説明

自走式ケーブル中継台車

【課題】ケーブルの損傷を防ぐことのできる自走式ケーブル中継台車を提供すること。
【解決手段】自走式ケーブル中継台車である中継台車30に、外部電源60との間で送電を行う電源側ケーブル65と、電動式作業機械であるショベル1との間で送電を行うショベル側ケーブル66と、が接続され、双方の間で送電の中継を行う送電中継32と、電力制御部32を移動させることができるように走行動作を行う走行装置40と、走行装置40に対して移動制御を行う移動制御部51と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自走式ケーブル中継台車に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、燃料消費量の削減や環境保護の観点から、油圧ショベル等の作業機械の中には、電気で駆動する電気駆動式のものがある。このような電気駆動式の作業機械では、動力源に供給する電気は、作業機械にバッテリを搭載してバッテリから供給する内部電源方式のものと、ケーブルによって作業機械の外部から電気を供給する外部電源方式のものとがある。例えば、特許文献1に記載された移動機器用ケーブル処理装置では、ケーブルによって電源に接続する牽引車を有しており、移動機器は、さらに牽引車に対してケーブルによって接続されることにより、牽引車を介して電源に接続されている。また、特許文献2に記載された電気駆動式建設機械では、油圧ショベルに搭載される電動機は、移動可能な台車に搭載された電力標準化装置を介して、ケーブルによって電源に接続されている。
【0003】
また、特許文献3に記載された電気駆動式作業機械の給電システムでは、ダンプトラックに発電装置を搭載し、交流電動機により駆動される油圧ポンプを備える油圧ショベルは、当該油圧ショベルの交流電動機とダンプトラックの発電装置とをケーブルによって接続したり、移動可能な台車に搭載された変圧器を介して双方を接続したりしている。これらのように、油圧ショベル等の電動式作業機械は、外部電源によって駆動する場合には、移動可能な台車を介してケーブルによって作業機械と電源とを接続することにより、作業機械自身の移動範囲を広げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭58−133102号公報
【特許文献2】特開2009−114653号公報
【特許文献3】特開2010−142050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、電源、または電源から電気が供給されている台車と、電動式作業機械とをケーブルによって接続した状態で、電動式作業機械を移動させた場合、ケーブルに張力が働き、ケーブルの切断を招く場合がある。または、電動式作業機械自身がケーブルの上を走行し、ケーブルが破損することも考えられる。このため、ケーブルが接続された電動式作業機械を移動させる場合には、ケーブルを損傷させないように移動させる必要がある。特に、鉱山機械などで使用される機械などには大型のものも多く、このため、機械を作動させるために必要な電力も大きくなる。この場合、使用されるケーブル径が太くなり、ケーブルの重量も重くなる。このため、ケーブルを損傷させないように電動式作業機械を移動させるのは重要であるが、損傷を回避するためにケーブルの配置位置を変更することは、大変困難なものとなっていた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ケーブルの損傷を防ぐことのできる自走式ケーブル中継台車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る自走式ケーブル中継台車は、電源との間で送電を行う電源側ケーブルと、電動式作業機械との間で送電を行う作業機械側ケーブルと、が接続され、双方の間で送電の中継を行う送電中継部と、前記送電中継部を移動させることができるように走行動作を行う走行装置と、前記走行装置に対して移動制御を行う移動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記自走式ケーブル中継台車において、周囲の状態を検出する外部状態検出手段と、前記電動式作業機械の位置に基づいて移動位置を導出する移動位置導出手段と、を備えており、前記移動位置導出手段は、前記外部状態検出手段で検出した前記電動式作業機械の位置に基づいて前記移動位置を導出し、前記移動制御手段は、前記移動位置導出手段で導出した前記移動位置に移動するように前記移動制御を行うことが好ましい。
【0009】
また、上記自走式ケーブル中継台車において、外部からの制御信号を受信する制御受信装置を備えており、前記移動制御手段は、前記制御受信装置で受信した前記制御信号に基づいて前記移動制御を行うことが好ましい。
【0010】
また、上記自走式ケーブル中継台車において、現在の位置を検出する位置検出装置と、前記電動式作業機械に設けられる送信装置から送信した前記電動式作業機械の位置情報を受信する位置情報受信装置と、を備えており、前記移動制御手段は、前記位置情報受信装置で受信した前記電動式作業機械の位置情報と、前記位置検出装置で検出した現在の位置と、に基づいて前記移動制御を行うことが好ましい。
【0011】
また、上記自走式ケーブル中継台車において、前記走行装置は、前記電源側ケーブルによって前記電源から供給された電気によって前記走行動作を行うことが好ましい。
【0012】
また、上記自走式ケーブル中継台車において、ケーブルを巻き取り可能な巻き取り装置を備えており、前記電源側ケーブルと前記作業機械側ケーブルとのうち、少なくとも一方は、前記巻き取り装置によって出し入れ可能に巻き取られることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る自走式ケーブル中継台車は、ケーブルの損傷を防ぐことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、実施形態に係る中継台車を介して電気が供給されるショベルの概略図である。
【図2】図2は、実施形態に係る中継台車の概略図である。
【図3】図3は、図2に示す中継台車の要部構成図である。
【図4】図4は、中継台車とショベルとをケーブルで接続した状態を示す説明図である。
【図5−1】図5−1は、ショベルが移動した場合における中継台車の動作についての説明図である。
【図5−2】図5−2は、ショベルが移動した場合における中継台車の動作についての説明図である。
【図5−3】図5−3は、ショベルが移動した場合における中継台車の動作についての説明図である。
【図5−4】図5−4は、ショベルが移動した場合における中継台車の動作についての説明図である。
【図6】図6は、中継台車を移動させる場合における処理手順の概略を示すフロー図である。
【図7】図7は、実施形態に係る中継台車の変形例を示す説明図である。
【図8】図8は、実施形態に係る中継台車の変形例を示す説明図である。
【図9】図9は、図8に示す中継台車とショベルとをケーブルで接続した状態を示す説明図である。
【図10】図10は、実施形態に係る中継台車の変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る自走式ケーブル中継台車の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0016】
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る中継台車を介して電気が供給される積込機械(例えば、ショベル)の概略図である。同図に示すショベル1は、外部から供給される電力により各部を駆動する電動式作業機械になっている。このショベル1は、上部旋回体2と下部走行体10とを有しており、この上部旋回体2と下部走行体10とは、双方を相対的に回動可能に連結するスイングサークル16により連結されている。このうち、上部旋回体2には、ブーム4、アーム5及びバケット6を含む作業装置である作業機3が取り付けられている。また、下部走行体10には、左右一対の履帯11と、電力によって駆動することにより履帯11を駆動させる左右一対の走行モータ12とを有している。ショベル1は、このように走行モータ12によって履帯11を駆動させることにより、走行可能になっている。
【0017】
また、スイングサークル16には、電動旋回モータ17が備えられており、スイングサークル16は、電力によって電動旋回モータ17が駆動することにより、下部走行体10に対して上部旋回体2を相対的に回動させる。
【0018】
また、上部旋回体2には、油圧を生成する油圧ポンプ(図示省略)と、電力によって駆動することにより油圧ポンプを駆動する油圧生成用電動機(図示省略)と、を備えるポンプユニット8が設けられている。上部旋回体2に設けられる作業機3は、電力で油圧生成用電動機を駆動することによりポンプユニット8で発生する油圧が、コントロールバルブを介して各々ブーム4用、アーム5用、バケット6用の油圧シリンダに付与され、油圧シリンダが伸縮することにより、各動作を行う。
【0019】
なお、電動式作業機械の電動の部分は、これらのように上部旋回体2を旋回させる場合や作動機3を駆動させる場合のように、走行に関わる部分以外を電力によって駆動させてもよく、または、上部旋回体2の旋回のみを電動にするなど、電力によって作動させる部分の部位は問わない。
【0020】
また、このショベル1は、運転者は搭乗せずに、外部からの遠隔操作によって運転を行う遠隔操作型のショベル1になっている。即ち、ショベル1には、電波によって遠隔操作を行う際における電波の送受信に用いる送受信装置(図示省略)が搭載されており、ショベル1の外部に設けられ、ショベル1の送受信装置との間で信号の送受信を行う遠隔操作装置(図示省略)を用いることにより、遠隔操作を行う。この遠隔操作装置は、ショベル1を運転する際における操作指示の入力と、この入力した指示信号の送信、さらに、ショベル1側からの信号の受信を行い、遠隔操作装置を用いてショベル1を運転する運転者に対して、ショベル1側からの情報を伝達することが可能になっている。
【0021】
図2は、実施形態に係る中継台車の概略図である。同図に示す中継台車30は、ショベル1に接続するケーブルの中継用に用いると共に、自走が可能な自走式ケーブル中継台車になっている。この中継台車30は、送電を行うケーブル64が接続される送電中継部32を保持すると共に、ケーブル64の巻き取りや送り出しが可能な巻き取り装置であるケーブルドラム34が搭載される台車本体31に、走行装置40が連結されることにより、自走可能に設けられている。このうち、台車本体31に搭載されるケーブルドラム34は、電源側ケーブル65の巻き取りや送り出しを行う電源側ドラム35と、ショベル側ケーブル66の巻き取りや送り出しを行うショベル側ドラム36と、を有している。
【0022】
これらの電源側ドラム35とショベル側ドラム36とは、内側が中空となる、いわゆる略円筒形の形状で形成された軸部を有しており、この軸部の一部には、当該軸部の内側部分と外側とを連通する開口穴が形成されている(図10参照)。また、電源側ドラム35とショベル側ドラム36とには、これらのケーブルドラム34でケーブル64を巻き取る場合における、軸部の軸方向における巻き取り範囲を規制するガイド部が設けられている。このガイド部は、略円板状の形状で形成されており、円板の中心軸が軸部の中心軸と一致する向きで、軸部の両端付近に設けられている。ケーブルドラム34に巻き取られる電源側ケーブル65やショベル側ケーブル66は、共に一端が、軸部の開口穴から、軸部の内部に入り込んでおり、ケーブルドラム34は、軸部の外周面によってケーブル64を巻き取ることが可能になっている。
【0023】
これらの電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66とは、このようにケーブルドラム34の軸部の内部に入り込んでいる側の端部が当該軸部の端部から軸部の外に出され、台車本体31で保持する送電中継部32に共に接続されている。このように、電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66とが接続される送電中継部32は、双方のケーブル64間での送電の中継を行うことが可能になっている。
【0024】
なお、この送電中継部32は、単に電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66との間において電気的な中継のみを行う装置であってもよく、または、中継台車30の各制御を行う制御部が、送電中継部32を兼ねていてもよい。
【0025】
また、電源側ドラム35とショベル側ドラム36とには、電力によって駆動する電気モータ(図示省略)が連結されている。このため、この電気モータを駆動させることにより、電源側ドラム35とショベル側ドラム36とは、共に円筒形の回転軸を中心として回転可能に設けられており、これにより電源側ドラム35やショベル側ドラム36は、電源側ケーブル65やショベル側ケーブル66の巻き取りや送り出しを行うことができる。
【0026】
また、これらのようにケーブル64の巻き取りや送り出しが可能な電源側ドラム35とショベル側ドラム36とは、共に中継台車30の走行時における進行方向に回転軸が直交する向きで、且つ、回転軸同士が進行方向に平行に並ぶ状態で配設されている。
【0027】
また、電源側ドラム35で巻き取り等を行う電源側ケーブル65は、送電中継部32に接続されている側の端部の反対側の端部が、ショベル1に供給する電力の電源である外部電源60に接続され、外部電源60との間で送電を行うケーブル64になっている。また、ショベル側ドラム36で巻き取り等を行うショベル側ケーブル66は、送電中継部32に接続されている側の端部の反対側の端部が、ショベル1に接続され、ショベル1との間で送電を行うケーブル64になっている。
【0028】
また、走行装置40は、左右一対の履帯41と、電力によって駆動することにより履帯41を駆動させる左右一対の走行モータ42とを有しており、走行モータ42によって履帯41を駆動させることにより、走行動作を行う。この走行装置40は、台車本体31と連結されているため、換言すると、送電中継部32と一体に設けられており、走行モータ42を駆動させて走行装置40に走行動作を行わせることにより、ケーブル64が接続される送電中継部32を有する中継台車30は、走行可能になっている。なお、走行装置40は、このように履帯41を用いる履帯式が好ましいが、タイヤを用いるなど、履帯式以外の形態によって構成してもよい。
【0029】
また、中継台車30は、このように走行可能に設けられているが、電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66とは、中継台車30から見た場合に、中継台車30の走行方向における互いに反対方向に向かって延びている。即ち、電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66とは、中継台車30の走行方向における互いに反対方向側から、中継台車30に対して接続されている。
【0030】
また、中継台車30には、周囲の状態を検出する外部状態検出手段であるカメラ38が設けられている。このカメラ38は、台車本体31におけるショベル側ケーブル66が延びる側に設けられており、このショベル側ケーブル66が延びる方向の状態を撮影することにより、この方向の状態を検出することが可能になっている。
【0031】
このように設けられるカメラ38は、中継台車30に搭載され、中継台車30の各部を制御する電子制御装置50に接続されている。この電子制御装置50には、ケーブルドラム34や、走行装置40が有する走行モータ42も接続されている。
【0032】
図3は、図2に示す中継台車の要部構成図である。電子制御装置50には、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理部や、RAM(Random Access Memory)等の記憶部、さらに入出力部が設けられており、これらは互いに接続され、互いに信号の受け渡しが可能になっている。このように設けられる電子制御装置50の処理部は、走行装置40に対して移動制御を行う移動制御手段である移動制御部51と、ショベル1の位置に基づいて中継台車30移動位置を導出する移動位置導出手段である移動位置導出部52と、ケーブルドラム34によるケーブル64の巻き取りや送り出しの制御を行うドラム制御部53と、を備えている。このように設けられる電子制御装置50は、カメラ38やケーブルドラム34、走行モータ42等との間で、信号の受け渡しを行うことにより、各部の制御が可能になっている。
【0033】
この実施形態に係る中継台車30は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。図4は、中継台車とショベルとをケーブルで接続した状態を示す説明図である。中継台車30を使用する際には、電源側ケーブル65を外部電源60に接続し、ショベル側ケーブル66をショベル1に接続した状態で使用する。このうち、ショベル側ケーブル66は、例えば、ショベル1の下部走行体10に接続して使用する。つまり、ショベル1は、外部から供給される電力により駆動する電動式作業機械として設けられているため、ショベル1の運転時には、中継台車30を介してショベル1に供給される電力によって運転をする。詳しくは、電源側ケーブル65は送電中継部32に接続され、ショベル側ケーブル66も送電中継部32に接続されているため、ショベル1の運転時には、外部電源60から供給されて送電中継部32により制御された電力を、ショベル側ケーブル66を介してショベル1に供給することにより、この電力で運転をする。
【0034】
例えば、このショベル1は遠隔操作によって運転可能になっているため、遠隔操作によってブーム4やバケット6等を作動させる場合には、中継台車30を介して供給された電力によってポンプユニット8を作動させ、遠隔操作装置によってショベル1側に伝達された指示信号に基づいて油圧シリンダ等を作動させる。これにより、ショベル1から離れた位置から、ショベル1に対して任意の動作を行わせ、掘削等の作業を実行する。
【0035】
また、遠隔操作によって上部旋回体2を旋回させる場合には、遠隔操作装置によってショベル1側に伝達された指示信号に基づいて、中継台車30を介して供給された電力によって電動旋回モータ17を駆動させる。これにより、下部走行体10に対して相対的に上部旋回体2を旋回させる。
【0036】
また、このショベル1は、下部走行体10を駆動させることにより走行可能になっているため、遠隔操作によって任意の位置に移動させる。この場合も、バケット6等を作動させる場合と同様に、遠隔操作装置によってショベル1側に伝達された指示信号に基づいて、中継台車30を介して供給された電力によって走行モータ12を作動させる。その際に、走行モータ12は左右一対が設けられているため、左右の走行モータ12を独立して作動させることにより、進行方向を含めて任意の走行制御を行うことができる。
【0037】
ショベル1は、このように走行モータ12を作動させることにより走行させることができるが、ショベル1と中継台車30とはショベル側ケーブル66により接続されている。このため、中継台車30も移動させる必要があるが、中継台車30は自走可能になっている。このため、ショベル1の走行時には、中継台車30も走行させる。この場合、中継台車30は、ショベル1の移動状態に応じて、自動的に走行をする。
【0038】
このように、中継台車30が走行をする場合は、中継台車30は、カメラ38によって中継台車30の外部を撮影し、周囲の状態を検出しながら走行をする。具体的には、カメラ38は中継台車30におけるショベル側ケーブル66が延びる側に設けられており、この方向を撮影することが可能になっているため、カメラ38は、ショベル側ケーブル66が延びる側に位置するショベル1を撮影する。このようにカメラ38で撮影した画像情報は、電子制御装置50に伝達され、電子制御装置50では、この画像情報に基づいて、中継台車30に対するショベル1の相対的な位置を取得する。ショベル1の移動状態に応じて、中継台車30を走行させる場合には、ショベル1の相対的な位置より、ショベル1との相対的な距離を所定の距離に維持しつつ、ショベル1と中継台車30との移動に伴うケーブル64の位置も考慮して、中継台車30を移動させる位置を導出する。ショベル1が移動した際に中継台車30を走行させる場合は、このように導出した位置に中継台車30が移動するように走行させる。
【0039】
図5−1〜図5−4は、ショベルが移動した場合における中継台車の動作についての説明図である。ショベル1の移動時には、この移動状態に応じて中継台車30も移動させるが、次に、このショベル1の移動時における中継台車30状態を、順を追って説明する。電力によって駆動するショベル1を運転する場合には、外部電源60からの電力を、中継台車30を介してショベル1に供給するため、中継台車30は電源側ケーブル65によって外部電源60に対して電気的に接続されている。また、中継台車30とショベル1とも、所定の間隔をあけた状態でショベル側ケーブル66によって電気的に接続されている(図5−1)。これにより、外部電源60からの電力が、中継台車30を介してショベル1に供給可能になるため、ショベル1は、この電力によって駆動し、掘削等の作業を実行する。
【0040】
この状態から、ショベル1が走行をして移動を開始した場合、中継台車30はカメラ38で撮影した画像に基づいてショベル1の相対位置を電子制御装置50の移動位置導出部52で取得する。つまり、カメラ38で撮影することにより検出したショベル1の位置に基づいて、移動位置導出部52によって中継台車30の移動位置を導出する。また、このように中継台車30の移動位置を導出する場合には、ショベル1との相対位置のみでなく、ケーブル64の位置も考慮して、移動位置を導出する。つまり、ショベル1の移動時には、ショベル1の移動に伴って位置が変化するケーブル64の位置も、移動位置導出部52で推測する。
【0041】
このように、ケーブル64の位置を推測したら、このケーブル64の位置も含めて中継台車30の移動位置を導出し、移動位置導出部52で導出した中継台車30の移動位置に移動するように、電子制御装置50の移動制御部51で移動制御を行う。即ち、移動制御部51で走行装置40の走行モータ42を制御することにより、中継台車30を走行させる。この場合、走行モータ42を作動させる電力は、ショベル1の走行モータ12を駆動させる場合と同様に、外部電源60から供給される電力を用いる。即ち、走行装置40は、電源側ケーブル65によって外部電源60から供給された電気によって走行動作を行う。
【0042】
その際に、走行モータ42は左右一対が設けられており、左右の走行モータ42は、それぞれ独立して駆動させることが可能になっている。このため、左右の走行モータ42で発生する駆動力を調節することにより、中継台車30の走行時における進行方向を、任意方向にすることができる。移動制御部51は、このように左右の走行モータ42で発生する駆動力を調節することにより、中継台車30を任意の方向に移動させる。具体的には、移動制御部51は、中継台車30とショベル1との相対距離を維持しつつ、移動位置導出部52で推測した位置にあるケーブル64を踏まないように、走行モータ42を制御して中継台車30を移動させる(図5−2)。
【0043】
ショベル1が移動する場合には、このように中継台車30も移動させるが、中継台車30はショベル1との相対距離を維持するように移動させるため、中継台車30と外部電源60との距離が大きくなる場合がある。このように、外部電源60との距離が大きくなった場合、その距離に対して電源側ケーブル65の長さが不足する場合がある。このため、中継台車30と外部電源60との距離が大きくなる場合には、電子制御装置50のドラム制御部53で電源側ドラム35を制御し、電源側ドラム35に巻き取られている電源側ケーブル65を、送出部65aとして図示するように送り出す。これにより、ショベル1と中継台車30との位置関係を維持しながら、ショベル1に中継台車30を追従させる(図5−3)。
【0044】
ショベル1が、外部電源60から離れる方向への移動を続ける場合には、このように電源側ドラム35を制御することにより電源側ケーブル65を、送出部65aとして図示するように送り出しながら、走行モータ42を駆動させることにより、ショベル1を追いかけるように中継台車30を移動させる(図5−4)。これにより、外部電源60との間に介在する中継台車30を、ショベル1の動きに合わせて自動的に制御する。
【0045】
図6は、中継台車を移動させる場合における処理手順の概略を示すフロー図である。次に、本実施形態に係る中継台車30の制御方法、即ち、当該中継台車30を移動させる場合の処理手順の概略について説明する。なお、以下の処理は、中継台車30の使用中に各部を制御する際に、所定の期間ごとに呼び出されて実行する。本実施形態に係る中継台車30を移動させる場合における処理手順では、まず、ショベル1は移動したか否かを判定する(ステップST101)。この判定は、中継台車30が有するカメラ38での撮影結果に基づいて、移動位置導出部52によって行う。
【0046】
この判定により、ショベル1は移動したと判定した場合(ステップST101、Yes判定)、即ち、カメラ38で撮影したショベル1の画像に変化がある場合には、ショベル1は移動したと判定し、次に、ショベル1の位置を取得する(ステップST102)。つまり、カメラ38での撮影結果に基づいて、移動位置導出部52によって、中継台車30に対するショベル1の相対的な位置を導出し、取得する。
【0047】
次に、取得したショベル1の位置の場合に邪魔にならないケーブル64の位置を推定する(ステップST103)。つまり、ショベル1の掘削等の作業やショベル1の移動に対して、邪魔にならないショベル側ケーブル66や電源側ケーブル65の位置を、現在のこれらのケーブル64の位置と、ショベル1の運転状態とに基づいて、移動位置導出部52で推定する。
【0048】
次に、推定したケーブル64の位置になるような中継台車30の位置を推定する(ステップST104)。即ち、ショベル1の位置に基づいて中継台車30の移動位置を移動位置導出部52で導出する際に、中継台車30の移動によるケーブル64の動きも考慮し、推定したケーブル64の位置になるような中継台車30の移動位置を、移動位置導出部52で推定する。
【0049】
次に、中継台車30は目標位置に到着したか否かを判定する(ステップST105)。この判定は、中継台車30の移動制御を行う移動制御部51によって行う。つまり、ショベル1が移動した場合には、移動制御部51で走行装置40に対して走行動作を行わせることにより、移動位置導出部52で導出した中継台車30の移動位置、即ち、中継台車30の目標位置に中継台車30を移動させるが、この目標位置に中継台車30が到着したか否かを、移動制御部51で判定する。
【0050】
この判定は、推定したケーブル64の位置になるような中継台車30の位置を推定した場合(ステップST104)のみでなく、ショベル1は移動したか否かの判定を行い、移動していないと判定された場合(ST101、No)にも実行する。即ち、移動していたショベル1が停止をした場合でも、この停止の直後は中継台車30は目標位置に到着していない場合があるので、そのような場合を考慮して、ショベル1は移動していないと判定された場合には、中継台車30は目標位置に到着したか否かの判定を行う(ステップST105)。
【0051】
この判定により、中継台車30が目標位置に到着したと判定した場合(ステップST105、Yes判定)には、この処理手順から抜け出る。これに対し、中継台車30は目標位置に到着していないと判定した場合(ステップST105、No判定)には、移動制御部51によって走行装置40を制御し、中継台車30を目標位置に近付けさせる移動制御を行う(ステップST106)。移動制御を行ったら、この処理手順から抜け出て、再びこの処理が呼び出された場合に、ステップST101から実行する。
【0052】
以上の本実施形態に係る中継台車30は、電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66とが接続される送電中継部32と、この送電中継部32を移動させることができるように走行動作を行う走行装置40と、が設けられている。また、この走行装置40は、電子制御装置50が有する移動制御部51によって移動制御を行うことが可能になっているため、移動制御部51で走行装置40に対して走行動作を行わせた場合には、ケーブル64が接続される送電中継部32も一体で移動する。これにより、移動制御部51で走行装置40に適宜走行動作を行わせることにより、ショベル1の移動時にケーブル64の張力が大きくなり過ぎることを防いだり、ケーブル64の位置を、ショベル1に踏まれ難い位置にしたりすることができる。この結果、ケーブル64の損傷を防ぐことができる。
【0053】
また、電子制御装置50は、ショベル1の位置に基づいて移動位置を導出する移動位置導出部52を有しており、移動制御部51は、移動位置導出部52で導出した移動位置に移動するように、走行装置40に対して移動制御を行っている。このため、ショベル1が移動した場合に、ショベル1の移動に応じた走行動作を走行装置40に対して行わせることができ、ショベル1の移動時にケーブル64の張力が大きくなったり、ショベル1に踏まれたりすることを、より確実に防ぐことができる。この結果、ケーブル64の損傷を、より確実に防ぐことができる。
【0054】
また、台車本体31には、周囲の状態を撮影することにより検出するカメラ38が備えられており、移動位置導出部52は、カメラ38で検出したショベル1の位置に基づいて移動位置を導出するため、走行装置40に対して移動制御を行う場合に、より適切な位置に移動させることができる。このため、ショベル1が移動した場合に、走行装置40をより確実に、ケーブル64の張力が大きくなったり、ショベル1に踏まれたりすることを、防ぐことができる位置に移動させることができる。この結果、ケーブル64の損傷を、より確実に防ぐことができる。
【0055】
また、走行装置40は、電源側ケーブル65によって外部電源60から供給された電気によって走行動作を行うため、ケーブル64が接続された送電中継部32を経由して、例えば走行用の電動モータに電力を供給することが容易に行える。これによって、内燃機関等の別の動力源を別途用意する必要がなく、中継台車30の大型化や重量増加を抑制できる。
【0056】
また、特に鉱山機械で使用するケーブル64は、太く重たいため、ケーブル64を中継する台車を設ける場合、台車は大きくなる傾向にあり、この場合、重く大きな台車を動かすことは困難な作業となる。また、このような鉱山では、走行路も未舗装となっているため、走行がより困難になる。これに対し、本実施形態に係る中継台車30は、自走式になっているため、太く重たいケーブル64を中継する中継台車30を、容易に動かすことができる。走行装置40を履帯式にした場合には、未舗装の走行路でも、容易に動かすことができる。この結果、太く重たいケーブル64を台車で中継する場合における台車の使い勝手を向上させることができる。
【0057】
また、中継台車30を自走させることができるため、掘削等の作業の進捗に合わせてショベル1を移動させる際に、作業を一時的に中断し、中継台車30の位置を移動させる作業を不要とすることができる。この結果、ショベル1等を用いた現場の生産性を向上させることができる。
【0058】
なお、上述した中継台車30では、カメラ38で撮影した画像情報に基づいて取得するショベル1の相対的な位置に基づいて、中継台車30の移動位置を導出し、走行装置40に対して移動制御を行っているが、移動制御は、これ以外の手法によって行ってもよい。
【0059】
図7は、実施形態に係る中継台車の変形例を示す説明図である。中継台車30の移動制御を行う場合には、外部からの遠隔操作によって行ってもよく、例えば、図7に示すように、中継台車30に、外部からの制御信号を受信する制御受信装置70を設けてもよい。ショベル1は、外部からの遠隔操作によって運転を行うことができるように設けられているため、中継台車30に制御受信装置70を設け、中継台車30もショベル1と同様に遠隔操作を可能にしてもよい。この場合、移動制御部51は、制御受信装置70で受信した制御信号に基づいて、走行装置40に対して移動制御を行う。これにより、中継台車30を、より確実に所望の通りに移動させることができ、ショベル1の移動時に、ケーブル64の張力が大きくなり過ぎたり、ケーブル64をショベル1で踏んだりすることを抑制できる。この結果、ケーブル64の損傷を、より確実に防ぐことができる。
【0060】
なお、このように遠隔操作によって中継台車30を移動させる場合には、ショベル1の遠隔操作を行う運転者が、中継台車30の遠隔操作も行うことが好ましい。ショベル1の運転者は、ショベル1の移動予定を把握しているため、同じ運転者が中継台車30の遠隔操作も行うことにより、より確実に中継台車30の移動制御を、適切なものにすることができる。また、このように中継台車30の遠隔操作を行う場合には、遠隔操作装置から中継台車30の制御受信装置70に対して直接制御信号を送信してもよく、また、複数の作業機械の状態を管理する基地局を介して送信してもよい。また、ショベル1は、遠隔操作によって運転を行う形態ではなく、当該ショベル1の運転者であるオペレータがショベル1に搭乗して自ら運転操作を行い、中継台車30をショベル1のオペレータあるいは、ショベル1の外部からの遠隔操作によって行うことができるようにしてもよい。
【0061】
また、中継台車30の移動制御は、中継台車30とショベル1との絶対的な位置関係に基づいて行ってもよい。図8は、実施形態に係る中継台車の変形例を示す説明図である。図9は、図8に示す中継台車とショベルとをケーブルで接続した状態を示す説明図である。中継台車30とショベル1との絶対的な位置関係に基づいて中継台車30の移動制御を行う場合には、例えば、図8に示すように、中継台車30には、中継台車30の現在の位置を検出する位置検出装置であるGPS(Global Positioning System)装置85を設ける。また、ショベル1にも同様に、図9に示すように、ショベル1の現在の位置を検出する位置検出装置であるGPS装置80を設ける。また、ショベル1には、GPS装置80で検出したショベル1の位置情報を送信する送信装置81を設け、中継台車30には、送信装置81から送信したショベル1の位置情報を受信する位置情報受信装置86を設ける。
【0062】
これにより、中継台車30では、GPS装置85で検出する中継台車30の位置情報の他に、位置情報受信装置86によってショベル1の位置情報を取得することができるため、中継台車30とショベル1との絶対的な位置関係を取得することができる。このため、中継台車30の移動制御を行う場合には、位置情報受信装置86で受信したショベル1の位置情報と、GPS装置85で検出した中継台車30の現在の位置と、に基づいて、移動制御部51で移動制御を行うことにより、より正確に、中継台車30とショベル1との相対的な位置関係を調節することができる。従って、中継台車30を移動させる際に、精度よく移動させることができ、ショベル1の移動時に、ケーブル64の張力が大きくなり過ぎたり、ケーブル64をショベル1で踏んだりすることを抑制できる。この結果、ケーブル64の損傷を、より確実に防ぐことができる。
【0063】
また、上述した中継台車30では、電源側ドラム35とショベル側ドラム36とを備え、電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66との双方をケーブルドラム34で巻き取ったり送り出したりすることが可能になっているが、ケーブル64は、双方がケーブルドラム34に巻き取り可能になっていなくてもよい。
【0064】
図10は、実施形態に係る中継台車の変形例を示す説明図である。ケーブルドラム34は、図10に示すように、中継台車30に1つだけが設けられ、電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66とのいずれか一方のみが、ケーブルドラム34によって巻き取りや送り出しが可能に設けられていてもよい。例えば、ショベル側ケーブル66をケーブルドラム34によって巻き取り可能にする場合には、ケーブルドラム34に巻き取られたショベル側ケーブル66の端部は、送電中継部32に接続し、電源側ケーブル65は、ケーブルドラム34で巻き取らずに直接送電中継部32に接続してもよい。中継台車30は、外部電源60とショベル1との間に介在しており、ショベル1の移動に伴ってケーブル64の長さを調節する場合には、電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66とのうち、一方の長さを調節するのみでも、ケーブル64の張力が大きくなり過ぎることを抑制することができる。従って、ケーブル64は、電源側ケーブル65とショベル側ケーブル66とのうち、少なくとも一方が、ケーブルドラム34によって出し入れ可能に巻き取られることができるように設けられていればよい。これにより、ケーブル64の張力が大きくなり過ぎることを抑制することができるため、ケーブル64の損傷を防ぐことができる。
【0065】
また、上述した中継台車30では、周囲の状態を検出する外部状態検出手段としてカメラ38を用いているが、外部状態検出手段としては、例えば、外部にレーザー光線を照射し、反射波によって周囲の状態を検出するレーザーセンサを用いるなど、カメラ38以外のものを用いてもよい。
【0066】
また、上述した中継台車30では、カメラ38は中継台車30に設けているが、カメラ38等の検出手段は、ショベル1に設けてもよい。ショベル1と中継台車30との相対関係を検出する場合には、検出手段をショベル1に設けても検出することができるので、カメラ38やレーザーセンサ等の検出手段は、ショベル1側に設けてもよい。この場合、中継台車30を移動させる場合には、ショベル1側の検出手段での検出結果を、電波等を用いた通信手段で中継台車30に送信することにより、中継台車30の移動制御を行う。
【0067】
これらのように、中継台車30の移動制御は、中継台車30とショベル1との相対的な位置関係を取得することにより行うことができるため、この相対的な位置関係の取得は、上述した手法を適宜組み合わせたり、または上述した以外の手法等を用いて行ったりしてもよい。
【0068】
また、上述した中継台車30を介して電気を供給する電動式作業機械としては、一例として遠隔操作型のショベル1を用いて説明しているが、電動式作業機械は、これ以外のものでもよい。電動式作業機械としては、例えば、運転者が搭乗して運転操作を行うショベルでもよく、または、ショベル以外の作業機械であってもよい。電動式作業機械は、外部電源60から供給される電気によって作動すると共に、ケーブル64が接続された状態で移動するものであれば、その形態は問わない。
【符号の説明】
【0069】
1 ショベル
2 上部旋回体
8 ポンプユニット
10 下部走行体
11、41 履帯
12、42 走行モータ
16 スイングサークル
30 中継台車
31 台車本体
32 送電中継部
34 ケーブルドラム
35 電源側ドラム
36 ショベル側ドラム
38 カメラ
40 走行装置
50 電子制御装置
51 移動制御部
52 移動位置導出部
53 ドラム制御部
60 外部電源
64 ケーブル
65 電源側ケーブル
66 ショベル側ケーブル
70 制御受信装置
80、85 GPS装置
81 送信装置
86 位置情報受信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源との間で送電を行う電源側ケーブルと、電動式作業機械との間で送電を行う作業機械側ケーブルと、が接続され、双方の間で送電の中継を行う送電中継部と、
前記送電中継部を移動させることができるように走行動作を行う走行装置と、
前記走行装置に対して移動制御を行う移動制御手段と、
を備えることを特徴とする自走式ケーブル中継台車。
【請求項2】
周囲の状態を検出する外部状態検出手段と、
前記電動式作業機械の位置に基づいて移動位置を導出する移動位置導出手段と、
を備えており、
前記移動位置導出手段は、前記外部状態検出手段で検出した前記電動式作業機械の位置に基づいて前記移動位置を導出し、
前記移動制御手段は、前記移動位置導出手段で導出した前記移動位置に移動するように前記移動制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の自走式ケーブル中継台車。
【請求項3】
外部からの制御信号を受信する制御受信装置を備えており、
前記移動制御手段は、前記制御受信装置で受信した前記制御信号に基づいて前記移動制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の自走式ケーブル中継台車。
【請求項4】
現在の位置を検出する位置検出装置と、
前記電動式作業機械に設けられる送信装置から送信した前記電動式作業機械の位置情報を受信する位置情報受信装置と、
を備えており、
前記移動制御手段は、前記位置情報受信装置で受信した前記電動式作業機械の位置情報と、前記位置検出装置で検出した現在の位置と、に基づいて前記移動制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の自走式ケーブル中継台車。
【請求項5】
前記走行装置は、前記電源側ケーブルによって前記電源から供給された電気によって前記走行動作を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自走式ケーブル中継台車。
【請求項6】
ケーブルを巻き取り可能な巻き取り装置を備えており、
前記電源側ケーブルと前記作業機械側ケーブルとのうち、少なくとも一方は、前記巻き取り装置によって出し入れ可能に巻き取られることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の自走式ケーブル中継台車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図5−3】
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【図5−4】
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【公開番号】特開2012−237116(P2012−237116A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105747(P2011−105747)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)