説明

臭気警報脱臭装置

【課題】脱臭装置からでる臭気洩れを事前に検知し、警報を発することができる構造または方法を提供する。
【解決手段】最初の脱臭装置(3)の使用段階で、臭気が洩れはじめたと判断される臭気洩れ時間T3より、早めに警告目標時間T4を設定する。その次の脱臭装置(3)の使用段階から、臭気稼動時間Tの値が、警告目標時間T4に接近または到達したときに、自動的に警報を発するように構成した臭気警報脱臭装置および臭気警報の方法を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱臭器の臭気漏れを警告する装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
臭気判定基準は非常に官能的(または生理的)で個性的である。そのため,臭気があると認知しても曖昧な要素が多く,機械的な臭気判定方法を使用しても、判定基準が難しい。
したがって、臭気漏れを事前に検知する方法や、使用期限を明確に警告する装置や方法などを開発することは必要であった。
そこで、特願2001−88752臭気警報付脱臭装置によって、臭気判定の手段を二つの局面から構成した。
(a)第一の物理的な方法として、活性炭の圧力差(または圧力損失値)をデータ化にし、機械的な臭気判定方法を利用し、とくに活性炭の炭層中に生ずる破過点について問題とした。
(b)第二の物理的な方法として、予め事前に早めに臭気洩れ圧力差を設定し、圧力差が目標圧力差に到達したときに警報を発する方法を利用した。
【特許文献1】特願2001−88752 臭気警報付脱臭装置
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1は本発明の吸着量概念図、図2は本発明の臭気度概念図を示す。以上に説明したように、臭気判定の物理的な手段として、二つの目標圧力差をデータ化にした。
第一の方法としては、破過点Yoでの目標圧力差P0および初期洩れ時間T0を、警告して交換することができる。初期洩れ時間T0までの交換期間が短いため、活性炭の炭量コストが多くなる。
第二の方法としては、破過点Yoを通過した後、目標圧力差P1および臭気洩れ時間T1を発見してから,少し早めに警告目標時間T2を再現させることができる。警告目標時間T2までの交換期間が長くなるので、炭量コストが少なくなり経済的になる。
しかし、臭気洩れ時間T3に新しい課題が生じてきた。破過点Yoが始まると、圧力差が小さい段階にあっても、急に臭気が強くなる場合が生じてきた。
すなわち、臭気洩れ時間T3は警告目標時間T2よりも圧力差は小さいが、臭気S2は臭気S1よりも臭気度は強いので、圧力差の物理的臭気度線Pに合わせることができなくなってきた。
すなわち、臭気洩れ時間の限界値を、新しい課題として第三の方法が必要になってきた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第三の方法として、積算時間計(タイマー計)の手段が必要となった。したがって、圧力差データよりも、嗅覚検知の時間データの方が実際的であると考えられた。
そこで、課題を解決するために、臭気洩れ時間の限界値を時間データとして設定し、積算時間計を設けた。
さらに、臭気へのサービス段階によって、臭気カードおよびコンピュータなどを利用して、臭気防止制御システムを設定した。
すなわち;
(a)請求項1として、臭気警報脱臭装置および臭気警報の方法を提供する。
(イ)活性炭等の多孔質材からなり,粒度R,充填密度M,通過面積A,及び通過厚さtを常に一定にする標準炭量ユニットを設ける。
(ロ)一定回転の標準ブロワーより臭気(または臭気ガス)を標準炭量ユニットへ通過させ、標準構造である脱臭装置をおよび積算タイマー計を設ける。
(ハ)最初の脱臭装置の使用段階で、臭気が洩れはじめたと判断される臭気洩れ時間を検知し、標準炭量ユニットを更新して、臭気洩れ時間より早めに臭気警告時間を設定する。
(ニ)その次の脱臭装置の使用段階から臭気警告時間に接近または到達したときに、自動的に警報を発するように構成する。
(b)請求項2として、臭気防止制御システムの方法法を提供する。
臭気カードまたはフロッピーディスクなどへ携帯し、または設置事業所とサービス会社のネットワークによって、コンピュータへ接続し、臭気データを記録し、解析し、設定することができる。
(イ)初設置のサービス段階として、サービスマンは脱臭装置を設置し、脱臭装置製造番号、標準炭量ユニット番号を確認して装置を始動し、積算時間計の設置目標時間(または圧力差)を確認する。
(ロ)つぎの臭気洩れサービス段階として、臭気洩れを作業者が発見して、設置事業所を経由してサービス会社へ連絡し、サービスマンが設置事業所へ出張し、臭気洩れ時間(または圧力差)を確認する。
別の更新ユニット番号を差替えて、臭気洩れ時間よりも早目の警告目標時間(または圧力差)を設定する。
(ハ)つぎに警告サービス段階として、臭気カードを確認して、警告目標時間の時期にあって、サービスマンが設置事業所へ出張し、臭気洩れが無いことを確認する。
ついで、別の更新ユニット番号を差替えて、同じ警告目標時間(または圧力差)を設定する。
【発明の効果】
【0005】
(1)第二の物理的な方法として圧力差を利用した方法(すなわち特願2001−88752 臭気警報付脱臭装置)に対して、本発明の第三の官能的で嗅覚的な方法として積算時間計を利用した方法の効果を比較する。
(イ)第二の圧力差を利用する方法と第三の積算タイマー計を利用する方法について、臭気洩れ時間を再現化して、早目に警告目標時間にする方法は同時に利用することができる。しかし、第三の積算時間計を利用した方法の方が、とくに電気的で簡単であり、低価格にすることができ、効果が非常に大きい。
(ロ)第二の圧力差の方法は、実際には条件が多くて正確さが欠ける。それに対して、第三の方法は曖昧であっても真実の臭気に近い。曖昧な臭気は堆積によって次第に強く発生するので、積算時間計を利用して、臭気洩れ時間を設定した方が臭気は効果的になる。
また、作業者の鋭敏な嗅覚があれば、かなり正確な臭気稼動時間を検知することができる。また、刺激的な強い臭気(例えば化学臭的なもの)に対して、嗅覚的な方法の方がもっとも効果的である。
(ハ)通常の臭気の場合は、第二の圧力差を利用する方法も、第三の積算タイマー計を利用する方法も、同時に利用することができる。
しかし、臭気に慣れてくると嗅覚が麻痺し劣化するので、臭気が強く洩れているのかどうか作業者が判らなくなる。この場合では、第三の積算時間計を利用しても、計測を検知できないので、臭気防止を制御することはできない。
ところが、第二の圧力差の方法であれば、嗅覚が劣化しても、物理的方法で計測できるので効果的に利用することができる。
したがって、場合によっては、この二つの方法を利用する方法が必要になる。
(2)脱臭装置への臭気サービス段階によって、臭気カードおよびコンピュータなどを利用して、設置事業所で即座に臭気データを解析して、警告目標時間を設定することができ、統計的に臭気防止の限界値を判断でき、臭気防止を制御するシステムにすることができる。
また、臭気防止の限界値を判断して、報告書を設置事業所へ提出することによって、臭気環境への安心を提供することができ、発明の効果として経済的な利益は大きい。
本発明は、官能的領域の未着手であった消臭の問題として、本格的な消臭効果および経済効果を可能にする。また、総合的な臭気防止制御システムは、産業と経済の発展のばかりでなく、衛生的な環境改善に大きく寄与するものであろ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1の吸着量概念図および図2の臭気度概念図について、物理的臭気度線Pおよび官能的嗅覚度線Bを仮定すると、標準炭槽ユニット(1)の破過点Yoまでの基本的な目詰まり領域(0〜Yo)を第一の方法とし、物理的臭気度線Pの領域(Yo〜P)を第二の方法とし、官能的嗅覚度線Bの領域(Yo〜B)を第三の方法として、三つの方法を加えることで、はじめて臭気洩れが発見される。
第一の方法として、標準炭槽ユニット(1)の破過点Yoまでの基本的な目詰まり領域(0〜Yo)を説明する。
脱臭装置(3)は、臭気吸着方法によって、活性炭の多孔質材の粒度R,充填密度M,構造の通過面積A,及び通過厚さt等を一定にし、標準炭量ユニット(1)として設定される。さらに標準ブロワー(2)は一定に回転し、臭気(または臭気ガス)を標準炭量ユニット(1)へ通過させる。したがって、脱臭装置(3)は、標準炭量ユニット(1)、標準ブロワー(2)および標準部品構造の品質単位として一定の品質を有している。
臭気(または臭気ガス)を標準炭量ユニット(1)へ通過させ吸着させると、圧力差(圧力損失値)Piが生じる。常に同じような臭気稼動状態であれば、臭気ガスの油分、水分等によって多少に変わっても、脱臭装置(3)は一定の品質を有しているので、だいたい目標圧力差Piが同じようになる。
標準炭量ユニット(1)に臭気ガスを吸着すると、通過前面の炭層が次第に汚染され、操作吸着量(a〜d)が多くなり、通過厚さtに到達し、通過後面に破過点Yoが生じる。破過点Yoによって初期洩れ時間T0が始まり、目詰まりの圧力差P0が発生する。
破過点Yoを通過し、通過厚さtが完全に汚染された場合、飽和吸着量(a〜d〜X0)が増大し、飽和点X0に到り、吸着能力は不能になる。破過点Yoから飽和点X0までの間で交換期間が必要になる。
破過点Yoが始まっても、すぐに臭気を嗅覚で認識することは難しい。 破過吸着時間(Yo〜Xo)の間によって、はじめて臭気洩れに発見する場合が多い。
第二の方法として、標準炭量ユニット(1)に臭気度So,初期洩れ時間T0,破過点Yoを示し、破過点Yoから飽和点Xoまでの物理的臭気度線(吸着量)−Pを示している。
破過点Yoを通過した後、目標圧力差P1として臭気洩れ時間T1が発見された場合、少し早めの目標圧力差P2に設定して、警告目標時間T2を再現させることができる。
通常の臭気稼動状態であれば、だいたい警告目標時間T2の目標圧力差P2が同じように発生する。ところが、警告目標時間T2よりも早い臭気洩れ時間T3で、新しい嗅覚洩れ点B1が刺激的な強い臭気S2として発生した。
第三の方法として、図2の臭気度概念図に官能的嗅覚度線Bを仮定すると、嗅覚洩れ点B1を設定することができる。
嗅覚洩れ点B1に対応する臭気洩れ時間T3を発見した時点より、少し早めの嗅覚警告点B2に設定して警告目標時間T4を再現させることができる。
物理的臭気度線Pについて破過吸着時間が経過すると、目詰まりの圧力差が堆積して次第に発生し、物理的検知によって臭気洩れを確認できる。しかし、嗅覚が認識されたわけではない。
破過点Yoまでの安全吸着時間の間では、臭気度Soは標準炭槽ユニット(1)に吸着され発散しない。破過点Yoが通過すると、小さい圧力差から飽和点Xoまで堆積が始まるが、官能的洩れの場合にはかなり急激な嗅覚度が始まる。
作業場に刺激的で固有な臭気ガスが発生する状態になると、目標圧力差に変化はないが、作業者の官能による臭気洩れが発生する。固有な嗅覚度S2と臭気洩れ時間T3によって嗅覚洩れ点B1を設定し、嗅覚洩れ点B1から破過点Yoまでの嗅覚度線Bを設けることができる。
また、臭気洩れ時間T3よりも早めの嗅覚警告点B2に対応して、警告目標時間T4を設定することができる。
したがって、任意の嗅覚洩れ点によって、いろいろな嗅覚度線を設定することができ、嗅覚洩れ点のまとまりによって、嗅覚度線の概要を把握することができる。
しかし、破過点Yoを中心として嗅覚度線を把握することができるが、再現化データとしては、圧力差データよりも、嗅覚検知の時間データの方が必要になってくる。
【0007】
本発明の実施の形態について、実施例の構造を説明する。
図3は積算時間計付臭気警報脱臭装置(20)を示す。通常、ゴミ貯留機の出入口を開くと臭気が外へ放出されるので、ゴミ貯留機の出入口部分より脱臭装置(3)の吸入口(26)へ連結している。
脱臭装置本体(21)の上部に上部蓋(22)および排気口(23)を設ける。脱臭装置本体(21)の下部に下部蓋(24)を設け、下部蓋(24)の下部に標準ブロワー(モーター付送風機)(2)および吸入口(26)を設ける。
脱臭装置本体(21)の中央外部に制御盤(27)、警告表示板(28)および積算時間計(4)を設ける。
制御盤(27)に始動スイッチ(29)および停止スイッチ(30)を設ける。警告表示板(28)に青色灯(31)および赤色灯(32)を設ける。積算時間計(4)に始動スイッチ(33)および停止スイッチ(34)を設ける。
脱臭装置本体(21)の内部に標準炭量ユニット(1)を着脱自在に格納する。標準炭量ユニット(1)は、活性炭等の多孔質材K、粒度R,充填密度M、容量Vを含め,炭層の通過面積Aおよび通渦厚さtなどを設け、カセットや網状袋などによって、常に一定の品質になるように構成されている。
【0008】
本発明の実施の形態について、実施例の使用方法を説明する。
制御盤(27)の始動スイッチ(29)を押すと、標準ブロワー(2)は駆動され、吸入口(26)より汚染された臭気ガスは吸い込まれ、標準ブロワー(2)を介して下部蓋(24)を通過し、脱臭装置本体(21)へ押し込まれる。
脱臭装置本体(21)の内部に格納された標準炭量ユニット(1)の中へ臭気ガスは送り込まれ、標準炭量ユニット(1)の炭層間を通過することによって、活性炭の表面に臭気ガスは吸着される。浄化された臭気ガスは、上部蓋(22)を経て排気口(23)より大気中に排出される。
最初の使用段階として、制御盤(27)の始動スイッチ(29)と同時に、積算時間計(4)の始動スイッチ(33)を押す。積算時間計(4)によって臭気稼動時間Tを開始し、警告表示板(28)の青色灯(31)に点灯する。
標準炭量ユニット(1)の中の活性炭が目詰まりを起こすと,臭気ガスを吸着する能力が減少し始める。標準炭量ユニット(1)の所定の吸着量が限界に到ると、臭気ガスを捕集できなくなり,臭気洩れが発生し、臭気S2として嗅覚を生じる。臭気S2が洩れはじめたと判断するとき、積算時間計(4)の停止スイッチ(34)を押し、嗅覚洩れ点B1として検知して、臭気洩れ時間T3を記録する。
次の使用段階から標準炭量ユニット(1)を更新し、臭気洩れ時間T3より早めに警告目標時間T4を設定する。
すなわち、制御盤(27)の停止スイッチ(30)を押し、標準ブロワー(2)を停止し、上部蓋(22)を外して、脱臭装置本体(21)より汚染された標準炭量ユニット(1)を取出し、新しい標準炭量ユニット(1)を入れ換える。ついで、積算時間計(4)に警告目標時間T4を設定し、始動スイッチ(33)を押し、臭気稼動時間Tから0より開始し、警告表示板(28)の青色灯(31)に点灯する。
やがて標準炭量ユニット(1)が汚染され、臭気稼動時間Tが経過し、警告目標時間T4に到達すると、積算時間計(4)が警告表示板(28)に通電して赤色灯(32)に点灯する。赤色灯(32)が点灯しても、臭気洩れは発生しない。
赤色灯(32)を確認すると、その次の使用段階から標準炭量ユニット(1)を更新し、その前の警告目標時間T4をそのまま設定する。
もしも警告目標時間T4の前に臭気洩れが発生した場合は、新しい臭気洩れ時間を記録し、標準炭量ユニット(1)を更新することになる。
【実施例1】
【0009】
図4は積算時間計および差圧計付臭気警報脱臭装置(35)を示す。
既に説明した特願2001−88752臭気警報付脱臭装置は、第二の方法として圧力差を利用する方法である。また、図3は第三の方法として、積算時間計(4)を利用する方法である。したがって、図4は差圧計(36)および積算時間計(4)を併せた構造にしている。
図3の積算時間計(4)を利用する方法は、非常に簡単になるが、臭気に慣れると、嗅覚が麻痺し劣化するので、差圧計(36)を利用する方法を同時に合併した方が効果的に利用することができる。
また、第一の方法であれば破過点Y0に来る前に圧力差Piを警告し交換するので、臭気が洩れることはない。しかし、油や水分が多い場合など、破過点Y0は臭気ガスの不安定によって異なるので、圧力差Piが低い点で破過点Y0が到達することもあるので、積算時間計(4)によって確認することも必要になる。
図3について、差圧計(36)を利用する方法を追加する。
脱臭装置本体(21)の下部蓋(24)に検圧口A(37)を、上部蓋(22)に検圧口B(38)を設け、検圧口A(37)および検圧口B(38)を差圧計(36)に連通させる。活性炭の炭層間に臭気ガスを通過して摩擦抵抗を生じさせ、上部蓋(22)と下部蓋(24)の間に圧力差Piが発生する。
この圧力差Piは検圧口A(37)および検圧口B(38)を経て、差圧計(36)に伝達され,差圧計(36)の指針を作動させる。
この指針が一定の目標圧力差P1に設定された接点に到ると,警告表示板(28)の赤色灯(32)に通電して点灯する。赤色灯(32)を確認すると、その次の使用段階から標準炭量ユニット(1)を更新し、少し早めの圧力差値P2を設定する。
もしも警告目標時間T4の前に臭気洩れが発生した場合は、新しい臭気洩れ時間を記録し、標準炭量ユニット(1)を更新することになる。
【実施例2】
【0010】
脱臭装置(3)への臭気サービス段階によって、臭気カード(5)およびコンピュータ(10)などを利用して、臭気防止を制御することができる。
図5は臭気防止制御システムを示す。システムには、サービス会社(8)の販売によって、脱臭装置(3)を設置事業所(7)へ設置する。脱臭装置(3)、設置事業所(7)および臭気カード(5)、サービス会社(8)およびコンピュータ(10)を構成する。
脱臭装置(3)には、図4の積算時間計(4)および差圧計付臭気警報脱臭装置(35)を設置している。
臭気サービス段階として、つぎの三種類の段階が経過される。
(イ)初設置のサービス段階として、サービスマン(12)は脱臭装置(3)を設置し、装置番号(13)、ユニット番号(14)を確認し、脱臭装置(3)を始動する。
ついで、積算時間計(4)の設置目標時間T0を確認し、臭気稼動時間T=0より始動する。設置目標時間T0は、装置番号(13)およびユニット番号(14)によって、予め設定されている。始動後に圧力差P0を測定する。以上のような臭気データ(11)を臭気カード(5)へ記録する。
(ロ)つぎの臭気洩れサービス段階として、臭気洩れを作業者(15)が発見して、設置事業所(7)を経由してサービス会社(8)へ連絡する。サービスマン(12)が設置事業所(7)へ出張し、臭気洩れ時間T1および圧力差P1を確認し、以上のような臭気データ(11)を臭気カード(5)へ記録する。
ついで、別の更新ユニット番号(14)を差替えて、臭気洩れ時間T1よりも早目の警告目標時間T2を設定し、臭気稼動時間T=0より始動する。始動後に圧力差P0を測定する。以上のような臭気データ(11)を臭気カード(5)へ記録する。
(ハ)つぎに警告サービス段階として、臭気カード(5)を確認して、警告目標時間T2の時期にあって、サービスマン(12)が設置事業所(7)へ出張し、臭気洩れが無いことを確認し、圧力差P2または近似値を確認し、以上のような臭気データ(11)を臭気カード(5)へ記録する。
ついで、別の更新ユニット番号(14)を差替えて、同じ警告目標時間T2を設定し、臭気稼動時間T=0より始動する。始動後に圧力差P0を測定する。以上のような臭気データ(11)を臭気カード(5)へ記録する。もしも警告サービス段階として、臭気洩れが発見された場合には、(ロ)の臭気洩れサービス段階として、同様にサービスを行う。
また臭気洩れサービスが頻繁に行われた場合には、脱臭装置(3)や標準炭量ユニット(1)の容量や風量が不足されていると考えられるので、再設置サービスが必要になる。
【0011】
図6は臭気カード(5)の実施例を示す。
臭気カード(5)はサービス段階の実施に対応にして構成され、臭気データ(11)の項目を作表している。臭気データ(11)の項目は、サービス年月日のD〜Dに対して、▲1▼装置番号、▲2▼ユニット番号、▲3▼設置目標時間T(H),▲4▼臭気洩れ時間Ti(H)、▲5▼警告目標時間Ti(H)、▲6▼圧力差Pi(mmAq)の項目を設け、測定値を記録している。
臭気カード(5)は装置番号(13)の実施例として説明にしているが、警告目標時間Tiが一定で安定な状態にあれば問題はない。しかし、不安定な臭気洩れサービスが頻繁であれば、再設置の装置番号(13)および臭気カード(5)は別の更新になる。
コンピュータ(10)によって臭気データ(11)を相関図などに形成することができる。コンピュータ(10)の相関図によっていろいろと解析でき、臭気の質によって、臭気防止の限界値を判断でき、サービスマン(12)のサービス段階によって,警告目標時間Tiや目標圧力差Piなどを設定することができる。
サービスマンによって臭気カード(12)を設置事業所(7)またはサービス会社(8)へ携帯することができる。また、ネットワーク(9)によって、サービス会社(8)のコンピュータ(10)へ接続することができる。また、ノートコンピュータ(39)やフロッピーディスク(6)などによって、設置事業所(7)で即座に臭気データ(11)を解析して、警告目標時間を設定することができる。
コンピュータ(10)の解析の結果によって、臭気防止の限界値を判断して、報告書(40)を設置事業所(7)へ提出することによって、臭気環境への安心を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の吸着量概念図を示す。
【図2】本発明の臭気度概念図を示す。
【図3】本発明の積算時間計付臭気警報脱臭装置(20)を示す。
【図4】本発明の積算時間計および差圧計付臭気警報脱臭装置(35)を示す。
【図5】本発明の臭気防止制御システムを示す。
【図6】本発明の臭気カード(5)の実施例を示す。
【符号の説明】
【0013】
1 標準炭量ユニット 9 ネットワーク
2 標準ブロワー 10 コンピュータ
3 脱臭装置 11 臭気データ
4 積算時間計 12 サービスマン
5 臭気カード 13 装置番号
6 プロッピーディスク 14 ユニット番号
7 設置事業所 15 作業者
8 サービス会社

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性炭等の多孔質材Kからなり,粒度R,充填密度M,通過面積A,及び通過厚さtを常に一定にする標準炭量ユニット(1)を設け、
一定回転の標準ブロワー(2)より臭気(または臭気ガス)を標準炭量ユニット(1)へ通過させ、標準構造である脱臭装置(3)および積算時間計(4)を設け、
最初の脱臭装置(3)の使用段階で、臭気が洩れ始めたと判断される臭気洩れ時間Tiを検知し、標準炭量ユニット(1)を更新して、臭気洩れ時間Tiより早めに警告目標時間Tiを設定し、
その次の脱臭装置(3)の使用段階から,警告目標時間Tiに接近または到達したときに、自動的に警報を発するように構成したことを特徴とする臭気警報脱臭装置および臭気警報の方法。
【請求項2】
臭気カード(5)またはフロッピーディスク(6)などへ携帯し、または設置事業所(7)とサービス会社(8)のネットワーク(9)によって、コンピュータ(10)へ接続し、臭気データ(11)を記録し、解析し、設定することができ、
(イ)初設置のサービス段階として、サービスマン(12)は脱臭装置(3)を設置し、装置番号(13)、ユニット番号(14)を確認して脱臭装置(3)を始動し、積算時間計(4)の設置目標時間Ti(または圧力差Pi)を確認し、
(ロ)つぎの臭気洩れサービス段階として、臭気洩れを作業者(15)が発見して、設置事業所(7)を経由してサービス会社(8)へ連絡し、サービスマン(12)が設置事業所(7)へ出張し、臭気洩れ時間Ti(または圧力差Pi)を確認し、
別の更新ユニット番号(14)を差替えて、臭気洩れ時間Tiよりも早目の警告目標時間Ti(または圧力差Pi)を設定し、
(ハ)つぎに警告サービス段階として、臭気カード(5)を確認して、警告目標時間Tiの時期にあって、サービスマン(12)が設置事業所(7)へ出張し、臭気洩れが無いことを確認し、
ついで、別の更新ユニット番号(14)を差替えて、同じ警告目標時間Tiを設定する特徴とした請求項1を用いた臭気防止制御システムの方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−230965(P2006−230965A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−78016(P2005−78016)
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(398046688)
【Fターム(参考)】