説明

背圧形成部を持つバラスト水処理システム及びその方法

【課題】濾過部フィルターの逆洗浄作業の際、濾過部内の背圧をチェック及び形成することで効率的な逆洗浄作業がなされるようにする背圧形成部を持つバラスト水処理システム及びその方法を提供する。
【解決手段】バラスト水が流入及び流出する流入部及び流出部を持つボディーと、ボディーの内部に位置し、流入部を通じて流入するバラスト水を濾過するフィルターと、フィルターに付着する異物を除去する自動洗浄部とを含む濾過部;及び自動洗浄部の逆洗浄の際、濾過部内部の背圧をチェックして形成させて円滑な逆洗浄がなされるようにする背圧形成部2;を含み、自動洗浄部は、ボディー内部の圧力と外部の圧力の差を用いてフィルターの異物を除去し、自動洗浄部の逆洗浄作業が円滑になされるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は船舶に使われるバラスト水の処理システム及びその制御方法に係り、より詳しくは濾過部フィルターの逆洗浄作業の際、濾過部内の背圧をチェック及び形成して効率的な逆洗浄作業がなされるようにし、バラスト水の処理において、フィルターによって物理的に濾過させる方式と紫外線を用いて殺菌する方式を複合的に使うことで、副産物による2次汚染を防止することができ、バラストタンクの汚染を防止することができ、かつ濾過部内の背圧を形成するとともに紫外線処理部に流入するバラスト水の流量も紫外線処理部の効率を低下させないほどに調節することができるので、バラスト水処理システム全体の処理効率を効果的に運用することができ、濾過部や紫外線処理部の自動洗浄を可能にすることで、いつも均一な性能を維持することができ、維持管理の面で効率的な背圧形成部を持つバラスト水処理システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バラスト水(ballast water)とは、船舶が荷物を積まないで運航する場合、船舶の均衡を維持するために船舶内のバラストタンクに満たす海水を意味する。
【0003】
国際交易量の増加につれて海上運送の割合がますます増加しており、これにより船舶数の増加及び大型化が速く進んでいるため、船舶で使用するバラスト水の量も大きく増加している。船舶で使用するバラスト水の量が増加することによって外来の海洋生物種による海洋生態系の被害発生事例も増加している。このような国際的な環境問題を解決するために、2004年度に国際海事機関(IMO)で’船舶のバラスト水と沈殿物の統制と管理に対する国際協約’が完成されて2009年から発効している。
【0004】
しかし、このようなバラスト水には各種微生物などが含まれていて海洋汚染と生態系の撹乱の問題を引き起こすため、このような各種微生物や無機汚染源を処理しなければならない。従来のバラスト水を処理するための方式としては、バラスト水を海上で交換するか陸上で処理する方式があったが、非効率的な欠点があるため、船舶にバラスト水を処理するための処理施設を設置する方式が多く活用されている。バラスト水処理施設に使われる処理方式としては、大別して濾過、熱処理、化学薬品処理、電気分解、オゾン、紫外線の照射などの方式が使われている。
【0005】
しかし、熱処理方式の場合、熱に強い微生物または無機汚染源に対しては処理が難しいという問題があり、化学薬品処理方式の場合、バラスト水処理の後に2次汚染の問題が発生することができる問題があり、電気分解方式またはオゾン方式の場合、短絡による爆発、管理上の非効率的な問題などがあり得、特に濾過方式の場合、フィルターに付着する沈殿物の除去の問題があり、紫外線の照射方式の場合、紫外線ランプを取り囲むスリーブ管の表面に付着する異物によって効率が低くなる問題がある。
【0006】
図1は従来の濾過方式のバラスト水処理施設の系統図を示すもので、このような従来の濾過方式においては、濾過部a内のフィルターa1の内部に付着した異物を除去するための洗浄作業を進めるとき、必ず濾過部a内部の圧力が外部の圧力(つまり、フィルターa1内部の異物を吸入する洗浄部a2内部の圧力)より高圧を維持することで、言い換えれば背圧(本発明において、‘背圧’とは濾過部aのボディーa3内部の圧力がフィルターa1内部の異物を吸入する洗浄部a2内部の圧力より高くて濾過部aのボディーa3の内部から洗浄部側にバラスト水及び異物などが移動できるようにする圧力を意味する)を形成することで、円滑な洗浄作業が進むことができるが、バラスト水ポンプを用いて濾過部にバラスト水の供給のために加圧しても、濾過処理されたバラスト水を貯蔵するバラスト水タンクbの内部が空いているか貯蔵されたバラスト水量が少ない場合には所要背圧が形成されなくて円滑な洗浄作業が進むことができない問題が発生することになる。特に、図2に示すように、船舶などのように、バラスト水処理施設が設置される場所の空間的制約などによって濾過部aがバラスト水タンクbより高い位置に設置される場合には水頭損失が発生して所要背圧を維持することが一層難しい状況がよく発生するので、このような制約にもかかわらずフィルター内部の異物洗浄作業を容易に進めることができるようにするシステムの必要性が高まっている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は前記のような問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、濾過部フィルターの逆洗浄作業の際、濾過部内の背圧をチェック及び形成することで効率的な逆洗浄作業がなされるようにする背圧形成部を持つバラスト水処理システム及びその方法を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、バラスト水の処理において、フィルターによって物理的に濾過させる方式と紫外線を用いて殺菌する方式を複合的に使うことで、副産物による2次汚染を防止することができ、バラストタンクの汚染を防止することができ、維持管理の面で効率的で制御の簡便なバラスト水処理システム及びその方法を提供することである。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、濾過部内の背圧を形成するとともに紫外線処理部に流入するバラスト水の流量も紫外線処理部の効率を低下させないほどに調節することができるので、バラスト水処理システム全体の処理効率を効果的に運用することができる背圧形成部を持つバラスト水処理システム及びその方法を提供することである。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、濾過部または紫外線処理部の自動洗浄を可能にすることで、いつも均一な性能を維持することができ、維持管理の面で効率的な背圧形成部を持つバラスト水処理システム及びその方法を提供することである。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、濾過部と紫外線処理部の間にバイパス管路をさらに含み、必要によって前記濾過部または前記紫外線処理部のみを経てバラスト水が処理されるようにすることができるバラスト水処理システム及びその方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述したような本発明の目的を達成するために、本発明は、バラスト水が流入及び流出する流入部及び流出部を持つボディーと、前記ボディーの内部に位置し、前記流入部を通じて流入するバラスト水を濾過するフィルターと、前記フィルターに付着する異物を除去する自動洗浄部とを含む濾過部;及び前記自動洗浄部の逆洗浄の際、濾過部内部の背圧をチェックして形成させて円滑な逆洗浄がなされるようにする背圧形成部;を含み、前記自動洗浄部は、前記ボディー内部の圧力と外部の圧力の差を用いてフィルターの異物を除去し、フィルターに付着した異物を吸入する吸入部と、前記吸入部と連通し、外部と選択的に連通可能であり、吸入された異物を外部に排出させる排出部とを含み、前記背圧形成部は、前記ボディー内部の背圧をチェックする圧力センサーと、前記ボディーの流出部とバラスト水タンクの間のバラスト水が流れる管路上に位置するコントロールバルブとを含み、前記圧力センサーによって確認された前記ボディー内部の背圧が逆洗浄圧力に至らなければ前記コントロールバルブを閉めるか管路の流路を狭めて前記ボディー内部の背圧を高めることで、前記自動洗浄部の逆洗浄作業が円滑になされるようにする、背圧形成部を持つバラスト水処理システムを提供する。
【0013】
前記バラスト水処理システムは、前記濾過部で濾過されたバラスト水を紫外線で殺菌させる紫外線処理部をさらに含み、前記紫外線処理部は、バラスト水が流入及び流出する流入部及び流出部を持つボディーと、前記ボディーの内部を流れるバラスト水に紫外線を照射する紫外線ランプと、前記紫外線ランプを取り囲んでいるスリーブ管に付着する異物を除去するスリーブ管洗浄部と、前記紫外線ランプから放出される紫外線の強度を測定する紫外線強度計と、前記ボディー内部の温度を測定する温度センサーとを含むことができる。
【0014】
前記背圧形成部は、前記紫外線処理部で処理されたバラスト水が流れる管路上に設置され、制御部の制御によって管路を流れる流量を調節して前記コントロールバルブとともに濾過部内部の背圧を形成させる第2コントロールバルブをさらに含むことができる。
【0015】
前記スリーブ管洗浄部は、前記スリーブ管の外周面に付着されたワイパーと、前記ワイパーを連結する駆動軸と、前記駆動軸に連結されて駆動軸を作動させる駆動モーターとを含むことができる。
【0016】
また、前述したような本発明の目的を達成するために、本発明は、バラスト水が流入及び流出する流入部及び流出部を持つボディーと、前記ボディーの内部に位置し、前記流入部を通じて流入するバラスト水を濾過するフィルターと、前記フィルターに付着する異物を除去する自動洗浄部とを含む濾過部によってバラスト水を濾過させる濾過段階;及び前記ボディー内部の圧力と外部の圧力の差を用いてフィルターの異物を除去し、フィルターに付着した異物を吸入する吸入部と、前記吸入部と連通し、外部と選択的に連通可能であり、吸入された異物を外部に排出させる排出部とを含む自動洗浄部によって前記濾過部のフィルターに付着した異物を逆洗浄するとき、背圧形成部によって濾過部内部の背圧をチェックして形成させることで円滑な逆洗浄がなされるようにする背圧チェック及び形成段階;を含み、前記背圧チェック及び形成段階は、前記ボディー内部の圧力をチェックする圧力センサーによってボディー内部の背圧をチェックする背圧チェック段階と、前記圧力センサーによって確認された前記ボディー内部の背圧が逆洗浄圧力に至らなければ前記ボディーの流出部とバラスト水タンクの間のバラスト水が流れる管路上に位置するコントロールバルブを閉めるか管路の流路を狭めることで前記ボディー内部の背圧を形成させる背圧形成段階とを含む、背圧形成部を持つバラスト水処理システムの制御方法を提供する。
【0017】
前記背圧形成段階は、制御部によって、紫外線処理部で処理されたバラスト水が流れる管路上に設置され、管路を流れる流量を調節する第2コントロールバルブを前記コントロールバルブとともに制御することにより濾過部内部の背圧を形成させることができる。
【0018】
前記背圧チェック及び形成段階は、自動洗浄部による濾過部フィルターの異物逆洗浄作業が完了した場合、制御部によって前記コントロールバルブ及び第2コントロールバルブを制御することにより人為的に形成された背圧を解除する背圧解除段階をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は前述したような実施例と下記に説明する構成、結合、使用関係によって次のような効果を得ることができる。
【0020】
本発明は、濾過部フィルターの逆洗浄作業の際、濾過部内の背圧をチェック及び形成して効率的な逆洗浄作業がなされるようにする効果を持つ。
【0021】
本発明は、バラスト水の処理において、フィルターによって物理的に濾過させる方式と紫外線を用いて殺菌する方式を複合的に使うことで、副産物による2次汚染を防止することができ、バラストタンクの汚染を防止することができ、維持管理の面で効率的で制御の簡便な効果を持つ。
【0022】
本発明は、濾過部内の背圧を形成するとともに紫外線処理部に流入するバラスト水の流量も紫外線処理部の効率を低下させないほどに調節することができるので、バラスト水処理システム全体の処理効率を効果的に運用することができる効果を持つ。
【0023】
本発明は、濾過部または紫外線処理部の自動洗浄を可能にすることで、いつも均一な性能を維持することができ、維持管理の面で効率的な効果を持つ。
【0024】
本発明は、濾過部と紫外線処理部の間にバイパス管路をさらに含み、必要によって前記濾過部または前記紫外線処理部のみを経てバラスト水が処理されるようにすることができる効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】従来の濾過方式のバラスト水処理施設の系統図である。
【図2】従来の濾過方式のバラスト水処理施設の他の実施例の系統図である。
【図3】本発明の一実施例による背圧形成部を持つバラスト水処理システムの系統図である。
【図4】図3の濾過部の断面図である。
【図5】図3の紫外線処理部の部分切断斜視図である。
【図6】紫外線処理部のスリーブ管洗浄部の斜視図である。
【図7】本発明の一実施例による背圧形成部を持つバラスト水処理システムの制御方法を示すブロック図である。
【図8】図7の制御によってバラスト水の流量が制御される流れを示す系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明による背圧形成部を持つバラスト水処理システム及びその方法の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図3は本発明の一実施例による背圧形成部を持つバラスト水処理システムの系統図、図4は図3の濾過部の断面図、図5は図3の紫外線処理部の部分切断斜視図、図6は紫外線処理部のスリーブ管洗浄部の斜視図である。
【0028】
図3〜図6を参照すれば、本発明の一実施例による背圧形成部を持つバラスト水処理システムは、船舶に取水されるバラスト水が流入及び流出する流入部111及び流出部112を持つボディー11と、前記ボディー11の内部を流れるバラスト水を濾過させるフィルター12と、前記フィルター12に付着する異物を逆洗浄する自動洗浄部13とを含む濾過部1;前記自動洗浄部13の逆洗浄の際、濾過部1内部の背圧をチェックして形成させて円滑な逆洗浄がなされるようにする背圧形成部2;前記濾過部1で濾過されたバラスト水を紫外線で殺菌させる紫外線処理部3;及びバラスト水処理システムの作動全般を制御する制御部4;を含むことができる。
【0029】
前記濾過部1は船舶に取水されるバラスト水を濾過処理するもので、船舶に取水されるバラスト水が流入及び流出する流入部及び流出部を持つボディー11と、前記ボディー11の内部を流れるバラスト水を濾過させるフィルター12と、前記フィルター12に付着する異物を逆洗浄(本発明において、‘逆洗浄’とはフィルターの内部から外部に濾過されたバラスト水が逆にフィルターの内部に流入しながらフィルターの内面に付着した異物とともに吸入または排出されながらフィルターの内面の異物を除去することを意味する)する自動洗浄部13とを含むことができる。
【0030】
前記ボディー11は前記濾過部の胴体をなすもので、好ましくは内部に空間を持つ円筒状に形成でき、船舶に取水されたバラスト水が流入する流入部と濾過されたバラスト水が流出する流出部とを含み、前記濾過部1は後述するように前記ボディー11の内部を取り囲むフィルター12によって濾過処理を行うため、前記流入部111は前記ボディーの下側に位置し、前記流出部112は前記流入部111より上側に位置することで、バラスト水が下部で流入して前記ボディー11の内部を満たしながら濾過されるようにすることが好ましい。
【0031】
前記フィルター12は前記流入部111を通じて前記ボディー11の内部に流入したバラスト水を濾過処理するもので、好ましくは前記ボディー11の内周面に沿って円筒状に前記ボディー11の内部を取り囲む形態に形成できる。よって、前記流入部111を通じて前記ボディー11の内部に流入したバラスト水が前記流出部112を通じて排出されるためには必ず前記フィルター12を経なければならなく、前記フィルター12によって濾過される過程で50μm以上の生物及び粒子が濾過される。このような濾過がずっと進む場合、前記フィルター12の内面に異物が積もって濾過機能が低下するので、後述する自動洗浄部13によって異物除去作業が進むことになる。
【0032】
前記自動洗浄部13は前記ボディー11内部の圧力と外部の圧力の差を用いて(つまり、通常前記流入部111及び流出部112の部位にそれぞれ設置される圧力センサーによって測定される前記フィルター22の内外部の圧力差が一定範囲以上に上昇する場合)、前記制御部4の制御によって前記フィルター12の内面に積もる異物を自動で除去するもので、前記制御部4の信号によって自動洗浄部13を駆動させる駆動部131と、前記駆動部131に連結され、動きながら前記フィルター12に付着した異物を吸入する吸入部132と、前記吸入部132に吸入された異物を排出させる排出部133とを含むことができる。
【0033】
前記駆動部131は前記自動洗浄部13、より具体的には後述する吸入部132が作動(上下移動及び回転運動)するための動力を提供するもので、一般的なモーターなどが活用可能であり、前記制御部4の制御によって自動で運転される。
【0034】
前記吸入部132は前記駆動部131に連結されて回転及び上下移動しながら前記フィルター12の内面に付着した異物を吸入するもので、末端に形成された吸入ノズル13211を通じて、前記フィルター12の内面に接触して付着した異物を吸入する吸入棒1321と、前記吸入棒1321に連結され、吸入された異物を移動させるコア1322と、前記コア1322と前記駆動部131の間を連結し、前記駆動部131の作動によって前記コア1322を動かす駆動軸1323とを含むことができる。前記吸入棒1321は前記フィルター12の内面に付着した異物を吸入するもので、全体として内部に貫通孔が形成された棒状に形成でき、その一端には前記フィルター12の内面と密着して前記フィルター12の内面に付着した異物を吸入することができる吸入ノズル13211が形成され、その他端は前記コア1322と連結され、吸入した異物を前記コア1322に移動させることになる。また、前記吸入棒1321は多数が前記コア1322の外周面上に高さを異にして放射状に付着した形態に形成されることができる。これは、後述するように、前記コア1322が回転しながら上下移動する場合、より容易に前記フィルター12に付着した異物を吸入するためである。前記吸入ノズル13211が前記フィルター12の内面に付着した異物を吸入することができる原理は、前記ボディー11内部の高圧力と前記吸入棒1321ないしコア1322内部の低圧力の差によるバラスト水の流れを用いるもので、それについての詳細な説明は後述する。前記コア1322は前記吸入棒に連結され、吸入された異物を移動させるもので、全体として内部に空間が形成された棒状に形成でき、その外周面上には前記吸入棒1321が放射状に付着されて連結されることで、前記吸入棒1321を通じて吸入された異物が前記コア1322の内部空間を通して移動することができ、前記コア1322の一端には内部空間を通して移動した異物が後述する排出部133のフラッシングチャンバー1331に排出されるようにする排出孔1322aが形成できる。また、前記コア1322の一端は前記駆動軸1323に連結されることで、前記駆動軸1323の動きによって上下移動はもちろんのこと回転運動も可能になる。前記駆動軸1323は前記コア1322と前記駆動部131の間を連結するもので、前記駆動部131の作動によって前記コア1322の上下移動及び回転運動を引き起こすことができる。特に、前記駆動軸1323の前記駆動部131に連結される一端の外周面は螺糸(螺子)山の形態に形成されることができる。これは、前記駆動部131の作動によって回転運動しながら上下移動することもできて、より効率的に前記フィルター12の異物を吸入するためである。また、前記駆動軸1323の一端には接触手段1323aが結合できる。前記接触手段1323aは前記駆動軸1323の上下移動距離を制限するためのリミットスイッチ1323bと接触するもので、円盤状のゴム部材や金属部材などが活用可能であり、前記接触手段1323aが前記リミットスイッチ1323bと接触する場合、前記制御部4の制御によって前記駆動軸1323が移動する進行方向が変わるため、前記駆動軸1323は前記リミットスイッチ1323bの間を上下移動することになる。
【0035】
前記排出部133は前記吸入部に吸入された異物を排出させるもので、前記コア1322の一端に形成された排出孔1322aを通じて排出される異物を貯蔵するフラッシングチャンバー1331と、前記フラッシングチャンバー1331の異物が排出される通路となる排出管1332と、前記排出管1332の一側に形成されるイグゾーストバルブ1333とを含むことができる。前記フラッシングチャンバー1331は前記コア1322の排出孔1322aを通じて排出される異物が積もることになるもので、好ましくは前記コア1322が上下移動する距離を考慮して、どんな場合でも前記コア1322の排出孔1322aから排出される異物を貯蔵することができるサイズと形状に形成できる。前記排出管1332は前記フラッシングチャンバー1331の異物が排出される通路となるもので、前記フラッシングチャンバー1331の一側に連結される管状に形成できる。前記イグゾーストバルブ1333は前記排出管1332の一側に連結されて、前記フィルター12に付着した異物の吸入/排出のための吸入力を提供するもので、前記制御部4によって制御される。すなわち、前記イグゾーストバルブ1333が開かれる場合は、前記排出管1332、フラッシングチャンバー1331、コア1322、及び吸入棒1321の内部は大気圧、つまり前記ボディー11内部の高い気圧に比べて低い気圧が形成されるので、前記ボディー11内部のバラスト水、特に前記フィルター12の外部に位置する濾過されたバラスト水は気圧の低い前記吸入ノズル13211及び吸入棒1321の内部に吸入される。この際、フィルター12の内面に付着した異物も一緒に吸入されることになる。前記イグゾーストバルブ1333が閉まる場合は、バラスト水及び異物の吸入が中断される。ただ、前記のようなイグゾーストバルブ1333の作動によってフィルター12の内面に付着した異物の除去が円滑になされるためには、前記ボディー11内部の背圧が(外部の大気圧より)高く形成されなければならないが、先の従来技術の問題点で言及したように、バラスト水タンクに満たされるバラスト水のレベル差などの要因によって前記ボディー11内部の背圧がいつも高く維持されることができない問題点がある。本発明において、このような問題点を解決するために別の背圧形成部2を含んでいる。
【0036】
前記背圧形成部2は、前記自動洗浄部13の逆洗浄の際、濾過部1内部の背圧をチェックして形成させることで円滑な逆洗浄がなされるようにする構成で、このために前記背圧形成部2は、濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧をチェックする圧力センサー21と、濾過部1で濾過されたバラスト水が流れる管路7上に設置され、前記制御部4の制御によって管路7を流れる流量を調節して濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧を形成させるコントロールバルブ22と、後述する紫外線処理部3によって処理されたバラスト水が流れる管路7上に設置され、前記制御部4の制御によって管路7を流れる流量を調節して前記コントロールバルブ22とともに濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧を形成させる第2コントロールバルブ23とを含むことができる。
【0037】
前記圧力センサー21は前記濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧をチェックするためのもので、一般的に使われる圧力測定用センサーが活用可能であり、前記フィルター12によって濾過されたバラスト水が位置するフィルター12の外側の圧力を正確に測定するように前記流出部112の周りに形成されることが好ましい。前記圧力センサー21で測定された前記ボディー11内部の背圧の測定値は前記制御部4に伝送されて、制御部4が前記背圧形成部2を作動させるのに活用される。
【0038】
前記コントロールバルブ22は濾過部1で濾過されたバラスト水が流れる管路7上に設置されて、前記制御部4の制御によって管路7を流れる流量を調節して濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧を形成させる構成で、一般的に使われる流量調節バルブが活用可能である。参考として、前記コントロールバルブ22は背圧を形成することができる位置であれば濾過部1の後端のどこにも設置できる。前記コントロールバルブ22は前記制御部4に連結され、制御部4の信号によって電気的に制御されて前記管路7をまったく開閉させるかあるいは一定の流量が流れるように管路7の一部のみを開閉することができる。前記コントロールバルブ22が前記管路7を閉鎖する程度が大きくなるにつれて前記ボディー11内部の背圧が高くなり、反対に前記コントロールバルブ22が前記管路7を開放する程度が大きくなるにつれて前記ボディー11内部の背圧は低くなる。よって、前記制御部4は、前記圧力センサー21によって測定されたボディー11内部の背圧が自動洗浄部13によるフィルター12の逆洗浄に必要な基準値に至らない場合、前記コントロールバルブ22に閉鎖信号を伝送して前記コントロールバルブ22を(背圧が所望の基準値に到逹する程度まで)閉鎖することになる。
【0039】
前記第2コントロールバルブ23は後述する紫外線処理部3で処理されたバラスト水が流れる管路7上に設置されて、前記制御部4の制御によって管路7を流れる流量を調節して前記コントロールバルブ22とともに濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧を形成させる構成で、前記コントロールバルブ22と同様に、一般的に使われる流量調節バルブが活用可能である。前記第2コントロールバルブ23も前記コントロールバルブ22と同様に、前記制御部4に連結され、制御部4の信号によって電気的に制御されて前記管路7をまったく開閉させるかあるいは一定の流量が流れるように管路7の一部のみを開閉することができる。特に、前記第2コントロールバルブ23は前記コントロールバルブ22とともに作動しながら後述する紫外線処理部3の後端に位置するので、前記コントロールバルブ22一つだけが作動する場合に比べ、前記管路7を流れて前記紫外線処理部3に流入するバラスト水の流量も必要によって調節することができてバラスト水の処理効率を高めることができるのはもちろんのこと、制御部4による流量調節とそれによる背圧調節をより精密に制御することができる。
【0040】
前記背圧形成部2の作動による背圧形成過程については、後述する制御方法で詳述する。
【0041】
前記紫外線処理部3は前記濾過部で濾過されたバラスト水を紫外線で殺菌させる構成で、図5及び図6を参照すれば、前記紫外線処理部3は、バラスト水が流入及び流出する流入部311及び流出部312を持つボディー31と、前記ボディー31の内部を流れるバラスト水に紫外線を照射する紫外線ランプ32と、前記紫外線ランプ32を取り囲むスリーブ管321に付着する異物を除去するスリーブ管洗浄部33と、前記紫外線ランプ32から放出される紫外線の強度を測定する紫外線強度計34と、前記ボディー31内部の温度を測定する温度センサー35とを含むことができ、前記紫外線処理部3は必要によって多数が直列で連続して設置されることもできる。
【0042】
前記ボディー31は前記紫外線処理部3の胴体をなすもので、好ましくは内部に空間を持つ円筒状に形成されることができ、バラスト水が流入する流入部311と殺菌処理されたバラスト水が流出する流出部312を含む。好ましくは、前記流入部311と流出部312が前記ボディー31の円筒状の側面に形成されることができる。これは、前記紫外線ランプ32によって殺菌されるバラスト水の殺菌効率を高めるためである。
【0043】
前記紫外線ランプ32は前記ボディー31の内部を流れるバラスト水に紫外線を照射するために紫外線を放出するもので、棒状の前記紫外線ランプ32は前記ボディー31の内部に位置する。好ましくは、前記ボディー31の軸方向に平行に前記ボディー31の円筒状の内部に沿って一定の間隔で多数が放射状に配置され、前記流入部311と流出部312を通じて流れるバラスト水は前記紫外線ランプ32の間を垂直に通過するようにすることができる。前記紫外線ランプ32を取り囲んでいるスリーブ管321の表面に異物が付着すれば放出される紫外線の強度が低下するため、前記スリーブ管321の表面は前記スリーブ管洗浄部33によって洗浄される。
【0044】
前記スリーブ管洗浄部33は前記スリーブ管321の表面に付着する異物を除去するもので、前記スリーブ管321の外周面に付着されたワイパー331と、前記ワイパー331を連結する駆動軸332と、前記駆動軸332に連結されて駆動軸332を作動させる駆動モーター333とを含むことができる。前記ワイパー331は前記スリーブ管321の外周面に付着する異物を除去するもので、好ましくは前記スリーブ管321の外周面全体を取り囲む環状に形成でき、その材質としては耐熱性を持つ合成樹脂、合成ゴムなどが活用可能であり、前記スリーブ管321が多数存在する場合、前記ワイパー331も多数が存在し、この場合、それぞれのワイパー331は前記駆動軸332に連結されることができる。前記駆動軸332は前記ワイパー331に連結されて、前記ワイパー331を移動させて前記スリーブ管321の外周面付着した異物を除去するもので、好ましくは前記ボディー31の内部中央に前記ボディー31の軸方向に平行に配置されることができ、その外周面は螺糸山の形状に形成できる。前記駆動軸332の一端は前記駆動モーター333に連結される。前記駆動モーター333は前記駆動軸332の一端に連結されて前記駆動軸332及びワイパー331を作動させる動力を提供するもので、一般的に使われるモーターなどが活用可能である。
【0045】
前記紫外線強度計34は前記紫外線ランプ32から放出される紫外線の強度を測定するもので、前記ボディー31の外周面上から前記ボディー31の内部で貫設されることができ、前記制御部4に連結されているので、測定される紫外線強度が一定の範囲以下の場合、前記制御部4は前記スリーブ管洗浄部33を作動させる。その作動原理についての詳細な説明は後述する。
【0046】
前記温度センサー35は前記紫外線処理部3のボディー31内部の温度を測定するもので、前記ボディー31の外周面または内部に設置されることができ、前記制御部4に連結されているので、測定される前記ボディー31内部の温度が一定の範囲以上に高くなれば、前記制御部4は前記紫外線処理部3の作動を中止させことになる。
【0047】
以上のような構成を有する前記紫外線処理部3の作動原理について詳細に説明すると、まず前記流入部を通じて前記ボディー31の内部に流入したバラスト水は前記紫外線ランプ32から照射される紫外線によって殺菌処理されて前記流出部を通じて排出される。この際、前記紫外線ランプ32を取り囲んでいるスリーブ管321の表面に異物が付着すれば、紫外線ランプ32から放出される紫外線の強度が低くなって、前記紫外線強度計で測定される紫外線強度が一定の範囲以下に低下すると、前記制御部4の制御によって前記スリーブ管洗浄部33が作動し、前記駆動モーター333の作動によって前記駆動軸332に沿って前記ワイパー331が移動しながら前記スリーブ管321の表面に付着した異物を除去することになる。また、前記温度センサー35によって測定される前記ボディー31内部の温度が一定の範囲以上に上昇すれば、前記制御部4は前記紫外線処理部3の作動を中止させることになる。このように、本発明においては、バラスト水の処理において、フィルターによって物理的に濾過させる方式と紫外線で殺菌する方式を複合的に使うことで、副産物による2次汚染を防止することができ、バラストタンクの汚染を防止することができるのはもちろんのこと、紫外線処理部の自動洗浄を可能にすることで、いつも均一な性能を維持することができ、維持管理の面で効率的であり、バラスト水に対する処理作業の中止なしも紫外線処理部の自動洗浄を可能にすることで、処理効率を高めるので、処理時間や費用の側面で効率的である。
【0048】
前記制御部4は前記濾過部1、背圧形成部2及び紫外線処理部3の作動全般を制御するもので、前述したように、前記自動洗浄部13、圧力センサー21、コントロールバルブ22、スリーブ管洗浄部33、紫外線強度計34、温度センサー35などに連結され、信号をやり取りしながら作動全般を制御することになる。前記制御部4はさらにデータを格納するか警告メッセージを送出するなどの機能をすることもできる。
【0049】
本発明の他の実施例によるバラスト水処理システムは、図3に示すように、前記濾過部と前記紫外線処理部3の間にバイパス管路6をさらに含み、必要によって前記濾過部1または前記紫外線処理部3のみを経てバラスト水が処理されるようにすることができる。すなわち、前記バイパス管路6は前記濾過部と前記紫外線処理部3の間にバラスト水が移動できるようにする管路を意味し、前記バイパス管路6が存在することにより、前記濾過部1と前記紫外線処理部3を順に通過しながら処理されるバラスト水の処理過程で、必要によって前記濾過部1または前記紫外線処理部3のみを経てバラスト水が処理されることもでき、特にバラスト水タンク5に貯蔵されたバラスト水を再び海に排出する場合、前記濾過部1または紫外線処理部3を経ずに排出することができるので、処理時間や費用の側面で効率的に運営することができる特徴がある。
【0050】
図7は本発明の一実施例による背圧形成部を持つバラスト水処理システムの制御方法を示すブロック図、図8は図7の制御によってバラスト水の流量が制御される流れを示す系統図である。
【0051】
以下、図3〜図8を参照して本発明による背圧形成部を持つバラスト水処理システムの制御方法について説明する。
【0052】
本発明の一実施例による背圧形成部を持つバラスト水処理システムの制御方法は、濾過部1によってバラスト水を濾過させる濾過段階(S1);自動洗浄部13によって濾過部1のフィルター12に付着する異物を逆洗浄するとき、背圧形成部2によって濾過部内部の背圧をチェックして形成させることで円滑な逆洗浄がなされるようにする背圧チェック及び形成段階(S3);を含み、前記背圧チェック及び形成段階(S3)は、圧力センサー21によって濾過部1内部の背圧をチェックする背圧チェック段階(S31)と、制御部4によって前記背圧チェック段階で測定された背圧が逆洗浄に必要な基準値に合うかを判断する判断段階(S32)と、制御部4によって濾過部1で濾過されたバラスト水が流れる管路7上に設置され、管路7を流れる流量を調節することができるコントロールバルブ22を制御して濾過部1内部の背圧を形成させる背圧形成段階(S33)と、最終背圧形成をチェックする第2背圧チェック段階(S34)と、自動洗浄部による濾過部フィルター12の異物逆洗浄作業が完了した場合、制御部4によって前記コントロールバルブ22及び/または第2コントロールバルブ23を制御して、人為的に形成された背圧を解除する背圧解除段階(S35)とを含むことができる。
【0053】
前記濾過段階(S1)は濾過部1によってバラスト水を濾過させる段階で、船舶に取水されるバラスト水を流入部を通じてフィルター12を含む濾過部1のボディー11の内部に流入した後、フィルター12によってバラスト水を濾過させて流出部を通じて排出させることになる。
【0054】
前記背圧チェック及び形成段階(S3)は、自動洗浄部13によって濾過部1のフィルター12に付着する異物を逆洗浄する作業を行うとき、背圧形成部2によって濾過部の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧をチェックし、必要によって背圧を形成させて円滑な逆洗浄作業がなされるようにする段階で、その具体的な過程については以下に説明する。
【0055】
前記背圧チェック段階(S31)は圧力センサー21によって濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧をチェックする段階で、自動洗浄部13によって濾過部1のフィルター12に付着する異物を逆洗浄する作業を進めるとき、逆洗浄作業が必要な時点及び逆洗浄作業に必要な背圧が形成されているかを判断するために、前記圧力センサー21によって測定した後、その測定値を前記制御部4に伝送することになる。
【0056】
前記判断段階(S32)は制御部4によって前記背圧チェック段階(S31)で測定された背圧が逆洗浄に必要な基準値に合うかを判断する段階で、前記背圧チェック段階(S31)で圧力センサー21によって測定された濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧測定値が逆洗浄作業が必要な時点にあたる場合、前記背圧測定値が逆洗浄作業に必要な背圧基準値に合うかを前記制御部4によって判断した後、基準値に合う場合、直ちに前記自動洗浄部による逆洗浄作業を進め、基準値に合わない場合、後述する背圧形成段階(S33)を進めることになる。
【0057】
前記背圧形成段階(S33)は制御部4によって濾過部で濾過されたバラスト水が流れる管路7上に設置され、管路7を流れる流量を調節することができるコントロールバルブ22を制御して濾過部1内部の背圧を形成させる段階で、前述したように、前記判断段階(S32)によって背圧測定値が逆洗浄作業に必要な背圧基準値に合わないと判断された場合、前記制御部4は前記コントロールバルブ22に制御信号を伝送して前記コントロールバルブ22を閉めて、コントロールバルブ22を通過するバラスト水の流量を減らすか遮断することで、濾過部1の内部、つまり前記ボディー11内部の背圧を逆洗浄作業に必要な背圧基準値に合うように形成させる。この際、前記背圧形成段階(S33)は前記制御部4によって紫外線処理部3で処理されたバラスト水が流れる管路7上に設置され、管路7を流れる流量を調節することができる第2コントロールバルブ23を前記コントロールバルブ22とともに制御して前記ボディー11内部の背圧を形成することができる。特に、前記第2コントロールバルブ23は前記コントロールバルブ22とともに作動するとともに後述する紫外線処理部3の後端に位置するので、前記コントロールバルブ22一つだけ作動する場合に比べ、前記管路7を流れて前記紫外線処理部3に流入するバラスト水の流量も必要によって調節してバラスト水の処理効率を高めることができるようにすることはもちろんのこと、制御部4による流量調節とそれによる背圧調節をより精密に制御することができるようにする。すなわち、図8に示すように、前記コントロールバルブ22と第2コントロールバルブ23を同時に制御して背圧を形成することにより(すなわち、濾過部からコントロールバルブの区間とコントロールバルブjから第2コントロールバルブの区間と第2コントロールバルブ以後の区間別に流量を段階的に調節することにより)前記ボディー11内部の背圧は背圧基準値に合うようにするとともに前記紫外線処理部3に流入するバラスト水の流量も紫外線処理部の効率を低下させないほどに調節することができるので、バラスト水処理システム全体の処理効率を効果的に運用することができることになる。
【0058】
前記第2背圧チェック段階(S34)は前記背圧形成段階(S33)によって前記ボディー11内部の背圧が逆洗浄作業に必要な背圧基準値に合ったかを最終にチェックし、合った場合、前記制御部4は前記自動洗浄部による逆洗浄作業を進めることになる。
【0059】
前記背圧解除段階(S35)は、自動洗浄部13をによる濾過部フィルター12の異物逆洗浄作業が完了した場合、制御部4によって前記コントロールバルブ22及び/または第2コントロールバルブ23を制御して人為的に形成された背圧を解除する段階で、前記自動洗浄部13による逆洗浄作業が完了した後には、前記制御部4が前記コントロールバルブ22及び/または第2コントロールバルブ23を開放して前記濾過部1及び/または紫外線処理部3によるバラスト水の処理が円滑になされるようにする。
【0060】
以上、本発明の好適な実施例を説明したが、このような実施例は本発明の技術的思想を具現する一実施例であるだけで、本発明の技術的思想を具現する限り、どの変更例または修正例も本発明の範囲に属するものとして解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、船舶に使われるバラスト水の処理システム及びその制御方法に適用可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 濾過部
11 ボディー
111 流入部
112 流出部
12 フィルター
13 自動洗浄部
131 駆動部
132 吸入部
1321 吸入棒
13211 吸入ノズル
1322 コア
1322a 排出孔
1323 駆動軸
1323a 接触手段
1323b リミットスイッチ
133 排出部
1331 フラッシングチャンバー
1332 排出管
1333 イグゾーストバルブ
2 背圧形成部
21 圧力センサー
22 コントロールバルブ
23 第2コントロールバルブ
3 紫外線処理部
31 ボディー
311 流入部
312 流出部
32 紫外線ランプ
321 スリーブ管
33 スリーブ管洗浄部
331 ワイパー
332 駆動軸
333 駆動モーター
34 紫外線強度計
35 温度センサー
4 制御部
5 バラスト水タンク
6 バイパス管路
7 管路
a 濾過部
a1 フィルター
a2 洗浄部
a3 ボディー
b バラスト水タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラスト水が流入及び流出する流入部及び流出部を持つボディーと、前記ボディーの内部に位置し、前記流入部を通じて流入するバラスト水を濾過するフィルターと、前記フィルターに付着する異物を除去する自動洗浄部とを含む濾過部;及び
前記自動洗浄部の逆洗浄の際、濾過部内部の背圧をチェックして形成させて円滑な逆洗浄がなされるようにする背圧形成部;を含み、
前記自動洗浄部は、前記ボディー内部の圧力と外部の圧力の差を用いてフィルターの異物を除去し、フィルターに付着した異物を吸入する吸入部と、前記吸入部と連通し、外部と選択的に連通可能であり、吸入された異物を外部に排出させる排出部とを含み、
前記背圧形成部は、前記ボディー内部の背圧をチェックする圧力センサーと、前記ボディーの流出部とバラスト水タンクの間のバラスト水が流れる管路上に位置するコントロールバルブとを含み、前記圧力センサーによって確認された前記ボディー内部の背圧が逆洗浄圧力に至らなければ前記コントロールバルブを閉めるか管路の流路を狭めて前記ボディー内部の背圧を高めることで、前記自動洗浄部の逆洗浄作業が円滑になされるようにすることを特徴とする、背圧形成部を持つバラスト水処理システム。
【請求項2】
前記バラスト水処理システムは、前記濾過部で濾過されたバラスト水を紫外線で殺菌させる紫外線処理部をさらに含み、
前記紫外線処理部は、バラスト水が流入及び流出する流入部及び流出部を持つボディーと、前記ボディーの内部を流れるバラスト水に紫外線を照射する紫外線ランプと、前記紫外線ランプを取り囲んでいるスリーブ管に付着する異物を除去するスリーブ管洗浄部と、前記紫外線ランプから放出される紫外線の強度を測定する紫外線強度計と、前記ボディー内部の温度を測定する温度センサーとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の背圧形成部を持つバラスト水処理システム。
【請求項3】
前記背圧形成部は、前記紫外線処理部で処理されたバラスト水が流れる管路上に設置され、制御部の制御によって管路を流れる流量を調節して前記コントロールバルブとともに濾過部内部の背圧を形成させる第2コントロールバルブをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の背圧形成部を持つバラスト水処理システム。
【請求項4】
前記スリーブ管洗浄部は、前記スリーブ管の外周面に付着されたワイパーと、前記ワイパーを連結する駆動軸と、前記駆動軸に連結されて駆動軸を作動させる駆動モーターとを含むことを特徴とする、請求項3に記載の背圧形成部を持つバラスト水処理システム。
【請求項5】
バラスト水が流入及び流出する流入部及び流出部を持つボディーと、前記ボディーの内部に位置し、前記流入部を通じて流入するバラスト水を濾過するフィルターと、前記フィルターに付着する異物を除去する自動洗浄部とを含む濾過部によってバラスト水を濾過させる濾過段階;及び
前記ボディー内部の圧力と外部の圧力の差を用いてフィルターの異物を除去し、フィルターに付着した異物を吸入する吸入部と、前記吸入部と連通し、外部と選択的に連通可能であり、吸入された異物を外部に排出させる排出部とを含む自動洗浄部によって前記濾過部のフィルターに付着した異物を逆洗浄するとき、背圧形成部によって濾過部内部の背圧をチェックして形成させることで円滑な逆洗浄がなされるようにする背圧チェック及び形成段階;を含み、
前記背圧チェック及び形成段階は、前記ボディー内部の圧力をチェックする圧力センサーによってボディー内部の背圧をチェックする背圧チェック段階と、前記圧力センサーによって確認された前記ボディー内部の背圧が逆洗浄圧力に至らなければ前記ボディーの流出部とバラスト水タンクの間のバラスト水が流れる管路上に位置するコントロールバルブを閉めるか管路の流路を狭めることで前記ボディー内部の背圧を形成させる背圧形成段階とを含むことを特徴とする、背圧形成部を持つバラスト水処理システムの制御方法。
【請求項6】
前記背圧形成段階は、制御部によって、紫外線処理部で処理されたバラスト水が流れる管路上に設置され、管路を流れる流量を調節する第2コントロールバルブを前記コントロールバルブとともに制御することにより濾過部内部の背圧を形成させることを特徴とする、請求項5に記載の背圧形成部を持つバラスト水処理システムの制御方法。
【請求項7】
前記背圧チェック及び形成段階は、自動洗浄部による濾過部フィルターの異物逆洗浄作業が完了した場合、制御部によって前記コントロールバルブ及び第2コントロールバルブを制御することにより人為的に形成された背圧を解除する背圧解除段階をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の背圧形成部を持つバラスト水処理システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−255365(P2011−255365A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37577(P2011−37577)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(509324757)パンアジア カンパニー リミテッド (5)
【Fターム(参考)】