説明

花材用転写シート

【課題】曲面や複雑な形状を有し表面が柔らかく壊れやすい、生花、及び生花を加工し長期間花姿を保つ花材(プリザーブドフラワー)、ドライフラワーなどの被着体に、光沢のある金色、銀色、箔などの文字や絵柄を転写する。
【解決手段】転写シートを表面が柔らかい被着体に貼りやすいように水の浸透生の早い柔軟なカバーコート紙を使用する。また、印刷インクが完全硬化する直前に、インク表面に金粉、銀粉、箔などを加工し光沢を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生花、プリザーブドフラワー、ドライフラワーなど、表面が柔らかく凹凸形状の著しい被写体に対する水転写シートの製造方法、および貼付方法。
【背景技術】
【0002】
従来、生花、プリザーブドフラワー、ドライフラワーなどの花材に対し、文字や絵柄をインクジェット型印刷機で印刷するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
インクジェット型印刷機に使用するインクは、染料系であり、染料系インクは被着体である花材が吸収してしまうことで、印刷した文字や絵柄が1〜2ヶ月で消えてしまう。また、金色、銀色、箔などでの印刷をすることが不可能となっている。
【0004】
本発明は、曲面や複雑な形状を有し表面が柔らかく壊れやすい、生花、及び生花を加工し長期間花姿を保つ花材(プリザーブドフラワー)、ドライフラワーなどの被着体に、金色、銀色、箔などなどの文字や絵柄を良好な外観で貼付することが出来る方法。およびこの方法に使用する転写シートの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の転写シートに使用するカバーコート紙は薄いライスペーパーを使用する。
【0006】
カバーコート紙にウレタン樹脂系スクリーンインクを用いて印刷を行い、室温20〜25℃で1時間ほど乾燥させる。その後、インク表面に金粉、銀粉、箔などの処理を行い完全乾燥させる。
【0007】
被着体は柔らかく壊れやすいので、被着体に転写する位置に転写シートを軽く固定し、表面より筆や綿棒などで水を染みこませることで、負荷が少なく綺麗に貼付を行うことが出来る。
【発明の効果】
【0008】
転写シートを表面が柔らかい被着体に貼りやすいように水の浸透生の早い柔軟なカバーコート紙を使用する。また、印刷インクが完全硬化する直前に、インク表面に金粉、銀粉、箔などを加工し光沢を高める。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実態の形態について添付した図面に基づき説明をする。図1は本発明の転写シートの一例を示した側面図ある。カバーコート紙は、厚さ10〜15μのライスペーパーを使用し、この表面に弱粘性の水性タックインクを厚さ1〜2μで前面に印刷することで、柔軟性の高いカバーコート紙になり、凹凸形状の著しい被写体に対する密着性を高めることができる。
【0010】
カバーコート紙にウレタン樹脂系スクリーンインクを用いて印刷を行い、室温20〜25℃で1時間ほど乾燥させる。その後、インク表面に金粉、銀粉、箔などの処理を行い完全乾燥させることで、薄く均一で光沢のある膜面が出来る。
【0011】
図2(A)〜(C)は、本発明で製造した転写シートの貼付方法の一例を示す工程図である。(A)では、転写シートから転写保護フィルムを外し、文字、絵柄側を被着体に載せ位置を軽く固定する。その後(B)のようにカバーコート紙の上面より筆などで水を浸透させ軽く押える。そして、転写が完了したらカバーコート紙を外し残った水分を柔らかな布で押さえながら拭き取ることで、(C)のように光沢のある文字、絵柄が転写される
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の転写シート図。
【図2】(A)〜(C)は本発明に係る転写シートの貼付方法の工程図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
転写シートに文字や絵柄の光沢を高めるために、印刷インクが完全硬化する直前に、インク表面に金粉、銀粉、箔など加工することを特徴とする転写シートの製造方法
【請求項2】
柔軟性が高く水の浸透性が早いカバーコート紙を使用し、被着体に大きな負荷を掛けず転写が出来ることを特徴とする転写シートの製造方法
【請求項3】
請求項2に記載のように水の浸透性が早いことで、被写体に転写シートを固定した後にカバーコート紙の上面から水を染みこませ転写することを特徴とした転写シートの貼付方法

【図1】
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【図2】
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