説明

自動化された異常位置特定および分類のためのシステムおよび方法

【課題】製造された構成部品およびシステムの点検に関し、具体的には、自動化された製造異常位置特定および分類のためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】本システムは、システムコントローラ322とプローブ位置特定装置326とをさらに含む。プローブ320は、使用者が選択した異常の種類をシステムコントローラ322へ通信インタフェースを介して送信するためにユーザインタフェースを介して動作可能であり、異常の種類は、製造された部品または地上の飛行機(AOG)と関連付けられている。プローブ位置特定装置326は、システムコントローラ322にプローブ先端と関連付けられた位置を提供するよう動作可能であり、かつ、システムは、プローブ先端と関連付けられた位置と使用者が選択した異常の種類を関連付けるようプログラムされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の分野は、概して、製造された構成部品およびシステムの点検に関し、具体的には、自動化された製造異常位置特定および分類のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のところ、製造異常または航空機の使用中に起こる地上の航空機(AOG)不一致に対する位置データと視覚分類データとの両方の収集のための自動化された方法は存在しない。典型的に、このデータは単純な視覚点検により得られる。場合によっては、視覚的に得られたデータは、即座に異常の修理に用いられる。しかしながら、観察結果は、長期的な追跡または統計的プロセス制御のためには記録されないことがある。これに加えて、データを視覚的に収集するとき、異常の正確な位置は人間の点検者により近似される。製造プロセス中に対象物に関する製造異常および/または不一致の特徴を正確に表すのに十分なデータを収集することは、費用および時間がかかる。
【0003】
そのうえ、使用者は、異常の位置、種類、激しさおよび対応を正確に測定および記録して、何らかの意味のあるデータを生成しなければならないだろう。しかしながら、典型的な製造プロセスにおいて、使用者は単に、例えば、位置、激しさおよび種類に対して収集されたデータのない状態で手作業により異常を修理する。データがかろうじて収集されるときは、典型的に用紙や航空日誌に手作業により書き込まれる。使用者が複数であれば、各異常について1冊で複数の航空日誌がつけられるか、または、各異常について1枚で複数の用紙が記入される。用紙/航空日誌のデータを蓄積するためのプロセスは適所に存在しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、仮にデータが収集されれば、異常の発生位置、種類またはその他の共通要因における傾向を突き止めることにより既存のプロセスの改良において非常に役立つだろう。ある場合においては、これらの製造異常の自動化された修理が可能となるかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一側面において、異常検出および分類整理システムを提供する。該システムは、プローブ先端、ユーザインタフェース、および、通信インタフェースを含む手持ち型プローブを含む。該システムは、システムコントローラとプローブ位置特定装置とをさらに含む。プローブは、使用者が選択した異常の種類をシステムコントローラへ通信インタフェースを介して送信するためにユーザインタフェースを介して動作可能であり、異常の種類は、製造された部品と関連付けられており、かつ、プローブ位置特定装置は、システムコントローラにプローブ先端と関連付けられた位置を提供するよう動作可能である。該システムは、プローブ先端と関連付けられた位置と使用者が選択した異常の種類を関連付けるようプログラムされている。
【0006】
別の側面において、製造異常と部品に対して使用により生じる不一致との一方または両方を記録および追跡するための方法であって、製造異常およびそのような不一致がまとめて異常と呼ばれる、方法を提供する。該方法は、異常が部品内に存在することを視覚的に確認し、プローブの先端を異常に接触させ、プローブを操作して、異常を固有に識別し、プローブから固有識別を送信し、プローブ先端の場所を求め、固有に識別された異常をコンピュータデータベース内の求められたプローブ先端場所と関連付けることを含む。
【0007】
さらに別の側面において、異常検出および分類整理システム用の手持ち型プローブを提供する。該プローブは、表示部および少なくとも1つのユーザ入力装置を有するユーザインタフェースと、通信インタフェースとを含む。ユーザインタフェースは、表示部および少なくとも1つのユーザ入力装置を介して、複数の製造異常の種類のうちの1つの表示および使用者による選択のために動作可能である。通信インタフェースは、使用者が選択した製造異常の種類を示すデータを外部装置へ送信するために動作可能である。
【0008】
本発明のある側面にしたがって、
手持ち型プローブであって、
プローブ先端、
ユーザインタフェース、および、
通信インタフェース
を含む手持ち型プローブと、
システムコントローラであって、前記プローブが、使用者が選択した異常の種類を前記システムコントローラへ前記通信インタフェースを介して送信するために前記ユーザインタフェースを介して動作可能であり、異常の種類が、製造された部品と関連付けられている、システムコントローラと、
前記システムコントローラに前記プローブ先端と関連付けられた位置を提供するよう動作可能なプローブ位置特定装置であって、前記システムが、前記プローブ先端と関連付けられた位置と使用者が選択した異常の種類を関連付けるようプログラムされている、プローブ位置特定装置と、
を含む異常検出および分類整理システムを提供する。
【0009】
前記プローブの前記ユーザインタフェースが、
表示部と、
前記表示部上に表示されている複数の異常の種類をスクロールするために動作可能な少なくとも1つのボタンであって、前記少なくとも1つのボタンが、異常の種類の選択のために動作可能であり、異常の種類の選択が、前記通信インタフェースを介した選択した異常の種類の送信を開始する、少なくとも1つのボタンと、
を含む異常検出および分類整理システムが有利である。
【0010】
異常検出および分類整理システムが、データベースを含み、前記システムコントローラが、検出された異常および異常の位置に対応する目録を前記データベース内に維持するよう動作可能であることが有利である。
【0011】
システムコントローラが、システムコントローラユーザインタフェースを含み、前記システムコントローラユーザインタフェースが、識別された異常のうちの1つ以上と関連付けられた対応データの前記手持ち型プローブによる前記システムへのユーザエントリのために動作可能であることが有利である。
【0012】
プローブ位置特定装置が、ある領域内に設置されており、かつ、前記プローブ先端の位置を突き止めるよう動作可能である複数の検知装置を含むことが有利である。
【0013】
好ましくは、プローブ位置特定装置は、コンピュータビジョンとレーザ三角測量装置とのうちの少なくとも一方に基づいて前記プローブ先端の位置を突き止めるよう動作可能である。
【0014】
好ましくは、前記プローブ位置特定装置は、複数の光学検知装置から受信される入力に基づいて前記プローブ先端の位置を突き止めるよう動作可能である。
【0015】
検知装置と前記プローブと製造された部品とが座標系を共有していることが有利である。
【0016】
異常検出および分類整理システムは、製造された部品の製造を行うための少なくとも1つの機械をさらに含み、前記少なくとも1つの機械が、異常が検出された製造された部品の部分を自動的に交換するようプログラムされていることが有利である。
【0017】
異常検出および分類整理システムは、前記システムコントローラが接続されているコンピュータネットワークに通信可能に結合された少なくとも1つのコンピュータをさらに含み、前記少なくとも1つのコンピュータは、異常追跡、統計的プロセス制御および検出された異常に関連付けられた手直しのうちの少なくとも1つを制御および監視するようプログラムされていることが有利である。
【0018】
通信インタフェースが無線インタフェースを含むことが有利である。
【0019】
本発明のさらなる側面にしたがって、製造異常と部品に対して使用により生じる不一致との一方または両方を記録および追跡するための方法であって、製造異常およびそのような不一致がまとめて異常と呼ばれ、前記方法が、
異常が部品内に存在することを視覚的に確認し、
プローブの先端を異常に接触させ、
プローブを操作して、異常を固有に識別し、
プローブから固有識別を送信し、
プローブ先端の場所を求め、
固有に識別された異常をコンピュータデータベース内の求められたプローブ先端場所と関連付ける
ことを含む方法を提供する。
【0020】
プローブを操作して、異常を固有に識別することが、
プローブ上のユーザインタフェースを用いて、複数の異常の種類をスクロールし、
ユーザインタフェースにより識別された異常の種類を選択して、プローブからの送信を開始する
ことを含むことが有利である。
【0021】
該方法が、データベース内に目録を維持することをさらに含み、目録が、統計的プロセス制御を提供するために検出された異常および異常位置と対応していることが有利である。
【0022】
好ましくは、該方法は、目録中の1つ以上の異常に関連付けられた対応データをユーザインタフェースを介して書き込むことをさらに含む。
【0023】
プローブの場所を求めることが、プローブに近接した領域内に配置されている複数の検知装置からデータを受信することを含み、検知装置からのデータが、プローブ先端の位置を求めるために使用可能であることが有利である。
【0024】
好ましくは、プローブの場所を求めることが、
コンピュータビジョンとレーザ三角測量装置とのうちの少なくとも一方に基づいてプローブ先端の位置を求めること、および、
プローブから生成するメッセージ送信が複数の検知装置の各々により受信される時間差に基づいてプローブ先端の位置を求めること
のうちの少なくとも一方を含む。
【0025】
該方法が、固有に識別された異常が検出された製造された部品の部分を自動的に交換することをさらに含むことが有利である。
【0026】
本発明のまたさらなる側面にしたがって、異常検出および分類整理システム用の手持ち型プローブであって、
表示部および少なくとも1つのユーザ入力装置を含むユーザインタフェースであって、前記表示部および前記少なくとも1つのユーザ入力装置を介して、複数の製造異常の種類のうちの1つの表示および使用者による選択のために動作可能である前記ユーザインタフェースと、
使用者が選択した製造異常の種類を示すデータを外部装置へ送信するために動作可能である通信インタフェースと、
を含む前記プローブを提供する。
【0027】
前記通信インタフェースが無線インタフェースを含むことが有利である。
【0028】
取り上げた特徴、機能および利点は、さまざまな実施形態において独立して達成可能であり、または、以下の説明および図面を参照してさらなる詳細が理解可能であるさらに他の実施形態において組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、航空機製造および保守方法論のフロー図である。
【図2】図2は、航空機のブロック図である。
【図3】図3は、自動化された異常位置特定および分類のためのシステムの単純化されたブロック図である。
【図4】図4は、一実施形態に係るプローブの図である。
【図5】図5は、自動化された異常位置特定、分類および修理のためのネットワーク接続されたシステムのブロック図である。
【図6】図6は、データ処理システムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
説明される実施形態は概して、(1)対象物に関する製造異常または不一致の属性の位置を特定し、かつ、特徴を表すプローブおよび計測学システム、(2)1本以上のプローブから位置および分類データを収集し、該データを他のセンサからのデータと統合し、データベースに保存する外部システム、(3)異常または必要とされる手直しについてのデータを使用者に提示して、それら作業を調整し、かつ、手直しの進行とともに変化を追跡するためのコンピュータ、および、(4)位置が特定された異常の自動修理または手作業による修理と自動化された修理との組み合わせに作用する保存データを用いるためのプロセスという4つまでの構成要素を有するとして説明可能である。
【0031】
修理が手作業および自動化された介入を含むとき、状況の更新および不一致の程度が伝達されて、修理を完了する自動化されたプログラムを修正することができる。収集されたデータが繰り返し発生する問題(例えば、ある特定の位置において繰り返し発生する異常)を示すとき、製造プロセスを更新して、その後の発生を予防しようとすることができる。そのようなシステムはまた、大型の対象物の点検または修理プロセス中に技術者群の作業を調整する能力を提供するだろう。自動化繊維配置(AFP)のようなプロセスについて、収集されたデータをAFP設備により直接用いて、不一致のうちのいくつかを手直しし、かつ、その後の製造における同様の異常の発生を予防することができる。
【0032】
一実施形態において、ここに説明する方法、システムおよびコンピュータ読み取り可能な媒体の技術的効果は、製造された部品に関する製造異常を記録および追跡するための方法に関連しており、かつ、(a)製造異常が部品内に存在することを視覚的に確認すること、(b)製造異常にプローブの先端を接触させること、(c)製造異常を固有に識別するようプローブを操作すること、(d)固有識別をプローブから送信すること、(e)プローブ先端の場所を求めること、および、(f)コンピュータデータベース内で固有に識別された製造異常を求めたプローブ先端場所と関連付けることのうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
ここで用いられているように、(英文における)単数形で記載され、かつ、不定冠詞「a」または「an」が付されている構成要素または工程は、複数の構成要素または工程を除外しないものとして理解されねばならない。ただし、そのような除外が明示的に記載されている場合は除くものとする。さらに、本発明の「一実施形態」または「例示的実施形態」への言及は、記載されている特徴をも組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。
【0034】
図面をさらに詳細に参照して、図1に示すような航空機の製造および保守方法100ならびに図2に示すような航空機200との関連において、本開示の実施形態を説明することができる。本生産の前で、航空機の製造および保守方法100は、航空機200の仕様および設計102ならびに材料調達104を含んでいてもよい。
【0035】
生産の際は、航空機200の構成部品および部分組立品の製造106ならびにシステム統合108が行われる。その後、航空機200は、認証および納品110を経て、運航112されてもよい。顧客による運航中、航空機200は、(改修、再構成、修繕などをも含んでもよい)定常的整備および保守114を受けることとなる。
【0036】
航空機の製造および保守方法100の各プロセスは、システムインテグレータ、第三者および/または操作者(例えば、顧客)により行われるかまたは実施されてもよい。本件の説明のため、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造者および主要なシステム下請け業者に限定されないがこれらを含んでもよい。第三者は、例えば、任意の数の取り扱い業者、下請け業者および供給業者に限定されないがこれらを含んでもよい。操作者は、航空会社、リース会社、軍隊、保守組織などであってもよい。
【0037】
図2に示すように、航空機の製造および保守方法100により製造された航空機200は、複数のシステム204および内装206とともに機体202を含んでいてもよい。システム204の例としては、推進システム208、電気システム210、油圧システム212および環境システム214のうちの1つ以上が挙げられる。本実施例において、任意の数の他のシステムを含んでもよい。航空宇宙の例が示されているが、本開示の原理は、自動車産業といった他の産業に適用することもできる。
【0038】
ここで実施されている装置および方法は、航空機の製造および保守方法100のいずれか1つまたはそれ以上の段階中に使用してもよい。例えば限定はされないが、構成部品および部分組立品の製造106に対応する構成部品や部分組立品は、航空機200が運航されている間に製造される構成部品や部分組立品と同様に組立てまたは製造されてもよい。
【0039】
また、航空機200の組立てを大幅に早めるか、または、航空機200のコストを削減することにより、例えば限定はされないが、構成部品および部分組立品の製造106ならびにシステム統合108中に、一以上の装置の実施形態、方法の実施形態またはこれらの組み合わせを利用してもよい。同様に、航空機200の運航中、一以上の装置の実施形態、方法の実施形態またはこれらの組み合わせを利用してもよく、例えば限定はされないが、システム統合108および/または整備および保守114中、整備および保守114を用いて、部品が互いに接続および/または噛合可能か否かを突き止めてもよい。
【0040】
種々の有利な実施形態の説明は、例示および説明の目的で提示したものであり、かつ、網羅的であったり、開示された形式の実施形態に限定されたりすることは意図していない。多くの変更および変形例が、当業者にとって明らかであろう。さらに、種々の有利な実施形態は、他の有利な実施形態と比較して異なる利点を提供するかもしれない。選択された一または複数の実施形態は、実施形態の原理、実際の適用をもっともよく説明するため、かつ、考慮された特定の使用に適したものとしてさまざまな変更を有するさまざまな実施形態に対する開示を当該技術分野における通常の技術を有する他者が理解できるようにするために選ばれ、説明されている。
【0041】
図3は、製造された部品302の点検中に検出される製造異常の位置を特定し、かつ、記録するためのシステム300のブロック図である。示されている実施形態において、システム300は、プローブ320と、システムコントローラ322と、データベース324と、複数のプローブセンサ328、例えばレーザまたはコンピュータビジョン装置を含むプローブ位置特定システム326とを含む。一実施形態において、プローブ320は、アンテナ330およびアンテナ332により描写される無線インタフェースを介してシステムコントローラ322と通信する。下でさらに説明するように、プローブ320は、製造された部品302において発見される製造異常の種類をシステムコントローラ322へ伝達するよう動作可能である。
【0042】
一実施形態において、コンピュータビジョンまたはレーザは、プローブ先端340の位置を特定するために利用される。該実施形態において、アンテナ330は、コンピュータビジョンターゲットとして動作するが、代替の実施形態では、プローブ320の別の部分がコンピュータビジョンターゲットとして利用されてもよい。該実施形態において、プローブ320の先端340の場所は、プローブ位置特定システム326のプローブセンサ328がプローブ320を基準とする座標系内に位置付けられているので、例えば三角測量により求めることができる。そのような実施形態において、各ビジョンまたはレーザ源からコンピュータビジョンターゲットまでの変化する距離に基づいて、プローブ320の先端340の場所、したがって、製造異常の位置を計算することができる。
【0043】
代替の実施形態において、プローブ320は、例えば飛行時間三角測量によりプローブ320の先端340の場所を求めるのに利用される複数のプローブセンサ328を組み込むプローブ位置特定システム326に通信可能に結合されている。センサ328は、プローブ320を基準とする座標系内に位置付けられており、(ビジョンよりむしろ)アンテナを介してプローブ320から伝達を受信し、一実施形態では、各センサ328におけるわずかに変化する受信時刻に基づいて、プローブ320の先端340の場所、したがって、製造異常の位置を計算することができる。
【0044】
図4は、ユーザ入力の入力用ボタン402およびデジタル表示部404を備えたプローブ320の一実施形態を示す。示されている実施形態では、3つの状況表示灯406が図示されている。示されている実施形態において、ボタン402は、一方向または他の方向に動かすことができる回転可能ボタンである。図4はまた、プローブ320と関連付けられているコンピュータビジョンターゲット330および先端340をも示している。コンピュータビジョンターゲット330およびプローブ先端340は、分解図で示されている。ここにさらに説明するように、点検者は、表示部404上のメニューをスクロールするボタン402を用いて、システム300に関して上で説明したように位置を特定される製造異常の数多くの種類のうちの1つを選択することにより、プローブ320を操作することができる。例えば、点検者は、何らかの種類の製造作業、例えば、自動化繊維配置(AFP)または穴あけ作業後の締め具の設置を完了したばかりの部品にプローブ先端340を接触させる。
【0045】
使用時には、点検者は、視覚的点検により製造された部品302におけるさまざまな種類の異常のうちの1つを識別する。次いで、点検者は、識別された異常の種類に達するまで表示部404上のメニューをスクロールする。次いで、点検者は、プローブ320の先端340およびプローブ320上のボタン402により製造された部品302上の異常に触れる。なお、プローブ320は、ここではスタイラスと呼ばれることもある。ボタン402の操作により、プローブ320内の無線送信機がシステムコントローラ322へ信号を送る。システムコントローラ322は、異常の種類をログ記録し、プローブセンサ328からの受信信号に基づいてプローブ位置特定システム326から異常の位置の測定結果を受信する。システムコントローラ322はまた、データ管理にデータベース324を利用することにより、例えば、製造プロセス全体を通じて使用者が識別された異常の存在および対応を追跡できるようにする。一実施例において、一旦異常が修理されると、これらの異常に関する詳細事項を長期的保管のためにシステムコントローラ322を介してデータベース324内に入力することができる。製造中に、データベース324を参照することにより、未修理のあらゆる異常を識別することができる。これに加えて、ここに説明するプロセスを経ていくつかの部品修理が行われた後、データベース324内のコンピュータログを調べることができ、これにより、傾向分析および統計的プロセス制御(SPC)が可能となる。
【0046】
システム300は、柔軟であり、かつ、種々の異常の種類および種々のプロセスに適合可能である。以下の段落では、2つの非常に異なる製造作業後の点検に対してシステム300、特にプローブ320が用いられる様子の実施例を示す。
【0047】
第1実施例は、穴あけおよび締め付け作業である。本プロセスにおいて、点検は、穴をあけ、締め具を充填し、ナットおよび燃料シーラントを付与した後に行われる。上記実施形態を用いるために、点検者は、燃料シーラント作業後にプローブ320を完了部品302へ運ぶ。点検者は、締め具を調べ、いくつかの異常の種類のいずれかを識別するだろう。異常および不一致の非限定的な例として、ナットの欠落、シーラントの欠落、締め具の欠落、規格外れのトルクが与えられているナット、ねじ山が交差したナットなどが挙げられる。点検者は、表示部404上の表示メニューおよびボタン402を用いて、ある特定の異常の種類を選択するだろう。次いで、点検者は、プローブ320の先端340を異常位置に接触させた後、プローブ320上のボタン402を操作する。ここに説明する位置特定機能を用いて、システムコントローラ322は、プローブ先端340の特定の位置、したがって締め具を用いて、部品工学の定義から特定の締め具番号を識別する。本実施例において、製造された部品302とプローブ320とは、プローブ先端340の位置を、例えば、製造された部品302の締め具番号と相関させることができる座標系を共有している。システムコントローラ322は、異常の種類および締め具番号をログ記録し、後続の修理中に異常の対応を追跡する。
【0048】
第2実施例は、自動化繊維配置(AFP)作業である。本実施例において、点検は、各層の配置後に行われる。点検者は、プローブ320を用いて、いくつかの異常の種類のいずれかの位置を特定し、かつ、識別する。異常および不一致の非限定的な例として、トウのねじれ、トウの折れ、トウの欠落、つなぎ目、圧縮されていないトウまたは異物の残がいが挙げられる。ここでも、操作者は、そのメニューが表示部404にあるプローブ320およびボタン402を用いて、特定の異常の種類の位置を特定、したがって、識別するだろう。異常が位置しているトウの位置は、システムコントローラ322により用いられて、層中の特定のトウ番号が識別される。トウの交換が必要な異常の種類に対して、AFP機械は、システムコントローラ322から位置特定情報を受信するので、自動的にトウを交換する。この自動交換は、上記の実施形態がなければ不可能である。典型的に、不一致を含む欠落またはトウは、配置ガイドとして隣接したトウを用いて手作業により交換される。これに加えて、上記の実施形態のSPCの特徴により、機械の操作者が、AFP設備の健全性を監視できるようになる。例えば、AFPヘッド上の6番レーンに対してトウの欠落が頻繁に起こる場合、操作者は、障害物がないか6番レーンを確認するよう警告される可能性がある。
【0049】
2つの説明した実施例は、非常に異なった製造作業であるが、説明した実施形態は、各々に対して用いることができる。説明した実施形態を使用可能な他の種類の製造点検作業が存在する。また、説明した実施形態を使用可能なAOG用途も存在する。人間の操作者により識別可能な多種多様な異常の種類を識別可能な超音波またはその他の種類の点検プローブは存在しない。独立した人間の点検者の不利な点は、精密位置特定能力の欠如である。説明した実施形態は、精密位置特定能力とボタンを一度押すだけでシステムコントローラ322のようなコンピュータへ全情報を中継する能力とを人間の目に与えることにより、両方の世界の最善を組み合わせる。
【0050】
図5は、自動化された異常位置特定、分類および修理のためのネットワーク接続されたシステム500のブロック図である。システム500は、使用者501により用いられるプローブ320とともに、図3のマスターコントローラ322、データベース324を内蔵する。ただし、マスターコントローラ322は、例えば、イーサネットネットワーク502を介して通信可能に結合されたいくつかのコンピュータのうちの1つに過ぎない。なお、実施形態は、イーサネットネットワークに限定されず、ネットワーク502は例示のためにのみそのように説明されている。プローブ位置特定システム510は、ネットワーク502と通信可能に結合されている。図5の実施形態は、視覚的位置センサ512を内蔵しており、これにより、プローブ先端340の位置追跡のための代替の能力を示している。図3の実施形態において、マスターコントローラ322は、無線通信能力を有するとして示されている。示されている代替の本実施形態では、無線ゲートウェイ530は、プローブ320とネットワーク502との両方に通信可能に結合されており、これにより、無線ゲートウェイ530により受信される情報をシステムコントローラ322へ転送可能となり、かつ、システムコントローラ322で生成する情報をプローブ320へ送ることができるようになる。
【0051】
ここに説明するように、実施形態は、検出した異常の自動化された位置特定およびその後の修理、追跡およびSPCのため、ならびに、製造プロセス全体を通じての検出した異常の対応を追跡するための異常情報の集積を考えている。ツール540は、ネットワーク502に通信可能に結合されているとして示されており、かつ、異常の修理を行うためのシステム500により得られる情報を用いてシステム500により動作可能に制御されているツールの一例である。部品媒体判読コンピュータ550、作業調整コンピュータ560および修理作業統合コンピュータ570は、ネットワーク502と接続されているものとして示されており、かつ、ここに説明するように異常追跡、SPCおよび手直しのような仕事を制御および監視するよう動作可能にプログラムされている。
【0052】
ここで図6に注目して、ある例示的実施形態に係るデータ処理システム600の図を描写する。本例示的実施例において、データ処理システム600は、通信機構602を含み、該通信機構602は、プロセッサユニット604、メモリ606、固定記憶域608、通信ユニット610、入出力(I/O)ユニット612および表示部614の間の通信を提供する。データ処理システム600は、図3および図5で示したさまざまなコンピュータのうちのいずれかまたはすべてにおいて利用されるかもしれないアーキテクチャの一例である。ある実施形態において、システム600は、プローブ320内に組み込まれているかもしれない。というのも、プローブ320は、処理機能が、メモリからのプログラムを実行し、ユーザ入力を受信し、かつ、(無線インタフェースを介した)通信を提供するとともに、表示部を動作可能とする、いわゆる「スマート」装置であるからである。
【0053】
上記を念頭において、プロセッサユニット604は、メモリ606内に読み込まれてもよいソフトウェア用の命令を実行する役割を果たす。プロセッサユニット604は、特定の実施構成によって、1つ以上のプロセッサの組であっても、マルチプロセッサコアであってもよい。さらに、プロセッサユニット604は、単一のチップ上に主プロセッサが副プロセッサとともに存在する1つ以上の異種プロセッサシステムを用いて実施可能である。別の説明例として、プロセッサユニット604は、同種の複数のプロセッサを含む対称型マルチプロセッサシステムであってもよい。
【0054】
メモリ606および固定記憶域608は、記憶装置の一例である。記憶装置は、一時的かつ/または永久的いずれかで情報を保存することができるあらゆるハードウェアである。これらの実施例において、メモリ606は、例えば限定はされないが、ランダムアクセスメモリまたはその他あらゆる適切な揮発性もしくは不揮発性記憶装置であってもよい。固定記憶域608は、特定の実施構成によって、さまざまな形態を取ってもよい。例えば限定はされないが、固定記憶域608は、1つまたはそれ以上の構成要素または装置を含んでもよい。例えば、固定記憶域608は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書き換え可能な光学ディスク、書き換え可能な磁気テープ、または、上記の何らかの組み合わせであってもよい。固定記憶域608により用いられる媒体もまた、着脱可能であってもよい。例えば限定はされないが、固定記憶域608用に着脱可能なハードドライブを用いてもよい。
【0055】
これらの実施例において、通信ユニット610は、その他のデータ処理システムまたは装置との通信を提供する。これらの実施例において、通信ユニット610は、ネットワークインタフェースカードである。通信ユニット610は、物理的通信回線と無線通信回線とのいずれかまたは両方の使用により通信を提供してもよい。
【0056】
入出力ユニット612は、データ処理システム600と接続可能なその他の装置に対してデータを入力および出力可能とする。例えば限定はされないが、入出力ユニット612は、キーボードおよびマウスを介するユーザ入力に対する接続を提供してもよい。さらに、入出力ユニット612は、プリンタへの出力を送信してもよい。表示部614は、ユーザに対する情報を表示する機構を提供する。
【0057】
オペレーティングシステムおよびアプリケーションまたはプログラムに対する命令は、固定記憶域608上に位置している。これらの命令は、メモリ606内に読み込まれて、プロセッサユニット604により実行されてもよい。種々の実施形態のプロセスは、メモリ606のようなメモリ内に位置していてもよいコンピュータにより実行される命令を用いてプロセッサユニット604により行われてもよい。これらの命令は、プロセッサユニット604内のプロセッサにより読取りおよび実行可能なプログラムコード、コンピュータ使用可能なプログラムコードまたはコンピュータ読取り可能なプログラムコードと呼ばれる。種々の実施形態におけるプログラムコードは、メモリ606または固定記憶域608といった種々の物理的または有形のコンピュータ読み取り可能な媒体上で実現されてもよい。
【0058】
プログラムコード616は、選択的に着脱可能で、かつ、プロセッサユニット604による実行のためにデータ処理システム600上に読み込まれたり、これに転送されてもよいコンピュータ読み取り可能な媒体618上で機能的な形態で位置している。プログラムコード616およびコンピュータ読み取り可能な媒体618は、これらの実施例においてコンピュータプログラム製品620を形成する。一例において、コンピュータ読み取り可能な媒体618は、例えば、固定記憶域608の一部であるドライブまたはその他の装置内へ挿入または設置されて、固定記憶域608の一部であるハードドライブのような記憶装置上へ転送される光学または磁気ディスクといった有形の形態であってもよい。有形の形態において、コンピュータ読み取り可能な媒体618はまた、データ処理システム600と接続されているハードドライブ、サムドライブまたはフラッシュメモリといった固定記憶域の形態を取ってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体618の有形の形態はまた、コンピュータ記録可能な記憶媒体とも呼ばれる。いくつかの場合において、コンピュータ読み取り可能な媒体618は、取り外しできないこともある。
【0059】
あるいは、プログラムコード616は、通信ユニット610への通信回線を介してかつ/または入出力ユニット612への接続を介してコンピュータ読み取り可能な媒体618からデータ処理システム600へ転送されてもよい。通信回線および/または接続は、本説明例において、物理的なものであっても、無線であってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体はまた、プログラムコードを含む通信回線または無線伝送といった無形の媒体の形態を取ってもよい。
【0060】
いくつかの例示的実施形態において、プログラムコード616は、別の装置またはデータ処理システムから固定記憶域608へのネットワークによりダウンロードされて、データ処理システム600内で用いられてもよい。例えば、サーバデータ処理システムにおけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に保存されたプログラムコードは、サーバからデータ処理システム600へネットワークによりダウンロードされてもよい。プログラムコード616を提供するデータ処理システムは、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータまたはプログラムコード616を保存および伝送可能なその他何らかの装置であってもよい。
【0061】
データ処理システム600に対して例示された種々の構成要素は、種々の実施形態が実施可能な手法に対するアーキテクチャの限定を提供することを意図しているのではない。種々の例示的実施形態は、データ処理システム600に対して例示された構成要素に加えた、または、これに代えた構成要素を含むデータ処理システムにおいて実施されてもよい。図6に示した他の構成要素は、示されている例示的実施例から変形させることができる。
【0062】
一実施例として、データ処理システム600における記憶装置は、データを保存可能なあらゆるハードウェア装置である。メモリ606、固定記憶域608およびコンピュータ読み取り可能な媒体618は、有形の記憶装置の一例である。
【0063】
別の実施例において、バスシステムは、通信機構602の実施に用いられてもよく、かつ、システムバスまたは入出力バスといった1つ以上のバスから構成されていてもよい。もちろん、バスシステムは、バスシステムに取り付けられている種々の構成要素または装置間のデータの転送を可能とするあらゆる適切な種類のアーキテクチャを用いて実施されてもよい。また、通信ユニットは、モデムまたはネットワークアダプタといったデータの送受信に用いられる1つ以上の装置を含んでもよい。さらに、メモリは、例えば限定はされないが、メモリ606、または、通信機構602内に存在してもよいインタフェースおよびメモリコントローラハブにおいて見られるようなキャッシュであってもよい。
【0064】
説明した実施形態は、多種多様な異常の種類の識別において人間の操作者柔軟性を活かす一方で、位置データを提供し、かつ、保管およびSPCを管理するための計測学および演算特徴を追加する。自動化されたシステムにより識別不可能であり、人間の点検者に頼らねばならない数多くの種類の異常が存在するので、説明した実施形態は、人間の操作者の能力を増大させ、かつ、その仕事をはるかに容易にする。AFPのようないくつかの用途において、説明した実施形態は、異常の手直しの自動化を可能とする。
【0065】
ここに説明する実施形態は、既存の手作業による方法とは対照的に自動化されたデータ収集を可能とする。さらに、該実施形態はまた、識別された異常の修理を少なくとも試みることができる設備へデータが自動的に転送されるようにする。最後に、統計的プロセス制御およびパターン識別を可能とし、ひいては、製造異常の頻度を低減することとなる異常の種類および異常の位置の長期的監視のためのシステムが提供される。
【0066】
ここに説明する実施形態は、製造異常の発見、識別、追跡および分類整理の関連において説明されているが、該実施形態は、使用により、例えば、ひょうによる損傷後の地上の飛行機(AOG)の修理に関連して起こる不一致、その他の外部設備により航空機上にもたらされる不一致、および、使用により生じる可能性のあるその他の不一致の発見、識別、追跡および分類整理においてさらに有用である。例えば、説明した実施形態は、製造環境においては起こらないが、航空機または他のそのようなシステムが運航された後起こる可能性がある上で列挙した種類(およびその他)の不一致の位置を特定し、分類するために、当該技術分野において展開されることができる。そのような実施形態において、説明した実施形態の使用により生成する不一致情報は、自動化された設備へ送られて、修理に影響を及ぼすか、または、人間の修理チームに指示データを与えてもよい。
【0067】
本記述は、ベストモードを含むさまざまな実施形態を開示するために実施例を用いて、あらゆる当業者による、あらゆる装置またはシステムの作成および使用ならびにあらゆる内包された方法の実行を含むそれら実施形態の実施を可能としている。特許取得可能な範囲は、請求項により定義されており、かつ、当業者が想到する他の実施例を含んでもよい。そのような他の実施例は、請求項の文言とは異ならない構造的要素を有している場合、または、請求項の文言からの実質的な差異を有さない均等の構造的要素を含んでいる場合に、請求の範囲内であることが意図されている。
【符号の説明】
【0068】
200 航空機
202 機体
204 システム
206 内装
208 推進システム
210 電気システム
212 油圧システム
214 環境システム
300 システム
302 製造された部品
320 プローブ
322 システムコントローラ
324 データベース
326 プローブ位置特定システム
328 プローブセンサ
330 アンテナ
332 アンテナ
340 先端
402 ボタン
404 表示部
406 状況表示灯
500 システム
501 使用者
502 ネットワーク
510 プローブ位置特定システム
512 視覚的位置センサ
530 無線ゲートウェイ
540 ツール
550 部品媒体判読コンピュータ
560 作業調整コンピュータ
570 修理作業統合コンピュータ
600 データ処理システム
602 通信機構
604 プロセッサユニット
606 メモリ
608 固定記憶域
610 通信ユニット
612 入出力ユニット
614 表示部
616 プログラムコード
618 コンピュータ読み取り可能な媒体
620 コンピュータプログラム製品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち型プローブであって、
プローブ先端、
ユーザインタフェース、および、
通信インタフェース
を含む手持ち型プローブと、
システムコントローラであって、前記プローブが、使用者が選択した異常の種類を前記システムコントローラへ前記通信インタフェースを介して送信するために前記ユーザインタフェースを介して動作可能であり、異常の種類が、製造された部品と関連付けられている、システムコントローラと、
前記システムコントローラに前記プローブ先端と関連付けられた位置を提供するよう動作可能なプローブ位置特定装置であって、前記システムが、前記プローブ先端と関連付けられた位置と使用者が選択した異常の種類を関連付けるようプログラムされている、プローブ位置特定装置と
を含む異常検出および分類整理システム。
【請求項2】
前記プローブの前記ユーザインタフェースが、
表示部と、
前記表示部上に表示されている複数の異常の種類をスクロールするために動作可能な少なくとも1つのボタンであって、前記少なくとも1つのボタンが、異常の種類の選択のために動作可能であり、異常の種類の選択が、前記通信インタフェースを介した選択した異常の種類の送信を開始する、少なくとも1つのボタンと
を含む、請求項1に記載の異常検出および分類整理システム。
【請求項3】
データベースをさらに含み、前記システムコントローラが、検出された異常および異常の位置に対応する目録を前記データベース内に維持するよう動作可能である、請求項1に記載の異常検出および分類整理システム。
【請求項4】
前記システムコントローラが、システムコントローラユーザインタフェースを含み、前記システムコントローラユーザインタフェースが、識別された異常のうちの1つ以上と関連付けられた対応データの前記手持ち型プローブによる前記システムへのユーザエントリのために動作可能である、請求項1に記載の異常検出および分類整理システム。
【請求項5】
前記プローブ位置特定装置が、ある領域内に設置されており、かつ、前記プローブ先端の位置を突き止めるよう動作可能である複数の検知装置を含む、請求項1に記載の異常検出および分類整理システム。
【請求項6】
製造された部品の製造を行うための少なくとも1つの機械をさらに含み、前記少なくとも1つの機械が、異常が検出された製造された部品の部分を自動的に交換するようプログラムされている、請求項1に記載の異常検出および分類整理システム。
【請求項7】
製造異常と部品に対して使用により生じる不一致との一方または両方を記録および追跡するための方法であって、製造異常およびそのような不一致がまとめて異常と呼ばれ、前記方法が、
異常が部品内に存在することを視覚的に確認し、
プローブの先端を異常に接触させ、
プローブを操作して、異常を固有に識別し、
プローブから固有識別を送信し、
プローブ先端の場所を求め、
固有に識別された異常をコンピュータデータベース内の求められたプローブ先端場所と関連付ける
ことを含む方法。
【請求項8】
データベース内に目録を維持することをさらに含み、目録が、統計的プロセス制御を提供するために検出された異常および異常位置と対応している、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
固有に識別された異常が検出された製造された部品の部分を自動的に交換することをさらに含む、請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−45450(P2013−45450A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−146260(P2012−146260)
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】