説明

自動販売機

【課題】商品受容体が自由落下を生じた場合でも、落下による衝撃で商品受容体の破損や商品の飛び出しを生ずることがなく、しかも商品受容体の自由落下を防止するための複雑な構造を必要としない自動販売機を提供する。
【解決手段】バケット移動機構70の第2のモータ72aへの通電が停止されたことによって落下するバケット60の落下速度が所定速度以上になったことを検知すると、バケット60の落下速度を減速させるための制動力を断続的に発生させるようにしたので、バケット60を自由落下よりも小さい速度で最下点まで下降させることができる。これにより、落下による衝撃でバケット60の破損や商品の飛び出しを生ずることがなく、バケット60の自由落下を防止するための複雑な構造も必要としない。また、バケット60がロックされないので、販売再開のためのメンテナンス作業時にバケット60を手動で移動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビン、缶またはペットボトル入り飲料、各種食料品等を販売する自動販売機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の自動販売機としては、自動販売機本体の少なくとも上下方向に配列された複数の商品コラムと、商品コラムから商品を受容可能な商品受容体と、商品受容体をモータによって上下方向に移動させる移動機構とを備え、移動機構によって商品受容体を任意の商品コラムまで移動させ、商品コラムの商品を商品受容体よって受容するとともに、商品を受容した商品受容体を移動機構によって商品取出部まで移動させ、商品受容体の商品を商品取出部に搬出するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、前記自動販売機では、例えば商品受容体が商品コラムから商品を受容する際、商品受容体への商品の受容が不完全な状態であったり、或いは商品が商品受容体に受容されずに転落した場合などの異常状態が検知されると、移動機構のモータへの通電を停止し、販売を中止するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4403650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述のように、異常検知によってモータへの通電が停止されると、モータが商品受容体の自重により空転し、商品受容体が自由落下する。これにより、商品受容体が自由落下によって最下点まで落下すると、その衝撃で商品受容体やその周辺の機構が破損したり、或いは商品受容体に商品が乗っていた場合には、落下時の衝撃で商品が飛び出すなどの問題がある。
【0006】
そこで、異常検知によりモータへの通電を停止した場合は、商品受容体が上下方向に移動しないようにロックすれば、商品受容体の自由落下を防止することができるが、商品受容体がロックされていると、販売再開のためのメンテナンス作業時に商品受容体を手動で移動させることができず、作業性を低下させるという問題点がある。しかしながら、商品受容体のロックを解除すると、商品受容体が自由落下しようとするため、商品受容体を支えていないと商品受容体が落下してしまうという問題点がある。
【0007】
また、商品受容体と釣り合うように錘を設ければ、モータへの通電を停止しても商品受容体が自由落下することはないが、この場合は錘を設ける分だけ構造が複雑になり、製造コストの増加や設置スペースの増大を来すという問題点がある。更に、商品受容体と釣り合う錘を設けたのでは、商品受容体に商品が乗っている場合には、商品の重量によって商品受容体が自由落下してしまうため、商品受容体の落下を確実に防止することができないという問題点もある。
【0008】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、商品受容体が自由落下を生じた場合でも、落下による衝撃で商品受容体の破損や商品の飛び出しを生ずることがなく、しかも商品受容体の自由落下を防止するための複雑な構造を必要としない自動販売機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は前記目的を達成するために、自動販売機本体の少なくとも上下方向に配列された複数の商品コラムと、商品コラムから商品を受容可能な商品受容体と、商品受容体をモータによって上下方向に移動させる移動機構とを備え、移動機構によって商品受容体を任意の商品コラムまで移動させ、商品コラムの商品を商品受容体よって受容するとともに、商品を受容した商品受容体を移動機構によって商品取出部まで移動させ、商品受容体の商品を商品取出部に搬出するようにした自動販売機において、前記移動機構のモータへの通電が停止されたことによって落下する商品受容体の落下速度を検知する落下検知手段と、商品受容体の落下速度を減速させるための制動力を発生する制動力発生手段と、落下速度検知手段によって商品受容体の落下速度が所定速度以上になったことを検知すると、制動力発生手段による制動力を断続的または連続的に発生させる制御手段とを備えている。
【0010】
これにより、商品受容体の落下速度が所定速度以上になったことが検知されると、商品受容体の落下速度を減速させるための制動力が断続的または連続的に発生することから、商品受容体が自由落下よりも小さい速度で最下点まで下降する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、移動機構のモータへの通電が停止されたことによって落下する商品受容体を自由落下よりも小さい速度で最下点まで下降させることができるので、落下による衝撃で商品受容体の破損や商品の飛び出しを生ずることがなく、しかも商品受容体の自由落下を防止するための複雑な構造を必要としないという利点がある。また、商品受容体がロックされないので、販売再開のためのメンテナンス作業時に商品受容体を手動で移動させることができ、作業性を低下させることがないという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態を示す自動販売機の斜視図
【図2】前面を開放した自動販売機の斜視図
【図3】自動販売機の側面断面図
【図4】自動販売機の正面断面図
【図5】制御系を示すブロック図
【図6】制御部の動作を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1乃至図6は本発明の一実施形態を示すものである。この自動販売機は、前面を開口した自動販売機本体10と、自動販売機本体10の開口部の幅方向一端側を開閉する外扉20と、自動販売機本体10の開口部の幅方向他端側を開閉する操作扉30とを備えている。
【0014】
自動販売機本体10は、販売用の商品Aを収納するための商品収納庫12と、販売動作を行うための機器を収納する機器収納庫13とを有し、商品収納庫12及び機器収納庫13は互いに仕切壁11によって幅方向に仕切られている。機器収納庫13の下部には、商品Aが搬出される商品取出部14が設けられ、仕切壁11には商品取出部14と商品収納庫12とを連通する開口部15が設けられている。また、開口部15には搬出扉16が設けられ、搬出扉16は上端側を開口部15に回転自在に支持されている。商品収納庫12は、図示しない冷却器または電熱ヒータによって冷却または加熱可能となっており、商品収納庫12の下部には、図示しない圧縮機、放熱器等の冷凍機器を収納するための機械室17が設けられている。
【0015】
外扉20は、自動販売機本体10の幅方向一端側に回動自在に支持され、商品収納庫12の前面を開閉するようになっている。外扉20は、ガラスまたは合成樹脂等からなる透明板21と、透明板21の外周部に設けられた枠部材22とからなり、外部から商品収納庫12内が視認可能となっている。
【0016】
操作扉30は、自動販売機本体10の幅方向他端側に回動自在に支持され、機器収納庫13の前面を開閉するようになっている。操作扉30の前面には、硬貨投入口31、返却レバー32、金額表示部33、紙幣投入口34、商品選択部35、コイン返却口36及び商品取出部37が設けられている。
【0017】
また、商品収納庫12には、上下複数段の棚40にそれぞれ幅方向に並べて配置された複数の商品コラム50と、商品コラム50に収納された商品Aを商品取出部14に搬出する商品受容体としてのバケット60と、バケット60を商品収納庫12の幅方向及び上下方向に移動するバケット移動機構70が設けられている。
【0018】
各商品コラム50は前後方向に延びるように形成され、缶入り飲料、ビン入り飲料及びペットボトル等の商品Aを前後方向に並べて収納するようになっている。各商品コラム50には、収納された商品Aを背面側から前方に押し出すための押出板51が前後方向に移動自在に設けられ、押出板51は図示しないゼンマイバネ等の付勢部材によって前方に付勢されている。また、各商品コラム50の前端側には、バケット60の動作により開閉するゲート部材52が設けられるとともに、底面が後述するバケット60のフォーク部材63を上下に通過可能に切り欠かれている。また、各商品コラム50は前方に引き出し可能に設けられ、前方に引き出した状態で商品Aが補充されるようになっている。
【0019】
バケット60は、バケット移動機構70に連結されたベース61と、ベース61に対して前後方向に移動自在に設けられたバケット本体62と、商品Aの下面を支持するフォーク部材63とを備え、バケット本体62は、ベース61上で商品コラム50側と左右方向商品取出部側との間の90°の範囲で回転自在に設けられている。また、フォーク部材63は、バケット本体62の下端に支持されている。
【0020】
バケット移動機構70は、バケット60を幅方向に移動させる第1の移動機構71と、第1の移動機構71をバケット60と共に上下方向に移動させる第2の移動機構72とを備えている。第1及び第2の移動機構71,72は商品収納庫12の前面側に設けられ、それぞれベルトとプーリ、チェーンとスプロケット、ラックとピニオンまたは送りねじ機構等の回転運動を直線運動に変換する図示しない機構によって構成されている。この場合、第1の移動機構71及び第2の移動機構72は、それぞれパルスモータからなる第1のモータ71a及び第2のモータ72aによって駆動されるようになっている。また、バケット移動機構70には、第1の移動機構71が最下点に移動したことを検知するリミットスイッチ73が設けられている。
【0021】
また、前記自動販売機は、バケット60及びバケット移動機構70の動作を制御する制御部80と、販売動作における所定の異常を検知する異常検知部90とを備えている。
【0022】
制御部80は、マイクロコンピュータによって構成され、第1のモータ71a及び第2のモータ72aにそれぞれ第1のモータ駆動回路71b及び第2のモータ駆動回路72bを介して接続されている。この場合、制御部80には、第1及び第2のモータ71a,72aのパルス値をそれぞれ検出する第1及び第2のパルス検出回路81,82が接続され、第1及び第2のパルス検出回路81,82は第1及び第2のロータリエンコーダ83.84によってそれぞれ検出した第1及び第2のモータ71a,72aのパルス値を制御部80に出力するようになっている。また、制御部80には、パルス値を記憶する記憶部85と、バケット60の落下速度を検知するための第1の時間t1 を計時する第1のタイマ86と、制動力を発生させる第2の時間t2 を計時する第2のタイマ87とが接続されている。各モータ駆動回路71b,72bは、各モータ71a,72aの電極に印加する電圧のプラスとマイナスを逆電位にすることにより各モータ71a,72aの回転方向を正転と逆転に切り換えるとともに、各モータ71a,72aの電極を同電位にすることにより各モータ71a,72aの回転を停止する周知の回路からなる。
【0023】
異常検知部90は、バケット60に設けられらた商品検知センサ(図示せず)により、例えばバケット60が商品コラム50から商品Aを受容する際、バケット60への商品Aの受容が不完全な状態であったり、或いは商品Aがバケット60に受容されずに転落した場合などの異常を検知するようになっている。この場合、異常検知部90は、異常を検知すると、異常検知信号を制御部80に出力するとともに、第1及び第2のモータ駆動回路71b,72bにおける第1及び第2のモータ71a,72aへの電力供給回路を開放することにより、第1及び第2のモータ71a,72aへの通電を停止するようになっている。
【0024】
以上のように構成された自動販売機においては、利用者によって金銭が硬貨投入口31または紙幣投入口34から投入され、商品選択部35において何れかの商品Aが選択されると、選択された商品Aが収納されている商品コラム50の前端側に、バケット移動機構70によってバケット60が所定の待機位置から移動する。次に、バケット60のバケット本体62がベース61に対して後方に移動しながらフォーク部材63が商品コラム50の前端側に位置する商品Aの下方に挿入され、バケット移動機構70によってバケット60が上方に移動することにより、フォーク部材63で商品Aが持ち上げられてバケット本体62内に商品Aが受容される。続いて、バケット本体62がベース61に対して前方に移動し、バケット本体62及びフォーク部材63が商品取出部14側に回転する。そして、商品Aを受容したバケット60がバケット移動機構70によって商品搬出位置まで移動し、フォーク部材63が下方に回動して商品Aが開口部15から商品取出部14に搬出される。この後、商品Aを搬出したバケット60がバケット移動機構70によって所定の待機位置に戻り、販売動作が終了する。尚、バケット移動機構70によるバケット60の移動は、第1及び第2のパルス検出回路81,82によってそれぞれ検出されるパルス値に基づいて、第1及び第2のモータ71a,72aを制御することにより行われる。
【0025】
また、前記販売動作において、異常検知部90によって異常が検知された場合は、第1及び第2のモータ71a,72aへの通電が停止する。これにより、第1及び第2のモータ71a,72aがフリー状態となるため、バケット移動機構70の第1の移動機構71及びバケット60の自重によって第2の移動機構72の第2のモータ72aが空転し、バケット60が第1の移動機構71と共に落下する。その際、制御部80によって以下の動作が行われる。
【0026】
即ち、制御部80は、図6のフローチャートに示すように、異常検知部90によって異常が検知され、第1及び第2のモータ71a,72aへの通電が停止されると(S1)、その時点の第2のモータ72aのパルス値Nを初期値N1 として記憶部85に記憶する(S2)。ここで、バケット60の自由落下が継続していれば、パルス検出回路81によって検出されるパルス値Nは増加する。次に、第1のタイマ86をリセットして第1のタイマ86による計時を開始し(S3)、所定の第1の時間t1 (例えば100ms)が経過した後(S4)、その時点のパルス値Nの変化量ΔN(パルス値Nと初期値N1 との差)が所定の設定値N2 以下のときは(S5)、ステップS2に戻ってステップS2〜S5の動作を繰り返す。即ち、第2のモータ72aのパルス値Nの変化をバケット60の落下速度として検知することより、落下速度検知手段が構成されている。また、ステップS5においてパルス値の変化量ΔNが設定値N2 よりも大きくなった場合は、第2のモータ駆動回路72bによって第2のモータ72aの電極を同電位にすることにより、バケット60の落下速度を減速させるための制動力を発生させる(S6)。即ち、第2のモータ72aの電極を同電位にすることによって第2のモータ72aが回転を停止しようとする力を制動力として発生させることにより、制動力発生手段が構成されている。続いて、第2のタイマ87をリセットして第2のタイマ87による計時を開始し(S7)、所定の第2の時間t2 (例えば100ms)が経過した後(S8)、第2のモータ駆動回路72bによって第2のモータ72aをフリー状態にして前記制動力を解除する(S9)。ここで、バケット60が最下点に到達しておらず、リミットスイッチ73がオフ状態の場合は(S10)、ステップS2に戻ってステップS2〜S10の動作を繰り返す。これにより、第2のモータ72aによる制動力が断続的に発生し、バケット60が自由落下よりも小さい速度で下降する。そして、バケット60が最下点に到達し、ステップS10においてリミットスイッチ73がONになると、バケット60をバケット移動機構70によって商品搬出位置まで移動し(S11)、バケット60による商品取出部14への商品搬出動作を行った後(S12)、販売を中止する。これにより、例えば商品Aがバケット60に不完全な状態で乗っていた場合でも、搬出可能な状態でバケット60に受容されていれば、商品Aが商品取出部14に搬出される。
【0027】
このように、本実施形態の自動販売機によれば、バケット移動機構70の第2のモータ72aへの通電が停止されたことによって落下するバケット60の落下速度が所定速度以上になったことを検知すると、バケット60の落下速度を減速させるための制動力を断続的に発生させるようにしたので、バケット60を自由落下よりも小さい速度で最下点まで下降させることができる。これにより、落下による衝撃でバケット60の破損や商品の飛び出しを生ずることがなく、しかもバケット60の自由落下を防止するための複雑な構造を必要としないという利点がある。また、バケット60がロックされないので、販売再開のためのメンテナンス作業時にバケット60を手動で移動させることができ、作業性を低下させることがないという利点もある。
【0028】
この場合、第2のモータ72aのパルス値Nの変化をバケット60の落下速度として検知し、パルス値Nの変化量ΔNが所定の変化量N2 (所定の落下速度)よりも大きくなると、制動力を発生させるようにしたので、通常の販売動作において用いられる第2のパルス検出回路82及び第2のロータリエンコーダ84によってバケット60の自由落下を検知することができ、落下速度検知用の他の機器を別途設ける必要がないという利点がある。
【0029】
また、第2のモータ72aの電極を同電位にすることにより、第2のモータ72aが回転を停止しようとする力を制動力として発生させるようにしたので、制動力を発生させるための装置を別途設ける必要がないという利点がある。
【0030】
更に、前記制動力を付与されながら下降するバケット60が最下点まで到達すると、バケット60をバケット移動機構70によって商品取出部14まで移動させ、バケット60による商品取出部14への商品搬出動作を行うようにしたので、例えば異常が検知された場合でも、商品Aが搬出可能な状態でバケット60に受容されていれば、商品Aを商品取出部14に搬出することができ、販売を中止する前に利用者に商品Aを払い出すことができる。
【0031】
尚、前記実施形態では、第2のモータ72aのパルス値Nの変化をバケット60の自由落下として検知するようにしたものを示したが、例えば速度センサや位置センサ等を設けるなど、他の構成からなる落下速度検知手段を用いるようにしてもよい。
【0032】
また、前記実施形態では、第2のモータ72aの電極を同電位にすることにより、第2のモータ72aが回転を停止しようとする力を制動力として発生させるようにしたものを示したが、例えばガバナなどのように所定の回転速度を超えると制動力を発生する機械式のブレーキを設けるなど、他の構成からなる制動力発生手段を用いるようにしてもよい。このような機械式の制動力発生手段を用いれば、特別な制御回路を設けることなくバケット60の落下速度に応じて制動力を制御することができる。
【0033】
更に、前記実施形態では、制動力を発生させる時間として第2の時間t2 を設定したものを示したが、例えばパルス値Nの変化量ΔNが大きい場合は第2の時間t2 を長くするなど、パルス値Nの変化量ΔNに応じて第2の時間t2 を変化させるようにすれば、バケット60の落下速度に応じて常に適正な制動力を発生させることができる。
【0034】
また、前記実施形態では、異常検知時のバケット60の位置に拘わらず、パルス値Nの変化量ΔNが所定の変化量N2 よりも大きくなった場合は、常に制動力を発生させるようにしたものを示したが、このような制動力を発生させなくとも落下衝撃が小さい位置(例えば下方の商品コラム50の位置)にバケット60がある場合は、制動力を発生させる制御を行わないように設定してもよい。
【0035】
尚、前記実施形態では、第2のモータ72aの電極を同電位にすることによる制動力を第2の時間t2 ずつ断続的に発生させるようにしたものを示したが、バケット60が最下点まで到達する前に停止しない制動力であれば、制動力を連続的に発生させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
10…自動販売機本体、50…商品コラム、60…バケット、70…バケット移動機構、72a…第2のモータ、80…制御部、A…商品。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機本体の少なくとも上下方向に配列された複数の商品コラムと、商品コラムから商品を受容可能な商品受容体と、商品受容体をモータによって上下方向に移動させる移動機構とを備え、移動機構によって商品受容体を任意の商品コラムまで移動させ、商品コラムの商品を商品受容体よって受容するとともに、商品を受容した商品受容体を移動機構によって商品取出部まで移動させ、商品受容体の商品を商品取出部に搬出するようにした自動販売機において、
前記移動機構のモータへの通電が停止されたことによって落下する商品受容体の落下速度を検知する落下検知手段と、
商品受容体の落下速度を減速させるための制動力を発生する制動力発生手段と、
落下速度検知手段によって商品受容体の落下速度が所定速度以上になったことを検知すると、制動力発生手段による制動力を断続的または連続的に発生させる制御手段とを備えた
ことを特徴とする自動販売機。
【請求項2】
前記落下速度検知手段を、パルスモータからなる前記モータのパルス値の変化を商品受容体の落下速度として検知するように構成し、
前記制御手段を、モータのパルス値の変化量が所定の変化量よりも大きくなると、制動力発生手段による制動力を発生させるように構成した
ことを特徴とする請求項1記載の自動販売機。
【請求項3】
前記制動力発生手段を、モータの電極を同電位にすることによってモータが回転を停止しようとする力を制動力として発生させるように構成した
ことを特徴とする請求項1または2記載の自動販売機。
【請求項4】
前記商品受容体が最下点に到達したことを検知する位置検知手段を備え、
商品受容体が最下点に到達したことが位置検知手段によって検知されると、商品受容体を移動機構によって商品取出部まで移動させ、商品受容体による商品取出部への商品搬出動作を行うように構成した
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の自動販売機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−208808(P2012−208808A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74895(P2011−74895)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000001845)サンデン株式会社 (1,791)
【Fターム(参考)】