耐震支持具
【課題】壁面等の固定面に対する貼付力の向上を確実に行うことが可能な耐震支持具を提供する。
【解決手段】壁面9にクッション部37を介して貼り付けられた固定側部材3と、固定側部材3に対してクッション部37の圧縮方向で位置決められ家具11の上面13に取り付けられる支持体側部材5と、固定側部材3及び支持体側部材5に各別に結合されて両者間を連結する連結部材7とを備えた耐震支持具1であって、支持体側部材5に形成され固定側部材3に突き当てられて位置決めを行う横突当部41と、連結部材7及び支持体側部材5間の結合時にクッション部37の圧縮方向での係合によって連結部材7を位置決める係合部73と、連結部材7に設けられ固定側部材3に圧縮方向で当接する当接部59とを備え、係合部73と連結部材7の当接部59との圧縮方向での寸法L1を、係合部73と固定側部材3との圧縮方向での寸法L2よりも大きく設定した。
【解決手段】壁面9にクッション部37を介して貼り付けられた固定側部材3と、固定側部材3に対してクッション部37の圧縮方向で位置決められ家具11の上面13に取り付けられる支持体側部材5と、固定側部材3及び支持体側部材5に各別に結合されて両者間を連結する連結部材7とを備えた耐震支持具1であって、支持体側部材5に形成され固定側部材3に突き当てられて位置決めを行う横突当部41と、連結部材7及び支持体側部材5間の結合時にクッション部37の圧縮方向での係合によって連結部材7を位置決める係合部73と、連結部材7に設けられ固定側部材3に圧縮方向で当接する当接部59とを備え、係合部73と連結部材7の当接部59との圧縮方向での寸法L1を、係合部73と固定側部材3との圧縮方向での寸法L2よりも大きく設定した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震による家具の転倒防止等に供される耐震支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家具等の耐震支持具としては、例えば特許文献1のように、固定片及び取付片と、固定片及び取付片間のコイル・スプリングとからなるものがある。この耐震支持具は、固定片を接着剤により固定面である壁面に貼付固定し、取付片を接着剤により被支持体面である家具の天板に貼付固定するようになっている。
【0003】
地震時等には、振動により家具等に入力される動的荷重をコイル・スプリングで緩衝することができる。
【0004】
かかる製品等に使用される接着剤には、壁面や家具等に損傷を与えずに剥がすこと可能な特性が要求される。このような特性の接着材は、引き剥がす方向の力が長時間作用すると、例え微弱な力であっても接着力が失われるが、適正に加圧しておけば、その後短時間の大きな引き剥がす力にも耐えることができる。
【0005】
しかし、特許文献1に記載のものでは、壁面側と家具側の接着面がコイル・スプリングによって自由に変位し、或いは両接着面が90度に維持されている場合であっても両接着面に適正な押し付け荷重を常に働かせることは困難であり、取り付けを行う作業者の技量によって当該荷重が大きく変化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−48765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題は、取付作業者によっては耐震性能にばらつきが生じて家具等を確実に支持できない点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、取付作業者による耐震性能のばらつきを抑制して家具等を確実に支持するために、壁面等の固定面にクッション部を介して貼り付けられ前記クッション部の圧縮によって前記固定面側に移動可能な固定側部材と、前記固定側部材に対して前記クッション部の圧縮方向で位置決められ家具等の被支持体面に取り付けられる支持体側部材と、前記固定側部材及び前記支持体側部材に各別に結合されて両者間を連結する連結部材とを備えた耐震支持具であって、前記支持体側部材に形成され前記固定側部材に突き当てられて前記位置決めを行う突当部と、前記連結部材及び前記支持体側部材間の結合時に前記圧縮方向での係合によって前記連結部材を位置決める係合部と、前記連結部材に設けられ前記固定側部材に前記圧縮方向で当接する当接部とを備え、前記係合部と前記連結部材の当接部との前記圧縮方向での寸法を、前記係合部と前記固定側部材との前記圧縮方向での寸法よりも大きく設定したことを最も主な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、連結部材と支持体側部材との結合により、係合部に対する連結部材の当接部及び固定側部材間の寸法差の分だけクッション部を圧縮してプリ・ロードを付与することができ、取付作業者による耐震性能のばらつきを抑制して家具等を確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】耐震支持具の取付状態を示す概略図である(実施例1)。
【図2】図1の耐震支持具の一部分解斜視図である(実施例1)。
【図3】図2の耐震支持具の断面図である(実施例1)。
【図4】図2の耐震支持具の側面図である(実施例1)。
【図5】図2の耐震支持具の平面図である(実施例1)。
【図6】図2の耐震支持具の底面図である(実施例1)。
【図7】図2の耐震支持具の正面図である(実施例1)。
【図8】図1の耐震支持具の取り付け手順を示す側面図である(実施例1)。
【図9】図1の耐震支持具の取り付け手順を示す側面図である(実施例1)。
【図10】図1の耐震支持具の取り付け手順を示す側面図である(実施例1)。
【図11】耐震支持具の取付状態を示す断面図である(実施例2)。
【図12】図11の耐震支持具の取り付け手順を示す斜視図である(実施例2)。
【図13】図11の耐震支持具の取り付け手順を示す側面図である(実施例2)。
【図14】図11の耐震支持具の取り付け手順を示す斜視図である(実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
取付作業者による耐震性能のばらつきを抑制して家具等を確実に支持するという目的を、固定側部材及び支持体側部材間を結合する連結部材の寸法設定によって実現した。
【実施例1】
【0012】
[耐震支持具の構成]
図1は、本発明の実施例1に係る耐震支持具の取付状態を示す概略図、図2は、図1の耐震支持具を示す一部分解斜視図、図3〜図7は、それぞれ図2の耐震支持具の断面図、側面図、平面図、底面図、正面図である。
【0013】
耐震支持具1は、家具等の被支持体を壁面等の固定面に支持するものであり、図1〜図7のように、固定側部材3と、支持体側部材5と、連結部材7とを備えている。なお、本実施例では、固定面である壁面9と被支持体面である家具11の上面13との間に適用され、壁面9に対して家具11を支持する場合を例にとって説明する。
【0014】
固定側部材3は、例えばアルミ合金等の金属製の押出材又は引抜材からなり、全体として中空の矩形平板状に形成されている。この固定側部材3は、図1〜図3のように、内部の幅方向両側及び中央に、押し出し又は引き出し方向(以下、「長手方向」と称する)に沿った孔部15a、17a、19aが区画されている。
【0015】
中央の孔部19aは、固定側部材3の表面4側でスリット21aにより開口して結合溝23aを構成している。スリット21aは、孔部19aよりも幅方向寸法が狭く設定されている。
【0016】
固定側部材3の幅方向一端部には、固定側部材3の壁面9に対する固定時に、家具11の上面に突き当てられる縦突当部24が設けられている。これにより、固定側部材3は、固定側部材3に対して縦方向で位置決められるようになっている。
【0017】
固定側部材3の長手方向両端部には、図2及び図3のように、カバー25,27が取り付けられる。カバー25,27は、一対の嵌合突起29が固定側部材3の孔部15a、17aに嵌合することで保持される。
【0018】
各カバーには、結合溝23aの孔部19a内に挿入される挿入突起33が設けられている。挿入突起33に対応した位置には、図2及び図5のように、スリット21aを覆う蓋部35が設けられている。なお、蓋部35は、カバー25,27を補強するリブとしても機能する。
【0019】
この固定側部材3は、図1〜図7のように、長手方向を壁面9の横方向に沿わせると共に幅方向を壁面9の縦方向に沿わせて固定されるようになっている。これにより、結合溝23aは、壁面9の横方向に沿って位置することになる。固定側部材3の壁面9への固定は、背面側のクッション部37を介して行われる。
【0020】
クッション部37は、例えばウレタン製スポンジ等の弾性体からなる。このクッション部37は、矩形形状に形成され、長手方向及び幅方向の寸法が固定側部材3よりも一回り小さく設定されている。
【0021】
クッション部37の一側は、図1〜図3のように、接着材又は粘着材によって固定側部材3の背面に取り付けられ、他側は、接着材又は粘着材からなる貼付面39が形成されて壁面9に対する貼り付けが行われる。これにより、クッション部37は、その伸縮により固定側部材3を壁面9側に対して近接離反移動可能に支持する。
【0022】
前記支持体側部材5は、固定側部材3と同一の押出材又は引抜材からなる同一構成となっている。このため、支持体側部材5については、固定側部材3と対応する構成部分にaをbに代えた符号を付すことで重複した説明を省略する。
【0023】
この支持体側部材5は、長手方向を壁面9の横方向に沿わせると共に幅方向をクッション部37の圧縮方向に沿わせて、家具11の上面13に固定されるようになっている。
【0024】
これにより、結合溝23aは、固定側部材3と同様に、壁面9の横方向に沿って位置することになる。なお、支持体側部材5の長手方向両端部にも、カバー25,27が取り付けられる(図2及び図7)。
【0025】
支持体側部材5の幅方向一端部には、平面からなる横突当部41が形成されている。横突当部41は、図1の二点差線で示すように、支持体側部材5の家具の上面13に対する固定時に、クッション部37が非圧縮の通常状態で固定側部材3の表面4に突き当てられる。これにより、支持体側部材5は、固定側部材3に対して圧縮方向で位置決められるようになっている。
【0026】
支持体側部材5の上面13への固定は、図3及び図6に明示するように、背面側の取付材43,45を介して行われる。取付材43,45は、アクリル等の接着材又は粘着材からなる矩形薄板状に形成されている。取付材43,45の一側面は、支持体側部材5の背面に取り付けられ、他側面は、家具の上面13に対する貼り付けを行わせる。
【0027】
このような支持体側部材5と固定側部材3との間は、図1〜図7のように、連結部材7によって連結される。連結部材7は、例えば、固定側部材3及び支持体側部材5と同様、アルミ合金等の金属製押出材又は引抜材からなる。連結部材7は、本体部47と、一対の結合突起49,51とを備えている。
【0028】
本体部47は、中空扇形の枠状に形成され、縦板部53、横板部55、弧状板部57を備えている。縦板部53は、固定側部材3に沿って配置される。縦板部53の表面は、平面からなる当接部59であり、固定側部材3の表面4にクッション部37の圧縮方向で当接する。
【0029】
横板部55は、支持体側部材5に沿って配置される。横板部55の一端部は、縦板部53の一端部に一体に結合されている。横板部55と縦板部53との他端部間は、弧状板部57によって一体に結合されている。なお、弧状板部57は、省略することも可能である。
【0030】
本体部47の両端部には、カバー61,63が取り付けられている。カバー61,63は、複数の嵌合突起65が本体部47の内周に嵌合することで保持されている。
【0031】
前記一対の結合突起49,51は、図3に明示するように、本体部47の縦板部53及び横板部55に各別に設けられている。一方の結合突起49は、縦板部53の表面から柱状の基部67aが一体に突出している。基部67aは、固定側部材3の結合溝23aに対し、スリット21aを挿通して横方向にスライド自在に係合する。
【0032】
結合突起49の先端部69aは、基部67aに対して固定側部材3の幅方向に膨出し結合溝23aの孔部19a内に横方向にスライド自在に係合する。これにより、結合突起49は、結合溝23aに対する抜け止めがなされて、連結部材7を固定側部材3に結合する。結合突起49の先端面71aは、孔部19aの底部に圧縮方向で当接している。
【0033】
他方の結合突起51は、結合突起49と同様に、基部67b及び先端部69bを備えている。すなわち、基部67bが支持体側部材5の結合溝23bのスリット21bに、先端部69bが結合溝23bの孔部19bに横方向にスライド自在に結合する。これにより、結合突起51は、結合溝23bに対する抜け止めがなされて、連結部材7を支持体側部材5に結合する。
【0034】
これらの結合突起51と結合溝23bとは、連結部材7及び支持体側部材5間の結合時に圧縮方向での係合によって連結部材7を位置決める係合部73を構成している。
【0035】
この係合部73と連結部材7の当接部59との圧縮方向での寸法L1は、図1のように、係合部73と固定側部材3との圧縮方向での寸法L2よりも大きく設定されている。なお、寸法L2は、クッション部37が通常状態での寸法を意味する。
【0036】
この寸法差により、固定側部材3は、連結部材7の当接部59によって押圧され、壁面9側に移動してクッション部37を圧縮する。従って、クッション部37に対して常に適正な加圧力を発生し続けてプリ・ロードを付与し、貼付面39の壁面9に対する貼付力を得ることができる。
[耐震支持具の組付け]
図8〜図10は、図1の耐震支持具の組付け手順を示している。
【0037】
本実施例の耐震支持具1では、図8のように、まず固定側部材3を壁面9に対して固定する。固定の際は、まず固定側部材3の縦突当部24を家具11の上面13に突き当てる。次いで、固定側部材3を圧縮方向(水平方向)に移動させて、クッション部37の貼付面39を壁面9に押し付ける。
【0038】
このとき、結合溝23aを壁面9の横方向に沿って位置する。こうして、固定側部材3は、クッション部37の貼付面39の貼付力によって壁面9に固定される。
【0039】
次いで、図9のように、支持体側部材5を家具の上面13に対して固定する。固定の際は、まず固定側部材3の表面4に支持体側部材5の横突当部41を突き当てて圧縮方向で位置決めておく。
【0040】
この状態で、支持体側部材5を全体として家具の上面13側に下降させ、取付材43,45の他側面を家具の上面13に押し付ける。これにより、支持体側部材5は、結合溝23bが壁面9の横方向に沿って位置させながら、取付材43,45の貼付力によって家具の上面13に固定される。
【0041】
次いで、図10及び図1のように、固定側部材3及び支持体側部材5間を連結部材7によって連結する。連結の際は、まず連結部材7の結合突起49,51を固定側部材3及び支持体側部材5の結合溝23a,23bの端部に位置させる。
【0042】
このとき、本実施例では、上記図1を参照して説明したように、寸法L1と寸法L2とで寸法差が設定されているので、固定側部材3を壁面9側に移動させてクッション部37を圧縮する。
【0043】
この状態で連結部材7を横方向移動させると、連結部材7の当接部59が固定側部材3の表面4に当接してクッション部37の圧縮状態を保持しつつ、結合突起49,51が結合溝23a,23bに対して各別にスライドして係合する。
【0044】
連結部材7を固定側部材3及び支持体側部材5の中央部付近まで移動させると、固定側部材3及び支持体側部材5間の連結部材7による連結が完了する。
【0045】
連結状態では、上記のように、クッション部37に対して常に適正な加圧力を発生し続けて圧縮状態の保持によるプリ・ロードを付与することができ、貼付面39の壁面9に対する貼付力を確実に得ることができる。
【0046】
しかも、クッション部37の弾性力によって連結部材7が反圧縮方向に付勢されるので、支持体側部材5と連結部材7との間の結合状態の保持も確実に行わせることができる。
【0047】
その後は、図2〜図7のように、固定側部材3、支持体側部材5、連結部材7にカバー25,27,61,63が取り付けられる。このとき、固定側部材3及び支持体側部材5のカバー25,27の挿入突起33の先端が結合突起49,51近傍に位置し、それらの結合溝23a,23bに対するスライドを規制することができる。このため、本実施例では、より確実に結合状態を保持することができる。
【0048】
このように組み付けられた耐震支持具1では、地震時等に壁面9或いは家具11から入力された振動をクッション部37で吸収することができ、壁面9に対して家具11を確実に支持して転倒を防止することができる。
【0049】
また、地震発生時には、家具11が壁面9に対する離反方向の力及び縦方向の力を受ける。離反方向の力の場合、耐震支持具1は、支持体側部材5の家具11の上面13に対する貼付面にせん断応力が作用し、このせん断力が連結部材7を介して固定側部材3の壁面9に対する貼付面に引張力として伝わって引き剥がし方向の応力を発生させる。
【0050】
このとき、耐震支持具1では、連結部材7の結合突起49と固定側部材3の結合溝23aとが中央部に横方向に沿って設けられているので、上記引き剥がし力を固定側部材3の貼付面に均等に作用させることができる。
【0051】
縦方向の力の場合は、上記とは逆に、固定側部材3の壁面9に対する貼付面にせん断応力が作用し、このせん断力が連結部材7を介して支持体側部材5の家具11の上面13に対する貼付面に引張力として伝わって引き剥がし方向の応力を発生させる。
【0052】
この場合も、上記同様に引き剥がし力を支持体側部材5の貼付面に均等に作用させることができる。
【0053】
このため、耐震支持具1では、かかる引き剥がし力に対して、固定側部材3及び支持体側部材5の貼付面が確実に対抗することができ、家具11の壁面9に対する支持状態を維持して地震時の家具等の転倒を確実に防止できる。
[実施例1の効果]
本実施例の耐震支持具1は、支持体側部材5に形成され固定側部材3に突き当てられて位置決めを行う横突当部41と、連結部材7及び支持体側部材5間の結合時にクッション部37の圧縮方向での係合によって連結部材7を位置決める係合部73と、連結部材7に設けられ固定側部材3に圧縮方向で当接する当接部59とを備え、係合部73と連結部材7の当接部59との圧縮方向での寸法L1を、係合部73と固定側部材3との圧縮方向での寸法L2よりも大きく設定した。
【0054】
従って、耐震支持具1では、連結部材7と支持体側部材5との結合により、寸法L1と寸法L2の寸法差の分だけクッション部37を圧縮してプリ・ロードを付与することができる。
【0055】
このため、耐震支持具1では、取付作業者によるクッション部37の圧縮量のばらつきをなくして、クッション部37に対して常に適正な加圧力を発生し続けることができ、壁面9に対する貼付力を確実に得ることができる。結果として、長期間確実に家具11の転倒防止機能を発揮することができる。
【0056】
このように、耐震支持具1では、取付作業者による耐震性能のばらつきを抑制して、家具11を確実に支持することができる。
【0057】
また、耐震支持具1は、固定側部材3及び支持体側部材5と連結部材7との各間に、圧縮方向に交差する固定面の横方向に沿った結合溝23a,23bと、該結合溝23a,23bに対してスライド自在に係合する結合突起49,51とを備えている。
【0058】
従って、耐震支持具1では、連結部材7を横方向移動によって固定側部材3と支持体側部材5との間を結合することができ、例えば家具11の上面13と天井面との間等の縦方向のスペースが狭い場合でも確実に取り付けを行わせることができる。
【0059】
しかも、係合部73は、結合溝23b及び結合突起51からなるので、支持体側部材5及び連結部材7間の結合と同時に圧縮方向での係合による位置決めを行わせることができる。
【0060】
また、本実施例では、固定側部材3及び支持体側部材5の結合溝23a,23bとこれに連結部材7の結合突起49,51とが、横方向に沿って中央部に設けられている。このため、耐震支持具1は、固定側部材3及び支持体側部材5の貼付面に働くせん断力が、同他方の貼付面に対し中央部に作用する引張力として伝わり均等な引き剥がし力として作用させることができる。
【0061】
従って、耐震支持具1では、かかる引き剥がし力に対して、固定側部材3及び支持体側部材5の貼付面が確実に対抗することができ、家具11の壁面9に対する支持状態を維持して地震時の家具等の転倒を確実に防止できる。
【0062】
さらに、耐震支持具1は、壁面9と家具11の上面13とでなす直角度が狂っている場合であっても、固定側部材3及び支持体側部材5の貼付面を、クッション部37及び取付材43,45の撓みによって壁面9と家具11の上面13とに確実に密着させることができる。
【0063】
また、耐震支持具1は、固定側部材3及び支持体側部材5が同一の押出材又は引抜材からなるので、構成を簡素化することができると共にコスト低減を図ることができる。
【0064】
しかも、押出材又は引抜材の切断長さを調整するだけで、固定側部材3及び支持体側部材5の大きさや壁面9及び家具11の上面13に対する取付力(貼付力)を容易に調整することができる。
【実施例2】
【0065】
図11は、本発明の実施例2に係る耐震支持具の取付状態を示す断面図である。なお、本実施例では、上記実施例1と対応する構成部分に同符号或いは同符号にAを付した符号を付して重複した説明を省略する。
【0066】
本実施例の耐震支持具1Aは、図11のように、実施例1に対する直交方向で固定側部材3Aを壁面9に取り付け、L字状の連結部材7A及びボルト・ナットからなる結合突起49A,51Aを適用したものである。なお、固定側部材3A及び支持体側部材5A自体は、上記実施例1の固定側部材3及び支持体側部材5と同様に、同一の押出材又は引抜材を用いている。
【0067】
固定側部材3Aは、長手方向を壁面9の縦方向に沿わせると共に幅方向を壁面9の横方向に沿わせている。これにより、結合溝23Aaは、壁面9の縦方向に沿って位置している。支持体側部材5Aは、実施例1同様、家具11の上面13に対して長手方向を壁面9の横方向に沿わせている。
【0068】
連結部材7Aは、本体部47Aと、一対の結合突起49A,51Aとを備えている。
【0069】
本体部47Aは、L字状に形成され、縦板部53A及び横板部55Aからなっている。縦板部53Aの表面には、平面からなる当接部59Aが形成されている。縦板部53Aの一端部には、横板部55Aの一端部が一体に結合されている。これら縦板部53Aと横板部55Aには、結合突起49A,51Aが各別に設けられている。
【0070】
結合突起49Aは、縦板部53Aの挿通孔75aを挿通する軸部77a(ボルト)を備えている。軸部77aの外周には、雄ねじ部79aが形成されている。軸部77aの先端は、結合溝23Aaのスリット21Aaを介して孔部19Aa内に位置している。この先端には、膨出部81aが設けられている。
【0071】
膨出部81aは、軸部77aに対して固定側部材3Aの幅方向に膨出している。膨出部81aの両側には、カバー25A,27Aの挿入突起33Aの先端が当接し、連結部材7Aを縦方向に位置決められるようになっている。なお、挿入突起33Aは、結合溝23Aaと略同一断面となっており、係合溝23Aへの挿入によって嵌合される。また、本実施例のカバー25A,27Aは、蓋部35が省略されている。
【0072】
軸部77aの基端は、縦板部53Aの裏面側に突出し、雌ねじ部材82a(ナット)が螺合されている。この雌ねじ部材82aと軸部77a先端の膨出部81aとで、固定側部材3Aのスリット21Aの両縁部と縦板部53Aとの間を締結する。
【0073】
結合突起51Aは、結合突起49Aと同一構成となっている。すなわち、結合突起51Aは、横板部55Aの挿通孔75bを挿通する軸部77bを備え、軸部77b先端に膨出部81bが設けられている。
【0074】
膨出部81bの両側には、カバー25A,27A(図示せず)の挿入突起33Aの先端が当接し、連結部材7Aを圧縮方向で位置決めるようになっている。
【0075】
本実施例においても、これらの結合突起51Aと結合溝23Abとが係合部73Aを構成している。従って、係合部73Aと連結部材7Aの当接部59Aとの圧縮方向での寸法L1は、係合部73Aと固定側部材3Aとの圧縮方向での寸法L2よりも大きく設定されている。この寸法差によるプリ・ロードをクッション部37に対して付与し、貼付面39の壁面9に対する貼付力を得ることができる。
[耐震支持具の組付け]
図12〜図14は、図11の耐震支持具の組付け手順を示している。
【0076】
本実施例の耐震支持具1Aでは、図12及び図13のように、上記実施例と同様にして固定側部材3A及び支持体側部材5Aを壁面9及び家具11の上面13に対して各別に固定する。ただし、本実施例では、予め固定側部材3Aの下方側に位置するカバー25Aを固定側部材3Aに取り付けておくと共に、固定時に結合溝23Aaを壁面9の縦方向に沿って位置させる。
【0077】
次いで、図13のように、固定側部材3A及び支持体側部材5A間を連結部材7Aによって結合する。このとき、一方の結合突起49Aは、連結部材7Aに対して取り付けておく。他方の結合突起51Aは、支持体側部材5Aに取り付けておく。
【0078】
結合突起49Aの取り付けは、連結部材7Aの挿通孔75aを挿通した軸部77aに雌ねじ部材82aを緩く螺合することで行われる。結合突起51Aの取り付けは、軸部77bに雌ねじ部材82bを螺合せずに、支持体側部材5Aの結合溝23Ab内に膨出部81bを係合させることで行われる。
【0079】
この状態で、連結部材7Aの結合突起49Aを固定側部材3の結合溝23Aaに上方からスライド係合させると共に連結部材7Aの挿通孔75bに結合突起51Aの軸部77bを挿通させる。
【0080】
このとき、本実施例においても、寸法L1と寸法L2との寸法差だけ、固定側部材3Aを壁面9側に移動させてクッション部37を圧縮することができる。従って、耐震支持具1Aでは、上記実施例1同様にプリ・ロードを付与することができ、貼付面39の壁面9に対する貼付力を得ることができる。
【0081】
その後は、結合突起49Aの雌ねじ部材82aを締め込むと共に結合突起51Aの軸部77bに雌ねじ部材82bのねじ込む。これにより、結合突起49A,51Aの膨出部81a,81bと雌ねじ部材82a,82bとにより、固定側部材3A及び支持体側部材5Aのスリット21Aa,21Ab周囲と連結部材7Aの縦板部53A及び横板部55Aとの間を締結固定することができる。
【0082】
その後は、図11のように、固定側部材3A及び支持体側部材5Aにカバー27A,27Aが取り付けられて、耐震支持具1Aの組付けが完了する。
[実施例2の効果]
本実施例においても、上記実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
[その他]
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種の設計変更が可能である。
【0083】
例えば、上記実施例では、結合突起49,51,49A,51Aを連結部材7,7A側に設け、結合溝23a,23b,23Aa,23Abを固定側部材3,3A及び支持体側部材5,5Aに設けていたが、これとは逆に結合突起を固定側部材及び支持体側部材に、結合溝を連結部材に設けてもよい。
【0084】
また、実施例1では、連結部材7の縦板部53の表面を当接部59としていたが、例えば結合突起49の先端面71aを当接部とすることも可能である。この場合、連結部材7の縦板部53の表面は、固定側部材3に当接させなくても良い。
【符号の説明】
【0085】
1 耐震支持具
3 固定側部材
5 支持体側部材
9 壁面(固定面)
13 上面(被支持体面)
23a,23b 結合溝
33A 挿入突起
37 クッション部
39 貼付面
41 横突当部
49,51 結合突起
73 係合部
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震による家具の転倒防止等に供される耐震支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家具等の耐震支持具としては、例えば特許文献1のように、固定片及び取付片と、固定片及び取付片間のコイル・スプリングとからなるものがある。この耐震支持具は、固定片を接着剤により固定面である壁面に貼付固定し、取付片を接着剤により被支持体面である家具の天板に貼付固定するようになっている。
【0003】
地震時等には、振動により家具等に入力される動的荷重をコイル・スプリングで緩衝することができる。
【0004】
かかる製品等に使用される接着剤には、壁面や家具等に損傷を与えずに剥がすこと可能な特性が要求される。このような特性の接着材は、引き剥がす方向の力が長時間作用すると、例え微弱な力であっても接着力が失われるが、適正に加圧しておけば、その後短時間の大きな引き剥がす力にも耐えることができる。
【0005】
しかし、特許文献1に記載のものでは、壁面側と家具側の接着面がコイル・スプリングによって自由に変位し、或いは両接着面が90度に維持されている場合であっても両接着面に適正な押し付け荷重を常に働かせることは困難であり、取り付けを行う作業者の技量によって当該荷重が大きく変化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−48765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題は、取付作業者によっては耐震性能にばらつきが生じて家具等を確実に支持できない点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、取付作業者による耐震性能のばらつきを抑制して家具等を確実に支持するために、壁面等の固定面にクッション部を介して貼り付けられ前記クッション部の圧縮によって前記固定面側に移動可能な固定側部材と、前記固定側部材に対して前記クッション部の圧縮方向で位置決められ家具等の被支持体面に取り付けられる支持体側部材と、前記固定側部材及び前記支持体側部材に各別に結合されて両者間を連結する連結部材とを備えた耐震支持具であって、前記支持体側部材に形成され前記固定側部材に突き当てられて前記位置決めを行う突当部と、前記連結部材及び前記支持体側部材間の結合時に前記圧縮方向での係合によって前記連結部材を位置決める係合部と、前記連結部材に設けられ前記固定側部材に前記圧縮方向で当接する当接部とを備え、前記係合部と前記連結部材の当接部との前記圧縮方向での寸法を、前記係合部と前記固定側部材との前記圧縮方向での寸法よりも大きく設定したことを最も主な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、連結部材と支持体側部材との結合により、係合部に対する連結部材の当接部及び固定側部材間の寸法差の分だけクッション部を圧縮してプリ・ロードを付与することができ、取付作業者による耐震性能のばらつきを抑制して家具等を確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】耐震支持具の取付状態を示す概略図である(実施例1)。
【図2】図1の耐震支持具の一部分解斜視図である(実施例1)。
【図3】図2の耐震支持具の断面図である(実施例1)。
【図4】図2の耐震支持具の側面図である(実施例1)。
【図5】図2の耐震支持具の平面図である(実施例1)。
【図6】図2の耐震支持具の底面図である(実施例1)。
【図7】図2の耐震支持具の正面図である(実施例1)。
【図8】図1の耐震支持具の取り付け手順を示す側面図である(実施例1)。
【図9】図1の耐震支持具の取り付け手順を示す側面図である(実施例1)。
【図10】図1の耐震支持具の取り付け手順を示す側面図である(実施例1)。
【図11】耐震支持具の取付状態を示す断面図である(実施例2)。
【図12】図11の耐震支持具の取り付け手順を示す斜視図である(実施例2)。
【図13】図11の耐震支持具の取り付け手順を示す側面図である(実施例2)。
【図14】図11の耐震支持具の取り付け手順を示す斜視図である(実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
取付作業者による耐震性能のばらつきを抑制して家具等を確実に支持するという目的を、固定側部材及び支持体側部材間を結合する連結部材の寸法設定によって実現した。
【実施例1】
【0012】
[耐震支持具の構成]
図1は、本発明の実施例1に係る耐震支持具の取付状態を示す概略図、図2は、図1の耐震支持具を示す一部分解斜視図、図3〜図7は、それぞれ図2の耐震支持具の断面図、側面図、平面図、底面図、正面図である。
【0013】
耐震支持具1は、家具等の被支持体を壁面等の固定面に支持するものであり、図1〜図7のように、固定側部材3と、支持体側部材5と、連結部材7とを備えている。なお、本実施例では、固定面である壁面9と被支持体面である家具11の上面13との間に適用され、壁面9に対して家具11を支持する場合を例にとって説明する。
【0014】
固定側部材3は、例えばアルミ合金等の金属製の押出材又は引抜材からなり、全体として中空の矩形平板状に形成されている。この固定側部材3は、図1〜図3のように、内部の幅方向両側及び中央に、押し出し又は引き出し方向(以下、「長手方向」と称する)に沿った孔部15a、17a、19aが区画されている。
【0015】
中央の孔部19aは、固定側部材3の表面4側でスリット21aにより開口して結合溝23aを構成している。スリット21aは、孔部19aよりも幅方向寸法が狭く設定されている。
【0016】
固定側部材3の幅方向一端部には、固定側部材3の壁面9に対する固定時に、家具11の上面に突き当てられる縦突当部24が設けられている。これにより、固定側部材3は、固定側部材3に対して縦方向で位置決められるようになっている。
【0017】
固定側部材3の長手方向両端部には、図2及び図3のように、カバー25,27が取り付けられる。カバー25,27は、一対の嵌合突起29が固定側部材3の孔部15a、17aに嵌合することで保持される。
【0018】
各カバーには、結合溝23aの孔部19a内に挿入される挿入突起33が設けられている。挿入突起33に対応した位置には、図2及び図5のように、スリット21aを覆う蓋部35が設けられている。なお、蓋部35は、カバー25,27を補強するリブとしても機能する。
【0019】
この固定側部材3は、図1〜図7のように、長手方向を壁面9の横方向に沿わせると共に幅方向を壁面9の縦方向に沿わせて固定されるようになっている。これにより、結合溝23aは、壁面9の横方向に沿って位置することになる。固定側部材3の壁面9への固定は、背面側のクッション部37を介して行われる。
【0020】
クッション部37は、例えばウレタン製スポンジ等の弾性体からなる。このクッション部37は、矩形形状に形成され、長手方向及び幅方向の寸法が固定側部材3よりも一回り小さく設定されている。
【0021】
クッション部37の一側は、図1〜図3のように、接着材又は粘着材によって固定側部材3の背面に取り付けられ、他側は、接着材又は粘着材からなる貼付面39が形成されて壁面9に対する貼り付けが行われる。これにより、クッション部37は、その伸縮により固定側部材3を壁面9側に対して近接離反移動可能に支持する。
【0022】
前記支持体側部材5は、固定側部材3と同一の押出材又は引抜材からなる同一構成となっている。このため、支持体側部材5については、固定側部材3と対応する構成部分にaをbに代えた符号を付すことで重複した説明を省略する。
【0023】
この支持体側部材5は、長手方向を壁面9の横方向に沿わせると共に幅方向をクッション部37の圧縮方向に沿わせて、家具11の上面13に固定されるようになっている。
【0024】
これにより、結合溝23aは、固定側部材3と同様に、壁面9の横方向に沿って位置することになる。なお、支持体側部材5の長手方向両端部にも、カバー25,27が取り付けられる(図2及び図7)。
【0025】
支持体側部材5の幅方向一端部には、平面からなる横突当部41が形成されている。横突当部41は、図1の二点差線で示すように、支持体側部材5の家具の上面13に対する固定時に、クッション部37が非圧縮の通常状態で固定側部材3の表面4に突き当てられる。これにより、支持体側部材5は、固定側部材3に対して圧縮方向で位置決められるようになっている。
【0026】
支持体側部材5の上面13への固定は、図3及び図6に明示するように、背面側の取付材43,45を介して行われる。取付材43,45は、アクリル等の接着材又は粘着材からなる矩形薄板状に形成されている。取付材43,45の一側面は、支持体側部材5の背面に取り付けられ、他側面は、家具の上面13に対する貼り付けを行わせる。
【0027】
このような支持体側部材5と固定側部材3との間は、図1〜図7のように、連結部材7によって連結される。連結部材7は、例えば、固定側部材3及び支持体側部材5と同様、アルミ合金等の金属製押出材又は引抜材からなる。連結部材7は、本体部47と、一対の結合突起49,51とを備えている。
【0028】
本体部47は、中空扇形の枠状に形成され、縦板部53、横板部55、弧状板部57を備えている。縦板部53は、固定側部材3に沿って配置される。縦板部53の表面は、平面からなる当接部59であり、固定側部材3の表面4にクッション部37の圧縮方向で当接する。
【0029】
横板部55は、支持体側部材5に沿って配置される。横板部55の一端部は、縦板部53の一端部に一体に結合されている。横板部55と縦板部53との他端部間は、弧状板部57によって一体に結合されている。なお、弧状板部57は、省略することも可能である。
【0030】
本体部47の両端部には、カバー61,63が取り付けられている。カバー61,63は、複数の嵌合突起65が本体部47の内周に嵌合することで保持されている。
【0031】
前記一対の結合突起49,51は、図3に明示するように、本体部47の縦板部53及び横板部55に各別に設けられている。一方の結合突起49は、縦板部53の表面から柱状の基部67aが一体に突出している。基部67aは、固定側部材3の結合溝23aに対し、スリット21aを挿通して横方向にスライド自在に係合する。
【0032】
結合突起49の先端部69aは、基部67aに対して固定側部材3の幅方向に膨出し結合溝23aの孔部19a内に横方向にスライド自在に係合する。これにより、結合突起49は、結合溝23aに対する抜け止めがなされて、連結部材7を固定側部材3に結合する。結合突起49の先端面71aは、孔部19aの底部に圧縮方向で当接している。
【0033】
他方の結合突起51は、結合突起49と同様に、基部67b及び先端部69bを備えている。すなわち、基部67bが支持体側部材5の結合溝23bのスリット21bに、先端部69bが結合溝23bの孔部19bに横方向にスライド自在に結合する。これにより、結合突起51は、結合溝23bに対する抜け止めがなされて、連結部材7を支持体側部材5に結合する。
【0034】
これらの結合突起51と結合溝23bとは、連結部材7及び支持体側部材5間の結合時に圧縮方向での係合によって連結部材7を位置決める係合部73を構成している。
【0035】
この係合部73と連結部材7の当接部59との圧縮方向での寸法L1は、図1のように、係合部73と固定側部材3との圧縮方向での寸法L2よりも大きく設定されている。なお、寸法L2は、クッション部37が通常状態での寸法を意味する。
【0036】
この寸法差により、固定側部材3は、連結部材7の当接部59によって押圧され、壁面9側に移動してクッション部37を圧縮する。従って、クッション部37に対して常に適正な加圧力を発生し続けてプリ・ロードを付与し、貼付面39の壁面9に対する貼付力を得ることができる。
[耐震支持具の組付け]
図8〜図10は、図1の耐震支持具の組付け手順を示している。
【0037】
本実施例の耐震支持具1では、図8のように、まず固定側部材3を壁面9に対して固定する。固定の際は、まず固定側部材3の縦突当部24を家具11の上面13に突き当てる。次いで、固定側部材3を圧縮方向(水平方向)に移動させて、クッション部37の貼付面39を壁面9に押し付ける。
【0038】
このとき、結合溝23aを壁面9の横方向に沿って位置する。こうして、固定側部材3は、クッション部37の貼付面39の貼付力によって壁面9に固定される。
【0039】
次いで、図9のように、支持体側部材5を家具の上面13に対して固定する。固定の際は、まず固定側部材3の表面4に支持体側部材5の横突当部41を突き当てて圧縮方向で位置決めておく。
【0040】
この状態で、支持体側部材5を全体として家具の上面13側に下降させ、取付材43,45の他側面を家具の上面13に押し付ける。これにより、支持体側部材5は、結合溝23bが壁面9の横方向に沿って位置させながら、取付材43,45の貼付力によって家具の上面13に固定される。
【0041】
次いで、図10及び図1のように、固定側部材3及び支持体側部材5間を連結部材7によって連結する。連結の際は、まず連結部材7の結合突起49,51を固定側部材3及び支持体側部材5の結合溝23a,23bの端部に位置させる。
【0042】
このとき、本実施例では、上記図1を参照して説明したように、寸法L1と寸法L2とで寸法差が設定されているので、固定側部材3を壁面9側に移動させてクッション部37を圧縮する。
【0043】
この状態で連結部材7を横方向移動させると、連結部材7の当接部59が固定側部材3の表面4に当接してクッション部37の圧縮状態を保持しつつ、結合突起49,51が結合溝23a,23bに対して各別にスライドして係合する。
【0044】
連結部材7を固定側部材3及び支持体側部材5の中央部付近まで移動させると、固定側部材3及び支持体側部材5間の連結部材7による連結が完了する。
【0045】
連結状態では、上記のように、クッション部37に対して常に適正な加圧力を発生し続けて圧縮状態の保持によるプリ・ロードを付与することができ、貼付面39の壁面9に対する貼付力を確実に得ることができる。
【0046】
しかも、クッション部37の弾性力によって連結部材7が反圧縮方向に付勢されるので、支持体側部材5と連結部材7との間の結合状態の保持も確実に行わせることができる。
【0047】
その後は、図2〜図7のように、固定側部材3、支持体側部材5、連結部材7にカバー25,27,61,63が取り付けられる。このとき、固定側部材3及び支持体側部材5のカバー25,27の挿入突起33の先端が結合突起49,51近傍に位置し、それらの結合溝23a,23bに対するスライドを規制することができる。このため、本実施例では、より確実に結合状態を保持することができる。
【0048】
このように組み付けられた耐震支持具1では、地震時等に壁面9或いは家具11から入力された振動をクッション部37で吸収することができ、壁面9に対して家具11を確実に支持して転倒を防止することができる。
【0049】
また、地震発生時には、家具11が壁面9に対する離反方向の力及び縦方向の力を受ける。離反方向の力の場合、耐震支持具1は、支持体側部材5の家具11の上面13に対する貼付面にせん断応力が作用し、このせん断力が連結部材7を介して固定側部材3の壁面9に対する貼付面に引張力として伝わって引き剥がし方向の応力を発生させる。
【0050】
このとき、耐震支持具1では、連結部材7の結合突起49と固定側部材3の結合溝23aとが中央部に横方向に沿って設けられているので、上記引き剥がし力を固定側部材3の貼付面に均等に作用させることができる。
【0051】
縦方向の力の場合は、上記とは逆に、固定側部材3の壁面9に対する貼付面にせん断応力が作用し、このせん断力が連結部材7を介して支持体側部材5の家具11の上面13に対する貼付面に引張力として伝わって引き剥がし方向の応力を発生させる。
【0052】
この場合も、上記同様に引き剥がし力を支持体側部材5の貼付面に均等に作用させることができる。
【0053】
このため、耐震支持具1では、かかる引き剥がし力に対して、固定側部材3及び支持体側部材5の貼付面が確実に対抗することができ、家具11の壁面9に対する支持状態を維持して地震時の家具等の転倒を確実に防止できる。
[実施例1の効果]
本実施例の耐震支持具1は、支持体側部材5に形成され固定側部材3に突き当てられて位置決めを行う横突当部41と、連結部材7及び支持体側部材5間の結合時にクッション部37の圧縮方向での係合によって連結部材7を位置決める係合部73と、連結部材7に設けられ固定側部材3に圧縮方向で当接する当接部59とを備え、係合部73と連結部材7の当接部59との圧縮方向での寸法L1を、係合部73と固定側部材3との圧縮方向での寸法L2よりも大きく設定した。
【0054】
従って、耐震支持具1では、連結部材7と支持体側部材5との結合により、寸法L1と寸法L2の寸法差の分だけクッション部37を圧縮してプリ・ロードを付与することができる。
【0055】
このため、耐震支持具1では、取付作業者によるクッション部37の圧縮量のばらつきをなくして、クッション部37に対して常に適正な加圧力を発生し続けることができ、壁面9に対する貼付力を確実に得ることができる。結果として、長期間確実に家具11の転倒防止機能を発揮することができる。
【0056】
このように、耐震支持具1では、取付作業者による耐震性能のばらつきを抑制して、家具11を確実に支持することができる。
【0057】
また、耐震支持具1は、固定側部材3及び支持体側部材5と連結部材7との各間に、圧縮方向に交差する固定面の横方向に沿った結合溝23a,23bと、該結合溝23a,23bに対してスライド自在に係合する結合突起49,51とを備えている。
【0058】
従って、耐震支持具1では、連結部材7を横方向移動によって固定側部材3と支持体側部材5との間を結合することができ、例えば家具11の上面13と天井面との間等の縦方向のスペースが狭い場合でも確実に取り付けを行わせることができる。
【0059】
しかも、係合部73は、結合溝23b及び結合突起51からなるので、支持体側部材5及び連結部材7間の結合と同時に圧縮方向での係合による位置決めを行わせることができる。
【0060】
また、本実施例では、固定側部材3及び支持体側部材5の結合溝23a,23bとこれに連結部材7の結合突起49,51とが、横方向に沿って中央部に設けられている。このため、耐震支持具1は、固定側部材3及び支持体側部材5の貼付面に働くせん断力が、同他方の貼付面に対し中央部に作用する引張力として伝わり均等な引き剥がし力として作用させることができる。
【0061】
従って、耐震支持具1では、かかる引き剥がし力に対して、固定側部材3及び支持体側部材5の貼付面が確実に対抗することができ、家具11の壁面9に対する支持状態を維持して地震時の家具等の転倒を確実に防止できる。
【0062】
さらに、耐震支持具1は、壁面9と家具11の上面13とでなす直角度が狂っている場合であっても、固定側部材3及び支持体側部材5の貼付面を、クッション部37及び取付材43,45の撓みによって壁面9と家具11の上面13とに確実に密着させることができる。
【0063】
また、耐震支持具1は、固定側部材3及び支持体側部材5が同一の押出材又は引抜材からなるので、構成を簡素化することができると共にコスト低減を図ることができる。
【0064】
しかも、押出材又は引抜材の切断長さを調整するだけで、固定側部材3及び支持体側部材5の大きさや壁面9及び家具11の上面13に対する取付力(貼付力)を容易に調整することができる。
【実施例2】
【0065】
図11は、本発明の実施例2に係る耐震支持具の取付状態を示す断面図である。なお、本実施例では、上記実施例1と対応する構成部分に同符号或いは同符号にAを付した符号を付して重複した説明を省略する。
【0066】
本実施例の耐震支持具1Aは、図11のように、実施例1に対する直交方向で固定側部材3Aを壁面9に取り付け、L字状の連結部材7A及びボルト・ナットからなる結合突起49A,51Aを適用したものである。なお、固定側部材3A及び支持体側部材5A自体は、上記実施例1の固定側部材3及び支持体側部材5と同様に、同一の押出材又は引抜材を用いている。
【0067】
固定側部材3Aは、長手方向を壁面9の縦方向に沿わせると共に幅方向を壁面9の横方向に沿わせている。これにより、結合溝23Aaは、壁面9の縦方向に沿って位置している。支持体側部材5Aは、実施例1同様、家具11の上面13に対して長手方向を壁面9の横方向に沿わせている。
【0068】
連結部材7Aは、本体部47Aと、一対の結合突起49A,51Aとを備えている。
【0069】
本体部47Aは、L字状に形成され、縦板部53A及び横板部55Aからなっている。縦板部53Aの表面には、平面からなる当接部59Aが形成されている。縦板部53Aの一端部には、横板部55Aの一端部が一体に結合されている。これら縦板部53Aと横板部55Aには、結合突起49A,51Aが各別に設けられている。
【0070】
結合突起49Aは、縦板部53Aの挿通孔75aを挿通する軸部77a(ボルト)を備えている。軸部77aの外周には、雄ねじ部79aが形成されている。軸部77aの先端は、結合溝23Aaのスリット21Aaを介して孔部19Aa内に位置している。この先端には、膨出部81aが設けられている。
【0071】
膨出部81aは、軸部77aに対して固定側部材3Aの幅方向に膨出している。膨出部81aの両側には、カバー25A,27Aの挿入突起33Aの先端が当接し、連結部材7Aを縦方向に位置決められるようになっている。なお、挿入突起33Aは、結合溝23Aaと略同一断面となっており、係合溝23Aへの挿入によって嵌合される。また、本実施例のカバー25A,27Aは、蓋部35が省略されている。
【0072】
軸部77aの基端は、縦板部53Aの裏面側に突出し、雌ねじ部材82a(ナット)が螺合されている。この雌ねじ部材82aと軸部77a先端の膨出部81aとで、固定側部材3Aのスリット21Aの両縁部と縦板部53Aとの間を締結する。
【0073】
結合突起51Aは、結合突起49Aと同一構成となっている。すなわち、結合突起51Aは、横板部55Aの挿通孔75bを挿通する軸部77bを備え、軸部77b先端に膨出部81bが設けられている。
【0074】
膨出部81bの両側には、カバー25A,27A(図示せず)の挿入突起33Aの先端が当接し、連結部材7Aを圧縮方向で位置決めるようになっている。
【0075】
本実施例においても、これらの結合突起51Aと結合溝23Abとが係合部73Aを構成している。従って、係合部73Aと連結部材7Aの当接部59Aとの圧縮方向での寸法L1は、係合部73Aと固定側部材3Aとの圧縮方向での寸法L2よりも大きく設定されている。この寸法差によるプリ・ロードをクッション部37に対して付与し、貼付面39の壁面9に対する貼付力を得ることができる。
[耐震支持具の組付け]
図12〜図14は、図11の耐震支持具の組付け手順を示している。
【0076】
本実施例の耐震支持具1Aでは、図12及び図13のように、上記実施例と同様にして固定側部材3A及び支持体側部材5Aを壁面9及び家具11の上面13に対して各別に固定する。ただし、本実施例では、予め固定側部材3Aの下方側に位置するカバー25Aを固定側部材3Aに取り付けておくと共に、固定時に結合溝23Aaを壁面9の縦方向に沿って位置させる。
【0077】
次いで、図13のように、固定側部材3A及び支持体側部材5A間を連結部材7Aによって結合する。このとき、一方の結合突起49Aは、連結部材7Aに対して取り付けておく。他方の結合突起51Aは、支持体側部材5Aに取り付けておく。
【0078】
結合突起49Aの取り付けは、連結部材7Aの挿通孔75aを挿通した軸部77aに雌ねじ部材82aを緩く螺合することで行われる。結合突起51Aの取り付けは、軸部77bに雌ねじ部材82bを螺合せずに、支持体側部材5Aの結合溝23Ab内に膨出部81bを係合させることで行われる。
【0079】
この状態で、連結部材7Aの結合突起49Aを固定側部材3の結合溝23Aaに上方からスライド係合させると共に連結部材7Aの挿通孔75bに結合突起51Aの軸部77bを挿通させる。
【0080】
このとき、本実施例においても、寸法L1と寸法L2との寸法差だけ、固定側部材3Aを壁面9側に移動させてクッション部37を圧縮することができる。従って、耐震支持具1Aでは、上記実施例1同様にプリ・ロードを付与することができ、貼付面39の壁面9に対する貼付力を得ることができる。
【0081】
その後は、結合突起49Aの雌ねじ部材82aを締め込むと共に結合突起51Aの軸部77bに雌ねじ部材82bのねじ込む。これにより、結合突起49A,51Aの膨出部81a,81bと雌ねじ部材82a,82bとにより、固定側部材3A及び支持体側部材5Aのスリット21Aa,21Ab周囲と連結部材7Aの縦板部53A及び横板部55Aとの間を締結固定することができる。
【0082】
その後は、図11のように、固定側部材3A及び支持体側部材5Aにカバー27A,27Aが取り付けられて、耐震支持具1Aの組付けが完了する。
[実施例2の効果]
本実施例においても、上記実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
[その他]
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種の設計変更が可能である。
【0083】
例えば、上記実施例では、結合突起49,51,49A,51Aを連結部材7,7A側に設け、結合溝23a,23b,23Aa,23Abを固定側部材3,3A及び支持体側部材5,5Aに設けていたが、これとは逆に結合突起を固定側部材及び支持体側部材に、結合溝を連結部材に設けてもよい。
【0084】
また、実施例1では、連結部材7の縦板部53の表面を当接部59としていたが、例えば結合突起49の先端面71aを当接部とすることも可能である。この場合、連結部材7の縦板部53の表面は、固定側部材3に当接させなくても良い。
【符号の説明】
【0085】
1 耐震支持具
3 固定側部材
5 支持体側部材
9 壁面(固定面)
13 上面(被支持体面)
23a,23b 結合溝
33A 挿入突起
37 クッション部
39 貼付面
41 横突当部
49,51 結合突起
73 係合部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面等の固定面にクッション部を介して貼り付けられ前記クッション部の圧縮によって前記固定面側に移動可能な固定側部材と、
前記固定側部材に対して前記クッション部の圧縮方向で位置決められ家具等の被支持体面に取り付けられる支持体側部材と、
前記固定側部材及び前記支持体側部材に各別に結合されて両者間を連結する連結部材とを備えた耐震支持具であって、
前記支持体側部材に形成され前記固定側部材に突き当てられて前記位置決めを行う突当部と、
前記連結部材及び前記支持体側部材間の結合時に前記圧縮方向での係合によって前記連結部材を位置決める係合部と、
前記連結部材に設けられ前記固定側部材に前記圧縮方向で当接する当接部とを備え、
前記係合部と前記連結部材の当接部との前記圧縮方向での寸法を、前記係合部と前記固定側部材との前記圧縮方向での寸法よりも大きく設定した、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項2】
請求項1記載の耐震支持具であって、
前記支持体側部材と前記連結部材との間に、前記圧縮方向に交差する前記固定面の横方向に沿った結合溝と、該結合溝に対してスライド自在に係合する結合突起とを備え、
前記係合部は、前記結合溝及び結合突起からなる、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項3】
請求項2記載の耐震支持具であって、
前記固定側部材及び支持体側部材と前記連結部材との各間に、前記圧縮方向に交差する前記固定面の横方向に沿った結合溝と、該結合溝に対してスライド自在に係合する結合突起とを備えた、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項4】
請求項2記載の耐震支持具であって、
前記固定体側部材と前記連結部材との間に、前記圧縮方向に交差する前記固定面の縦方向に沿った結合溝と、該結合溝に対してスライド自在に係合する結合突起とを備えた、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の耐震支持具であって、
前記固定側部及び前記支持体側部は、同一の押出材又は引抜材からなる、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項1】
壁面等の固定面にクッション部を介して貼り付けられ前記クッション部の圧縮によって前記固定面側に移動可能な固定側部材と、
前記固定側部材に対して前記クッション部の圧縮方向で位置決められ家具等の被支持体面に取り付けられる支持体側部材と、
前記固定側部材及び前記支持体側部材に各別に結合されて両者間を連結する連結部材とを備えた耐震支持具であって、
前記支持体側部材に形成され前記固定側部材に突き当てられて前記位置決めを行う突当部と、
前記連結部材及び前記支持体側部材間の結合時に前記圧縮方向での係合によって前記連結部材を位置決める係合部と、
前記連結部材に設けられ前記固定側部材に前記圧縮方向で当接する当接部とを備え、
前記係合部と前記連結部材の当接部との前記圧縮方向での寸法を、前記係合部と前記固定側部材との前記圧縮方向での寸法よりも大きく設定した、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項2】
請求項1記載の耐震支持具であって、
前記支持体側部材と前記連結部材との間に、前記圧縮方向に交差する前記固定面の横方向に沿った結合溝と、該結合溝に対してスライド自在に係合する結合突起とを備え、
前記係合部は、前記結合溝及び結合突起からなる、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項3】
請求項2記載の耐震支持具であって、
前記固定側部材及び支持体側部材と前記連結部材との各間に、前記圧縮方向に交差する前記固定面の横方向に沿った結合溝と、該結合溝に対してスライド自在に係合する結合突起とを備えた、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項4】
請求項2記載の耐震支持具であって、
前記固定体側部材と前記連結部材との間に、前記圧縮方向に交差する前記固定面の縦方向に沿った結合溝と、該結合溝に対してスライド自在に係合する結合突起とを備えた、
ことを特徴とする耐震支持具。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の耐震支持具であって、
前記固定側部及び前記支持体側部は、同一の押出材又は引抜材からなる、
ことを特徴とする耐震支持具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−59394(P2013−59394A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198481(P2011−198481)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000236665)不二ラテックス株式会社 (82)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000236665)不二ラテックス株式会社 (82)
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