説明

自動取引装置、情報処理端末および覗き見防止カバー

【課題】入力部の上方からの覗き見を防ぎつつ、エンドユーザに入力部を視認させることを可能にすること。
【解決手段】情報を入力するための入力部と、上記入力部の上方を覆う上部部材を有する覗き見防止カバーと、を備える自動取引装置が提供される。上記上部部材は、並列する複数の傾斜面であって、各傾斜面は上記入力部の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、上記複数の傾斜面と、上記複数の傾斜面のうち少なくとも1組の隣接する傾斜面の間に位置する開口部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動取引装置、情報処理端末および覗き見防止カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
ATM(Automated Teller Machine)、キャッシュディスペンサー等の自動取引装置を用いた取引の際には、エンドユーザ(顧客)は、キャッシュカードあるいは通帳等の口座番号を特定する物を提示し、暗証番号を入力することを求められる。また、PINPAD等の情報処理端末を用いたクレジットカード等の決済の際には、エンドユーザは、クレジットカード等の暗証番号を入力することを求められる。
【0003】
上記のようなエンドユーザによる暗証番号の入力は、暗証番号を他人に知られてしまうという危険を伴う。例えば、当該エンドユーザによる入力操作が、当該エンドユーザの後方で並んでいる別のエンドユーザにより覗き見されてしまい、その結果入力された暗証番号が当該別のエンドユーザに知られてしまう可能性がある。また、上記入力操作が、防犯目的で天井に設置されている監視カメラにより撮られ、その結果入力された暗証番号が監視カメラの映像を観た人に知られてしまう可能性がある。
【0004】
このような入力操作の覗き見を防ぐために、例えば、下記特許文献1では、入力部の側方、前方、上方を覆うカバーであって、入力部の上方を覆う部分に蜂の巣状の六角形の孔が空けられたカバーが、提案されている。また、下記特許文献2では、入力部の側方、上方を覆うカバーであって、上部内面を観察可能な反射鏡をもつカバーが、提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−325665号公報
【特許文献2】特開2008−287646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1のカバーは、エンドユーザの後方や側方からの覗き見を防ぎ、エンドユーザに入力部および入力操作時の手を見せることができるが、天井に設置された監視カメラ等による入力部の上方からの覗き見を防ぐことができない。また、上記特許文献2のカバーは、エンドユーザの後方および側方からの覗き見並びに入力部の上方からの覗き見を防ぐことができるが、入力部および入力操作時の手を隠してしまう。そのため、エンドユーザは、入力部の各キーの位置を予測しながら入力しなければならず、誤った暗証番号を入力し得る。
【0007】
そこで、本発明は、入力操作の覗き見を防ぎつつ、エンドユーザに入力部を視認させることを可能とする、新規かつ改良された自動取引装置、情報処理端末および覗き見防止カバーを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、情報を入力するための入力部と、上記入力部の上方を覆う上部部材を有する覗き見防止カバーと、を備える自動取引装置が提供される。上記上部部材は、並列する複数の傾斜面であって、各傾斜面は上記入力部の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、上記複数の傾斜面と、上記複数の傾斜面のうち少なくとも1組の隣接する傾斜面の間に位置する開口部と、を含む。
【0009】
また、上記開口部は、一部または全部で、上記入力部に対する縦方向の視野角の大きさまたは向きが異なってもよい。
【0010】
また、上記複数の傾斜面は、一部または全部で傾斜角が異なってもよい。
【0011】
また、上記複数の傾斜面は、一部または全部で傾斜方向の長さが異なってもよい。
【0012】
また、上記複数の傾斜面のうち2組以上の隣接する傾斜面の間に上記開口部が位置する場合に、当該2組以上の隣接する傾斜面は、一部または全部で、傾斜面間のギャップが異なってもよい。
【0013】
また、上記覗き見防止カバーは、上記入力部の両側方を覆う側部部材を有してもよい。
【0014】
また、上記側部部材は、上記上部部材よりも上記入力部の操作者側に突き出している突出部材を含んでもよい。
【0015】
また、上記上部部材は、上記突出部材に継合するように延出している継合部材を含んでもよい。
【0016】
また、上記上部部材は、上記少なくとも1組の隣接する傾斜面の間をつなぐ少なくとも1つ以上の第1の板状部材を含み、上記少なくとも1組の隣接する傾斜面の間には、上記第1の板状部材により区切られた複数の上記開口部が位置してもよい。
【0017】
また、上記複数の開口部のうち両端に存在する開口部は、両端部以外の開口部よりも面積が小さくてもよい。
【0018】
また、上記上部部材は、ルーバ状に配置された複数の第2の板状部材であって、各第2の板状部材は上記自動取引装置の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、上記複数の第2の板状部材を含み、上記複数の傾斜面は、上記複数の第2の板状部材の表面であり、上記開口部は、上記複数の第2の板状部材のうち少なくとも1組の隣接する第2の板状部材の間に位置してもよい。
【0019】
また、上記上部部材は、波状の凹凸を有する波状部材を含み、上記複数の傾斜面は、上記波状部材に含まれ、上記開口部は、上記並上部材のうち上記入力部の操作者側を向いている面に位置してもよい。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、情報を入力するための入力部と、上記入力部の上方を覆う上部部材を有する覗き見防止カバーと、を備える情報処理端末が提供される。上記上部部材は、並列する複数の傾斜面であって、各傾斜面は上記入力部の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、上記複数の傾斜面と、上記複数の傾斜面のうち少なくとも1組の隣接する傾斜面の間に位置する開口部と、を含む。
【0021】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、自動取引装置または情報処理端末の入力部の上方を覆う上部部材を有する覗き見防止カバーが提供される。上記上部部材は、並列する複数の傾斜面であって、各傾斜面は上記入力部の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、上記複数の傾斜面と、上記複数の傾斜面のうち少なくとも1組の隣接する傾斜面の間に位置する開口部と、を含む。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明に係る自動取引装置、情報処理端末および覗き見防止カバーによれば、入力操作の覗き見を防ぎつつ、エンドユーザに入力部を視認させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1の実施形態に係る自動取引装置の操作例を説明するための説明図である。
【図2】第1の実施形態に係る自動取引装置の概略図である。
【図3】第1の実施形態に係る自動取引装置の覗き見防止カバーの斜視図である。
【図4】第1の実施形態に係る自動取引装置の覗き見防止カバーの断面図である。
【図5】第1の実施形態に係る開口部の視野角を説明するための説明図である。
【図6】傾斜面の傾きによる視野角の調整を説明するための説明図である。
【図7】傾斜面の長さによる視野角の調整を説明するための説明図である。
【図8】傾斜面間のギャップによる視野角の調整を説明するための説明図である。
【図9】第1の実施形態に係る自動取引装置の操作例を説明するための説明図である。
【図10】例示的な情報処理端末の正面図である。
【図11】例示的な情報処理端末の下面図である。
【図12】例示的な情報処理端末の側面図である。
【図13】第2の実施形態に係る自動取引装置の概略図である。
【図14】第2の実施形態に係る自動取引装置の覗き見防止カバーの斜視図である。
【図15】第2の実施形態に係る自動取引装置の覗き見防止カバーの断面図である。
【図16】第2の実施形態に係る開口部の視野角を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
<1.はじめに>
ATM、キャッシュディスペンサー等の自動取引装置を用いた取引、またはPINPAD等の情報処理端末に用いたクレジットカード等の決済の際に、エンドユーザは、暗証番号を入力するために、それらの入力部に対する入力操作を行う必要がある。当該入力操作が、他人に覗き見られてしまった場合に、当該他人に暗証番号を知られてしまう可能性がある。よって、暗証番号を知られないようにするために、自動取引装置または情報処理端末には、それらの入力部を覆う覗き見防止カバーを設けられる。その結果、他人に暗証番号を知られてしまう可能性が低減される。
【0026】
また、銀行、店舗等には防犯を目的とした監視カメラが天井に設けられていることが多い。このような監視カメラを考慮すると、自動取引装置または情報処理端末の入力部に対する入力操作は、監視カメラに撮られることによって、当該監視カメラの映像を見た他人に暗証番号を知られてしまう可能性もある。このような監視カメラを考慮すると、覗き見防止カバーは、入力部の上方からの覗き見も防ぐことを求められる。
【0027】
一方、自動取引装置または情報処理端末を利用するエンドユーザは、それらの入力部に対する入力操作を行う際には、多くの場合に当該入力部の斜め上方に自らの頭をもっていくことになる。そして、エンドユーザは、入力操作を行う際に入力部と入力操作時の手を見ることができなければ、誤入力してしまう可能性がある。したがって、覗き見防止カバーは、エンドユーザから入力部と入力操作時の手を隠さないようにすることも求められる。
【0028】
しかしながら、覗き見防止カバーは、入力部の上方を覆わないようにすると、エンドユーザに入力部と入力操作時の手を見せることができるが、入力部の上方からの覗き見を防ぐことができない。一方で、覗き見防止カバーは、入力部の上方を単純に覆ってしまうと、入力部の上方からの覗き見を防ぐことができるが、エンドユーザから入力部と入力操作時の手を隠してしまう。そこで、以降に説明される各実施形態では、これらの要求を両方とも満たすことができる自動取引装置およびその覗き見防止カバーが説明される。すなわち、例えば図1に示されるように、自動取引装置1およびその覗き見防止カバー10によれば、エンドユーザすなわち入力部20の操作者1000は、入力部20と入力操作時の手を見ることができ、かつ、監視カメラ2000は、入力部20を撮ることができない。覗き見防止カバー10の内側からの光は、操作者1000に及びつつも、操作者1000の最も奥側の点である最奥点1100よりも奥側には届かない。よって、上記光は監視カメラ2000には届かず、監視カメラ2000は入力部20および入力操作時の手を撮ることができない。なお、当然のことながら、入力部20が位置する自動取引装置1の面は、図1では傾斜した面であるが、傾斜のない水平の面であってもよい。覗き見防止カバー10は、入力部20が位置する自動取引装置1の面の傾斜に合わせて実装される。
【0029】
<2.第1の実施形態>
図2〜図9を用いて、第1の実施形態に係る自動取引装置について説明する。
【0030】
(自動取引装置1の構成)
図2は、第1の実施形態に係る自動取引装置1の概略図である。図2に示されるとおり、自動取引装置1は、覗き見防止カバー10と入力部20とを備える。入力部20は、操作者1000が入力操作により暗証番号等の情報を入力するための構成要素である。また、覗き見防止カバー10は、入力部20への入力操作の覗き見を防止するための構成要素である。自動取引装置1は、操作者1000の入力操作によって自動取引が可能な装置であり、金融機関の店舗、コンビニエンスストア等の小売店、公共施設等に設置される。自動取引装置1は、入金取引や出金取引だけでなく現金を介さない取引も処理し得る。自動取引装置1の一例としては、現金自動預払機(ATM:Automated Teller Machine)が挙げられる。図1に示されるように、操作者1000は、自動取引装置1の正面に立ち、入力部20等を操作して必要な取引を行う。なお、本実施形態では一例として自動取引装置1が説明されるが、当然のことながら、本実施形態における自動取引装置1の技術的な特徴は、PINPAD等の情報処理端末にも適用し得る。
【0031】
(覗き見防止カバー10の構成)
図3は、第1の実施形態に係る自動取引装置1の覗き見防止カバー10の斜視図である。また、図4は、同覗き見防止カバー10の断面図である。図4の左側が自動取引装置1の正面側、すなわち操作者1000が位置する側にあたる。図3および図4に示されているとおり、覗き見防止カバー10は、入力部20の上方を覆う上部部材100と、入力部20の両側方を覆う側部部材200を有する。上部部材100は、その両側面にて側部部材200の上部側面と接合している。これにより、上部部材100は、側部部材200に支持され、入力部20の上方に浮いた状態で、入力部20を覆うようになっている。操作者1000は、上部部材100および側部部材200にて形成された間口から手を挿入し、入力部20を操作する。上部部材100および側部部材200は、不透明であってもよく、または、入力部20への入力操作が見られない程度に半透明であってもよい。なお、上部部材100および側部部材200は、図3に示されるように明確に区分されている必要はなく、例えばその境界部分がなめらかな曲面により継合されていてもよい。
【0032】
図3および図4に示されるとおり、上部部材100は、入力部20の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する板状部材110(以下、「傾斜板状部材110」と呼ぶ)を含む。ここでは、複数の当該傾斜板状部材110が、ルーバ状に配置されている。傾斜板状部材110の両面は、入力部20の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する傾斜面140である。よって、複数の当該傾斜面140が並列している。なお、ここでの傾斜面140は、斜板状部材110の両面であると説明されたが、斜板状部材110の両面、裏面(図4での左側にある面)のみ、または表面(図4での右側にある面)のみのいずれを指してもよい。また、板状部材110および傾斜面140は、図4では平面として表されているが、入力部20の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する限り、例えば曲面であってもよく、また凹凸を含んでいてもよい。
【0033】
また、上部部材100は、隣接する傾斜板状部材110あるいは隣接する傾斜面140の間をつなぐ板状部材120(以下、「つなぎ板状部材120」)を含む。傾斜板状部材110は入力部20に対して横方向に配置され、つなぎ板状部材120は入力部20に対して縦方向に配置され、これにより、傾斜板状部材110およびつなぎ板状部材120はここでは格子状に形成されている。なお、つなぎ板状部材120は、隣接する傾斜板状部材110のペアに応じて、異なる位置に異なる数だけ設けられていてもよい。
【0034】
また、上部部材100は、隣接する傾斜板状部材110の間、すなわち隣接する傾斜面140の間に位置する開口部130を含む。ここでは、隣接する傾斜面140の間には、つなぎ板状部材120により区切られた複数の開口部130が位置する。
【0035】
(開口部130の視野角)
図5は、第1の実施形態に係る開口部130の視野角を説明するための説明図である。図5は、図4に示した隣接する傾斜板状部材110の一組を拡大したものである。図5を参照すると、隣接する2つの傾斜板状部材110と、当該傾斜板状部材110上の傾斜面140と、当該傾斜面140の間に位置する開口部130とが示されている。図5に示されるように、開口部130から覗き見防止カバーの内部を視認可能な位置は、対向する一方の傾斜面140の下端(EA1、EA2)から他方の傾斜面140の上端(EB1、EB2)へと伸びる2つの平面(図5での点線)に挟まれる範囲の位置、すなわち入力部20に対する縦方向の視野角θ内に含まれる位置に限られる。換言すると、覗き見防止カバーの内部からの光は、傾斜面140により光が遮られるため、開口部130の視野角θ内に含まれる方向にしか届かない。
【0036】
傾斜面140は入力部20の操作者側から離れるにつれて低くなる斜面であるため、開口の角度を示す視野角θは、真上(天井)の方向ではなく、入力部20の操作者の視線が位置する方向を向くことになる。したがって、図1に示されるように、このような傾斜面140と当該傾斜面140の間に位置する開口部130によって、入力部20の上方からの覗き見を防止しつつ、入力部20の操作者が入力部20および入力操作時の手を見えるようにすることが可能となる。
【0037】
さらに、上方からの覗き見を防ぎつつ入力部20および入力操作時の手を操作者により見やすくする最適な覗き見防止カバー10を実現するために、例えば、開口部130は、一部または全部で、上記視野角θの大きさまたは向きが異なる。ここでの視野角θの大きさとは、角θの値であり、視野角θの向きとは、例えばθの中央の角度(すなわちθ/2に該当する角度)が向いている方向である。一例として、操作者側から遠い開口部130の視野角は、真上(天井)の方向に視野角が及ばないようにし、操作者側から近い開口部130の視野角は、ある程度真上の方向に視野角が及ぶようにしてもよい。これにより、入力部20の操作者は、図1および後述の図9に示されるように覗き見防止カバー10の上方に頭をもってくる場合に、自身から近い開口部130を含む全ての開口部130から覗き見防止カバー10の中を見ることができ、かつ、自身から遠い開口部130からの視野角を含め全ての開口部130の視野角を自身の頭と体で覆うことができる。
【0038】
開口部130によって視野角θの大きさまたは向きが異なるようにするために、例えば、複数の傾斜面140は、一部または全部で傾斜角が異なってもよい。図6は、傾斜面140の傾きによる視野角の調整を説明するための説明図である。図6を参照すると、傾斜板状部材110aおよび傾斜板状部材110b、傾斜面140aおよび傾斜面140b、並びにこれらの間に位置する開口部130が示されている。図6のAは、傾斜面140aおよび傾斜面140bの水平方向に対する傾斜角を共にαとした場合を示す。一方で、図6のCは、傾斜面140aの水平方向の傾斜角をαとし、傾斜面140bの水平方向に対する傾斜角をβ(α<β)とした場合を示す。このように傾斜面140bの傾斜角が変わると、図6のBおよびDのように、開口部130の視野角θの大きさおよび向きが変わる。具体的には、図6のDのように、傾斜面140bの傾斜角をより小さくした場合に、視野角θの大きさがより小さくなり、また視野角θの向きが真上(天井)の方向よりもより入力部20の操作者の方向を向くようになっている。このように、複数の傾斜面140の一部または全部の傾斜角を異なるようにすることで、開口部130の一部または全部の視野角θの大きさまたは向きを異なるようにすることができる。
【0039】
また、開口部130によって視野角θの大きさまたは向きが異なるようにするために、例えば、複数の傾斜面140は、一部または全部で傾斜方向の長さが異なってもよい。図7は、傾斜面140の長さによる視野角の調整を説明するための説明図である。図7を参照すると、傾斜板状部材110aおよび傾斜板状部材110b、傾斜面140aおよび傾斜面140b、並びにこれらの間に位置する開口部130が示されている。図7のAは、傾斜面140aおよび傾斜面140bの傾斜方向の長さを共にL1とした場合を示す。一方で、図7のCは、傾斜面140aの傾斜方向の長さをL1とし、傾斜面140bの傾斜方向の長さをL2(L1<L2)とした場合を示す。このように傾斜面140bの傾斜方向の長さが変わると、図7のBおよびDのように、開口部130の視野角θの大きさおよび向きが変わる。具体的には、図7のDのように、傾斜面140bの傾斜方向の長さをより長くした場合に、視野角θの大きさがより小さくなり、また視野角θの向きが真上(天井)の方向よりもより入力部20の操作者の方向を向くようになっている。このように、複数の傾斜面140の一部または全部の傾斜方向の長さを異なるようにすることで、開口部130の一部または全部の視野角θの大きさまたは向きを異なるようにすることができる。
【0040】
また、開口部130によって視野角θの大きさまたは向きが異なるようにするために、例えば、隣接する傾斜面140は、一部または全部で、傾斜面140間のギャップが異なってもよい。ここでのギャップとは、例えば、対向する傾斜面140aと140bとの間の、各面に対して垂直な方向の距離(間隔)である。図8は、傾斜面140間のギャップによる視野角の調整を説明するための説明図である。図8を参照すると、傾斜板状部材110aおよび傾斜板状部材110b、傾斜面140aおよび傾斜面140b、並びにこれらの間に位置する開口部130が示されている。図8のAは、傾斜面140aと傾斜面140bとの間のギャップをW1とした場合を示す。一方で、図8のCは、傾斜面140aと傾斜面140bとの間のギャップをW2(W1>W2)とした場合を示す。このように隣接する傾斜面140の間のギャップが変わると、図8のBおよびDのように、開口部130の視野角θの大きさおよび向きが変わる。具体的には、図8のDのように、傾斜面140aと傾斜面140bとの間のギャップを小さくした場合に、視野角θの大きさがより小さくなり、また視野角θの向きが真上(天井)の方向よりもより入力部20の操作者の方向を向くようになっている。このように、隣接する傾斜板状部材110(傾斜面140)の一部または全部のギャップを異なるようにすることで、開口部130の一部または全部の視野角θの大きさまたは向きを異なるようにすることができる。
【0041】
なお、当然のことながら、傾斜面140の傾斜角、傾斜面140の傾斜方向の長さ、および隣接する傾斜面140間のギャップのうちの、いずれか2種類以上を異なるようにすることで、開口部130の視野角θの大きさまたは向きを異なるようにしてもよい。
【0042】
(操作実施時の例)
図9は、第1の実施形態に係る自動取引装置1の操作例を説明するための説明図である。図9を参照すると、自動取引装置1、覗き見防止カバー10、入力部20、操作者1000、操作者1000にとって最も奥側にある最奥点1100、および監視カメラ2000が示されている。
【0043】
図9に示されるように、覗き見防止カバー10の内側からの光が真上の方向(天井の方向)に漏れないようにしつつ、入力部20および入力操作時の手を操作者1000により見えやすくするために、各開口部130の視野角θ〜θの大きさまたは向きは、一部または全部で異なっている。図9では、視野角θ〜θの大きさまたは向きが、一部または全部で異なるように、傾斜面140は、一部または全部で傾斜方向の長さが異なっている。ここでは、例えば、開口部が操作者1000側から遠いほど、その傾斜角θの大きさより小さく、その傾斜角θの向きがより真上の方向には向かないようになっている。換言すると、開口部が操作者1000側から近いほど、その傾斜角θの大きさがより大きく、またその傾斜角θの向きがより真上の方向を向くようになっている。その結果、覗き見防止カバー10の内部からの光が、各開口部130を通って、最奥部1100よりも奥側(図9の右側)には及ばず、かつ操作者1000の目には十分に届くようになっている。なお、覗き見防止カバーの内部からの光は、操作者1000の方に広がったとしても、操作者1000の体により、後側には漏れなくなっている。このように、覗き見防止カバー10は、入力部20の上方からの覗き見を防ぎつつ、操作者1000に入力部20および入力操作時の手を視認させることを可能にしている。
【0044】
(その他の利点)
覗き見防止カバー10が有する側部部材200は、例えば、入力部20の操作者1000の斜め後ろや横からの覗き見も防止することができる。
【0045】
また、上位部材100に含まれるつなぎ板状部材120は、入力部20の操作者1000の斜め後ろや横から開口部130の中への覗き込みに対しても、入力操作を隠すことができる。つなぎ板状部材120が、覗き見防止カバー10の内側からの光を遮断するためである。
【0046】
また、入力部20の操作者の手が挿入される覗き見防止カバー10の間口は、当該手が挿入されるのに必要十分な高さとなっているため、覗き見防止カバー10の内側は、入力操作時に操作者の手によって隠される。よって、覗き見防止カバー10は、覗き見防止カバー10の間口からの覗き見を防止することができる。
【0047】
<3.第2の実施形態>
図10〜図16を用いて、第2の実施形態に係る自動取引装置について説明する。
【0048】
(覗き見防止カバーの要件)
第2の実施形態に係る自動取引装置について説明する前に、図10〜図12を参照して、まずその前提となる覗き見防止カバーの要件について説明する。
【0049】
図10〜図12は、それぞれ、例示的な情報処理端末9の正面図、下面図および側面図である。図10〜図12を参照すると、例示的な情報処理端末9は、入力部80と覗き見防止カバー90とを備える。
【0050】
図10を参照すると、情報処理端末9の入力部80の特定のキーを中心とする水平面上の角度β(以下、「水平角度β」と呼ぶ)が示されている。また、図11および図12を参照すると、覗き見防止カバー90が上記特定のキーを隠すことが可能な、水平面に対する角度α(以下、「保護角度α」と呼ぶ)が示されている。また、図12を参照すると、情報処理端末9が水平面に対して傾斜する角度δが示されている。ここで、水平角度βに応じて覗き見防止カバー90が実現すべき保護角度αは、以下のような要件を満たすべきであることが分かった。
【0051】
【表1】

【0052】
上記の保護角度αの要件を満たすように、以下のような第2の実施形態に係る自動取引装置を導き出した。
【0053】
(自動取引装置3の構成)
図13は、第2の実施形態に係る自動取引装置3の概略図である。図13に示されるとおり、自動取引装置3は、入力部20と覗き見防止カバー30とを備える。図2の自動取引装置1と同様に、入力部20は、操作者1000が入力操作により暗証番号等の情報を入力するための構成要素である。また、覗き見防止カバー30は、入力部20への入力操作の覗き見を防止するための構成要素である。
【0054】
(覗き見防止カバー30の構成)
図14は、第2の実施形態に係る自動取引装置3の覗き見防止カバー30の斜視図である。また、図15は、同覗き見防止カバー30の断面図である。図15の左側が自動取引装置3の正面側、つまり操作者1000が位置する側にあたる。図14および図15に示されているとおり、覗き見防止カバー30は、入力部20の上方を覆う上部部材300と、入力部20の両側方を覆う側部部材400とを有する。上部部材300は、その両側端にて側部部材400と継合している。これにより、上部部材300は、側部部材400に支持され、入力部20の上方に浮いた状態で入力部20を覆うようになっている。操作者1000は、上部部材300および側部部材400にて形成された間口から手を挿入し、入力部20を操作する。上部部材300および側部部材400は、不透明であってもよく、または、入力部20への入力操作が見えない程度に半透明であってもよい。なお、上部部材300および側部部材400は、図14に示されているよりもより明確に区分されていてもよく、または図14に示されているよりもより境界部分がなめらかな曲面により継合されていてもよい。
【0055】
図14および図15に示されているとおり、上部部材300は、波状の凹凸を有する波状部材310を含む。また、波状部材310は、入力部の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する傾斜面340を含む。このように、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、上部部材300において複数の傾斜面340が並列している。なお、ここでの傾斜面340は、波状部材310に含まれている板状部材の両面、裏面(図15での左側にある面)のみ、または表面(図15での右側にある面)のみのいずれを指してもよい。また、傾斜面340は、ここでは平面として表されているが、入力部20の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する限り、例えば曲面であってもよく、また凹凸していてもよい。また、当然のことながら、波状部材310に含まれる凹凸の数は、どのような数であってもよい。
【0056】
また、上部部材300は、隣接する傾斜板面340の間をつなぐ板状部材320(以下、「つなぎ板状部材320」)を含む。なお、つなぎ板状部材320は、隣接する傾斜面340のペアに応じて、異なる位置に異なる数だけ設けられていてもよい。
【0057】
また、上部部材300は、隣接する傾斜面340の間に位置する開口部330を含む。ここでは、隣接する傾斜面340の間には、つなぎ板状部材320により区切られた複数の開口部330が位置する。当該開口部330は、より具体的には、波状部材310のうち傾斜面340とは逆側の面、すなわち入力部20の操作者側を向いている面に位置している。上記複数の開口部330のうち両端に存在する開口部330は、例えば、両端部以外の開口部330よりも面積が小さくなっている。
【0058】
一方で、側部部材400は、上部部材300よりも入力部20の操作者側に突き出している突出部材410を含む。そして、上部部材300は、突出部材410に継合するように演出している継合部材350を含む。
【0059】
(開口部330の視野角)
図16は、第2の実施形態に係る開口部の視野角を説明するための説明図である。図16は、図15に示した波状部材310を拡大したものである。図16を参照すると、波状部材310と、当該波状部材310上の傾斜面340と、当該傾斜面340の間に位置する開口部330とが示されている。図16に示されるように、開口部330から覗き見防止カバー30の内部を視認可能な位置は、対向する一方の傾斜面340の下端(EA3、EA4、EA5、EA6)から他方の傾斜面340の上端(EB3、EB4、EB5、EB6)へと伸びる2つの平面(図16での点線)に挟まれる範囲の位置、すなわち入力部20に対する縦方向の視野角θ内または視野角θm+1内に含まれる位置に限られる。換言すると、覗き見防止カバーの内部からの光は、傾斜面340により光が遮られるため、開口部330の視野角θ内または視野角θm+1内に含まれる方向にしか届かない。なお、このような覗き見防止カバー30は、上記保護角度αの要件を十分に満たすものであると言える。
【0060】
傾斜面340は入力部20の操作者側から離れるにつれて低くなる斜面であるため、開口の角度を示す視野角θおよび視野角θm+1は、真上(天井)の方向ではなく、入力部20の操作者の視線が位置する方向を向くことになる。したがって、このような傾斜面340と当該傾斜面340の間に位置する開口部330によって、入力部20の上方からの覗き見を防止しつつ、入力部20の操作者が入力部20および入力操作時の手を見えるようにすることが可能となる。
【0061】
さらに、第1の実施形態と同様に、上方からの覗き見を防ぎつつ入力部20および入力操作時の手を操作者により見やすくする最適な覗き見防止カバー30を実現するために、開口部330は、一部または全部で、上記視野角θ(あるいは視野角θm+1)の大きさまたは向きが異なっていてもよい。第1の実施形態と同様に、傾斜面140の傾斜角、傾斜面140の傾斜方向の長さ、または隣接する傾斜面340間のギャップを異なるようにすることで、開口部330の視野角θ(あるいは視野角θm+1)の大きさまたは向きを異なるようにしてもよい。傾斜面340の傾斜角、傾斜面340の傾斜方向の長さ、および隣接する傾斜面340間のギャップは、波状部材310の各凹凸の大きさ、形状、間隔等を変えることにより、異なるようにすることができる。
【0062】
(その他の利点)
覗き見防止カバー30が有する側部部材400は、例えば、入力部20の操作者1000の斜め後ろや横からの覗き見も防止することができる。
【0063】
また、側部部材400に含まれる突出部材410は、覗き見防止カバー30の中に手を入れやすくなるように上部部材300の操作者側の端部が高くなったとしても、それでもなお入力部20の操作者1000の斜め後ろや横からの覗き見を防止することができる。
【0064】
また、突出部材410と継合する継合部材350は、突出部材410の斜め上から入力部20が覗き込まれたとしても、図14に示されているように入力部20の一部または全部を隠すことができる。
【0065】
また、上位部材300に含まれるつなぎ板状部材320は、入力部20の操作者の斜め後ろや横から開口部330の中への覗き込みに対しても、入力操作を隠すことができる。つなぎ板状部材420が、覗き見防止カバー30の内側からの光を遮断するためである。
【0066】
また、両端に存在する面積のより小さい開口部と、両端以外に存在する面積のより大きい開口部は、入力部20および入力操作時の手を操作者1000に見えやすく維持しつつ、入力部20の操作者1000の斜め後ろや横から入力部20をより見えにくくすることができる。
【0067】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0068】
実施形態として、自動取引装置が例示的に説明されたが、本発明はかかる例に限定されない。自動取引装置の代わりに、情報処理端末に上記覗き見防止カバーが備えられてもよい。さらに、当該覗き見防止カバーは、自動取引装置または情報処理端末に予め備え付けられていなくてもよく、自動取引装置または情報処理端末に備え付け可能であればよい。
【0069】
また、第1の実施形態と第2の実施形態が分けて説明されたが、各実施形態の構成要素は自由に組合せることができる。一例として、第2の実施形態で説明された継合部材350および突出部材410が、第2の実施形態の覗き見防止カバー10に含まれていてもよい。その他にも、構成要素の様々な組合せが実現され得る。
【符号の説明】
【0070】
1、3 自動取引装置
10、30 覗き見防止カバー
20 入力部
100、300 上部部材
110 傾斜板状部材
120、320 つなぎ板状部材
130、330 開口部
140、340 傾斜面
200、400 側部部材
310 波状部材
350 継合部材
410 突出部材
1000 操作者
1100 最奥点
2000 監視カメラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を入力するための入力部と、
前記入力部の上方を覆う上部部材を有する覗き見防止カバーと、
を備え、
前記上部部材は、
並列する複数の傾斜面であって、各傾斜面は前記入力部の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、前記複数の傾斜面と、
前記複数の傾斜面のうち少なくとも1組の隣接する傾斜面の間に位置する開口部と、
を含む、自動取引装置。
【請求項2】
前記開口部は、一部または全部で、前記入力部に対する縦方向の視野角の大きさまたは向きが異なる、請求項1に記載の自動取引装置。
【請求項3】
前記複数の傾斜面は、一部または全部で傾斜角が異なる、請求項1または2に記載の自動取引装置。
【請求項4】
前記複数の傾斜面は、一部または全部で傾斜方向の長さが異なる、請求項1から3のいずれかに記載の自動取引装置。
【請求項5】
前記複数の傾斜面のうち2組以上の隣接する傾斜面の間に前記開口部が位置する場合に、当該2組以上の隣接する傾斜面は、一部または全部で、傾斜面間のギャップが異なる、請求項1から4のいずれかに記載の自動取引装置。
【請求項6】
前記覗き見防止カバーは、前記入力部の両側方を覆う側部部材を有する、請求項1から5のいずれかに記載の自動取引装置。
【請求項7】
前記側部部材は、前記上部部材よりも前記入力部の操作者側に突き出している突出部材を含む、請求項6に記載の自動取引装置。
【請求項8】
前記上部部材は、前記突出部材に継合するように延出している継合部材を含む、請求項7に記載の自動取引装置。
【請求項9】
前記上部部材は、前記少なくとも1組の隣接する傾斜面の間をつなぐ少なくとも1つ以上の第1の板状部材を含み、
前記少なくとも1組の隣接する傾斜面の間には、前記第1の板状部材により区切られた複数の前記開口部が位置する、
請求項1から8のいずれかに記載の自動取引装置。
【請求項10】
前記複数の開口部のうち両端に存在する開口部は、両端部以外の開口部よりも面積が小さい、請求項9の自動取引装置。
【請求項11】
前記上部部材は、ルーバ状に配置された複数の第2の板状部材であって、各第2の板状部材は前記自動取引装置の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、前記複数の第2の板状部材を含み、
前記複数の傾斜面は、前記複数の第2の板状部材の表面であり、
前記開口部は、前記複数の第2の板状部材のうち少なくとも1組の隣接する第2の板状部材の間に位置する、
請求項1から10のいずれかに記載の自動取引装置。
【請求項12】
前記上部部材は、波状の凹凸を有する波状部材を含み、
前記複数の傾斜面は、前記波状部材に含まれ、
前記開口部は、前記並上部材のうち前記入力部の操作者側を向いている面に位置する、
請求項1から10のいずれかに記載の自動取引装置。
【請求項13】
情報を入力するための入力部と、
前記入力部の上方を覆う上部部材を有する覗き見防止カバーと、
を備え、
前記上部部材は、
並列する複数の傾斜面であって、各傾斜面は前記入力部の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、前記複数の傾斜面と、
前記複数の傾斜面のうち少なくとも1組の隣接する傾斜面の間に位置する開口部と、
を含む、情報処理端末。
【請求項14】
自動取引装置または情報処理端末の入力部の上方を覆う上部部材を有する覗き見防止カバーであって、
前記上部部材は、
並列する複数の傾斜面であって、各傾斜面は前記入力部の操作者側から離れるにつれて低くなるように傾斜する、前記複数の傾斜面と、
前記複数の傾斜面のうち少なくとも1組の隣接する傾斜面の間に位置する開口部と、
を含む、覗き見防止カバー。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−243112(P2012−243112A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113115(P2011−113115)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】