説明

船外機

【課題】エンジン収容室内への水の侵入を防止しつつ、撥水エアフィルタの目詰まりによるエンジンの出力性能の低下を防止できる船外機を提供する。
【解決手段】エンジン10と、該エンジン10を収容するカウリング11と、該カウリング11内に外部の空気を導入するエアダクト15bとを備えた船外機において、上記エアダクト15bにエアフィルタ25を配置するとともに、該エアフィルタ25の目詰まりを検出する目詰まり検知手段(圧力センサ,エンジン回転数センサ)28,31と、該目詰まりが検知されたとき目詰まりを告知する告知手段(ECU)29とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンを収容するカウリングと、該カウリング内に外部の空気を導入するエアダクトとを備えた船外機に関する。
【背景技術】
【0002】
船体の船尾に搭載される船外機では、その構造からしてエンジンを収容するカウリング内に空気とともに水が進入し易いという問題がある。このため、船外機では、カウリング内に導入された空気から水を分離させ、この水の分離された空気をエンジンに供給する水分離構造が採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、カウリング内をエンジンの上方の空気導入室とエンジン収容室とに画成し、該空気導入室内に導入された空気をエンジン収容室に導くエアダクトを設けた構造が採用されている。この構造では、上記空気導入口から導入された空気にエアダクトの外周部を旋回する旋回流を生じさせることで、空気から水を分離させるようにしている。
【0004】
ところが、後進時や急減速時には、立ち上がった波が船外機に被り易く、場合によってはカウリング内に流入した水がエアダクトからエンジン収容室内に侵入するおそれがある。
【0005】
一方、略密閉された船体内にエンジンを搭載した水上走行船(ウォータビークル)においては、エンジンに接続された吸気通路に水の通過を阻止する撥水フィルタを配設したものがある(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平11−34984号公報
【特許文献2】特開2002−114192公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記水上走行船の場合、その構造上、水が吸気通路内に直接進入することはあまりないので、フィルタが目詰まりするおそれはそれほどない。一方上記船外機においては、上記エアダクトに水が進入し易い。このエアダクトに撥水フィルタを設けた場合には、エンジン収容室内への水の侵入は防止できるものの、撥水フィルタに目詰まりが生じ易く、場合によってはエンジンの性能低下を招くおそれがある。
【0007】
また、撥水フィルタに海水の塩分やゴミ等が付着して目詰まりが生じると、吸入抵抗の増加によってカウリング内の負圧が大きくなり、該カウリングの僅かな隙間から水が侵入するという問題が生じる。さらにまた上記吸入抵抗の増加によってエンジンの吸気効率が低下し、エンジンの出力性能が低下するといった問題も生じる。従って、上述の水上走行船において採用されている撥水フィルタをそのまま船外機に採用することは現実的でない。
【0008】
本発明は、上記状況に鑑みてなされたもので、エンジン収容室内への水の侵入を防止しつつ、フィルタの目詰まりによるエンジンの出力性能の低下を回避できる船外機を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、エンジンと、該エンジンを収容するカウリングと、該カウリング内に外部の空気を導入するエアダクトとを備えた船外機において、上記エアダクトにエアフィルタを配置するとともに、該エアフィルタの目詰まりを検出する目詰まり検知手段と、該目詰まりが検知されたとき目詰まりを告知する告知手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、上記エアフィルタは、撥水機能を有することを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2において、上記カウリング内は水分離構造を有する空気導入室とエンジン収容室とに画成され、上記エアダクトは空気導入室側に突出するとともに、該空気導入室と上記エンジン収容室とを連通しており、上記エアフィルタは上記エアダクトのエンジン収容室側に配設されていることを特徴としている。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1又は2において、上記目詰まり検知手段は、上記カウリング内の圧力を検出する圧力センサであり、上記告知手段は、該圧力センサによる検出圧力が所定の負圧値以下になったとき警報を出力するように構成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1又は2において、上記目詰まり検知手段は、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサであり、上記告知手段は、エンジン回転数が所定のスロットル開度に対応した所定のエンジン回転数以下になったとき警報を出力するように構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項6の発明は、請求項4又は5において、上記カウリングは、上記エンジンの底部を覆うボトムカウルと、該ボトムカウルに着脱可能に取り付けられ、エンジン上部を覆うトップカウルとを備え、上記告知手段は、警報ランプを備えており、該警報ランプは上記ボトムカウルに配設されていることを特徴としている。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1又は2において、上記カウリングは、上記エンジンの底部を覆うボトムカウルと、該ボトムカウルに着脱可能に取り付けられ、エンジン上部を覆うトップカウルとを備え、上記エアフィルタは、上記トップカウルを取り外したとき外方に露出するように配置されていることを特徴としている。
【0016】
請求項8の発明は、請求項1又は2において、上記エアフィルタは、上記エンジンの空気吸込み口より低所に位置するように配置されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明に係る船外機によれば、エアダクトに配置されたエアフィルタの目詰まりを検出する目詰まり検知手段と、該目詰まりが検知されたときに目詰まりを告知する告知手段とを備えたので、この告知に基づいてエアフィルタの洗浄又は交換を行なうことにより、吸入抵抗の増加によるカウリング内への水の侵入やエンジンの出力性能の低下の問題を解消できる。
【0018】
請求項2の発明では、エアフィルタを撥水機能を有するものとしたので、エンジン収容室内への水の進入を確実に防止できる。
【0019】
請求項3の発明では、エアダクトを水分離構造を有する空気導入室側に突出させたので、カウリング内に進入した水の大部分を空気導入室にて分離排出でき、撥水機能を有するフィルタの負担を軽減できる。
【0020】
請求項4の発明では、圧力センサによるカウリング内の検出圧力が所定の負圧値以下になったとき警報を出力するようにしたので、エアフィルタの目詰まりによりカウリング内の負圧が上昇するのを防止でき、該カウリングの隙間から水が侵入するのを防止できる。
【0021】
請求項5の発明では、エンジン回転数センサによるエンジン回転数が所定のスロットル開度に対応した所定のエンジン回転数以下になったとき警報を出力するようにしたので、エアフィルタの目詰まりによるエンジン出力の低下を防止できる。
【0022】
またエンジン回転数センサは、エンジンの運転制御を行なうための既存のものを利用でき、新たなセンサの追加を不要にできる。
【0023】
請求項6の発明では、カウリングを、エンジンの底部を覆うボトムカウルと、該ボトムカウルに着脱可能に取り付けられ、エンジンの上部を覆うトップカウルとから構成し、上記ボトムカウルに警報ランプを配設したので、トップカウルの着脱作業を容易に行なうことができる。ちなみに、警報ランプをトップカウルに配置した場合には、トップカウルの着脱時に警告ランプの配線も外す必要があり、作業性が損なわれる。
【0024】
請求項7の発明では、トップカウルを取り外したときに、エアフィルタが外方に露出するので、エアフィルタのメンテナンスを容易に行なうことができる。
【0025】
請求項8の発明では、エアフィルタをエンジンの空気吸い込み口より低所に位置させたので、エアダクト内に進入した水がエンジンに吸い込まれるのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0027】
図1ないし図6は、本発明の一実施形態による船外機を説明するための図であり、図1は船外機の側面図、図2は船外機の正面図、図3はエンジンが収容されたカウリングの断面側面図、図4はカウリングの斜視図、図5はエアダクトの断面図(図4のV-V 線断面図) 、図6はエアダクトの断面図(図5のVI-VI 線断面図) である。なお、本実施形態でいう前後,左右とは、船体の船首側から見た場合の前後,左右を意味する。
【0028】
図において、1は船体2の船尾2aに搭載された船外機を示している。この船外機1は、上記船尾2aに固定されたクランプブラケット3によりスイベルアーム4を介して上下に揺動可能に支持され、かつピボット軸5を介して左右に操舵可能に支持されている。
【0029】
上記船外機1は、プロペラ6aを有する推進装置6を収容するロワケース7の上面にアッパケース8を結合し、該アッパケース8の上面にエンジン10を搭載するとともに、該エンジン10の外周部を囲むようにカウリング11を装着した概略構造を有している。
【0030】
上記エンジン10は、航走時にクランク軸10aが略垂直をなすよう縦置きに配置されており、該クランク軸10aにより上記推進装置6のプロペラ6aを回転駆動することにより推進力を発生する。
【0031】
上記エンジン10の前側上端部には、スロットルボディ10bが配置され、吸気ポート(不図示)に連通接続されている。該スロットルボディ10bの空気吸入口10dにはサイレンサ10cが装着されている。
【0032】
上記カウリング11は、上記エンジン10の底部を覆うボトムカウル12と、該ボトムカウル12に着脱可能に取り付けられ、上記エンジン10の上部を覆うトップカウル13とを備えている。このトップカウル13を取り外すことによりエンジン10が外方に露出するようになっており、これによりエンジン10のメンテナンスが行なえる。
【0033】
上記カウリング11内には、該カウリング11内を水分離構造を有する空気導入室Aとエンジン収容室Bとに画成するモールディング15が配置されている。
【0034】
上記モールディング15は、トップカウル13内のエンジン10の上方に配置され、該モールディング15の上面とトップカウル13の上壁部13aとで囲まれた空間が空気導入室Aとなっており、該モールディング15の下側がエンジン収容室Bとなっている。
【0035】
上記トップカウル13の船幅方向側部に位置する左,右側壁部13b,13bには、空気導入口13c,13cが側方から見たとき翼断面形状をなすように形成されている。この左,右の空気導入口13cは、トップカウル13の上端部に位置し、上記空気導入室Aに連通している。
【0036】
上記モールディング15は、上記トップカウル13の上壁部13aの内側に取り付けられ、上記左,右の空気導入口13cにいくほど低くなるよう傾斜する隔壁部15aと、該隔壁部15aに形成され、上記空気導入室A内に導入された空気をエンジン収容室Bに案内するエアダクト15bとを備えている。上記隔壁部15aは上記空気導入口13cの下縁13c′と連続面をなしている。
【0037】
上記エアダクト15bは、上記隔壁部15aから空気導入室A内に突出する上側ダクト部15eと、該上側ダクト部15eの後部に続いて隔壁部15aからエンジン収容室B内に突出するよう延びる下側ダクト部15fとを有している。
【0038】
上記上側ダクト部15eの吸い込み口15iは、トップカウル13の上壁部13aに所定隙間をあけて対向している。この吸い込み口15iには、フランジ部15jが左,右の空気導入口13c側に拡がるように屈曲形成されている。
【0039】
このように、上側ダクト部15eが空気導入室A内に突出しており、また上壁部13aに所定間隔をあけて対向する吸い込み口15iにフランジ部15jが形成されていることにより、空気導入室A内に導入された空気を上側ダクト部15eの外周を回るよう旋回させ、これにより空気から水を分離させる水分離構造が構成されている。
【0040】
上記下側ダクト部15fは、エンジン10の後側にてトップカウルの13の後壁部13hに沿って下方に延びており、該下側ダクト部15fの下端に開口する吐き出し口15gは、上記エンジン10の上下方向中途部に位置している。このようにして上記吐き出し口15gは、上記スロットルボディ10bの空気吸入口10dより低所に位置している。
【0041】
上記下側ダクト部15fは、図6に横断面平面視を示すように、大略三角形状をなしており、該三角形の頂角部を左,右の排気管20,20の間に位置させることにより、該排気管20との干渉が回避されている。
【0042】
上記カウリング11内の、上記下側ダクト15fの吐き出し口15gの下方には桶状の水溜め部18が配置されている。この水溜め部18は、上記ボトムカウル12の底部を通って外部に解放可能となっている。これによりエアダクト15b内に進入した水は、吐き出し口15gから下方に落下して水溜め部18に回収され、排水通路18aを通ってボトムカウル12から外部に排出される。
【0043】
上記下側ダクト部15fの吐き出し口15gと水溜め部18との間には、略円筒状で撥水機能を有するエアフィルタ25が配置されている。
【0044】
上記撥水性エアフィルタ25は、ポリプロピレン製の不織布又は濾紙にシリコン等による撥水加工を施したものである。これにより空気のみがエンジン収容室Bへ通過し、水滴,塩分,ゴミ等は上記水溜め部18内に落下するようになっている。
【0045】
上記エアフィルタ25の上端開口部25aはバンド部材26により下側ダクト部15fに着脱可能に取り付けられており、下端開口部25bは上記水溜め部18に着脱可能に挿着されている。
【0046】
上記エアフィルタ25は、エンジン10の空気吸入口10dより低所に位置しており、また上記トップカウル13を取り外すことによりエンジン10とともに外方に露出するように配置されている。
【0047】
上記トップカウル13の左,右の空気導入口13cから空気導入室A内に導入された空気は、上述の水分離構造により、該空気導入室A内にて上側ダクト部15e及びフランジ部15jの外周部を回る旋回流となり、これにより空気から水が分離され、分離された水はモールディング15の隔壁15aを伝って空気導入口13cからトップカウル13の外壁面に排出される。
【0048】
一方、水が分離された空気は、上側ダクト部15e内に吸い込まれ、下側ダクト15fを通って撥水性エアフィルタ25を通過してエンジン収容室B内に流入し、該エンジン収容室B内を上昇して、エンジン10に吸引される。上記エアフィルタ25で通過が阻止された水分,塩分,ゴミ等は水溜め部18に回収される。
【0049】
上記船外機1は、上記エンジン10を運転制御するエンジン運転制御装置を備えている。この運転制御装置は、上記スロットルボディ10bのスロットル弁開度を検出するスロットル開度センサ27と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ28と、エンジン収容室B内の圧力を検出する圧力センサ31と、各センサ27,28,31からの検出信号が入力されるECU29とを有している。このECU29は、上記各センサ27,28からの検出信号に基づいて、例えば、燃料供給量,燃料供給時期,点火時期等を制御するように構成されている。
【0050】
そして上記船外機1は、上記エアフィルタ25の目詰まりを告知する目詰まり警報装置30を備えている。
【0051】
上記警報装置30は、エアフィルタ25の目詰まりを検出する目詰まり検知手段としての上記圧力センサ31及び上記エンジン回転数センサ28と、目詰まりが検知されたとき、警報ランプ32を点灯させることにより目詰まりを告知する告知手段としての上記ECU29とを備えている。
【0052】
上記警報ランプ32は、上記ボトムカウル12の前壁部12aの船幅方向一側部に配置されている(図2,図3参照)。なお、上記警報ランプ32は、船体2の操縦席側に配置してもよい。
【0053】
上記ECU29は、上記圧力センサ31による検出圧力値が所定の負圧値以下になったとき、又は上記エンジン回転数センサ28によるエンジン回転数が所定のスロットル開度に対応した所定のエンジン回転数以下になったとき、上記警報ランプ32に警報信号を出力するように構成されている。
【0054】
なお、上記ECU29を、圧力センサ31からの検出値が所定の負圧値以下となり、かつエンジン回転数センサ28からの検出値が上記所定のエンジン回転数以下になったときに警報信号を出力するように構成しても良い。
【0055】
本実施形態によれば、モールディング15の下側ダクト部15fに取り付けられた撥水性エアフィルタ25の目詰まりを検出する圧力センサ31及びエンジン回転数センサ28と、目詰まりが検知されたとき警報ランプ32を点灯させるECU29とを備えたので、警報ランプ32が点灯することにより、エアフィルタ25の目詰まりを知ることができる。これによりエアフィルタ25の洗浄又は交換を行なうことにより、吸入抵抗の増加によるカウリング11内への水の侵入やエンジン10の出力性能の低下の問題を解消できる。
【0056】
本実施形態では、上記圧力センサ31によるカウリング11内の検出圧力が所定の負圧値以下になったとき警報ランプ32を点灯させるので、エアフィルタ25の目詰まりによりカウリング11内が負圧になるのを防止でき、該カウリング11の隙間から水が侵入するのを防止できる。
【0057】
本実施形態では、上記エンジン回転数センサ28によるエンジン回転数が所定のスロットル開度に対応した所定のエンジン回転数以下になったとき警報ランプ32を点灯させるので、エアフィルタ25の目詰まりによるエンジン出力の低下を防止できる。
【0058】
また上記エンジン回転数センサ28及びECU29は、エンジン10の運転制御を行なうための既存のものであり、新たなセンサの追加を不要にでき、コストの上昇を防止できる。
【0059】
本実施形態では、上記カウリング11を、エンジン10の底部を覆うボトムカウル12と、該ボトムカウル12に着脱可能に取り付けられ、エンジン10の上部を覆うトップカウル13とから構成し、上記ボトムカウル12の前壁部12aに警報ランプ32を配置したので、警報ランプ32が操船者から見え易く、かつトップカウル13の着脱作業を容易に行なうことができる。ちなみに、警報ランプ32をトップカウル13に配置した場合には、トップカウル13の着脱時に警告ランプ32の配線も外す必要があり、作業性が損なわれる。
【0060】
本実施形態では、上記トップカウル13を取り外したときに、エンジン10及びエアフィルタ25が外方に露出するので、エンジン10及びエアフィルタ25のメンテナンスを容易に行なうことができる。
【0061】
また上記エアフィルタ25をエンジン10の空気吸込口10dより低所に位置させたので、空気の水分離をより確実に行なうことができ、水分を含まない空気をエンジン10に供給することができる。
【0062】
なお、上記実施形態では、目詰まり検出手段として、圧力センサ31及びエンジン回転数センサ28の両方を用いたが、本発明は、何れか一方のセンサにより目詰まりを検出するようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、エアダクト15bが、エンジン収容室B内に突出するよう下方に延びる下側ダクト部15fを有する場合を説明したが、本発明のエアダクトは空気導入室とエンジン収容室とを連通するものであれば良く、必ずしも下方に突出する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施形態による船体の船尾に搭載された船外機の側面図である。
【図2】上記船外機の正面図である。
【図3】上記船外機のカウリングに収容されたエンジンの側面図である。
【図4】上記カウリングの斜視図である。
【図5】上記カウリングの断面図(図4のV-V 線断面図) である。
【図6】上記カウリングの断面図(図5のVI-VI 線断面図) である。
【符号の説明】
【0065】
1 船外機
10 エンジン
10d 空気吸込口
11 カウリング
12 ボトムカウル
13 トップカウル
15 モールディング
15b エアダクト
25 撥水性エアフィルタ
27 スロットル開度センサ
28 エンジン回転数センサ(目詰まり検出手段)
29 ECU(告知手段)
31 圧力センサ(目詰まり検出手段)
32 警告ランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、該エンジンを収容するカウリングと、該カウリング内に外部の空気を導入するエアダクトとを備えた船外機において、
上記エアダクトにエアフィルタを配置するとともに、該エアフィルタの目詰まりを検出する目詰まり検知手段と、該目詰まりが検知されたとき目詰まりを告知する告知手段とを備えたことを特徴とする船外機。
【請求項2】
請求項1において、上記エアフィルタは、撥水機能を有することを特徴とする船外機。
【請求項3】
請求項2において、上記カウリング内は水分離構造を有する空気導入室とエンジン収容室とに画成され、上記エアダクトは空気導入室側に突出するとともに、該空気導入室と上記エンジン収容室とを連通しており、上記エアフィルタは上記エアダクトのエンジン収容室側に配設されていることを特徴とする船外機。
【請求項4】
請求項1又は2において、上記目詰まり検知手段は、上記カウリング内の圧力を検出する圧力センサであり、上記告知手段は、該圧力センサによる検出圧力が所定の負圧値以下になったとき警報を出力するように構成されていることを特徴とする船外機。
【請求項5】
請求項1又は2において、上記目詰まり検知手段は、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサであり、上記告知手段は、エンジン回転数が所定のスロットル開度に対応した所定のエンジン回転数以下になったとき警報を出力するように構成されていることを特徴とする船外機。
【請求項6】
請求項4又は5において、上記カウリングは、上記エンジンの底部を覆うボトムカウルと、該ボトムカウルに着脱可能に取り付けられ、エンジン上部を覆うトップカウルとを備え、上記告知手段は、警報ランプを備えており、該警報ランプは上記ボトムカウルに配設されていることを特徴とする船外機。
【請求項7】
請求項1又は2において、上記カウリングは、上記エンジンの底部を覆うボトムカウルと、該ボトムカウルに着脱可能に取り付けられ、エンジン上部を覆うトップカウルとを備え、上記エアフィルタは、上記トップカウルを取り外したとき外方に露出するように配置されていることを特徴とする船外機。
【請求項8】
請求項1又は2において、上記エアフィルタは、上記エンジンの空気吸込み口より低所に位置するように配置されていることを特徴とする船外機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−331666(P2007−331666A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−167946(P2006−167946)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【出願人】(000176213)ヤマハマリン株式会社 (256)