説明

茶葉煮出し補助装置及びその使用方法

【課題】費用が低く、セルフサービス方式の自宅飲茶浸出補助装置と使用方法を提供する。
【解決手段】茶葉煮出し補助装置は、茶葉浸出プログラムの作成側に設けられたRFIDカードのデータ読み書き手段と、ユーザ側に設けられた茶葉浸出のメッセージ表示手段と、茶葉浸出プログラムを記憶するRFIDカードと、を備えており、前記茶葉浸出のメッセージ表示手段は、RFIDカードの読み書きモジュールと、ボタン入力モジュールと、表示モジュールと、可聴周波モジュールと、記憶モジュールと、インテリジェント制御モジュールと、を含んでおり、前記RFIDカードの読み書きモジュール、前記ボタン入力モジュール、前記表示モジュール、前記可聴周波モジュール及び記憶モジュールは、何れもインテリジェント制御モジュールと接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は茶葉煮出し補助装置及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の茶葉はそれぞれの特徴を有する。それぞれの浸出方法、浸出水温及び浸出時間に関しては、飲用者によって異なる要求があり、同一の種類の茶葉についても、産地、摘み取り時間及び貯蔵時間の相違によって所要の浸出時間は異なっている。従来技術における給茶機の一つとしては、茶葉をカップに入れ、カップ上で二次元バーコードを用いて茶葉の特徴を表記し、飲用時、カップを給茶機に置くと、給茶機はカップ上の二次元バーコードに基づき適切な茶葉浸出プログラムを自動的に選択し、各種の異なる茶葉に対し標準化浸出プログラムを提供し、お茶を大量に飲用する場所に適用する。
【0003】
しかし、多くの飲茶場所は家庭内で行われているため、上記給茶機を採用するには、費用が高すぎる。また、家庭内の飲茶において採用される茶葉種類も更に多くなり、またお茶を浸出する際に、飲用者の好みに応じて、ティーマスター(茶道に詳しい茶師のことを言う)が提供する茶葉浸出工程の対処も異なる。それ故、給茶機に茶葉浸出のプログラムを大量に記憶させることはやや困難である。したがって、目下のところ、セルフサービス方式の自宅飲茶に適用する、茶師(ティーマスター)からの指導のある茶葉浸出ステップデータを有する茶葉浸出補助装置及びその使用方法が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術課題は、従来技術の不備を解消し、費用が低く、セルフサービス方式の自宅飲茶に適用する茶葉浸出補助装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの技術的解決策として、本発明では茶葉浸出補助装置を提供している。当該茶葉浸出補助装置は、茶葉浸出プログラムの作成側に設けられたRFIDカードのデータ読み書き手段と、ユーザ側に設けられた茶葉浸出のメッセージ表示手段と、茶葉浸出プログラムを記憶するRFIDカードと、を含んでおり、前記茶葉浸出のメッセージ表示手段は、RFIDカードの読み書きモジュールと、ボタン入力モジュールと、表示モジュールと、可聴周波モジュールと、記憶モジュールと、インテリジェント制御モジュールと、を含んでおり、前記RFIDカードの読み書きモジュール、前記ボタン入力モジュール、前記表示モジュール、前記可聴周波モジュール及び記憶モジュールは、何れもインテリジェント制御モジュールと接続されている。
【0006】
本発明が解決しようとするもう一つの技術課題は、費用が低く、セルフサービス方式の自宅飲茶に適用する茶葉浸出補助装置の使用方法を提供することである。
【0007】
もう一つの技術的解決策として、本発明では茶葉浸出補助装置の使用方法を提供する。当該茶葉浸出補助装置の使用方法は、茶葉浸出プログラムの作成側の作成者が、ユーザの要望に応じて茶葉の品種及び数量を選択し、ユーザの茶器及び恒温水を確認するという工程(1)と、作成者がユーザのために茶葉浸出プログラムを作成するという工程(2)と、作成者がRFIDカードのデータ読み書き手段を通じて茶葉浸出プログラムをRFIDカードに書き込んだ後、RFIDカードをユーザに渡すという工程(3)と、ユーザがRFIDカードをユーザ側まで持っていき、茶葉浸出のメッセージ表示手段の読み書きヘッドに近づけると、RFIDカードの読み書きモジュールが、RFIDカードのデータを読み取り、インテリジェント制御モジュールを介してデータを記憶モジュールに記憶させるという工程(4)と、表示モジュールは、記憶モジュールで記憶している茶葉浸出プログラムに対応する茶葉の名称を表示し、ユーザが、表示された茶葉の名称によって茶葉浸出プログラム及び茶葉を選択するという工程(5)と、ユーザが、茶葉浸出プログラムのメッセージ表示に従い茶葉を浸出し、茶葉浸出の各工程毎に、浸出回数及び茶葉浸出の時間が表示モジュールにより表示されるとともに、音声メッセージが可聴周波モジュールにより発せられるという工程(6)と、浸出の推奨最大回数に達すると、終了の音声メッセージが可聴周波モジュールにより発され、この際、ユーザが、ボタン入力モジュールを制御し、今回の茶葉浸出を終了させるという工程(7)と、を含むものである。
【0008】
次回の茶葉浸出の際に、工程(5)乃至工程(7)をそのまま採用する。
【0009】
前記工程(1)乃至(3)は茶葉浸出プログラムの作成側で完成されるものであり、前記工程(4)乃至(7)はユーザ側で完成されるものである。
【0010】
前記RFIDカードは、1つ又は複数であり、複数のRFIDカードにおける各種の茶葉浸出プログラムを前記記憶モジュールに記憶させることができる。
【0011】
本発明で採用するこの種の茶葉浸出補助装置及びその使用方法において、茶葉浸出プログラムは、茶葉浸出プログラムの作成側でRFIDカードのデータ読み書き手段を介してRFIDカードに書き込まれた後、RFIDカードは茶葉とともにユーザの手に渡されることになる。ユーザは、RFIDカードを茶葉浸出のメッセージ表示手段におけるRFIDカードの読み書きモジュールのヘッドに近づけると、RFIDカードに記憶された茶葉浸出プログラムは、茶葉浸出のメッセージ表示手段により読み取られ、記憶モジュールに記憶された上で、表示モジュールによって表示されることになる。ユーザは、可聴周波モジュールの音声メッセージから茶葉浸出に関するプロの指導を受けるため、高品質の茶湯を得られるようになり、従来技術と比較して以下の利点がある。
【0012】
一つは、もとの設備を使用することができ、ユーザはもとの茶器を取り替えることなく、メッセージ表示手段を更に追加すればよく、他の費用はないため、費用は低い。
【0013】
もう一つは、各種の異なる茶葉に関しては、例えば、お茶屋のような茶葉浸出プログラムの作成側において、茶葉浸出プログラムを書き込んでもらうことができ、利便性が高く、如何なる茶葉にも適用し、また人の好みに応じて茶葉浸出プログラムを作成することができ、セルフサービス方式の自宅飲茶に適用する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の茶葉浸出補助装置における茶葉浸出のメッセージ表示手段の原理を示すブロック図である。
【図2】本発明の茶葉浸出補助装置の使用方法を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、添付の図面及び実施の形態を参照して本発明を詳細に説明する。
【0016】
図1に示すように、本発明の茶葉浸出補助装置は、茶葉浸出プログラムの作成側に設けられたRFIDカードのデータ読み書き手段と、ユーザ側に設けられた茶葉浸出のメッセージ表示手段と、茶葉浸出プログラムを記憶するRFIDカードと、を備えており、前記茶葉浸出のメッセージ表示手段は、RFIDカードの読み書きモジュールと、ボタン入力モジュールと、表示モジュールと、可聴周波モジュールと、記憶モジュールと、インテリジェント制御モジュールと、を含んでおり、前記RFIDカードの読み書きモジュール、前記ボタン入力モジュール、前記表示モジュール、前記可聴周波モジュール及び記憶モジュールは、何れもインテリジェント制御モジュールと接続されている。
【0017】
前記RFIDカードのデータ読み書き手段及び前記RFIDカードは、いずれもよく見られる従来技術であるため、ここでは、その説明を省略する。また、茶葉浸出のメッセージ表示手段におけるRFIDカードの読み書きモジュールもよく見られる従来技術である。前記ボタン入力モジュールには状態切替ボタン及び茶葉選択ボタンが含まれている。前記表示モジュールは、電気スクリーンを採用し、茶葉浸出の過程におけるデータ、茶葉種類、産地及びタイマー等を表示しており、図2に示すように、茶葉浸出プログラムの作成、即ち、RFIDカードへのデータ書き込みは通常、お茶屋のような茶葉浸出プログラムの作成側でなされるものである。本発明の茶葉浸出補助装置の使用方法は以下の通りである。
【0018】
工程(1)において、茶葉浸出プログラムの作成側の作成者は、ユーザの要望に応じて茶葉の品種及び数量を選択し、ユーザの茶器及び恒温水を確認する。
【0019】
工程(2)において、作成者はユーザのために茶葉浸出プログラムを作成する。
【0020】
具体的に、ティーマスターはユーザの茶器、水源及び茶葉を確認した後、ユーザのために茶葉浸出プログラムを作成する(茶道のテクニックとなるのが通常である)。
【0021】
工程(3)において、作成者はRFIDカードのデータ読み書き手段を通じて茶葉浸出プログラムをRFIDカードに書き込んだ後、RFIDカードをユーザに渡す。
【0022】
具体的に、前記作成者とは、茶葉浸出のプログラムの作成者を指し、通常、茶道を身につけたプロ(即ちティーマスター)を指している。ティーマスターは、茶葉の種類と数量、茶器の予熱、浸出の推奨最大回数及び毎回の浸出時間をRFIDカードの読み書き手段によりRFIDカードに書き込む。これに伴い、水源データ(例えば、マイナスイオン水、電解水)、水温、茶葉の産地、名称、生産年月日、茶器の種類と特徴番号、茶道プログラムの作成者の氏名等もRFIDカードに書き込まれる。その後、当該RFIDカードは、ユーザに渡される。
【0023】
ユーザによるセルフサービス方式の茶葉浸出の過程は、自宅で行われるものである。
【0024】
工程(4)において、ユーザがRFIDカードを茶葉浸出のメッセージ表示手段の読み書きヘッドに近づけると、RFIDカードの読み書きモジュールは、RFIDカードのデータを読み取り、データを記憶モジュールに記憶させる。
【0025】
前記データは、RFIDカードに記憶される茶葉浸出プログラム等のデータを指している。
【0026】
工程(5)において、表示モジュールは、記憶モジュールで記憶している茶葉浸出プログラムに対応する茶葉の名称を表示し、ユーザは、表示された茶葉の名称によって茶葉浸出プログラム及び茶葉を選択する。
【0027】
工程(6)において、ユーザは、茶葉浸出プログラムのメッセージ表示に従い茶葉を浸出し、茶葉浸出の工程毎に、時間が表示モジュールにより表示されるとともに、音声メッセージが可聴周波モジュールにより発せられる。
【0028】
具体的に、ユーザは、スクリーンに表示された温度になるまで水温を調節し、使用する茶器を選択する。その後茶器の予熱工程に入り音声メッセージが発せられる。茶器の予熱後、ユーザがボタンを押すことによって茶葉浸出工程へ進む。スクリーンには茶葉が何度使用されたか、および今回の茶葉浸出に要する待ち時間が表示され、カウントダウンの表示もなされる。表示された今回の茶葉浸出に要する待ち時間が経過すると、カウントダウンが終了し、次の工程に進む音声メッセージが発せられ、ボタンを押すことによって次の茶葉浸出周期へ進む。
【0029】
工程(7)において、浸出の推奨最大回数に達すると、終了の音声メッセージが可聴周波モジュールにより発せられ、この際、ユーザは、ボタン入力モジュールを制御し、今回の茶葉浸出を終了させる。
【0030】
具体的に、前記RFIDカードは、1つ又は複数であり、複数のRFIDカードにおける各種の茶葉浸出プログラムを前記記憶モジュールに記憶させることができる。
【0031】
本発明によってお茶本来の味を最大限に楽しむことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
茶葉浸出プログラムの作成側に設けられたRFIDカードのデータ読み書き手段と、ユーザ側に設けられた茶葉浸出のメッセージ表示手段と、茶葉浸出プログラムを記憶するRFIDカードと、を備える茶葉浸出補助装置であって、
前記茶葉浸出のメッセージ表示手段は、RFIDカードの読み書きモジュールと、ボタン入力モジュールと、表示モジュールと、可聴周波モジュールと、記憶モジュールと、インテリジェント制御モジュールと、を含んでおり、
前記RFIDカードの読み書きモジュール、前記ボタン入力モジュール、前記表示モジュール、前記可聴周波モジュール及び記憶モジュールは、何れもインテリジェント制御モジュールと接続されていることを特徴とする茶葉浸出補助装置。
【請求項2】
茶葉浸出補助装置の使用方法であって、
前記方法は、
ユーザの要望に応じて茶葉の品種及び数量を選択し、ユーザの茶器及び恒温水を確認するという工程(1)と、
ユーザのために茶葉浸出プログラムを作成するという工程(2)と、
RFIDカードのデータ読み書き手段を通じて茶葉浸出プログラムをRFIDカードに書き込んだ後、RFIDカードをユーザに渡すという工程(3)と、
ユーザがRFIDカードをユーザ側まで持っていき、茶葉浸出のメッセージ表示手段の読み書きヘッドに近づけると、RFIDカードの読み書きモジュールがRFIDカードのデータを読み取り、インテリジェント制御モジュールを介してデータを記憶モジュールに記憶させるという工程(4)と、
表示モジュールが、記憶モジュールで記憶している茶葉浸出プログラムに対応する茶葉の名称を表示し、表示された茶葉の名称によって茶葉浸出プログラム及び茶葉がユーザによって選択されるという工程(5)と、
茶葉浸出プログラムのメッセージ表示に従ってユーザによって茶葉が浸出され、茶葉浸出の工程毎に、浸出回数及び茶葉浸出の時間が表示モジュールにより表示されるとともに、音声メッセージが可聴周波モジュールにより発せられるという工程(6)と、
浸出の推奨最大回数に達すると、終了の音声メッセージが可聴周波モジュールにより発され、この際、ユーザによってボタン入力モジュールが制御され、今回の茶葉浸出を終了させるという工程(7)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
次回の茶葉浸出の際に、工程(5)乃至(7)をそのまま採用することを特徴とする請求項2に記載の茶葉浸出補助装置の使用方法。
【請求項4】
前記工程(1)乃至(3)は茶葉浸出プログラムの作成者側で完成されるものであることを特徴とする請求項2に記載の茶葉浸出補助装置の使用方法。
【請求項5】
前記工程(4)乃至(7)はユーザ側で完成されるものであることを特徴とする請求項2に記載の茶葉浸出補助装置の使用方法。
【請求項6】
前記RFIDカードは、1つ又は複数であり、複数のRFIDカードにおける各種の茶葉浸出プログラムを前記記憶モジュールに記憶させることができることを特徴とする請求項2に記載の茶葉浸出補助装置の使用方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−240136(P2011−240136A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107611(P2011−107611)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(511116306)
【氏名又は名称原語表記】CHEN, Xiaoming
【住所又は居所原語表記】No.1, Qianhu South Road, Ningbo Higher Education Park, Zhejiang, 315100 China
【Fターム(参考)】