説明

船舶用電装品及び船外機

【課題】部品費、作業費、作業時間の節減、小型軽量化、修理時間の短縮化等を達成する新規の船舶用電装品及び船外機を提供する。
【解決手段】大電流駆動用リレー23、回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25等の電気部品が、外部接続用コネクタ27aを備えた回路基板27に固定された形態で一方向が開口されたケース22に内蔵され、且つこれら内蔵物がケース22に充填された封止樹脂28により封入され、ケース22に封入された運転時間表示部25がケース22の開口で封止樹脂28から露出していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの運転を制御するエンジンコントロールモジュール等の船舶用電装品及びこれを備えた船外機に関する。
【背景技術】
【0002】
従前知られているこの種の船外機は、リレー、ヒューズ、分岐回路部品、エンジンコントロールモジュール(以下、ECMと記す)、エンジンの稼働時間を測定するための運転時間表示部類等が、ワイヤーハーネス等配線部材を用いて別々の位置に個別に取付けられていた。また、「特許文献1」の第8図に開示されているような、CDI(Capacitor Discharge Ignition)正面の壁に取付孔をあけたのちこれに表側(外側)から視認可能な状態に運転時間表示装置(時間計)を取付けた船舶推進機の稼動時間測定装置が知られていた。
【特許文献1】特許第2918887号(第8図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記特許文献1に記載の発明については、以下(1)〜(3)に示す問題及び要望があった。
【0004】
(1)従前の船外機にあって、リレー、ヒューズ、分岐回路部品は、次のような問題を有していた。
・ 大電流を駆動するリレーはECMとは別のところへ搭載され、また電源・信号系を分岐する部品はワイヤーハーネスに接続され、また回路保護用ヒューズはワイヤーハーネスに纒着状態で固定されていたため、搭載用部品費・取付作業費等経費及び取付作業時間がかかっていた。
・ リレー、ヒューズ、分岐回路部品、エンジンコントロールモジュール類は、個別の取付で使用されていることから、部品搭載スペースを多く必要としていた。このため、例えば船外機が大型になってしまい、運搬時、移動時等の取り扱いを困難なものにしていた。
・ 電源・信号系の分岐用部品を接続したワイヤーハーネスは、その分岐接続部に防水処理が施された状態で使用されているが、それでも該処理が充分でないこと、長期使用による疲労等が原因で、水による電気的・機械的不具合が生じていた。
・ ヒューズ回路が別付けの部品としてエンジンに搭載された場合、エンジンの振動によりヒューズ接続部が瞬断する懸念があることから、これを解消するために多くの費用を掛けて振動低減策を施していたが、その費用は決して少ないものではなく、寧ろ増大する傾向にある。
【0005】
(2) 一方、運転時間表示部は、次のような問題点を有していた。
・ エンジンの使用時間を発電機の回転数等から算出して表示する構成を確保するには、船外機内の配線取り回し作業、搭載用の部品が、別途必要であったために、組付け作業費・部品費等経費が多く必要としていた。そして、このような付帯費用がユーザに対する提供の低価格化を難しいものにしていた。
・ 発電機の回転パルス信号を拾って算出する構成であったため、配線取り回し部分がノイズを拾って誤カウントし、操船者に間違った情報を提示することも少なくなかった。
【0006】
(3) また、前記運転時間表示部にあっては、部品の取付孔の加工及び該取付孔への取付作業の簡素化、該作業の時短化及び経費の軽減化が充分に達成できていない形式のものが少なからずあり、その解決が望まれていた。
【0007】
本発明は、前記したような実情に鑑みてなされたものであって、ECM等船舶用電装品のケース内に大電流駆動用リレー、回路保護用ヒューズ、運転時間表示部を内蔵し、かつ孔明け加工を不要にする工夫を施すことにより、(a)ワイヤーハーネス及びその付属部品を少なくする、(b)これらを小型化若しくは不要にする、(c)精度を高める、(d)作業を容易にする、(e)及び必要経費を低減化する、等を可能にすると同時に前記要望に応えうる新規の船舶用電装品及びこれを搭載した船外機を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、大電流駆動用リレー、回路保護用ヒューズ、運転時間表示部のうちの一つ以上の電気部品が、外部接続用コネクタを備えた回路基板に固定された形態で一方向が開口された収容部に内蔵され、且つこれら内蔵物が前記収容部に充填された封止樹脂により封入され、該収容部に封入された少なくとも一の前記電気部品が前記収容部の開口で前記封止樹脂の表面側から露出していることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記電気部品は、回路保護用ヒューズ又は運転時間表示部のうちの少なくとも何れか一方であることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記運転時間表示部は、前記封止樹脂の表面から視認可能な状態に設けられた液晶又はLEDモジュールであることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記運転時間表示部は、エンジンの使用時間を表示することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の構成に加え、前記運転時間表示部の表示面は、その周囲が前記封止樹脂を密に堰き止める囲い部材により囲繞され、これにより露出の状態にされたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一つに記載の構成に加え、前記回路保護用ヒューズは、ヒューズカバーで覆い、該ヒューズカバーを外すと前記回路保護用ヒューズが露出することを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一つに記載の構成に加え、前記封止樹脂は、ウレタン樹脂であることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか一つに記載の船舶用電装品を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
前記請求項1の発明によれば、大電流駆動用リレー、回路保護用ヒューズ、運転時間表示部のうちの一つ以上の電気部は、外部接続用コネクタを備えた回路基板に固定された形態で一方向が開口された収容部に内蔵され、且つこれら内蔵物が前記収容部に充填された封止樹脂により封入されるので、大電流駆動用リレー、回路保護用ヒューズ、運転時間表示部等の電気部品の全部若しくはこれらのうちの一以上において個別の組付が不要となり、組付け部品費・作業費等経費の節減及び作業に時短化、省力化が達成できる。しかも、該達成は、前記回路基板に大電流駆動用リレー、回路保護用ヒューズ、運転時間表示部を搭載するための回路パターンを設けることで容易にできる利点がある。また、このように、これら大電流駆動用リレー、回路保護用ヒューズ、運転時間表示部等の電気部品の外組付が不要にできた分、船外機内の配線取り回しを少なくでき、船外機内のスペースの有効活用を可能にできるのみならず、例えば船外機等の小型化を図れることになり、これ等の取り扱い(運搬、移動等)を容易にすることができる。
【0017】
さらに、前記配線取り回しに要していた分岐回路の形成に使用するワイヤーハーネスをより小さい・短くすることが可能になり、その取り扱いが容易になるのみならずワイヤーハーネスから分岐回路及びその部品を無くすることも可能になるので回路の簡略化ができ、製造コストの低減化、水かかりに対する品質向上が実現できる。
【0018】
さらには、前記収容部に封入された少なくとも一の電気部品が前記収容部の開口で封止樹脂から露出させているので、電気部品を露出させるために収容部の壁に取付孔を開口させるような加工が不要になり、製造の容易化ができるのみならず同時に該取付孔に対するビス止め等作業も不要になるから作業の簡素化・省力化ができる。
【0019】
したがって、前記請求項1の発明は、前記(a)〜(e)等の課題を一挙に達成でき、前記要望に確実に応えることができる。
【0020】
前記請求項2の発明によれば、前記電気部品が回路保護用ヒューズ又は運転時間表示部のうちの少なくとも何れか一方にしたので、請求項1の効果に加え、次のような効果を得ることができる。すなわち、該請求項2の発明は、前記電気部品が前記回路保護用ヒューズである場合は、外からの交換が容易にできるメリットがあって好都合であり、また、前記電気部品が運転時間表示部である場合は、エンジン運転時間をユーザ、修理業者に表示又は出力することが可能になるから、ユーザへのオイル交換等のメンテナンス時期のお知らせ、使用時間の提示が低価格で実現することができるのみならず、定期的なメンテナンスを必要とする駆動部品に該メンテナンス前に不具合が発生した場合、その不具合箇所が運転時間から想定できるようになるから、修理の時短化、省力化が実現できるメリットがあって好都合である。
【0021】
前記請求項3の発明によれば、前記運転時間表示部品は、外観可能の状態として設けられた液晶又はLEDモジュールであるので、視認性が良く、振動に強い長寿命な製品、小型化・軽量化した製品を提供できる。
【0022】
前記請求項4の発明によれば、前記運転時間表示部品は、エンジンの使用時間を表示することを特徴とするので、エンジンコントロールモジュールのメモリに記憶したデータを使用することが可能になるから、結果として容易に構成でき有利に実施できる。
【0023】
前記請求項5の発明よれば、前記運転時間表示部の表示面は、その周囲が前記封止樹脂を密に堰き止める囲い部材により囲繞され、これにより露出の状態にされたことを特徴とするので、開放状態の見易い表示面を備えた製品を容易に提供できる。そして、囲い部材は封止樹脂の流し込みの場合の型枠として機能する他に、前記表示面の飾り枠及び防水枠としても機能するようにできるから、そのメリットは大きい。
【0024】
前記請求項6の発明によれば、前記回路保護用ヒューズは、ヒューズカバーで覆い、該ヒューズカバーを外すと前記回路保護用ヒューズが露出するようにしてあるので、該回路保護用ヒューズに水がかかることを防止でき、かつ回路保護用ヒューズの交換を容易にすることができる。
【0025】
前記請求項7の発明によれば、前記封止樹脂は、ウレタン樹脂で弾性を有しているので、振動吸収機能があるから、ヒューズ接続部の瞬断等を回避できる。
【0026】
前記請求項8の発明によれば、請求項1乃至7の何れか一つに記載の船舶用電装品を備えたことを特徴とするので、該請求項1〜7に記載の船舶用電装品が奏する効果を備えた小型船外機を容易に、かつ安価に提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図1〜4に基づいて本発明に係る実施の形態の具体例として、「船舶用電装品」の一つであるECM10及びこれを備えた船外機11について説明する。
【0028】
図1において、符号11は、船体12の後尾に装備された船外機を示す。
【0029】
この船外機11は、同図に示すように、その上部にカウリング13により覆われた状態でエンジン14が配置され、該エンジン14の側面に前記ECM10が装備されて構成されている。
【0030】
前記船外機11は、前記船体12の操船席に配置されたリモコン操作装置15、キースイッチ装置16及びハンドル装置17による制御により前記エンジン14が作動状態にされたときには、該作動によりドライブシャフト18、シフト装置19及びプロペラシャフト20を介してプロペラ21を回転し、前記船体12を推進させる。
【0031】
他方、前記ECM10は、図2〜4に示すように、後で詳しく述べる「収容部」としてのケース22により外装され、次のような機能を可能にする部品が内蔵されている。
【0032】
このECM10は、各部圧力、温度等のセンサーにより検知されたエンジンの運転状態を示す信号とスロットル操作等のユーザ操作要求信号に基づいて制御コンピュータ、制御プログラム、制御データによる演算/判断を行い、その結果で燃料噴射弁及び点火コイルに燃料噴射量及び時期の制御信号や、各種表示信号、警報信号等を発信する機能を果す。
【0033】
なお、前記機能を可能にする構成は、既存のECMと略同様であり、本発明の要点ではないので、ここでは、該機能についての詳細な説明及び詳細な図示は割愛して説明することにする。
【0034】
さて、前記外装用のケース22は、硬質樹脂製であり、一方向すなわち正面が開口された方形を呈し、エンジン14への取付部(図示せず)が設けられている。
【0035】
そして、該ケース22には「電気部品」、即ち、大電流駆動用リレー23、回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25及び分岐回路部品26が、次のような状態で収容されている。
【0036】
すなわち、前記大電流駆動用リレー23、多連構成の回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25及び分岐回路部品26は、外部接続用コネクタ27aをー体に備えた回路基板27に搭載された形態にされ、この形態で前記ケース22に内蔵されると共に封止樹脂28の流し込みにより封入され、前記回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25は、前記正面の開口22aで前記封止樹脂28の表面28aに露出された状態に構成されている。
【0037】
この場合、前記回路基板27には、図示及び説明は省略するが、予め、大電流駆動用リレー23が搭載される回路パターン、回路保護用ヒューズ24が搭載される回路パターン、電源系・信号系を分岐する分岐用部品が搭載される回路パターン、運転時間表示部25が搭載される回路パターンが設けられた状態で準備されている。このようにすることで、該回路基板27に対する前記大電流駆動用リレー23、回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25及び分岐回路部品26の固定すなわち搭載の容易化ができる。しかも、前記回路パターンが設けられたことにより、その分、ワイヤーハーネス及びその付属部品の省略或いは小型化ができ、組付け部品費・作業費等経費の節減及び作業の時短化、省力化が達成できる。
【0038】
また、前記のように封入がされたことにより、従前行っていたような個別の外組付が不要となるから、船外機内の配線取り回しを少なくでき、船外機内のスペースの有効活用を可能にできるのみならず、船外機等の小型化、その取り扱い(運搬、移動等)の容易化ができる。
【0039】
また、前記配線取り回しに要していた分岐回路の形成に使用するワイヤーハーネスを不要にしたり、より小さい或いはより短いものに置換したりすることを少なからず可能にすることができるのみならずワイヤーハーネスから分岐回路及びその部品を不要にすることも可能になるので、回路の簡略化、製造コストの低減化は勿論、水かかりに対する品質向上が実現できる。
【0040】
しかも、前記回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25は、前記正面の開口22aにあって前記封止樹脂28の表面28aに露出された状態にされているので、これら回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25を露出させるために、壁に取付孔を開口させるような加工が不要になり、製造の容易化ができるのみならず同時に該取付孔に対するビス止め等作業も不要になるから、より作業の簡素化・省力化ができる。
【0041】
また、前記封入には、封止樹脂28として弾性を備えた樹脂が有効であり、ここではウレタン樹脂が使用されている。このウレタン樹脂は、弾性を有し振動吸収機能があるので、前記大電流駆動用リレー23、回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25及び分岐回路部品26は、外部振動や衝撃から護られる。これにより前述したヒューズ接続部の瞬断は回避できる。また、前記封止樹脂28は、防水/防油に貢献することになり、前記大電流駆動用リレー23、回路保護用ヒューズ24、運転時間表示部25及び分岐回路部品26は水、油から護られる。
【0042】
前記の大電流駆動用リレー23は、埋没状態にされているが、前記運転時間表示部25は、操船上、視認できることが条件になるため、外から視認しうるようにされる必要があるから、その表示面25aは露出させている。なお、前記運転時間表示部25には、液晶モジュール25bが用いられているが、LEDモジュール、ランプ点滅パターンであってもよい。また、前記運転時間表示部25は、エンジンの制御装置側でカウントしてそのメモリに記憶したエンジン14の使用時間を表示する形式にすることができ、また前記使用時間の表示は、その桁数が上位又は下位の桁から出力する形式にすることができる。
【0043】
運転時間表示部25の液晶モジュール25bにより、エンジン14の運転時間をユーザ、修理業者に表示又は出力することが可能になるから、ユーザへのオイル交換等のメンテナンス時期のお知らせ、使用時間の提示が低価格で実現することができるのみならず、定期的なメンテナンスを必要とする駆動部品に該メンテナンス前に不具合が発生した場合、その不具合箇所が運転時間から想定できるようになるから、修理の時短化、省力化が実現できる。
【0044】
また、前記表示面25aの露出状態は、該表示面25aの周囲に前記封止樹脂28を密に堰き止める硬質合成樹脂性の囲い部材29を配して全周を包囲し、この包囲状態で前記封止樹脂28を流し込んで固化させている。この場合、図に示すように、封止樹脂28の表面28aと囲い部材29の頂部29aの高さを同じにしてあるが、囲い部材29の頂部29aの方を故意に高くして或いは固化後に囲い部材29を取去する等して異なる趣にすることは自由である。いずれにしても前記表示面25aは、露呈していて視認し易い。この場合、封止樹脂28が運転時間表示部25の表示面25a上に流れ込まない分、該封止樹脂28の使用量が少なくなるので、樹脂の使用量の減量化及びECMの軽量化ができる。
【0045】
また、前記各回路保護用ヒューズ24は、図4に示すように、その交換に対処するため、防水キャップ30付きセット用ケース31入りにされている。該セット用ケース31は、その底部が前記回路基板27に固定され、かつその開口部が前記封止樹脂28の表面28aの外に突出され、前記突出開口部には前記防水キャップ30が取り外し可能に装着されといると共に、パッキン30aにより防水されている。また、前記防水キャップ30は、凹縁部33と凸縁部34の係合により濫りに外れない構成にされている。なお、該回路保護用ヒューズ24は、図2に示すように多数個が並べられた多数連構造や、図示はしていないが単数個入り用の構成にしてもよい。また、回路保護用ヒューズ24の交換を容易にするために、ソケット形式等の抜き差し構造が採用されることが望ましい。
【0046】
また、前記で説明したように、回路保護用ヒューズ24は、その交換を正面から行うように構成されたが、ケース12の横面、上・下面若しくは背面で、盲蓋等の開閉により交換できる構成にされてもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】この実施の形態に係るECMを装備した船外機の使用状態を示す側面図である。
【図2】同上ECMの正面図である。
【図3】同上ECMの一部切截側面図である。
【図4】同上ECMの図2A−A線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
【0048】
10 ECM(エンジンコントロールモジュール、船舶用電装品)
11 船外機
22 ケース(収容部)
23 大電流駆動用リレー(電気部品)
24 回路保護用ヒューズ(電気部品)
25 運転時間表示部(電気部品)
26 分岐回路部品(電気部品)
27 回路基盤
27a 外部接続用コネクタ
28 封止樹脂
29 囲い部材
32 防水キャップ(ヒューズカバー)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大電流駆動用リレー、回路保護用ヒューズ、運転時間表示部のうちの一つ以上の電気部品が、外部接続用コネクタを備えた回路基板に固定された形態で一方向が開口された収容部に内蔵され、且つこれら内蔵物が前記収容部に充填された封止樹脂により封入され、該収容部に封入された少なくとも一の前記電気部品が前記収容部の開口で前記封止樹脂の表面側から露出していることを特徴とする船舶用電装品。
【請求項2】
前記電気部品は、回路保護用ヒューズ又は運転時間表示部のうちの少なくとも何れか一方であることを特徴とする請求項1記載の船舶用電装品。
【請求項3】
前記運転時間表示部は、前記封止樹脂の表面から視認可能な状態に設けられた液晶又はLEDモジュールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の船舶用電装品。
【請求項4】
前記運転時間表示部は、エンジンの使用時間を表示することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の船舶用電装品。
【請求項5】
前記運転時間表示部の表示面は、その周囲が前記封止樹脂を密に堰き止める囲い部材により囲繞され、これにより露出の状態にされたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の船舶用電装品。
【請求項6】
前記回路保護用ヒューズは、ヒューズカバーで覆い、該ヒューズカバーを外すと前記回路保護用ヒューズが露出することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の船舶用電装品。
【請求項7】
前記封止樹脂は、ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載の船舶用電装品。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか一つに記載の船舶用電装品を備えたことを特徴とする船外機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−189113(P2008−189113A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−25255(P2007−25255)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【出願人】(000176213)ヤマハマリン株式会社 (256)