説明

耐火性配線ボックス及びシート材

【課題】合成樹脂製の配線ボックスを採用しながらも、壁裏に火炎が流入してしまうことを抑制すること。
【解決手段】耐火性配線ボックス1は、合成樹脂製の配線ボックス10と、この配線ボックス10の周壁の外面全体を覆うように貼着され、固定ビス又はケーブルが貫通可能な厚さで形成されたアルミニウムからなるシート材30とから形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐火性配線ボックス及びシート材に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の壁に配線器具を設置するために、壁裏側には合成樹脂材料により前面に開口を有する有底四角箱状に形成された配線ボックスが設置されている。この配線ボックスには、配線器具取付用ビスを保持するビス保持部や、壁裏に設置された配線ボックスを探知するための磁石を保持する磁石保持部(筒状体)が一体に成形されている。(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−153997号公報
【特許文献2】特開2010−119219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1及び特許文献2の配線ボックスは合成樹脂材料からなるため、耐火性を有していない。このため、火災により配線ボックスが燃焼してしまうと、壁裏に火炎が流入してしまう虞がある。そこで、配線ボックスに耐火性を持たせるため、配線ボックスを金属材料で形成することが考えられるが、金属材料では、ビス保持部や磁石保持部の成形が困難になってしまう。このため、配線ボックスは合成樹脂製とすることが望まれている。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、合成樹脂製の配線ボックスを採用しながらも、壁裏に火炎が流入してしまうことを抑制することができる耐火性配線ボックス及びシート材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、底壁と、該底壁の周縁から立設された側壁とからなる周壁により前面に開口を有する有底箱状に形成されるとともに壁裏に設置され、壁を構築する造営材に固定される合成樹脂製の配線ボックスと、前記配線ボックスの周壁の外面全体を覆うように貼着され、前記配線ボックスを前記造営材に固定する固定部材又はケーブルが貫通可能な厚さで形成された金属からなるシート材とからなることを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記配線ボックスの側壁の外面には、壁裏での設置状態で前記造営材の側面に当接する当接部が設けられるとともに、前記当接部には前記造営材に食い込む突起が設けられ、前記シート材は、前記突起に対応して変形して前記シート材の表面に前記突起が現れ得る柔軟性を有する厚さで形成されていることを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記配線ボックスは電気的絶縁性を有する合成樹脂からなることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記シート材は、建築基準法の不燃性を有する金属からなることを要旨とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、底壁と、該底壁の周縁から立設された側壁とからなる周壁により前面に開口を有する有底箱状に形成されるとともに壁裏に設置され、壁を構築する造営材に固定される合成樹脂製の配線ボックスの周壁の外面全体を覆うように貼着され、前記配線ボックスを前記造営材に固定する固定部材又はケーブルが貫通可能な厚さで形成された金属からなることを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、合成樹脂製の配線ボックスを採用しながらも、壁裏に火炎が流入してしまうことを抑制することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態における配線ボックス及びシート材を示す斜視図。
【図2】配線ボックスの斜視図。
【図3】シート材の展開図。
【図4】シート材の上側被覆部及び下側被覆部により配線ボックスの上側壁及び下側壁を被覆した状態を示す斜視図。
【図5】配線ボックスの周壁の外面にシート材が貼着された状態を示す斜視図。
【図6】耐火性配線ボックスを柱に固定した状態を示す斜視図。
【図7】耐火性配線ボックスを壁裏に設置した状態を示す断面図。
【図8】別の実施形態における耐火性配線ボックスを柱に固定した状態を示す斜視図。
【図9】右側被覆部の一部及び貼付部をめくり上げた状態を示す斜視図。
【図10】配管の外面に貼付部が貼り付けられた状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。
図1に示すように、耐火性配線ボックス1は、壁裏に設置される配線ボックス10と、この配線ボックス10の外面全体を覆うように貼着されるシート材30とから構成されている。
【0013】
まず、耐火性配線ボックス1が設置される壁Wについて説明する。
図7に示すように、壁Wは、造営材としての柱Hと、柱Hの前後両面に立設される一対の石膏ボード製の壁材W1(図7では一枚の壁材W1のみ図示)とによって構成されている。また、一対の壁材W1の間には中空部W2が形成されるとともに、中空部W2には発泡ポリスチレン板やグラスウール、硬質発泡ウレタン板等の断熱部材(図示せず)が設けられている。
【0014】
次に、配線ボックス10について説明する。
図1及び図2に示すように、配線ボックス10は合成樹脂製であるとともに、矩形板状の底壁11と、この底壁11の周縁から立設された四つの側壁12a〜12dとから前面(一面)に開口13を有する有底四角箱状に形成されている。そして、底壁11及び側壁12a〜12dにより配線ボックス10の周壁が形成されている。なお、以下の説明において、図1及び図2の上下に対向する側壁を上側壁12a及び下側壁12bとし、図1及び図2の左右に対向する側壁を右側壁12c及び左側壁12dとする。
【0015】
上側壁12a及び下側壁12bには、ケーブル挿通孔14が二つずつ形成されている。上側壁12a及び下側壁12bの内面には、内方に突出したボス部15が設けられている。各ボス部15は、図示しない配線器具を配線ボックス10に取り付けるために用いられる。底壁11の長辺方向(上下方向)及び短辺方向(左右方向)の中央部には、磁石保持部20が立設されるとともに、磁石保持部20の前端部(先端部)には磁石17が保持されている。
【0016】
図2に示すように、底壁11において、上側壁12a側であって、且つ右側壁12c側には、開口13側へ突出するビス保持部18が所定の間隔をおいて複数(本実施形態では三つ)立設されている。そして、隣り合うビス保持部18同士の間に金属材料製の配線器具取付用ビス19の軸部19aが強制的に嵌入されることで、配線器具取付用ビス19が各ビス保持部18の間で保持されるようになっている。左側壁12dには、固定部材としての固定ビスB(図6参照)が挿通される挿通孔16が複数(実施形態では四つ)形成されている。固定ビスBは、配線ボックス10を柱Hに固定するために用いられる。
【0017】
図1に示すように、左側壁12dの外面には、壁W裏での設置状態で柱Hの側面に当接する当接部21が設けられている。当接部21は左側壁12dの外面から外側方へ膨出するように形成されている。当接部21は、配線ボックス10の開口13側であって、上下方向に沿って延びる板状をなす第1当接片21aと、第1当接片21aにおける底壁11側の面から底壁11側に向けて直線状に延びる複数の第2当接片21bとからなる。各第2当接片21bは板状をなすとともに、挿通孔16を避けるようにして左側壁12dの外面に配設されている。第1当接片21aには、当接部21を柱Hの側面に当接させた際に、柱Hの側面に食い込む突起22が二つ突設されている。
【0018】
次に、シート材30について説明する。
図3に示すように、シート材30は、建築基準法施行令第108条のニで定める技術的基準に適合する不燃材料からなり、本実施形態では略十字状の薄いシート状をなすアルミニウムからなる。また、シート材30の裏面には糊が塗布され、シート材30の裏面は、配線ボックス10の周壁に貼着される貼着面となっている。
【0019】
シート材30は、配線ボックス10の底壁11全体を被覆可能な大きさに形成された矩形状の底側被覆部31を有している。底側被覆部31の上縁には、配線ボックス10の上側壁12a全体を被覆可能な矩形状をなす上側被覆部32が一体形成されるとともに、底側被覆部31の下縁には、下側壁12b全体を被覆可能な矩形状をなす下側被覆部33が一体形成されている。底側被覆部31の右縁には、配線ボックス10の右側壁12c全体を被覆可能な矩形状をなす右側被覆部34が一体形成されるとともに、底側被覆部31の左縁には、左側壁12d全体を被覆可能な矩形状をなす左側被覆部35が一体形成されている。
【0020】
底側被覆部31の裏面の四隅には、配線ボックス10の底壁11の角部に対応する位置合わせ部31aが設けられている。各位置合わせ部31aは、配線ボックス10の底壁11の角部に対応するように、底側被覆部31に切り込みを入れることで形成されている。上側被覆部32及び下側被覆部33には、ケーブル挿通孔14の縁部の一部に沿ったU字状をなす切り込み32b,33bが形成されている。そして、上側被覆部32及び下側被覆部33における切り込み32b,33bの内側の部位には、貼付部32a,33aが形成されている。
【0021】
右側被覆部34及び左側被覆部35の上下方向に沿った長さL1は、底側被覆部31の上下方向に沿った長さL2よりも長くなっている。よって、右側被覆部34及び左側被覆部35の上端部は、底側被覆部31の上縁部よりも上方向へ突出しており、右側被覆部34及び左側被覆部35の下端部は、底側被覆部31の下縁部よりも下方向へ突出している。
【0022】
右側被覆部34の左右両縁部側であって、且つ右側被覆部34の上端部側及び下端部側には、上下方向に沿って延びる切り込み34aが形成されている。また、左側被覆部35の左右両縁部側であって、且つ左側被覆部35の上端部側及び下端部側には、上下方向に沿って延びる切り込み35aが形成されている。
【0023】
上記構成のシート材30を配線ボックス10に貼着する手順としては、まず、配線ボックス10の底壁11の角部を各位置合わせ部31aに位置合わせして、底側被覆部31の裏面を配線ボックス10の底壁11の外面に貼り付ける。続いて、図4に示すように、シート材30の上側被覆部32及び下側被覆部33の裏面を、配線ボックス10の上側壁12a及び下側壁12bの外面を覆うようにして貼り付ける。
【0024】
続いて、図5に示すように、シート材30の右側被覆部34及び左側被覆部35の裏面を、配線ボックス10の右側壁12c及び左側壁12dの外面を覆うようにして貼り付ける。このとき、突起22に対応して左側被覆部35が変形して、左側被覆部35の表面に突起22が現れる。さらに、右側被覆部34及び左側被覆部35の上下両端部を、配線ボックス10の上側壁12a及び下側壁12b側に折り曲げ、右側被覆部34及び左側被覆部35の上下両端部の裏面を、シート材30の上側被覆部32及び下側被覆部33の表面に貼り付ける。
【0025】
このようにして、配線ボックス10の周壁全体をシート材30によって外側から覆うようにして、シート材30を配線ボックス10の周壁の外面全体に貼着することで、配線ボックス10とシート材30とからなる耐火性配線ボックス1が構成される。
【0026】
次に、上記構成の耐火性配線ボックス1の壁Wに対する設置方法を説明する。
図6に示すように、まず、当接部21が柱Hの側面に当接するように耐火性配線ボックス1を配置する。このとき、図7において拡大して示すように、柱Hの側面に突起22が食い込むため、柱Hの側面に沿った耐火性配線ボックス1の移動が規制される。続いて、図6に示すように、配線ボックス10の挿通孔16に固定ビスBを挿通する。挿通孔16を通過した固定ビスBは、シート材30の左側被覆部35を貫通する。すなわち、シート材30は、固定ビスBが貫通可能な厚さで形成されている。そして、シート材30の左側被覆部35を貫通した固定ビスBを柱Hに強制的に螺入する。すると、耐火性配線ボックス1が柱Hに固定される。
【0027】
続いて、ケーブル挿通孔14と重合する上側被覆部32の部位に対してケーブルCを強制的に差し込んで上側被覆部32を貫通させ、ケーブル挿通孔14を介して配線ボックス10内にケーブルCを引き込む。すなわち、シート材30は、ケーブルCが貫通可能な厚さで形成されている。
【0028】
続いて、図7に示すように、柱Hの前面側に壁材W1を立設すると、耐火性配線ボックス1が壁W裏に設置される。そして、壁W表から図示しない磁石探知器を用いて磁石17の位置を探知するとともに、配線ボックス10の位置を探知し、図示しない電動穿孔具を用いて壁材W1に貫通孔Waを穿設する。すると、配線ボックス10の開口13が貫通孔Waを介して壁W表に臨まされる。
【0029】
続いて、磁石保持部20を基端側から切断除去するとともに、各ビス保持部18の間に保持された配線器具取付用ビス19を貫通孔Waを介して取り出して、これら配線器具取付用ビス19を用いて、配線器具を保持した配線器具保持枠(共に図示せず)を配線ボックス10に取り付ける。そして、配線ボックス10の開口13側に化粧プレート(図示せず)が取り付けられる。
【0030】
次に、本実施形態の耐火性配線ボックス1の作用について説明する。
火災等の発生時、合成樹脂製の配線ボックス10は耐火性を有していないため、火災により燃焼し易い。しかしながら、アルミニウムにより形成されたシート材30は簡易的な耐火性を有しているため燃焼し難く、火災により配線ボックス10が燃焼したとしても、このシート材30により、壁W裏に火炎が流入してしまうことが抑制される。
【0031】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)耐火性配線ボックス1を、合成樹脂製の配線ボックス10と、この配線ボックス10の周壁の外面全体を覆うように貼着され、固定ビスB又はケーブルCが貫通可能な厚さで形成されたアルミニウムからなるシート材30とで形成した。例えば、配線ボックス自体を金属製にすることで、配線ボックス自体に耐火性を有することができるが、配線ボックス自体を金属材料製にすると、本実施形態の配線ボックス10に設けられた磁石保持部20及びビス保持部18を形成する場合、金属を加工して形成しなければならない分だけ手間が掛かり、又、コストも嵩む。しかし、本実施形態によれば、配線ボックス10を合成樹脂材料で形成し、この配線ボックス10の周壁の外面全体を覆うように貼着されるシート材30をアルミニウムで形成した。このため、合成樹脂製の配線ボックス10を採用しながらも、シート材30により簡易的な耐火性を確保することができ、壁W裏に火炎が流入してしまうことを抑制することができる。
【0032】
(2)配線ボックス10の左側壁12dの外面には、壁W裏での設置状態で柱Hの側面に当接する当接部21を有するとともに、当接部21には柱Hに食い込む突起22が設けられている。そして、シート材30は、突起22に対応して変形してシート材30の表面に突起22が現れ得る柔軟性を有する厚さで形成されている。よって、シート材30の表面に突起22を現すことができ、シート材30の表面に現れた突起22を、シート材30を介して柱Hに食い込ませることができる。その結果、柱Hの側面に沿った耐火性配線ボックス1の移動を規制することができる。
【0033】
(3)例えば、配線ボックス自体を金属製にすると、電気的絶縁性を確保するために配線ボックスをアースする必要がある。しかし、合成樹脂材料で形成された配線ボックス10は電気的絶縁性が確保されているため、配線ボックス10をアースする必要が無く、構成を簡素化することができる。
【0034】
(4)シート材30は、建築基準法の不燃性を有する不燃材料であるアルミニウムからなる。よって、シート材30を、準不燃材料、難燃材料で形成する場合に比べて、シート材30の耐火性を確保することができる。
【0035】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図10に示すように、ケーブル挿通孔14に配管51が取り付けられていてもよい。この場合、まず、図8に示すように、右側被覆部34の上端部における切り込み34aよりも内側の部位を、切り込み34aに沿うようにしてめくり上げる。続いて、図9に示すように、貼付部32aをめくり上げる。このとき、貼付部32aの一部分が上側被覆部32に連結されている。その後、ケーブル挿通孔14のリブ14a(図1参照)を除去する。
【0036】
続いて、図10に示すように、配管51を配線ボックス10の右側壁12c側からケーブル挿通孔14に向けて挿入するとともにケーブル挿通孔14に取り付ける。その後、配管51の外面に貼付部32aを貼り付けるとともに、貼付部32aの一部を覆うように右側被覆部34の上端部における切り込み34aよりも内側の部位を貼付部32aの上面に貼り付ける。これによれば、ケーブル挿通孔14と配管51との間の隙間の一部分を覆うことができ、ケーブル挿通孔14と配管51との間の隙間を介して壁W裏に火炎が流入してしまうことを抑制することができる。
【0037】
○ 実施形態において、シート材30が、突起22に対応して変形しない厚さで形成されていてもよい。この場合、シート材30により突起22を覆わずに、突起22をシート材30から露出させる必要がある。
【0038】
○ 実施形態において、上側被覆部32の貼付部32aをめくり上げて、ケーブルCを、耐火性配線ボックス1の外側からケーブル挿通孔14を介して配線ボックス10内に引き込み、貼付部32aをケーブルCの外面に貼り付けてもよい。
【0039】
○ 実施形態において、位置合わせ部31aは底側被覆部31に切り込みを入れることで形成されていたが、これに限らず、配線ボックス10の底壁11の角部に対応する位置合わせ部としての目印が、底側被覆部31の裏面に記されていてもよい。
【0040】
○ 実施形態において、突起22を削除してもよい。
○ 実施形態において、シート材30は不燃材料であるアルミニウムにより形成されていたが、これに限らず、例えば、その他の不燃材料であるステンレスにより形成されていてもよい。
【0041】
○ 実施形態において、シート材30が、建築基準法で定められた準不燃材料や難燃材料で形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0042】
B…固定部材としての固定ビス、C…ケーブル、H…造営材としての柱、K1,K2…空間、W…壁、W1…壁材、1…耐火性配線ボックス、10…配線ボックス、11…底壁、12a…側壁としての上側壁、12b…側壁としての下側壁、12c…側壁としての右側壁、12d…側壁としての左側壁、13…開口、21…当接部、22…突起、30…シート材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁と、該底壁の周縁から立設された側壁とからなる周壁により前面に開口を有する有底箱状に形成されるとともに壁裏に設置され、壁を構築する造営材に固定される合成樹脂製の配線ボックスと、
前記配線ボックスの周壁の外面全体を覆うように貼着され、前記配線ボックスを前記造営材に固定する固定部材又はケーブルが貫通可能な厚さで形成された金属からなるシート材とからなることを特徴とする耐火性配線ボックス。
【請求項2】
前記配線ボックスの側壁の外面には、壁裏での設置状態で前記造営材の側面に当接する当接部が設けられるとともに、前記当接部には前記造営材に食い込む突起が設けられ、
前記シート材は、前記突起に対応して変形して前記シート材の表面に前記突起が現れ得る柔軟性を有する厚さで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の耐火性配線ボックス。
【請求項3】
前記配線ボックスは電気的絶縁性を有する合成樹脂からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の耐火性配線ボックス。
【請求項4】
前記シート材は、建築基準法の不燃性を有する金属からなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の耐火性配線ボックス。
【請求項5】
底壁と、該底壁の周縁から立設された側壁とからなる周壁により前面に開口を有する有底箱状に形成されるとともに壁裏に設置され、壁を構築する造営材に固定される合成樹脂製の配線ボックスの周壁の外面全体を覆うように貼着され、前記配線ボックスを前記造営材に固定する固定部材又はケーブルが貫通可能な厚さで形成された金属からなることを特徴とするシート材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−244816(P2012−244816A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113807(P2011−113807)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【Fターム(参考)】