説明

自冷瓶の製法

【課題】発明の課題
冷蔵庫がない熱帯・亜熱帯の住民が冷たい清涼飲料を飲めるように簡単で廉価な方法を提供したい
【解決手段】発明の解決手段
不織布を液体用容器の周囲に貼り、水を含ませて、気化熱利用で、容器内部の清涼飲料の温度を低下させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は瓶やペットボトルに入っている清涼飲料を冷却するのに、冷蔵庫や冷房装置に入れずに、容器の周りに保水が可能な繊維質の布を巻きつけて、これに水分を吸収させものである。吸収され水分は周辺の環境により、気化していくが、水分の気化の際に、気化熱を吸収するため、気化の際の気化熱相当のエネルギーが周辺の温度低下につながるものであり、その温度低下を清涼飲料の冷却に利用しようと言うものである。
【0002】
氷の融解熱は氷1グラムに付き80カロリーであるが、気温が摂氏20度乃至30度前後の場合の気化熱は水1グラムに付き、560カロリー前後である。
繊維質布に吸収された水分の気化の際の気化熱による水分の温度低下を瓶やボットルの中の清涼飲料に移転させ、外気温より低温にする方法である。
【0003】
電力が豊富で、ふんだんに利用が可能で、冷蔵庫が自由に活用出来るところでは必要ないが、赤道直下の低開発国では、それは出来ないことで、住民達はいつでも高い外気温により高い温度の清涼飲料を我慢して飲用しているのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、赤道直下から、南北に緯度で±15度の範囲に住んでいる住民はおよそ20億人に達するが、殆どが発展途上国であり、電気による冷蔵庫や冷蔵施設の恩恵に浴しているのは、極めて少数である。この熱帯、亜熱帯に住む人達は、冷たい清涼飲料が飲めない状態である。また、地域は熱帯,亜熱帯の地域では食品の保存も容易ではない状態である。つまり、冷蔵庫を持たない、熱帯、亜熱帯においても、対応できる方法開発可能である。これを追求して行かなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
自冷瓶は液体のはいっている瓶やペットボトルの周りに、不織布で出来ている布を巻きつけ、その布に水を吸収させ、更に吸収された水分を、周辺の空気に含まれる高温を活用して、気化させて、その際の気化の際のエネルギーを自冷瓶の中の液体の中からも吸収するわけである。この方法は、清涼飲料の冷却以外に、高温では腐りやすい生鮮食料の劣化を出来るだけ抑えると言う目的のためにも使用できる。
【0006】
腐食布は細かい繊維を互いに絡ませて、布状にしたもので、吸水力高く水に溶けない材料で作られている事が必要である。この不織布を清涼飲料の入っている瓶やペットボトルの周囲に巻きつけ、水に溶けない接着剤で清涼飲料の容器に固定させる。瓶やペットボトルにすっぽりはまる様に筒状にした不織布でも差し支えない。不織布の原料は植物繊維を最優先としたい。
事情によっては、若干の繊維混在も可能である。
【発明の効果】
【0007】
冷蔵庫を持たない熱帯・亜熱帯の人たちに、不織布を巻いた瓶やペットボトルで冷たい清涼飲料を飲める事は極めて経済的な対応方法である。
この方法を生鮮食料品の保存に応用する事もできる。
実験の結果では、外気温摂氏34度、ペットボトルの水温摂氏32度のとき、ボトルの不織布に十分吸水させ、それを水桶の中にいれて、不織布に十分な水分が供給されるようにした。実験は日陰で行った。
日陰に3時間放置して後、ペットボトルの水温を測定した。結果、水温は摂氏26度であった。この温度低下を活用すれば、生鮮食料品の保存にもある程度、効果があると考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の状態を図1に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】不織布タイプのクッキングシートを貼ったペットボトルである。ボトルの中には清涼飲料か入っている。これを水の入った容器に高さの半分位迄水につかるようにつける。水が不織布にしみ込み気化する。その時の気化熱を利用して中身の清涼飲料を冷たくする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布を清涼飲料の瓶とかペットボトルの容器に貼り付ける。 清涼飲料を入れた容器を水に漬ける。
不織布に付いた水が気化する時の気化熱を利用して外気温より低い温度を獲得し、清涼飲料の温度を低下させる。
【請求項2】
生鮮食料品の保存箱を熱伝導の良い金属で作り、これに不織布を貼り付け、不織布に水を吸収させれば、水が気化する時の気化熱により保存箱全体の内部の温度が低下する。
これにより生鮮食料品の保存期間が延長する。
【請求項3】
住宅の壁に不織布を張り付け、水をかけておけば、気化熱により住宅内部の気温低下を起こす事ができる。

【図1】
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【公開番号】特開2010−169370(P2010−169370A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30401(P2009−30401)
【出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【出願人】(591092338)
【Fターム(参考)】