説明

繊維物品に適用される改良

本発明は、ヒトと動物の両方において利用されるべく提供される、繊維物品(特に、改良された物品が織布物品である場合、すなわち、赤外領域において高い照射能力を有するバイオセラミック微粒子を繊維中に埋め込んだ状態で含有する布地である場合)に適用される改良に関する。さらに詳細には、本発明は、人体の熱と接触すると3μm〜14.8μmの範囲の、好ましくは14.8μm範囲の赤外線(この波長における赤外線は、その高い保護作用の結果として血液の微小循環を調節することができ、血液の微小循環は、ヒト及び/又は動物の代謝作用の神経中枢である)を透過することができる、高い赤外線照射能力をもったバイオセラミック微粒子を含有する繊維物品に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒトと動物の両方において利用されるべく提供される、繊維物品(特に、赤外領域において高い照射能力を有するバイオセラミック微粒子を繊維中に埋め込んだ状態で含有する繊維物品)に適用される改良に関する。さらに詳細には、本発明は、人体の熱と接触すると3μm〜14.8μm(=ミクロン)の範囲の、好ましくは14.8ミクロン範囲の赤外線(この波長における赤外線は、その高い保護作用の結果として血液の微小循環を調節することができ、血液の微小循環は、ヒト及び/又は動物の代謝作用の神経中枢である)を透過することができる、高い赤外線照射能力をもったバイオセラミック微粒子を含有する繊維物品に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、睡眠障害、疲労、ストレス、及び精神障害等の疾患が増大していて苦痛と不快を引き起こしており、このためヒトの生活の質が損なわれている、ということは周知のとおりである。
【0003】
このような問題の原因の1つが血液循環の欠如である。血液循環の欠如は、ヒトの代謝作用において多くの障害を引き起こし、従って種々の臓器の幾つかの機能を悪化させ、多くの場合、臓器を完全にもしくは殆ど完全に破壊する。血液循環の悪化は、ホルモン障害、遺伝、食欲不振、座って行う行為、喫煙とアルコール飲料の使用、塩もしくは砂糖の過剰消費、および薬物の使用等の種々のファクターによって引き起こされる。
【0004】
最も一般的なケースの1つは静脈瘤に関係しており、静脈壁の弾力性を低下させる関連した血液循環悪化によって静脈瘤の悪化が引き起こされ、このため脚が弱体化して、むくんだり、痛んだり、疲労を感じたり、重く感じたりするようになる。
【0005】
従来の薬物療法や治療処置は、悪しき血液循環の問題を軽減もしくは阻止するために使用されている(例えば、薬物の常時使用、運動の実行、リンパ排液法の実施、および当該目的のために特別に開発されたクリームの使用)。
【0006】
他方、例えばセルライトは、真皮と下皮との間に位置しているスキンファブリック(skin fabric)の変質の原因となる極めて悪しき血液循環、あるいは器質性障害、ホルモンの変調、遺伝、食欲不振、飲酒、喫煙、または塩もしくは砂糖の過剰消費等によって引き起こされることがある悪しき血液循環、によって引き起こされる。
【0007】
幾つかの従来の治療法は、医薬の使用、運動の実行、食物の再教育、およびマッサージ処置等を含めて、悪しき血液循環に立ち向かうように使用されている。
【0008】
種々の治療に対して使用されている方法(例えば、短波長範囲、中波長範囲、または長波長範囲の赤外線)も公知であるが、現在までのところでは、最終的には微小循環に達することのある悪しき血液循環の治療に対して効率的であると実証されている方法は認知されていない。
【0009】
赤外線は、可視光線の領域とマイクロ波の領域との間に位置する電磁スペクトルのある領域もしくは範囲である。赤外線は、長い波長を有する電磁放射線であり、従って電磁スペクトルの不可視部分に位置している。ここで赤外線の光子は、可視光線を構成する光子ほど強力ではなく、従って赤外線は人間の目には感知できない。なぜなら、光子があまりにも多くて視覚的に感知することができないが、熱によってのみ感知することができるからである。赤外領域の波は、0.76〜1,000μm(ミクロン)の間で変動する長さを有する。これらの電磁波(または電磁放射線)は、全ての太陽光線が電磁放射線であって、電磁放射線のそれぞれに、その波長と周波数に従って特有の特性が与えられている、ということを根拠として発生している。
【0010】
関係機関(INPI)において行われている大まかな特許調査により、種々の治療を行うべく赤外線を使用できる方法、プロセス、手法、および物品の開発を進めていく上での問題点が明らかになっている。
【0011】
従って、特に長波長赤外線の使用に関して、2つの繊維製品パーツで構成される掛布団(comforter)(200本のより糸を有する100%コットンのパーケール)に関する文献PI0502394−7を我々は見出した。2つの繊維製品パーツの機能は、掛布団の上部と下部を覆うことであり、内部層を覆っている160g/mのポリエステル樹脂充填物は、長波長の赤外線を放射する、サンドイッチのような触媒作用バイオファイバーで構成されている。触媒作用バイオファイバーの目的は、我々の環境において存在する長波長の赤外線(このような赤外線は、あらゆるエネルギー源(光であろうと熱であろうと)から生じる)を触媒することにあり、触媒作用バイオファイバーは、幾つかの区別された長さを有する波の周波数を、波の頂点間の距離である4〜14ミクロンの間で変わる周波数に変換し、このような周波数は、水分子に身体振動を起こさせる周波数である。36℃という標準的な平均温度での人体が、9〜10ミクロンの周波数にて長波長の赤外線を放射すると、掛布団の充填物を構成しているバイオファイバーが、長波長赤外線の放射を加速してこれを人体に送り返すことによってこのような波を触媒する。従って、人体の水分子がより高い強度にて振動するようになり、水のクラスターが人体中にて溶解し、浸透作用にて放出された毒素が遊離状態になる。従って、人体自体の自然な仕方を通してより簡単に毒素が取り除かれ、生体が含有している水の生物学的特性が改良され、たとえ動物であろうと植物であろうと、細胞の吸収が容易になる。
【0012】
一連の関連研究において、特許MU8600905−2が見出された。この特許は、長波長赤外線を使用することによる磁気整形外科用クッションに適用される構造的構成(constructive configuration)を保護することに関するものであり、ここで前記構造的構成が、平行六面体形状の気泡体を含み、充分に抗アレルギー性の布地(fabric)に包まれていることを特徴とし、前記平行六面体形状体の1つの面に、前記クッションが患者の脚の一方上に置かれたときに閉鎖が調節可能なベルクロストラップを有するハンドルが取り付けられており、前記クッションの内部に、複数のフェライト体とワッフルが、平行六面体形状の気泡体の内部に位置する状態で取り付けられており、前記クッションが、薄いフォーム層で被覆されていて、そして最終的には抗アレルギー性布地で外部被覆されている。明細書の本文から予測されるように、他の提案は、脊椎の問題(患者が睡眠中の、患者の体の痛みと血液不純物)を解決することであり、従ってコスト効率の良い工業化の実現可能性と一体化した物品を得ること、より良好な結果と高い安全基準を伴ってコストを最小限に抑えること;ならびに、磁気整形外科用クッションが、安全で快適な調節可能ストラップ(ベルクロ社が提供)によって患者の一方の脚上に捕捉されるよう、脊椎の問題(患者が睡眠中の、患者の体の痛みと血液不純物)を解決する、長波長赤外線を使用する磁気整形外科用クッション中の構造的構成を提供すること;である。
【0013】
2005年6月9日付けのPI0504066−3という第3の文献が見出された。この文献の提案は、実験医学研究を再編集することであり、実験室における研究と試験により、ワッフルとバイオセラミック粉末(一般には、両方が既成婦人服中に(civlf)を含有)が医学に適用できるだけでなく、履物やマットレスへも適用できることが明らかになり(ワッフルとバイオセラミック粉末の機能は、細胞レベルで血液循環の抹消領域において果たされる)、従って健康と福祉向けに一般的な方法にて広く適用できることが実証された、という点を特徴としている。長期間にわたって使用すると、多くの悪性疾患を防ぐことができるだけでなく、人類にとって現在極めて一般的な多くの疾患から、直接的な治療を強化するための何らかの処置を必要とする病気の人体中にすでに入り込んだ悪性疾患を治療する上で役立つ、ということが科学的に証明されている。
【0014】
この物体に関しては、そのテクニカルリポートを通して、システムの連続的な機能作用を確実に得ることができる生物学的フィードバックの必要性を考慮することによって、リビングファブリック(living fabric)によって発せられる赤外線が、その発生メカニズムと相互作用するある種の情報を伝えることができると仮定・推測することができる、ということが開示されている。例えば、あるゾーンにおける赤外線放射の作用力は、生体膜に反映することがあり、従って関連したパワー変換プロセスは、生物学的産生が減少もしくは増大するように弱くなるか又は強くなる。そして大きなサイズの水分子と水クラスターを使用して共振周波数(長波長赤外線)にアクセスする能力に加えて、エネルギー変化を可能にする速やかな細胞間通信を伝える潜在能力は、生化学反応の強化を変えること、および臨床研究が明らかにする治療可能性を変えることであってよい。ワッフル、バイオセラミック粉末、および繊維(CIVLF)に関して、これらは4〜14gの波長を有する物質を触媒し、CIVLFは、ワッフルの形態をとっているときは、15mmの直径を有する白色物質である(フラグメントを含まない粉末であるときは薄い灰色をしている)が、繊維の形態をとっているときは、その組成中に熱可塑性バイオセラミック樹脂の混合物を含み、このときコロイド混合物が外皮で覆われる。使用される基本的な物質はSil−Mg−Al−Mm−Na−Feであって、a)最も重要な物理的特性の1つは、4〜14の長さを有するIR電磁波を選択的に放出することができることであり、b)CIVLFは、温度が上昇するにつれてより多くのエネルギーを放出することができるが、LANGREYSにおけるエネルギーのスペクトル分布(単位面積・単位時間当たりに物体によって放出される、特定の波長の放射エネルギーの量)は、単色性エミッタンスと呼ばれ、単位面積・単位時間当たりに物体によって放出される、全波長の放射エネルギーの総量はエミッタンスと呼ばれる。プランクの法則によれば、単色放射は、波だけでなく物体の絶対温度に依存する。CIVLFは 高い温度吸収インデックスを有していて、40℃に達する時間が約15秒であるが、他の物品は、同じ温度に達するのに約27秒かかる。
【0015】
本明細書に言及の文献は、長波長赤外線の使用を開示しているが、PI0504066−3に記載の説明にもかかわらず、臨床研究による証拠は得られていない。これらの文献では、赤外線は、提唱されている治療目的に対して必要とされる実際の赤外線照射範囲内にはなく、そしてさらに、血液微小循環(微小循環に対する作用の結果としてのみ、それらの両方を安定化させるために前記循環を調節する)を調節する方法、したがって既に究明されているか、または今後取り組むべき健康問題を大幅に軽減する方法が明確には包含されていない。さらに、本出願者が行って実証した全ての研究から得られた本発明の物品によって伝えられる赤外線は14.8ミクロン範囲(これまでに開示されていない値)に達し、したがって前記パーセンテージにより極めて高い保護が可能となり、その結果、より良好な特性を有した状態で作用することができ、実際に新たな結果をもたらすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】PI0502394−7
【特許文献2】MU8600905−2
【特許文献3】PI0504066−3
【発明の概要】
【0017】
中波長〜長波長の範囲の赤外線に関する既に開示されている対象物(全て本発明とは異なる)を考慮して、本出願者(治療処置の場において操作する上記方法を知っており、さらには、ヒトの健康分野における研究者である)は、特に、繊維物品に適用される改良に関する本発明を開発した。本発明は特に、赤外領域において高い照射能力を有するバイオセラミック微粒子を、繊維中に埋め込んだ状態で含有する。改良を加えた繊維物品は、人間や動物が使用すべく提供される。本発明は特に、人体の熱と接触すると3μm〜14.8μm(ミクロン範囲)の赤外線を伝送することができる、高い赤外線照射能力を有するバイオセラミック微粒子、を含有する繊維物品に関する。好ましいのは、14.8ミクロン範囲の赤外線を伝送できるバイオセラミック微粒子であり、この波長でのバイオセラミック微粒子の赤外線は、その高い保護の結果、血液微小循環(人間及び/又は動物の代謝作用の神経中枢である)を調節することができる。
【0018】
電磁放射線は、絶対零度(すなわち、−273.15℃または−459.67°F)以外の温度にて、いかなる物体もしくは物質からも放出される。放射線放出範囲は物質の温度によって異なるが、それぞれの波長での放出強度は、物質の化学組成(物理的な実体を構成する原子や分子に典型的な電磁放射線の吸収と放出を調節する)の結果として変化する。他方、特定の温度では、それぞれの波長にて物質/物体の放射線に対して上限があり、このような上限は、黒体として知られている理想物体が達する限界である。対照として、37℃の温度で任意の物質によって放出される最大放射線は、37℃での黒体の放射線であり、したがって37℃でのいかなる物質も、3μm〜25μmの赤外スペクトルに集中した放射線を放出する。
【0019】
黒体は、その放射線放出特性が、物質ではなくその温度だけに依存する固形物である。この物理的特性を満たすためには、黒体を一定の温度に保持する必要があるということは、吸収される全ての放射線がスペクトル範囲に関係なく放出される(このことは、全放射率がユニットEcn=1に等しいと言っているに等しい)、というエネルギーバランスを黒体が必要としている、ということを意味している。一般的な物体の場合、黒体におけるようには、全てのスペクトル範囲においてこのエネルギーバランス(吸収/放出)に達することはなく、したがって一般に、その完全放射率は1より低い。したがって、任意の物体の放射率は、可能な最大放出と比較したときの、すなわち可能な放出と比較したときの、すなわち黒体の放出と比較したときの、所定の温度において放射線を放出する能力の尺度である。この比較は、任意の波長範囲(スペクトル範囲)にて行うことができる。技術的には、比較は、物体の放射輝度と黒体の放射輝度とを、同じ温度において、且つ同じスペクトル範囲に対して関連させることによってなされ、したがって0と1との間の数であり、このような特定の条件下で物理的に有効である。したがって、ある物体は、あるスペクトル範囲において高い放射率を、そして他のスペクトル範囲において低い放射率を有することができる、と結論づけることができる。
【0020】
開発された物品に対し、37℃のヒト体温と25℃の室温での全方向放射率を3μm〜14.8μmの赤外線スペクトル範囲にて測定した。このとき本明細書に提唱されている結果を達成するために、表面に対して垂直な方向に14.8μm範囲にて優先的に適用した(すなわち、このような特定の条件での布地の全垂直放射率)。
【0021】
本発明の物体と前記特許(特に、PI0502394−7とPI0504066−3)に開示の物体との間に著しい違いが生じた。本発明の物体には、14ミクロン−μmの最大範囲が割り当てられるが、前記特許に開示の物体は4〜14gのオーダーの波長に限定されるからである。したがって、これまでに開示されている既知の技術情報(本明細書に挙げた特許を含む)が個々の報告書において示されているので、前記特許に開示の物体が血液微小循環という特定の技術分野を包含しないという事実を除いて、いかなる新規性も持たない。つまり前記特許は、たかだか循環に達しているだけで、微小循環には達していない。もっと正確言えば、ここに提唱する布地は、バイオセラミック微粒子を最大で1,350メッシュのオーダーにて含有しているため布地の弾性と特性は変わらず、人体の熱と接触すると、中波長〜長波長の範囲/バンドの波を透過させる高い赤外線照射能力を有する。したがって本発明の布地は、身体的な問題を軽減させるために、そしてこうした身体的な障害がもとで死に至ることのある幾つかの疾患を軽減させるために、血液微小循環をバランスさせ、且つ安定化させる。
【0022】
これとは別の見解によれば、ここで得られる赤外線が3μm〜14.8μm(好ましくは14.8μmの範囲)の波を放射し、従来知られている限界を超え、したがって人体の熱と接触すると高い反射能力を示し、血液微小循環に対して作用し、放出される赤外線に反応すべくヒトの代謝作用をつくり出し、低レベルの循環か又は高レベルの循環かに関係なく前記微小循環の自己調節を達成するのを可能にし、したがって悪しき血液微小循環という障害が実証された方法で軽減される、ということが予測されている。
【0023】
本発明の好ましい実施態様にしたがって本発明の特徴をより深く理解すべく本発明の説明を補足するために、一組の図面が添付されている。ここで図面は1つの例示であって、これによって開示されている技術分野が限定されるわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、幾つかのホットスポットによって取り囲まれた、円盤形の放射が異常に低い部位(hypo−radiant area)を示す。放射が異常に低い部位は、皮膚の潤い(cutaneous irrigation)のより少ない部位に相当する。ホットスポットは、皮膚を潤すピアシングベース(piercing vases)(動脈/静脈)に相当する。
【図2】図2は、バイオセラミック布地を使用した1時間後の結果を示す。バイオセラミック布地は、赤外線領域にて高い照射能力を有するバイオセラミック微粒子を、繊維中に埋め込んだ状態で含有していて、本明細書に開示されている特徴を有する。当然のことながら、放射が異常に低い部位のサイズは、ホットスポットの直径が大きくなると小さくなる。最終的な態様は、放射が異常に低い小さな中央部位を含む、放射が異常に低いリングにおける画像(図1)である。第2の画像(図2)においては、ピアシングベースを互いにつなげ、全体として皮膚循環を増大させる、トレンチの隙間(シャント)により皮膚の潤いの増大が見られた。
【図3】図3は、高い赤外線照射能力を有するバイオセラミック微粒子を含有する布地を使用したときの、円によって識別されている放射が異常に低い部位の平均温度を示す(すなわち、図3では28.97℃で、図4では29.79℃であって、平均して0.82℃の増大に相当する)。記号“x”は、円の内側におけるより低い皮膚潅流(cutaneous perfusion)の個所に相当し、記号“+”は、円の内側におけるより高い皮膚潅流の個所に相当する。低い潅流の個所(x)は、2つの画像を比較するとその位置を変えており、布地が使用されている区域に微小循環の変化が起きていることが確認される、という点に留意すると興味深い。
【図4】図4は、高い赤外線照射能力を有するバイオセラミック微粒子を含有する布地を使用したときの、円によって識別されている放射が異常に低い部位の平均温度を示す(すなわち、図3では28.97℃で、図4では29.79℃であって、平均して0.82℃の増大に相当する)。記号“x”は、円の内側におけるより低い皮膚潅流(cutaneous perfusion)の個所に相当し、記号“+”は、円の内側におけるより高い皮膚潅流の個所に相当する。低い潅流の個所(x)は、2つの画像を比較するとその位置を変えており、布地が使用されている区域に微小循環の変化が起きていることが確認される、という点に留意すると興味深い。
【図5】図5は、室温における高純度バイオセラミック粉末の反射率の結果を示すグラフであり、全赤外線範囲にわたって反射率が高いことがわかる。
【図6】図6は、バイオセラミック微粒子を含有しない非洗浄布地の反射率を示すグラフ、およびバイオセラミック微粒子を含有する非洗浄加熱布地の反射率を示すグラフである。
【図7】図7は、バイオセラミック微粒子を含有しない非洗浄布地の反射率を示すグラフ、およびバイオセラミック微粒子を含有する非洗浄加熱布地の反射率を示すグラフである。
【図8】図8は、全赤外線範囲において透過率が増大していることを示しているグラフであり、平均値は、バイオセラミック微粒子を含有しない布地の0.05%に対して約0.7%である。
【図9】図9は、線をつけていない形態の布地が全赤外線範囲においてあまり透過せず、常に0.9%より低いスペクトル透過率をもたらす、ということを示しているグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
関連図面にしたがって、本発明は、繊維物品(特に、赤外線領域において高い照射能力を有するバイオセラミック微粒子を、繊維中に埋め込んだ状態で含有する繊維物品で、人間や動物において使用されるよう提供される)に適用される改良に関する。さらに詳細には、本発明は、人体の熱と接触すると3μm〜14.8μm(=ミクロン)の範囲(好ましくは14.8μmの範囲)の赤外線を透過させることができる、高い赤外線照射能力を有するバイオセラミック微粒子を含有する繊維物品に関する。この波長におけるバイオセラミック微粒子からの赤外線は、赤外線に対する高い防御の結果、人間及び/又は動物の代謝作用の神経中枢である血液微小循環を調節することができる。
【0026】
IPT−Institute of Technological ResearchおよびCetiqt−Textile and Chemical Industry Technology Center(Senaiに加盟している機関)によって行われた研究室での試験において、前記布地と、繊維物品(布地)中に含有されたバイオセラミック微粒子の赤外線放出能力を評価するのに使用される方法とを分析し、放射率と前記スペクトル範囲での全放射輝度を測定するためには、赤外線は3μm〜14.8μm(ミクロン)の範囲内(好ましくは14.8μmの範囲)である(従って反射率と透過率に対する結果が達成される)、ということが確認された。従って、両方の測定結果を組み合わせることで、繊維中にバイオセラミック微粒子を含浸状態で含有する布地(洗浄しても、しなくても)と、このような含浸がなされず、及び/又はこうした特性をもたない布地との間の、赤外線照射能力の違いを評価することが可能となる。こうした反射率と透過率の測定は、赤外線分光光度計を使用してフーリエ変換によって行われる(FTIR)。他方、赤外線放射放出能力が、本特許の提言と承認に対して、バイオセラミック微粒子を含有する布地が1,350メッシュのオーダーであるときに、布地の放射効果と放射特性の保持が起こると仮定して評価され、放射率が25℃(室温)と37℃(人体の平均温度)にて測定された。布地の温度は、反射率を測定するように設計されたFTIR分光光度計において使用すべく開発された抵抗加熱器との熱接触によってほぼ体温に保持した。
【0027】
布地が洗浄されたときの放射特性の保持を評価するために、赤外線領域での高い照射能力を有するバイオセラミック微粒子を繊維中に埋め込んだ状態で含有する布地サンプルの放射率を測定した。これらの布地サンプルは、あらかじめ20回の洗浄サイクル処理、40回の洗浄サイクル処理、および50〜104回の洗浄サイクル処理にかけられている。布地の洗浄と乾燥は、IPT−LTC−IPTのTextiles and Fabrics Laboratoryにより、そしてInmetroによって正式に承認されているCetiqtにより、ISO−2000 6330ルール(Textiles−繊維試験のための家庭の洗浄・乾燥手順など)にて確率されている手順と方法に従って軽度(light)として分類されている洗浄を採用することによって行った。
【0028】
全赤外線放射輝度の測定は、検討しているスペクトル範囲において放出される放射線を検出できるブロードバンドの放射計を使用して行い、14.8μmのオーダーの放射線が得られた。このとき布地は、サーモスタットを取り付けたプリズムとの熱接触によって37℃に保持した。
【0029】
放射率の決定に対しては、スペクトル反射率の測定を、室温(25±1℃)および体温に近い温度(37±1℃)にて行い、このとき同時に、スペクトル透過率の測定を室温(25±1℃)でのみ行った。放射率と全放射輝度の全ての測定において、布地が完全に延伸されることなく平滑で皺のない状態のままであるよう、布地は穏やかに延伸した。
【0030】
布地の赤外線スペクトル反射率の測定は、布地に直接接触しているフラットな黄銅板に連結された抵抗加熱器を組み込んで得られるニコレット(Nicolet)分光光度計(Avatarモデル)を37±1℃での温度で使用することによって行った。布地の温度の安定性は、安定化された電流・電圧源を組み込んだ抵抗加熱器を供給することによって達成された。さらに、黄銅板の端部と測定個所との間の布地温度勾配を、熱電対を使用してモニターした。布地の赤外線スペクトル透過率の測定は、ニコレット分光光度計を室温(25±1℃)で使用することによって行った。
【0031】
布地の全赤外線放射輝度の測定は、紫外線範囲(200μm)と中赤外線範囲(22,000μm)との間で放出される放射線を検出することができるブロードバンド焦電検出器を用いる、電気的に較正された焦電放射計(ECPR)を使用して行った。このとき布地は、サーモスタットに取り付けられたプリズムのフラットな面との熱的接触によって37±1℃の温度に保持し、その温度は、安定化された熱浴の水を循環することによって保持した。さらに、布地の測定部分の温度を熱電対でモニターした。
【0032】
室温(25±1℃)での全赤外線放射輝度の測定も熱電対を使用して行い、研究室の周囲条件を安定化させることで、測定エリアにおける温度変化を25±1℃というわずかな変化に抑えることができた。
【0033】
高い赤外線照射能力を有するバイオセラミック微粒子を応用する上での布地の熱浴は、布地の全長に沿って行われ、したがって全赤外線放射輝度は空間的に均一であり、布地はランバート源(Lambert source)とみなすことができる。したがって赤外線放射輝度(L)は、サンプル(a)の円形部分によって、そして光検知器−サンプルの距離(d)によって画定されたソリッドアングル(solid angle)(Ω)内の光検知器に達する放射照度(Eivband)を通して得ることができる:
・L=Eivband/Ω=Eivband d/A
下記に示すグラフは、バイオセラミック物質/布地およびバイオセラミック微粒子を含有しない布地の、特に14.8ミクロンの開示範囲における反射率と透過率の結果を示す。下記の表は、使用される専門用語を明らかにすべく、分析試験される布地を識別する上で適用されるコードを挙げている、すなわち:
【0034】
【表1】

【0035】
図5のグラフから、高純度バイオセラミック粉末の室温での反射率の結果は、全赤外線範囲において高い反射率を示しており(常に82%より高い)、7.5μm〜11.1μmの範囲にて小さい特徴的な減衰が起きている、ということがわかる。したがって、布地の繊維中にバイオセラミック微粒子を含浸させると、構成されている材料に高い反射率を伝えやすくなり、したがってその赤外線放射率は、バンドの外側ではより強められた形で、そして特徴的範囲の内側ではそれほど強められない形で低下する、ということがわかる。
【0036】
図6と7のグラフにおいては、バイオセラミック微粒子を含有しない未洗浄布地の、室温(25℃)および人体温度(37℃)での、いずれかの側(右側であろうと左側であろうと)での反射率は、特に室温での布地と比較して、加熱された布地については全赤外線領域において明らかに減衰していることが示されており、このことは37℃での布地の全放射率の増大に合わせて説明することができる、ということがわかる。他方、バイオセラミック微粒子を含有する未洗浄加熱布地の、室温(25℃)および人体温度(37℃)での、いずれかの側での反射率は、室温での同じ布地と比較して、全赤外線範囲においてほぼ増大する。バイオセラミックを含有する布地とバイオセラミックを含有しない布地(どちらも洗浄済み)とを、37℃の人体温度にて両側に対して比較すると、全赤外線範囲のスペクトルにおいて反射率の増大が見られる(但し、バイオセラミック粉末の特徴的範囲の内側における8.7μm〜9.7μmのわずかな範囲は除く)。しかしながら室温では、ほぼ全ての赤外線範囲において反射率の低下が見られ、その結果、バイオセラミック微粒子を含有する布地の全放射率は、バイオセラミック微粒子を含有しない布地と比較して、37℃の温度では低下し、室温では約1.7倍高くなる。
【0037】
したがって、バイオセラミック微粒子を含有する未洗浄布地の室温(25℃)および人体温度(37℃)での反射率に関して、全赤外線範囲における加熱布地の反射率は、室温(25℃)での同じ布地のそれより高く、したがってバイオセラミック微粒子を含有しない布地の反射挙動より優れた反射挙動を有することを特徴とする、ということが明らかである。
【0038】
バイオセラミック微粒子を含有する未洗浄布地の室温での透過率に関して、図9のグラフは、非線条形態(non−striated form)での前記布地では、全赤外線範囲において透過が極めて不十分であり、常に0.9%より低いスペクトル透過率を示す、という事実により得られた。図8のグラフにおけるバイオセラミック微粒子を含有しない布地と比較すると、赤外線範囲において透過率の増大が見られ、このとき平均値は、バイオセラミック微粒子を含有しない布地の0.05%に対して約0.7%である、ということがわかる。したがって、繊維中に埋め込まれたバイオセラミック微粒子を含有する布地は、分析によれば、14.8ミクロン範囲の赤外線透過率を有し、全赤外線範囲において透過率を増大させ、このため常に放射率を低下させる、という結論が得られる。
【0039】
バイオセラミック微粒子を含有する未洗浄布地の、室温(25℃)および人体温度(37℃)での反射率、透過率、および放射率を下記の表に比較して示す。
【0040】
【表2】

【0041】
洗浄していないバイオセラミック微粒子含有布地と、洗浄したバイオセラミック微粒子含有布地との間の、室温での反射率結果を得るための比較によれば、50回〜最大104回洗浄した後でも、バイオセラミック微粒子含有布地をバイオセラミック微粒子非含有布地から識別するスペクトル反射率が保持され、したがって洗浄サンプルは、室温にてバイオセラミック微粒子非含有布地より高い放射率を保持できる、という結論が得られる。
【0042】
反射率の場合では、未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地は、バイオセラミック微粒子非含有布地と比較して高い反射率を示し、そして最大で104回洗浄したバイオセラミック微粒子含有布地は、人体温度(37℃)にてバイオセラミック微粒子非含有布地より高い反射率を示す。
【0043】
洗浄したバイオセラミック微粒子含有布地の、非線条形態における室温での透過率は、全赤外線範囲において透過が極めて不十分であって、スペクトル透過率が0.28%未満であるということを示しており、したがって、最大で104回の洗浄を施した布地の透過率が低いことから、たとえわずかであっても透過率が保持される、ということがわかる。
【0044】
洗浄したバイオセラミック微粒子含有布地の、室温(25℃)および人体温度(37℃)での反射率、透過率、および放射率を比較すると次のようになる。
【0045】
【表3】

【0046】
バイオセラミック微粒子含有布地の、人体温度(37℃)での、両側に対する全赤外線放射輝度と全赤外線放射率が下記の範囲において与えられており、したがって30%のオーダーより低いか又は高い変化を予測することができ、したがって両側に対して実質的に等しい結果が得られる。なぜなら布地は、バイオセラミック微粒子を2%〜15%の範囲(好ましくは7%)で含有する色とりどりの液体中に均一に浸されるからである。
【0047】
【表4】

【0048】
両側に対する放射輝度の結果から、洗浄または未洗浄のバイオセラミック微粒子非含有布地もしくはバイオセラミック微粒子含有布地によって放出される赤外線は、繊維中に埋め込まれたバイオセラミック微粒子を含有する布地のほうが、常にバイオセラミック微粒子非含有布地より幾らか少ない赤外線を放射するけれどもほぼ同様である、ということがわかる。この結果は、バイオセラミック微粒子非含有布地と比較して、バイオセラミック微粒子含有布地(洗浄または未洗浄)の放射率が低下するという、分光光度法によって得られる結果と矛盾しない。裏側に対する放射輝度の結果も同様である。
【0049】
0.78〜22.0μmの範囲における人体温度(37℃)での黒体の放射輝度(mW/cmsr)は、13.29%のオーダーで割り当てられる。
【0050】
バイオセラミック微粒子含有布地の放射輝度と黒体の放射輝度とを比較することによって、バイオセラミック微粒子含有布地の人体温度(37℃)での放射率を、0.78〜22.0μmの赤外線範囲にて下記の表のように決定した。
【0051】
【表5】

【0052】
焦電放射計を0.78〜22.0μmの範囲にて使用して測定した赤外線範囲は、FTIR分光光度計を使用して測定した赤外線範囲(3.0〜14.8μm)より高く、放射率が同じオーダーの大きさを有するという事実にもかかわらず、放射分析の場合が11%で、分光光度法の場合が3.5%というオーダーの異なった布地放射率結果からなる。
【0053】
均一浴によって布地中に含浸されるバイオセラミック微粒子の形態の粉末は、2.8μm〜8.2μmの範囲においては100%に近い反射率を、8.2μm〜11.1μmの特徴的範囲内では82%以上の反射率を、そして11.1μm〜14.8μmの範囲では平均して90%の反射率を示す高度に反射性の材料である。高い赤外線反射率能力を達成するためには、布地の各m(平方メートル)に対し、2%〜15%(好ましくは7%)のバイオセラミック微粒子を適用する必要があり、このときバイオセラミック微粒子が染料中に溶解・希釈され、そして個々の布地が染料中に含浸され、したがって個々の布地の両側が均一浴にて処理される。
【0054】
個々のバイオセラミック微粒子としては、ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、炭酸バリウム、炭酸マグネシウムが供給され、あまり重要ではない他の成分に加えることができる。しかしながらその濃度は、微粒子の種類に基づいていなければならない。すなわち微粒子は、ユニークではっきりしない含浸を考慮した上で、104回洗浄しても確実に布地中に残留する特性を使用して、布地に対する溶解/定着が可能になるという特性を有するからである。この微小特性(microproperty)はさらに、微粒子が染料中に分散するのを可能にし、布地によって吸収されるのを可能にし、そして主として、熱/人体温度と接触すると反射されるのを可能にする。染料は、いかなる特定の特性ももたらさない単なる適用ビヒクルにすぎない(すなわち、染料は従来から使用されているものである)。
【0055】
バイオセラミック微粒子を含有しない未洗浄布地は、バイオセラミック微粒子を含有する洗浄布地または未洗浄布地と比較して、両側(右側と裏側)に対し赤外線範囲において低い反射率を示す。他方、バイオセラミック微粒子含有布地は、最大で0.27%(一般には極めてゼロに近い)というかなり低い赤外線スペクトル透過率を示し、前記の特性(反射と透過)から、布地の放射挙動は基本的には反射挙動によって調節される、すなわち、布地の放射挙動には反射率が極めて重要である、ということがわかる。さらに、反射特性と低い放射率とが組み合わさると、布地は、赤外線放射に対する高い保護をもたらす材料として特徴づけられるようになる。
【0056】
バイオセラミック微粒子含有布地を37℃(人体温度)に加温すると、布地の任意の側に対する赤外線反射率が増大し、したがってバイオセラミック微粒子非含有布地とは反対の挙動を示す。このことは、組み込まれたバイオセラミック微粒子の反射率が高いことで説明することができ、したがってバイオセラミック微粒子含有布地においては、37℃での放射率は、バイオセラミック非含有布地の放射率より低く、また室温ではバイオセラミック非含有布地の放射率より高い。すなわち、37℃の温度では、バイオセラミック微粒子含有布地は、赤外線放射に対してより高い保護をもたらす。
【0057】
室温(25℃)では、未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地は、37℃の平均温度にて人体と接触している布地と比較して、実質的に全赤外線範囲においてより低い全反射率をもたらさない。バイオセラミック微粒子含有布地を洗浄すると、布地は元の反射率を有するようになりやすく、バイオセラミック微粒子非含有布地(未洗浄)に類似してくる。しかしながら、このような特性は、104回洗浄した後でのみ認められる。
【0058】
37℃に加熱すると、バイオセラミック微粒子含有布地は、未洗浄であっても洗浄しても、バイオセラミック微粒子非含有布地より高い反射率をもたらす。
【0059】
バイオセラミック微粒子非含有布地は、その特徴が低い放射率(ε=0.013;T=25℃)である反射率をもたらすが、放射率は温度が上昇するにつれて増大する(ε=0.035;T=37℃)(この挙動は両側に対して観察される)。
【0060】
バイオセラミック微粒子含有布地はさらに、低放射率の2つの材料の結果として、低い放射率(ε<0.022)をもたらす。
【0061】
個々の未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地は、バイオセラミック微粒子非含有布地と比較して、放射率を低下させることができ、赤外線反射率を増大させることができる、ということを示しており、したがって全体的に反対の挙動を示す。
【0062】
バイオセラミック微粒子含有布地の反射率は、布地が加熱されると(すなわち、室温から平均の人体温度に達すると)増大し、したがってバイオセラミック微粒子含有布地の反射率はより高く、その放射率はより低い、と結論づけることができる。
【0063】
3.0μm〜14.8μmの赤外線範囲(好ましくは14.8μmの範囲)における、室温(25℃)もしくは人体温度(37℃)での、洗浄もしくは未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地の垂直全放射率の測定の過程で得られた結果から、バイオセラミック微粒子含有布地は、97%より高い全反射率と関連して0.03%未満の低い放射率を示し、したがってバイオセラミック微粒子含有布地は、微小循環の自己調節を可能にする、赤外線放射に対する高い保護を有する材料として特徴づけられる、ということがわかる。バイオセラミック微粒子含有布地による、0.78μm〜22.0μmの赤外線範囲における37℃での赤外線の放射は約1.4mW/cmsrであり、このスペクトル範囲における平均放射率が0.11であることを示している。
【0064】
バイオセラミック微粒子を布地に適用することで、加熱したときに、バイオセラミック微粒子を含有しない布地において起こるのとは反対の反射性/放射性挙動を、その任意の側に生じさせることが可能となる。実際、バイオセラミック微粒子含有布地の任意の側に対し、布地の温度を、室温(25℃)から平均の人体温度(37℃)に加熱すると、布地は、14.8μmの赤外線範囲において、赤外線反射率を97.18から97.40に増大させることができ、放射率を0.021から0.019に低下させることができる。
【0065】
極めて高い赤外線反射率を有する材料に微粒子の形態のバイオセラミックを適用すると、平均人体温度(37℃)近くに加熱したときに、このように構成された布地の放射率が低下し、したがって、バイオセラミック微粒子非含有布地自体の、加熱による放射率の自然増加を相殺する。したがってバイオセラミック微粒子含有布地は、平均人体温度に加熱されたときに赤外線放射に対する保護を増大させ、そして室温に冷却されたときに保護をゆるめ、この状況において幾らかはより放射性になる。次いで温度が室温から平均人体温度に変わると、バイオセラミック微粒子含有布地は、2つの挙動(より低い保護/より高い赤外線放射率、より高い保護/より低い赤外線放射率)の間のメカニズムをとるように作用する。正反対であることが極めて興味あることであるけれども、生じる放射率変化は、大幅には変わらず、0.03%未満に保持される、という事実に留意することが重要である。
【0066】
3.0μm〜14.8μmの赤外線範囲(好ましくは14.8μmの範囲)における放射特性の維持に関して、布地を洗浄したときに、104回洗浄した後にだけ、バイオセラミック微粒子非含有布地の反射率が回復されやすいこと、そしてさらに、37℃での加熱下における赤外線保護/放射の反対メカニズムの効率が低下することが認められたけれども、赤外線の保護/照射/反射率の性能に関しては、全ての洗浄布地において、バイオセラミック微粒子非含有布地よりも良好な性能を認めることができた。
【0067】
中程度のセルライトを有する20人のボランティアで構成されるグループに対し、大腿部の一方にバイオセラミック微粒子含有布地を巻きつけ、他方の大腿部に適用した布地は、まったく洗浄処理にかけなかった。他方の大腿部の患部に対し、通常は夜に抗脂肪沈着クリームを塗った。4週間後、試験した皮膚病学者は、バイオセラミック微粒子を含浸させた布地で処理したグループの大腿部において、平均で約65%の改良がなされていることを検出した。
【0068】
別の研究においては、正常な皮膚特性を示す20〜45歳の24人(Fitzpatrickの基準によるとフォトタイプIIとIII、およびNumgerger−Mullerの基準によると第II期のガイノイドリポジストロフィ(gynoid lipodystrophy))をデータベースから選んだ。ボランティアに対し、試験開始前の48時間にわたって、試験部位(臀筋と大腿部)にいかなる化粧品も使用しないように指示し、前記グループを3つの研究グループに分けた(各グループが8人の参加者を含む:リンパ排液(D);化粧処理(C);およびバイオセラミック微粒子含有布地Iによる処理(B))。使用した装置は、サーモグラフィーカメラ(Varioscan Compact 3012 Jenoptik)、コダックデジタルカメラ(Dx6490)、サーモグラフィー分析ソフトウェア(ThermoView1.0)、画像分析ソフトウェア(Scion image:ウインドウズ用)、および静的解析ソフトウェア(grandpad prism4.03)であった。客観的方法によるこの研究の目的は、手作業のリンパ排液法と化粧用抗脂肪沈着クリームの使用(処理期間は30日を考慮)により、3.0m〜14.8μm(好ましくは14.8μm)の赤外線を放射するバイオセラミック微粒子含有布地Iの使用に関連した抗脂肪沈着処理の有効性を調べることである。
【0069】
コンピュータ制御のサーモグラフィーの客観的評価から、全ての処理が局所的な血液微小循環の大幅な改良をもたらし、そしてさらに、バイオセラミック微粒子含有布地が高い赤外線量を放射し、これにより体液と代謝産物の減少が推測され、したがって高い赤外線反射率を考慮して皮膚の態様が改良される、ということが観察された。
【0070】
14.8μm範囲の赤外線を放射するバイオセラミック微粒子含有布地Iは、数時間にわたって血液微小循環の反応を引き起こすことができ、これにより調節と安定化をもたらす、ということが証明された。前述した特性と特徴を有する前記布地は皮膚の潤いを引き起こし、したがって血液の微小循環を規制する。
【0071】
浮腫(すなわち、液体が蓄積された状態であって、心臓疾患、肝臓疾患、腎臓疾患、軽微な栄養不良、甲状腺機能低下症、ならびにより一般的には、例えば静脈瘤の場合は、静脈の閉塞、静脈機能不全、およびリンパティックベース(lymphatic vases)の機能不全の兆候として現われる)は、リンパ浮腫の形態でもたらされる。他方、リンパ浮腫は、血液微小循環の速度を減少させ、細胞組織の栄養摂取と効率を低下させる。
【0072】
赤外線を放射するバイオセラミック微粒子含有布地Iを適用すると、血液微小循環が活性化されて、自動的に調節され、したがって代謝作用が活性化される。なぜなら、前述したように、赤外線を放射するバイオセラミック微粒子含有布地を使用すると、人体の熱と接触したときに、前述したように、[室温×平均人体温度]の割合と間隔に応じて反射性/放射性挙動が可能となり、これにより赤外線反射率の増大を引き起こすからである。したがって、前記布地が個々の手足にさらされて、人体の熱と接触すると、より下方の手足において熱の再分配が起こる。
【0073】
本発明は、人間と動物に使用されるよう提供される、赤外線を放射するバイセラミック微粒子を含有する繊維物品に関し、さらに詳細には、人体の熱と接触すると、3.0μm〜14.8μm(好ましくは14.8μm)の範囲の赤外線を放射することができ、そしてこの波長/範囲/バンドにおいて、血液微小循環を調節・安定化することができる、赤外線を放射するバイオセラミック微粒子含有布地に関する。本発明は、本明細書に記載の適用、詳細な説明、および工程に限定されず、本明細書において新規性として明示および開示されている原理とパラメーターに限定されるという条件にて、他の実施態様も可能である。言うまでもないが、本明細書において使用されている専門用語の目的は、本発明の範囲を説明することにあって、本発明の範囲を限定することにあるのではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維製品、より正確には、繊維中に埋め込まれたバイオセラミック微粒子(2)を含有し、人間と動物(3)において使用されるよう提供される繊維物品であって、高い赤外線照射能力(4)を有するバイオセラミック微粒子を含有し、人体の熱と接触すると3.0μm〜14.8μmの範囲の赤外線を透過することができ、この波長範囲内の赤外線は、その高い保護(B)の結果として血液微小循環(C)を調節することができる繊維物品(1)、に適用される改良。
【請求項2】
14.8ミクロン範囲(5)の赤外線を透過することができる、請求項1に記載の好ましいオプションにおける改良。
【請求項3】
ヒトの皮膚と接触している繊維物品(1)が、14.8ミクロン(5)のオーダーという最大範囲の赤外線照射透過率を必要とすること、自己保護(B)の特性を有すること、および血液微小循環(C)を調節することができることを特徴とする、請求項1に記載の改良。
【請求項4】
赤外線領域における高い照射能力を有する、布地の繊維中に埋め込まれたバイオセラミック微粒子の熱浴が、その広がり全体に対して行われ、全赤外線放射輝度が空間的に均一であって、布地が好ましくはランバート源であるとされ、バイオセラミック微粒子を2%〜15%の範囲、好ましくは7%にて含有するカラフルな液体を使用して布地を熱浴する、請求項1に記載の改良。
【請求項5】
全赤外線放射輝度(L)が、立体角の内側にて光検知器に達する放射輝度(Eivband)により得られ、比例的にL=Eivband/Ω=Eivband d/Aであるサンプルの円形部分によって画定される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の改良。
【請求項6】
高純度バイオセラミック粉末の室温での反射率が、全赤外線範囲において常に82%以上という高い反射率を示し、7.5μm〜11.1μmの範囲にてわずかな特徴的な減衰が起こる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の改良。
【請求項7】
布地の繊維にバイオセラミック微粒子を含浸すると、高い反射率が構成材料に移りやすくなるため、その赤外線放射率が、特徴的範囲の外側ではより顕著な態様で低下し、特徴的範囲の内側ではそれほど顕著ではない態様で低下する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の改良。
【請求項8】
室温25℃、人体温度37℃における、バイオセラミック微粒子を含有する未洗浄布地のいずれかの側での反射率が、室温における同じ布地と比較して、ほぼ全ての赤外線範囲において増大する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の改良。
【請求項9】
未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地と未洗浄のバイオセラミック微粒子非含有布地とを2つの側に関して比較することにより、37℃の人体温度においては、ほぼ全ての赤外線範囲において反射率の増大が認められるが、室温においては、ほぼ全ての赤外線範囲において反射率の減少が認められて、バイオセラミック微粒子含有布地の全放射率が、バイオセラミック微粒子非含有布地の全放射率と比較して、37℃の温度では室温のときより約1.7倍以上減少するという事実をもたらす、請求項1〜8のいずれか1項に記載の改良。
【請求項10】
室温25℃、人体温度37℃における、未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地Iのいずれかの側での反射率に関して、加熱布地の全赤外線範囲における反射率が、室温25℃での布地と比較してより高いことを明らかに示す、請求項1〜9のいずれか1項に記載の改良。
【請求項11】
非線条形態での前記布地から得られる、室温での未洗浄バイオセラミック微粒子含有布地が、全赤外線範囲において透過が極めて不十分であり、常に0.9%より低いスペクトル透過率をもたらし、平均値が、バイオセラミック微粒子非含有布地の場合の0.05%に対して約0.7%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の改良。
【請求項12】
未洗浄バイオセラミック微粒子含有布地の、室温25℃、人体温度37℃での反射率、透過率、および放射率を比較することによって、下記の特性:
【表1】

が示される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の改良。
【請求項13】
未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地の室温での反射率が、50回〜最大104回の洗浄後でも、バイオセラミック微粒子非含有布地の室温での反射率より高い放射率を維持し、他方、反射率については、洗浄もしくは未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地が、バイオセラミック微粒子非含有布地と比較して高い反射率をもたらし、最大で104回洗浄した布地が、37℃の人体温度にてバイオセラミック微粒子非含有布地より高い反射率を与える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の改良。
【請求項14】
非線条形態の洗浄したバイオセラミック微粒子含有布地の室温での透過率が、全赤外線範囲において透過が極めて不十分であり、最大で104回洗浄した後でも、常に0.28%未満のスペクトル透過率を与える、請求項1〜13のいずれか1項に記載の改良。
【請求項15】
反射率と比較して、洗浄したバイオセラミック微粒子含有布地の、室温25℃および人体温度37℃での透過率と放射率が、下記の特性:
【表2】

を与える、請求項1〜14のいずれか1項に記載の改良。
【請求項16】
37℃の人体温度における、バイオセラミック微粒子含有布地のいずれかの側の全赤外線放射輝度と放射率が、下記の特性:
【表3】

を与える、請求項1〜15のいずれか1項に記載の改良。
【請求項17】
セラミック含有または非含有であろうと、洗浄済みであろうと未洗浄であろうと、前記布地によって放射される赤外線を示すいずれかの側の放射輝度の結果が、同等である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の改良。
【請求項18】
37℃の人体温度での0.78〜22.0μmの赤外線範囲における黒体の放射輝度(mW/cmsr)が13.29%のオーダーに割り当てられる、請求項1〜17のいずれか1項に記載の改良。
【請求項19】
バイオセラミック微粒子含有布地の放射輝度と黒体の放射輝度とを比較することにより、布地の放射率が、37℃の人体温度にて0.78〜22.0μmの赤外線範囲において、下記の表:
【表4】

に記載の値を採用して決定される、請求項1〜18のいずれか1項に記載の改良。
【請求項20】
焦電放射計を使用して0.78〜22.0μmの範囲にて測定される赤外線範囲が、FTIR分光光度計を使用して測定されるスペクトル範囲である3.0〜14.8μmより広く、布地の放射率の結果が異なっていて、放射分析法の場合が11%のオーダーであり、分光光度法の場合が3.5%のオーダーである、請求項1〜19のいずれか1項に記載の改良。
【請求項21】
均一浴によって布地中に含浸されたバイオセラミック微粒子粉末が、2.8μm〜8.2μmにて100%に近い反射率を、8.2μm〜11.1μmの特徴的範囲の内側にて82%より高い反射率を、11.1μm〜14.8μmにて平均90%の反射率を示す、赤外線範囲において高度に反射性の材料である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の改良。
【請求項22】
高い赤外線反射率能力を得るために、布地の1平方メートルに対して2%〜15%の、好ましくは7%のバイオセラミック微粒子を適用する必要があり、バイオセラミック微粒子が染料中に希釈・分散され、個々の布地が染料中に浸漬され、両側が均一浴に付される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の改良。
【請求項23】
バイオセラミック微粒子を適用していない未洗浄の布地が、洗浄もしくは未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地と比較して、赤外線範囲において、右側と裏側の両側に対し低い反射率を与え、バイオセラミック微粒子含有布地が、最大で0.27%の、一般には極めてゼロに近い赤外線スペクトル透過率を与える、請求項1〜22のいずれか1項に記載の改良。
【請求項24】
バイオセラミック微粒子含有布地を37℃の人体温度に加熱すると、布地のいずれかの側の赤外線反射率が増大するため、バイオセラミック微粒子非含有布地の挙動とは反対の挙動を示す、請求項1〜23のいずれか1項に記載の改良。
【請求項25】
未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地が、37℃での人体と接触している布地と比較して、室温においては、そして実質的に全赤外線範囲においては、全反射率がより低くならないため、布地を洗浄しても、布地が、元の反射率を有しやすく、また104回洗浄した後にやっと未洗浄布地と同等になりやすい、請求項1〜24のいずれか1項に記載の改良。
【請求項26】
洗浄済み又は未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地を37℃に加熱すると、該布地がバイオセラミック微粒子非含有布地より高い反射率を与える、請求項1〜25のいずれか1項に記載の改良。
【請求項27】
バイオセラミック非含有布地が、放射率は温度が上昇するにつれて増大するものの(ε=0.035;T=37℃;右側)、低い放射率(ε=0.013;T=25℃;右側)によって特徴づけられる高い反射率を与え、両側において観察される挙動が、裏側のほうがより少ない、請求項1〜26のいずれか1項に記載の改良。
【請求項28】
放射率の低い2種の材料で構成されることの結果として、バイオセラミック微粒子含有布地が、低い放射率(ε<0.022)も与える、請求項1〜27のいずれか1項に記載の改良。
【請求項29】
未洗浄のバイオセラミック微粒子含有布地が、バイオセラミック非含有布地と比較して、放射率を減少させることができ、赤外線反射率を増大させることができるため、全体として反対の挙動を示す、請求項1〜28のいずれか1項に記載の改良。
【請求項30】
バイオセラミック含有布地の通常の全放射率を測定する過程で、3.0μm〜14.8μmの、好ましくは14.8μmの赤外線範囲において、25℃の室温または37℃の人体温度にて、バイオセラミック微粒子含有布地が、97%より高い全反射率に関連して0.03%より低い放射率を示すため、バイオセラミック含有布地が、0.78μm〜22.0μmの赤外線範囲において37℃にて、約1.4mW/cmsrの赤外線放射に対する高い保護を有する材料として特徴づけられて、このスペクトル範囲にて0.11の平均放射率を示す、請求項1〜29のいずれか1項に記載の改良。
【請求項31】
極めて高い赤外線反射率を有する材料中に微粒子の形態のバイオセラミックを適用すると、人体の平均温度(37℃)近くに加熱したときに、このように構成される布地の放射率が減少して、加熱によるバイオセラミック非含有布地自体の放射率の自然増大が相殺され、
バイオセラミック微粒子含有布地が、平均人体温度に加熱されると赤外線放射に対する保護を増大させ、室温に冷却されるとこの保護をゆるめることにより、この状況において幾分放射性が高くなり、
温度が室温から平均人体温度に変わると、バイオセラミック微粒子含有布地は、[より低い保護/より高い赤外線放射率]と[より高い保護/より低い赤外線放射率]の2つの挙動間のメカニズムのように作用することにより、その反対は極めて興味深いが、放射率はそれほど変わらずに0.03%未満に保持されるという事実が強められる、請求項1〜30のいずれか1項に記載の改良。
【請求項32】
放射特性の維持に関して、3.0μm〜14.8μmの赤外線範囲において、好ましくは14.8μmの赤外線範囲において、布地を洗浄したときに、104回洗浄した後にだけ、布地バイオセラミック非含有布地の反射率を回復する傾向があることが見出され、そしてさらに、37℃での加熱下での、赤外線保護/放射の逆メカニズムの効率が低下することが見出され、そして赤外線保護/放射の性能に関し、洗浄した全ての布地において、バイオセラミック非適用布地の場合より良好な性能を見出すことができる、請求項1〜31のいずれか1項に記載の改良。
【請求項33】
バイオセラミック含有布地を人体と接触した状態で適用すると、活性化が引き起こされて、血液微小循環が自動的に調節され、これにより代謝作用が活性化されて、赤外線反射率の増大が引き起こされ、したがって前記布地が個々の手足にさらされて人体の熱と接触したときに、下側の手足における熱の再分配が可能となる、請求項1〜32のいずれか1項に記載の改良。

【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−517476(P2011−517476A)
【公表日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503313(P2011−503313)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【国際出願番号】PCT/BR2009/000087
【国際公開番号】WO2009/124367
【国際公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ウィンドウズ
【出願人】(510121857)
【Fターム(参考)】