説明

船外機

【課題】シフトシャフトを回動させるシフトアクチュエータを所定の位置に高精度で取り付けることの可能な船外機を提供する。
【解決手段】シフトシャフト22を回動自在に支持しているエキゾーストガイド10にアクチュエータブラケット34を介してシフトアクチュエータ32を取り付ける。シフトアクチュエータ32はエンジン8の側面に側着されているインテークマニホールドの下方に配置する。シフトシャフト22の上端にはシフトアーム48を取り付け、アクチュエータロッド36の先端部とシフトアーム48の先端部と間に弓形のレバーシフトロッド49を張架する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンでプロペラを回転させることにより船舶に推進力を付与する船外機に関し、さらに詳しくは、シフトシャフトを回動させるシフト回動機構の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1〜7には、船外機は船尾に取り付けられ、エンジンの駆動力でプロペラを回転させて船舶に推進力を付与する船外機が記載されている。エンジンは船外機の上部に配置され、ドライブシャフト及びプロペラシャフトを経由し、船外機の下部に配置されたプロペラを駆動する。ドライブシャフトはエンジンから垂直下方に延び、プロペラシャフトはプロペラに向かって水平後方に延びている。ドライブシャフトとプロペラシャフトとの間には、ドライブシャフトからプロペラシャフトに駆動力を伝達するシフト切換装置が設けられている(特許文献3及び7参照)。シフト切換装置は、プロペラシャフト周りに設けられた前進用傘歯車及び後進用傘歯車を備え、シフトシャフトの回動に応じて、一方の傘歯車をドライブシャフト下端の傘歯車に噛み合わせたり、いずれの傘歯車もドライブシャフト下端の傘歯車から離したりすることによって、前進、後退及びニュートラルにシフトチェンジできるようになっている。シフトシャフトは、エキゾーストガイド(特許文献1の符号28、特許文献3の符号10)に回動自在に支持されている。エンジンはエキゾーストガイドの上に搭載され、トップカウリングで覆われている。
【0003】
特許文献7には、シフトシャフトをシフトアクチュエータで回動させるようにした船外機が記載されている(0050段落及び図4参照)。このシフトアクチュエータはモータの駆動力でシフトアームを揺動させ、さらにリンクロッドを介してシフトスライダを進退させている。これにより、シフトスライダはシフトスライダとシフトシャフトとの間に張架されたリンクを進退させ、シフトシャフトを回動させている。
【0004】
しかしながら、この船外機においては、シフトシャフトの回動支持部はエキゾーストガイド側に固定されているのに対し、シフトアクチュエータはエンジンを覆うトップカウリング側に固定されているため、シフトシャフトの回動支持部とシフトアクチュエータとの間の相対的な位置関係が変化してしまい、シフトアクチュエータを所定の位置に高精度で取り付けることは困難であった。また、シフトアクチュエータの取り付け位置精度を確保するためには、位置関係を調節するためのアジャスタを設ける必要があった。また、シフトアームを揺動させてリンクロッドを進退させているため、シフトアームに曲げ応力が生じ、耐久性が低いという問題もあった。
【特許文献1】特開平5−24580号公報
【特許文献2】特開平10−184402号公報
【特許文献3】特開2001−65536号公報
【特許文献4】特開2004−243934号公報
【特許文献5】特開2004−244003号公報
【特許文献6】特開2004−245350号公報
【特許文献7】特開2005−297785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、シフトシャフトを回動させるシフトシャフト回動機構を所定の位置に高精度で取り付けることの可能な船外機を提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明による船外機は、エキゾーストガイドと、シフトシャフトと、シフトシャフト回動機構と、シフト切換装置とを備える。エキゾーストガイドは、その上にエンジンが搭載され、エンジンの排気ガスを案内する。シフトシャフトは、エキゾーストガイドに回動自在に支持され、エキゾーストガイドから垂下する。シフトシャフト回動機構は、エキゾーストガイドに固定され、シフトシャフトを回動させる。シフト切換装置は、シフトシャフトの回動に応じてプロペラの回転方向を切り換える。
【0007】
本発明によれば、シフトシャフトを支持するエキゾーストガイドにシフトシャフト回動機構が固定され、シフトシャフトとシフトシャフト回動機構との間の相対的な位置関係が一定に保たれているため、シフトシャフト回動機構を所定の位置に高精度で取り付けることができる。
【0008】
ある実施の形態においては、シフトシャフト回動機構は、アクチュエータブラケットと、シフトアクチュエータとを含む。アクチュエータブラケットは、エキゾーストガイドに固定される。シフトアクチュエータは、アクチュエータブラケットに固定され、シフトシャフトを回動させる。
【0009】
この場合、シフトアクチュエータはアクチュエータブラケットを介してエキゾーストガイドに固定されているため、シフトアクチュエータはエンジンから振動や熱を受けにくく、また、シフトアクチュエータの取り付け作業も容易になる。
【0010】
他の実施の形態においては、シフトアクチュエータは、シフトシャフトに連結されるアクチュエータロッドと、アクチュエータロッドをその軸方向に沿って進退させるロッド駆動機構とを含む。アクチュエータブラケットは、シフトアクチュエータを保持する保持部と、アクチュエータロッドを案内する案内部とを含む。
【0011】
この場合、アクチュエータブラケットが保持部と案内部とからなるため、シフトアクチュエータ及びそのアクチュエータロッドを容易かつ高精度で位置決めすることができる。
【0012】
さらに他の実施の形態においては、シフトシャフト回動機構はさらに、アクチュエータロッドとシフトシャフトとの間に張架されたレバーシフトロッドを含む。レバーシフトロッドはアクチュエータロッドからその軸方向に沿って延び出してシフトシャフトまで達している。
【0013】
この場合、レバーシフトロッドがアクチュエータロッドの軸方向に沿って延び出しているため、アクチュエータロッドがその軸方向に進退すると、これに連動してレバーシフトロッドもその軸方向に進退する。したがって、レバーシフトロッドに曲げ応力が生じることはなく、耐久性が高い。
【0014】
さらにまた他の実施の形態においては、エンジンはその側面に装着されたインテークマニホールドを有する。シフトアクチュエータはインテークマニホールドの下方に配置される。シフトシャフトは、エンジンからシフト切換装置まで駆動力を伝達するドライブシャフトよりも前側でかつ中央に位置する。シフトシャフト回動機構はさらに、シフトアームを含む。シフトアームは、シフトシャフトの上端に固定され、水平方向に延びる。レバーシフトロッドはエンジンの側面に沿って弓形をなす。レバーシフトロッドの一方端部はアクチュエータロッドの端部に回動自在に取り付けられる。レバーシフトロッドの他方端部はシフトアームの端部に回動自在に取り付けられる。
【0015】
この場合、エンジン側方でインテークマニホールド下方の空間を利用してシフトアクチュエータを配置し、弓形のレバーシフトロッドでシフトアームを揺動させるようにしているため、省スペース化を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0017】
図1を参照して、本発明の実施の形態による船外機1は船舶50の船尾に取り付けられる。船舶50の中央には操縦室51が設けられ、そこにはリモコン装置52が配備される。リモコン装置52内のECU(Electronic Control Unit)は船外機1内のECUにネットワークケーブル53で接続される。操船者はリモコン装置52のシフトレバー54を操作することにより、船外機1のシフトチェンジ(前進、後退又はニュートラル)を行うことができる。
【0018】
図2を参照して、船外機1は、クランプブラケット2と、スイベルブラケット4とを備える。クランプブラケット2は、船舶50の後尾板に取り付けられる。スイベルブラケット4は水平方向に延びるチルト軸3で回動自在に支持され、垂直方向に延びる操舵軸19を支持する。したがって、船外機1は上下左右に回動可能である。
【0019】
船外機1の上部には水冷式DOHCV型エンジン8が搭載され、トップカウリング5で覆われる。エンジン8はエキゾーストガイド10の上に載置され、ボルト等で固定される。トップカウリング5はアッパーカウリング5a及びボトムカウリング5bからなり、ゴム等を介してエキゾーストガイド10に取り付けられる。
【0020】
エキゾーストガイド10の下面にアッパーケース6がボルト等で固定され、アッパーケース6の下面にロワーケース7がボルト等で固定される。アッパーケース6内にはオイルパン11が設けられる。オイルパン11はエンジン8で使用される潤滑オイルを貯留するためのもので、エキゾーストガイド10の下面にボルト等で固定される。オイルパン11内には排気管12が貫通する。エキゾーストガイド10は、エンジン8から出た排気ガスを排気管12に案内する。排気管12は、排気ガスをオイルパン11の下方に設けられた排気通路13に導く。
【0021】
アッパーケース6内にはドライブシャフト室15が形成され、その中をドライブシャフト14が貫通する。エンジン8内には複数のシリンダ(図示せず)が垂直方向に並び、クランクシャフト(図示せず)が垂直方向に延びており、ドライブシャフト14はこのクランクシャフトに連結される。アッパーケース6の底部にはウォーターポンプ16が設けられ、ロワーケース7内から海水を汲み上げ、冷却水としてエンジン8に供給する。
【0022】
ロワーケース7内には、水平方向に延びるプロペラシャフト17と、ドライブシャフト14からプロペラシャフト17に駆動力を伝達するシフト切換装置18とが設けられる。プロペラシャフト17の後端にはプロペラ9が連結される。シフト切換装置18は、プロペラシャフト17周りに装嵌された前進用傘歯車20及び後進用傘歯車21を備える。
【0023】
操舵軸19内には、ボトムカウリング5bからロワーケース7に達するシフトシャフト22が貫通する。シフトシャフト22は、エキゾーストガイド10に回動自在に支持され、エキゾーストガイド10から垂下する。シフトシャフト22は、後に詳述するシフトアクチュエータによって回動される。ドライブシャフト14の下端に装着された傘歯車23に前進用傘歯車20と後進用傘歯車21が常に噛み合わされる。そしてシフトシャフト22の回動に応じて、シフト切換装置18が前進用傘歯車20又は後進用傘歯車21に噛み合わされ、駆動力をプロペラシャフト17に伝達する。これにより、船外機1は、前進、後退及びニュートラルにシフトチェンジされる。
【0024】
次に図3〜5を参照し、シフトシャフト22を回動させるための機構の詳細を説明する。図3は船外機1の一部を破断した上面図であり、図4はその要部を拡大した上面図であり、図5はその側面図である。図3〜図5では図2と前後が逆に示されている。
【0025】
エンジン8の右側面にはインテークマニホールド30が装着され、インテークマニホールド30の下方にシフトアクチュエータ32が配置される。エキゾーストガイド10の上面にボルト等でアクチュエータブラケット34が固定され(図3〜5中のAの箇所)、アクチュエータブラケット34にシフトアクチュエータ32が固定される。
【0026】
シフトアクチュエータ32は、円柱状のアクチュエータロッド36と、アクチュエータロッド36をその軸方向に沿って進退させるロッド駆動機構37とからなる。ロッド駆動機構37は、電動モータ38と、アクチュエータロッド36を摺動自在に収容するシリンダ39と、電動モータ38からアクチュエータロッド36に駆動力を伝達するギヤケース40とからなる。アクチュエータロッド36の先端部には円柱状のガイドブッシュ41がピン42で回動自在に立設され、アクチュエータロッド36の後端部には棒ねじ(図示せず)が同軸上に連結され、シリンダ39内に収容されている。ギヤケース40は棒ねじと噛み合わされた歯車(図示せず)を回転させることにより棒ねじをその軸方向に移動させ、これに伴いアクチュエータロッド36もその軸方向に移動させる。
【0027】
アクチュエータブラケット34は、図6に示すように、シフトアクチュエータ32を保持するための凹状の保持部43と、アクチュエータロッド36を案内する案内部44とからなる。案内部44には、ピン42を案内する一直線状の案内スリット45が形成され、その周囲にガイドブッシュ41を収容しかつ案内する案内壁46が形成される。アクチュエータブラケット34は一体的に形成される。シフトアクチュエータ32のシリンダ39が保持部43内に嵌め込まれ、シフトアクチュエータ32はボルト等でアクチュエータブラケット34に固定される。
【0028】
再び図3〜5を参照して、シフトシャフト22はドライブシャフト14よりも前側でかつ中央に位置する。シフトシャフト22はエキゾーストガイド10を貫通し、その上端はエキゾーストガイド10の上面から露出する。シフトシャフト22の上端には、水平方向に延びるシフトアーム48が固定される。
【0029】
アクチュエータロッド36とシフトシャフト22との間にはレバーシフトロッド49が張架される。レバーシフトロッド49はアクチュエータロッド36からその軸方向に沿って延び出してシフトシャフト22まで達している。レバーシフトロッド49はエンジン8の側面に沿って弓形をなす。レバーシフトロッド49の一方端部はアクチュエータロッド36の先端部に回動自在に取り付けられ、レバーシフトロッド49の他方端部はシフトアーム48の先端部に回動自在に取り付けられる。レバーシフトロッド49はアクチュエータブラケット34の案内部44の下方に配置され、その先端部はピン42に連結される。
【0030】
上述したシフトアクチュエータ32、アクチュエータブラケット34、シフトアーム48、レバーシフトロッド49などにより、シフトシャフト22を回動させるシフトシャフト回動機構が構成される。以下、この動作を説明する。
【0031】
シフトレバー54が前方に倒されると、ECUにより電動モータ38がある方向に回転し始め、これによりシフトアクチュエータ32はアクチュエータロッド36をシリンダ39内に収容し始める。そのため、アクチュエータロッド36は前側に移動し、レバーシフトロッド49を押し動かす。これによりシフトアーム48が揺動され、シフトシャフト22がある方向に回動される。その結果、シフト切換装置18が前進用傘歯車20に噛み合わされ、プロペラシャフト17に駆動力が伝達されて船舶50を前進させる方向にプロペラ9が回転する。
【0032】
逆に、シフトレバー54が後方に倒されると、ECUにより電動モータ38が逆方向に回転し始め、これによりシフトアクチュエータ32はアクチュエータロッド36をシリンダ39内から押し出し始める。そのため、アクチュエータロッド36は後側に移動し、レバーシフトロッド49を引き寄せる。これによりシフトアーム48が揺動され、シフトシャフト22が逆方向に回動される。その結果、シフト切換装置18が後進用傘歯車21に噛み合わされ、プロペラシャフト17に駆動力が伝達されて船舶50を後進させる方向にプロペラ9が回転する。
【0033】
また、シフトレバー54がニュートラルに戻されると、アクチュエータロッド36は上述した前進と後進との間で止められる。そのため、シフトシャフト22も前進と後進との間で止められ、シフト切換装置18は前進用傘歯車20及び後進用傘歯車21から離隔した中間位置に止められる。
【0034】
以上、本発明の実施の形態によれば、シフトシャフト22及びシフトアクチュエータ32の双方がエキゾーストガイド10に固定され、シフトシャフト22とシフトアクチュエータ32との間の相対的な位置関係が常に一定に保たれているため、アジャスタを設けなくても、シフトアクチュエータ32を所定の位置に高精度で取り付けることができる。
【0035】
また、シフトシャフト22及びシフトアクチュエータ32の双方がエキゾーストガイド10に固定されているので、船外機1の組み立てやメンテナンスにてエンジン8をエキゾーストガイド10に着脱するときに、シフトアクチュエータ32とシフトシャフト22との連結を取り外す必要がなく、作業性が向上する。
【0036】
また、シフトアクチュエータ32はアクチュエータブラケット34を介してエキゾーストガイド10に固定されているため、シフトアクチュエータ32はエンジン8から振動や熱を受けにくい。また、シフトアクチュエータ32をアクチュエータブラケット34に取り付ける前に、レバーシフトロッド49などを組み付けることができるので、各種部品の取り付け作業が容易になる。
【0037】
また、アクチュエータブラケット34は一体的に形成されているため、シフトアクチュエータ32及びアクチュエータロッド36を容易かつ高精度で位置決めすることができる。また、アクチュエータブラケット34の小型化、部品点数の削減などにより、コストダウンを図れる。
【0038】
また、レバーシフトロッド49がアクチュエータロッド36の軸方向に沿って延び出しているため、レバーシフトロッド49に曲げ応力が生じることはなく、耐久性が高い。
【0039】
また、エンジン8の側方でインテークマニホールド30の下方に存在する空間を効率的に活用してシフトアクチュエータ32を配置し、エンジン8の前側中央にあるシフトシャフト22を弓形のレバーシフトロッド49で回動させるようにしているため、エンジン8等に関する従前のレイアウトを変更する必要がない。また、メンテナンス時におけるシフトアクチュエータ32の着脱も容易になる。
【0040】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態による船外機を装着した船舶を示す側面図である。
【図2】図1に示した船外機の側面図である。
【図3】図1に示した船外機の一部を破断した上面図である。
【図4】図2に示した要部を拡大した上面図である。
【図5】図4に示した要部の側面図である。
【図6】図3〜5に示したアクチュエータブラケットの斜視図である。
【符号の説明】
【0042】
1 船外機
5 トップカウリング
8 エンジン
9 プロペラ
10 エキゾーストガイド
14 ドライブシャフト
17 プロペラシャフト
18 シフト切換装置
20 前進用傘歯車
21 後進用傘歯車
22 シフトシャフト
30 インテークマニホールド
32 シフトアクチュエータ
34 アクチュエータブラケット
36 アクチュエータロッド
37 ロッド駆動機構
38 電動モータ
43 保持部
44 案内部
48 シフトアーム
49 レバーシフトロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンでプロペラを回転させることにより船舶に推進力を付与する船外機であって、
前記エンジンが搭載され、前記エンジンの排気ガスを案内するエキゾーストガイドと、
前記エキゾーストガイドに回動自在に支持され、前記エキゾーストガイドから垂下するシフトシャフトと、
前記エキゾーストガイドに固定され、前記シフトシャフトを回動させるシフトシャフト回動機構と、
前記シフトシャフトの回動に応じて前記プロペラの回転方向を切り換えるシフト切換装置とを備えたことを特徴とする船外機。
【請求項2】
請求項1に記載の船外機であって、
前記シフトシャフト回動機構は、
前記エキゾーストガイドに固定されるアクチュエータブラケットと、
前記アクチュエータブラケットに固定され、前記シフトシャフトを回動させるシフトアクチュエータとを含むことを特徴とする船外機。
【請求項3】
請求項2に記載の船外機であって、
前記シフトアクチュエータは、
前記シフトシャフトに連結されるアクチュエータロッドと、
前記アクチュエータロッドをその軸方向に沿って進退させるロッド駆動機構とを含み、
前記アクチュエータブラケットは、
前記シフトアクチュエータを保持する保持部と、
前記アクチュエータロッドを案内する案内部とを含むことを特徴とする船外機。
【請求項4】
請求項3に記載の船外機であって、
前記シフトシャフト回動機構はさらに、
前記アクチュエータロッドと前記シフトシャフトとの間に張架されたレバーシフトロッドを含み、
前記レバーシフトロッドは前記アクチュエータロッドからその軸方向に沿って延び出して前記シフトシャフトまで達していることを特徴とする船外機。
【請求項5】
請求項4に記載の船外機であって、
前記エンジンはその側面に装着されたインテークマニホールドを有し、前記シフトアクチュエータは前記インテークマニホールドの下方に配置され、
前記シフトシャフトは、前記エンジンから前記シフト切換装置まで駆動力を伝達するドライブシャフトよりも前側でかつ中央に位置し、
前記シフトシャフト回動機構はさらに、
前記シフトシャフトの上端に固定され、水平方向に延びるシフトアームを含み、
前記レバーシフトロッドは前記エンジンの側面に沿って弓形をなし、前記レバーシフトロッドの一方端部は前記アクチュエータロッドの端部に回動自在に取り付けられ、前記レバーシフトロッドの他方端部は前記シフトアームの端部に回動自在に取り付けられることを特徴とする船外機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−331483(P2007−331483A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−163764(P2006−163764)
【出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【出願人】(000176213)ヤマハマリン株式会社 (256)