注入封入操作温度は80℃以下で、注入封入操作圧力は常圧でよいため、該電線1と該発光体3の連接位置は該ランプヘッド2内に包覆され、縁日用接続状照明灯を構成する。
【0009】
本発明と現在の縁日用接続状照明灯を比較すると、本発明構造には以下のような長所が存在する。
一、製品は電線1と発光体3の2種のパーツと注入封入により成型されるランプヘッド2のみで構成されるため、構造は明らかに公知の技術に比べ簡単で、パーツ数は少なく、加工製造方法は簡単で、自動化生産の実現が容易である。
二、注入封入を用いランプヘッド2を成型し、該電線1と該発光体3の連接位置は包覆されるため、各パーツ間の間隙は解消され、密封性が非常に良好で、接触点の酸化、腐食と漏電現象を効果的に防止することができ、使用の安全が高く、戸外及び市内電力での使用に適し、適用範囲が広い。
三、注入封入方式を採用し、特に常圧、80℃以下で作業可能であるため、操作に危険はなく、労働の安全性が高い。
四、注入封入は常温常圧作業で、発光体3に対して熱による影響はなく、発光体の光電性能を確保可能である。
五、注入型はプラスチック型4であるため、加工過程において、発光体3と電線1を挟み破損することなく、生産の品質を確保可能で、使用はさらに安全となり、使用者の安全を保障することができる。
六、注入過程において、接続、組立てが完了した若干の電線1と発光体3を一緒に型4中に入れ、図8に示すように注入封入作業を実施するため、操作は簡単で、作業の効率が高い。
【0010】
図9に示すように、本発明は設計の必要に基づき、該発光体3上に裝飾シェード5を被せ、ランプヘッド2の注入と封入を経て該発光体3、該電線1、該裝飾シェード5の連接位置に成型され、該電線1、該裝飾シェード5と該発光体3の連接位置は該ランプヘッド2内に包覆され、裝飾シェード5を具えた縁日用接続状照明灯を構成する。
該実施例の製造方法は以下のステップを含む。
第一ステップでは若干の発光体3を該電線1上に逐一固定、接続する。
第二ステップでは設計の必要に基づき、該発光体3上に裝飾シェード5を被せる。
第三ステップでは接続が完成した電線1と発光体3及び裝飾シェード5を注入用プラスチック型4中に入れ、電線1、裝飾シェード5と発光体3の連接位置を該プラスチック型4の型空間41中にちょうど位置させる。
第四ステップでは注入封入方式を採用し、電線1、裝飾シェード5と発光体3の連接位置において熱固性樹脂(常温型或いは中温型)を用い、ランプヘッド2を封入、成型し、注入封入操作温度は80℃以下で、注入封入操作圧力は常圧でよいため、電線1、裝飾シェード5と発光体3の連接位置は該ランプヘッド2内に包覆され、裝飾シェードを具えた縁日用接続状照明灯を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】伝統的な縁日用接続状照明灯の外観指示図である。
【図2】伝統的な縁日用接続状照明灯の局部分解図である。
【図3】現在の縁日用接続状照明灯の外観指示図である。
【図4】現在の縁日用接続状照明灯の局部組立て過程図である。
【図5】現在の縁日用接続状照明灯の局部組合せ断面指示図である。
【図6】本発明の縁日用接続状照明灯の外観指示図である。
【図7】本発明の縁日用接続状照明灯の局部組合せ断面指示図である。
【図8】本発明の縁日用接続状照明灯の注入封入加工指示図である。
【図9】本発明の別種の実施例の縁日用接続状照明灯の局部組合せ断面指示図である。
【符号の説明】
【0012】
1’ 電線
2’ ランプ台
3’ ランプヘッド
4’ 発光体
1” 電線
2” ランプヘッド
3” 発光体
4” 隔離部品
1 電線
2 ランプヘッド
3 発光体
4 注入用プラスチック型
5 装飾シェード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主に電線、若干のランプヘッド、発光体により組成し、
該若干の発光体は該電線上に固定、接続され、該ランプヘッドは注入封入を経て、該発光体と該電線の連接位置に成型され、該電線と該発光体の連接位置はちょうど該ランプヘッド内に包覆され、縁日用接続状照明灯を形成することを特徴とする縁日用接続状照明灯及びその製造方法。
【請求項2】
前記若干の発光体を先ず逐一前記電線上に固定、接続し、次に、該接続が完了した電線と前記発光体を注入用プラスチック型中に入れ、該電線と前記発光体の連接位置をちょうどプラスチック型の型空間に位置させ、最後に、注入封入方式を採用し、該電線と前記発光体の連接位置において熱固性樹脂を用い前記ランプヘッドを封入、成型し、注入封入操作温度は80℃以下で、該電線と前記発光体の連接位置は前記ランプヘッド内に包覆され、縁日用接続状照明灯を構成することを特徴とする請求項1記載の縁日用接続状照明灯及びその製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−21442(P2008−21442A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−190263(P2006−190263)
【出願日】平成18年7月11日(2006.7.11)
【出願人】(506238215)
【氏名又は名称原語表記】Ming Pei Chen
【住所又は居所原語表記】Block 11,Dongda Street,Anhai Town,Jinjiang,Fujian,362261,China
【Fターム(参考)】