説明

航空機用翼前縁

本発明の対象は、航空機の翼前縁、例えば推進用集合体のナセル(14)の空気取入れ口である。外側から内側に向かって、特定比率の開放面を有する強力な多孔性の消音層、少なくとも1の蜂窩状構造体および反射層5を含む消音処理のための被覆材(26)を含んでおり、同被覆材(26)が霜処理システムを内蔵していて、同霜処理システムが少なくとも1の振動発振器(36)を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機用翼前縁、とりわけ音響処理のための被覆を含む航空機の空気の取入れ口、ならびに氷および/または霜の形成および/または蓄積を阻止するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機の推進用集合体は、ナセルを含んでおり、同ナセル内に動力機構がほぼ同心円的に配置してあり、同動力機構は、軸に取り付けてある送風機を駆動する。
【0003】
ナセルは、前部に空気の流入部、燃焼に関与するために動力機構を縦断する、第一次流れと呼ばれている、侵入する空気の流れ用第一部、送風機に誘引されて、ナセルの内壁と動力機構の外壁に画定されている環状ダクト内を流れる、第二次流れと呼ばれている空気の流れ用ダクトを画定する内壁を含む。
【0004】
推進用集合体で生ずる騒音は、一方では、空気と燃焼によるガスの各種流出の混合気体による、諸ダクト外で発生するジェットの騒音および他方では、送風機、コンプレッサー、タービン、それにダクト内で傳播する、燃焼で発生する、内部騒音と呼ばれている、内部で発生する騒音からなる。
【0005】
空港の近辺で音響による公害を制限すべく、国際規定は、音響の発生に関して、ますます制約が厳しくなった。
【発明の概要】
【0006】
内部騒音、とりわけダクトの壁面の段階で、とりわけヘルムホルツ共鳴の原理を利用して、音響エネルギーの一部を吸収するための被覆材が開発された。既知の方法で、音響パネルは、外部から内部に向って、強力な消音性多孔質層、蜂窩状の構造体および反射層を含んでいる。
【0007】
層とは、1のまたは複数の同一性質またはそうではない層を指す。
【0008】
強力な消音性のある多孔質層は、同層を通過する音波の音響エネルギーを部分的に熱に変換させる分散的役割を有する。同層は、音波を通すことのできる、開放区域と呼ばれている区域と、音波を通さないが、同層の力学的強度を保証するための閉鎖区域または閉塞区域と呼ばれている区域を含んでいる。強い消音性を有するこの層は、とりわけ開放面積率で特徴付けられており、同率は、主としてエンジンおよび同層を構成している組成要素に応じて異なっている。
【0009】
今のところ、種々の制約、例えば、形状の決定または他の設備との適合性によって、被覆材は、とりわけ空気の取入れ口と空気の流出口までの間隔において、ナセルの内壁の限られた区域のレベルに特に予定されている。
【0010】
音響処理の効果を高めるべく、1の解決法として、消音性被覆材に被覆される面積を増やすことによる。しかしながら、空気の取入れ口とナセルの唇部の段階では、消音性被覆材は、今のところ、可能ではない。とりわけ同被覆材は、氷および/または霜の形成および/または霜の形成および/または蓄積を阻止する、この諸区域に必用なシステムとは相いれない。
【0011】
この諸システムは、2大系統に分けられる。前者は、氷および/または霜の形成を制限し得る防氷システムと呼ばれており、後者は、氷および/または霜の蓄積を制限し、氷および/または霜が形成された後、作用する除霜システムと呼ばれている。以後の記述では、霜処理システムとは、防霜システムまたは除霜システムを指す。
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
防霜処理では、1の解決法として、地上で、航空機の処理すべき面にガスまたは液体を塗布することにある。この処理が、離陸時には特に効果的であるとしても、その時間の制約がある。霜の処理用システムが航空機に積載されている必用がある。それは、航空機が特殊な気象条件に遭遇するとき、霜(または氷)が航空機の流線型表面のレベル、とりわけ翼面、ナセル、尾部などの翼前縁のレベルに形成されやすいからである。
【0013】
霜の第1の処理システムは、ジュール効果によって加熱するために、絶縁材で被覆した電導性材料の電気抵抗を利用することによる。このシステムは、比較的もろく、鳥、あられまたはメインテナンス時に損傷を受けやすい。損傷を受けた区域では、霜処理システムは、機能できなくなり、氷または霜の形成と蓄積が起りやすくなる。他方では、電気の消費量が比較的多いので、航空機の若干の形状では、電気を余分に補給しなければならない。なお、このシステムが表面に存在していると、一般に、消音処理の性能が損なわれるので、消音効果に関して、被覆材とは相いれない。
【0014】
別の霜処理システムは、エンジンのレベルで採取され、翼前縁の内壁のレベルに送り出された温風を利用することにある。この性能の良いシステムは、同被覆材が比較的分厚く、絶縁材として作用する、空気を包含する蜂窩状物質からなっている限り、消音処理用被覆材とは相いれにくい。なお、温風によるシステムの利用は、飛翔のある種の条件、とりわけ減速段階間、エンジンによる温風の生産が減少する限り、霜の発生しやすい時である着陸前の減速時に問題になり得る。
【0015】
なお、この種の霜処理システムはまた温度および圧力の変化を生ずる欠点も有する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、消音処理用被覆材およびそれぞれの機能を最適にし得る、相いれることのできる霜処理システムを含む翼前縁、とりわけナセルの空気の取入れ口を提案することによって、以前の技術の欠点を排除することにある。別の目的として、この新しい構成は、地上における停止時間を縮小させるために、メインテナンスを容易にし、または整備の手間を減少させることを可能にするはずである。
【0017】
そのために、本発明は、例えば推進用集合体のナセルの空気の取入れ口のような航空機の翼前縁を対象としており、同翼前縁は、消音のための被覆材を含んでおり、同被覆材は、外側から内側に向かって、開放面の特定の比率を有する多孔性の強力な消音層、少なくとも1の蜂窩状構造体および反射層を有し、同被覆材は、霜処理システムを内蔵し、同霜処理システムは、少なくとも1の振動発振器を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この点型霜処理システムは、処理すべき全表面に広がっていないので、消音機能に対する影響は少ない。
【0019】
消音層と共に作用を及ぼす強力な振動発振器の面積は、強力な紡音層の開放面の比
率の均質的連続性が保証されるように、比較的小さいことが好ましい。
【0020】
したがって、霜処理システムは、消音層の全体的機能を損なわない限り、同消音層と相いれるのであり、霜処理システムの存在に当たる陰の区域が極限されて、消音処理用被覆材のレベルで、開放面の割合に僅かな影響を及ぼすだけである。
【0021】
振動発振器は、氷または霜が形成されやすい面と接触していることが好ましい。
【0022】
有利なことに、振動発振器は、流線型表面のレベルで開口する格納部内に配置してある。この構成によって、霜処理システムの保守が容易になる。
【0023】
それ以外の特徴と利点は、添付図に照らして、単に例として示す、本発明の以下の記述で明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】航空機の推進用集合体の概略図である。
【図2】本発明によるナセルの空気の取入れ口を示す縦断面である。
【図3】本発明によるナセルの空気の取入れ口を示す横断面である。
【図4】本発明の1の変形態様の詳細を示す断面である。
【図5】本発明の別の1の変形態様の詳細を示す断面である。
【図6】空気の取入れ口のレベルにおける振動発振器の設置を示す縦断面であり、
【図7】空気の取入れ口のレベルにおける振動発振器の設置を示す横断面である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、航空機の推進用集合体の空気の取入れ口に適用して記述することにする。しかしながら本発明は、消音処理と霜処理システムが行われる、例えば翼の翼前縁のレベルで、航空機の各種翼前縁のレベルに適用できる。
【0026】
今後の記述では、霜とは、種類、構造、厚さの如何を問わず、霜だけでなく、氷も指すことにする。
【実施例1】
【0027】
図1に、支柱12を介して、翼面の下に連結してある航空機の推進用集合体10を示した。しかしながら、この推進用集合体は、航空機の他の区域に連結できるだろう。
【0028】
この推進用集合体は、ナセル14を含んでおり、同ナセル内に、ほぼ同心円状に、軸16に取り付けてある送風機を駆動する動力機構が配置してある。ナセルの長手方向軸は、18で暗示されている。
【0029】
ナセル14は、前部に空気の取入れ口22でダクトを画定する内壁20、燃焼に参加するために動力機構を縦断する、第一次流れと呼ばれている、侵入する空気の流れの第一部、送風機に牽引されて、ナセルの内壁20と動力機構の外壁に画定されている環状ダクト内を流れる、第二次流れと呼ばれている空気の流れのある第二部を含んでいる。
【0030】
空気取入れ口22の頂上部24は、ほぼ円形な形状を呈しており、同形状は、図2に示してあるように、長手方向軸18内に垂直、または垂直ではない面内に伸びており、同頂上部は、図6に示すように、12時よりも少し早い位置にある。しかしながら他の形状も考慮できる。
【0031】
この以後の記述では、流線型表面とは、流線型流れと接触する航空機の外装を指す。
【0032】
公害の影響を制限するために、とりわけヘルムホルツ共振の原理を利用して、音響エネルギーの一部の吸収を狙いとする被覆材26は、特に流線型表面のレベルで予定されている。既知の方法で、消音パネルとも呼ばれているこの消音用被覆材は、図4と5に示してあるように、外側から内側に向かって、強力な消音層28、少なくとも1の蜂窩状構造体30および反射層32を含んでいる。
【0033】
層とは、同一性質またはそうではない1または複数の層を指す。
【0034】
強力な消音層28は、分散させる役割を帯びている多孔質構造体であり、同層を通過する音響エネルギーの一部を熱に変換させる。この消音層28は、音波を通し得る、いわゆる開放区域と、音波を通過させないが、同層の機械的強度を保証するためのいわゆる閉鎖層または閉塞層を含み得る。この強力な消音層28は、同層を構成する構成要素が、主としてエンジンに応じて開放面の割合が変ることを特徴としている。
【0035】
この諸層は、当業者に知られているので、それについてこれ以上描写しないことにする。
【0036】
本発明によると、騒音を更に減少させるべく、空気の取入れ口22は、流線型表面の少なくとも一部分に、消音性被覆材26を含んでいる。
【0037】
1の実施態様によれば、この消音性被覆材26は、ナセルの内壁20から空気取入れ口の全周辺における空気取入れ口の頂上部24まで伸びている。図2と6に示したように、消音性被覆材26は、空気取入れ口の頂上部24を超えて伸びており、ナセルの外面34の一部を被覆することが好ましい。
【0038】
被覆材の設置またはその構造は、その内の一部が当業者に知られており、それ以外は、本出願の出願者名義の特許出願の対象担っているので、これ以上詳細に述べないことにする。
【産業上の利用可能性】
【0039】
霜の形成を制限し、またはその蓄積を阻止するために、少なくとも1の霜処理システムが空気の取入れ口22のレベルに予定されている。
【0040】
これから先の記述では、霜処理システムとは、抗霜システムまたは除霜システムを指す。
【0041】
消音処理と霜処理が両立できるために、そして一方の機能が他方の機能を阻害しないために、霜処理システムは点型である。
【0042】
点型であるので、霜処理システムは、消音処理の強力な消音層28の僅かな面積だけに影響を及ぼすだけである。
【0043】
点型とは、作用が表面的で、傳播または傳播速度が限られている、温風または電気抵抗を利用するシステムとは逆に、傳播速度および/または処理すべき表面のレベルにおける傳播が大規模である局部的作用を指す。
【0044】
点型の霜処理システムは、少なくとも1の振動発振器36を含んでいる。
【0045】
本発明の別の1の特徴によれば、強力な消音層と共に作用を及ぼす霜処理システムの面積は、点型霜処理システムで影響を受ける消音用被覆材の面積が10%以下になるように極限されている。空気取入れ口の面積は、約1ないし2メートルに亙って、ナセルのダクトの内部に伸びている。
【0046】
例として、直径3メートルの空気取入れ口は、6の振動発振器を有する。
【0047】
変形態様によれば、振動発振器36は、いろいろな機能方式があり得る。例えば第1の機能実施態様によれば、振動発振器36は、周波数が、どのような大きさおよび/またはどのような構造の氷または霜とも共鳴するように、特定の周波数帯で霜を一掃するように音波を発振し得る。この変形態様は、氷が動力機構に飲み込まれても、同動力機構を損傷させる危険のない僅かな大きさに破砕する利点がある。しかしながら、航空機の構成要素、例えば消音用被覆材の共鳴振動数に当たる周波数を長時間維持しないことは、同消音用被覆材を損傷させないために重要である。
【0048】
別の1の実施態様によれば、振動発振器は、氷を破砕することのできる衝撃を惹き起すために、1または複数の重要な波長を送ることができる。この機能の原理を利用できるためには、氷または霜の層が比較的厚い必用がある。したがって、氷または霜の破片が比較的大きくなければならない。故に、この機能方式は、生成した破片が動力機構に飲み込まれないために、この機能方式をナセルの外面34に配置された発振器に利用する。
【0049】
本発明の別の1の特徴によれば、振動発振器36は、空気取入れ口の処理すべき表面、すなわち図4と5に示したように、霜が形成されやすい流線型空気流れ口と接触する表面と接触している。
【0050】
この構成は、消音用被覆材を通過することによる音波の減衰を避けることを可能にしている。したがって、空気取入れ口のレベルで振動の振幅を軽減させるか、振動発振器36数を減らすことができる。なお、この構成で、消音用被覆材の損傷の危険を制限できる。
【0051】
図4に示した構成要素によれば、発振器は、処理すべき流線型表面を形成している壁面の内面と接触している。
【0052】
本発明の別の特徴によれば、振動発振器36は、図5に示したように、流線型表面のレベルで開口する格納部38(または凹部)内に配置してある。この構成要素では、振動発振器36が外部から接し得るので、保守が容易であり、航空機の停止時間を減少できる。有利なことに、格納部38は、流線型表面の連続性を保証し、同流線型表面の環境における空気束の流れのレベルで擾乱を軽減できるために、それを閉鎖するための手段、例えば揚げ戸40を含む。
【0053】
図5に示した実施態様によれば、流線型表面、とりわけ、強力な多孔性消音層28は、格納部38になり得る窪んだ形状を含んでいる。したがって、発振器は、流線型表面の外面に付けて、同格納部38内に配置される。同格納部38を閉鎖できる揚げ戸40の開閉で、発振器36に接することができる。
【0054】
本発明の別の1の特徴によれば、点型霜処理システムは、他の霜処理システム、とりわけ電気抵抗システムのような、霜処理システムと組み合わせることが可能である。
【0055】
したがって、振動発振器は、図6に示してあるように、ナセルの表面のレベルおよび/またはナセルの内部、ほぼ2時ないし4時およびほぼ8時ないし10時に伸びている角区域のレベルに配置されている。
【0056】
したがって、エネルギー消費量の比較的少ない振動発振器は、外側表面のレベルに配置されている。この区域の氷の断片が動力機構に飲み込まれたとしても危険性が低いからである。同様に、氷または霜の形成は、ナセルの内部、42で暗示されている角区域のレベルに限定されているので、振動で霜の一掃をする振動発振器を利用できる。
【0057】
霜または氷が角区域42間で、ナセルの内部の予想区域に、より多く形成される傾向があるので、大きな断片が動力機構に飲み込まれる危険を制限すべく、この区域内で、ジュール効果の電気型霜処理システムを使用する。同システムは、機能が、より確実で、このタイプの霜処理システムのエネルギー消費量がもっと多くあっても、霜または氷の形成を阻止するからである。
【0058】
異なる霜処理システムの併用で、確実かつ効果的な機能を得て、エネルギーの消費量を抑えながら、処理を最適化できる。
【0059】
もちろん、本発明は、上記に表示し、記述した実施態様に限定されているのではなく、その反対に、とりわけ振動発振器の形状、大きさおよび構成要素に関するあらゆる変形態様をカバーするものとする。
【符号の説明】
【0060】
10、推進用集合体
12、支柱
14、ナセル
16、軸
18、長手方向軸
20、内壁
22、空気の取入れ口
24、頂上部
26、消音性被覆材
28、消音層
30、蜂窩状構造体
32、反射層
34、ナセルの外面
36、振動発振器
38、格納部
40、揚げ戸
42、角区域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消音処理のための被覆材(26)を含み、同被覆材が外側から内側に向かって、特定比率の開放面を有する強力な消音処理のための多孔質層(28)、少なくとも1の蜂窩状構造体(30)および反射層(32)を含んでおり、同被覆材(26)が霜処理システムを内蔵し、霜処理システムが少なくとも1の振動発振器(36)を含むことを特徴とする、例えば、推進用集合体(10)のナセル(14)の空気取入れ口(22)のような航空機の翼前縁。
【請求項2】
振動発振器(36)が、処理すべき表面と接触していることを特徴とする、請求項1による翼前縁。
【請求項3】
少なくとも1振動発振器(36)が、流線型表面のレベルに開口する格納部(38)内に配置してあることを特徴とする、請求項1または2による翼前縁。
【請求項4】
格納部(38)が、同格納部を封鎖するための手段、例えば揚げ戸(40)を含み、同揚げ戸が流線型表面の連続性を保証し、同流線型表面の環境における空気束のレベルで流れの擾乱を減少させることを特徴とする、請求項3による翼前縁。
【請求項5】
強力な消音層と共に作用を及ぼす霜処理システムのために予定されている格納部の表面が、消音用被覆材の面積の10%以下であることを特徴とする、請求項3または4による翼前縁。
【請求項6】
外部から内部に向かって、特定比率の開放面を有する強力な消音多孔質層(28)、蜂窩状構造体(30)および反射層(32)を有する消音処理のための被覆材(26)を含み、同被覆材(26)が霜処理システムを内蔵し、霜処理システムが、少なくとも1の振動発振器(36)を含むことを特徴とする、航空機の推進用集合体(10)のナセル(14)の空気取入れ口(22)。
【請求項7】
振動発振器(36)が、処理すべき表面と接触していることを特徴とする、請求項6によるナセルの空気取入れ口。
【請求項8】
少なくとも1の振動発振器(36)が、流線型表面のレベルに開口する格納部(38)内に配置してあることを特徴とする、請求項6または7によるナセルの空気取入れ口。
【請求項9】
格納部(38)が、流線型表面の連続性を保証し、同流線型表面の環境における空気束の流れのレベルで擾乱を減少させるために、同格納部を閉鎖するための手段、例えば揚げ戸(40)を含むことを特徴とする、請求項8によるナセルの空気取入れ口。
【請求項10】
強力な消音用被覆層と共に作用を及ぼす霜処理システムが、消音用被覆材の表面の10%以下であることを特徴とする、請求項8または9によるナセルの空気取入れ口。
【請求項11】
点型霜処理システムが、ナセルの外面(34)のレベルおよび/またはナセルの内側で、ほぼ2時ないし4時およびほぼ8時ないし10時に伸びている角区域(42)のレベルに配置してあることを特徴とする、請求項6ないし10のいずれか1の請求項によるナセルの空気取入れ口。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−510120(P2010−510120A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536774(P2009−536774)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/FR2007/052334
【国際公開番号】WO2008/059169
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(508009851)エアバス フランス (19)