説明

自動二輪車の盗難防止装置

【課題】 盗難を確実に防止すると共に、破壊や悪戯の対象になりにくい自動二輪車の盗難防止装置を提供することにある。
【解決手段】 この自動二輪車の盗難防止装置は、第1の連結部2bを有するベース部材2と、第1の連結部2bに連結する第2の連結部16bを有する操作レバー部材16とを備えている。第1及び第2の連結部2b、16bは連結及び連結の解除が可能であり、連結すると操作レバー部材16によってベース部材2を回動操作することが可能となり、連結解除して操作レバー部材16を取り外すとベース部材2を回動操作することが不能となる。また、盗難防止装置は、ロック部材としてのロックピン20を備えている。ロックピン20でロックすると、第1及び第2の連結部2b、16bの連結状態が保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車の運転操作を不能にすることにより、その盗難を防止する装置に関するものであり、特に、自動二輪車の操作レバーの構造を変更することで盗難を防ぐものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動二輪車の盗難を防止する装置としては、大別して、警報音を発生させたりエンジンを始動できなくする電気的装置と、ハンドルや車輪等をロックさせる機械的装置があった。電気的装置は、小型で取り付けが容易なものが多いが、誤動作したり破壊され易く、信頼性が低いという問題があった。また、機械的装置は、誤動作や破壊される危険性が低く信頼性が高いが、構造が複雑で大型になるという問題があった。そこで、より構造を簡単にするため、ブレーキレバーやクラッチレバー等の操作レバーを操作できないように拘束したり、ワイヤー取付部分とレバー部分との係合を解除するものが提案されている。
【0003】
操作レバーを拘束する装置としては、ハンドルグリップとブレーキレバーとを連結すると共に施錠する器具を用いたものなどが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ワイヤー取付部分とレバー部分との係合を解除する装置としては、ハンドルバーに軸着されると共にクラッチワイヤーが取り付けられた基体と、この基体に軸着されたレバーと、基体とレバーとを係合させる係合手段と、この係合手段をロックするロック手段と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2006−131206号公報
【特許文献2】特開2005−349882号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記操作レバーを拘束する装置の場合、ハンドルグリップとブレーキレバーを連結する器具やそれを施錠するキーを常時携帯しなければならないという問題があった。また、その器具をブレーキレバーに取り付けると、器具が目立ってしまい、器具の破壊や悪戯をかえって促進することにもなっていた。
【0005】
また、ワイヤー取付部分とレバー部分との係合を解除する装置の場合、基体とレバーを係合させる係合手段をロックするロック手段を設けると共に、このロック手段をキー操作する構造が必要であった。このため、この装置でもロック手段をキー操作するキーを常時携帯しなければならなかった。また、この装置においては、キー操作するためのキーシリンダが設けられていたり、レバーが解放された状態となっているため目に付き易く、キーシリンダやレバーを破壊されたり悪戯される可能性があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を解決し、確実に盗難を防止すると共に、破壊や悪戯の対象になりにくい自動二輪車の盗難防止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る自動二輪車の盗難防止装置は、ハンドルに回動自在に取り付けられ、第1の連結部を有するベース部材と、前記第1の連結部に連結される第2の連結部を有し、前記第1及び第2の連結部を連結することにより前記ベース部材の回動操作を可能とし、前記第1及び第2の連結部の連結を解除して取り外すことにより前記ベース部材の回動操作を不能とする操作レバー部材と、前記第1及び第2の連結部が連結する状態をロック及びロック解除するロック部材と、を備えている。
【0008】
また、この自動二輪車の盗難防止装置における前記第1及び第2の連結部は、その一方が連結ピンを有し、他方が該連結ピンに適合する連結孔を有している。また、前記ロック部材は、前記連結孔に嵌入された前記連結ピンに係合することにより該連結ピンの抜脱を阻止してロックするものとなっている。また、前記第1及び第2の連結部は、その一方が凸形状部を有し、他方が該凸形状部に適合する凹形状部を有し、前記凸形状部と凹形状部には着脱方向に対面する第1及び第2の当接面がそれぞれ設けられ、該第1及び第2の当接面に前記連結ピンと連結孔が設けられている。また、前記ロック部材は、一部に径小部を有するロックピンからなり、前記連結孔の一部に交差するロックピン挿入孔に挿入され、前記連結孔とロックピン挿入孔が交差する部分に形成される開通部から前記連結ピンに係合してロックすると共に、前記開通部に前記径小部を位置させることで前記連結ピンから外れてロック解除するものとなっている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る自動二輪車の盗難防止装置は、ハンドルに取り付けられたベース部材から操作レバー部材を取り外すことにより、その操作レバー部材によるクラッチ、ブレーキ等の操作を不能にするものである。このように本発明では、操作レバー部材を取り外すことにより運転操作ができなくなるので、確実に盗難を防止することができる。また、操作レバーを拘束する器具が取り付けられている状態に比べて、操作レバー部材が取り外されている状態は目立たず、破壊や悪戯の対象になりにくい。特に、破壊や悪戯の対象となり易い操作レバーが取り外されているので、破壊や悪戯を未然に防ぐことができる。
【0010】
また、本発明の盗難防止装置においては、ベース部材と操作レバー部材に連結する第1及び第2の連結部がそれぞれ設けられており、更に、その第1及び第2の連結部に互いに適合する連結ピンと連結孔を設けている。これにより、この装置においては、ベース部材と操作レバー部材を確実且つ簡単に連結することができる。また、第1及び第2の連結部の形状や連結ピン及び連結孔の位置、形状若しくは長さは互いに適合するように設定されている。このため、もしも第1及び第2の連結部の形状や連結ピン及び連結孔の位置、形状若しくは長さが一致しないと、ベース部材に操作レバー部材を連結することができない。従って、適合する操作レバー部材以外のものをベース部材に連結しようとしても取り付けることはできず、極めて厳重に盗難を防止することができる。
【0011】
また、第1及び第2の連結部が連結する状態をロック及びロック解除するロック部材は、ロックピンからなり、連結孔に嵌入された連結ピンに、連結孔内にて係合するものとなっている。このため、連結ピンが適確に連結孔に嵌入されると共に、その連結ピンとロックピンとが適確に係合しなければ第1及び第2の連結部をロックすることができず、操作することができない状態となる。この結果、より確実に盗難を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係る自動二輪車の盗難防止装置は、第1の連結部を有するベース部材と、第1の連結部に連結する第2の連結部を有する操作レバー部材とを備えている。第1及び第2の連結部は連結及び連結の解除が可能であり、連結すると操作レバー部材によってベース部材を回動操作することが可能となり、連結解除して操作レバー部材を取り外すとベース部材を回動操作することが不能となる。また、この盗難防止装置は、第1及び第2の連結部が連結する状態をロック及びロック解除するロック部材を備えている。このロック部材で第1及び第2の連結部の連結状態をロックすると、第1及び第2の連結部の連結状態が保持される。この結果、捜査レバー部材でベース部材を回動操作することが可能な状態を保つことができるようになる。
【実施例】
【0013】
以下図面に基づいて本発明の一実施例を説明する。なお、本実施例は、クラッチレバーに本発明の盗難防止装置を適用した場合を例示している。図1は本発明の一実施例に係る自動二輪車の盗難防止装置を示す外観斜視図、図2は図1に示す操作レバー部材とベース部材との着脱状態を示す斜視図、図3は連結状態にあるベース部材と操作レバー部材の第1及び第2の連結部を示す断面部分図、図4は連結を解除した状態にあるベース部材と操作レバー部材の第1及び第2の連結部を示す断面部分図、図5(a)は図3のA−A断面図、図5(b)は図5(a)に示すロック部材によるロックを解除した状態を示す断面図である。
【0014】
図1において、符号2はベース部材であり、一方のハンドル4の端部に設けられたグリップ6に隣接した所に取り付けられている。本実施例におけるベース部材2は、ハンドル4に固定されたスイッチボックスを兼ねたレバーホルダー8に取付軸10により回動自在に取り付けられている。このベース部材2は、図2に示されるように、略L形状をなす金具からなり、その一方の端部に前記取付軸10が挿入される取付孔2aが設けられており、他方の端部に第1の連結部2bが設けられている。また、ベース部材2の中央の角部には、側面方向に開口した凹部2cが設けられており、この凹部2cの上下壁を貫くように貫通孔2dが設けられている。この凹部2cには、クラッチワイヤ端部12が嵌め込まれ、貫通孔2dに嵌入される軸14によりクラッチワイヤ端部12が軸着される。なお、第1の連結部2bの詳細な構成に関しては後述する。
【0015】
符号16は操作レバー部材であり、わずかに屈曲した棒状の金具からなり、略中央から一方の端部にかけて操作部16aが設けられており、他方の端部に第2の連結部16bが設けられている。
【0016】
ベース部材2と操作レバー部材16とに設けられている第1及び第2の連結部2b、16bは、ベース部材2と操作レバー部材16を一体に回動することが可能となるように連結するものである。図2乃至図4に示されるように、第1の連結部2bは、ベース部材2の端部からその外方延長方向に向かって凸状に突出する凸形状部2eと、操作レバー部材16の着脱方向(本実施例においてはベース部材2の回動方向、図2中矢印18a,18bの方向)に設けられた第1の当接面2fと、この第1の当接面2fから着脱方向に立設された複数の連結ピン2g,2h,2iとを有している。また、第2の連結部16bは、凸形状部2eに適合する凹形状部16eと、第1の当接面2fに対面及び当接する第2の当接面16fと、この第2の当接面16fに設けられ且つ連結ピン2g,2h,2iにそれぞれ適合する複数の連結孔16g,16h,16iとを有している。
【0017】
この第1及び第2の連結部2b、16bは、連結ピン2g,2h,2iがそれぞれ対応する連結孔16g,16h,16iに嵌入すると共に凸形状部2eと凹形状部16eが適合することにより、矢印18aで示す装着方向に連結することができる。本実施例における連結ピン2g,2iは、連結の強度を高めるため、太いピンからなり、凸形状部2eの先端付近と根元付近に配置されている。また、連結ピン2hは、その配置をより複雑にするため、細いピンを複数並べたものとなっている。なお、本実施例における連結ピン2iは、凸形状部2eの根元よりもベース部材2の内方へわずかに凹状に入り込んだ位置に立設されており、これに対応するように第2の当接面16fを有する壁部16jが操作レバー部材16の端部からわずかに凸状に突出し、そこに連結孔16iが形成されている。これにより、より複雑に第1及び第2の連結部2b、16bが組付いて連結する構造となっている。なお、連結ピン2g,2h,2iの太さや長さ、連結孔16g,16h,16iの直径や深さ、各連結ピンおよび各連結孔の位置や本数などを盗難防止装置ごとに異ならせることで適合する組み合わせが唯一つとなる。このようにして、本発明の盗難防止装置がオートバイごとに異なるロック位置を備えることで、盗難防止効果をより一層確実なものとすることができる。
【0018】
符号20はロック部材としてのロックピンである。このロックピン20は、図5に示したように、その中央付近又はわずかに中央から一方に偏った位置に径小部20aを有している。この径小部20aは、本体部20dよりも直径が細くなると共に後述する開通部16nから張り出す連結ピン2gを逃げることができるように形成されている。また、本実施例におけるロックピン20は、本体部20dよりも直径が太い径大部20bを一端に有し、幅の狭いリング状の溝部20cを他端の外周面に有している。このロックピン20は、その本体部20dが操作レバー部材16に設けたロックピン挿入孔16kに摺動自在に挿入され、ロックピン挿入孔16kから突出した端部の溝部20cに抜け止め用のEリング22が取り付けられている。また、Eリング22とロックピン挿入孔16kの開口周縁との間には、ロックピン20に外嵌されたコイルスプリング24とワッシャ26が配設されており、このコイルスプリング24によってロックピン20は軸方向に付勢されている。なお、本実施例においては、コイルスプリング24を確実に位置決めするため、ロックピン挿入孔16kの開口周縁にコイルスプリング24に適合する凹部16mが設けてある。
【0019】
前記ロックピン挿入孔16kは、操作レバー部材16の内部にて、連結孔16gをかすめるように交差している。このため、その交差部分には開通部16nが形成され、この開通部16nから、ロックピン20の外周の一部が連結孔16g内に張り出し、また、連結ピン2gの外周の一部がロックピン挿入孔16k内に張り出すことになる。また、この張り出したロックピン20に係合するように連結ピン2gの中央付近にロックピン20の本体部20dに適合する湾曲状の係合凹部2jを設けており、また、張り出した連結ピン2gを逃げるようにロックピン20に径小部20aを設けている。
【0020】
次に、上記構成からなる盗難防止装置の作用を説明する。通常、ベース部材2と操作レバー部材16は、図1、図3及び図5(a)に示すような連結した状態で使用する。このベース部材2と操作レバー部材16が連結状態にある場合、第1及び第2の連結部2b、16bは、連結ピン2g,2h,2iが連結孔16g,16h,16iにそれぞれ嵌入すると共に、凸形状部2eと凹形状部16eが適合して、第1及び第2の当接面2f、16fが当接する状態になっている。このときに、ロックピン20は、コイルスプリング24により付勢されて、その本体部20dの一部が開通部16nから連結孔16g内に張り出す状態になっている。また、連結ピン2gの係合凹部2jは、開通部16nに対面するように設定されている。これにより、ロックピン20の本体部20dが開通部16n内に張り出し、その張り出した部分が係合凹部2j内に嵌り込んで両者が係合し、連結ピン2gの抜脱を防いでロックしている。そのため、ベース部材2と操作レバー部材16との連結が保持される。
【0021】
上記のように第1及び第2の連結部2b、16bが連結され、ロックピン20によりロックされていると、操作レバー部材16とベース部材2が一体となり、操作レバー部材16の操作によりベース部材2を回動させることができる。
【0022】
一方、第1及び第2の連結部2b、16bの連結を解除する場合、図5(b)に示すように、コイルスプリング24が設けられている側のロックピン20の下端部を押し上げる。これにより、コイルスプリング24が縮小しロックピン20はロックピン挿入孔16k内に押し込まれ、その径小部20aが開通部16nに対面する位置に到達することになる。このため、開通部16nから連結孔16g内にロックピン20の本体部20dが張り出すことがなくなり、ロックピン20と連結ピン2gの係合凹部2jとの係合が解除される。この結果、連結ピン2gを連結孔16gから抜脱することができるようになる。このようなロック解除状態において、操作レバー部材16を図2の矢印18bで示す離脱方向に引くと、連結孔16g,16h,16iから連結ピン2g,2h,2iが引き抜かれて両者の嵌合が解除され、同時に凸形状部2eと凹形状部16eとの嵌合も解除されるために、図2及び図4に示したように、ベース部材2から操作レバー部材16を取り外すことができる。
【0023】
上記のように、操作レバー部材16をベース部材2から取り外すと、ベース部材2を回動させることができなくなり、結果的にクラッチ操作が不可能となる。それ故、オートバイから離れる際に、上記の解除操作を行い、操作レバー部材16を外してしまうことで、オートバイの盗難を確実に防ぐことができる。
【0024】
外した操作レバー部材16は、オートバイから離れている間バッグなどに入れて身に付け、オートバイのところへ戻った時にベース部材2に装着する。操作レバー部材16を装着する際には、取り外したときと同様に操作レバー部材16のロックピン20を押し込んでその径小部20aを開通部16nに対面する位置まで移動させ、その状態のまま操作レバー部材16をベース部材2に対して、図2の矢印18aで示す装着方向に移動し、連結ピン2g,2h,2iを連結孔16g,16h,16iに嵌め入れる共に、凸形状部2eと凹形状部16eとを嵌め合せる。次いで、ロックピン20を押えていた指を離すと、コイルスプリング24の弾性力によってロックピン20が押し下がり、ロックピン20の本体部20dと連結ピン2gの係合凹部2jとが係合することでロック状態となり、操作レバー部材16のクラッチ操作が可能となる。
【0025】
なお、本実施例においては、運転操作中にロック解除の操作がしにくいように、操作レバー部材16の下方からロックピン20を押圧しなければロック解除できない構造になっているが、ロックピン20を上から押し下げてロック解除する構造に設計変更することも可能である。
【0026】
また、本実施例においては、ベース部材2に連結ピン2g,2h,2iを設け、操作レバー部材16に連結孔16g,16h,16iを設けているが、ベース部材2に連結孔を設け、操作レバー部材16に連結ピンを設けるように設計変更しても良い。なお、このように設計変更した場合には、ロックピン20及びロックピン挿入孔16kも操作レバー部材16からベース部材2に移設することになる。
【0027】
上記のように本実施例においては、ベース部材2に極めて強固に連結する操作レバー部材16をロックピン20の押圧操作だけで簡単に取り外すことができ、簡単且つ確実に盗難を防止することができる。また、目に付く器具やキーシリンダ等も使用していないので、破壊されたり悪戯される可能性が低いものとなっている。
【0028】
なお、本発明のおける自動二輪車とは通称オートバイと呼ばれているもの全般を含み、道路交通法において区分される大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型自動二輪車、原動機付自転車の他、エンジン付き二輪車をベースとした三輪車も適用の範囲である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例に係る自動二輪車の盗難防止装置を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示す操作レバー部材とベース部材との着脱状態を示す斜視図である。
【図3】連結状態にあるベース部材と操作レバー部材の第1及び第2の連結部を示す断面部分図である。
【図4】連結を解除した状態にあるベース部材と操作レバー部材の第1及び第2の連結部を示す断面部分図である。
【図5】(a)は図3のA−A断面図、(b)は図5(a)に示すロック部材によるロックを解除した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0030】
2 ベース部材
2a 取付孔
2b 第1の連結部
2c 凹部
2d 貫通孔
2e 凸形状部
2f 第1の当接面
2g,2h,2i 連結ピン
2j 係合凹部
4 ハンドル
6 グリップ
8 レバーホルダー
10 取付軸
12 クラッチワイヤ端部
14 軸
16 操作レバー部材
16a 操作部
16b 第2の連結部
16e 凹形状部
16f 第2の当接面
16g,16h,16i 連結孔
16j 壁部
16k ロックピン挿入孔
16m 凹部
16n 開通部
18a 装着方向の矢印
18b 離脱方向の矢印
20 ロックピン
20a 径小部
20b 径大部
20c 溝部
20d 本体部
22 Eリング
24 コイルスプリング
26 ワッシャ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルに回動自在に取り付けられ、第1の連結部を有するベース部材と、
前記第1の連結部に連結される第2の連結部を有し、前記第1及び第2の連結部を連結することにより前記ベース部材の回動操作を可能とし、前記第1及び第2の連結部の連結を解除して取り外すことにより前記ベース部材の回動操作を不能とする操作レバー部材と、
前記第1及び第2の連結部が連結する状態をロック及びロック解除するロック部材と、
を備えることを特徴とする自動二輪車の盗難防止装置。
【請求項2】
前記第1及び第2の連結部は、その一方が連結ピンを有し、他方が該連結ピンに適合する連結孔を有することを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の盗難防止装置。
【請求項3】
前記ロック部材は、前記連結孔に嵌入された前記連結ピンに係合することにより該連結ピンの抜脱を阻止してロックすることを特徴とする請求項2記載の自動二輪車の盗難防止装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の連結部は、その一方が凸形状部を有し、他方が該凸形状部に適合する凹形状部を有し、前記凸形状部と凹形状部には着脱方向に対面する第1及び第2の当接面がそれぞれ設けられ、該第1及び第2の当接面に前記連結ピンと連結孔が設けられていることを特徴とする請求項3記載の自動二輪車の盗難防止装置。
【請求項5】
前記ロック部材は、一部に径小部を有するロックピンからなり、前記連結孔の一部に交差するロックピン挿入孔に挿入され、前記連結孔とロックピン挿入孔が交差する部分に形成される開通部から前記連結ピンに係合してロックすると共に、前記開通部に前記径小部を位置させることで前記連結ピンから外れてロック解除することを特徴とする請求項4記載の自動二輪車の盗難防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−89591(P2010−89591A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260190(P2008−260190)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【出願人】(508301526)関西シンシアー株式会社 (1)