説明

舶用推進プラント

【課題】過熱蒸気温度と再熱蒸気温度との温度差を種々な条件によらず適正な範囲に維持し、安全で自由な運転が行える舶用推進プラントを提供する。
【解決手段】一軸上に高圧タービン9および中圧タービン11を備える推進用タービン3と、主炉31の後流に再熱バーナ53および再熱器61を含む再熱炉29を有する再熱ボイラ5と、過熱蒸気温度がスイッチで設定の設定過熱蒸気温度になり、再熱蒸気温度がローセレクタで設定の設定再熱蒸気温度になるようにする蒸気温度制御部77と、を備え、ローセレクタには、再熱蒸気温度設定値、過熱蒸気温度および主バーナ33への燃料供給量に対応する過熱蒸気温度の内、最も低い値を設定再熱蒸気温度とする機能が備えられ、スイッチには、過熱蒸気温度設定値、再熱蒸気温度および再熱バーナ53への燃料供給量に対応する再熱蒸気温度の内いずれか1つを選定する機能を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舶用推進プラントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、LNGC(Liquefied Natural Gas Carrier)などの船舶においては、主機として蒸気タービンを用いた舶用推進プラントが多用されている。
このような舶用推進プラントでは、効率を向上させるために、複数の蒸気タービンが用いられている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
すなわち、蒸気源である舶用ボイラに過熱器および再熱器を備えている。このような舶用ボイラでは、たとえば、特許文献2に示されるように、蒸発管群の下流側に過熱器を配置した過熱器パスと、再熱器を配置した再熱器パスとを並列に設けたもの、特許文献3に示されるように、過熱器を蒸発管群の上流側に配置し、再熱器を蒸発管群の後流側に設けた再熱バーナを備えた再熱炉の上部に設けたものがある。
【0003】
過熱器からの過熱蒸気で高圧タービンは回転駆動される。高圧タービンから排気された蒸気は再熱器によって再加熱された後、再熱蒸気が中圧タービンへ供給され、中圧タービンを回転駆動する。
船舶では、舶用推進プラントは機関室に設置されるが、設置スペース(特に、船幅方向)に制約があるので、高圧タービンおよび中圧タービンは一軸上に配置され、共通のケーシングに収容されているのが一般的である。
このため、過熱蒸気と再熱蒸気とが同じケーシング内に供給されることになるので、過熱蒸気および再熱蒸気にある程度の温度差(たとえば、タービン負荷によって異なるが、40℃〜80℃以上)があると、ケーシングの熱変形および熱応力によって蒸気漏れが発生する懸念がある。
【0004】
舶用推進プラントとして用いられる蒸気タービンは、常に可変速運転が求められる点が、定格速度で運用される陸用の事業用蒸気タービンと異なっている。
港湾航行において、舶用主機として用いられる蒸気タービンは、常に、増減速運転による柔軟な操作が求められるので、負荷変動の頻度は陸用の事業用蒸気タービンと比べても非常に多い。したがって、陸用の事業用蒸気タービンの制御方法をそのまま利用することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−223358号公報
【特許文献2】特開2009−103344号公報
【特許文献3】特開2009−97802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に示されるものでは、再熱蒸気温度を過熱蒸気温度に対して所定温度低くなるように制御されている。言い換えれば、再熱蒸気温度は、過熱蒸気温度に基づいて制御されていることになるが、過熱蒸気温度は再熱蒸気温度に基づいて制御されていない。
ところで、港湾航行では、燃焼ガスが再熱器パスに入るのを止めた非再熱モードで運転されるが、このときの所定温度は200℃と設定されており、上述した蒸気漏れの許容温度と比較して著しく大きな温度差となっている。
すなわち、特許文献2に示されるものは、舶用ボイラの運転効率を向上させ、安定した運転が行えることを目指したものであり、蒸気タービンでの蒸気漏れについては、何ら考慮していないものである。
また、過熱蒸気および再熱蒸気の温度を測定して、その測定値に基づいてのみ制御しているので、特に、負荷変動が大きく、バーナの燃焼状態が大きく変動するような状態では、制御遅れが発生し、安定した制御を行えない恐れがある。このため、安定した制御とするために、舶用ボイラの運転条件および運転方法に制約が発生する可能性があり、船舶の自由な運航が制限される恐れがある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑み、過熱蒸気温度と再熱蒸気温度との温度差を種々な条件によらず適正な範囲に維持し、安全で自由な運転が行える舶用推進プラントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の一態様は、高圧タービンおよび低圧側タービンが一軸上に配置され、共通のケーシングに収容された推進用タービンと、主バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉から過熱器および蒸発管群を通過し、過熱蒸気を前記高圧タービンへ供給する主ボイラと、前記蒸発管群の後流側に配置され、再熱バーナを備えた再熱炉と、該再熱炉の上部側に配置され、前記高圧タービンの出口蒸気を前記再熱バーナで加熱して、前記低圧側タービンへ再熱蒸気を供給する再熱器とを有する再熱ボイラと、前記過熱蒸気の過熱蒸気温度を過熱蒸気温度設定器で設定された設定過熱蒸気温度になるように制御するとともに前記再熱蒸気の再熱蒸気温度を再熱蒸気温度設定器で設定された設定再熱蒸気温度になるように制御する制御部と、を備え、前記再熱蒸気温度設定器には、任意の値に設定できる再熱蒸気温度設定値、前記過熱蒸気温度および前記主バーナへ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度の内、最も低い値を設定再熱蒸気温度とする機能が備えられ、前記過熱蒸気温度設定器は、任意の値に設定できる過熱蒸気温度設定値、前記再熱蒸気温度および前記再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度のいずれか1つを選定する機能が備えられている舶用推進プラントである。
【0009】
本態様によると、再熱ボイラの過熱器で発生した過熱蒸気は高圧タービンへ供給され、高圧タービンを回転駆動する。高圧タービンから排気された蒸気は再熱ボイラの再熱器によって再加熱された後、再熱蒸気が中圧タービンへ供給され、中圧タービンを回転駆動する。
制御部は、過熱蒸気の過熱蒸気温度を過熱蒸気温度設定器で設定された設定過熱蒸気温度になるように制御するとともに前記再熱蒸気の再熱蒸気温度を再熱蒸気温度設定器で設定された設定再熱蒸気温度になるように制御する。
このとき、再熱蒸気温度設定器には、任意の値に設定できる再熱蒸気温度設定値、過熱蒸気温度および主バーナへ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度の内、最も低い値を設定再熱蒸気温度とする機能が備えられているので、設定再熱蒸気温度は、過熱蒸気温度および主バーナへ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度が再熱蒸気温度設定値よりも小さい場合、過熱蒸気温度および主バーナへ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度によって設定されることになる。言い換えれば、設定再熱蒸気温度は、過熱蒸気温度になるように制御されることになる。
【0010】
また、過熱蒸気温度設定器は、任意の値に設定できる過熱蒸気温度設定値、再熱蒸気温度および再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度のいずれか1つを選定する機能が備えられているので、たとえば、これらの内、最も低い値を設定過熱蒸気温度とすると、設定過熱蒸気温度は、再熱蒸気温度および再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度が過熱蒸気温度設定値よりも小さい場合、再熱蒸気温度および再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度によって設定されることになる。言い換えれば、設定過熱蒸気温度は、再熱蒸気温度になるように制御されることになる。このとき、設定過熱蒸気温度は、タービン負荷が小さく、再熱バーナが止められている場合、再熱蒸気温度よりも許容温度差の範囲内で温度が高くなるように設定されるようにされていてもよい。
なお、再熱蒸気温度設定値および過熱蒸気温度設定値は、通常定格運転状態における温度に設定されるので、高負荷で長時間運転されれば、再熱蒸気温度および過熱蒸気温度は再熱蒸気温度設定値および過熱蒸気温度設定値に一致するようになる。
この場合、過熱蒸気温度設定器は、過熱蒸気温度設定値を選定するようにしてもよい。
このように、過熱蒸気温度設定器は、基本的には最も低い値を設定過熱蒸気温度とするが、運航形態や、再熱バーナの投入/非投入等の状況に応じて選定する値を設定することができる。
【0011】
主バーナあるいは再熱バーナへ供給される燃料供給量が変化すると、その結果として燃焼量が、すなわち、過熱量あるいは再熱量が変化して過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度が変化する。これらの燃料供給量は、ある時間一定である場合には、過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度はその量に見合った温度となる。したがって、主バーナあるいは再熱バーナへ供給される燃料供給量は、過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度の変化を先取りする指標である。
再熱蒸気温度設定値あるいは過熱蒸気温度設定値の選定項目に、主バーナへ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度、あるいは、再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度が存在するので、特に、負荷が変動している状態では、測定される過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度よりも早くこれらの変化を把握することができる。これにより、再熱蒸気温度および過熱蒸気温度の温度差を速く収斂させることができる。
【0012】
このように、再熱蒸気温度および過熱蒸気温度は相互に一致するように制御されるので、過熱蒸気温度と再熱蒸気温度との温度差は、種々な条件、すなわち、再熱ボイラの構造および特性、あるいは、舶用推進プラントの負荷および運転条件等によらず、適正な範囲内に維持することができる。これにより、舶用推進プラントは安全で自由な運転を行なうことができる。
【0013】
前記態様では、前記過熱蒸気温度設定器は、船舶の運航モードによって、設定過熱蒸気温度とする任意の値に設定できる過熱蒸気温度設定値、前記再熱蒸気温度および前記再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度が選定されるように構成されていてもよい。
【0014】
船舶には、大きく分けて港湾内を航行する港湾航行モードと、外洋を航行する航海モードと、があり、さらにそれらの中でいくつかの運航モードに分けられる。航海モードでは、基本的に定格負荷で長時間運転されるので、再熱蒸気温度および過熱蒸気温度は再熱蒸気温度設定値および過熱蒸気温度設定値に一致するようになる。したがって、航海モードでは、たとえば、過熱蒸気温度設定器は、過熱蒸気温度設定値を設定過熱蒸気温度とするように設定してもよい。
一方、港湾航行モードでは、負荷自体が小さいため、一般に再熱バーナが止められ、再熱器は主バーナの燃焼ガスの残熱量で再熱することになる。したがって、再熱蒸気温度は、過熱蒸気温度設定値よりも大幅に小さくなるので、過熱蒸気温度設定器は、たとえば、再熱蒸気温度あるいは再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度を設定過熱蒸気温度とするように設定してもよい。特に、負荷変動が著しい場合には、再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度を用いるようにしてもよい。
【0015】
前記態様では、前記過熱蒸気温度設定器および再熱蒸気温度設定器では、前記ケーシングの温度の蒸気温度変化に対する過渡特性を考慮して設定過熱蒸気温度および設定再熱蒸気温度を選定するようにしてもよい。
【0016】
蒸気温度が変化してもその変化に応じてケーシングの温度が変化するには、タイムラグがあるので、予めケーシングの温度の蒸気温度変化に対する過渡特性を測定しておいて、この過渡特性を考慮して設定過熱蒸気温度および設定再熱蒸気温度を選定するようにすると、制御の安定性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、再熱蒸気温度設定器には、任意の値に設定できる再熱蒸気温度設定値、過熱蒸気温度および主バーナへ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度の内、最も低い値を設定再熱蒸気温度とする機能が備えられ、過熱蒸気温度設定器は、任意の値に設定できる過熱蒸気温度設定値、再熱蒸気温度および再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度のいずれか1つを選定し、基本的に最も低い値を設定過熱蒸気温度とする機能が備えられているので、過熱蒸気温度と再熱蒸気温度との温度差は、種々な条件、すなわち、再熱ボイラの構造および特性、あるいは、舶用推進プラントの負荷および運転条件等によらず、適正な範囲内に維持することができ、舶用推進プラントは安全で自由な運転を行なうことができる。
また、再熱蒸気温度設定値あるいは過熱蒸気温度設定値の選定項目に、主バーナへ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度、あるいは、再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度が存在するので、特に、負荷が変動している状態では、測定される過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度よりも早くこれらの変化を把握することができ、再熱蒸気温度および過熱蒸気温度の温度差を速く収斂させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる舶用推進プラントの概略構成を説明する模式図である。
【図2】図1の蒸気温度制御部の構成を説明するブロック図である。
【図3】主バーナの燃料流量と過熱蒸気温度との関係を示すグラフである。
【図4】再熱バーナの燃料流量と再熱蒸気温度との関係を示すグラフである。
【図5】LNG船の運航モードを説明するグラフである。
【図6】タービン負荷と蒸気温度との関係を示すグラフである。
【図7】タービン負荷と蒸気温度との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の第二実施形態にかかる舶用推進プラントの蒸気温度制御部の構成を説明するブロック図である。
【図9】ケーシングの温度の蒸気温度変化に対する過渡特性を例示するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
[第一実施形態]
この発明の第一実施形態にかかる舶用推進プラントについて、図1から図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかる舶用推進プラントの概略構成を説明する模式図である。図2は、図1の蒸気温度制御部の構成を説明するブロック図である。
本実施形態にかかる舶用推進プラント1は船舶、たとえば、LNG船の主機として用いられるものである。
【0020】
舶用推進プラント1には、推進用タービン3と、再熱ボイラ5と、推進器としてのプロペラ7とが備えられている。
推進用タービン3には、高圧タービン9と、中圧タービン(低圧側タービン)11と、低圧タービン13と、後進用タービン15とが備えられている。
高圧タービン9と中圧タービン11とは、一本の回転軸(軸)17を介して連結されており、ケーシング19の内部に収容されている。ケーシング19は、たとえば、上下に2分割された状態で製造され、下半分に高圧タービン9および中圧タービン11を収納した後、上半分を重ねて、たとえば、ボルト等によって接合される。
【0021】
低圧タービン13と後進タービン15とは、一本の回転軸(軸)21を介して連結されている。
回転軸17および回転軸21は、減速機23に接続されている。減速機23には、プロペラ軸25を介してプロペラ7が接続されている。プロペラ軸25には、軸発電機26が取り付けられている。
【0022】
再熱ボイラ5には、主炉(主ボイラ)27と、再熱炉29とが備えられている。主炉27には、中空の略直方体形状をした火炉31と、火炉31の上部に設置された主バーナ33と、フロントバンクチューブ35と、複数のU字管で構成された過熱器37と、蒸発管群39と、水ドラム41と、蒸気ドラム43と、が備えられている。
火炉31の壁部には、ウォールチューブ45が配置されている。主バーナ33には、図示しない燃料源から燃料配管47によって燃料が供給されている。燃料配管47には、燃料の供給量を調節する流量調節弁49と、流量調節弁49の下流側で燃料の供給量を検出する流量計51とが備えられている。
【0023】
再熱炉29は、主炉27の蒸発管群39の後流側に上下方向に延在して配置され、主バーナ33の燃焼で発生した燃焼ガスの通路となるように構成されている。再熱炉29の下部には、再熱バーナ53が備えられている。
再熱炉29の上部には、再熱器61が備えられている。
【0024】
過熱器37は、蒸発管群39側の端部が蒸気ドラム43から飽和蒸気を受け取り、火炉31側の端部まで通過する間に過熱して過熱蒸気とする。過熱蒸気は、過熱器37の火炉31の端部から過熱器出口配管63を通って、高圧タービン9に導入される。
過熱器出口配管63には、途中で分岐し、後進タービン15に過熱蒸気を供給する過熱分岐配管65が備えられている。分岐部よりも下流側の過熱器出口配管63および過熱分岐配管65には、それぞれ開閉弁67,68が備えられている。開閉弁67,68を選択的に開閉することによって過熱蒸気は、高圧タービン9あるいは後進タービン15のいずれかに供給される。
過熱器出口配管63には、過熱蒸気の温度である過熱蒸気温度を検出する温度計69が備えられている。
【0025】
高圧タービン9の出口蒸気は、再熱器61の下部端部に導入され、主バーナ33の燃焼で発生した燃焼ガスの残部および再熱バーナ53の燃焼ガスで加熱される。再熱器61で再加熱された再熱蒸気は、再熱器61の上端部から再熱器出口配管71を通って中圧タービン11に導入される。
再熱器出口配管71には、再熱蒸気の温度である再熱蒸気温度を検出する温度計73が備えられている。
【0026】
舶用推進プラント1には、運転の全体制御を行う本体制御部75が備えられている。本体制御部75には、過熱蒸気および再熱蒸気の温度を制御する蒸気温度制御部(制御部)77が備えられている。
蒸気温度制御部77には、過熱蒸気温度を制御する過熱蒸気制御器79と、過熱蒸気制御器79へ設定過熱蒸気温度を供給するスイッチ(過熱蒸気温度設定器)81と、再熱蒸気温度を制御する再熱蒸気制御器83と、再熱蒸気制御器83へ設定再熱蒸気温度を供給するローセレクタ(再熱蒸気温度設定器)85と、が備えられている。
【0027】
過熱蒸気制御器79は、PI制御器であり、フィードバック信号として温度計69で測定した過熱蒸気温度が、スイッチ81から送られる設定過熱蒸気温度になるように制御信号を出力する。
スイッチ81には、任意の値に設定できる過熱蒸気温度設定値87、温度計73で測定された再熱蒸気温度および流量計59で測定した再熱バーナ53へ供給される燃料供給量が供給される。
再熱バーナ53へ供給される燃料供給量と、再熱蒸気温度とは、図4に示されるような関係である。これにより、再熱バーナ53へ供給される燃料供給量が分かると、それがある時間一定である場合の再熱蒸気温度が算出できることになる。スイッチ81は、再熱バーナ53へ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度を算出する。スイッチ81は、過熱蒸気温度設定値87、温度計73で測定された再熱蒸気温度および再熱バーナ53へ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度を比較し、最も低い値を設定過熱蒸気温度として過熱蒸気制御器79へ供給する。
【0028】
なお、スイッチ81には、本体制御部75で設定された運航モード89が入力されるように構成されている。スイッチ81は、入力された運航モード89によって、設定過熱蒸気温度として選定する過熱蒸気温度設定値87、温度計73で測定された再熱蒸気温度および再熱バーナ53へ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度を選定するようにされている。
【0029】
図5は、船舶の典型的な運航モード89を例示している。船舶は港で停止した状態で荷積みを行い、載荷状態で目的地まで載荷航海し、目的地で荷降ろしし、空荷のバラスト状態で帰港するバラスト航海する。これを繰り返す。
船舶は、港湾内では、低速で運航されるので、推進用タービン3および再熱ボイラ5は低負荷で運転される。したがって、荷積み後の港湾航行では、停止状態から港湾航行速度まで加速する港湾航行増速モード(1)および港湾航行速度で運航する港湾航行フルモード(2)が行われる。
【0030】
外洋に出ると、航海速度で運航されるので、推進用タービン3および再熱ボイラ5は高負荷で運転される。したがって、港湾航行速度から航海速度まで増速する負荷増加モード(3)、航海速度で運航される航海モード(4)、目的地に近付いて港湾航行速度まで減速する負荷減少モード(6)が行われる。
また、途中で煤を除去するスーツブロワモード(5)が行われることもある。
目的地の港湾では、港湾航行速度で運航する港湾航行フルモード(7)で移動した後、停止するために港湾航行速度から減速する港湾航行減速モード(8)が行われる。
【0031】
さらに、緊急時に、航海速度から停止し、後進する緊急後進モード(9)、あるいは、航海速度から停止する停船モード(10)がある。これ以外にも運航モードはあるがここでは説明を省略する。
バラスト航海でも基本的には、同じ運航モードで運転される。
推進用タービン3および再熱ボイラ5が低負荷で運転される港湾航行増速モード(1)、港湾航行フルモード(2),(7)および港湾航行減速モード(8)では、再熱バーナ53の燃焼は停止されている。
【0032】
このような運航モード89では、再熱器61は主バーナ33の燃焼ガスの残熱量で再熱することになるので、再熱蒸気温度は、過熱蒸気温度設定値よりも大幅に小さくなる。このような運航モード89が入力されると、スイッチ81は、たとえば、温度計73で測定された再熱蒸気温度あるいは再熱バーナ53へ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度あるいは再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度を設定過熱蒸気温度とする。
一方、たとえば、航海モード(4)のように基本的に定格負荷で長時間運転される場合は、再熱蒸気温度は過熱蒸気温度設定値に一致するようになる。したがって、航海モード(4)が入力された場合、スイッチ81は、過熱蒸気温度設定値を設定過熱蒸気温度とするように設定してもよい。
このように、スイッチ81は、基本的には最も低い値を設定過熱蒸気温度とするが、運航形態や、再熱バーナの投入/非投入等の状況に応じて選定する値を設定することができる。
【0033】
再熱蒸気制御器83は、PI制御器であり、フィードバック信号として入力される温度計73で測定した再熱蒸気温度が、ローセレクタ85から送られる設定再熱蒸気温度になるように制御信号を出力する。
ローセレクタ85には、任意の値に設定できる再熱蒸気温度設定値91、温度計69で測定された過熱蒸気温度および流量計51で測定した主バーナ33へ供給される燃料供給量が供給される。
主バーナ33へ供給される燃料供給量と、過熱蒸気温度とは、図3に示されるような関係である。これにより、主バーナ33へ供給される燃料供給量が分かると、それがある時間一定である場合の過熱蒸気温度が算出できることになる。ローセレクタ85は、主バーナ33へ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度を算出する。ローセレクタ85は、再熱蒸気温度設定値91、温度計69で測定された過熱蒸気温度および主バーナ33へ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度を比較し、最も低い値を設定再熱蒸気温度として再熱蒸気制御器83へ供給する。
【0034】
以下、このように構成された本実施形態にかかる舶用推進プラント1の動作について説明する。
主バーナ33の燃焼で発生した燃焼ガスは、火炉31からフロントバンクチューブ35、過熱器37および蒸発管群39を通ってそれぞれ熱交換を行いながら流れる。一方、蒸発管群39を通った燃焼ガスは、再熱バーナ53の燃焼で発生した燃焼ガスと混合され、再熱器61で熱交換をした後、排気される。
【0035】
このとき、蒸気ドラム43から過熱器37へ供給された飽和蒸気は、燃焼ガスによって過熱されて過熱蒸気となる。過熱器37で発生した過熱蒸気は高圧タービン9へ供給され、高圧タービン9を回転駆動する。
高圧タービン9から排気された蒸気は再熱器61に供給され、再熱バーナ53等の燃焼ガスによって再加熱される。再熱器61で再加熱された再熱蒸気は、中圧タービン11へ供給され、中圧タービン11を回転駆動する。
【0036】
中圧タービン11から排気された蒸気は、低圧タービン13に供給され、低圧タービン13を回転させる。低圧タービン13から排気された蒸気は、復水器93に送られる。復水器93で復水された水は、主炉27へ給水される。
高圧タービン9および中圧タービン11の回転は回転軸17によって、低圧タービン13の回転は回転軸21によって、それぞれ減速機23に伝達される。減速機23は、減速された回転数でプロペラ軸25を回転させ、プロペラ7を回転させる。
【0037】
蒸気温度制御部77では、過熱蒸気制御器79が高圧タービン9へ供給される過熱蒸気の過熱蒸気温度をスイッチ81で設定された設定過熱蒸気温度になるように制御するとともに再熱蒸気制御器83が中圧タービン11へ供給される再熱蒸気の再熱蒸気温度をローセレクタ85で設定された設定再熱蒸気温度になるように制御している。
このとき、過熱蒸気温度設定値87および再熱蒸気温度設定値91は、たとえば、定格温度である560℃に設定されている。
ローセレクタ85は、再熱蒸気温度設定値91、温度計69で測定された過熱蒸気温度および主バーナ33へ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度を比較し、最も低い値を設定再熱蒸気温度として再熱蒸気制御器83へ供給している。
再熱蒸気制御器83では、温度計73で測定した再熱器出口配管71における再熱蒸気温度および流量計59で測定した再熱バーナ53へ供給される燃料供給量が入力され、温度計73で測定した再熱蒸気温度が、ローセレクタ85から送られる設定再熱蒸気温度になるように制御信号を出力する。この制御信号は、たとえば、燃料供給量、燃焼用空気量等、再熱バーナ53の燃焼状態を変化させるものである。
再熱蒸気温度設定値91は、560℃と高く設定されていることもあり、ローセレクタ85は設定再熱蒸気温度として、温度計69で測定された過熱蒸気温度あるいは主バーナ33へ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度を選定することになる。したがって、再熱蒸気制御器83は、再熱蒸気温度が、過熱蒸気温度に近づくように制御することになる。
【0038】
また、スイッチ81は、過熱蒸気温度設定値87、温度計73で測定された再熱蒸気温度および再熱バーナ53へ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度を比較し、最も低い値を設定過熱蒸気温度として過熱蒸気制御器79へ供給している。
過熱蒸気制御器79では、温度計69で測定した過熱器出口配管63における過熱蒸気温度および流量計51で測定した主バーナ33へ供給される燃料供給量が入力され、温度計69で測定した過熱蒸気温度が、スイッチ81から送られる設定過熱蒸気温度になるように制御信号を出力する。この制御信号は、たとえば、燃料供給量、燃焼用空気量等、主バーナ33の燃焼状態を変化させるものである。
再熱蒸気温度設定値87は、560℃と高く設定されていることもあり、スイッチ81は設定再熱蒸気温度として、温度計73で測定された再熱蒸気温度あるいは再熱バーナ53へ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度を選定することになる。したがって、過熱蒸気制御器79は、過熱蒸気温度が、再熱蒸気温度に近づくように制御することになる。
【0039】
図6および図7は、蒸気温度制御部77によって制御された状態におけるタービン負荷と蒸気温度との関係を示すグラフである。
図6は、港湾航行増速モード(1)における再熱蒸気温度RT1および過熱蒸気温度ST1と、負荷増加モード(3)における再熱蒸気温度RT2および過熱蒸気温度ST2と、を示している。
【0040】
港湾航行増速モード(1)では、再熱バーナ53は止められているので、再熱器61は主バーナ33の燃焼ガスの残熱量で加熱される。このため、再熱蒸気温度RT1は低く、かつ、タービン負荷の増加と合わせて増加している。
港湾航行増速モード(1)が入力されたスイッチ81は、温度計73で測定された再熱蒸気温度を設定過熱蒸気温度とするようにされる。
過熱蒸気制御器79は、再熱蒸気温度が著しく低いので、過熱蒸気温度をスイッチ81から送られる設定過熱蒸気温度よりも許容温度差の範囲内で温度が高くなるように制御している。これは、スイッチ81で再熱蒸気温度よりも許容温度差の範囲内で高い温度を設定過熱蒸気温度とするようにしてもよい。
このように過熱蒸気制御器79が過熱蒸気温度を制御すると、過熱蒸気温度ST1は、制御していない過熱蒸気温度ST0に比べて低く、再熱蒸気温度RT1に接近する。
過熱蒸気温度ST1と再熱蒸気温度RT1との温度差は、ケーシング19の熱変形および熱応力によって蒸気漏れが発生しない範囲に収めることができる。
【0041】
負荷増加モード(3)では、再熱バーナ53が燃焼させられているので、再熱器61は主バーナ33の燃焼ガスの残熱量および再熱バーナ53の燃焼ガスで加熱される。このため、再熱蒸気温度RT2は高く、かつ、タービン負荷の増加と合わせて増加している。一方、過熱蒸気温度ST2は、タービン負荷の増加と合わせて増加している。
この状態で、蒸気温度制御部77が制御をすると、図6に示されるように過熱蒸気温度ST2と再熱蒸気温度RT2とは、相互に接近した温度とされる。
このとき、ローセレクタ85は、過熱蒸気温度ST2が過熱蒸気温度設定値87を超えると、たとえば、温度計51で計測した過熱蒸気温度が、再熱蒸気温度設定値91よりも大きくなるので、ローセレクタ85は設定再熱蒸気温度として再熱蒸気温度設定値91を再熱蒸気制御器83に送る。再熱蒸気温度RT2は、再熱蒸気温度設定値91を超えないように制御される。
このように、過熱蒸気温度ST2と再熱蒸気温度RT2との温度差は、ケーシング19の熱変形および熱応力によって蒸気漏れが発生しない範囲に収めることができる。
【0042】
図7は、再熱バーナ53が停止された状態で、蒸気温度制御部77が過熱蒸気温度を制御したシミュレーションの状態を示している。
過熱蒸気温度ST4および再熱蒸気温度RT3は、それぞれ再熱器61が停止した状態における過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度の変化を示している。
過熱蒸気温度ST5は、設定過熱蒸気温度を固定した、すなわち、過熱蒸気制御器79で制御していない状態における過熱蒸気温度の変化を示している。
過熱蒸気温度ST3は、過熱蒸気制御器79で制御した過熱蒸気温度の変化を示している。
図7には、ケーシング19の熱変形および熱応力によって蒸気漏れが発生しない許容温度差ATDが示されている。
【0043】
このように過熱蒸気制御器79が過熱蒸気温度を制御すると、過熱蒸気温度ST3は、制御していない過熱蒸気温度ST5に比べて低く、再熱蒸気温度RT3に接近する。
過熱蒸気温度ST3と再熱蒸気温度RT3との温度差は、ケーシング19の熱変形および熱応力によって蒸気漏れが発生しない範囲に収めることができる。
【0044】
このように、過熱蒸気制御器79によって再熱蒸気温度および過熱蒸気温度は相互に一致するように制御されるので、過熱蒸気温度と再熱蒸気温度との温度差は、種々な条件、すなわち、再熱ボイラの構造および特性、あるいは、舶用推進プラント1の負荷および運転条件等によらず、適正な範囲内に維持することができる。このように、過熱蒸気温度と再熱蒸気温度との温度差は、ケーシング19の熱変形および熱応力によって蒸気漏れが発生しない範囲内に収めることができるので、舶用推進プラント1は安全で自由な運転を行なうことができる。
【0045】
主バーナ33あるいは再熱バーナ53へ供給される燃料供給量が変化すると、その結果として燃焼量が、すなわち、過熱量あるいは再熱量が変化して過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度が変化する。これらの燃料供給量は、ある時間一定である場合には、過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度はその量に見合った温度となる。したがって、主バーナ33あるいは再熱バーナ53へ供給される燃料供給量は、過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度の変化を先取りする指標である。
【0046】
本実施形態では、再熱蒸気温度設定値あるいは過熱蒸気温度設定値の選定項目に、主バーナ33へ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度、あるいは、再熱バーナ53へ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度が存在するので、特に、負荷が変動している状態では、測定される過熱蒸気温度あるいは再熱蒸気温度よりも早くこれらの変化を把握することができる。これにより、再熱蒸気温度および過熱蒸気温度の温度差を速く収斂させることができる。
【0047】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態にかかる舶用推進プラントについて、図8および図9を用いて説明する。
本実施形態は、スイッチ81およびローセレクタ85へ入力されるデータが付加されている点で第一実施形態のものと異なるので、ここではこの異なる部分について主として説明し、前述した第一実施形態のものと同じ部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同じ部材には同じ符号を付している。
【0048】
図8は、本発明の第二実施形態にかかる舶用推進プラント1の蒸気温度制御部77の構成を説明するブロック図である。図9は、ケーシングの温度の蒸気温度変化に対する過渡特性を例示するグラフである。
【0049】
本実施形態では、スイッチ81およびローセレクタ85に、予め測定されたケーシング19の温度の蒸気温度変化に対する過渡特性95が入力されるようにされている。
過渡特性95は、図9に例示しているように、蒸気温度97が変化したときのケーシング19の温度99の変化を示すものである。図9に示されるように、蒸気温度97が変化してもその変化に応じてケーシング19の温度99が変化するには、タイムラグがある。
スイッチ81およびローセレクタ85では、この過渡特性を考慮して設定過熱蒸気温度および設定再熱蒸気温度を選定するようにされている。
【0050】
このように、スイッチ81およびローセレクタ85では、この過渡特性を考慮して設定過熱蒸気温度および設定再熱蒸気温度を選定するので、制御の安定性を向上させることができる。
【0051】
なお、本発明は以上説明した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形を行ってもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 舶用推進プラント
3 推進用タービン
5 再熱ボイラ
9 高圧タービン
11 中圧タービン
17 回転軸
19 ケーシング
27 主炉
29 再熱炉
31 火炉
33 主バーナ
37 過熱器
39 蒸発管群
61 再熱器
77 蒸気温度制御部
81 スイッチ
85 ローセレクタ
89 運航モード
95 過渡特性

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧タービンおよび低圧側タービンが一軸上に配置され、共通のケーシングに収容された推進用タービンと、
主バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉から過熱器および蒸発管群を通過し、過熱蒸気を前記高圧タービンへ供給する主ボイラと、前記蒸発管群の後流側に配置され、再熱バーナを備えた再熱炉と、該再熱炉の上部側に配置され、前記高圧タービンの出口蒸気を前記再熱バーナで加熱して、前記低圧側タービンへ再熱蒸気を供給する再熱器とを有する再熱ボイラと、
前記過熱蒸気の過熱蒸気温度を過熱蒸気温度設定器で設定された設定過熱蒸気温度になるように制御するとともに前記再熱蒸気の再熱蒸気温度を再熱蒸気温度設定器で設定された設定再熱蒸気温度になるように制御する制御部と、を備え、
前記再熱蒸気温度設定器には、任意の値に設定できる再熱蒸気温度設定値、前記過熱蒸気温度および前記主バーナへ供給される燃料供給量に対応する過熱蒸気温度の内、最も低い値を設定再熱蒸気温度とする機能が備えられ、
前記過熱蒸気温度設定器には、任意の値に設定できる過熱蒸気温度設定値、前記再熱蒸気温度および前記再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度のいずれか1つを選定する機能が備えられていることを特徴とする舶用推進プラント。
【請求項2】
前記過熱蒸気温度設定器は、船舶の運航モードによって、設定過熱蒸気温度とする任意の値に設定できる過熱蒸気温度設定値、前記再熱蒸気温度および前記再熱バーナへ供給される燃料供給量に対応する再熱蒸気温度が選定されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の舶用推進プラント。
【請求項3】
前記過熱蒸気温度設定器および再熱蒸気温度設定器では、前記ケーシングの温度の蒸気温度変化に対する過渡特性を考慮して設定過熱蒸気温度および設定再熱蒸気温度を選定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の舶用推進プラント。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−167857(P2012−167857A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28635(P2011−28635)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)