英数字情報を文書イメ―ジ情報とともに伝送するための方法及び装置
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ファクシミリ送受信は、公衆交換電話網(PSTN)を介するイメージ交信の一般的手段となっている。従来のファクシミリ機は、PSTNを使用してイメージのコピーを世界のどこかにいる特定の受信者に送る。一般に、単一のファクシミリ機が複数の潜在受信者にサービスするために使用されている。したがって、送られる文書が所期の受信者に確実に届くようにするという問題がある。従来のファクシミリでは、アドレス指定情報及び経路指定情報を搬送するためにカバー・シートが通常使用される。しかし、このカバー・シートは、所期のイメージに先だって送られる追加のイメージを含み、比較的少量の情報のために比較的多量の資源、PSTN時間、ファクシミリ機時間、紙などを使用する。さらに、このようなカバー・シートは人間の手でしか解釈できない。
【0002】
【従来の技術】近年、アダプタ・カード及びプログラミングの発達につけてファクシミリ技術はさらに進歩し、これによって、小型コンピュータでイメージを走査し、またはテキスト及びグラフィック・データをイメージに変換して、アダプタ・カード上のファクシミリ・モデムによって送られるPSTNを介してそれを伝送できるようになった。このようにして、資料を、紙の形に戻さずにファクシミリ・イメージとして送ることができる。小型コンピュータはまた、ファクシミリ通信用の改善された制御手段を提供する。他の開発では、長距離電話会社及び地域電話会社の多くが、大規模ファクシミリ経路指定システムと、押ボタン式信号によって制御可能なPSTNを介したサービスとを実施し始め、またはその計画を立てている。別のカバー・シートではなく、コード化されたコマンドが文書の前にあり、どの受信者が伝送イメージを受け取るべきかをファクシミリ経路指定システムに知らせる。他のファクシミリ・システムでは、標準化された試験用紙と類似のマーク可能な用紙を使って限られた情報を機械可読形でカバー・シート上に担持することにより、経路指定情報及び処理情報を提供している。
【0003】電話技術の標準団体である国際電信電話諮問委員会(CCITT)は、加盟国によるファクシミリ使用のための推奨される標準を確立した。CCITTグループ3及び4ファクシミリ・システムは、圧縮ディジタル・コード化を利用して、イメージ伝送に必要な時間を最小にし、記憶及び転送環境での圧縮イメージの記憶要件を減少する。
【0004】圧縮技法及びファクシミリで使用されるものと類似の他の処理を使って複数のユーザにイメージ・データを伝送し、記憶し、処理するための他のイメージ処理システムが存在する。例えば、同時係属の米国特許出願第07/559525号及び同第07/211722号が、IBMイメージ・プラス・システムを開示している。上記2件の特許出願を引用により本明細書に合体する。
【0005】従来技術のシステムは全て、伝送されるイメージを経路指定するために、別の文書またはコード化されたコマンドを必要とする。カバー・シート文書またはコマンドは、伝送または経路指定中にイメージから分離することができ、その結果、伝送されたイメージがシステム内で失われる。特にカバー・シートは、多くの追加資源を必要とする。従来技術の押ボタン式コマンドは、稼働中の特定の電話システムに組み込まれていないファクシミリ装置によっては認識されない。
【0006】バー・コード技術が、幅または高さが異なる黒と白の縞から成る一義的なコード・パターンでマーク付けした対象物を確実に識別するために、長年使用されている。バーコードはこれまでファクシミリには使用されていなかった。ほとんどのバーコードは、オープン・コードのセットと、エラーをほぼ完全に検出する一義的コード・パターンとを用いて設計されている。コード化フィールド中で検査文字を使用すると、エラーが検出されない尤度が低い値にまでさらに減少する。
【0007】本発明は、通常使用されているバーコードの属性のいくつかをファクシミリと組み合わせて、指標付け、またはさらに経路指定のために必要なデータを、ユーザにとって透明な機械可読形でイメージ内に組み込むことを可能にする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1目的は、ファクシミリ・データまたは他のイメージ・データを記憶及び検索のために経路指定または指標付けするのに有用な英数字情報を、従来の標準バーコードなどの、ただしそれだけに限定されない機械可読コードに変換することである。
【0009】本発明の他の目的は、前記コード・パターンを、システム、ネットワーク、及びユーザにとって透明な形で、ファクシミリまたは他のイメージ伝送のイメージ部分に組み込むことである。
【0010】本発明の他の目的は、疑似バーコードのイメージ・パターンを別に作成する必要なく、前記バーコード手段を修正ハフマン・コードに直接コード化することである。
【0011】本発明の他の目的は、ファクシミリまたはイメージ・メッセージを再経路指定するのに、または入ってくるファクシミリまたはイメージ・メッセージをイメージ記憶/検索システム内でオペレータの介入なしに指標付けするのに適した標準コンピュータ・コード化データに疑似バーコードを変換して、疑似バーコード情報を回復することである。
【0012】本発明の他の目的は、イメージの本体内に組み込まれたコード化された情報を、従来のファクシミリ・システムと互換性があり、またCCITT G3及びG4の下でファクシミリ・ネットワークと完全に互換性がある形で搬送することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記その他の目的は、英数字列を入力し、その文字列を、文字列内の個々の英数字に対応する疑似バーコード列の2進ビット表示に変換し、疑似バーコード列の2進ビット表示を文書イメージの2進ビット表示と組み合わせて複合ビット・ストリームを形成することのできる、第1イメージ・ステーションを含む、データ処理システムによって達成される。この第1イメージ・ステーションは、通信リンクに、また第2イメージ・ステーションに結合される。第1イメージ・ステーションは複合ビット・ストリームを送信することができ、第2イメージ・ステーションは複合ビット・ストリームを受信することができる。
【0014】1つの好ましい実施例では、この2つのイメージ・ステーションは共に疑似バーコードの送信を感知するファクシミリ・ステーションであり、通信リンクは公衆交換電話網である。この実施例では、第2ステーションはまた、複合ビット・ストリームから疑似バーコードの2進ビット表示を認識して、元の英数字列またはその英数字列に対応する疑似バーコード列に変換することができる。第2ステーションは、これらの文字列のいずれかを利用して、ファクシミリ・イメージの経路指定、指標付けその他の処理を行うことができる。
【0015】本発明のもう1つの実施例では、第2ステーションは疑似バーコードを感知しない。疑似バーコードはファクシミリ及びイメージ操作に関する確立された規約と互換性があるので、複合ビット・ストリームの疑似バーコードを表す部分の存在によってエラーが生じない。疑似バーコードは、通常は、印刷イメージの上部に滲んだドットの細線として印刷される。
【0016】疑似バーコードは機械可読コードであり、標準バーコードとして設計されたものと類似のエラー検出能力を有し、CCITTファクシミリ規格を使って伝送されるイメージに容易に変換することができる。
【0017】本発明は、全てのイメージ通信システム、特にコンピュータに基づくファクシミリ・システム間、またはコンピュータに基づくファクシミリ・システムと従来のファクシミリ・システムの間、及び本発明を組み込むように修正された従来のファクシミリ・システム間でのファクシミリ通信システムを含む。
【0018】英数字列は、キーボード上での手動入力によって生成され、あるいはイメージの指標付けまたは経路指定に必要な他の情報源から導き出される。イメージは、イメージ・スキャナ、ファクシミリ機、コンピュータで生成されたテキストまたは図形イメージ、第1ステーションで以前に記憶されたイメージ・ファイルなど、種々のイメージ源から得ることができる。
【0019】
【実施例】本発明は、特定のハード接続された論理素子及び記憶素子によって、あるいはIBM PCやPS/2などの小型汎用コンピュータ上のプログラミングまたはファームウェアによって実施することができる。図1は、表示手段18、走査手段20、印刷手段22、各種の記憶手段12、26、36、38、ファクシミリ統合手段28、ホスト接続手段30、及び図1中のこれらの相互接続された素子が本発明の方法ならびに他の一般タスクを実行できるようにするのに必要な命令を含むコード・モジュール40〜50を備えた、小型汎用コンピュータを含む装置のブロック図である。
【0020】中央演算処理装置10は、その命令セットを実行するための、プログラムで制御される論理を提供する。その際、命令は読取書込メモリ12から引き出される。支援回路(14)と読取専用メモリ(ROM)は、タイミング制御機能、直接メモリ・アクセス(DMA)機能、及びディジタル・データの汎用処理のための他の支援機能を提供する。現代のパーソナル・コンピュータで一般に見られるオンボード制御装置16は、回路、及び場合によってはメモリと、ROMベースのコードを提供する。オンボード制御装置によって支援される典型的な装置は、バス21によって接続された表示装置18、スキャナ20、プリンタ22、及びディスケット記憶装置38を含む。他の一般に使用される周辺装置も、将来オンボード制御装置によって支援されることになろう。これらのシステムはまた、全ての適用業務には十分に一般的でない制御装置及びアダプタの接続をオンボード・セットに含めることができる入出力バス24も提供する。入出力バス上に置くことのできる典型的なアダプタには、固定ディスク制御装置26、ホスト接続アダプタ30、及びファクシミリ・アダプタ/モデム28が含まれ、後者は本発明を実施するために特に適している。
【0021】ホスト・アダプタ30は、エサーネット接続またはIBM3270接続、またはホスト・システムとの通信用及びPCシステム間の通信用のトークン・リング・アダプタを含むことができる。この接続は大抵は同期2進通信手段による。ファクシミリ・アダプタ28は、同様に装備されたコンピュータ間または専用ファクシミリ機間でのイメージまたは図形表示の伝送を可能にする。
【0022】DOS、OS/2、AIX(Unix)などのオペレーティング・システム40が、コンピュータの基本的動作に必要であり、記憶、印刷、表示動作など最も通常のハウスキーピング機能を行う。その他のいくつかのコード・モジュールが、オペレーティング・システムの性質に応じて異なる時または同時にシステム上に常駐することができる。本発明を実施する際に必要となるコード・モジュールとしては、メモリ12内に常駐する、ファクシミリ・アダプタ・コード48、疑似バーコード生成コード50、及び疑似バーコード復号コード52などがある。
【0023】ファクシミリ・イメージを送るためのファクシミリ操作に汎用コンピュータを使用する際には、文書をスキャナ20に入れて、文書をメモリ12またはディスク記憶装置36中でディジタル・ビット・レベルのビット・マップの形に変換させる。ファクシミリ・アダプタ・コード48は、この記憶されたビット・マップを取り、好ましくはCCITTグループ3またはグループ4の圧縮方法を使用して圧縮を実施する。この方法は、走査線に沿って白黒画素のランを測定し、それをCCITTグループ3またはグループ4システム用に定義されたコードに変換する。これらのコードは、オープン・コード・セットの一部であり、このオープン・コード・セットは、連結されたデータ・ストリーム中のビット・パターンを既知のコード・ビット・パターンと比較することによって、このストリームをラン・レングスまたは他のイメージ定義情報を示す個別コードに分解することができるように設計されている。このやり方では、特定のバイト境界上で動作したり、分離コードを使用したりする必要はない。
【0024】後で疑似バーコードに変換される英数字列を生成するため、システムのオペレータは、キーボード15を介して、好ましくは名前、住所、顧客番号、形式番号、日付、部門番号、受信先などの定義済みフィールドに、英数字データを入力する。ユーザに各種フィールドに入力するよう促すことができる適用業務プログラムは、容易に書くことができる。この情報を疑似バーコード生成コード50モジュールが使用して、標準のまたは事前に合意したバーコード、またはバーコードに固有のエラーなどのエラー検査能力を含む他の形のコードと同等の2進ビット列を作り出す。圧縮されたファクシミリ・イメージが、この2進ビット・ストリームに連結され、この複合ビット・ストリームが、ファクシミリ・モデム(28)によってPSTNまたは他の通信リンクを介して伝送される。
【0025】指標付け情報または経路指定情報を含む2進ビット・ストリームは、それ自体がコード文字内のエラーを確実に検出する独特の同期開始文字及び停止文字を有するオープン・コード・セットである。このビット列は、受信側ファクシミリまたは他のイメージ・システム(図示せず)にとって、イメージ・データを表すコードの適合ストリームに見える。本当は、印刷される場合、1つのバーコードは、高さが1本分の、最高の分解能の走査線を表す。したがって受信システムは、疑似バーコード経路指定/指標付け情報を感知しようとそうでなかろうと邪魔されず、従来のファクシミリ機械との完全な互換性が保たれる。
【0026】伝送に使われるPSTN(56)に結合された受信システムが、パーソナル・コンピュータ・ベースのもので適切なコードを備えている場合、あるいは本発明を組み込んだ専用ファクシミリ端末である場合には、疑似バーコードとしてイメージ内に置かれた情報が、オペレータによる介入を必要とせず、ファクシミリ・イメージの指標付け、経路指定、転送、またはその他の処理に利用される。このような知能システムは、疑似バーコードの指標付けデータ・ストリームが圧縮イメージの最初の行として現れることを感知する。採用したコード化方法に応じて、4〜8個の独特のコードがこの順序で使用され、解析及び復号の動作が大幅に簡単になる。
【0027】ポピュラーなコード39バーコードでは、検出しなければならない修正ハフマン・コードが4つある。これらのコードは0111、1011、11、及び011である。疑似バーコード復号モジュール52が、イメージの第1行を剥ぎとり、修正ハフマン(MH)ラン・レングス・コードを黒白のバー幅に復号する。次に復号モジュール52は、黒白バー幅を、数字セット一式と大文字英字セットといくつかの特殊文字を含む、元来生成された英数字列に復号する。バーコード・データは所望のどんな密度にでも、たとえば2画素の狭いバーと4画素の広いバーを表すMHコードにコード化できる。頭文字すなわち開始文字を用いて、疑似バーコード復号モジュール52は使用密度を決定することができる。次いで復号されたASCII文字を使って、経路、宛先、または記憶指標が定義され、着信したファクシミリ・メッセージがオペレータなしで処理できるようになる。別法として、ただし好ましさの点では劣る実施例であるが、疑似バーコード自体の黒白の縞を使用して、英数字列に変換することなく経路指定手順または指標付け手順を定義する。受信したファクシミリ・メッセージは、表示装置18上で表示し、またはプリンタ22上で印刷することができ、あるいはホスト接続部30とホスト通信線56を介してホスト・コンピュータに送り、またはファクシミリ・モデム28とPSTN56を介して、同じまたは新たに組み込まれた経路指定/指標付け情報と共に、他のファクシミリ・システムに送ることもできる。
【0028】図2は、本発明を実施した装置のネットワーク相互接続を示す。図1のものと類似のパーソナル・コンピュータ・ベースのファクシミリ装置60が、文書を走査し、またはワード・プロセッシング・プログラム42およびグラフィック・プログラム44を使って文書を作成することができ、この文書はファクシミリによる伝送のために紙に印刷されたことはない。本発明を実施する際、ファクシミリ装置60は、埋込み疑似バーコード情報をイメージ内に組み込み、経路指定情報及び指標付け情報を受信側イメージ・ステーションに供給する。ファクシミリ・アダプタ28は、PSTN66を介してネットワーク上の他の任意のシステムにファクシミリを送る。標準ファクシミリ装置68に送る場合、イメージは単に印刷され、疑似バーコードは文書上端の白いマージンに滲んだドットとして現れる。PSTN66上の他のパーソナル・コンピュータ・ベースのファクシミリ装置62または64に送る場合には、イメージは、見ることができ、プリンタが接続されている場合には印刷することもでき、またイメージ内に埋め込まれた疑似バーコード中のデータに基づいて、そのファクシミリ・アダプタ・モデム28を介して他のファクシミリ・システムに転送することができる。ファクシミリが、IBM ImagePlusなどのコンピュータ・ベースのイメージ・システム72に接続されたファクシミリ・サーバ装置70によって受信される場合には、ファクシミリをイメージ・システムのディスク記憶装置74に記憶し、他のファクシミリ・システム60、62、64、または68に転送し、あるいは、疑似バーコード中のデータに基づいて、イメージとしてファクシミリ不能イメージ・ワークステーション76に配布することができる。
【0029】図3及び図4は、本発明を実施するのに適切な多くのバーコードのうちの2つ、コード39とコード128を示す。図3は、コード39における典型的なバーコード列であり、開始文字78、データ文字80、検査文字82、及び停止文字84を有する。開始文字78と停止文字84は同じで、後続のコード中のバーとスペースの幅を定義するために必要な情報を含む。コード39中で、開始/停止パターンの最初のバーは常に狭い黒バー86であり、その後に続く白のスペースは広い白スペース88である。これらの最初の幅の測定値は、パターン密度に関係なくコード全体を読み取るために必要な情報を提供する。文字Aを表すデータ文字94は、その下のバー・パターン96の3/9 2進ビット表示で示される。広いバー/スペースは1、狭いバー/スペースは0の値を与えられる。通常は6つの2進ビットしか必要としない44個の文字を表すために、9つの2進ビットを使用することによって、エラー文字パターンの検出を可能にするために必要なオープン・コード・セットが提供される。コード39を使用し、1つの文字が3より多い/少ない広幅スペース/マーク、または9より多い/少ない全スペース/マークを有する場合には、その文字は拒絶される。また、その文字がコード中で指定されたパターンの1つに対応しない場合にも、その文字は拒絶される。
【0030】図4は、コード128中のバーコード・パターンの典型的なストリームである。このパターンは開始文字98で始まり、その後にデータ文字100、検査文字102、及び停止文字104が続く。開始文字106と文字A108の詳細コード・パターンを示し、許されるバー幅とスペース幅を例示する。コード128中で、各文字は11ユニット長であり、1、2、3、または4ユニット幅のバーを含む。同様にスペースも1、2、3、または4ユニット幅である。このコードによって、コード128のバー・コードにおける128文字のASCIIセット全ての表示が可能になる。また、これはオープン・コード・セットであり、エラー検出を行うことができる。このコード・セットでは、情報として価値のある7ビットを表すのに11個のビット・スペースを使用する。本発明を実施する際にこのコードを使用する場合、黒と白の1、2、3、及び4エレメント・ランに対応する8つの独特のハフマン・コードが必要となろう。
【0031】本発明を実施する際に使用できる他のバーコード構造には、コード2/5、コード93、コーダバー、及びUPCコードの変形が含まれる。ラン・レングスによって表せるどんな自己検査コード構造も、疑似バーコードとして使用できる。図5は、本発明を実施する際に疑似バーコード経路指定/指標付けストリーム及び文書イメージの複合ビット・ストリーム表示を生成する際に使用される手順のいくつかを流れ図として示す。ステップ110で、指標付け/経路指定情報がそのソースから得られ、ステップ112で個々の文字に分解される。前述のように、英数字列はユーザによるキーボード入力によって生成でき、あるいは完全に異なるソースから受け取ることもできる。たとえば、光学式文字認識または他のイメージ処理によって、走査されたイメージ上の予め定義されたフィールド中の特定の英数字列を識別することができる。この特定の英数字列は、識別したとき疑似バーコードに変換することができ、あるいは、疑似バーコードへの変換の前に処理して、合意された経路指定/指標付け情報のフォーマットを含む他の英数字列にすることもできる。連続する各文字のASCIIコードは、ステップ114で、その文字に対する適切なバーコードを表す、有効なハフマン・コードのRAMまたはROMテーブル内のアドレスとして使用される。ステップ122で、処理すべき文字がまだあるか否かテストを行い、文字がなくなるまで処理を続行する。ステップ116で、各文字に対する疑似バーコードの修正ハフマン・コードが、順次に並列または直列の形で記憶される。
【0032】図5では、ステップ120で、イメージ・ソースからファクシミリ・イメージが得られる。このソースは、スキャナ20、パーソナル・コンピュータの固定ディスク36上のビット・マップ・ファイル、イメージ・ホスト・システム72のイメージ記憶域74からの圧縮イメージ・ファイル、またはテキスト・プロセッサ42及びグラフィック・プロセッサ44から生成され、ファクシミリ・プログラム48によって変換された圧縮イメージ・ファイルから得られる。まだ圧縮されていない場合には、ステップ124で、CCITTグループ3、修正ハフマン(MH)または修正読取り(MR)を使用して、ファクシミリ・イメージが圧縮される。全ての指標付け/経路指定データが処理されると、ステップ126の伝送順序制御ブロックに制御が移り、ステップ130のモデム制御を介してファクシミリ通信を初期設定し、次いで、ステップ132のファクシミリ・モデムを介して疑似バーコード・データ・ストリームを、続いて直列データ・ストリームをステップ134のPSTN56へ順に送ることによってデータ・ストリームを組み合わせる。
【0033】図6は、本発明を実施する際の指標付け/経路指定情報を疑似バーコードの形で含むイメージ受信の手順を示す。ファクシミリ・メッセージは、パーソナル・コンピュータのアダプタ・カード28上のステップ136のファクシミリ・モデム、または本発明を実施した第2のイメージ・ステーションのファクシミリ機内のファクシミリ・モデムによって、公衆交換電話回線網(PSTN)から受信される。ステップ138で、イメージの第1行が黒白のラン・レングスに復号される。4つの特定ラン・レングス・コード、または長さが1及び2単位あるいは1、2、3、及び4単位の黒白ランが複数存在する場合は、その行に疑似バーコードが存在することを示す。ラン・レングスへの変換は、検出し復号する必要のあるハフマン・コードが、採用した疑似バーコードに応じて4〜8個しかないという事実によって容易になる。ステップ140で、圧縮イメージの第1行がはぎ取られ、圧縮イメージの残り部分が、指標付けまたは経路指定のために一時的に記憶される。ステップ142で、復号されたラン・レングスが、伝送で採用された他のバーコードまたは他のコードのために使用される変換テーブルに従って、ASCII文字に変換される。知能イメージ・ステーションが、疑似バーコード・ストリームが複合ビット・ストリームで最初に発生したことを知ると、ステップ144でASCII文字が処理されて、経路指定情報または指標付け情報を含むフィールドが抽出され、ステップ146で、指標/経路指定情報に基づいてファクシミリ・イメージがいくつかの経路の1つに経路指定される。この経路指定は、ステップ148に示すように、ステップ156で第2ファクシミリ・アドレスに送るべき新しい指標/経路指定情報と共に、またはこのデータを伴わずに、ファクシミリ・モデムに対して行うことができる。別法として、ファクシミリ・イメージを、ステップ150のファクシミリ・イメージを記憶のために変換するモジュールに、次いでステップ152のイメージ端末76に、またはステップ154の記憶サブシステム74に経路指定することができる。
【0034】ステップ150、154、及び152は、複数のイメージ端末が接続できるイメージ記憶/検索システムでの本発明の使用をまとめたものである。このようにして、着信したファクシミリ文書のエンド・ユーザへの内部配布を自動的に実施することができる。さらに、図6には示されていないが、イメージ・システム72は、記憶、送信、またはエンド・ユーザへの表示の前に、送信されたイメージに代替処理を施すことができる。疑似バーコードは、イメージが置かれる書式のタイプ及び送信されたイメージ内でデータを区分する命令を示す、いくつかのフィールドを含むことができる。たとえば多くの産業が、消費者特有の情報のわずかなフィールドのみが置かれる標準書式のコピーを多数有している。この書式を1回だけイメージ記憶機構74に記憶するのが好都合である。したがって疑似バーコードは、特定のフィールドに、顧客から送られたまたは他の方法で作成された文書上の書式に関連するイメージ・データを取り去り、顧客特有のデータのみをイメージ記憶装置74に記憶するようイメージ・ホスト72に指令する特定の英数字を含むことができる。別法として、エージェントはその標準に慣れているはずなので、顧客特有のデータのみをイメージ・ワークステーション76で提示してもよい。イメージ処理の当業者なら、イメージのタイプ、またはイメージが提示される書式によってイメージ文書を分類するなど、他の適用業務が明らかに思い浮ぶであろう。
【0035】図7は、典型的なユーザ状況において本発明がどのように適用できるかを示す。例えば、トラック運送会社は、積荷証券や、貨物運送契約の1部である配達受領証などいくつかの書式を作成したり、荷主から受け取ったりする。ある会社は、貨物が荷主から宛先に、及びその中間にある会社の各ターミナルに運送されるときに追跡の目的で使用される、最小の情報を含むこうした書式をバーコード化している。このバーコードは、特定の小包を識別する固有の番号を持つ。指標付け/経路指定に必要な文書上の他の重要な情報は、物理的スペースの制限のためにバーコードに含めることができない。印刷されたバーコードは、スペースを取り、追加のページを使用せざるを得なくなることもある。配達受取証のバーコード化されていないバージョン(160)、及びバーコード化されたバージョン(162)を図に示す。これらの書式は、荷受人によって署名されると運送契約の完了を示し、保管及びその後の処理のために、一般に遠隔の貨物ターミナルから中央記録サイトに転送される。
【0036】トラック運送会社にとって大きな心配と出費の種であるが、多くの荷受人が配送の証明を受け取るまで商品の支払いをさせず、その支払い金を回転させようとすることが判っている。したがって、できるだけ早い時期に受領を証明できることは荷主の利益である。この顧客の便宜を計るために、トラック運送会社は、ファクシミリ・システム及び本発明によるイメージ・システムによって貨物受領証の処理を速くすることができる。この例では、配達受領証をスキャナ164で走査し、PCベースのファクシミリ166によって、電話回線168とPSTN170を介して中央処理サイト174へ送る。ファクシミリは、一義的な小包番号、荷主と住所、荷受人と住所、配送日などの指標付情報を、本発明の疑似バーコードとして含む。ファクシミリを中央イメージ・システム174のファクシミリ・サーバ172が受け取り、このシステムは、さらに処理するために特定のイメージ・ワークステーション176にファクシミリ・イメージを経路指定し、また荷主が望む場合は、PSTN170を介して荷主180にまたは荷受人178に直接、配達証明としてファクシミリ・イメージを再経路指定し、あるいはその両方を行うことができる。これが可能なのは、疑似バーコードが荷主と荷受人を識別する情報を含むためである。特定の荷受人の過去の行状、または特定の荷主の一般的慣行に基づいて、特定の荷主または荷受人のコードが検出された時、中央イメージ・システムによって自動的に措置を講じることができる。これらの措置は全て、本発明を使用して人の介入なしに実施できるので、荷主による支払い受領のための経費とサイクル時間が節約される。
【0037】図8は、疑似バーコードがイメージとして印刷された場合どのように見えるか、及びコード39フォーマットによる同等の印刷されたバーコードを短縮形で示す。図8に示すように、疑似バーコードは、バーコード・スキャナの正確な認識のために高さが50画素以上となっている印刷されたバーコードとは対照的に、高さ1画素である。他のバーコード及び自己検査コードも、同様に本発明を実施する際に使用できる。疑似バーコードは、図のような任意の長さのフィールドに分割することができ、各フィールドは指標付け情報、経路指定情報、または処理情報の要素を含む。疑似バーコードの各行はまた、開始文字、確実なエラー検査のための検査文字、及びコード・パターンの終端を示す停止文字を含む。知能データ処理装置では、経路指定情報及び指標付け情報を調べるために疑似バーコードをはぎとった後、それが通常は文書上には印刷されないことを強調しておきたい。しかし、バーコード・スキャナを印刷された文書に利用できるように、疑似バーコードを従来のバーコードの高さで印刷するよう知能システムに指令することは可能である。バーコードを印刷するためのコマンドは、疑似バーコードのフィールドの1つに含めることができる。
【0038】図9は、CCITTグループ3のファクシミリの連結された黒白ラン・レングス・コードを表す修正ハフマン・コードのテーブルをどのように使用すれば、ファクシミリと互換性のある修正ハフマン形式で疑似バーコードの生成を簡単にすることができるかを示している。多数のコード・ワードを含むテーブルが、文字のASCII表示によってアドレス指定されたとき、適切な1組の修正ハフマン・コードがイメージ・データ・ストリーム中に置かれるように、メモリまたは読取専用メモリ(ROM)内で編成されている。コード39の文字“2”中のそれぞれ黒白のラン・レングスに対する修正ハフマン・コードを文字の下に示す。狭いバー/スペースの幅には2画素、広いバー/スペースの幅には4画素が使用される。この密度で30以上のコード文字に対応できる。1画素及び2画素のランを使用すると、それぞれ、1行に60文字以上が可能になる。より多くの文字を必要とする場合は、ファクシミリ・イメージとの互換性に影響することなく、追加の疑似バーコード行を使用することができる。
【0039】図10は、黒白両方が1〜6単位のラン・レングスに対するCCITTグループ3の修正ハフマン・コードの短縮テーブルを示す。1画素の白いランに対するコードは長さ6ビットであり、もう一方は長さが僅か2〜4ビットである。CCITTグループ3の互換性を維持するには、コードが受入れ可能な修正ハフマン・コードであることが必要なだけであり、したがって長さが最適化されたコード・セットが使用できる。このような1つのセットを図に示すが、このような最適化されたコード・セットは全て、適合修正ハフマン・コードの組合せを含み、その際、ラン・レングスは、送信された文書の圧縮イメージ・データを復号する際に本発明に含まれるバーコード復号処理中に異なる解釈をされる。
【0040】次に、ファクシミリ及びイメージ・データ圧縮で使用される修正ハフマン(MH)コード化と修正読取りについて簡単に説明する。MHコード化は、CCITTグループ3のプロトコルの下で、ディジタル・ファクシミリ・イメージ内の白画素と黒画素のラン・レングスをコード化する方法である。各行は、長さ0だとしても白ランから始まる。次のランは黒であり、ランは黒と白の間で次々に交替する。各黒ランまたは白ランの長さは、1組のコード・テーブルから修正ハフマン・コードによってコード化され、その際に最も確率の高いラン・レングスに最も短いコードが割り当てられる。ハフマン・コ−ドは、各コードが分離記号なしで連結されたとき、互いに一義的に分離可能な、コード・セットである。
【0041】修正読取り(MR)とは、CCITTグループ3のファクシミリ・プロトコルの2次元モードで使用されるディジタル・コード化の方法である。MRコード化は、最初のイメージ行に対してMHコード化を使用し、そのビット・パターンを基準としてセーブし、次の行のビット・パターンをこの基準と比較する。3つのモードが検出され、この行のコード化に使用される。最初のモードは、コード0001を受け取るパス・モードであり、1対のコントラスト境界、すなわち基準行における白黒白が渡された時に発生し、コード化されている行の中にコントラスト境界がない。第2のモードは垂直モードで、1つのコントラスト境界が基準行におけるコントラスト境界の真下にあり、すなわち左または右にせいぜい3画素しかない。この条件に対して7つの短コードが用意されている。パス・モード条件も垂直条件も検出されない場合には、省略時モードの水平モードである。これは、現在の白ラン、及びパス・モード、またはコード化された黒ランの後の最初の白画素から始まる垂直モードのコード化を起こさせる。使用される分解能が標準か微細かに応じて、1行置きにMHとしてコード化され、微細モードの場合は4行目ごとにMHとしてコード化される。これによって、イメージをひどく破壊せずに再同期化が保証される。
【0042】修正修正読取り(MMR)という別の圧縮方法があり、CCITTグループ4の圧縮に使用される。MMRはほとんどMRと同じであるが、最初の行の後の全ての行が通常はMR行としてコード化される点が異なる。CCITT G3でMRとしてコード化できる行の数を決定するKの値は無限となる。MMRはまた行コードの終端を除去し、イメージ・コードの終端を短縮する。
【0043】MH及びMR圧縮コードに関するより詳しい情報は、CCITT“Red Book”に出ている。これは国際電気通信連合、国際電信電話諮問委員会の公式出版物である。その標題は、RED BOOK Vol.VII,分冊VII.3,“Terminal Equipment and Protocols for Telematic Service, Recommendations ofthe T Series”、第VIII回総会、マラガ・トレモリナス、1984 年 10 月 8-19日、ジュネーブ、1985 年刊である。ISBN番号はISBN 92-61-02291-Xである。
【0044】コード39における英数字用のバーコード・セット一式を図11に示す。英数字に加えて、−、°、$、/、+、及び%文字に対応するバーコードも含まれる。これらの文字は、フィールドが有限数の文字ではなく無限長であることが望ましい、疑似バーコード・ビット・ストリーム内でフィールドを区切るのに有用であろう。
【0045】
【発明の効果】本発明をいくつかの例に関して説明したが、本発明をその趣旨及び範囲から逸脱することなく修正できることが、当業者には理解されよう。たとえば前記の例は主として、ファクシミリ、またはファクシミリとイメージ・システムとの組合せを使用したイメージ伝送に関するものである。たとえば埋込み疑似バーコード・データ・ストリームを用いる複数媒体記憶システム内でビデオ・イメージを記憶し操作するなど、専用イメージ・システム内での本発明の使用を全面的に妨げるものはない。バーコード・スキャナの使用など、疑似バーコード・データ・ストリームを生成する他の手段が、当業者には思い浮かぶであろう。上に示した実施例は例示のためのものにすぎず、頭記の特許請求の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデータ処理システムの第1ステーションを示す構成ブロック図である。
【図2】本発明の方法を実施した装置のネットワークを示す図である。
【図3】本発明を実施するために適合させることのできる、通常使用されているバーコードの1つを示す図である。
【図4】本発明を実施するために適合させることのできる、通常使用されているバーコードの1つを示す図である。
【図5】本発明による疑似バーコードの形の指標付け/経路指定情報を含む、ファクシミリ・イメージの生成の流れ図である。
【図6】疑似バーコードの形の指標付け/経路指定情報を含む、ファクシミリ・イメージの受信の流れ図である。
【図7】本発明の好ましい実施例の装置ネットワークを示す図である。
【図8】短縮形の疑似バーコードの印刷イメージを示す図である。
【図9】ファクシミリと互換性のある疑似バーコードを生成するために使用される修正ハフマン・コードのテーブルである。
【図10】本発明で使用する、CCITTグループ3コードの短縮されたテーブルである。
【図11】バーコード39中の全ての文字コードのセット一式を示す図である。
【0001】
【産業上の利用分野】ファクシミリ送受信は、公衆交換電話網(PSTN)を介するイメージ交信の一般的手段となっている。従来のファクシミリ機は、PSTNを使用してイメージのコピーを世界のどこかにいる特定の受信者に送る。一般に、単一のファクシミリ機が複数の潜在受信者にサービスするために使用されている。したがって、送られる文書が所期の受信者に確実に届くようにするという問題がある。従来のファクシミリでは、アドレス指定情報及び経路指定情報を搬送するためにカバー・シートが通常使用される。しかし、このカバー・シートは、所期のイメージに先だって送られる追加のイメージを含み、比較的少量の情報のために比較的多量の資源、PSTN時間、ファクシミリ機時間、紙などを使用する。さらに、このようなカバー・シートは人間の手でしか解釈できない。
【0002】
【従来の技術】近年、アダプタ・カード及びプログラミングの発達につけてファクシミリ技術はさらに進歩し、これによって、小型コンピュータでイメージを走査し、またはテキスト及びグラフィック・データをイメージに変換して、アダプタ・カード上のファクシミリ・モデムによって送られるPSTNを介してそれを伝送できるようになった。このようにして、資料を、紙の形に戻さずにファクシミリ・イメージとして送ることができる。小型コンピュータはまた、ファクシミリ通信用の改善された制御手段を提供する。他の開発では、長距離電話会社及び地域電話会社の多くが、大規模ファクシミリ経路指定システムと、押ボタン式信号によって制御可能なPSTNを介したサービスとを実施し始め、またはその計画を立てている。別のカバー・シートではなく、コード化されたコマンドが文書の前にあり、どの受信者が伝送イメージを受け取るべきかをファクシミリ経路指定システムに知らせる。他のファクシミリ・システムでは、標準化された試験用紙と類似のマーク可能な用紙を使って限られた情報を機械可読形でカバー・シート上に担持することにより、経路指定情報及び処理情報を提供している。
【0003】電話技術の標準団体である国際電信電話諮問委員会(CCITT)は、加盟国によるファクシミリ使用のための推奨される標準を確立した。CCITTグループ3及び4ファクシミリ・システムは、圧縮ディジタル・コード化を利用して、イメージ伝送に必要な時間を最小にし、記憶及び転送環境での圧縮イメージの記憶要件を減少する。
【0004】圧縮技法及びファクシミリで使用されるものと類似の他の処理を使って複数のユーザにイメージ・データを伝送し、記憶し、処理するための他のイメージ処理システムが存在する。例えば、同時係属の米国特許出願第07/559525号及び同第07/211722号が、IBMイメージ・プラス・システムを開示している。上記2件の特許出願を引用により本明細書に合体する。
【0005】従来技術のシステムは全て、伝送されるイメージを経路指定するために、別の文書またはコード化されたコマンドを必要とする。カバー・シート文書またはコマンドは、伝送または経路指定中にイメージから分離することができ、その結果、伝送されたイメージがシステム内で失われる。特にカバー・シートは、多くの追加資源を必要とする。従来技術の押ボタン式コマンドは、稼働中の特定の電話システムに組み込まれていないファクシミリ装置によっては認識されない。
【0006】バー・コード技術が、幅または高さが異なる黒と白の縞から成る一義的なコード・パターンでマーク付けした対象物を確実に識別するために、長年使用されている。バーコードはこれまでファクシミリには使用されていなかった。ほとんどのバーコードは、オープン・コードのセットと、エラーをほぼ完全に検出する一義的コード・パターンとを用いて設計されている。コード化フィールド中で検査文字を使用すると、エラーが検出されない尤度が低い値にまでさらに減少する。
【0007】本発明は、通常使用されているバーコードの属性のいくつかをファクシミリと組み合わせて、指標付け、またはさらに経路指定のために必要なデータを、ユーザにとって透明な機械可読形でイメージ内に組み込むことを可能にする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1目的は、ファクシミリ・データまたは他のイメージ・データを記憶及び検索のために経路指定または指標付けするのに有用な英数字情報を、従来の標準バーコードなどの、ただしそれだけに限定されない機械可読コードに変換することである。
【0009】本発明の他の目的は、前記コード・パターンを、システム、ネットワーク、及びユーザにとって透明な形で、ファクシミリまたは他のイメージ伝送のイメージ部分に組み込むことである。
【0010】本発明の他の目的は、疑似バーコードのイメージ・パターンを別に作成する必要なく、前記バーコード手段を修正ハフマン・コードに直接コード化することである。
【0011】本発明の他の目的は、ファクシミリまたはイメージ・メッセージを再経路指定するのに、または入ってくるファクシミリまたはイメージ・メッセージをイメージ記憶/検索システム内でオペレータの介入なしに指標付けするのに適した標準コンピュータ・コード化データに疑似バーコードを変換して、疑似バーコード情報を回復することである。
【0012】本発明の他の目的は、イメージの本体内に組み込まれたコード化された情報を、従来のファクシミリ・システムと互換性があり、またCCITT G3及びG4の下でファクシミリ・ネットワークと完全に互換性がある形で搬送することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記その他の目的は、英数字列を入力し、その文字列を、文字列内の個々の英数字に対応する疑似バーコード列の2進ビット表示に変換し、疑似バーコード列の2進ビット表示を文書イメージの2進ビット表示と組み合わせて複合ビット・ストリームを形成することのできる、第1イメージ・ステーションを含む、データ処理システムによって達成される。この第1イメージ・ステーションは、通信リンクに、また第2イメージ・ステーションに結合される。第1イメージ・ステーションは複合ビット・ストリームを送信することができ、第2イメージ・ステーションは複合ビット・ストリームを受信することができる。
【0014】1つの好ましい実施例では、この2つのイメージ・ステーションは共に疑似バーコードの送信を感知するファクシミリ・ステーションであり、通信リンクは公衆交換電話網である。この実施例では、第2ステーションはまた、複合ビット・ストリームから疑似バーコードの2進ビット表示を認識して、元の英数字列またはその英数字列に対応する疑似バーコード列に変換することができる。第2ステーションは、これらの文字列のいずれかを利用して、ファクシミリ・イメージの経路指定、指標付けその他の処理を行うことができる。
【0015】本発明のもう1つの実施例では、第2ステーションは疑似バーコードを感知しない。疑似バーコードはファクシミリ及びイメージ操作に関する確立された規約と互換性があるので、複合ビット・ストリームの疑似バーコードを表す部分の存在によってエラーが生じない。疑似バーコードは、通常は、印刷イメージの上部に滲んだドットの細線として印刷される。
【0016】疑似バーコードは機械可読コードであり、標準バーコードとして設計されたものと類似のエラー検出能力を有し、CCITTファクシミリ規格を使って伝送されるイメージに容易に変換することができる。
【0017】本発明は、全てのイメージ通信システム、特にコンピュータに基づくファクシミリ・システム間、またはコンピュータに基づくファクシミリ・システムと従来のファクシミリ・システムの間、及び本発明を組み込むように修正された従来のファクシミリ・システム間でのファクシミリ通信システムを含む。
【0018】英数字列は、キーボード上での手動入力によって生成され、あるいはイメージの指標付けまたは経路指定に必要な他の情報源から導き出される。イメージは、イメージ・スキャナ、ファクシミリ機、コンピュータで生成されたテキストまたは図形イメージ、第1ステーションで以前に記憶されたイメージ・ファイルなど、種々のイメージ源から得ることができる。
【0019】
【実施例】本発明は、特定のハード接続された論理素子及び記憶素子によって、あるいはIBM PCやPS/2などの小型汎用コンピュータ上のプログラミングまたはファームウェアによって実施することができる。図1は、表示手段18、走査手段20、印刷手段22、各種の記憶手段12、26、36、38、ファクシミリ統合手段28、ホスト接続手段30、及び図1中のこれらの相互接続された素子が本発明の方法ならびに他の一般タスクを実行できるようにするのに必要な命令を含むコード・モジュール40〜50を備えた、小型汎用コンピュータを含む装置のブロック図である。
【0020】中央演算処理装置10は、その命令セットを実行するための、プログラムで制御される論理を提供する。その際、命令は読取書込メモリ12から引き出される。支援回路(14)と読取専用メモリ(ROM)は、タイミング制御機能、直接メモリ・アクセス(DMA)機能、及びディジタル・データの汎用処理のための他の支援機能を提供する。現代のパーソナル・コンピュータで一般に見られるオンボード制御装置16は、回路、及び場合によってはメモリと、ROMベースのコードを提供する。オンボード制御装置によって支援される典型的な装置は、バス21によって接続された表示装置18、スキャナ20、プリンタ22、及びディスケット記憶装置38を含む。他の一般に使用される周辺装置も、将来オンボード制御装置によって支援されることになろう。これらのシステムはまた、全ての適用業務には十分に一般的でない制御装置及びアダプタの接続をオンボード・セットに含めることができる入出力バス24も提供する。入出力バス上に置くことのできる典型的なアダプタには、固定ディスク制御装置26、ホスト接続アダプタ30、及びファクシミリ・アダプタ/モデム28が含まれ、後者は本発明を実施するために特に適している。
【0021】ホスト・アダプタ30は、エサーネット接続またはIBM3270接続、またはホスト・システムとの通信用及びPCシステム間の通信用のトークン・リング・アダプタを含むことができる。この接続は大抵は同期2進通信手段による。ファクシミリ・アダプタ28は、同様に装備されたコンピュータ間または専用ファクシミリ機間でのイメージまたは図形表示の伝送を可能にする。
【0022】DOS、OS/2、AIX(Unix)などのオペレーティング・システム40が、コンピュータの基本的動作に必要であり、記憶、印刷、表示動作など最も通常のハウスキーピング機能を行う。その他のいくつかのコード・モジュールが、オペレーティング・システムの性質に応じて異なる時または同時にシステム上に常駐することができる。本発明を実施する際に必要となるコード・モジュールとしては、メモリ12内に常駐する、ファクシミリ・アダプタ・コード48、疑似バーコード生成コード50、及び疑似バーコード復号コード52などがある。
【0023】ファクシミリ・イメージを送るためのファクシミリ操作に汎用コンピュータを使用する際には、文書をスキャナ20に入れて、文書をメモリ12またはディスク記憶装置36中でディジタル・ビット・レベルのビット・マップの形に変換させる。ファクシミリ・アダプタ・コード48は、この記憶されたビット・マップを取り、好ましくはCCITTグループ3またはグループ4の圧縮方法を使用して圧縮を実施する。この方法は、走査線に沿って白黒画素のランを測定し、それをCCITTグループ3またはグループ4システム用に定義されたコードに変換する。これらのコードは、オープン・コード・セットの一部であり、このオープン・コード・セットは、連結されたデータ・ストリーム中のビット・パターンを既知のコード・ビット・パターンと比較することによって、このストリームをラン・レングスまたは他のイメージ定義情報を示す個別コードに分解することができるように設計されている。このやり方では、特定のバイト境界上で動作したり、分離コードを使用したりする必要はない。
【0024】後で疑似バーコードに変換される英数字列を生成するため、システムのオペレータは、キーボード15を介して、好ましくは名前、住所、顧客番号、形式番号、日付、部門番号、受信先などの定義済みフィールドに、英数字データを入力する。ユーザに各種フィールドに入力するよう促すことができる適用業務プログラムは、容易に書くことができる。この情報を疑似バーコード生成コード50モジュールが使用して、標準のまたは事前に合意したバーコード、またはバーコードに固有のエラーなどのエラー検査能力を含む他の形のコードと同等の2進ビット列を作り出す。圧縮されたファクシミリ・イメージが、この2進ビット・ストリームに連結され、この複合ビット・ストリームが、ファクシミリ・モデム(28)によってPSTNまたは他の通信リンクを介して伝送される。
【0025】指標付け情報または経路指定情報を含む2進ビット・ストリームは、それ自体がコード文字内のエラーを確実に検出する独特の同期開始文字及び停止文字を有するオープン・コード・セットである。このビット列は、受信側ファクシミリまたは他のイメージ・システム(図示せず)にとって、イメージ・データを表すコードの適合ストリームに見える。本当は、印刷される場合、1つのバーコードは、高さが1本分の、最高の分解能の走査線を表す。したがって受信システムは、疑似バーコード経路指定/指標付け情報を感知しようとそうでなかろうと邪魔されず、従来のファクシミリ機械との完全な互換性が保たれる。
【0026】伝送に使われるPSTN(56)に結合された受信システムが、パーソナル・コンピュータ・ベースのもので適切なコードを備えている場合、あるいは本発明を組み込んだ専用ファクシミリ端末である場合には、疑似バーコードとしてイメージ内に置かれた情報が、オペレータによる介入を必要とせず、ファクシミリ・イメージの指標付け、経路指定、転送、またはその他の処理に利用される。このような知能システムは、疑似バーコードの指標付けデータ・ストリームが圧縮イメージの最初の行として現れることを感知する。採用したコード化方法に応じて、4〜8個の独特のコードがこの順序で使用され、解析及び復号の動作が大幅に簡単になる。
【0027】ポピュラーなコード39バーコードでは、検出しなければならない修正ハフマン・コードが4つある。これらのコードは0111、1011、11、及び011である。疑似バーコード復号モジュール52が、イメージの第1行を剥ぎとり、修正ハフマン(MH)ラン・レングス・コードを黒白のバー幅に復号する。次に復号モジュール52は、黒白バー幅を、数字セット一式と大文字英字セットといくつかの特殊文字を含む、元来生成された英数字列に復号する。バーコード・データは所望のどんな密度にでも、たとえば2画素の狭いバーと4画素の広いバーを表すMHコードにコード化できる。頭文字すなわち開始文字を用いて、疑似バーコード復号モジュール52は使用密度を決定することができる。次いで復号されたASCII文字を使って、経路、宛先、または記憶指標が定義され、着信したファクシミリ・メッセージがオペレータなしで処理できるようになる。別法として、ただし好ましさの点では劣る実施例であるが、疑似バーコード自体の黒白の縞を使用して、英数字列に変換することなく経路指定手順または指標付け手順を定義する。受信したファクシミリ・メッセージは、表示装置18上で表示し、またはプリンタ22上で印刷することができ、あるいはホスト接続部30とホスト通信線56を介してホスト・コンピュータに送り、またはファクシミリ・モデム28とPSTN56を介して、同じまたは新たに組み込まれた経路指定/指標付け情報と共に、他のファクシミリ・システムに送ることもできる。
【0028】図2は、本発明を実施した装置のネットワーク相互接続を示す。図1のものと類似のパーソナル・コンピュータ・ベースのファクシミリ装置60が、文書を走査し、またはワード・プロセッシング・プログラム42およびグラフィック・プログラム44を使って文書を作成することができ、この文書はファクシミリによる伝送のために紙に印刷されたことはない。本発明を実施する際、ファクシミリ装置60は、埋込み疑似バーコード情報をイメージ内に組み込み、経路指定情報及び指標付け情報を受信側イメージ・ステーションに供給する。ファクシミリ・アダプタ28は、PSTN66を介してネットワーク上の他の任意のシステムにファクシミリを送る。標準ファクシミリ装置68に送る場合、イメージは単に印刷され、疑似バーコードは文書上端の白いマージンに滲んだドットとして現れる。PSTN66上の他のパーソナル・コンピュータ・ベースのファクシミリ装置62または64に送る場合には、イメージは、見ることができ、プリンタが接続されている場合には印刷することもでき、またイメージ内に埋め込まれた疑似バーコード中のデータに基づいて、そのファクシミリ・アダプタ・モデム28を介して他のファクシミリ・システムに転送することができる。ファクシミリが、IBM ImagePlusなどのコンピュータ・ベースのイメージ・システム72に接続されたファクシミリ・サーバ装置70によって受信される場合には、ファクシミリをイメージ・システムのディスク記憶装置74に記憶し、他のファクシミリ・システム60、62、64、または68に転送し、あるいは、疑似バーコード中のデータに基づいて、イメージとしてファクシミリ不能イメージ・ワークステーション76に配布することができる。
【0029】図3及び図4は、本発明を実施するのに適切な多くのバーコードのうちの2つ、コード39とコード128を示す。図3は、コード39における典型的なバーコード列であり、開始文字78、データ文字80、検査文字82、及び停止文字84を有する。開始文字78と停止文字84は同じで、後続のコード中のバーとスペースの幅を定義するために必要な情報を含む。コード39中で、開始/停止パターンの最初のバーは常に狭い黒バー86であり、その後に続く白のスペースは広い白スペース88である。これらの最初の幅の測定値は、パターン密度に関係なくコード全体を読み取るために必要な情報を提供する。文字Aを表すデータ文字94は、その下のバー・パターン96の3/9 2進ビット表示で示される。広いバー/スペースは1、狭いバー/スペースは0の値を与えられる。通常は6つの2進ビットしか必要としない44個の文字を表すために、9つの2進ビットを使用することによって、エラー文字パターンの検出を可能にするために必要なオープン・コード・セットが提供される。コード39を使用し、1つの文字が3より多い/少ない広幅スペース/マーク、または9より多い/少ない全スペース/マークを有する場合には、その文字は拒絶される。また、その文字がコード中で指定されたパターンの1つに対応しない場合にも、その文字は拒絶される。
【0030】図4は、コード128中のバーコード・パターンの典型的なストリームである。このパターンは開始文字98で始まり、その後にデータ文字100、検査文字102、及び停止文字104が続く。開始文字106と文字A108の詳細コード・パターンを示し、許されるバー幅とスペース幅を例示する。コード128中で、各文字は11ユニット長であり、1、2、3、または4ユニット幅のバーを含む。同様にスペースも1、2、3、または4ユニット幅である。このコードによって、コード128のバー・コードにおける128文字のASCIIセット全ての表示が可能になる。また、これはオープン・コード・セットであり、エラー検出を行うことができる。このコード・セットでは、情報として価値のある7ビットを表すのに11個のビット・スペースを使用する。本発明を実施する際にこのコードを使用する場合、黒と白の1、2、3、及び4エレメント・ランに対応する8つの独特のハフマン・コードが必要となろう。
【0031】本発明を実施する際に使用できる他のバーコード構造には、コード2/5、コード93、コーダバー、及びUPCコードの変形が含まれる。ラン・レングスによって表せるどんな自己検査コード構造も、疑似バーコードとして使用できる。図5は、本発明を実施する際に疑似バーコード経路指定/指標付けストリーム及び文書イメージの複合ビット・ストリーム表示を生成する際に使用される手順のいくつかを流れ図として示す。ステップ110で、指標付け/経路指定情報がそのソースから得られ、ステップ112で個々の文字に分解される。前述のように、英数字列はユーザによるキーボード入力によって生成でき、あるいは完全に異なるソースから受け取ることもできる。たとえば、光学式文字認識または他のイメージ処理によって、走査されたイメージ上の予め定義されたフィールド中の特定の英数字列を識別することができる。この特定の英数字列は、識別したとき疑似バーコードに変換することができ、あるいは、疑似バーコードへの変換の前に処理して、合意された経路指定/指標付け情報のフォーマットを含む他の英数字列にすることもできる。連続する各文字のASCIIコードは、ステップ114で、その文字に対する適切なバーコードを表す、有効なハフマン・コードのRAMまたはROMテーブル内のアドレスとして使用される。ステップ122で、処理すべき文字がまだあるか否かテストを行い、文字がなくなるまで処理を続行する。ステップ116で、各文字に対する疑似バーコードの修正ハフマン・コードが、順次に並列または直列の形で記憶される。
【0032】図5では、ステップ120で、イメージ・ソースからファクシミリ・イメージが得られる。このソースは、スキャナ20、パーソナル・コンピュータの固定ディスク36上のビット・マップ・ファイル、イメージ・ホスト・システム72のイメージ記憶域74からの圧縮イメージ・ファイル、またはテキスト・プロセッサ42及びグラフィック・プロセッサ44から生成され、ファクシミリ・プログラム48によって変換された圧縮イメージ・ファイルから得られる。まだ圧縮されていない場合には、ステップ124で、CCITTグループ3、修正ハフマン(MH)または修正読取り(MR)を使用して、ファクシミリ・イメージが圧縮される。全ての指標付け/経路指定データが処理されると、ステップ126の伝送順序制御ブロックに制御が移り、ステップ130のモデム制御を介してファクシミリ通信を初期設定し、次いで、ステップ132のファクシミリ・モデムを介して疑似バーコード・データ・ストリームを、続いて直列データ・ストリームをステップ134のPSTN56へ順に送ることによってデータ・ストリームを組み合わせる。
【0033】図6は、本発明を実施する際の指標付け/経路指定情報を疑似バーコードの形で含むイメージ受信の手順を示す。ファクシミリ・メッセージは、パーソナル・コンピュータのアダプタ・カード28上のステップ136のファクシミリ・モデム、または本発明を実施した第2のイメージ・ステーションのファクシミリ機内のファクシミリ・モデムによって、公衆交換電話回線網(PSTN)から受信される。ステップ138で、イメージの第1行が黒白のラン・レングスに復号される。4つの特定ラン・レングス・コード、または長さが1及び2単位あるいは1、2、3、及び4単位の黒白ランが複数存在する場合は、その行に疑似バーコードが存在することを示す。ラン・レングスへの変換は、検出し復号する必要のあるハフマン・コードが、採用した疑似バーコードに応じて4〜8個しかないという事実によって容易になる。ステップ140で、圧縮イメージの第1行がはぎ取られ、圧縮イメージの残り部分が、指標付けまたは経路指定のために一時的に記憶される。ステップ142で、復号されたラン・レングスが、伝送で採用された他のバーコードまたは他のコードのために使用される変換テーブルに従って、ASCII文字に変換される。知能イメージ・ステーションが、疑似バーコード・ストリームが複合ビット・ストリームで最初に発生したことを知ると、ステップ144でASCII文字が処理されて、経路指定情報または指標付け情報を含むフィールドが抽出され、ステップ146で、指標/経路指定情報に基づいてファクシミリ・イメージがいくつかの経路の1つに経路指定される。この経路指定は、ステップ148に示すように、ステップ156で第2ファクシミリ・アドレスに送るべき新しい指標/経路指定情報と共に、またはこのデータを伴わずに、ファクシミリ・モデムに対して行うことができる。別法として、ファクシミリ・イメージを、ステップ150のファクシミリ・イメージを記憶のために変換するモジュールに、次いでステップ152のイメージ端末76に、またはステップ154の記憶サブシステム74に経路指定することができる。
【0034】ステップ150、154、及び152は、複数のイメージ端末が接続できるイメージ記憶/検索システムでの本発明の使用をまとめたものである。このようにして、着信したファクシミリ文書のエンド・ユーザへの内部配布を自動的に実施することができる。さらに、図6には示されていないが、イメージ・システム72は、記憶、送信、またはエンド・ユーザへの表示の前に、送信されたイメージに代替処理を施すことができる。疑似バーコードは、イメージが置かれる書式のタイプ及び送信されたイメージ内でデータを区分する命令を示す、いくつかのフィールドを含むことができる。たとえば多くの産業が、消費者特有の情報のわずかなフィールドのみが置かれる標準書式のコピーを多数有している。この書式を1回だけイメージ記憶機構74に記憶するのが好都合である。したがって疑似バーコードは、特定のフィールドに、顧客から送られたまたは他の方法で作成された文書上の書式に関連するイメージ・データを取り去り、顧客特有のデータのみをイメージ記憶装置74に記憶するようイメージ・ホスト72に指令する特定の英数字を含むことができる。別法として、エージェントはその標準に慣れているはずなので、顧客特有のデータのみをイメージ・ワークステーション76で提示してもよい。イメージ処理の当業者なら、イメージのタイプ、またはイメージが提示される書式によってイメージ文書を分類するなど、他の適用業務が明らかに思い浮ぶであろう。
【0035】図7は、典型的なユーザ状況において本発明がどのように適用できるかを示す。例えば、トラック運送会社は、積荷証券や、貨物運送契約の1部である配達受領証などいくつかの書式を作成したり、荷主から受け取ったりする。ある会社は、貨物が荷主から宛先に、及びその中間にある会社の各ターミナルに運送されるときに追跡の目的で使用される、最小の情報を含むこうした書式をバーコード化している。このバーコードは、特定の小包を識別する固有の番号を持つ。指標付け/経路指定に必要な文書上の他の重要な情報は、物理的スペースの制限のためにバーコードに含めることができない。印刷されたバーコードは、スペースを取り、追加のページを使用せざるを得なくなることもある。配達受取証のバーコード化されていないバージョン(160)、及びバーコード化されたバージョン(162)を図に示す。これらの書式は、荷受人によって署名されると運送契約の完了を示し、保管及びその後の処理のために、一般に遠隔の貨物ターミナルから中央記録サイトに転送される。
【0036】トラック運送会社にとって大きな心配と出費の種であるが、多くの荷受人が配送の証明を受け取るまで商品の支払いをさせず、その支払い金を回転させようとすることが判っている。したがって、できるだけ早い時期に受領を証明できることは荷主の利益である。この顧客の便宜を計るために、トラック運送会社は、ファクシミリ・システム及び本発明によるイメージ・システムによって貨物受領証の処理を速くすることができる。この例では、配達受領証をスキャナ164で走査し、PCベースのファクシミリ166によって、電話回線168とPSTN170を介して中央処理サイト174へ送る。ファクシミリは、一義的な小包番号、荷主と住所、荷受人と住所、配送日などの指標付情報を、本発明の疑似バーコードとして含む。ファクシミリを中央イメージ・システム174のファクシミリ・サーバ172が受け取り、このシステムは、さらに処理するために特定のイメージ・ワークステーション176にファクシミリ・イメージを経路指定し、また荷主が望む場合は、PSTN170を介して荷主180にまたは荷受人178に直接、配達証明としてファクシミリ・イメージを再経路指定し、あるいはその両方を行うことができる。これが可能なのは、疑似バーコードが荷主と荷受人を識別する情報を含むためである。特定の荷受人の過去の行状、または特定の荷主の一般的慣行に基づいて、特定の荷主または荷受人のコードが検出された時、中央イメージ・システムによって自動的に措置を講じることができる。これらの措置は全て、本発明を使用して人の介入なしに実施できるので、荷主による支払い受領のための経費とサイクル時間が節約される。
【0037】図8は、疑似バーコードがイメージとして印刷された場合どのように見えるか、及びコード39フォーマットによる同等の印刷されたバーコードを短縮形で示す。図8に示すように、疑似バーコードは、バーコード・スキャナの正確な認識のために高さが50画素以上となっている印刷されたバーコードとは対照的に、高さ1画素である。他のバーコード及び自己検査コードも、同様に本発明を実施する際に使用できる。疑似バーコードは、図のような任意の長さのフィールドに分割することができ、各フィールドは指標付け情報、経路指定情報、または処理情報の要素を含む。疑似バーコードの各行はまた、開始文字、確実なエラー検査のための検査文字、及びコード・パターンの終端を示す停止文字を含む。知能データ処理装置では、経路指定情報及び指標付け情報を調べるために疑似バーコードをはぎとった後、それが通常は文書上には印刷されないことを強調しておきたい。しかし、バーコード・スキャナを印刷された文書に利用できるように、疑似バーコードを従来のバーコードの高さで印刷するよう知能システムに指令することは可能である。バーコードを印刷するためのコマンドは、疑似バーコードのフィールドの1つに含めることができる。
【0038】図9は、CCITTグループ3のファクシミリの連結された黒白ラン・レングス・コードを表す修正ハフマン・コードのテーブルをどのように使用すれば、ファクシミリと互換性のある修正ハフマン形式で疑似バーコードの生成を簡単にすることができるかを示している。多数のコード・ワードを含むテーブルが、文字のASCII表示によってアドレス指定されたとき、適切な1組の修正ハフマン・コードがイメージ・データ・ストリーム中に置かれるように、メモリまたは読取専用メモリ(ROM)内で編成されている。コード39の文字“2”中のそれぞれ黒白のラン・レングスに対する修正ハフマン・コードを文字の下に示す。狭いバー/スペースの幅には2画素、広いバー/スペースの幅には4画素が使用される。この密度で30以上のコード文字に対応できる。1画素及び2画素のランを使用すると、それぞれ、1行に60文字以上が可能になる。より多くの文字を必要とする場合は、ファクシミリ・イメージとの互換性に影響することなく、追加の疑似バーコード行を使用することができる。
【0039】図10は、黒白両方が1〜6単位のラン・レングスに対するCCITTグループ3の修正ハフマン・コードの短縮テーブルを示す。1画素の白いランに対するコードは長さ6ビットであり、もう一方は長さが僅か2〜4ビットである。CCITTグループ3の互換性を維持するには、コードが受入れ可能な修正ハフマン・コードであることが必要なだけであり、したがって長さが最適化されたコード・セットが使用できる。このような1つのセットを図に示すが、このような最適化されたコード・セットは全て、適合修正ハフマン・コードの組合せを含み、その際、ラン・レングスは、送信された文書の圧縮イメージ・データを復号する際に本発明に含まれるバーコード復号処理中に異なる解釈をされる。
【0040】次に、ファクシミリ及びイメージ・データ圧縮で使用される修正ハフマン(MH)コード化と修正読取りについて簡単に説明する。MHコード化は、CCITTグループ3のプロトコルの下で、ディジタル・ファクシミリ・イメージ内の白画素と黒画素のラン・レングスをコード化する方法である。各行は、長さ0だとしても白ランから始まる。次のランは黒であり、ランは黒と白の間で次々に交替する。各黒ランまたは白ランの長さは、1組のコード・テーブルから修正ハフマン・コードによってコード化され、その際に最も確率の高いラン・レングスに最も短いコードが割り当てられる。ハフマン・コ−ドは、各コードが分離記号なしで連結されたとき、互いに一義的に分離可能な、コード・セットである。
【0041】修正読取り(MR)とは、CCITTグループ3のファクシミリ・プロトコルの2次元モードで使用されるディジタル・コード化の方法である。MRコード化は、最初のイメージ行に対してMHコード化を使用し、そのビット・パターンを基準としてセーブし、次の行のビット・パターンをこの基準と比較する。3つのモードが検出され、この行のコード化に使用される。最初のモードは、コード0001を受け取るパス・モードであり、1対のコントラスト境界、すなわち基準行における白黒白が渡された時に発生し、コード化されている行の中にコントラスト境界がない。第2のモードは垂直モードで、1つのコントラスト境界が基準行におけるコントラスト境界の真下にあり、すなわち左または右にせいぜい3画素しかない。この条件に対して7つの短コードが用意されている。パス・モード条件も垂直条件も検出されない場合には、省略時モードの水平モードである。これは、現在の白ラン、及びパス・モード、またはコード化された黒ランの後の最初の白画素から始まる垂直モードのコード化を起こさせる。使用される分解能が標準か微細かに応じて、1行置きにMHとしてコード化され、微細モードの場合は4行目ごとにMHとしてコード化される。これによって、イメージをひどく破壊せずに再同期化が保証される。
【0042】修正修正読取り(MMR)という別の圧縮方法があり、CCITTグループ4の圧縮に使用される。MMRはほとんどMRと同じであるが、最初の行の後の全ての行が通常はMR行としてコード化される点が異なる。CCITT G3でMRとしてコード化できる行の数を決定するKの値は無限となる。MMRはまた行コードの終端を除去し、イメージ・コードの終端を短縮する。
【0043】MH及びMR圧縮コードに関するより詳しい情報は、CCITT“Red Book”に出ている。これは国際電気通信連合、国際電信電話諮問委員会の公式出版物である。その標題は、RED BOOK Vol.VII,分冊VII.3,“Terminal Equipment and Protocols for Telematic Service, Recommendations ofthe T Series”、第VIII回総会、マラガ・トレモリナス、1984 年 10 月 8-19日、ジュネーブ、1985 年刊である。ISBN番号はISBN 92-61-02291-Xである。
【0044】コード39における英数字用のバーコード・セット一式を図11に示す。英数字に加えて、−、°、$、/、+、及び%文字に対応するバーコードも含まれる。これらの文字は、フィールドが有限数の文字ではなく無限長であることが望ましい、疑似バーコード・ビット・ストリーム内でフィールドを区切るのに有用であろう。
【0045】
【発明の効果】本発明をいくつかの例に関して説明したが、本発明をその趣旨及び範囲から逸脱することなく修正できることが、当業者には理解されよう。たとえば前記の例は主として、ファクシミリ、またはファクシミリとイメージ・システムとの組合せを使用したイメージ伝送に関するものである。たとえば埋込み疑似バーコード・データ・ストリームを用いる複数媒体記憶システム内でビデオ・イメージを記憶し操作するなど、専用イメージ・システム内での本発明の使用を全面的に妨げるものはない。バーコード・スキャナの使用など、疑似バーコード・データ・ストリームを生成する他の手段が、当業者には思い浮かぶであろう。上に示した実施例は例示のためのものにすぎず、頭記の特許請求の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデータ処理システムの第1ステーションを示す構成ブロック図である。
【図2】本発明の方法を実施した装置のネットワークを示す図である。
【図3】本発明を実施するために適合させることのできる、通常使用されているバーコードの1つを示す図である。
【図4】本発明を実施するために適合させることのできる、通常使用されているバーコードの1つを示す図である。
【図5】本発明による疑似バーコードの形の指標付け/経路指定情報を含む、ファクシミリ・イメージの生成の流れ図である。
【図6】疑似バーコードの形の指標付け/経路指定情報を含む、ファクシミリ・イメージの受信の流れ図である。
【図7】本発明の好ましい実施例の装置ネットワークを示す図である。
【図8】短縮形の疑似バーコードの印刷イメージを示す図である。
【図9】ファクシミリと互換性のある疑似バーコードを生成するために使用される修正ハフマン・コードのテーブルである。
【図10】本発明で使用する、CCITTグループ3コードの短縮されたテーブルである。
【図11】バーコード39中の全ての文字コードのセット一式を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】通信リンクを介して第2ステーションと結合した第1ステーションを含むデータ処理システムにおいて、(a)対応するバーコード文字イメージを有する英数字を、前記第1ステーションで入力するステップと、(b)前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの2進ビット表示として、当該バーコード文字イメージのラン・レングス・コード表示のハフマン・コード表示を記憶し且つ前記英数字によってアドレス可能な変換テーブルを、前記第1ステーションに記憶するステップと、(c)文書イメージを表す2進ビットの文書イメージ・ストリームを、前記第1ステーションで供給するステップと、(d)前記第1ステーションで、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を、前記文書イメージ・ストリームと組み合わせて、複合ビット・ストリームを形成するステップと、(e)前記第1ステーションから通信リンクを介して前記第2ステーションへ、前記複合ビット・ストリームを送信するステップと、(f)前記第2ステーションで、前記複合ビット・ストリームを受信して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出するステップとを含む、英数字情報を文書イメージ情報とともに伝送する方法。
【請求項2】前記ステップ(c)が、前記文書イメージをそのラン・レングス・コード表示のハフマン・コード表示に変換するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】前記ステップ(d)が、前記文書イメージ・ストリームの開始部分に、前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を挿入するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】通信リンクを介して第2ステーションと結合した第1ステーションを含むデータ処理システムにおいて、(a)対応するバーコード文字イメージを有する英数字を、第1ステーションで入力するステップと、(b)前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの2進ビット表示を記憶し且つ前記英数字によってアドレス可能な変換テーブルを、第1ステーションに記憶するステップと、(c)文書イメージを表す2進ビットの文書イメージ・ストリームを、前記第1ステーションで供給するステップと、(d)前記第1ステーションで、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を、前記文書イメージ・ストリームと組み合わせて、複合ビット・ストリームを形成するステップと、(e)前記第1ステーションから通信リンクを介して前記第2ステーションへ、前記複合ビット・ストリームを送信するステップと、(f)前記第2ステーションで前記複合ビット・ストリームを受信して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出するステップと、(g)前記第2ステーションで、前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を前記英数字に変換して、前記英数字を出力するステップとを含み、前記ステップ(g)が、(g1)前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出して、それを有効なバーコード文字として識別するステップと、(g2)前記バーコード文字の前記識別に応答して、前記第2ステーションで候補英数字イメージの記憶された表示にアクセスするステップと、(g3)前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を、前記候補英数字イメージと比較するステップと、(g4)前記比較ステップに応答して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示と同等の候補英数字イメージを選定するステップとを含む、英数字情報を文書イメージ情報とともに伝送する方法。
【請求項5】通信リンクを介して第2ステーションと結合した第1ステーションを含むデータ処理システムにおいて、(a)前記第1ステーションに設けられ、対応するバーコード文字イメージを有する英数字を入力するための入力手段と、(b)前記入力手段に結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの2進ビット表示として、当該バーコード文字イメージのラン・レングス表示のハフマン・コード表示を記憶し且つ前記英数字によってアドレス可能な変換テーブルを有するメモリと、(c)第1ステーションに設けられ、文書イメージを走査して当該文書イメージをそのラン・レングス表示のハフマン・コード表示に変換することにより、ファクシミリ形式の文書イメージ・ストリームを形成するための文書イメージ・ピックアップ手段と、(d)前記メモリ及び前記文書イメージ・ピックアップ手段にそれぞれ結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記ハフマン・コード表示を、前記文書イメージ・ストリームの前記ハフマン・コード表示の開始部分に挿入して、複合ビット・ストリームを形成するための組合せ手段と、(e)前記組合せ手段に結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリームを前記第1ステーションから通信リンクを介して前記第2ステーションに送信するための送信手段と、(f)前記第2ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリームを受信して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出するための検出手段と、(g)前記検出手段に結合されるように前記第2ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリーム内の前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示の検出に応答して、前記英数字を出力するためのバーコード変換手段とを含む、英数字情報を文書イメージ情報とともに伝送するための装置。
【請求項6】通信リンクを介して第2ステーションと結合した第1ステーションを含むデータ処理システムにおいて、(a)前記第1ステーションに設けられ、対応するバーコード文字イメージを有する英数字を入力するための入力手段と、(b)前記入力手段に結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの2進ビット表示を記憶し且つ前記英数字によってアドレス可能な変換テーブルを有するメモリと、(c)第1ステーションに設けられ、文書イメージを走査して当該文書イメージを2進ビットの文書イメージ・ストリームに変換するための文書イメージ・ピックアップ手段と、(d)前記メモリ及び前記文書イメージ・ピックアップ手段にそれぞれ結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を、前記文書イメージ・ストリームと組み合わせて、複合ビット・ストリームを形成するための組合せ手段と、(e)前記組合せ手段に結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリームを前記第1ステーションから通信リンクを介して前記第2ステーションに送信するための送信手段と、(f)前記第2ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリームを受信して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出するための検出手段と、(g)前記検出手段に結合されるように前記第2ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリーム内の前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示の検出に応答して、前記英数字を出力するためのバーコード変換手段と(h)前記検出手段に結合されるように前記第2ステーションに設けられ、英数字に対応するバーコード文字イメージの複数の2進ビット表示を記憶するための候補メモリと、(i)前記検出手段及び前記候補メモリに結合されるように前記第2ステーションに設けられ、前記通信リンクを介して受信された前記バーコード文字イメージと同等の候補イメージを選択するために、受信された前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を前記候補と比較するための比較手段とを含む、英数字情報を文書イメージ情報とともに伝送するための装置。
【請求項1】通信リンクを介して第2ステーションと結合した第1ステーションを含むデータ処理システムにおいて、(a)対応するバーコード文字イメージを有する英数字を、前記第1ステーションで入力するステップと、(b)前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの2進ビット表示として、当該バーコード文字イメージのラン・レングス・コード表示のハフマン・コード表示を記憶し且つ前記英数字によってアドレス可能な変換テーブルを、前記第1ステーションに記憶するステップと、(c)文書イメージを表す2進ビットの文書イメージ・ストリームを、前記第1ステーションで供給するステップと、(d)前記第1ステーションで、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を、前記文書イメージ・ストリームと組み合わせて、複合ビット・ストリームを形成するステップと、(e)前記第1ステーションから通信リンクを介して前記第2ステーションへ、前記複合ビット・ストリームを送信するステップと、(f)前記第2ステーションで、前記複合ビット・ストリームを受信して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出するステップとを含む、英数字情報を文書イメージ情報とともに伝送する方法。
【請求項2】前記ステップ(c)が、前記文書イメージをそのラン・レングス・コード表示のハフマン・コード表示に変換するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】前記ステップ(d)が、前記文書イメージ・ストリームの開始部分に、前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を挿入するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】通信リンクを介して第2ステーションと結合した第1ステーションを含むデータ処理システムにおいて、(a)対応するバーコード文字イメージを有する英数字を、第1ステーションで入力するステップと、(b)前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの2進ビット表示を記憶し且つ前記英数字によってアドレス可能な変換テーブルを、第1ステーションに記憶するステップと、(c)文書イメージを表す2進ビットの文書イメージ・ストリームを、前記第1ステーションで供給するステップと、(d)前記第1ステーションで、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を、前記文書イメージ・ストリームと組み合わせて、複合ビット・ストリームを形成するステップと、(e)前記第1ステーションから通信リンクを介して前記第2ステーションへ、前記複合ビット・ストリームを送信するステップと、(f)前記第2ステーションで前記複合ビット・ストリームを受信して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出するステップと、(g)前記第2ステーションで、前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を前記英数字に変換して、前記英数字を出力するステップとを含み、前記ステップ(g)が、(g1)前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出して、それを有効なバーコード文字として識別するステップと、(g2)前記バーコード文字の前記識別に応答して、前記第2ステーションで候補英数字イメージの記憶された表示にアクセスするステップと、(g3)前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を、前記候補英数字イメージと比較するステップと、(g4)前記比較ステップに応答して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示と同等の候補英数字イメージを選定するステップとを含む、英数字情報を文書イメージ情報とともに伝送する方法。
【請求項5】通信リンクを介して第2ステーションと結合した第1ステーションを含むデータ処理システムにおいて、(a)前記第1ステーションに設けられ、対応するバーコード文字イメージを有する英数字を入力するための入力手段と、(b)前記入力手段に結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの2進ビット表示として、当該バーコード文字イメージのラン・レングス表示のハフマン・コード表示を記憶し且つ前記英数字によってアドレス可能な変換テーブルを有するメモリと、(c)第1ステーションに設けられ、文書イメージを走査して当該文書イメージをそのラン・レングス表示のハフマン・コード表示に変換することにより、ファクシミリ形式の文書イメージ・ストリームを形成するための文書イメージ・ピックアップ手段と、(d)前記メモリ及び前記文書イメージ・ピックアップ手段にそれぞれ結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記ハフマン・コード表示を、前記文書イメージ・ストリームの前記ハフマン・コード表示の開始部分に挿入して、複合ビット・ストリームを形成するための組合せ手段と、(e)前記組合せ手段に結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリームを前記第1ステーションから通信リンクを介して前記第2ステーションに送信するための送信手段と、(f)前記第2ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリームを受信して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出するための検出手段と、(g)前記検出手段に結合されるように前記第2ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリーム内の前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示の検出に応答して、前記英数字を出力するためのバーコード変換手段とを含む、英数字情報を文書イメージ情報とともに伝送するための装置。
【請求項6】通信リンクを介して第2ステーションと結合した第1ステーションを含むデータ処理システムにおいて、(a)前記第1ステーションに設けられ、対応するバーコード文字イメージを有する英数字を入力するための入力手段と、(b)前記入力手段に結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの2進ビット表示を記憶し且つ前記英数字によってアドレス可能な変換テーブルを有するメモリと、(c)第1ステーションに設けられ、文書イメージを走査して当該文書イメージを2進ビットの文書イメージ・ストリームに変換するための文書イメージ・ピックアップ手段と、(d)前記メモリ及び前記文書イメージ・ピックアップ手段にそれぞれ結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を、前記文書イメージ・ストリームと組み合わせて、複合ビット・ストリームを形成するための組合せ手段と、(e)前記組合せ手段に結合されるように前記第1ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリームを前記第1ステーションから通信リンクを介して前記第2ステーションに送信するための送信手段と、(f)前記第2ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリームを受信して、前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を検出するための検出手段と、(g)前記検出手段に結合されるように前記第2ステーションに設けられ、前記複合ビット・ストリーム内の前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示の検出に応答して、前記英数字を出力するためのバーコード変換手段と(h)前記検出手段に結合されるように前記第2ステーションに設けられ、英数字に対応するバーコード文字イメージの複数の2進ビット表示を記憶するための候補メモリと、(i)前記検出手段及び前記候補メモリに結合されるように前記第2ステーションに設けられ、前記通信リンクを介して受信された前記バーコード文字イメージと同等の候補イメージを選択するために、受信された前記英数字に対応する前記バーコード文字イメージの前記2進ビット表示を前記候補と比較するための比較手段とを含む、英数字情報を文書イメージ情報とともに伝送するための装置。
【図1】
【図3】
【図4】
【図2】
【図6】
【図8】
【図5】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図3】
【図4】
【図2】
【図6】
【図8】
【図5】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【特許番号】第2516294号
【登録日】平成8年(1996)4月30日
【発行日】平成8年(1996)7月24日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−287283
【出願日】平成3年(1991)10月8日
【公開番号】特開平4−333994
【公開日】平成4年(1992)11月20日
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレイション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【参考文献】
【文献】米国特許4941170(US,A)
【登録日】平成8年(1996)4月30日
【発行日】平成8年(1996)7月24日
【国際特許分類】
【出願日】平成3年(1991)10月8日
【公開番号】特開平4−333994
【公開日】平成4年(1992)11月20日
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレイション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【参考文献】
【文献】米国特許4941170(US,A)
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