説明

繊維仕上げ剤

【目的】 繊維の粘着性を低減し、表面には摩擦特性を付与し、糸−被覆及び織物−形成操作に繊維をより有効に使用し得るスパンテックス繊維の表面仕上剤の提供。
【構成】 水性乳液仕上剤で、50−95重量%の水、50−5%の固体から成り、その固体は本質的に80−99.5%のポリジメチルシロキサン、及び数平均分子量が800以上で、化学式M(CH2n−O−(CH2CH2O)p−H[n≧30,p≧10]のエトキシ化アルキルアルコール20−0.5%である仕上剤。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
【0002】
【発明の分野】本発明は特にスパンデックス繊維に適した潤滑仕上げ剤に関する。さらに特別に本発明はポリジメチルシロキサン及びエトキシル化脂肪族アルコ−ルから成る仕上げ剤、仕上げ剤の製造法、及びその仕上げ剤で潤滑したスパンデックス繊維に関する。仕上げ剤はスパンデックス繊維の粘着性を減少させる。
【0003】
【先行技術の説明】ナイロン、又はポリエステル ポリマ−から熔融紡糸したような従来の紡織フィラメントと比較して、スパンデックス フィラメントは非常に粘着性である。スパンデックス フィラメントは、特によこ管、ボビン、ケ−ク、又は他のそのようなヤ−ンパッケ−ジに巻いたとき、互いに粘着する傾向がある。粘着性は融着フィラメントセグメント、及び高い糸間摩擦として現れる。又、ヤ−ンパッケ−ジからほどくとき、スパンデックス フィラメントに過剰の張力がかかり、また張力が一時的に大きく急速に増加し、被覆、編成、製織などの操作中に多くの切断フィラメントを形成する。さらにスパンデックス フィラメントには、巻かれたヤ−ンパッケ−ジの外層にあるときに比べ内層にあるとき高い圧縮力がかかるので、フィラメントをヤ−ンパッケ−ジからほどくときの平均張力及び張力の一時的変化の回数が非常に異なる。このような張力の変化のため、これらの包装から得たスパンデックス繊維で製造した織物は不均一となる。
【0004】表面を潤滑し、スパンデックス フィラメントの粘着性を減少させるために種々の仕上げ剤が提示されてきた。商業的操作において使用されかなりの成功を修めたスパンデックス フィラメントのための仕上げ剤は、約92重量部のポリジメチルシロキサン、4重量部のポリアミルシロキサン、及び4重量部のステアリン酸マグネシウムから成る。同様の仕上げ剤が、Chandler,合衆国特許3,296,063 により開示されている。仕上げ剤は、浸漬、パジング、噴霧、仕上げロ−ルにより、又はスパンデックス ポリマ−紡糸液に加え、繊維形成スパンデックス ポリマ−と同時に押し出しをすることによりスパンデックス フィラメントに適用することができる。仕上げ剤は通常、適用するフィラメントの約2−8重量%の量である。
【0005】Buster等,合衆国特許 3,634,236 はスパンデックス繊維に使用するための仕上げ剤を開示している。仕上げ剤は鉱油、及びシリコン油(例えば部分的に中でもポリジメチルシロキサンから形成された)、及び界面活性剤(例えば炭素数が8−20のエトキシル化アルキル アルコ−ル)から成る。しかし鉱油仕上げ剤はスパンデックス繊維の膨潤の原因となることが多く、一般に前節で述べた通常使用される市販の仕上げ剤より質が劣る。
【0006】本発明の目的は、繊維の粘着性を減少させ繊維表面に満足な摩擦特性を与え、それにより糸−被覆及び織物−形成操作において繊維をより有効に使用することができるようにする、スパンデックス繊維のための表面仕上げ剤を提供することである。
【0007】
【発明の要約】本発明はスパンデックス繊維のための仕上げ剤として適した水性乳液を提供する。乳液は主に50−95重量%の水及び50−5%の固体から成る。固体は本質的に80−99.5%のポリジメチルシロキサン及び20−0.5%のエトキシル化アルキル アルコ−ルから成る。アルコ−ルの数平均分子量は少なくとも800、好ましくは1,200−3,000であり、化学式は
【0008】
【化2】
H(CH2n−O−(CH2CH2O)p−H (式I)
であり、ここで添字nは少なくとも30、好ましくは40−60の範囲であり添字pは少なくとも10、好ましくは15−50の範囲である。本発明は又、仕上げ剤の製造法において、5−20部の熔融状態のエトキシル化アルキル アルコ−ルを95−80部の熱水と混合して水性エトシキル化アルキル アルコ−ル乳液とし、その後10−25部のエトキシル化アルコ−ル乳液を本質的に20−50%のポリジメチルシロキサン及び80−50%の水から成る第2の水性乳液90−75部と混合することを特徴とする方法を提供する。さらに本発明は乾燥重量にして繊維重量の0.5−10%、好ましくは2−5%の仕上げ剤をその表面に持つスパンデックス繊維、特にポリ エ−テルをベ−スとするスパンデックス繊維を提供する。部及び%はすべて重量による。
【0009】
【好ましい具体化の詳細な説明】本文中で使用する”スパンデックス”という言葉は通常の定義であり;すなわち少なくとも85重量%のセグメント ポリウレタンを含む長鎖合成ポリマ−である。”分子量”は数平均分子量を意味する。”繊維”にはステ−プル ファイバ−、連続フィラメント、及びマルチフィラメントの凝集ストランドが含まれる。他に指示がなければここに記録したすべての部及びパ−セントは重量による。以下の記載、及び下記の実施例は本発明の好ましい具体化を説明する目的のためであり、添付特許請求の範囲で定義された範囲を制限するためのものではない。
【0010】本発明に従い新規仕上げ剤は50−95%の水、及び50−5%の固体から成る。乳液の固体部分は主に80−99.5%のポリジメチルシロキサン及び20−0.5%のエトキシル化アルキル アルコ−ルから成る。
【0011】本発明の仕上げ剤で使用するポリジメチルシロキサンは商業的に入手できる。ポリジメチルシロキサンは水性乳液の形態で、粘度が1−1,000センチスト−クス(0.01−10m2/sec)、好ましくは5−100センチスト−クス(0.05−1m2/sec)であることが好ましい。そのような乳液は、Dow Corning,Wacker Silicons,General Electricなどにより販売されている。本発明の仕上げ剤はその最終配合物中に比較的大きな割合のポリジメチルシロキサンを含む。スパンデックス表面に適用するとポリジメチルシロキサンは、良い流体力学的摩擦特性(すなわち糸−対−表面摩擦)を繊維に与える。
【0012】本発明の仕上げ剤に使用するのに適したエトキシル化アルキル アルコ−ルも、例えばTulsa,OklahomaのPetrolite Sprcialty Polymers Groupから商業的に入手可能である。それらのエトキシル化アルキル エ−テルの構造式は、
【0013】
【化3】H(CH2n−O−(CH2CH2O)p−Hであり、nは少なくとも30、好ましくは40−60であり、添字pは少なくとも10、好ましくは15−50である。エトキシル化アルキル アルコ−ルは種々の第1アルキル アルコ−ルから誘導する非イオン性界面活性剤である。添字nは平均炭素鎖長を表す。一般に本発明のエトキシル化アルキル アルコ−ルの数平均分子量は、少なくとも800、好ましくは1,200−3,000である。高分子量はエトキシル化アルキル アルコ−ルがスパンデックス ポリマ−中に吸収されるのを妨げると思われ、ポリマ−中に吸収された場合はもう繊維の表面に望みの粘着防止特性を与えないであろう。例えばアルコ−ル1モル当たり10モルのエチレン オキシドでエトキシル化したステアリル アルコ−ル(すなわち上記式において、n=18,p=10及びMW=約710)はスパンデックス繊維中にかなりの量が吸収される。対照的に、アルコ−ル鎖の残基中の炭素数が少なくとも30の、本発明のエトキシル化アルキル アルコ−ル(すなわち、n=少なくとも30)はそう容易に吸収されない。添字p(すなわちアルコ−ル1モル当たりのエチレン オキシドのモル数)で表されるエトキシル化の再少量は10である。pが10以下の場合は、水性乳液の安定性を保つのが困難なことがしばしばある。本発明の水性乳液は非常に安定と考えられる;これは何カ月も乳化状態を保つことができ、又数回の凍結融解サイクルに耐えることができる。仕上げ剤中のポリジメチルシロキサン(”PDMS”)及びエトキシル化アルキル アルコ−ル(”EOAA”)の重量比は通常99.5/0.5−90/10(すなわちPDMS/EOAA)の範囲であるが、99.5/0.5−90/10の範囲が好ましい。
【0014】本発明の特に好ましい水性乳液仕上げ剤は97%のポリジメチルシロキサン、及び3%のn=50、及びp=16のエトキシル化アルキル アルコ−ルから成る固体を15%含む。
【0015】本発明の仕上げ剤は従来の技術及び装置により繊維に適用することができる。噴霧、仕上げロ−ル、パジング、浸漬などが適している。又、ポリマ−溶液から紡糸するポリマ−の場合は(例えばジメチルアセトアミドに溶解したスパンデックス)仕上げ剤をポリマ−溶液に加え、直接ポリマ−と共に紡糸することができる。
【0016】本発明の仕上げ剤の製造法は、5−20部の熔融状態のエトキシル化アルキルアルコ−ルを95−80部の熱水と混合して水性エトシキル化アルキル アルコ−ル乳液とし、その後10−25部のエトキシル化アルコ−ル乳液を本質的に20−50%のポリジメチルシロキサン及び80−50%の水から成る第2の水性乳液90−75部と混合するというものである。通常エトキシル化アルキルアルコ−ルはその融点より約5−15℃高い温度に加熱する。それから熔融エトキシル化アルキル アルコ−ルを、便宜的に約75−95℃、好ましくは80−90℃の熱水中に激しく撹拌しながらゆっくり注ぐ。微細な乳液が得られるまで撹拌を続ける。通常約10分間以下の激しい撹拌で十分である。撹拌の合計時間はバッチの大きさにいくらか依存する。その後エトキシル化アルキル アルコ−ルの水性乳液を室温まで冷却するか、又は所望量のポリジメチルシロキサン水性乳液と混合するとき熱いままに保つこともできる。二乳液を混合するときは、乳液中に過剰の空気が導入されるのを防ぐため低剪断撹拌が好ましい。
【0017】下記の実施例において、種々の潤滑スパンデックス糸に関する糸間摩擦係数(Fs)を報告する。摩擦係数は70den(77dtex)のスパンデックスフィラメントのためのJ.S.Olsen,Textile ResearchJournal,Vol.39,31(1969)に従い、投入張力(input tension)が0.84グラム、巻き角度(wrap angle)が180度、及びフィラメント速度が0.0016cm/secで、フィラメント上の乾燥仕上げ剤がフィラメントの重量の3.5%である条件において測定する。平均張力及び張力変化の測定が必要な場合、その適した方法はHanzel等、合衆国特許 4,296,174 、欄4、20−46行に記載されている。
【0018】前記において、まずスパンデックス繊維に関して本発明を説明した。本発明の仕上げ剤は特にポリエ−テル ベ−スのスパンデックス繊維に有用である。そのようなスパンデックス繊維は、ポリエステル ベ−スのスパンデックス繊維などの他のスパンデックス繊維と比較して粘着性が大きいため、本発明の仕上げ剤をより必要としている。しかし本発明の仕上げ剤はナイロン、ポリエステルなどの従来の合成有機紡織繊維に関しても有用性を見いだすことができる。
【0019】
【実施例】以下の実施例で本発明の仕上げ剤の製造及びスパンデックス フィラメント上への利用につき説明する。実施例は本発明の仕上げ剤をスパンデックスフィラメント上に使用した時の利点を明確に示している。これらの本発明のスパンデックス フィラメントを商業的に最も利用されているスパンデックス仕上げ剤のひとつを含むフィラメントと比較すると、本発明のフィラメントが単一被覆(ナイロンを用いて)スパンデックス糸の商業的生産において25−45%低い破壊度数を有することが示された。以下に報告する結果は代表的と思われるものであり、示した仕上げ剤を含むすべての実行を構成してはいない。
【0020】実施例130炭素鎖アルコ−ル(式Iのn=30)から製造し、アルコ−ル1モル当たり40モルのエチレン オキシドを含み(式Iのp=40)融点が約85℃で数平均分子量が2,125のエトキシル化アルキル アルコ−ル、UnithoxTM 480をTulsa,OklahomaのPetrolite Sprcialty Polymers Groupから入手した。100グラムのエトキシル化アルキル アルコ−ルの試料をその融点より約10℃高温まで加熱した。そのようにして熔融した試料を、加熱して約88℃に保った1.773kgの水にゆっくり加えた。添加時には高剪断における激しい撹拌を行った。添加し終わってから加熱をやめ、撹拌をさらに約数分(すなわち約2−5分)続けた。その後乳液が折り重なるまで剪断混合を低速に落とした。低速の撹拌を続け、混合物を温度が60℃になるまで1分当たり約2℃の速度で冷却し、その後大体室温までもっと急速に冷却した。得られた水性乳液は5.34重量%のエトキシル化アルキル アルコ−ルを含んでいた。
【0021】前節の5.35%エトキシル化アルキル アルコ−ルの水性乳液の試料168.6グラムを25℃、及び低剪断混合にて10−センチスト−クのポリジメチルシロキサン水性乳液831.5g(Dow Corningから入手)に加えた。得られた水性乳液は30%の固体を含み、その97%は10−センチスト−ク粘度のポリジメチルシロキサンであり3%がエトキシル化アルキル アルコ−ルである本発明の仕上げ剤である。
【0022】仕上げ剤を、スロットニ−ドルを持つシリンジを用いて、ゆっくり動く70−den,Type−146C LycraR スパンデックス糸(E.I.duPont de Nemours and Companyにより販売)に一定速度で適用し、糸に3.5%(乾燥)重量を加えた。下記の表1に報告する糸間摩擦の測定には70−デニ−ル糸を使用した。
【0023】第2のType−146C LycraR 糸に高速で仕上げ剤を適用した。40−denのフィラメントに、それが約900メ−タ−/分の速度で乾式紡糸槽から出る時に従来の仕上げロ−ルを用いて仕上げ剤を適用した。乾燥仕上げ剤はフィラメント重量の3.5%の量となった。これらの低−デニ−ルフィラメントを下記に報告する被覆試験に使用した。
【0024】実施例2量及び使用するエトキシル化アルキル アルコ−ルに関する以下の少しの修正を除いて実施例1の仕上げ剤の製造法を繰り返した。
【0025】50炭素鎖アルコ−ル(n=50)から製造し、アルコ−ル1モル当たり16モルのエチレン オキシドを含み(p=16)融点が約107℃で数平均分子量が1,400のエトキシル化アルキル アルコ−ル、UnithoxTM 750を使用した。熔融UnithoxTMの試料500グラムを実施例1と同様に2kgの熱水と合わせ20%の固体を含む乳液を形成した。乳液の試料22.5グラムを実施例1と同様に415.7gのDow Corning 10−センチスト−ク ポリジメチルシロキサンの水性乳液と合わせ、その後さらに61.8gの水を加え、30%の固体を含む本発明の仕上げ剤を得た。
【0026】仕上げ剤を実施例1と同様に70−den、及び40−denのLycraRスパンデックス フィラメントに適用した。
【0027】表1において、70−den糸の摩擦測定の結果を本発明の仕上げ剤を含まない同一の糸と比較する。比較試料Aは、実施例1及び2と同様の方法で製造したが、本発明の97/3 ポリジメチルシロキサン/エトキシル化アルキル アルコ−ルの代わりに97/3 ポリジメチルシロキサン/エトキシル化ステアリルアルコ−ル(すなわちn=18,p=10)を含む仕上げ剤を3.5%含浸させたものである。
【0028】
【表1】
表1 糸間摩擦 試料 s,摩擦係数 実施例1 0.47 実施例2 0.65 比較例A 0.69本発明の仕上げ剤を含む糸は、本発明外のエトキシル化アルコ−ルを用いて製造した糸より糸間摩擦が低いことに注意してほしい。又、本発明の糸の摩擦は糸の包装中で最初に巻いた所望の位置と異なる位置に動いたりすべったりするほど低くはないことに注意してほしい。
【0029】実施例1及び2による本発明の糸の被覆操作における性能を、スパンデックスフィラメント用の最良の市販仕上げ剤のひとつを表面に含む糸と比較した。市販の仕上げ剤、比較例B、を40−デニ−ル Type−146C LycraRに3.5%乾燥重量となるように適用した。仕上げ剤は92部のポリジメチルシロキサン、4部のポリアミルシロキサン、及び4部のステアリン酸マグネシウムを含んでいた。被覆操作は160−スピンドル,OMM 63 Machine(Menogatto,Italy)上での2週間にわたる試験を含み、1インチ当たり15−40巻き(様式に依存)の20−デニ−ルナイロンで、160の異なる供給容器のそれぞれからの40−デニ−ル スパンデックス糸を、平均速度1分当たり約23メ−トルで単一被覆して被覆スパンデックス糸を形成するものである。試験の第1及び第2週に製造した被覆糸の100万メ−トル当たりの切断スパンデックス糸の数を表2にまとめる。
【0030】
【表2】
表2 被覆試験 製造100万メ−トル当たりの スパンデックス糸切断の数 試料 第1週 第2週 実施例1 2.7 1.6 実施例2 1.9 1.4 比較例B 3.5 2.4表2のデ−タにより本発明の仕上げ剤を含む糸の重大な利点が示されている。切断度数の25−45%の減少は明確に商業的重要性を持つ。
【0031】本発明の主たる特徴及び態様は以下のとうりである。
【0032】1.特にスパンデックス繊維への使用に適した水性乳液仕上げ剤において、50−95重量%の水、及び50−5%の固体から成り、その固体は本質的に80−99.5%のポリジメチルシロキサン、及び数平均分子量が少なくとも800で、化学式
【0033】
【化4】H(CH2n−O−(CH2CH2O)p−Hここで添字nは少なくとも30であり添字pは少なくとも10である、のエトキシル化アルキル アルコ−ル20−0.5%から成ることを特徴とする仕上げ剤。
【0034】2.第1項に記載の水性仕上げ剤において、分子量が1,200−3,000の範囲であり、nが40−60の範囲であり、pが15−50の範囲であることを特徴とする仕上げ剤。
【0035】3.第1項に記載の仕上げ剤の製造法において、5−20部の熔融状態のエトキシル化アルキル アルコ−ルを95−80部の熱水と混合して水性エトシキル化アルキル アルコ−ル乳液とし、その後10−25部のエトキシル化アルコ−ル乳液を本質的に20−50%のポリジメチルシロキサン及び80−50%の水から成る第2の水性乳液90−75部と混合することを特徴とする方法。
【0036】4.乾燥重量にして繊維重量の0.5−10%の第1項に記載の仕上げ剤をその表面に持つスパンデックス繊維。
【0037】5.乾燥仕上げ剤の量が繊維重量の2−5%である第4項に記載のスパンデックス繊維。
【0038】6.スパンデックスがポリエ−テル ベ−スのスパンデックスである第4及び5項に記載のスパンデックス繊維。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 特にスパンデックス繊維への使用に適した水性乳液仕上げ剤において、50−95重量%の水、及び50−5%の固体から成り、その固体は本質的に80−99.5%のポリジメチルシロキサン、及び数平均分子量が少なくとも800で、化学式
【化1】H(CH2n−O−(CH2CH2O)p−Hここで添字nは少なくとも30であり添字pは少なくとも10である、のエトキシル化アルキル アルコ−ル20−0.5%から成ることを特徴とする仕上げ剤。
【請求項2】 請求項1に記載の仕上げ剤の製造法において、5−20部の熔融状態のエトキシル化アルキル アルコ−ルを95−80部の熱水と混合して水性エトシキル化アルキル アルコ−ル乳液とし、その後10−25部のエトキシル化アルコ−ル乳液を本質的に20−50%のポリジメチルシロキサン及び80−50%の水から成る第2の水性乳液90−75部と混合することを特徴とする方法。
【請求項3】 乾燥重量にして繊維重量の0.5−10%の請求項1に記載の仕上げ剤をその表面に持つスパンデックス繊維。

【公開番号】特開平5−86578
【公開日】平成5年(1993)4月6日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−40643
【出願日】平成3年(1991)2月13日
【出願人】(590005357)イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY