舵の取付構造及び船舶
【課題】旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能な舵の取付構造及び船舶を提供する。
【解決手段】船舶10は、船体12と、舵16と、取付部材18とを備える。取付部材18は、上端部24aが船体12に固定されると共に船体12の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分24、及び、一対の第1部分24の下端部24b同士を接続する第2部分26を有する。舵16は、舵軸22を介して船体12に対し回動可能に取り付けられていると共に、一対の第1部分24の間に位置するように配置された状態で、軸部材28を介して第2部分26に対し回動可能に取り付けられている。
【解決手段】船舶10は、船体12と、舵16と、取付部材18とを備える。取付部材18は、上端部24aが船体12に固定されると共に船体12の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分24、及び、一対の第1部分24の下端部24b同士を接続する第2部分26を有する。舵16は、舵軸22を介して船体12に対し回動可能に取り付けられていると共に、一対の第1部分24の間に位置するように配置された状態で、軸部材28を介して第2部分26に対し回動可能に取り付けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舵の取付構造及び船舶に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、舵の取付構造として、舵軸及びラダーホーンによって舵を船体から吊り下げるようにしたものや、舵の上端部を舵軸で支持し、舵の下端部をシューピースで支持するようにしたものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】関西造船協会、「造船設計便覧」、第4版、海文堂出版株式会社、昭和58年8月8日、p.438
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、船体に対して固定されたラダーホーンによる舵の取付構造の場合、舵を支える必要があることから、旋回性能の向上に寄与しないラダーホーンがある程度大きくて厚いものとならざるを得ず、ラダーホーンの面積と操船のために必要な舵の可動部面積との合計面積に対する当該舵の可動部面積の割合が相対的に小さくなっていた。そのため、合計面積が大きいにもかかわらず十分な旋回性能を発揮することができなかった。
【0004】
また、ラダーホーンは船体に対して固定されているので、旋回性能の向上に寄与しないのみならず、大きくて厚いラダーホーンが、スクリュープロペラの後流に入らない位置において抵抗として作用してしまい、また、スクリュープロペラの後流に入る位置においても抵抗として作用してしまうことがあり、これによって推進性能の低下をもたらすことがあった。
【0005】
一方、後方に向けて船底部分から突設されたシューピースによる舵の取付構造の場合、ラダーホーンによる舵の取付構造と比較して舵の面積を大きくすることができるものの、シューピースがスクリュープロペラの下に配置されているので、船底からスクリュープロペラ及び舵に向かう水流を妨げていた。そのため、船底からスクリュープロペラ及び舵に向かう水流がシューピースに衝突することで、シューピース及びその近傍において流れの淀みと乱れが発生して振動源となると共にスクリュープロペラにおいてキャビテーションを発生させてしまうことがあった。その結果、推進性能の低下をもたらしていた。
【0006】
本発明は、旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能な舵の取付構造及び船舶を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る舵の取付構造は、船体への舵の取付構造であって、一端が船体に固定されると共に船体の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分、及び、一対の第1の部分の他端同士を接続する第2部分を有する取付部材を備え、舵は、舵軸を介して船体に対し回動可能に取り付けられていると共に、一対の第1部分の間に位置するように配置された状態で、舵軸又は舵軸と異なる他の軸部材を介して第2部分に対し回動可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る舵の取付構造では、舵軸と共に、一対の第1部分及び第2部分を有する取付部材によって、舵を船体に取り付けている。そのため、ラダーホーンを必要とせず、またはラダーホーンを併用した場合でも従来よりも十分小さくすることができるので、舵の可動部面積を大きくすることができる。その結果、旋回性能の向上を図ることが可能となる。また、このように、ラダーホーンが必要でなくなり、または従来の舵の取付構造と比較してラダーホーンが小さくなることにより、ラダーホーンに作用する抵抗が従来と比較して低減されるので、推進性能の向上を図ることが可能となる。さらに、本発明に係る舵の取付構造では、シューピースも必要としないので、船底からスクリュープロペラ及び舵に向かう水流がシューピースに衝突して淀んだり乱れたりすることによる振動及びキャビテーションの発生が抑制され、推進性能の更なる向上を図ることが可能となる。従って、本発明に係る舵の取付構造では、旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能となっている。
【0009】
また、一対の第1部分は、船首寄りの先端部から当該先端部に対して船首よりも離れた後端部に向かうにつれて徐々に厚くなりその後徐々に薄くなる翼形状を呈していることが好ましい。このようにすると、一対の第1部分に生ずる抵抗を小さく抑えることができるのみならず、場合によっては一対の第1部分において推力を発生させることができるので、推進性能を一層向上させることが可能となる。
【0010】
また、一対の第1部分は、当該一対の第1部分が設けられている位置における流れによって生ずる抵抗が最小となるように、その延在方向において捻られていることが好ましい。このようにすると、一対の第1部分に生ずる抵抗を最小に抑えることができるので、推進性能をより一層向上させることが可能となる。
【0011】
また、一対の第1部分は、当該一対の第1部分が設けられている位置における流れによって船体の前方に向かう推力が発生するように、その延在方向において捻られていることが好ましい。このようにすると、一対の第1部分において推力を発生させることができるので、推進性能をより一層向上させることが可能となる。
【0012】
また、第2部分は、船首寄りの先端部が船首側に向けて突出した凸曲面とされ、当該先端部に対して船首よりも離れた後端部が先細り状とされた涙滴形状を呈していることが好ましい。このようにすると、プロペラ後流が第2部分においてスムーズに流れることとなるので、推進性能を一層向上させることが可能となる。
【0013】
本発明に係る船舶は、船体と、舵と、一端が船体に固定されると共に船体の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分、及び、一対の第1の部分の他端同士を接続する第2部分を有する取付部材とを備え、舵は、舵軸を介して船体に対し回動可能に取り付けられていると共に、一対の第1部分の間に位置するように配置された状態で、舵軸又は舵軸と異なる他の軸部材を介して第2部分に対し回動可能に取り付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能な舵の取付構造及び船舶を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0016】
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る船舶10の構造について説明する。船舶10は、船体12と、スクリュープロペラ14と、舵16と、取付部材18とを備える。
【0017】
船体12は、図1及び図2に示されるように、船尾部12aと、下方に向いた下向船尾部12bとを有している。船尾部12aには、半球状を呈する突出部20の先端部分にスクリュープロペラ14が設置されている。
【0018】
スクリュープロペラ14は、自身が回転することにより、スクリュープロペラ14よりも後方(船体12の船首から船尾に向かう方向)に位置する舵16に向けて回転成分を含むプロペラ後流を発生させることができるようになっている。船舶10は、主にこのスクリュープロペラ14によって推力を得て前進する。
【0019】
下向船尾部12bには、船体12に対し回動可能となるように、舵16がその上端部16aにおいて舵軸22を介して取り付けられている。そのため、スクリュープロペラ14を回転させた状態で、図示しない舵取機によって舵軸22を介して舵12の角度を変えることで、船舶10の進行方向を変更し、針路に合わせることができる。
【0020】
舵16は、図3に示されるように、船首寄りの先端部16cと、先端部16cに対して船首よりも離れた後端部16dとを有している。舵16は、先端部16cから後端部16dに向かうにつれて徐々に厚くなりその後徐々に薄くなる翼形状を呈している。
【0021】
図1及び図2に戻って、取付部材18は、一対の第1部分24及び第2部分26を有している。一対の第1部分24は、船体12の幅方向に沿って並ぶと共に、舵16を間に位置させるように配置されている。一対の第1部分24は、図3に示されるように、船首寄りの先端部24cと、先端部24cに対して船首よりも離れた後端部24dとを有している。一対の第1部分24は、先端部24cから後端部24dに向かうにつれて徐々に厚くなりその後徐々に薄くなる翼形状を呈している。
【0022】
図1及び図2に戻って、一対の第1部分24の上端部24aは、下向船尾部12bに固定されている。一対の第1部分24の下端部24b同士は、第2部分26によって接続されている。なお、一対の第1部分24の上端部24aと下向船尾部12b、及び、一対の第1部分24の下端部24b同士と第2部分26とは、例えば溶接によって接合することができる。
【0023】
第2部分26は、軸部材28を介して、舵16をその下端部16bにおいて回動可能に支持している。従って、舵16は、舵軸22及び取付部材18によって下向船尾部12bに取り付けられている。
【0024】
ところで、従来、舵の取付構造として、舵軸22及びラダーホーン110によって舵16を船体12から吊り下げるようにした船舶101(図4参照)や、舵16の上端部を舵軸22で支持し、舵16の下端部16bをシューピース112で支持するようにした船舶102(図5参照)が知られている。
【0025】
船体101に対して固定されたラダーホーン110による、図4に示されるような舵16の取付構造の場合、舵16を支える必要があることから、旋回性能の向上に寄与しないラダーホーン110がある程度大きくて厚いものとならざるを得ず、ラダーホーン110の面積と操船のために必要な舵16の可動部面積との合計面積に対する当該舵16の可動部面積の割合が相対的に小さくなっていた。そのため、合計面積が大きいにもかかわらず十分な旋回性能を発揮することができなかった。
【0026】
また、ラダーホーン110は船体12に対して固定されているので、旋回性能の向上に寄与しないのみならず、大きくて厚いラダーホーン110が、スクリュープロペラ14の後流に入らない位置において抵抗として作用してしまい、また、スクリュープロペラ14の後流に入る位置においても抵抗として作用してしまうことがあり、これによって推進性能の低下をもたらすことがあった。
【0027】
一方、図5に示されるような、後方に向けて船底12c部分から突設されたシューピース112による舵16の取付構造の場合、ラダーホーン110による舵16の取付構造と比較して舵16の面積を大きくすることができるものの、シューピース112がスクリュープロペラ14の下に配置されているので、船底12cからスクリュープロペラ14及び舵に向かう水流WFを妨げていた。そのため、船底12cからスクリュープロペラ14及び舵16に向かう水流WFがシューピース112に衝突することで、シューピース112及びその近傍において流れの淀みと乱れが発生して振動源となると共にスクリュープロペラ14においてキャビテーションを発生させてしまうことがあった。その結果、推進性能の低下をもたらしていた。
【0028】
しかしながら、以上のような本実施形態においては、舵軸22と共に、一対の第1部分24及び第2部分26を有する取付部材18によって、舵16を船体12に取り付けている。そのため、ラダーホーン110を必要とせず、またはラダーホーン110を併用した場合でも従来よりも十分小さくすることができるので、舵16の可動部面積を大きくすることができる。その結果、旋回性能の向上を図ることが可能となる。また、ラダーホーン110が必要なくなり、または従来の舵の取付構造と比較してラダーホーン110が小さくなることにより、ラダーホーン110に作用する抵抗が従来と比較して低減されるので、推進性能の向上を図ることが可能となる。さらに、本実施形態においては、シューピース112も必要としないので、船底12cからスクリュープロペラ14及び舵16に向かう水流WFがシューピース112に衝突して淀んだり乱れたりすることによる振動及びキャビテーションの発生が抑制され、推進性能の更なる向上を図ることが可能となる。従って、本実施形態に係る舵16の取付構造では、旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能となっている。
【0029】
また、従来のようなラダーホーン110による舵16の取付構造の場合、舵16及びラダーホーン110を配置できる場所は船体12が所定の形状とされている部分に限られるので、旋回性能を向上するためにラダーホーン110及び舵16を大きくすると、それに伴い船体12の形状が制限されてしまうが、本実施形態においては、ラダーホーン110を必要とせず、またはラダーホーン110を併用した場合でも従来よりも十分小さくすることができるので、船体12の形状の設計の自由度を高めることが可能となっている。
【0030】
また、本実施形態においては、一対の第1部分24が翼形状を呈している。そのため、一対の第1部分24に生ずる抵抗を小さく抑えることができるのみならず、場合によっては一対の第1の部分24において推力を発生させることができる(一対の第1部分24において回転流の流れをスムーズにすることができる)ので、推進性能を一層向上させることが可能となる。
【0031】
なお、一般的に、省エネルギーの観点から、軽い喫水(浅い喫水)で航行することが好ましい。この点、従来のようにシューピース112が設けられている場合には、スクリュープロペラ14を船体12に対して相対的に上方に配置せざるを得ないので、意図的にバラストを搭載して、ある程度船体12を水中に沈めた状態での航行を要することがあった。しかしながら、本実施形態においては、舵16が舵軸22及び取付部材18によって船体12に取り付けられており、シューピース112を必要としないので、スクリュープロペラ14を船体12に対して相対的に下方に配置できるようになっている。そのため、バラスト搭載量を減らすことができるので、省エネルギー化を達成することが可能となっている。
【0032】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、図6及び図7に示されるように、舵16の先端部16aから後端部16bに向かう切り欠き部30が先端部16a側に設けられており、この切り欠き部30内に第2部分26が配置されたものであってもよい。この場合、舵16の先端部16a側であれば、任意の位置に切り欠き部30を設けることができる。
【0033】
また、図8に示されるように、舵16の先端部16aから後端部16bに向かう切り欠き部30が先端部16a側に設けられており、この切り欠き部30内に第2部分26が配置されると共に、小型のラダーホーン32を備えるものであってもよい。ラダーホーン32は、その先端部32aが、舵16の先端部16aと同様に、先端部16cから後端部16dに向かうにつれて徐々に厚くなっている。ラダーホーン32は、舵16の上端側突部16eと嵌合される凹部32bを有している。舵16は、舵16の上端側突部16eに固設された舵軸22を介して、船体12及びラダーホーン32に対し回動自在に取り付けられている。この場合も、舵16の先端部16a側であれば、任意の位置に切り欠き部30を設けることができる。
【0034】
なお、図6〜図8においては、舵16の先端部16a側に切り欠き部30が設けられていたが、第2部分26を配置可能な貫通孔(図示せず)を舵16に設けるようにしてもよい。
【0035】
また、図9に示されるように、小型のラダーホーン32を備えており、第2部分26がこのラダーホーン32によって構成されているものであってもよい。
【0036】
また、図10に示されるように、第2部分26を、船首寄りの先端部26aが船首側に突出した凸曲面とされ、先端部26aに対して船首よりも離れた後端部26bが先細り状とされた涙滴形状としてもよい。このようにすると、スクリュープロペラ14によって発生された回転流が第2部分26においてスムーズに流れることとなるので、推進性能を一層向上させることが可能となる。
【0037】
また、図11及び図12に示されるように、一対の第1部分24が、当該一対の第1部分24が設けられている位置における流れによって生ずる抵抗が最小となるように、又は、当該一対の第1部分24が設けられている位置における流れによって船体12の前方に向かう推力が発生するように、その延在方向において捻られていてもよい。このようにすると、一対の第1部分24に生ずる抵抗を最小に抑えることができ、又は、一対の第1部分24において推力を発生させることができるので、推進性能をより一層向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、本実施形態に係る船舶の船尾部分を下方から見た状態で示す斜視図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図3】図3は、図2のII−II線断面図である。
【図4】図4は、従来の船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図5】図5は、従来の他の船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図6】図6は、本実施形態の第1変形例に係る船舶の舵部分を示す斜視図である。
【図7】図7は、本実施形態の第1変形例に係る船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図8】図8は、本実施形態の第2変形例に係る船舶の舵部分を示す斜視図である。
【図9】図9は、本実施形態の第3変形例に係る船舶の舵部分を示す斜視図である。
【図10】図10は、本実施形態の第4変形例に係る船舶の舵部分を示す斜視図である。
【図11】図11は、本実施形態の第5変形例に係る船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図12】図12の(a)は図11のXIIA−XIIA線断面図であり、図12の(b)は図11のXIIB−XIIB線断面図である。
【符号の説明】
【0039】
10…船舶、12…船体、14…スクリュープロペラ、16…舵、18…取付部材、22…舵軸、24…第1部分、26…第2部分、28…軸部材。
【技術分野】
【0001】
本発明は、舵の取付構造及び船舶に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、舵の取付構造として、舵軸及びラダーホーンによって舵を船体から吊り下げるようにしたものや、舵の上端部を舵軸で支持し、舵の下端部をシューピースで支持するようにしたものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】関西造船協会、「造船設計便覧」、第4版、海文堂出版株式会社、昭和58年8月8日、p.438
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、船体に対して固定されたラダーホーンによる舵の取付構造の場合、舵を支える必要があることから、旋回性能の向上に寄与しないラダーホーンがある程度大きくて厚いものとならざるを得ず、ラダーホーンの面積と操船のために必要な舵の可動部面積との合計面積に対する当該舵の可動部面積の割合が相対的に小さくなっていた。そのため、合計面積が大きいにもかかわらず十分な旋回性能を発揮することができなかった。
【0004】
また、ラダーホーンは船体に対して固定されているので、旋回性能の向上に寄与しないのみならず、大きくて厚いラダーホーンが、スクリュープロペラの後流に入らない位置において抵抗として作用してしまい、また、スクリュープロペラの後流に入る位置においても抵抗として作用してしまうことがあり、これによって推進性能の低下をもたらすことがあった。
【0005】
一方、後方に向けて船底部分から突設されたシューピースによる舵の取付構造の場合、ラダーホーンによる舵の取付構造と比較して舵の面積を大きくすることができるものの、シューピースがスクリュープロペラの下に配置されているので、船底からスクリュープロペラ及び舵に向かう水流を妨げていた。そのため、船底からスクリュープロペラ及び舵に向かう水流がシューピースに衝突することで、シューピース及びその近傍において流れの淀みと乱れが発生して振動源となると共にスクリュープロペラにおいてキャビテーションを発生させてしまうことがあった。その結果、推進性能の低下をもたらしていた。
【0006】
本発明は、旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能な舵の取付構造及び船舶を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る舵の取付構造は、船体への舵の取付構造であって、一端が船体に固定されると共に船体の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分、及び、一対の第1の部分の他端同士を接続する第2部分を有する取付部材を備え、舵は、舵軸を介して船体に対し回動可能に取り付けられていると共に、一対の第1部分の間に位置するように配置された状態で、舵軸又は舵軸と異なる他の軸部材を介して第2部分に対し回動可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る舵の取付構造では、舵軸と共に、一対の第1部分及び第2部分を有する取付部材によって、舵を船体に取り付けている。そのため、ラダーホーンを必要とせず、またはラダーホーンを併用した場合でも従来よりも十分小さくすることができるので、舵の可動部面積を大きくすることができる。その結果、旋回性能の向上を図ることが可能となる。また、このように、ラダーホーンが必要でなくなり、または従来の舵の取付構造と比較してラダーホーンが小さくなることにより、ラダーホーンに作用する抵抗が従来と比較して低減されるので、推進性能の向上を図ることが可能となる。さらに、本発明に係る舵の取付構造では、シューピースも必要としないので、船底からスクリュープロペラ及び舵に向かう水流がシューピースに衝突して淀んだり乱れたりすることによる振動及びキャビテーションの発生が抑制され、推進性能の更なる向上を図ることが可能となる。従って、本発明に係る舵の取付構造では、旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能となっている。
【0009】
また、一対の第1部分は、船首寄りの先端部から当該先端部に対して船首よりも離れた後端部に向かうにつれて徐々に厚くなりその後徐々に薄くなる翼形状を呈していることが好ましい。このようにすると、一対の第1部分に生ずる抵抗を小さく抑えることができるのみならず、場合によっては一対の第1部分において推力を発生させることができるので、推進性能を一層向上させることが可能となる。
【0010】
また、一対の第1部分は、当該一対の第1部分が設けられている位置における流れによって生ずる抵抗が最小となるように、その延在方向において捻られていることが好ましい。このようにすると、一対の第1部分に生ずる抵抗を最小に抑えることができるので、推進性能をより一層向上させることが可能となる。
【0011】
また、一対の第1部分は、当該一対の第1部分が設けられている位置における流れによって船体の前方に向かう推力が発生するように、その延在方向において捻られていることが好ましい。このようにすると、一対の第1部分において推力を発生させることができるので、推進性能をより一層向上させることが可能となる。
【0012】
また、第2部分は、船首寄りの先端部が船首側に向けて突出した凸曲面とされ、当該先端部に対して船首よりも離れた後端部が先細り状とされた涙滴形状を呈していることが好ましい。このようにすると、プロペラ後流が第2部分においてスムーズに流れることとなるので、推進性能を一層向上させることが可能となる。
【0013】
本発明に係る船舶は、船体と、舵と、一端が船体に固定されると共に船体の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分、及び、一対の第1の部分の他端同士を接続する第2部分を有する取付部材とを備え、舵は、舵軸を介して船体に対し回動可能に取り付けられていると共に、一対の第1部分の間に位置するように配置された状態で、舵軸又は舵軸と異なる他の軸部材を介して第2部分に対し回動可能に取り付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能な舵の取付構造及び船舶を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0016】
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る船舶10の構造について説明する。船舶10は、船体12と、スクリュープロペラ14と、舵16と、取付部材18とを備える。
【0017】
船体12は、図1及び図2に示されるように、船尾部12aと、下方に向いた下向船尾部12bとを有している。船尾部12aには、半球状を呈する突出部20の先端部分にスクリュープロペラ14が設置されている。
【0018】
スクリュープロペラ14は、自身が回転することにより、スクリュープロペラ14よりも後方(船体12の船首から船尾に向かう方向)に位置する舵16に向けて回転成分を含むプロペラ後流を発生させることができるようになっている。船舶10は、主にこのスクリュープロペラ14によって推力を得て前進する。
【0019】
下向船尾部12bには、船体12に対し回動可能となるように、舵16がその上端部16aにおいて舵軸22を介して取り付けられている。そのため、スクリュープロペラ14を回転させた状態で、図示しない舵取機によって舵軸22を介して舵12の角度を変えることで、船舶10の進行方向を変更し、針路に合わせることができる。
【0020】
舵16は、図3に示されるように、船首寄りの先端部16cと、先端部16cに対して船首よりも離れた後端部16dとを有している。舵16は、先端部16cから後端部16dに向かうにつれて徐々に厚くなりその後徐々に薄くなる翼形状を呈している。
【0021】
図1及び図2に戻って、取付部材18は、一対の第1部分24及び第2部分26を有している。一対の第1部分24は、船体12の幅方向に沿って並ぶと共に、舵16を間に位置させるように配置されている。一対の第1部分24は、図3に示されるように、船首寄りの先端部24cと、先端部24cに対して船首よりも離れた後端部24dとを有している。一対の第1部分24は、先端部24cから後端部24dに向かうにつれて徐々に厚くなりその後徐々に薄くなる翼形状を呈している。
【0022】
図1及び図2に戻って、一対の第1部分24の上端部24aは、下向船尾部12bに固定されている。一対の第1部分24の下端部24b同士は、第2部分26によって接続されている。なお、一対の第1部分24の上端部24aと下向船尾部12b、及び、一対の第1部分24の下端部24b同士と第2部分26とは、例えば溶接によって接合することができる。
【0023】
第2部分26は、軸部材28を介して、舵16をその下端部16bにおいて回動可能に支持している。従って、舵16は、舵軸22及び取付部材18によって下向船尾部12bに取り付けられている。
【0024】
ところで、従来、舵の取付構造として、舵軸22及びラダーホーン110によって舵16を船体12から吊り下げるようにした船舶101(図4参照)や、舵16の上端部を舵軸22で支持し、舵16の下端部16bをシューピース112で支持するようにした船舶102(図5参照)が知られている。
【0025】
船体101に対して固定されたラダーホーン110による、図4に示されるような舵16の取付構造の場合、舵16を支える必要があることから、旋回性能の向上に寄与しないラダーホーン110がある程度大きくて厚いものとならざるを得ず、ラダーホーン110の面積と操船のために必要な舵16の可動部面積との合計面積に対する当該舵16の可動部面積の割合が相対的に小さくなっていた。そのため、合計面積が大きいにもかかわらず十分な旋回性能を発揮することができなかった。
【0026】
また、ラダーホーン110は船体12に対して固定されているので、旋回性能の向上に寄与しないのみならず、大きくて厚いラダーホーン110が、スクリュープロペラ14の後流に入らない位置において抵抗として作用してしまい、また、スクリュープロペラ14の後流に入る位置においても抵抗として作用してしまうことがあり、これによって推進性能の低下をもたらすことがあった。
【0027】
一方、図5に示されるような、後方に向けて船底12c部分から突設されたシューピース112による舵16の取付構造の場合、ラダーホーン110による舵16の取付構造と比較して舵16の面積を大きくすることができるものの、シューピース112がスクリュープロペラ14の下に配置されているので、船底12cからスクリュープロペラ14及び舵に向かう水流WFを妨げていた。そのため、船底12cからスクリュープロペラ14及び舵16に向かう水流WFがシューピース112に衝突することで、シューピース112及びその近傍において流れの淀みと乱れが発生して振動源となると共にスクリュープロペラ14においてキャビテーションを発生させてしまうことがあった。その結果、推進性能の低下をもたらしていた。
【0028】
しかしながら、以上のような本実施形態においては、舵軸22と共に、一対の第1部分24及び第2部分26を有する取付部材18によって、舵16を船体12に取り付けている。そのため、ラダーホーン110を必要とせず、またはラダーホーン110を併用した場合でも従来よりも十分小さくすることができるので、舵16の可動部面積を大きくすることができる。その結果、旋回性能の向上を図ることが可能となる。また、ラダーホーン110が必要なくなり、または従来の舵の取付構造と比較してラダーホーン110が小さくなることにより、ラダーホーン110に作用する抵抗が従来と比較して低減されるので、推進性能の向上を図ることが可能となる。さらに、本実施形態においては、シューピース112も必要としないので、船底12cからスクリュープロペラ14及び舵16に向かう水流WFがシューピース112に衝突して淀んだり乱れたりすることによる振動及びキャビテーションの発生が抑制され、推進性能の更なる向上を図ることが可能となる。従って、本実施形態に係る舵16の取付構造では、旋回性能の向上と推進性能の向上との両立を図ることが可能となっている。
【0029】
また、従来のようなラダーホーン110による舵16の取付構造の場合、舵16及びラダーホーン110を配置できる場所は船体12が所定の形状とされている部分に限られるので、旋回性能を向上するためにラダーホーン110及び舵16を大きくすると、それに伴い船体12の形状が制限されてしまうが、本実施形態においては、ラダーホーン110を必要とせず、またはラダーホーン110を併用した場合でも従来よりも十分小さくすることができるので、船体12の形状の設計の自由度を高めることが可能となっている。
【0030】
また、本実施形態においては、一対の第1部分24が翼形状を呈している。そのため、一対の第1部分24に生ずる抵抗を小さく抑えることができるのみならず、場合によっては一対の第1の部分24において推力を発生させることができる(一対の第1部分24において回転流の流れをスムーズにすることができる)ので、推進性能を一層向上させることが可能となる。
【0031】
なお、一般的に、省エネルギーの観点から、軽い喫水(浅い喫水)で航行することが好ましい。この点、従来のようにシューピース112が設けられている場合には、スクリュープロペラ14を船体12に対して相対的に上方に配置せざるを得ないので、意図的にバラストを搭載して、ある程度船体12を水中に沈めた状態での航行を要することがあった。しかしながら、本実施形態においては、舵16が舵軸22及び取付部材18によって船体12に取り付けられており、シューピース112を必要としないので、スクリュープロペラ14を船体12に対して相対的に下方に配置できるようになっている。そのため、バラスト搭載量を減らすことができるので、省エネルギー化を達成することが可能となっている。
【0032】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、図6及び図7に示されるように、舵16の先端部16aから後端部16bに向かう切り欠き部30が先端部16a側に設けられており、この切り欠き部30内に第2部分26が配置されたものであってもよい。この場合、舵16の先端部16a側であれば、任意の位置に切り欠き部30を設けることができる。
【0033】
また、図8に示されるように、舵16の先端部16aから後端部16bに向かう切り欠き部30が先端部16a側に設けられており、この切り欠き部30内に第2部分26が配置されると共に、小型のラダーホーン32を備えるものであってもよい。ラダーホーン32は、その先端部32aが、舵16の先端部16aと同様に、先端部16cから後端部16dに向かうにつれて徐々に厚くなっている。ラダーホーン32は、舵16の上端側突部16eと嵌合される凹部32bを有している。舵16は、舵16の上端側突部16eに固設された舵軸22を介して、船体12及びラダーホーン32に対し回動自在に取り付けられている。この場合も、舵16の先端部16a側であれば、任意の位置に切り欠き部30を設けることができる。
【0034】
なお、図6〜図8においては、舵16の先端部16a側に切り欠き部30が設けられていたが、第2部分26を配置可能な貫通孔(図示せず)を舵16に設けるようにしてもよい。
【0035】
また、図9に示されるように、小型のラダーホーン32を備えており、第2部分26がこのラダーホーン32によって構成されているものであってもよい。
【0036】
また、図10に示されるように、第2部分26を、船首寄りの先端部26aが船首側に突出した凸曲面とされ、先端部26aに対して船首よりも離れた後端部26bが先細り状とされた涙滴形状としてもよい。このようにすると、スクリュープロペラ14によって発生された回転流が第2部分26においてスムーズに流れることとなるので、推進性能を一層向上させることが可能となる。
【0037】
また、図11及び図12に示されるように、一対の第1部分24が、当該一対の第1部分24が設けられている位置における流れによって生ずる抵抗が最小となるように、又は、当該一対の第1部分24が設けられている位置における流れによって船体12の前方に向かう推力が発生するように、その延在方向において捻られていてもよい。このようにすると、一対の第1部分24に生ずる抵抗を最小に抑えることができ、又は、一対の第1部分24において推力を発生させることができるので、推進性能をより一層向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、本実施形態に係る船舶の船尾部分を下方から見た状態で示す斜視図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図3】図3は、図2のII−II線断面図である。
【図4】図4は、従来の船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図5】図5は、従来の他の船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図6】図6は、本実施形態の第1変形例に係る船舶の舵部分を示す斜視図である。
【図7】図7は、本実施形態の第1変形例に係る船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図8】図8は、本実施形態の第2変形例に係る船舶の舵部分を示す斜視図である。
【図9】図9は、本実施形態の第3変形例に係る船舶の舵部分を示す斜視図である。
【図10】図10は、本実施形態の第4変形例に係る船舶の舵部分を示す斜視図である。
【図11】図11は、本実施形態の第5変形例に係る船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図12】図12の(a)は図11のXIIA−XIIA線断面図であり、図12の(b)は図11のXIIB−XIIB線断面図である。
【符号の説明】
【0039】
10…船舶、12…船体、14…スクリュープロペラ、16…舵、18…取付部材、22…舵軸、24…第1部分、26…第2部分、28…軸部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船体への舵の取付構造であって、
一端が前記船体に固定されると共に前記船体の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分、及び、前記一対の第1の部分の他端同士を接続する第2部分を有する取付部材を備え、
前記舵は、舵軸を介して前記船体に対し回動可能に取り付けられていると共に、前記一対の第1部分の間に位置するように配置された状態で、前記舵軸又は前記舵軸と異なる他の軸部材を介して前記第2部分に対し回動可能に取り付けられていることを特徴とする舵の取付構造。
【請求項2】
前記一対の第1部分は、船首寄りの先端部から当該先端部に対して前記船首よりも離れた後端部に向かうにつれて徐々に厚くなりその後徐々に薄くなる翼形状を呈していることを特徴とする請求項1に記載された舵の取付構造。
【請求項3】
前記一対の第1部分は、当該一対の第1部分が設けられている位置における流れによって生ずる抵抗が最小となるように、その延在方向において捻られていることを特徴とする請求項1又は2に記載された舵の取付構造。
【請求項4】
前記一対の第1部分は、当該一対の第1部分が設けられている位置における流れによって前記船体の前方に向かう推力が発生するように、その延在方向において捻られていることを特徴とする請求項1又は2に記載された舵の取付構造。
【請求項5】
前記第2部分は、前記船首寄りの先端部が船首側に向けて突出した凸曲面とされ、当該先端部に対して前記船首よりも離れた後端部が先細り状とされた涙滴形状を呈していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載された舵の取付構造。
【請求項6】
船体と、
舵と、
一端が前記船体に固定されると共に前記船体の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分、及び、前記一対の第1の部分の他端同士を接続する第2部分を有する取付部材とを備え、
前記舵は、舵軸を介して前記船体に対し回動可能に取り付けられていると共に、前記一対の第1部分の間に位置するように配置された状態で、前記舵軸又は前記舵軸と異なる他の軸部材を介して前記第2部分に対し回動可能に取り付けられていることを特徴とする船舶。
【請求項1】
船体への舵の取付構造であって、
一端が前記船体に固定されると共に前記船体の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分、及び、前記一対の第1の部分の他端同士を接続する第2部分を有する取付部材を備え、
前記舵は、舵軸を介して前記船体に対し回動可能に取り付けられていると共に、前記一対の第1部分の間に位置するように配置された状態で、前記舵軸又は前記舵軸と異なる他の軸部材を介して前記第2部分に対し回動可能に取り付けられていることを特徴とする舵の取付構造。
【請求項2】
前記一対の第1部分は、船首寄りの先端部から当該先端部に対して前記船首よりも離れた後端部に向かうにつれて徐々に厚くなりその後徐々に薄くなる翼形状を呈していることを特徴とする請求項1に記載された舵の取付構造。
【請求項3】
前記一対の第1部分は、当該一対の第1部分が設けられている位置における流れによって生ずる抵抗が最小となるように、その延在方向において捻られていることを特徴とする請求項1又は2に記載された舵の取付構造。
【請求項4】
前記一対の第1部分は、当該一対の第1部分が設けられている位置における流れによって前記船体の前方に向かう推力が発生するように、その延在方向において捻られていることを特徴とする請求項1又は2に記載された舵の取付構造。
【請求項5】
前記第2部分は、前記船首寄りの先端部が船首側に向けて突出した凸曲面とされ、当該先端部に対して前記船首よりも離れた後端部が先細り状とされた涙滴形状を呈していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載された舵の取付構造。
【請求項6】
船体と、
舵と、
一端が前記船体に固定されると共に前記船体の幅方向に沿って並ぶ一対の第1部分、及び、前記一対の第1の部分の他端同士を接続する第2部分を有する取付部材とを備え、
前記舵は、舵軸を介して前記船体に対し回動可能に取り付けられていると共に、前記一対の第1部分の間に位置するように配置された状態で、前記舵軸又は前記舵軸と異なる他の軸部材を介して前記第2部分に対し回動可能に取り付けられていることを特徴とする船舶。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−1249(P2009−1249A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−166890(P2007−166890)
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(503218067)住友重機械マリンエンジニアリング株式会社 (55)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(503218067)住友重機械マリンエンジニアリング株式会社 (55)
[ Back to top ]