説明

胃内バルーンの遠隔収縮

胃内バルーンは内蔵型センサを有する。該センサは、前記バルーンのシェルの内部、又は胃の中における前記バルーンの外部の圧力をモニタするために使用される。前記センサは、胃内バルーンの収縮後においては、該バルーンが腸管を通るときの腸管の圧力をモニタするために使用される。前記バルーンの遠隔収縮のための装置は、医師が手術することなく胃内バルーンを収縮できるようにするために使用される。圧力センサは、胃内バルーンのバルブ内に設けられ、該バルブは、腸管内の状態をモニタするために、バルーンから分離して、腸管内をカプセルとして移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肥満の治療に使用される胃内バルーンに関し、特に、移植された胃内バルーンを使用して内圧をモニタするための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
胃内バルーンは、肥満治療の手段として技術的に公知である。その一例の膨張可能な胃内バルーンが、米国特許第5084061号に記載されており、the BioEnterics Intragastric Balloon System(「BIB(登録商標)」の商標で販売)として市販されている。これらの装置は、手術の準備で、又は食餌プログラム若しくは行動修正プログラムの一部として体重を落とす必要がある肥満の人のための治療を提供するように設計されている。
【0003】
前記BIBシステムは、例えば、胃に挿入され、流体で満たされるシリコンエラストマーの胃内バルーンを有する。従来、該バルーンは、空の状態、すなわち収縮した状態で胃の中に配置され、その後、適当な流体が(完全に又は部分的に)充填される。バルーンは、胃の中の空間を塞ぎ、これにより、食べ物に使用され得る場所が少なくなり、患者に満腹感が与えられる。これらの装置の臨床結果では、多くの肥満患者にとって、食欲を抑制したり減量を成し遂げたりするのに胃内バルーンが大いに役立つことが示される。
【0004】
そのようなバルーンの配置は一時的であり、通常は約6か月後に取り除かれる。バルーンを除去する方法の一つは、バルーンを破裂させて、バルーンの内容物を吸引するか又は患者の胃の中へ流体が入ることを許容することである。バルーンから流体を除去するこの方法は、胃カメラを用いた外科的処置を必要とする。もう一つの方法では、バルーンが設計寿命を超えて留置される場合に、患者の胃の中に存在する酸が、バルーンが自ら収縮するくらいまでバルーンを浸食する。こうなると、収縮したバルーンは、患者の消化器系を自然に通過して、腸を通って排出される。例えば、McGhan社は、米国特許第6733512号明細書において、生分解性の空気注入バルブを有する自己収縮胃内バルーンを開示している。胃内での所定の滞留時間経過後、前記バルブは漏れ始め、最終的に、バルーンが収縮して、患者の消化管を通り抜ける。
【0005】
胃内バルーンの設計は進歩しているが、胃内バルーンのシステム及び方法の改良は依然として要求されている。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、胃内バルーンの遠隔収縮のための装置および方法を提供することにより、上述の問題に対処する。本発明によれば、医師は、作動信号で前記収縮を誘発するリモコン装置を利用することにより、胃内バルーンを体外から遠隔で収縮させることができる。
【0007】
本発明の1つの態様によれば、バルーンに取り付けられたセンサは、バルーンのシェルの内部又は外部の状態をモニタする。例えば、圧力センサは、バルーン内の圧力をモニタし、バルーンからの漏れの可能性を注視しながら有益な情報を提供する。前記センサは、着脱可能な収縮バルブに組み込まれ、該バルブが消化管を通るときの状態をモニタするために使用されてもよい。
【0008】
本発明の1つの態様は、患者の減量を容易にするのに役立つ胃内バルーンからなる。該胃内バルーンは、導入された多量の流体を収容するためのシェルと、該シェル内の前記流体の量を調整するためのバルブと、前記シェル内の流体の状態を測定するためのセンサと、を有する。1つの実施形態において、患者の体外にあるリモコン装置が、前記バルブを通して前記シェル内の流体を流出させるための収縮機構と通信する。前記リモコン装置はまた、前記センサと通信してもよい。該センサは、データを書き込み可能なマイクロチップに結合されてもよく、前記リモコン装置は、該マイクロチップから読み込むことができる。
【0009】
1つの実施形態において、前記センサは、前記バルブに配置されている。センサは複数あってもよく、該センサの一つは、前記シェル内の流体の状態を測定し、前記センサの一つは、前記シェルの外部環境の状態を測定する。1つの実施形態において、前記バルブは、遠隔作動機構により前記シェルから分離可能な内蔵型カプセル内に設けられる。
【0010】
本発明の第2の態様は、導入された多量の流体を収容するためのシェルと、該シェルから分離可能であり、これにより該シェルを収縮させるように該シェルに取り付けられた内蔵型カプセルと、該カプセル内に設けられた圧力センサと、を有する膨張可能な胃内バルーンである。該胃内バルーンはまた、前記シェルに取り付けられたバルブを有してもよく、患者の体外のリモコン装置は、前記バルブを通して前記シェル内の流体を流出させるための収縮機構と通信する。前記リモコン装置は、前記センサとも通信してもよい。また、前記バルブは、前記カプセル内に設けられてもよい。圧力センサは複数設けてもよく、前記カプセルが前記シェルに取り付けられているとき、1つの圧力センサは前記シェル内の圧力を測定し、1つの圧力センサは前記シェルの外部の圧力を測定する。前記カプセルは、遠隔作動機構により前記シェルから分離可能である。
【0011】
多量の流体を収容した胃内バルーンをモニタするための本発明の方法は、患者の胃の中に胃内バルーンを挿入するステップを有する。前記胃内バルーンは、導入された多量の流体を収容するためのシェルと、該シェル内の流体の量を調整するために該シェルに設けられたバルブと、前記シェル内の流体の圧力を測定するために前記シェルに設けられたセンサとを有する。該方法は、前記シェル内の流体の圧力を測定するステップを有し、該測定された圧力に基づいて前記シェル内の流体の量を調整するステップを更に有してもよい。前記シェル内の流体の量を調整する方法は、バルーンにアクセスする器具を使用して圧力を手動で調整すること、流体の量を遠隔で制御すること、又は、内部電源と、前記測定された圧力のデータを収集して前記バルブを自発的に制御するためのマイクロチップとを提供することのいずれかを選択的に有してもよい。前記胃内バルーンは、前記バルブを通した前記シェル内の流体の量の遠隔調整を可能にする機構を有してもよく、この場合、前記方法は、前記シェル内の流体の量を調整するように前記機構を遠隔作動させるステップをさらに有してもよい。
【0012】
前記方法はまた、前記シェルに開口部を形成するステップと、通常の胃の動作により前記開口部を通して前記バルーンから流体が流出できるようにするステップと、前記収縮したバルーンが消化管を通過できるようにするステップと、前記センサが消化管を通過するときに消化管の圧力を測定するステップと、を有してもよい。内蔵型カプセルが、前記シェルから分離可能であり、これにより前記シェルに開口部を形成できるように該シェルに設けられてもよい。1つの実施形態において、前記センサは前記カプセルに設けられ、消化管内の圧力を測定する前記ステップは、前記カプセルが消化管を通過するときに行われる。前記胃内バルーンは、前記シェルから前記カプセルを分離するための遠隔作動機構を有してもよく、前記方法はさらに、前記シェルから前記カプセルを遠隔で分離するステップを有する。
【0013】
本発明の別の方法は、患者の胃の中へ胃内バルーンを挿入するステップを有し、前記胃内バルーンは、導入された流体を収容するためのシェルと、該シェルから分離可能なように該シェルに取り付けられた内蔵型カプセルと、該カプセルに配置されたセンサとを有する。前記方法は、前記シェル内の流体の状態を前記センサで測定するステップと、前記シェルに開口部を形成して前記シェルの収縮を可能にするために前記シェルから前記カプセルを分離するステップと、前記カプセルが消化管を通過できるようにするステップと、前記カプセルが消化管を通過するとき消化管の状態を前記センサで測定するステップと、を有する。前記胃内バルーンはまた、前記シェル内の流体の量を調整するために前記シェルに設けられたバルブを有し、前記方法は、測定された前記シェル内の流体の状態に基づいて、前記シェル内の流体の量を調整するステップを有する。前記胃内バルーンは、前記バルブを通して前記シェル内の流体の量を遠隔で調整できるようにする機構を有してもよく、前記方法は、前記シェル内の流体の量を調整する前記機構を遠隔作動させるステップを有する。1つの実施形態において、前記センサは、データを書き込み可能なマイクロチップに結合されており、前記方法は、前記マイクロチップから遠隔で読み込むステップを有する。
【0014】
更に別の実施形態において、本発明の装置は、バルブに開口部を形成するように融解する融解可能なろう栓を有する。医師による体外のリモコン装置からの作動信号を受信すると、前記バルブアセンブリに収容された電子機器は、前記バルブ内に収容された加熱要素の温度により前記ろう栓を融解させる。ろう栓が融解し、これにより、バルーンのバルブが開放されると、胃の通常の動作により、バルーン内に収容された流体はバルーンから抜け出て、これにより、バルーンが収縮する。その後、患者はバルーンを通過させることができる。
【0015】
別の実施形態において、本発明の装置は、所定位置に栓を保持する形状記憶要素ばねを備えた遠隔収縮バルブを有し、胃内バルーンの該バルブは前記栓によりシールされる。前記形状記憶要素ばねは遠隔で誘導加熱されるか、又は、前記収縮機構は、前記ばねの加熱を引き起こすための電子機器を有してもよい。加熱の結果としてばねが形状を変えると、前記栓は取り除かれ、これにより、バルーンのシールが解除される。その後、前記バルーンに収容された流体は、前記バルーンから自由に流出でき、これによりバルーンが収縮する。その後、患者は、収縮したバルーンを安全に通過させることができる。
【0016】
本発明のさらに別の実施形態によれば、胃内バルーンは、形状記憶要素アクチュエータと、環状ばねと、該環状ばねを所定位置に保持する邪魔部材と、スリットバルブとを備えた遠隔収縮機構を有する。開示された別の実施形態と同様、形状記憶要素アクチュエータは、遠隔で誘導加熱されるか、又は、前記収縮機構に収容された電子機器および加熱要素を有してもよい。前記収縮機構が作動されると、前記アクチュエータは、前記バルブから前記邪魔部材を押し出して、これにより、環状ばねが収縮できる。環状ばねが収縮すると、前記スリットバルブが開放し、バルーンに収容された流体がバルーンから流れ出ることができ、次第に抜き出されることができる。その後、患者は、収縮したバルーンを通過させることができる。
【0017】
本発明の別の実施形態において、形状記憶「切断ワイヤ」が遠隔収縮機構に用いられる。この実施形態では、遠隔収縮バルブ内に収容された形状記憶合金ワイヤが加熱されると、該ワイヤが形状を変え、これにより、該ワイヤが、前記バルブをシールするろう(又は、例えば樹脂若しくはポリマー等の他の好適な材料)の栓を切断する。該ろう栓が前記バルブから切除されると、該バルブを通って流体が自由に流れることができ、これにより、バルーンは空になって体を通過することができる。
【0018】
本発明のさらにまた別の実施形態において、胃内バルーンの前記遠隔収縮機構は、前記バルブを取り巻くワイヤを有する。該ワイヤは、前記バルブと前記バルーンとの間の結合を破断するために使用される。バルーンと前記バルブとの結合が破断されると、前記バルブはバルーンから分離し、バルーンから流体が自由に流れる。この実施形態は、バルーンとバルブアセンブリとが分離して体を通過することができ、これにより、機器が2つの分離した部品になるため、通過が比較的容易に起こるという追加的な効果を有する。本発明の以上の及び他の種々の態様と、その利点とについては、以下でより詳細に述べる。
【0019】
別の実施形態において、カラー部材が取り付けられたバルーンのシェルの開口部内に適合してシールを形成する円筒状(例えば、大きな錠剤の形状)のカプセルに収容され得る。前記カラー部材が取り付けられた開口部は、前記カラー部材の大きさと形状を維持するばね又は他の同様の機構を有してもよい。前記遠隔収縮機構が作動されると、前記ばねは解放され、これにより、前記カラー部材を開いて、バルーンから前記円筒状カプセルを追い出し、消化管を容易に通過し得るように2つの分離した部材にする。あるいは、前記カラー部材が取り付けられた開口部は加熱要素を有してもよく、該加熱要素は、前記遠隔収縮機構が作動されたときに、前記カプセルと前記カラー部材とのシールを破断させ、これにより、バルーンから前記円筒状カプセルを追い出す。さらにもう一つの方法として、前記円筒状カプセルは、ばね(例えば、ねじりばね)などの機構を有してもよく、該機構は、前記カプセルの形状と大きさを維持し、これにより、バルーンのシェルのカラー部材が取り付けられた開口部内の所定位置に前記カプセルを保持する。前記遠隔収縮機構が作動されると、前記ねじりばねは潰れ、これにより、前記カプセルはバルーンから押し出される。
【0020】
本発明の本質および効果は、本明細書の残りの部分と図面とを参照することで、さらに明確に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の胃内バルーンを示す側面図である。
【図2a】本発明の一実施形態に係る遠隔収縮バルブを示す断面図であり、該バルブが「閉じた」位置にある状態を示す図である。
【図2b】図2aの遠隔収縮バルブが「開いた」位置にある状態を示す断面図である。
【図3a】本発明の別の実施形態に係る遠隔収縮バルブを示す断面図であり、該バルブが「閉じた」位置にある状態を示す図である。
【図3b】図3aの遠隔収縮バルブが「開いた」位置にある状態を示す断面図である。
【図4a】本発明の更に別の実施形態に係る遠隔収縮バルブを示す断面図であり、該バルブが「閉じた」位置にある状態を示す図である。
【図4b】図4aの遠隔収縮バルブが「開いた」位置にある状態を示す断面図である。
【図5a】図4aの遠隔収縮バルブが「閉じた」位置にある状態を示す側面図である。
【図5b】図4bの遠隔収縮バルブが「開いた」位置にある状態を示す側面図である。
【図6a】本発明の更にまた別の実施形態に係る遠隔収縮バルブを示す断面図であり、該バルブが「閉じた」位置にある状態を示す図である。
【図6b】図6aの遠隔収縮バルブが「開いた」位置にある状態を示す断面図である。
【図7a】図6a及び図6bの遠隔収縮バルブのワイヤ切断機構の一実施形態を示す平面図である。
【図7b】図6a及び図6bの遠隔収縮バルブのワイヤ切断機構の一実施形態を示す平面図である。
【図7c】図6a及び図6bの遠隔収縮バルブのワイヤ切断機構の別の実施形態を示す平面図である。
【図7d】図6a及び図6bの遠隔収縮バルブのワイヤ切断機構の別の実施形態を示す平面図である。
【図8a】バルブの周囲に収縮機構を備えた本発明の胃内バルーンを示す側面図であり、収縮機構が作動する前の状態を示す図である。
【図8b】収縮機構が作動した後の図8aの胃内バルーンを示す側面図である。
【図9】本発明に係る遠隔収縮バルブを作動させるためのリモコン装置を示す正面図である。
【図10a】本発明の更に別の実施形態に係る遠隔収縮胃内バルーンを示す断面図であり、該バルーンが「閉じた」位置にある状態を示す図である。
【図10b】図10aの遠隔収縮胃内バルーンが「開いた」位置にある状態を示す断面図である。
【図11】本発明の更に別の実施形態に係る遠隔収縮胃内バルーンを示す断面図であり、該バルーンが「閉じた」位置にある状態を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る遠隔収縮バルブを示す断面図であり、「閉じた」位置にある該バルブと、バルーンの内部及び/又は外部の状態をモニタするための収縮バルブ内の1又は複数のセンサとを示す図である。
【図13】本発明の別の実施形態に係る遠隔収縮バルブを示す断面図であり、「閉じた」位置にある該バルブと、バルーンの内部及び/又は外部の状態をモニタするための収縮バルブ内の1又は複数のセンサとを示す図である。
【図14】図10aの遠隔収縮胃内バルーンを示す断面図であり、「開いた」位置にあり、腸管を通過中に、収縮バルブ内の1又は複数のセンサがバルーンの内部及び/又は外部の状態をモニタする状態を示す図である。
【図15】本発明の胃内バルーンの内部及びその周辺で、圧力を含めた、状態をモニタするためのいくつかの技術を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、外科的介入を伴わない胃内バルーンの遠隔収縮と潜在的に関連して、胃内バルーンの内部及びその周辺で圧力等の状態を検知するための方法及び装置に関する。胃内バルーンの遠隔収縮は、2007年4月13日に出願された米国特許出願第11/735194号明細書に開示されており、該開示は、本明細書で参照することにより明示的に援用される。
【0023】
図1、図2a及び図2bを参照すると、本発明の一実施形態に係る胃内バルーンが示されている。該胃内バルーン10は、シェル12と、充填バルブ14と、遠隔収縮バルブ16とを有する。
【0024】
移植されている間、膨張していないバルーン10は、所望の位置において胃の中に配置され得る。前記バルーンが位置付けられると、充填バルブ14を使用して膨張されることができ、本明細書で参照することで援用される、同一出願人による「2方向スリットバルブ」と題された米国特許公開第2006−0142700号公報に開示されているように、バルーン10を膨らませるためのいくつかの異なる方法があることは当業者に理解される。
【0025】
移植後、前記バルーンを取り除くことが望ましくなる。バルーンを取り除くために、先ずバルーンが収縮されなければならない。収縮されると、バルーンは、収縮した状態で自然に身体を通り抜けることができるか、あるいは、胃の中を見るための低侵襲的手段を用いて外科的に取り除かれることができる。本発明は、収縮した胃内バルーンと、結合された遠隔収縮バルブとが、共に又は分離して、ヒトの身体を自然に通り抜けることができるように設計されている。
【0026】
図2a及び図2bは、本発明の一実施形態に係る遠隔収縮バルブ16を示している。遠隔収縮バルブ16は、シール栓30と、加熱要素31と、マイクロ電子制御部32と、電源33とを有する。電源33は、バッテリ、コンデンサ、誘導コイル、コンデンサに蓄えられた体動による運動エネルギーの創造物、燃料電池、体の化学的性質により電力供給された電源、又は、温度変化により電力供給された電源で構成することができる。シール栓30は、パラフィン等の好適な医療グレードのろう状物質で形成されるか、又は、低温溶融ポリマーで形成されるようにしてもよい。シール栓30には、あらゆる種類の、パラフィン等の好適な医療グレードのろう状物質を使用することができる。
【0027】
医師がバルーンを収縮させたいとき、患者は外来診療の診療所に連れて行かれるようにしてもよい。収縮バルブ16を開くために、医師は、図9に示されるようなリモコン装置100を使用して、体の外部から遠隔でバルブ開放機構を作動させる。医師は、患者の胃の近くでリモコン装置100を持ち、ボタン101を押すと、リモコン装置100は、移植されたバルーンへ腹腔の組織を経由して少量の作動信号を送信するのに適した電波、音波または他の全ての波動で構成され得る作動信号を送信する。
【0028】
マイクロ電子制御部32は、リモコン装置100から作動信号を受信するためのアンテナ(図示せず)を有する。作動信号を受信すると、マイクロ電子制御部は、加熱要素31の温度を上昇させ始めるために電源33からの電力を消費する。加熱要素31としては、金属(例えば、ニクロム、ステンレス鋼、銅、金など)を利用する金属フィルム加熱要素を用いることができる。加熱要素31の温度が上昇し始めると、シール栓30は溶解し始める。理想的には、前記バルブがその通常の動作環境において閉じたままになることを確保するために、シール栓の融点は胃の中の温度を僅かに上回る。
【0029】
シール栓は、融解し始めると、胃の中へ放出され、且つ/又は、曲線状の収集容器で構成することができる芯材の表面34に集まる。理想的に、前記ろう状物質は、急冷および腸を通過するために、融解して胃の中へ放出される。芯材の表面34にろう状物質又は他のシール材料が収集することにより、ろう状物質又は他のシール材料が毛管部35を塞ぐことを防止し、胃内バルーン10内に収容された流体がバルーンの外へ流出することができる。前記シール栓が完全に融解し、胃の中へ放出され且つ/又は芯材の材料34上に収集すると、毛管部35は、バルーン内に収容された流体がバルブ開口部36(図2b)を通って自由に流れることを許容する。胃壁の通常の動作および収縮を通して、バルーンは、内部に収容された流体を流し出し、体を通過可能な大きさまで縮小する。電子機器、加熱要素、及び電源は、患者にいかなる危険も及ぼさないようにバルブ構造内に安全に収容されている。
【0030】
シール栓の融解のために加熱要素を制御する機能の実行に加えて、マイクロ電子制御部32は、前記収縮機構が作動したことを確認するためにリモコン装置100と通信できる。確認信号を受信すると、医師および患者は、機器の通過の進行を追跡することができる。
【0031】
図3a及び図3bは、本発明の別の形態に係る遠隔収縮バルブを示す。遠隔収縮バルブ26は、形状記憶ばね41と、栓42と、毛管部43とを有する。ニチノールは、本発明に使用されるばねに好適な材料の一つであるが、鉄(例えばステンレス鋼、クロム、チタン等)を含めて、あらゆる形状記憶合金若しくは形状記憶ポリマー、又は、ばね材料を使用することができる。
【0032】
前述の実施形態で述べたバルブ機構と同様、医師がバルーンを収縮させたいとき、患者は、患者は外来診療の診療所に連れて行かれるようにしてもよい。
【0033】
収縮バルブ26を開放するために、医師は、リモコン装置(図示せず)を使用して、体の外部から前記収縮機構を作動させる。ばねは、リモコン装置からの誘導により遠隔で加熱されるか、或いは、作動信号を受信して前述の実施形態に記載された加熱要素と同様の加熱要素を制御するための電子機器を有してもよい。
【0034】
作動の方法に関わらず、ばね41が加熱されると、該ばねは収縮し、その休止位置から収容部44内へ栓42を引き込む。これにより、チャンネル部45は開放し、これによって、バルーン内に収容された流体は、毛管部43と開放したチャンネル部45とを通ってバルーンの外へ流れ出ることができる。図3bは、「開いた」位置にあるバルブ機構を示す。胃によってバルーンに通常与えられる圧力のため、バルーン内に収容された流体は、毛管部と開放したチャンネル部とを通って胃の中へ自由に流れ、これにより、バルーンは収縮する。その後、収縮した胃内バルーンは、体外へ出ることができる。
【0035】
栓に永久的に固定された形状記憶ばねを有することに代えて、前記ばねは、ろう状物質又は他の何らかの生分解性材料からなる栓に着脱可能に固定されるようにしてもよい。このように、前記ばねが加熱されて形状を変えるとき、該ばねは、生分解性の栓を胃の中へ排出するのに使用してもよく、これにより、バルーンを空にすることができる。その後、収縮した胃内バルーンは、体外へ出ることができる。
【0036】
図4a、図4b、図5a及び図5bは、本発明の別の実施形態に係る遠隔収縮バルブを示す。図4a及び図4bは、遠隔収縮バルブ56の断面図を示し、図5a及び図5bは、同じバルブの側面図を示す。遠隔収縮バルブ56は、形状記憶アクチュエータ61と、邪魔部材62と、スリットバルブ63と、環状ばね64とを有する。前述したように、ニチノールは、本発明のアクチュエータに好適な材料の一つであるが、あらゆる形状記憶合金または形状記憶ポリマー、又は、ばね材料を使用することができる。
【0037】
収縮バルブ56を開放するために、医師は、リモコン装置100を使用して、前記バルブ開放機構を体の外側から遠隔で作動させる。アクチュエータ61は、誘導により遠隔で加熱されてもよいし、或いは、前記遠隔収縮バルブが電子機器と加熱要素とを有してもよい。
【0038】
作動の方法に関わらず、アクチュエータ61は、作動するとき、前記バルブ開口部の外へ障害物62を押し出す。図4a及び図5aに示すように、障害物62は、所定位置にあるとき、環状ばね64が開いた位置に保持されることによりスリットバルブ63が開放することを防止するのに役立つ。障害物62が前記バルブ開口部から取り除かれると、スリットバルブ63の下側に配置された環状ばね64は収縮する。図4b及び図5bに示すように、環状ばね64が収縮すると、スリットバルブ63は開放する。スリットバルブ63が開放すると、バルーン内に収容された流体は、チャンネル部65を通り、スリットバルブ開口部66を通って流れ出る。この場合も先と同様、胃内バルーンには、胃の通常の動作によって圧力がかかっているため、バルーン内に収容された流体は、開放したスリットバルブ63を通って胃の中へ自由に流れ、これにより、バルーンが収縮する。その後、収縮した胃内バルーンは、体外へ出ることができる。
【0039】
図6a及び図6bは、本発明の別の実施形態に係る遠隔収縮バルブの内部を示す断面図である。遠隔収縮バルブ76は、形状記憶合金の切断ワイヤ機構81と、シール栓82と、毛管部83とを有する。この実施形態において、ニチノールが使用されるが、あらゆる好適な形状記憶合金を使用することができる。
【0040】
前述の実施形態と同様、バルブ76を開放するために、医師は、リモコン装置100(図9)を使用して、体の外側から遠隔で前記バルブ開放機構を作動させる。この実施形態において、遠隔収縮バルブ76は、電子機器(図示せず)と、バッテリ又は他の電源(図示せず)と、形状記憶合金の切断ワイヤ84(図7a〜図7d)を加熱するための加熱要素85(図7a〜図7b)とを有する。しかしながら、前述の実施形態と同様、形状記憶合金の切断ワイヤは、誘導により加熱されてもよい。
【0041】
図7a〜図7dは、切断ワイヤ機構84の平面図を示す。加熱要素により熱が加えられると、前記形状記憶要素は形状を変え始める。図7aは、加熱前の形状記憶要素の切断ワイヤ84を示す。加熱前において、形状記憶要素の切断ワイヤ84はL字状に屈曲しており、該屈曲部は、ろう栓82の外周に位置している。前記切断ワイヤは、図7aの切断ワイヤ84L字状の形状記憶要素の切断ワイヤ84に代えて、図7cに示すように、前記ろう栓を完全に取り巻くループ形状であってもよい。
【0042】
この実施形態において、形状記憶要素の切断ワイヤ機構84は、リモコン装置100(図9)から受信される信号により作動する。作動信号を受信すると、マイクロ電子制御部(図示せず)は、加熱要素85の温度を上昇させ始めるために電源(図示せず)からの電力を消費する。形状記憶要素の切断ワイヤ84は、加熱の結果として形状を変え始めると、シール栓82に食い込む。図7b及び図7dに示すように、形状記憶合金の切断ワイヤ84は加熱後に変形し、これにより、シール栓82を切断する。図7aは、L字状の実施形態に係る形状記憶合金の切断ワイヤを示し、図7cは、ループ形状の実施形態に係る形状記憶合金の切断ワイヤを示す。
【0043】
シール栓82が前記バルブから分断されると、胃内バルーン内に収容された流体がバルーンから抜け出すことができるように毛管部83(図6b)が開放する。この場合も先と同様、胃内バルーンには、胃の通常の動作により圧力がかかっているため、バルーンに収容された流体は、毛管部を通って胃の中へ自由に流れ、これにより、バルーンが収縮する。その後、収縮した胃内バルーンは体外へ出ることができる。
【0044】
図8a及び図8bは、本発明の別の実施形態に係る遠隔収縮機構を含む胃内バルーンを示す。胃内バルーン90は、シェル97と、バルブ91と、バルブとバルーンの接合部92と、加熱要素93と、ワイヤ94と、マイクロ電子制御部95と、電源96とを有する。
【0045】
図8a及び図8bに示される本発明の実施形態は、胃内バルーンのバルブを開放するための遠隔収縮機構を使用するのではなく、バルブ全体をバルーンの残りの部分から分離するための収縮機構を利用する。
【0046】
前述の手順と同様、医師がバルーンを収縮させたいとき、患者は外来診療の診療所に連れて行かれるようにしてもよい。胃内バルーン90を収縮するために、医師は、リモコン装置100(図9)を使用して、バルブ開放機構を体外から遠隔で作動させる。患者はリモコン装置100を患者の胃の近傍で持ち、ボタンを押すと、リモコン装置100マイクロ電子制御部95へ作動信号を送る。
【0047】
マイクロ電子制御部95は、リモコン装置100からの作動信号を受信するためのアンテナ(図示せず)を有する。作動信号を受信すると、マイクロ電子制御部は、加熱要素93の温度を上昇させ始めるために電源96からの電力を消費する。加熱要素を有する上述の実施形態と同様、加熱要素93には、ニクロム、ステンレス鋼、銅、金または同様の別の材料などといった材料を利用する金属フィルム加熱要素を利用することができる。加熱要素93の温度が上昇し始めると、切断ワイヤ94の温度も上昇する。該切断ワイヤの温度が上昇すると、バルブとバルーンの接合部92の接合力が弱まり、その結果、バルブ91がシェル97から分離する。
【0048】
バルブとバルーンの接合部92の接合が破断し、バルブがシェルから分離すると、バルーン内に収容された流体は、前記2つの部分の分離により形成される開口部98を通って自由に流れる。胃壁の通常の動作と収縮を経て、バルーンは内部の流体を排出し、ヒトの体を通過可能な大きさまで縮小する。電子機器、加熱要素および電源は、患者に如何なる危険も及ぼさないようにバルブ構造の内部に安全に収容されている。胃内バルーンは2つの要素、すなわち、空のシェルと内蔵型のバルブアッセンブリとに分離するため、バルーンとバルブの通過が容易となる。
【0049】
前述の実施形態と同様に、加熱要素の制御機能の実行に加えて、マイクロ電子制御部95は、収縮機構が作動したことを確認するためにリモコン装置100と通信するようにしてもよい。確認信号を受信すると、医師と患者は、機器の通過の進行を追跡することができる。
【0050】
図10a及び図10bは、本発明の別の実施形態に係る遠隔収縮機構を備えた胃内バルーンを示す。胃内バルーン109は、シェル110とバルブカプセル111とを備えている。バルブカプセル111は、バルブ112と、形状記憶ねじりばね113と、一体化されたマイクロ電子制御部および電源115とを備えている。図10aはまた、胃内バルーン109の容積を調整するための調整ツール121を示している。
【0051】
図10a及び図10に示す本発明の実施形態は、胃内バルーンのバルブを開放するための遠隔収縮機構を利用するのではなく、バルブカプセル全体をバルーンの残りの部分から分離するための収縮機構を利用する。膨らんでいるとき、バルブカプセル111は、形状記憶ねじりばね113により与えられた圧力によりバルーン環状部114内にしっかりと保持され、これにより、バルブカプセルとバルーン環状部との間がシールされる。
【0052】
上述の種々の方法と同様、医師がバルーンを収縮させたいとき、患者は外来診療の診療所に連れて行かれるようにしてもよい。胃内バルーン109を収縮させるために、医師は、リモコン装置100(図9)を用いて体外から遠隔でバルブ開放機構を作動させる。医師は、患者の胃の近くでリモコン装置100を持ち、ボタンを押すと、リモコン装置100は、一体化されたマイクロ電子制御部および電源115に作動信号を送信する。
【0053】
一体化されたマイクロ電子制御部および電源115は、リモコン装置100からの作動信号を受信するためのアンテナ(図示せず)を有する。作動信号を受信すると、一体化されたマイクロ電子制御部および電源は、ねじりばね113に連結された加熱要素(図示せず)の温度を上昇させ始めるために電力を消費する。加熱要素を用いる上述の実施形態と同様、加熱要素には、ニクロム、ステンレス鋼、銅、金、又は別の同様の材料などといった材料を利用した金属フィルム加熱要素を利用することができる。加熱要素の温度が上昇し始めると、形状記憶ねじりばね113の温度も上昇し始め、これにより、ばねが変形して径が小さくなる。その径が小さくなると、バルブカプセル111とバルーン環状部114との間のシールが破断する。
【0054】
バルーン環状部114とバルブカプセル111との間のシールが破断してバルブカプセルがシェルから分離すると、バルーン内に収容された流体は、前記2つの部分の分離により形成される開口部116(図10b)を通って自由に流れる。胃壁の通常の動作と収縮を経て、バルーンは内部に収容された流体を排出し、ヒトの体を通過可能な大きさまで縮小する。一体化されたマイクロ電子制御部および電源と、加熱要素とは、患者に危険を及ぼさないようにバルブカプセル内に安全に収容されている。胃内バルーン全体は2つの要素、すなわち、空のシェルと内蔵型のバルブカプセルとに分離されるため、バルーンとバルブの通過が容易となる。
【0055】
前述の実施形態と同様、加熱要素の制御機能の実行に加えて、一体化されたマイクロ電子制御部および電源115は、収縮機構が作動したことを確認するためにリモコン装置100と通信するようにしてもよい。確認信号を受信すると、医師と患者は、機器の通過の進行を追跡できる。
【0056】
図11は、本発明の別の実施形態に係る遠隔収縮機構を備えた胃内バルーンを示す。胃内バルーン129は、シェル130と、バルブカプセル131とを備える。バルブカプセル131は、バルブ132と、一体化されたマイクロ電子制御部および電源135とを備える。シェル130は、環状部136と、加熱要素137と、形状記憶切断要素138とを備える。図11はまた、胃内バルーン129の容積を調整するための調整ツール141を示す。
【0057】
前述の他のいくつかの実施形態と同様、図11に示す本発明の実施形態は、胃内バルーンのバルブを開放するための遠隔収縮機構を利用するのではなく、バルブカプセル全体をバルーンの残りの部分から分離するための収縮機構を利用する。膨らんでいるとき、バルブカプセル131は、形状記憶要素138により与えられる圧力によりバルーン環状部にしっかりと保持され、これにより、バルブカプセルとバルーン環状部との間にシールが形成される。
【0058】
前述の種々の方法と同様、医師がバルーンを収縮させたいとき、患者は外来診療の診療所に連れて行かれるようにしてもよい。胃内バルーン129を収縮させるために、医師は、リモコン装置100(図9)を用いて体外から遠隔でバルブ開放機構を作動させる。医師は、患者の胃の近くでリモコン装置100を持ち、ボタンを押すと、リモコン装置100は、一体化されたマイクロ電子制御部および電源135に作動信号を送信する。
【0059】
一体化されたマイクロ電子制御部および電源135は、リモコン装置100からの作動信号を受信するためのアンテナ(図示せず)を有する。作動信号を受信すると、一体化されたマイクロ電子制御部および電源は、形状記憶切断要素138に連結された加熱要素137の温度を上昇させ始めるために電力を消費する。加熱要素を用いる上述の実施形態と同様、加熱要素には、ニクロム、ステンレス鋼、銅、金、又は別の同様の材料などといった材料を利用する金属フィルム加熱要素を用いることができる。加熱要素の温度が上昇し始めると、形状記憶切断要素138の温度も上昇し始め、これにより、切断要素がバルーン環状部136を切断する。バルーン環状部136が完全に切断されると、バルブカプセル131とバルーン環状部136との間のシールが破断される。
【0060】
バルーン環状部136とバルブカプセル131との間のシールが破断して、バルブカプセルがシェルから分離すると、バルーン内に収容された流体が、前記2つの部分の分離により形成された開口部を通って自由に流れる。胃壁の通常の動作と収縮を経て、バルーンは、内部に収容した流体を排出し、ヒトの体を通過可能な大きさまで縮小する。一体化されたマイクロ電子制御部および電源と、加熱要素とは、患者に危険を及ぼさないようにバルブカプセル内に安全に収容されている。胃内バルーン全体は、2つの要素、すなわち、空のシェルと内蔵型のバルブカプセルとに分離されるため、バルーン及びバルブの通過が容易となっている。本明細書に記載した切断機構に代えて、遠隔収縮機構は、バルーン収縮機構が始動するまで所定位置にバルブカプセルを保持する環状部の内部に収容された(ねじりばね等の)機械的システムを備えてもよい。
【0061】
前述の実施形態と同様、加熱要素の制御機能の実行に加えて、一体化されたマイクロ電子制御部および電源135は、収縮機構が作動したことを確認するためにリモコン装置100と通信するようにしてもよい。確認信号を受信すると、医師と患者は、機器の通過の進行を追跡できる。
【0062】
本発明の機器が容易に通過することを確実にするために、本発明の胃内バルーンは、薄くて耐酸性に優れたシェル材料で構成してもよい。さらに、胃内バルーンは、円滑に腸を通過するために弾丸型につぶれるような形状を有してもよい。この形状は、膨らんでいるときに略球状または楕円体形状に膨らみ、且つ、遠隔収縮機構が始動するときに小さくつぶれた形状に収縮するように、シェルを予め折り畳んでおくことにより形成できる。
【0063】
遠隔制御部は、液晶ディスプレイ、及び/又は、同様のタイプのディスプレイと、機器を操作するための例えばキーボード又はタッチパネル等のコントロールパネルとを特徴づける手持ち式のコントロールユニットであってもよい。遠隔制御部は、例えば胃内バルーンの大きさ、患者の名前、移植する医師、及び、移植された日付等の重要な情報を電子機器に記憶させるように操作者がプログラム(すなわち読み込みと決定)できるようにする一式のメニューを特徴づけるようにしてもよい。遠隔制御部は、電波を通した遠隔測定によりセンサと通信するようにしてもよい。いくつかの実施形態では、FDA(食品医薬品局)の通信の周波数帯および世界的に認識された通信の周波数帯(WMTS 402〜405MHz)が使用され、前記遠隔制御ではなく別の制御機構によって前記機器に偶然アクセスできたり制御できたりしないようにするために、認証のプロセス(例えば、デジタルハンドシェイク信号、PIN認証、又は他の同様の認証プロセス)を使用してもよい。遠隔制御信号は、患者から約1フィート、又は可能であれば更に遠くから送られるようにしてもよく、典型的には、センサを確認したり、センサのパラメータを変更したりするために患者の脱衣を要求しない。遠隔制御部は、胃内バルーン内に収容された電子機器に対して情報の読み書きを行うことができるようにしてもよい。遠隔制御部は、また、権限のない物が前記機器に問い合わせを行うことを防止するためにパスワードが制御されるようにしてもよい。映像と音声の出力を有する遠隔制御部のディスプレイは、典型的には、遠隔収縮バルブの状態について検知されたパラメータ、又は、「開」、「閉」、若しくは遠隔制御部がモニタするように調整された他の何らかのパラメータのいずれであるかの物理的パラメータを表示又は出力する。
【実施例】
【0064】
以下の実施例では、本発明の方法および装置を用いた種々の手段について記述する。
【0065】
[実施例1]シール栓を有する胃内バルーンの遠隔収縮
本実施例において、患者は、以前に胃の中に胃内バルーンが挿入された肥満男性である。胃内バルーンは、6か月間の治療の全期間にわたって移植された状態であり、外科医はバルーンを取り出す準備ができている。
【0066】
バルーンの除去は、外来診療の診療所で行われる。本実施例で使用される遠隔収縮バルブについては図2a及び図2bが参照される。
【0067】
収縮バルブ16を開くために、医師は、例えば図9に示されるリモコン装置を用いて体の外側から遠隔収縮機構を作動させる。医師は、患者の胃の近くでリモコン装置100を持ち、ボタンを押すと、リモコン装置100は、患者の組織を通してマイクロ電子制御部32へ作動信号を送る。
【0068】
作動信号を受信すると、マイクロ電子制御部32は、加熱要素31の温度を上昇させ始めるためにバッテリ33からの電力を消費する。加熱要素31の温度が上昇し始めると、ろう栓30は融解し始める。
【0069】
ろうは、融解し始めると、芯材の表面34に集まる。芯材の表面34にろうが集まると、ろうが毛管35を塞ぐことを防止でき、胃内バルーン10に収容された流体がバルーンの外へ流れ出ることができる。ろうが融解し芯材の表面34に集まると、毛管35は、胃内バルーンに収容された流体がバルブ開口部36を通して自由に流れることを許容する。さらに、ろうが融解すると、マイクロ電子制御部32は、リモコン装置100に確認信号を送り、収縮機器が作動したことを医師および患者に知らせる。
【0070】
胃壁の通常の動作および収縮を経て、バルーンは、内部に収容された生理食塩水を排出し、ヒトの体を通過可能な大きさまで縮小する。電子機器、加熱要素、及びバッテリは、患者にいかなる危険も及ばないようにバルブ機構の内部に安全に収容されている。
【0071】
確認信号を受信すると、患者は診療所を出て帰宅することができる。患者は胃内バルーンの通過を追跡し、胃内バルーンが通過したとき医師に知らせる。
【0072】
[実施例2]分離可能なバルブを有する胃内バルーンの遠隔収縮
本実施例において、患者は、以前に胃内バルーンが移植された肥満女性である。移植後において、患者は、吐き気、嘔吐、及び全般的な腹部不快感を含む、移植による好ましくない副作用を経験した。そのため、患者は、遠隔収縮機構を作動させてバルーンが排出されることを望んでいる。
【0073】
第1実施例と同様、バルーンの除去は、外来診療の診療所で行われる。本実施例に利用される遠隔収縮機構としては図8a及び図8bが参照される。
【0074】
胃内バルーンを収縮させるために、医師は、例えば図9に示すリモコン装置100を使って遠隔収縮機構を作動させる。医師は、患者の胃の近くにリモコン装置100を配置し、ボタンを押すと、リモコン装置100は、腹腔の組織を通してマイクロ電子制御部95へ作動信号を送る。
【0075】
マイクロ電子制御部95は、リモコン装置100からの作動信号を受信するためのアンテナを有する。作動信号を受信すると、マイクロ電子制御部は、加熱要素93の温度を上昇させ始めるためにバッテリ96からの電力を消費する。加熱要素93の温度が上昇し始めると、切断ワイヤ94の温度も上昇し始める。切断ワイヤの温度が上昇すると、バルブとバルーンの接合部92の接合力が低下し、結果的に、シェル97からバルブ91が分離する。
【0076】
バルブとバルーンの接合部92が破断してシェルから分離すると、胃の通常の動作により、バルーン内に収容された流体が開口部98を通って自由に流れる。胃壁の通常の動作と収縮により、胃内バルーンは、内部に収容された流体を完全に排出し、ヒトの体を通過可能な大きさまで縮小する。電子機器、加熱要素およびバッテリは、患者にいかなる危険も及ぼさないようにバルブ機構内に安全に収容されている。胃内バルーン全体は、2つの分離した要素からなるため、バルーンとバルブの通過が容易となる。
【0077】
バルブとバルーンの接合部が破断すると、マイクロ電子制御部95は、収縮機構が作動したことを確認するためにリモコン装置100に確認信号を送る。リモコン装置により確認信号が受信されると、処置は完了し、患者は帰宅することができ、シェルとバルブアッセンブリが本システムにより排出されるまで待てばよい。患者は胃内バルーンの通過を追跡し、バルーンが排出されたとき医師に知らせる。
【0078】
[実施例3]バルブカプセルを収容した胃内バルーンの遠隔収縮
本実施例において、患者は、以前に胃の中に胃内バルーンが挿入された肥満の男性である。胃内バルーンは、6か月間の治療の全期間にわたって移植された状態であり、外科医はバルーンを取り出す準備ができている。
【0079】
バルーンの除去は、外来診療の診療所で行われる。本実施例で使用される遠隔収縮バルブについては図10a及び図10bが参照される。
【0080】
バルーン109を収縮させるために、医師は、例えば図9に示されるリモコン装置を用いて体の外側から遠隔収縮機構を作動させる。医師は、患者の胃の近くでリモコン装置100を持ち、ボタンを押すと、リモコン装置100は、一体化されたマイクロ電子制御部および電源115へ患者の組織を通して作動信号を送る。
【0081】
作動信号を受信すると、一体化されたマイクロ電子制御部および電源115は、ねじりばね113に連結された加熱要素(図示せず)の温度を上昇させ始めるために電力を消費する。加熱要素の温度が上昇し始めると、形状記憶ねじりばね113の温度も上昇し始め、これにより、ばねが変形して径が小さくなる。径が小さくなると、バルブカプセル111とバルーン環状部114との間のシールが破断する。バルブカプセルがシェルから分離されると、バルーン内に収容された流体が、2つの部分の分離により形成された開口部(図10b)を通して自由に流れる。
【0082】
胃壁の通常の動作および収縮を経て、バルーンは、内部に収容された生理食塩水を排出し、ヒトの体を通過可能な大きさまで縮小する。一体化されたマイクロ電子制御部および電源と加熱要素とは、患者にいかなる危険も及ばないようにバルブカプセル内に安全に収容されている。
【0083】
確認信号を受信すると、患者は診療所を出て帰宅することができる。患者は胃内バルーンの通過を追跡し、胃内バルーンが通過したとき医師に知らせる。
【0084】
より効果的に胃内バルーンを取り扱うために、本発明はまた、バルーンの内部又は外部の状態をモニタするためのバルーン上のセンサを利用する。使用され得るセンサは、圧力センサ、温度センサ、pHセンサ、グルコースセンサ、位置センサ、及び物理的状態をモニタするための他のセンサを含む。例えば、バルーンの内部の圧力をモニタすることにより、医師は、バルーンが損傷を受けておらず、システムに漏れがないことを確認できる。センサは、遠隔収縮される上述のバルーンに提供されてもよいが、従来通り食道カテーテルを用いて収縮される胃内バルーンにも有用である。つまり、前述のバルーン内圧センサは、あらゆる胃内バルーン内の圧力損失を検知するのに有用である。同様に、本明細書で説明されるセンサは、収縮バルブに組み込まれるものとして記載されているが、これに代えて、センサは、バルーンのシェルの壁面、シェルの内側、又は充填バルブ内に組み込まれてもよい。センサの配置は、測定が行われる場所に依存し、例えば、バルーンの内部の状態をモニタするために、センサは、シェルの内側、又は収縮バルブの内側に設けてもよい。複数のセンサを設ける種々のアレンジが考えられ、それらは当業者の技能の範囲内である。
【0085】
使用される特定のセンサには、上述のように、多くの形態がある。例えば、開示内容が本明細書において参照することにより明確に引用される米国特許第7141016号公報および米国特許第7160258号公報に、好適なセンサが記載されている。使用される全てのセンサは、体内から外部のモニタへ信号を送信する。そのようなものとして、典型的なセンサには、モニタ(図示せず)に連結された外部受信機により検知され得るワイヤレス電波信号を積極的に送る送信機が組み込まれる。そのような電波通信システムの詳細は、当業者に広く知られており、本明細書では更に記載しない。
【0086】
種々のセンサからデータを収集するために、本発明のシステムは、遠隔でセンサに問い合わせることができる外部の手持ち式の機器を含んでもよい。例えば、医師は、圧力の測定値を提供する1又は複数のセンサをシミュレートするために、図9に示されるリモコン装置100を利用できる。そのようなリアルタイムの情報は、定期的な診断中、及び収縮シーケンスの間も、有用である。マイクロチップに結合されたセンサは、データを読み書きすることができ、これにより、医師は、過去の圧力の情報をセンサに問い合わせることができ、バルーンを自動調整するシステムに調整データを追加することができる。センサはまた、自身での問い合わせと圧力データの定期的な記録とを可能にするように内部の電源に結合されてもよい。センサと付随のマイクロチップとは、前記自己問い合わせと、これに続くデータ分析に基づいて、自己診断し、定期的に自己調整する可能性を提供する。前記システムの動作のこのモードは、システムが自発的に機能していることを確認するために、医師による定期的な遠隔制御と連動して使用される。あるいは、圧力のデータは、
診断および分析の目的で前記機器が首尾よく患者から除去、すなわち抜け出した後、ダウンロードされ得る。
【0087】
図12は、本発明の胃内バルーンとともに使用され得る、図2に示された遠隔収縮バルブ16の断面図である。繰り返し述べるが、バルブ16は、シール栓30と、加熱要素31と、マイクロ電子制御部32と、電源33とを有する。加えて、センサ150は、シール栓30の外側において、バルブ16の外側の口に配置され、例えば患者の胃の中において、バルブ16の外側の状態をモニタする。胃の内部の圧力をモニタすることにより、医師は、蠕動に変化があるかどうかを見つけることができ、更なる満腹を引き起こすためにバルーンの容積が増大されるべきか又は減少されるべきかを決定することができる。
【0088】
さらに、図12は、シール栓30の内側、例えば毛管部35の一つの中に配置されたセンサ152を示している。内側のセンサ152は、バルーンの内側の状態をモニタすることができる。例えば、バルーンの圧力をモニタすることにより、医師は、バルーンがまだ傷ついていないことと、システムに漏れがないこととを確認できる。さらに、内側のセンサ152は、バルーンの容積が増大されるべきか又は減少されるべきかを決定するためにバルーンの内側の圧力をモニタすることができる。
【0089】
バルーンの容積は、食道カテーテルを使用すること、遠隔のポンプ(図示せず)、又は、緊張力などの手動手段により調整することができる。緊張力により容積を増大させるためには、半透過性のシェルを有するバルーンに塩が加えられるようにしてもよい。緊張力は、通常は血液に対する、溶液の浸透圧または張力である。本発明において、バルーン内の流体の浸透圧は、バルーンの外側における、胃の中の流体に対して調整されてもよい。塩を追加すると、システムがシェルの内側と外側との平衡に達しようとするように、流体がシェルの壁を通ってバルーンの内部にゆっくりと引き込まれる。さらに、センサ150が圧力をモニタする場合、満腹への要求を満たすアルゴリズムに基づいて、バルーンの内側または外側で収集される圧力のデータに対して、バルーンの容量および圧力を自動調整するために、マイクロチップを使用することもできる。
【0090】
図13は、本発明の胃内バルーンと共に使用することができる図3aに示される遠隔収縮バルブ26の側方断面図である。繰り返し述べるが、バルブ26は、形状記憶ばね41と、栓42と、毛管部43とを有する。加えて、栓42の外側における、バルブ26の外側の口に配置されたセンサ160は、例えば患者の胃の中で、バルブ26の外側の状態をモニタする。第2のセンサ162は、バルブが付着するバルーンのシェル(図示せず)の内側において、バルブ26の内側の表面に配置されている。センサ160,162は、図12のセンサ150,152と同様の機能性を提供する。
【0091】
図14は、「開放」位置で示された図10の遠隔収縮胃内バルーン129の断面図であり、収縮バルブ131内の2つのセンサ170,172は、バルーンのシェル130の内部及び/又は外部の状態、及び、腸管を通過中の状態をモニタする。2つのセンサ170,172は、バルブとシェルの結合部の外側および内側の状態をそれぞれ測定するために、バルブ131内に配置されている。つまり、上述のように、センサ170,172は、シェル130の内部または患者の胃の内部における、例えば圧力等、状態をモニタするために使用され得る。
【0092】
さらに、収縮バルブ131がシェル130から分離した後、該バルブ内のセンサ170,172は、バルブが消化管を通過するときの状態をモニタしてもよい。例えば、センサ170,172は、狭窄、腫瘍または閉塞等の何らかの異常を検出するために、消化管に沿って圧力測定を記録する。
【0093】
図15は、本発明の胃内バルーンの内部及びその周辺で、圧力を含めた、状態をモニタするためのいくつかの技術を示すフローチャートである。センサが消化管を通過するとき、圧力をモニタするキャパシティに留意されたい。
【0094】
本発明は、ある程度の特殊性をもって記載および説明されているが、本明細書の開示は、ほんの一例によりなされたものであり、後に主張するように、本発明の精神および範囲から逸脱しない当業者により部品の組み合わせ及び配置に多くの変更がなされ得ることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0095】
10,90,129:胃内バルーン、12,97,110,130:シェル、16,26,56,76,91,112,132:バルブ、30,42,82:栓、100:リモコン装置、111,131:バルブカプセル、150,152,160,162,170,172:センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の減量を容易にするのに役立つ膨張可能な胃内バルーンであって、
導入された多量の流体を収容するためのシェルと、
該シェル内の前記流体の量を調整するためのバルブと、
前記シェル内の流体の状態を測定するためのセンサと、を有する胃内バルーン。
【請求項2】
前記バルブを通して前記シェルから前記流体を出すための遠隔作動収縮機構と、
前記患者の体外から前記遠隔作動収縮機構と通信するためのリモコン装置と、を更に有する請求項1の胃内バルーン。
【請求項3】
前記センサは、マイクロチップと内部電源とに結合され、
前記センサの周囲の状態を問い合わせ、前記シェル内の前記流体の量を調整するように前記バルブを制御するようにしたシステムを有する請求項1の胃内バルーン。
【請求項4】
複数のセンサを備え、
該センサの一つは、前記シェル内の流体の状態を測定し、前記センサの一つは、前記シェルの外部環境の状態を測定する請求項3の胃内バルーン。
【請求項5】
遠隔作動機構により前記シェルから分離可能であり、この分離により前記シェルを収縮させる内蔵型カプセルの中に、前記バルブが設けられている請求項3の胃内バルーン。
【請求項6】
患者の減量を容易にするのに役立つ膨張可能な胃内バルーンであって、
導入された多量の流体を収容するためのシェルと、
前記シェルから分離可能であり、この分離により該シェルを収縮させるように、前記シェルに取り付けられた内蔵型カプセルと、
該カプセル内に設けられた圧力センサと、と有する胃内バルーン。
【請求項7】
前記シェルに取り付けられたバルブと、
該バルブを通して前記シェル内の流体の量を調整するための遠隔作動機構と、
前記患者の体外から前記遠隔作動機構と通信するためのリモコン装置と、をさらに有する請求項6の胃内バルーン。
【請求項8】
前記リモコン装置は、前記センサとも通信する請求項7の胃内バルーン。
【請求項9】
前記バルブは、前記カプセル内に設けられている請求項6の胃内バルーン。
【請求項10】
前記シェル内の流体に塩を加えることにより、該流体の浸透圧および量を調整するための遠隔作動機構をさらに有する請求項6の胃内バルーン。
【請求項11】
多量の流体を収容した胃内バルーンをモニタするための方法であって、
導入された多量の流体を収容するためのシェルと、該シェル内の流体の量を調整するために該シェルに設けられたバルブと、前記シェル内の流体の圧力を測定するために前記シェルに設けられたセンサとを有する胃内バルーンを、患者の胃の中に挿入するステップと、
前記シェル内の流体の圧力を測定するステップと、を有する方法。
【請求項12】
前記胃内バルーンは、前記バルブを通した前記シェル内の流体の量の遠隔調整を可能にする機構を有し、
前記方法は、前記シェル内の流体の量を調整するように前記機構を遠隔作動させるステップをさらに有する請求項11の方法。
【請求項13】
前記シェルに開口部を形成するステップと、
通常の胃の動作により前記開口部を通して前記バルーンから流体が流出できるようにするステップと、
前記収縮したバルーンが消化管を通過できるようにするステップと、
前記センサが消化管を通過するときに消化管の圧力を測定するステップと、を更に有する請求項11の方法。
【請求項14】
多量の流体を収容した胃内バルーンをモニタするための方法であって、
導入された多量の流体を収容するためのシェルと、該シェルから分離可能なように該シェルに取り付けられた内蔵型カプセルと、該カプセルに配置されたセンサとを有する胃内バルーンを患者の胃の中に挿入するステップと、
前記シェル内の流体の状態を前記センサで測定するステップと、
前記シェルに開口部を形成して前記シェルの収縮を可能にするために前記シェルから前記カプセルを分離するステップと、
前記カプセルが消化管を通過できるようにするステップと、
前記カプセルが消化管を通過するとき消化管の状態を前記センサで測定するステップと、を有する方法。
【請求項15】
前記胃内バルーンはまた、前記シェル内の流体の量を調整するために前記シェルに設けられたバルブを有し、
測定された前記シェル内の流体の状態に基づいて、前記シェル内の流体の量を調整するステップを更に有する請求項14の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2011−500278(P2011−500278A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−531165(P2010−531165)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/080639
【国際公開番号】WO2009/055386
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(591018268)アラーガン、インコーポレイテッド (293)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】