説明

繊維用保温材よび繊維

【課題】繊維に含有させる場合に、粒子が壊れ難く、かつ部分的に亀裂などが生じても中空状態の機能を保持することができ、容易に平滑性が得られ、従来品よりも少い添加量で十分な保温機能を得ることができる繊維用粒材とその繊維体を提供する。
【解決手段】繊維に含有されるシリカ質微粒子であり、内部空間を有する中空微粒子であって、粒子数で50%以上の粒子の内部空間が隔壁によって区切られた複数の独立気泡によって形成されていることを特徴とする繊維用粒材であり、好ましくは、容重0.16〜0.35g/cm3、より好ましくは平均粒径100μm以下からなる繊維用粒材、およびこれらを含有する繊維体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリカ質の中空微粒子であって、軽量性および保温性に優れ、また遮音性および耐候性に優れた繊維用の粒材に関し、この中空微粒子を用いた柔軟性に優れた繊維用保温材、該保温材を用いた保温用繊維に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な機能を持たせた繊維が開発され、市販されている。たとえば、保温性を有する用の下着やインナーウエア、アウターウエアにさまざまな機能をもった繊維を使用している。一般的にはその材料として、ウールや綿、羽毛といった天然原料のものやアクリルやレーヨン、ポリエステルなどの化学繊維を用いられる。これら保温性を持たせるためには、空気層を増やすことが求められるが、そのためには繊維層を厚くしなければならない。またそのため質量も大きくなる。
【0003】
一方、化学繊維の内部を中空にした中空繊維が用いられているが、この中空繊維は芯部にポリ乳酸を施した鞘部ポリアミド繊維を加工したあとでポリ乳酸を溶出処理させるが、製造が煩雑であり、コストが高となる。(特許文献1)
また、セラミックス粒子を付着させ、遠赤外線を吸収する微粒子を混合し、保温性を持たせるものがある。遠赤外線を吸収する微粒子は粒子径がナノオーダーのセラミックスを使用しているため製造が難しく、さらにナノオーダーのセラミックスは微粒子の凝集が強いため分散が困難である。(文献特許2)
【0004】
中空の微粒子内包させた衣料もあるが、中空を内包するために、繊維と繊維の間に樹脂層を設けなければならず、材料の構成が複雑となる。(特許文献3)
【特許文献1】特開2006−83500号公報
【特許文献2】特許第3264366号公報
【特許文献3】特開2001−303341号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の保温繊維の上記問題を解決したものであり、汎用の繊維中へ含有することで保温力が高く、かつ軽量化が可能となり、また、保温材の粒子が壊れ難く、かつ部分的に亀裂などが生じても中空状態の機能を保持することができ、繊維を折り曲げても中空粒子が破壊することなく、また熱に対する耐久性が高い繊維を形成することができ、しかも従来品よりも少ない添加量で十分な保温機能を得ることができる繊維用の保温材とその繊維を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下に示す構成によって上記問題を解決した繊維用粒材およびその繊維に関する。
〔1〕繊維に含有されるシリカ質微粒子であり、内部空間を有する中空微粒子であって、粒子数で50%以上の粒子の内部空間が隔壁によって区切られた複数の独立気泡によって形成されていることを特徴とする繊維用粒材。
〔2〕シリカ質微粒子の容重が0.16〜0.35g/cm3である上記[1]に記載する繊維用粒材。
〔3〕平均粒径が100μm以下である上記[1]または上記[2]に記載する繊維用粒材。
〔4〕繊維量に対して0.1質量%以上の含有量で用いられる上記[1]〜上記[3]の何れかに記載される繊維用粒材。
〔5〕シリカ含有量が70〜90質量%である上記[1]〜上記[4]の何れかに記載する繊維用粒材。
〔6〕上記[1]〜上記[5]の何れかに記載する繊維用粒材を含有してなる保温性繊維体。
〔7〕上記[6]の保温性繊維体を含有してなる布地、衣料品、寝具、野外用品、壁材、内装材。
【発明の効果】
【0007】
本発明の繊維用粒材は、汎用の繊維に含有させることによって、軽量かつ保温性の高い繊維を得ることができる。本発明の粒材を繊維に含有させる態様としては、例えば、本発明の繊維用粒材を含むスラリーに繊維体(織布、不織布など)を浸して繊維の間に粒材を含浸させたもの、あるいは本発明の粒材を繊維体に散布して繊維間に介在させたもの、あるいは積層した繊維体の間に本発明の粒材を介在させたもの、あるいは繊維の表面に本発明の粒材をバインダーによって付着させたものなど多様な態様をとることができる。
【0008】
本発明の繊維用粒材は粒子の内部空間に隔壁を有する中空微粒子である。隔壁のない単一空間からなる中空粒子に比較して粒子の強度が大きい。単一空間からなる中空粒子はせん断や圧縮によって破壊され易いが、本発明の繊維用粒材は内部に隔壁を有するので強度が大きく破壊され難く、中空状態を安定に維持することができる。
【0009】
また、本発明の繊維用粒材は、隔壁によって区切られた独立気泡からなる複数の内部空間を有するので、粒材に局部的な亀裂や破損が生じても、残りの内部空間によって中空状態が維持されるので、耐久性の高い軽量かつ保温性の高い繊維を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明の繊維用粒材は、繊維に含有されるシリカ質微粒子であり、内部空間を有する中空微粒子であって、粒子数で50%以上の粒子の内部空間が隔壁によって区切られた複数の独立気泡によって形成されていることを特徴とする繊維用粒材である。
【0011】
本発明の繊維用粒材は、内部空間が隔壁によって区切られた複数の独立気泡によって形成されている微粒子を粒子数で50%以上の割合で含む中空微粒子である。隔壁を有する粒子において内部空間の隔壁は1個よりも複数個あることが望ましい。複数の隔壁を有することによって、粒子の強度がさらに向上する。具体的には、例えば、圧縮強度15MPa以上の強度を有することができる。隔壁の厚さは本発明の効果を喪失させない限り、特に制限されない。
【0012】
本発明の繊維用粒材は、繊維に含有させる際、特に実用的な生産規模で機械的に混合する場合でも、強度が大きいので壊れ難く、中空構造が維持されるので、高い保温性能を有することができる。なお、強度が小さい粒材は繊維に含有させる際に壊れやすく、中空構造を維持できないので、十分な保温性を得るには粒材の使用量を多くしなければならず、経済性に劣り、また布地の風合いを損なうなどの不都合を生じる。
【0013】
本発明の繊維用粒材はシリカ質微粒子であり、シリカ(化学成分としてSiO2)を主成分とする無機系材料から製造することができる。具体的には、シラス、真珠岩、黒曜石、松脂岩などのシリカ含有量70〜90%の天然ガラス質岩石を平均粒径100μm以下の微粒子に粉砕し、該岩石微粒子を900℃〜1500℃に加熱して発泡させて中空微粒子にし、この中空微粒子から内部空間が隔壁によって区切られたものを選択することによって製造することができる。また、本発明の中空粒子は、上記天然ガラス質岩石に限らず、例えば、岩石粉末に発泡原料を混合して造粒し、加熱発泡させることによって製造することもできる。
【0014】
本発明の繊維用粒材は、シリカ含有量が70〜90%のものが好ましい。シリカ含有量が70%未満であると不純物が多くなり、均一な発泡ができなくなるため適当ではない。また、シリカ含有量が90%を超えると融点が高くなるため発泡温度が高くなり、もしくは高温でも発泡しなくなるため、適当ではない。
【0015】
本発明の繊維用粒材は、内部空間が隔壁によって区切られた複数の独立気泡によって形成されており、内部に大きな空間を有するシリカガラス質の粒子であるので、光学顕微鏡によって内部空間や隔壁構造を確認することができる。従って、製造したシリカ質中空微粒子を顕微鏡観察して内部に隔壁を有するものを選択的に集めることができる。
【0016】
本発明の繊維用粒材は、隔壁によって区切られた複数の内部空間を有するので、繊維中へ含有させる際に、せん断によって表面の一部が破壊されても、残りの内部空間によって中空構造が維持されるので、保温性を保つことができる。
【0017】
本発明の繊維用粒材は、内部空間に隔壁を有するものが粒子数で50%以上のものが用いられる。内部空間に隔壁を有する粒子数がこれより少ないと、粒子の強度が低くなり、繊維に含有したときに破損する割合が多くなるので適当ではない。また、隔壁を有する粒子の割合は多いほど強度が高いので好ましく、具体的には、粒子数で70%以上の粒子の内部空間が隔壁によって区切られた複数の独立気泡を有するものが好ましい。
【0018】
本発明の繊維用粒材は、粒子内部の空間が表面に開口のない独立気泡によって形成されているので吸水率が低く、かつ大きな内部空間を有するので軽量であり、水中での浮揚率が高い。また、強度が大きいので加圧下でも亀裂が生じ難く、部分的に亀裂が生じても内部空間が隔壁によって区切られているので水が浸透する範囲が限られ、加圧水下での浮揚残存率が格段に高い。
【0019】
隔壁によって形成された複数の独立気泡からなる内部空間を有する本発明の中空微粒子は、吸水率が小さく、一方、加圧水下での浮揚残存率は高く概ね50〜100体積%である。ここで、浮揚残存率は、加圧しない常圧下の水中での浮揚率(浮水率)W1に対する静水圧下の水中での浮揚率W2の比率(浮揚残存率=W2/W1)であり、本発明において静水圧8MPaである。なお、本発明の中空微粒子は、中空構造を維持できるものであればよいので、浮揚残存率20%以上、好ましくは50%以上のものも用いることができる。
【0020】
一方、中空微粒子でも、表面に気孔が開口しているものは内部に液体が浸入して容易に中空状態が損なわれ、また表面の気孔口が閉じたものでも内部空間が連続気泡によって形成されているものは、表面に部分的に亀裂が生じると、粒子内部の空間全体に液体が浸透して充満し、中空状態を維持できなくなり、十分な保温性が得られなくなる。
【0021】
本発明の繊維用粒材は、平均粒径100μm以下が適当であり、平均粒径5〜100μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。100μmより大きい粒子では、繊維体を曲げたり、折ったりした時に、部分的に圧力が加わって破損しやすいので好ましくない。また、5μmより小さい粒子は、粒子どうしの凝集が起こりやすく、均一な分散ができないので適当ではない。
【0022】
本発明の繊維用粒材は、内部空間を有するので内部に熱が伝達し難く、高い保温性を有する。特に容重が0.16〜0.35g/cm3の範囲が好ましい。容重が0.35g/cm3を超えると、内部空間の割合が少なく、保温効果が小さく、軽量化ができない。一方、容重が0.16g/cm3より小さいと、粒子の膜厚が薄いため、強度が低下する。
【0023】
本発明の上記中空粒子は、繊維中の含有量は制限されないが、0.1質量%以上であると機能が十分発現されやいので好ましい。
【0024】
本発明の繊維用粒材は繊維に含有させて用いられる。本発明の粒材を繊維に含有させる態様としては、例えば、本発明の繊維用粒材を含むスラリーに繊維体を浸して繊維の間に粒材を含浸させたもの、あるいは本発明の粒材を繊維体に散布して繊維間に介在させたもの、あるいは積層した繊維体の間に本発明の粒材を介在させたもの、あるいは繊維の表面に本発明の粒材をバインダーによって付着させたものなど多様な態様が可能である。
【0025】
具体的には、例えば、本発明の粒材を、繊維中に乾燥粉のまま散布しまたは擦り込み、またはスラリー中に混合して繊維体を浸し、あるいは染料や樹脂などに混合して繊維に塗布して含有させる。または積層した繊維と繊維の間に中空微粒子を介在させ、あるいは樹脂等に混合して繊維の間に充填するなどの方法によって含有させることができる。
【0026】
本発明の繊維用粒材を含有させた繊維体は保温性が高くなるため、繊維の厚さを薄くできるので、軽量化が可能となる。本発明の繊維用粒材は保温性が必要な衣料用に広く使用することができる。例えば、布地、衣料品、寝具、野外用品、壁材、内装材などの広く使用することができる。
【0027】
具体的には、例えば、ベストやジャケットコート、靴下や手袋やサポーター等の各種の用途に広く使用することができる。また、救命胴衣に使用しても効果が高い。そのほか、寝具や寝袋等にも使用が可能である。繊維中の中空粒子の保温力が高いため、保温性と同時に軽量化が可能となる。さらに、本発明の繊維用粒材をテント生地中に含有させることによって、軽量であって野外でも保温性に優れたテントを得ることができる。
【実施例】
【0028】
以下、本発明を実施例によって具体的に示す。なお、粒子の平均粒径、容重、静水圧浮揚残存率、隔壁の割合は以下の方法によって測定した。
【0029】
〔平均粒径〕レーザー回折粒度分布測定装置を用い、日機装社製測定器(マイクロトラック)によって測定した。
〔容重〕一定容積S(cm3)の容重枡に試料を充填し、開口からはみ出た部分をすり切り、全体の重量G1を測定し、これから容器の重量G2を差し引いて粉末重量G3(g)を求め、上記容積Sに対する粉末重量G3〔G3/S〕g/cm3を容重とした。
【0030】
〔静水圧浮揚残存率〕試料を試料容器と共に加圧容器内へ入れ、8MPaで1分間加圧し、加圧後、加圧した試料の全量を取り出してメスシリンダー入れ、水200mlを加えて静置する。静置後、水の濁りが無くなってきたら、浮いた試料部の体積を計測し、加圧浮揚率W2とする。加圧試料と同量の試料について、加圧せずに常圧下とした他は同様の測定方法で測定し、非加圧下の浮揚率(浮水率)W1とする。加圧試料浮揚率W2/非加圧浮揚率W1×100の式から静水圧残存率を算出した。
【0031】
〔隔壁粒子の割合〕プレパラートにアルコールで分散させた試料を滴下し、均一にならして乾燥させる。これを透過型の顕微鏡で観察し、100個中の隔壁がある個数をカウントした。
【0032】
〔実施例1:中空微粒子〕
真珠岩〔化学成分含有率(質量%)SiO2 74%、Al2O3 13%、Fe2O3 1%、CaO1%、ig.loss 2.2%〕を発泡させてシリカ質中空微粒子を製造し、容重0.15〜0.35g/cm3、平均粒径25〜200μmのものを選択した)。これらの中空微粒子について、容重、粒度分布、平均粒径、静水圧浮揚残存率、隔壁粒子の割合を表1に示した。表1において、No.A1〜A5は本発明の好ましい例(本発明品)、No.A6〜A9は好ましい範囲を外れる例(参考品)、No.A10は比較試料(参考品)である。
【0033】
一方、市販品のパーライト(真珠岩系加熱発泡粒:容重約0.2g/cm3、平均粒径約100μm:No.B1)、および、鹿児島県産のシラスを粉砕して加熱発泡させた中空微粒子であって、同程度の容重および平均粒径のシラスバルーン(No.B2)を比較試料として使用した。また、有機樹脂系の中空微粒子として(商品名「マツモトマイクロスフェアー」、松本油脂製薬社製)を使用した(No.B3)。これらの比較試料(No.B1〜B3)は粒子の大半(概ね90%以上)又はほぼ全てが、内部空間が単一気泡によって形成されている。これらの静水圧浮揚残存率を表2に示す。
【0034】
表1に示すように、内部空間に隔壁を有し、平均粒径25〜100μmであって、容重が0.16〜0.35g/cm3の中空微粒子は、静水圧浮揚残存率が65%以上であり、加圧下でも高い浮揚率を示す。平均粒径が約200μmでは、容重が小さくても静水圧浮揚残存率が低下する傾向がある。一方、表2に示すように、従来のパーライト市販品は何れも静水圧浮揚残存率は42%以下であり、本発明の中空微粒子は同程度の粒径でも従来のパーライトに比べて静水圧浮揚率は高い。これは、従来のパーラートは加圧下で粒子内部に水が浸透しやすいことを示している。
【0035】
【表1】

【0036】
【表2】

【0037】
〔実施例2〕
30cm四方の布(ポリエステル繊維体:1.5g)に、表1および表2の中空微粒子20mgを含有させ、保温性を評価した。中空微粒子は50倍の水に混合してスラリーにし、これを攪拌しながら上記布を浸して引き揚げた後、自然乾燥した。これを用いて、保温性の試験を実施した。保温性は、断熱材(発泡スチロール)の上においた三角フラスコに80℃の水を500cc入れ、側面を繊維で包み、1時間後の温度を測定した。なお、このときの外気温は23℃であった。結果を表3に示す。
【0038】
〔実施例3〕
実施例2と同様の材料を用いて、折り曲げの試験を実施した。繊維を半分に折り曲げた部分を実体顕微鏡で観察し、中空微粒子の破損状況を観察した。この結果を表3に示した。
【0039】
〔実施例4〕
実施例2と同様の材料を用いて、摩擦による帯電性を調べた。布をガラスの棒に10回こすりつけ、ちぎった紙(約10mm程度)に付着するか否かを確認した。なお試験時の温度は17℃、湿度35%であった。
【0040】
表3に示すように、本発明の好ましい範囲の試料A1〜A5は、保温性が高く、折り曲げ試験の破損割合も少ない。また、本発明の好ましい範囲から外れる試料A6〜A9は保温性がやや低く、平均粒径が大きい試料A7および容重が小さい試料A8は折り曲げ試験の破損割合がやや多い。一方、内部隔壁の粒子数が少ない試料A10、および比較試料B1〜B2は折り曲げ試験の破損割合が多く、保温性も低い。また、比較試料B3は保温性が高く折り曲げ試験の破損割合も少ないが、摩擦帯電性が高く、衣服として使用した場合にはまつわりつく欠点がある。有機樹脂系の中空微粒子の場合には繊維と中空微粒子もしくはガラス棒との摩擦によって耐電量が多くなる。
【0041】
【表3】

【0042】
〔実施例5〕
A3の材料を用いて、繊維に含有する微粒子の量を変えて,保温性の試験を実施した。この結果を表4に示した。
【0043】
表4に示すように、粒材A3を0.1質量%含有する試料C1は、保温試験の温度が60℃を下回り、保温性が著しく劣化する。好ましくは0.1質量%以上,より好ましくは1質量%以上含有すると保温性が向上する(試料C2〜C4)。
【0044】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維に含有されるシリカ質微粒子であり、内部空間を有する中空微粒子であって、粒子数で50%以上の粒子の内部空間が隔壁によって区切られた複数の独立気泡によって形成されていることを特徴とする繊維用粒材。
【請求項2】
シリカ質微粒子の容重が0.16〜0.35g/cm3である請求項1に記載する繊維用粒材。
【請求項3】
平均粒径が100μm以下である請求項1または請求項2に記載する繊維用粒材。
【請求項4】
繊維量に対して0.1質量%以上の含有量で用いられる請求項1〜請求項3の何れかに記載される繊維用粒材。
【請求項5】
シリカ含有量が70〜90質量%である請求項1〜請求項4の何れかに記載する繊維用粒材。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れかに記載する繊維用粒材を含有してなる保温性繊維体。
【請求項7】
請求項6の保温性繊維体を含有してなる布地、衣料品、寝具、野外用品、壁材、内装材。

【公開番号】特開2010−70881(P2010−70881A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240837(P2008−240837)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(501173461)太平洋マテリアル株式会社 (307)
【Fターム(参考)】