説明

荷役車両

【課題】荷役アームの回動中や車両の走行中に、ロードセルが破損するのを防止することができる荷役車両を提供する。
【解決手段】支持部材20がコンテナCの重量を支持する支持位置にあることを第四近接センサ33により検知可能とし、この第四近接センサ33が検知状態のときにのみ、荷役アームを回動させる。また、PTO切替スイッチが「切断」位置にあって、荷役車両が走行可能な状態のときに、第四近接センサ33が非検知状態の場合には、ランプを点灯させるとともにブザーを鳴動させ、荷役車両の運転者に警報を発する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷役車両に関する。さらに詳しくは、コンテナを地上と車体上との間で積み降ろしすることができる荷役車両であって、コンテナの重量を計量することができるものである。
【背景技術】
【0002】
従来の荷役車両として、コンテナを地上と車体上との間で積み降ろしする荷役装置を備えているものが知られている。前記荷役装置は、車両のシャシフレームに搭載される荷役フレームと、この荷役フレームに回動可能として設けられたリフトアームと、このリフトアームの先部に取り付けられたフックアームとを備えている。そして、フックアームの先端に設けられているフックにコンテナの係合ピンを係合させた状態で、リフトアームをフックアームととともに回動動作させることにより、コンテナを荷役フレーム上から地上に降ろしたり、地上にあるコンテナを荷役フレーム上に積み込んだりすることができる。
【0003】
また、このような荷役車両において、最近では荷役フレーム上にロードセルが設けられているものが知られている。このロードセルにより、コンテナを荷役フレーム上に積み込んだ際に、当該コンテナの重量を計量することができ、コンテナ内に積載される積載物の重量に応じて課金することが行われている(特許文献1参照)。
しかし、前記のように荷役フレーム上に設けられたロードセルによって、コンテナの重量を計量する場合、例えば、コンテナが前記フックに係合して下方から支持された状態となっていたり、コンテナの一部が荷役フレームに直接当接していたりすることで、コンテナの重量の一部が荷役装置によって直接支持されてしまうことがある。この場合、コンテナの重量がロードセルのみによって支持されておらず、コンテナの重量を正確に計量することができないことがある。
【0004】
そこで、本願出願人は、シャシフレーム上にロードセルを設け、このロードセルによって、荷役フレーム上にコンテナを積み込んだ状態でコンテナと荷役フレームの総重量を計量するとともに、走行時にはコンテナの重量を支持する支持部材を設けた荷役車両を既に提案している(特願 2008−023052号)。この支持部材は、荷役フレームとシャシフレームとの間において、コンテナの重量を荷役フレームを介して支持する支持位置と、前記計量時にその支持を解除する解除位置との間で移動可能に取り付けられている。
これにより、計量時には支持部材を解除位置に移動させることにより、コンテナの重量を荷役フレームを介してロードセルのみで支持することができるため、コンテナの重量を正確に計量することができる。さらに走行時には、支持部材を支持位置に移動させることにより、コンテナの重量を支持部材により別途支持することができるため、走行時の振動等によりロードセルが損傷するのを防止することができる。
【0005】
【特許文献1】特開2007−15445号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記のような荷役車両にあっては、支持部材が解除位置の状態にあるときは、コンテナの重量はロードセルのみで支持することになるため、この状態で荷役フレームを回動させてコンテナの積み降ろし作業をしたり、荷役車両を走行させると、上記作業中や走行中やロードセルに過負荷が作用し、ロードセルが破損するという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、荷役アームの回動中や車両の走行中に、ロードセルが破損するのを防止することができる荷役車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための本発明は、車体側フレームと、前記車体側フレーム上に設けられたロードセルと、前記ロードセル上に設けられているとともに、コンテナを載置させて当該コンテナの重量を支持するための荷役フレームと、前記荷役フレームに前後回動可能に設けられ、前記コンテナを地上と当該荷役フレーム上との間で積み降ろしするための荷役アームと、前記荷役アームを回動させる荷役駆動手段と、を備えた荷役車両において、前記荷役アームを回動させる操作指令を出力する荷役操作手段と、前記荷役フレームと前記車体側フレームとの間に張り出して前記コンテナの重量を当該車体側フレームに伝達させる支持位置と、前記張り出した状態から退避して前記コンテナの重量を前記ロードセルのみが支持する解除位置との間で移動可能な支持部材と、前記支持部材が前記支持位置にあることを検知する支持検知手段と、前記荷役操作手段の操作指令が出力された際に、前記支持検知手段が検知状態のときにのみ、前記荷役駆動手段を駆動させる制御装置と、を備えているものである。
この荷役車両によれば、支持部材が支持位置にあるとき、すなわち支持部材によりコンテナの重量が支持されているときにのみ、荷役アームを回動させるようにしたので、荷役アームの回動中にロードセルに過負荷が作用することによってロードセルが破損するのを防止することができる。
【0009】
また、本発明は、車体側フレームと、前記車体側フレーム上に設けられたロードセルと、前記ロードセル上に設けられているとともに、コンテナを載置させて当該コンテナの重量を支持するための荷役フレームと、前記荷役フレームに前後回動可能に設けられ、前記コンテナを地上と当該荷役フレーム上との間で積み降ろしするための荷役アームと、前記荷役アームを回動させる荷役駆動手段と、を備えた荷役車両において、前記荷役フレームと前記車体側フレームとの間に張り出して前記荷役アームの重量を当該車体側フレームに伝達させる支持位置と、前記張り出した状態から退避して前記コンテナの重量を前記ロードセルのみが支持する解除位置との間で移動可能な支持部材と、前記支持部材が前記支持位置にあることを検知する支持検知手段と、前記荷役車両が走行可能な状態であることを検知する走行状態検知手段と、前記荷役車両の運転者に警報を発する警報手段と、前記走行状態検知手段が検知状態であるとともに、前記支持検知手段が非検知状態のとき、前記警報手段を作動させる制御装置と、を備えているものである。
この荷役車両によれば、荷役車両が走行可能な状態のときに、支持部材が支持位置にない状態のとき、すなわち支持部材によりコンテナの重量が支持されていない状態のとき、警報手段により荷役車両の運転者に警報を発するようにしたので、コンテナの重量が支持されていない状態で荷役車両が走行するのを防止することができる。したがって、荷役車両Vの走行中にロードセルに過負荷が作用することによってロードセルが破損するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、支持部材が支持位置にあるとき、すなわち支持部材によりコンテナの重量を支持しているときにのみ、荷役アームを回動させるようにしたので、荷役アームの回動中にロードセルに過負荷が作用することによってロードセルが破損するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の荷役車両の側面図である。この荷役車両Vは、コンテナCを地上と車体上との間で積み降ろしする荷役装置1と、この荷役装置1を搭載している車体側フレーム2とを備えている。この図1は、コンテナCの積み込み完了時の状態、および、コンテナCの降ろし開始時の状態を示している。コンテナCの積み込み動作および降ろし動作については、後に説明する。
【0012】
上記荷役装置1は、コンテナCを積み降ろしするために動作する荷役アーム3と、この荷役アーム3を駆動する荷役駆動手段Mと、荷役アーム3によって積み込まれたコンテナCを載置する荷役フレーム4とを有している。荷役アーム3は荷役フレーム4に取り付けられており、荷役アーム3および荷役駆動手段Mの自重、および、コンテナCから荷役アーム3に作用する荷重を全て荷役フレーム4が支持する構成となっている。したがって、コンテナCの重量の一部を荷役アーム3(後述するフック13)が支持していても、この重量の一部は、荷役フレーム4に作用する。したがって、コンテナCが積み込まれた状態で、そのコンテナCの全重量は、荷役装置1の荷役フレーム4によって支持されることとなる。
【0013】
上記車体側フレーム2は、前部に運転室Dが設けられているシャシフレーム5と、このシャシフレーム5上に固定された計量フレーム6と、計量フレーム6の後端に固定された垂下フレーム7とからなる。運転室Dの後方において、シャシフレーム5上に計量フレーム6を介して上記荷役フレーム4が搭載されている。垂下フレーム7にはジャッキ8が設けられており、コンテナCの積み降ろし時にジャッキ8が接地して車体側フレーム2の後部を支持するようになっている。
【0014】
図2は、シャシフレーム5、計量フレーム6、荷役フレーム4およびコンテナCの下部を示している側面図である。図3はその平面図である。図4は荷役フレーム4の側面図であり、図5はその平面図である。
図5において、荷役フレーム4は、左右(車両進行方向に向かって左右。以下同様)の縦桁4aと、左右の縦桁4aを連結する複数の横桁4bとによって略矩形の枠状に形成されている。左右の荷役フレーム4後部の側面には、荷役フレーム4の上面より若干上方位置においてコンテナCの後部を載置させる案内ローラ4cが回転自在に軸支されている(図2参照)。これらの案内ローラ4cによって、コンテナCの後部は案内ローラ4cに載置された状態で誘導案内される。
また、図4と図5とにおいて、荷役フレーム4は、その前寄り部の左右(左右の縦桁4a上)に固定された載置部9を有しており、この載置部9上に、コンテナCの前部が載置される(図2参照)。載置部9は板状の部材であり、コンテナCの下面と面接触している。これにより、コンテナCの前部は、荷役フレーム4上に直接載置され、コンテナCの荷重を直接受けている。
【0015】
図1および図3において、上記荷役アーム3は、ダンプアーム10、リフトアーム11、固縛装置(図示せず)、フックアーム12、およびフック13を備えている。
荷役フレーム4の後部に、ダンプアーム10の後部(基部)が回動可能に取り付けられている。ダンプアーム10は水平姿勢から上方へ回動し、後方に傾斜した姿勢となることができる。
ダンプアーム10の長手方向の中間部に、リフトアーム11の後部(基部)が回動可能に取り付けられている。リフトアーム11とダンプアーム10との間には、固縛装置(図示せず)が設けられている。この固縛装置は、ダンプアーム10とリフトアーム11とを直線状に一体固定するように固縛した固縛状態と、この固縛を解除することによってリフトアーム11がダンプアーム10に対して回動することができる解除状態とに切り替えることができる。
また、荷役フレーム4の前部と、リフトアーム11との間には、油圧シリンダからなるリフトシリンダ14が連結されている。このリフトシリンダ14を伸縮させることにより、リフトアーム11は、荷役フレーム4上に着床してコンテナCを荷役フレーム4上に載置させる着床位置(図1参照)と、地上に載置されているコンテナCにフック13を係脱可能な係脱位置(図16参照)との間で前後回動可能となる。
【0016】
図1において、リフトアーム11の前部には、フックアーム12の基端部が前後回動可能に連結されている。フックアーム12の先端部にフック13が一体として設けられている。このフック13は、後述するコンテナCのリフトバー18に係脱することができる。
また、リフトアーム11とフックアーム12との間には、当該フックアーム12を駆動させるための駆動手段であるフックシリンンダ15が連結されている。上記リフトシリンダ14とフックシリンダ15とにより上記荷役駆動手段Mを構成している。
【0017】
図6は計量フレームの側面図であり、図7はその平面図である。計量フレーム6は、左右の縦桁6aと、左右の縦桁6aを連結する複数の横桁6bとによって略矩形の枠状に形成されている。計量フレーム6の前部、具体的には最前の横桁6b上には、ロードセル16aが取り付けられている。
図10は、図3のB矢視断面図である。計量フレーム6は、シャシフレーム5の前後方向に伸びている左右の縦桁5aの補強部材となる。つまり、計量フレーム6の縦桁6aはそれぞれ、車幅方向内側の側壁(側桁)6cおよび車幅方向外側の側壁(側桁)6eと、これら側壁6c,6eを連結している上桁6dと、計量フレーム6(側壁6c)をシャシフレーム5の縦桁5aに固定するための下桁6fとを有しており、これらによって車体側フレーム2の断面係数を大きくしている。また、横桁6bは左右の縦桁6a間に設けられた梁構造となっており、計量フレーム6の剛性を高めている。
【0018】
図2において、垂下フレーム7の上端部には、左右の垂下フレーム7を連結するための横桁7aが固定されており、この横桁7aの上部に後述する連結板7bを介して左右一対のロードセル16b,16cが取り付けられている(図3参照)。
そして、上記ロードセル16aおよびロードセル16b,16c上に荷役フレーム4が載置されている。また、荷役フレーム4は、ロードセル16a,16b,16cにボルトによって固定されている。なお、荷役フレーム4とロードセル16a,16b,16cとを固定している上記ボルトが外れたとしても、後述する脱落防止部25によって、荷役装置1が変位して車体側フレーム2から脱落することを防止する。
【0019】
図1において、コンテナCは箱状に形成されている。コンテナCの後方はリヤゲート17により閉じられているが、リヤゲート17を開くとコンテナCは後方に開放可能となる。コンテナCの前壁上部にリフトバー(係合ピン)18が設けられている。リフトバー18は、上記フックアーム12のフック13と係脱可能な係合部である。コンテナCの底部の前後には、走行輪19が軸支されている。
【0020】
この荷役車両Vは、荷役装置1の重量を、上記ロードセル16a,16b,16cによって計量することができるように構成されている。なお、上記荷役装置1の重量は、荷役アーム3、荷役駆動手段Mおよび荷役フレーム4の重量の他に、荷役フレーム4に載置されたコンテナCの重量を合わせた重量である。この合わせた総重量から後述するリセットスイッチ38の操作により、荷役アーム3、荷役駆動手段Mおよび荷役フレーム4の重量が除外された状態で、ロードセル16a,16b,16cによってコンテナCの重量のみが計量される。
コンテナCの重量とは、本実施形態ではコンテナC自体の重量とコンテナC内の積載物の重量とを加算した重量を意味する。なお、コンテナC自体の重量は既知であるため、上記加算した重量からコンテナC自体の重量を減算した重量、すなわち上記積載物の重量のみをコンテナCの重量とすることも可能である。この場合、コンテナC自体の重量は、コンテナCの種類によって異なるため、全種類のコンテナC自体の重量データを、あらかじめ後述する制御装置35に記憶しておけばよい。そして、計量する際に、上記重量データから計量対象となるコンテナC自体の重量を自動または手動で選択し、その選択した重量を減算するようにすれば、積載物の重量を正確に得ることができる。
【0021】
また、荷役車両Vは、荷役装置1の重量を支持することができる支持部材20を備えている。この支持部材20は、荷役装置1の重量をロードセル16a,16b,16cのみで支持する解除位置と、荷役装置1の重量を支持する支持位置との間で移動可能である。
図8および図9は、図3のA−A矢視断面図である。図8は、前寄り部の左右の支持部材20が解除位置にある計量状態を示している。図9は、前寄り部の支持部材20が支持位置にある走行状態を示している。以下、前寄り部の支持部材20と後寄り部の支持部材20とは同一構成のため、前寄り部の支持部材20についてのみ説明する。
前寄り部の支持部材20は、左右方向を長手方向とするブロック部材であり、荷役車両Vの前寄り部に左右一対設けられている。左右一対の支持部材20は、支持駆動手段である支持シリンダ21に連結部材22を介して取り付けられており、支持シリンダ21が伸縮動作することによって、支持部材20は解除位置(図8参照)と支持位置(図9参照)との間を移動することができる。支持シリンダ21は、後述する制御装置35からの信号に基づいて動力源である油圧ユニット23が作動することにより、伸縮動作される。なお、油圧ユニット23は、上記リフトシリンダ14およびフックシリンダ15の駆動源としても使用される。
【0022】
支持部材20は、荷役フレーム4の左右の縦桁4aの前寄り部に取り付けられたブラケット4dによって、左右方向(車幅方向)に移動可能として支持されている。ブラケット4dは、左右方向に貫通した孔を有する筒状の部分(筒状部4e)を有しており、支持部材20はこの筒状部4eによって支持されかつ内部を摺動することができる。
【0023】
左側の支持部材20は、支持シリンダ21の伸縮方向の一端部(シリンダ本体21aの基端部)に連結部材22を介して取り付けられ、右側の支持部材20は、この支持シリンダ21の他端部(シリンダロッド21bの先端部)に連結部材22を介して取り付けられている。左右の支持部材20および支持シリンダ21は、左右水平方向に沿って直線状に配置されている。そして、支持シリンダ21の伸縮方向は左右水平方向である。このように、支持シリンダ21の伸縮方向が水平方向となるため、支持シリンダ21および油圧ユニット23は、支持部材20を水平に動かす動力を有していれば良く、荷役装置1の重量を支持する支持部材20を持ち上げるための大きな動力(荷役装置1の重量に抗する動力)は不要となる。したがって、支持シリンダ21およびこれを駆動する油圧ユニット23の容量を小さくすることができ、装置の小型化が図れる。
【0024】
支持シリンダ21は、上記ブラケット4dおよび上記支持部材20を介して荷役フレーム4に取り付けられている構成となっているが、左右方向について移動可能となっている。このため、短縮状態(図8の解除位置)にある支持シリンダ21が伸長動作することで、左右の支持部材20の一方または双方が左右方向の外側へ移動し、一方の支持部材20の方が、変位量が大きくて、先に計量フレーム6の縦桁6aと荷役フレーム4の縦桁4aとの上下間に張り出し、当該一方の支持部材20の先端が計量フレーム6の縦桁6aの側壁6c内面に先に当接しても、支持シリンダ21は左右方向に移動しながらさらに伸長動作することができ、これにより、他方の支持部材20は、計量フレーム6の縦桁6aと荷役フレーム4の縦桁4aとの上下間に侵入し、図9の状態(支持位置にある状態)となることができる。
【0025】
また、左右の支持部材20を支持位置から解除位置とする動作についても、この一本の支持シリンダ21によって行なわれる。すなわち、図9の状態から、支持シリンダ21を短縮動作させると、左右の支持部材20の一方または双方が左右方向の内側へ移動し、一方の支持部材20の方が、変位量が大きくて、先に計量フレーム6の縦桁6aと荷役フレーム4の縦桁4aとの上下間から退避し、さらに当該一方の支持部材20に設けたストッパ20aが上記ブラケット4dに先に当接すると、支持シリンダ21は左右方向に移動しながらさらに短縮動作することができ、これにより、他方の支持部材20は、計量フレーム6の縦桁6aと荷役フレーム4の縦桁4aとの上下間から退避し、図8の状態となることができる。
このように、左右の支持部材20を一本の支持シリンダ21によって駆動することができ、部品点数の省略化が可能となる。
【0026】
図8において、コンテナCが荷役装置1の荷役フレーム4上に載せられ、荷役装置1がコンテナCの全重量を支持していても、支持部材20が解除位置にあると、その支持部材20は、計量フレーム6と当接不可能である位置に存在している。つまり、支持部材20は、計量フレーム6の下桁6fの上面と離れた位置に存在している。
このように、支持部材20を解除位置とすると、この支持部材20は計量フレーム6の下桁6fの上面と当接することができないことから、荷役フレーム4と計量フレーム6との間で支持部材20を介在させた荷重の伝達が行なわれない。この結果、荷役装置1の全重量をロードセル16a,16b,16cのみで支持している計量状態となる。
したがって、支持部材20を解除位置に移動させて計量状態とすると、荷役装置1の全重量をロードセル16a,16b,16cのみで支持していることから、コンテナCを支持している荷役装置1の全重量を、ロードセル16a,16b,16cによって正確に計量することができる。
【0027】
図9において、支持部材20が支持位置にあると、コンテナCが荷役装置1の荷役フレーム4上に載せられ、コンテナCの全重量を荷役装置1が支持している状態で、この荷役装置1の荷役フレーム4の下面および計量フレーム6(車体側フレーム2)の上面の両者に当接している位置に存在している。つまり、支持部材20は、計量フレーム6の下桁6fと荷役フレーム4の下フランジ板4fとの間に介在しており、支持部材20は、計量フレーム6の下桁6fの上面に載置され、かつ、この支持部材20の上面に、荷役フレーム4の下フランジ板4fの下面が載置された状態にある。さらに、この状態では、荷役装置1の重量によって、荷役フレーム4が撓んで支持部材20を下方へ押圧し、これによって支持部材20にその重量が負荷され、この支持部材20が車体側フレーム2(計量フレーム6およびシャシフレーム5)を下方へ押圧している。
【0028】
このように、支持部材20を支持位置とすることによって、この支持部材20は荷役フレーム4の下面および計量フレーム6の上面の両者に当接していることから、荷役装置1の自重およびコンテナCの重量によって荷役フレーム4に作用している荷重を、支持部材20に伝達させ支持することができ、この支持部材20が支持する荷重を、当該支持部材20から車体側フレーム2に伝達させている走行状態となる。
【0029】
したがって、支持部材20を支持位置として走行状態とすると、荷役装置1の重量を支持部材20が支持して、この支持部材20が支持した荷役装置1の重量を車体側フレーム2に伝達させることができる。これにより、走行状態では、荷役装置1の重量がロードセル16a,16b,16cのみに常時作用してしまうことを防止することができる。
【0030】
なお、本発明では、支持部材20の支持位置は、荷役フレーム4および計量フレーム6の両者に当接可能である位置であってもよい。つまり、支持部材20と、荷役フレーム4の下面および計量フレーム6の上面の内の少なくとも一方との間に、上下方向の隙間が設けられた状態にあるが、コンテナCの重量を荷役装置1が支持している状態で荷役フレーム4を下方へ移動させることで、または、コンテナCの重量を荷役装置1が支持すると荷役フレーム4が下方へ移動することで、上記隙間が無くなって支持部材20が荷役フレーム4および計量フレーム6の両者に実際に当接する位置であってもよい。
【0031】
そして、図4および図9に示しているように、上記走行状態で、荷役フレーム4の前寄り部の左右の支持部材20は、荷役フレーム4の内の上記載置部9が取り付けられている取付部24の直下(下方)に位置している。これによれば、コンテナCの重量は載置部9を介して荷役フレーム4の取付部24に作用し、この取付部24に作用した上記重量を、その直下に位置する支持部材20が支持することができる。荷役フレーム4の後寄り部の左右の支持部材20は、前寄り部の左右の支持部材20とロードセル16b,16cとの間の略中間部に配置されており、前寄り部の支持部材20を介してシャシフレーム5に集中応力が作用するのを低減するようになっている。
また、前寄り部および後寄り部の支持部材20は荷役装置1の荷役フレーム4に設けられているため、荷役装置1の製造の際に、各支持部材20の取り付け位置を調整することができる。つまり、荷役装置1の重量を支持するための支持部材20を、好ましい位置(載置部9の直下となる位置およびその位置とロードセル16b,16cとの略中間位置)に設置する作業が行ないやすくなる。
【0032】
このように、走行状態で、コンテナCの重量を支持する載置部9を、取付部24を介して真下から前寄り部の支持部材20が支持することができる。そして、この支持部材20が支持している荷重を、車体側フレーム2は真下から支持することができる。このため、コンテナCを安定して支持することができる。さらに、コンテナ支持部となる載置部9に加わる荷重を、直接的に真下へ向かってシャシフレーム5へ作用させる構成となるため、上記ロードセル16a,16b,16cへの負担をさらに減少させることができる。
【0033】
また、荷役装置1がコンテナCの積み降ろしを行なっている際、荷役フレーム4の前部が浮き上がる方向の力が作用する。この力によって、荷役装置1が車体側フレーム2から脱落しないように、また、荷役車両Vが走行している際の振動等によって、荷役装置1が車体側フレーム2から前後方向や左右方向へ脱落しないように、この荷役車両Vは脱落防止部25を備えている。
【0034】
第一の脱落防止部25aは、図9において、支持部材20と計量フレーム6の左右の縦桁6aとからなる。各縦桁6aは高さ方向に伸びている側壁6cを有しており、左右の側壁6c間に、直線状の配置となっている左右の支持部材20および支持シリンダ21が介在している。支持部材20および支持シリンダ21は荷役フレーム4に取り付けられていることから、支持位置にある支持部材20の先端部が側壁6cに当接することにより、荷役フレーム4は、計量フレーム6の左右の縦桁6a間で、左右方向(車幅方向)の移動が制限される。これにより、荷役装置1が車体側フレーム2から左右方向へ脱落するのを防止することができる。
【0035】
この構成によれば、支持部材20は、荷役装置1の重量を支持する機能を有している他に、荷役装置1の脱落防止の機能を有する。このように、支持部材20が兼用されていることから、製造コストの低減が図れる。また、計量フレーム6の左右の縦桁6aは、シャシフレーム5の補強部材としての機能と、荷役装置1の脱落防止の機能を有し、縦桁6aは兼用されていることから、製造コストの低減が図れる。
【0036】
第二の脱落防止部25bは、図10に示しているように、荷役フレーム4が有している下フランジ板4fと、車体側フレーム2に取り付けられた規制部材26とからなる。規制部材26は、計量フレーム6の縦桁6aの左右方向内側面に固定されており、左右方向の内側へ突出している。また、規制部材26は、荷役フレーム4の縦桁4aの下フランジ板4fとの間で上下方向の隙間が形成されて設けられている。したがって、荷役フレーム4が上方へ移動しようとすると、下フランジ板4fが規制部材26に当接する。これにより、荷役フレーム4は、計量フレーム6の規制部材26によって、上方への移動が制限され、荷役装置1が浮き上がって車体側フレーム2から脱落するのを防止することができる。また、規制部材26は、計量フレーム6の前後左右の四箇所に設けられている(図3参照)
【0037】
図11は図2のD部の詳細図である。第三の脱落防止部25cは、荷役フレーム4に取り付けられた第一当接部材27と、車体側フレーム2に取り付けられた第二当接部材28とからなる。第一当接部材27は、縦桁4aの後部下面に固定されており、下方へ突出している部材である(図4参照)。第一当接部材27は、左右両側の縦桁4aにそれぞれ設けられている(図5参照)。
図11において、第二当接部材28は、第一当接部材27の後方に、前後方向の隙間が形成されて設けられており、本実施の形態では、第二当接部材28は、計量フレーム6の後部の横桁6bである(図6と図7参照)。したがって、荷役フレーム4が後方へ移動しようとすると、第一当接部材27の後面が第二当接部材28の前面に当接する。これにより、荷役フレーム4は、計量フレーム6の第二当接部材28によって、後方への移動が制限され、荷役装置1が後方へ移動して車体側フレーム2から脱落するのを防止することができる。また、第二当接部材28は横桁6bによって兼用されていることから、製造コストの低減を図ることができる。
【0038】
計量フレーム6の左右の縦桁6aの後端には延長板6gを介してコ字型の保護板6hが固定されている。この保護板6hは、上記ロードセル16b,16cの左右外側方と後方とを覆うように配置されており、ロードセル16b,16cが、荷役車両Vの走行中に後輪T(図1参照)が跳ね上げる飛石等と干渉して損傷するのを防止している。
垂下フレーム7の横桁7a上には連結板7bが固定されており、この連結板7bの前部は計量フレーム6の後端下面に連結されている。この連結板7b上にロードセル16b,16cが配置されている。また、垂下フレーム7上部の前部には補強板7cが溶接固定されている。図12は図11のF矢視断面図である。図12に示すように補強板7cは、シャシフレーム5の縦桁5aを左右両側に配置されており、外側の補強板7cはボルトにより縦桁5aの外側面に固定されている。これによって上記連結板7bの強度を向上させることができる。
【0039】
図13は図2のE部の詳細図である。第四の脱落防止部25dは、荷役フレーム4の前端部材29と、計量フレーム6の最前部の横桁6b(図7参照)とからなる。前端部材29は、計量フレーム6の上記横桁6bの後方に、前後方向の隙間が形成されて設けられている。したがって、荷役フレーム4が前方へ移動しようとすると、前端部材29の前面が上記横桁6bの後面に当接する。これにより、荷役フレーム4は、計量フレーム6の横桁6bによって、前方への移動が制限され、荷役装置1が前方へ移動して車体側フレーム2から大きくずれる(脱落する)のを防止することができる。
【0040】
図14は、上記荷役アーム3のリフトアーム11とフックアーム12の各回動位置を検知する近接センサ30〜32の取り付け位置を示す模式図である。
図14において、リフトシリンダ14には、該リフトシリンダ14が最収縮した状態、すなわちリフトアーム11が荷役フレーム4上に着床している状態を検知する第一近接センサ30が設けられている。第一近接センサ30は、リフトシリンダ14のシリンダ本体14aの先部に設けられており、リフトシリンダ14が最収縮したときに、そのピストンロッド14bの先端部を検知するようになっている。
【0041】
また、リフトアーム11には、フックアーム12が走行位置(図14実線)まで前方回動したことを検知する第二近接センサ31と、フックアーム12が傾動位置(図14二点鎖線)まで後方回動したことを検知する第三近接センサ32とが設けられている。第二近接センサ31および第三近接センサ32は、各回動位置にてフックアーム12の基端部に固定されたドグ12aを検知するようになっている。
図8および図9において、支持シリンダ21には、支持部材20が支持位置(図8)まで移動したことを検知する支持検知手段としての第四近接センサ33と、支持部材20が解除位置(図9)まで移動したことを検知する解除検知手段としての第五近接センサ34とが設けられている。第四近接センサ33および第五近接センサ34は、支持シリンダ21のシリンダ本体21aに固定されたステー21cに取り付けられており、支持部材21が各移動位置まで移動すると、上記連結部材22の上部に固定されたドグ22aを検知するようになっている。
【0042】
図15は、荷役車両Vの運転室D内に備えられているスイッチボックスSB、荷役車両Vに備えられている2個の有線のリモコンスイッチRS1,RS2、上記第一〜第五近接センサ30〜34、および上記各シリンダ14、15、21、およびプログラマブルロジック コントローラ(PLC)からなる制御装置35の構成を示すブロック図である。
スイッチボックスSBは、動力取出装置であるPTO(図示せず)の断接を切り換えるPTO切換スイッチ36と、ロードセル16a,16b,16cにてコンテナCの重量を計量させる操作指令が出力される計量スイッチ37と、ロードセル16a,16b,16cをリセットする操作指令が出力されるリセットスイッチ38とが設けられている。
【0043】
PTO切換スイッチ36は、「接続」位置および「切断」位置の2位置に切り換え可能である。PTO切換スイッチ36が「接続」位置のときは、荷役車両Vの走行用エンジン(図示せず)と上記油圧ユニット23とがPTOを介して接続される。この接続状態で油圧ユニット23を駆動させることにより、荷役駆動手段Mの各シリンダ14,15および支持シリンダ21の伸縮動作が可能になる。また、PTO切換スイッチ36が「切断」位置のときは、PTOによる上記走行用エンジンと上記油圧ユニット23との接続が切断され、油圧ユニット23の駆動が規制されるとともに荷役車両Vが走行可能な状態となる。
さらに、PTO切換スイッチ36は、荷役車両Vが走行可能な状態であることを検知する走行状態検知手段としての役割も果たしている。具体的には、PTO切換スイッチ36が「切断」位置にある場合には、走行状態検知手段として走行可能な状態であることを検知した検知状態となり、PTO切換スイッチ36が「接続」位置にある場合は、走行状態検知手段として非検知状態となる。
リセットスイッチ38は、コンテナCを荷役車両Vに積み込む前に操作されるものである。このリセットスイッチ38の操作後に、コンテナCを荷役車両Vに積み込んだ状態で計量スイッチ37を操作することにより、ロードセル16a,16b,16cは、荷役フレーム4および荷役駆動手段Mの重量を除いたコンテナCの重量を計量することができる。
【0044】
また、上記スイッチボックスSBには、ロードセル16a,16b,16cによって計量されたコンテナCの重量値を表示するための表示部39と、荷役車両Vが走行可能な状態(PTOが切断された状態)のときに支持部材20が支持位置でないときに、点灯および鳴動させて荷役車両Vの運転者に警報を発するためのランプ40およびブザー41とが備えられている。このランプ40とブザー41とにより警報手段Wを構成している。
【0045】
上記リモコンスイッチRS1には、荷役アーム3の動作モードを切り替える操作指令が出力される動作切替スイッチ42と、荷役アーム3に積み込み動作の操作指令およびダンプ上げの操作指令が出力される積込・上げスイッチ43と、荷役アーム3に降ろし動作の操作指令およびダンプ下げの操作指令が出力される降ろし・下げスイッチ44とが設けられている。この積込・上げスイッチ43と降ろし・下げスイッチ44とにより荷役操作手段Saが構成されている。
動作切替スイッチ42は、荷役アーム3の積み降ろし動作を許容する「脱着」位置と、荷役アーム3のダンプ動作を許容する「ダンプ」位置と、荷役アーム3の積み降ろし動作およびダンプ動作の両動作を禁止する「中立」位置と、の3位置に切り換え可能である。
動作切替スイッチ42が「脱着」位置のとき、積込・上げスイッチ43は、積み込み動作の操作指令を出力し、降ろし・下げスイッチ44は降ろし動作の操作指令を出力する。また、動作切替スイッチ42が「ダンプ」位置のとき、積込・上げスイッチ43はダンプ上げ動作の操作指令を出力し、降ろし・下げスイッチ44はダンプ下げ動作の操作指令を出力する。さらに、動作切替スイッチ42を「中立」位置にした場合は、荷役車両Vの走行中に、誤って積込・上げスイッチ43や降ろし・下げスイッチ44を操作しても、荷役アーム3が動作するのを防止することができる。
【0046】
上記リモコンスイッチRS2には、支持シリンダを収縮動作させる操作指令が出力される解除スイッチ45と、支持シリンダを伸長動作させる操作指令が出力される支持スイッチ46とが設けられている。この解除スイッチ45と支持スイッチ46とにより支持操作手段Sbが構成されている。
【0047】
上記第一近接センサ30〜第五近接センサ34の出力は、制御装置35に入力される。また、スイッチボックスSBのPTO切換スイッチ36、計量スイッチ37およびリセットスイッチ38の各操作指令が制御装置35に入力される。さらに、リモコンRS1の動作切替スイッチ42、積込・上げスイッチ43および降ろし・下げスイッチ44の各操作指令と、リモコンRS2の解除スイッチ45および支持スイッチ46の各操作指令とが制御装置35に入力される。
リフトシリンダ14、フックシリンダ15および支持シリンダ21は、制御装置35によって各シリンダ14,15,21の伸縮動作を切り換える電磁弁(図示せず)を切り換えることにより、各シリンダ14,15,21をそれぞれ個別に伸縮動作させるようになっている。
ロードセル16a,16b,16cは、制御装置35によって計量が行われる。
スイッチボックスSBの表示部39には、ロードセル16a,16b,16cによって計量されたコンテナCの重量値が制御装置35によって表示される。また、スイッチボックスSBのランプ40およびブザー41は、制御装置35によって点灯および鳴動される。
【0048】
以上のように構成した荷役車両Vの全体的動作について説明する。
図16〜図18は荷役車両Vの側面図であり、図16は、地上にあるコンテナCの積み込み開始時の状態(またはコンテナCの地上への降ろし完了時の状態)、図17は、コンテナCの積み込み途中の状態(または降ろし途中の状態)、図18は、コンテナCのダンプ時の状態をそれぞれ示している。以下、上記図16〜図18を参照しながら、図19〜図24のフローチャートに沿って荷役車両Vの全体的動作について説明する。なお、図24における丸で囲んだ文字Aは、図19における同Aにつながっている。
【0049】
図19において、処理開始により制御装置35のCPU(以下単にCPUという。)は、PTO切替スイッチ36が「接続」位置に選択されるのを待ち(ステップS1)、「接続」位置に選択されると、CPUは動作切換スイッチ42が「中立」位置であるか否かをチェックする(ステップS2)。「中立」位置である場合は後述するステップS11に進む。一方、動作切換スイッチ42が「中立」位置でない場合、CPUは動作切換スイッチ42が「脱着」位置であるか否かをチェックする(ステップS3)。「脱着」位置である場合は、積み降ろし制御のサブルーチン (ステップS4)が実行され、荷役アーム3によるコンテナCの積み降ろし作業が行われる。動作切換スイッチ42が「脱着」位置でない場合、次にCPUは動作切換スイッチ42が「ダンプ」位置であるか否かをチェックする(ステップS5)。「ダンプ」位置である場合は、ダンプ制御のサブルーチン(ステップS6)が実行され、荷役アーム3によるコンテナCのダンプ作業が行われる。動作切換スイッチ42が「ダンプ」位置でない場合は後述するステップS7に進む。
【0050】
上記積み降ろし制御のサブルーチン(ステップS4)またはダンプ制御のサブルーチン(ステップS6)が終了した後、次にCPUは解除スイッチ45がオンであるか否かをチェックする(ステップS7)。オンである場合は、解除制御のサブルーチン(ステップS8)が実行され、支持部材20を解除位置へ移動させる作業が行われる。一方、解除スイッチ45がオンでない場合には、次にCPUは支持スイッチ46がオンであるか否かをチェックする(ステップS9)。オンである場合は、支持制御のサブルーチン(ステップS10)が実行され、支持部材20を支持位置へ移動させる作業が行われる。
支持スイッチ46がオンでない場合、および上記解除制御のサブルーチン(ステップS8)または支持制御のサブルーチン(ステップS10)が終了した場合、走行状態確認制御のサブルーチン(ステップS11)が実行され、荷役車両Vが走行可能な状態である場合に、支持部材20が支持位置にあるか否かの確認作業が行われる。
【0051】
次に上記各サブルーチンの制御について、それぞれ詳しく説明する。
図20は、積み降ろし制御のサブルーチンを示すフローチャートである。図において、スタート後、CPUは降ろし・下げスイッチ44がオンになるか否かをチェックする(ステップS401)。降ろし・下げスイッチ44がオンになると、ステップS402〜S409において荷役アーム3を動作させてコンテナCの降ろし作業を始める。以下、図1の如く、荷役車両Vのシャシフレーム5上に、計量フレーム6を介して荷役フレーム4上に載置されているコンテナCを地上へ降ろす場合について詳しく説明する。
【0052】
まず、CPUは第四近接センサ33がオンであるか否かをチェックし(ステップS402)、支持部材20が支持位置にあるか否かをチェックする。第四近接センサ33がオンである場合(支持部材20が支持位置で荷役フレーム4を支持している場合)、CPUはフックシリンダ15を伸長動作させ(ステップS403)、フックアーム12を後方へ回動させる。するとコンテナCは案内ローラ4c上を後方へ移動する。
フックシリンダ15の伸長動作は、第三近接センサ32がオンになるまで継続させる(ステップS403からS404の繰り返し)。第三近接センサ32がオンになり、フックアーム12が傾動位置まで回動すると、フックシリンダ15の伸長動作を停止させる(ステップS405)。その際、上記固縛装置による固縛が解除されることにより、リフトアーム11はダンプアーム10に対して自由に回動できるようになる。
【0053】
続いてCPUは、リフトシリンダ14を伸長動作させて(ステップS406)、着床位置にあるリフトアーム11をフックアーム12とともに後方へ回動させる。これにより、コンテナCは、案内ローラ4cに案内されて荷役フレーム4上を後方に移動するとともに、コンテナCの後部が案内ローラ4cの回転中心を支点として下方に回動し、走行輪19が地上に着地する(図17参照)。
リフトシリンダ14の伸長動作は、作業者が降ろし・下げスイッチ44をオフにするまで継続される(ステップS406からS407の繰り返し)。リフトシリンダ14が伸長動作を継続して最伸長して係脱位置(図16参照)に至れば、フックアーム12は下向きとなって、コンテナCは荷役車両V後方の地上に降ろされる。
この状態で作業者の操作によって降ろし・下げスイッチ44がオフになると、CPUはリフトシリンダ14の伸長動作を停止させる(ステップS408)。ここで、フックアーム12先端のフック13をリフトバー18より外せば、コンテナCは荷役車両Vから分離される。
【0054】
一方、ステップS402において、第四近接センサ33がオンでない場合、すなわち支持部材20が支持位置から解除位置側へ移動しており、荷役フレーム4が支持部材20により支持されていない場合には、CPUはランプ40を点灯させるとともにブザー41を鳴動させ(ステップS409)、作業者に支持部材20が支持位置にない旨の警報を発し、フックシリンダ15およびリフトシリンダ14を伸長動作させずに上記サブルーチンを終了する。
【0055】
上記ステップS401において、降ろし・下げスイッチ44がオンにならない場合、CPUは積込・上げスイッチ43がオンになるか否かをチェックする(ステップS451)。積込・上げスイッチ43がオンになると、ステップS452〜S459において荷役アーム3を動作させてコンテナCの積み込み作業を始める。以下、図16の如く、リフトアーム11をフックアーム12とともに係脱位置まで後方回動させ、フック13をコンテナCのリフトバー18に係合させた状態からコンテナCを積み込む場合について詳しく説明する。
【0056】
まず、CPUは第四近接センサ33がオンであるか否かをチェックし(ステップS452)、支持部材20が支持位置にあるか否かをチェックする。第四近接センサ33がオンである場合(支持部材20が支持位置で荷役フレーム4を支持している場合)、CPUはリフトシリンダ14を収縮動作させ(ステップS453)、係脱位置にあるリフトアーム11をフックアーム12とともに前方へ回動させる。
リフトアーム11の前方回動により、コンテナCは持ち上げられつつ荷役車両V側に移動し、やがてコンテナCの底部が案内ローラ4cに接触して、当該案内ローラ4cに案内されつつさらに前方へ移動する(図17参照)。コンテナCが案内ローラ4cに案内されつつ地面上を移動しているとき、コンテナCの重量は、フック13、案内ローラ4cおよび地面により支持されている。
リフトシリンダ14の収縮動作は、第一近接センサ30がオンになるまで継続させる(ステップS453からS454の繰り返し)。第一近接センサ30がオンになり、リフトアーム14が着床位置まで前方回動すると、CPUはリフトシリンダ14の収縮動作を停止させる(ステップS455)。
【0057】
続いてCPUは、フックシリンダ15を収縮動作させ(ステップS456)、傾動位置にあるフックアーム12を前方へ回動させる。フックシリンダ15の収縮動作は第二近接センサ31がオンになるまで継続され(ステップS456からS457の繰り返し)、第二近接センサ31がオンになり、フックアーム12が走行位置まで前方回動すると、CPUはフックシリンダ15の収縮動作を停止させ(ステップS458)、積み込み作業が完了する。
その際、コンテナCの積み込みが完了した状態(図1および図2の状態:つまり、荷役フレーム4上にコンテナCが載置されている状態)では、コンテナCの重量は荷役装置1の自重とともに、案内ローラ4cを介して車体側フレーム2上のロードセル16a,16b,16cが支持するとともに、載置部9(さらには、場合によりフック13およびフックアーム12)を介して、車体側フレーム2上の支持部材20が支持する。
【0058】
一方、ステップS452において、第四近接センサ33がオンでない場合、すなわち支持部材20が支持位置から解除位置側へ移動しており、荷役フレーム4が支持部材20により支持されていない場合には、CPUはランプ40を点灯させるとともにブザー41を鳴動させ(ステップS459)、作業者に支持部材20が支持位置にない旨の警報を発し、リフトシリンダ14およびフックシリンダ15を収縮動作させずに上記サブルーチンを終了する。
【0059】
図21は、ダンプ制御のサブルーチンを示すフローチャートである。図において、スタート後、CPUは積込・上げスイッチ43がオンになるか否かをチェックする(ステップS601)。積込・上げスイッチ43がオンになると、ステップS602〜S606において荷役アーム3を動作させてコンテナCのダンプ上げ作業を始める。以下、図1に示すように、荷役フレーム4上に載置されているコンテナCをダンプ上げする場合について詳しく説明する。
まず、CPUは第四近接センサ33がオンであるか否かをチェックし(ステップS602)、支持部材20が支持位置にあるか否かをチェックする。第四近接センサ33がオンである場合(支持部材20が支持位置で荷役フレーム4を支持している場合)、CPUはリフトシリンダ14を伸長動作させる(ステップS603)。
【0060】
リフトシリンダ14を伸長動作は、フックアーム12が走行位置の状態のまま行われるため、上記固縛装置は固縛状態を維持してダンプアーム10とリフトアーム11とを一体に固縛しているので、両アーム10、11は一体となって後方に傾動する(図18参照)。リフトシリンダ14を伸長動作は、作業者が積込・上げスイッチ43をオフにするまで継続される(ステップS603からS604の繰り返し)。作業者の操作によって積込・上げスイッチ43がオフになると、リフトシリンダ14の伸長動作を停止させる(ステップS605)。これにより、コンテナCはダンプした状態となり、この状態でリヤゲート17が開状態となると、コンテナC内の積載物を排出することができる。
【0061】
一方、ステップS602において、第四近接センサ33がオンでない場合、すなわち支持部材20が支持位置から解除位置側へ移動しており、荷役フレーム4が支持部材20により支持されていない場合には、CPUはランプ40を点灯させるとともにブザー41を鳴動させ(ステップS606)、作業者に支持部材20が支持位置にない旨の警報を発し、リフトシリンダ14を伸長動作させずに上記サブルーチンを終了する。
【0062】
上記ステップS601において、積込・上げスイッチ43がオンにならない場合、CPUは降ろし・下げスイッチ44がオンになるか否かをチェックする(ステップS651)。降ろし・下げスイッチ44がオンになると、ステップS652〜S656において荷役アーム3を動作させてコンテナCのダンプ下げ作業を始める。以下、図18のダンプ上げ状態にあるコンテナCをダンプ下げする場合について詳しく説明する。
【0063】
まず、CPUは第四近接センサ33がオンであるか否かをチェックし(ステップS652)、支持部材20が支持位置にあるか否かをチェックする。第四近接センサ33がオンである場合(支持部材20が支持位置で荷役フレーム4を支持している場合)、CPUはリフトシリンダ14を収縮動作させて(ステップS653)、リフトアーム11をダンプアーム10とともに前方へ傾動させる。
リフトシリンダ14を収縮動作は、第一近接センサ30がオンになるまで継続させる(ステップS653からS654の繰り返し)。第一近接センサ30がオンになり、リフトアーム11がダンプアーム10とともに荷役フレーム4に着床してコンテナCが荷役フレーム4上に載置されると、リフトシリンダ14の収縮動作を停止させる(ステップS655)。
【0064】
一方、ステップS652において、第四近接センサ33がオンでない場合、すなわち支持部材20が支持位置から解除位置側へ移動しており、荷役フレーム4が支持部材20により支持されていない場合には、CPUはランプ40を点灯させるとともにブザー41を鳴動させ(ステップS656)、作業者に支持部材20が支持位置にない旨の警報を発し、荷役アーム3を動作させずに上記サブルーチンを終了する。
【0065】
図22は、上記解除制御のサブルーチンを示すフローチャートである。図において、スタート後、CPUは支持シリンダ21を収縮動作させ(ステップS801)、支持部材20を支持位置(図9参照)から解除位置側へ移動させる。支持部材20が解除位置側へ移動すると、第四近接センサ33はオンからオフになる(ステップS802)。CPUは第五近接センサ34がオンになるまで、支持シリンダ21の収縮動作を継続させ(ステップS803)、第五近接センサ34がオンになり、支持部材20が解除位置(図8参照)まで移動すると、CPUは支持シリンダ21の収縮動作を停止させる(ステップS804)。これにより、コンテナCの重量はロードセル16a,16b,16cのみで支持される。
【0066】
この状態において、計量スイッチ37を操作すれば、CPUは、ロードセル16a,16b,16cによってコンテナCの重量を計量させ、この計量値を、運転室内の表示部39に表示させる。その際、支持部材20による荷役フレーム4の支持は解除されているため、荷役フレーム4はロードセル16a,16b,16cのみで支持される。このため、コンテナC(荷役装置1)の重量をロードセル16a,16b,16cのみで支持することができ、高精度に計量することができる。
【0067】
図23は、上記支持制御のサブルーチンを示すフローチャートである。図において、スタート後、CPUは支持シリンダ21を伸長動作させ(ステップS1001)、支持部材20を解除位置(図8参照)から支持位置側へ移動させる。支持部材20が支持位置側へ移動すると、第五近接センサ34はオンからオフになる(ステップS1002)。支持シリンダ21の伸長動作は、第四近接センサ33がオンになるまで継続される(ステップS1003)。第四近接センサ33がオンになり、支持部材20が支持位置(図9参照)まで移動すると、CPUは支持シリンダ21の伸長動作を停止させる(ステップS1004)。
支持部材20を支持位置とすると、荷役装置1の重量の一部であるコンテナCの重量を支持部材20が支持し、このコンテナCの荷重を、計量フレーム6を介してシャシフレーム5に伝達させることができるので、コンテナCの荷重および荷役装置1の全重量がロードセル16a,16b,16cのみに常時作用してしまうことを防止することができる。
【0068】
以上のように、荷役アーム3の前後回動によりコンテナCの積み降ろし作業およびダンプ作業を行う際に、第四近接センサ33がオンである場合、すなわち支持部材20が支持位置にあって荷役フレーム4を支持している場合にのみ、荷役アーム3を前後回動させるようにしたので、コンテナCの積み降ろし作業中およびダンプ作業中に、荷役装置1の重量の一部を支持部材20により支持させることができる。これにより、この荷重を、計量フレーム6を介してシャシフレーム5に伝達させることができるので、コンテナCの積み降ろし作業中およびダンプ作業中に、荷役装置1の全重量がロードセル16a,16b,16cのみに常時作用し、ロードセル16a,16b,16cが過負荷によって破損するのを防止することができる。
【0069】
図24は、上記走行状態確認制御のサブルーチンを示すフローチャートである。図において、スタート後、CPUは、PTO切替スイッチ36が「切断」位置にあるか否かをチェックし(ステップS1101)、荷役車両Vが走行可能な状態であるか否かをチェックする。PTO切替スイッチ36が「切断」位置にない場合(走行状態検知手段が非検知状態の場合)は、図19のステップS2に戻り、ステップS2〜S11までの制御を繰り返し行う。
一方、PTO切替スイッチ36が「切断」位置にある場合(走行状態検知手段が検知状態の場合)、第四近接センサ33がオンであるか否かをチェックする(ステップS1102)。第四近接センサ33がオンでない場合、すなわち支持部材20が支持位置から解除位置側へ移動しており、荷役フレーム4が支持部材20により支持されていない場合には、CPUはランプ40を点灯させるとともにブザー41を鳴動させる(ステップS1103)。
【0070】
これにより、荷役車両Vの運転者は、荷役車両Vを走行させる前に、荷役装置1が支持されていないことを認識することができるため、荷役装置1の全重量がロードセル16a,16b,16cのみに作用した状態で走行するのを防止することができる。この結果、コンテナCを載置させた状態で荷役車両Vが走行している際に、走行による荷役装置1の上下方向の振動が継続して生じ、この振動に起因する荷重(衝撃力)を、主として支持部材20が支持することができる。したがって、ロードセル16a,16b,16cに過負荷が作用することによってロードセル16a,16b,16cが破損するのを防止することができる。
一方、第四近接センサ33がオンである場合(支持部材20が支持位置にあって荷役フレーム4を支持している場合)、コンテナCの重量を荷役フレーム4を介して支持部材20が支持することができるため、警報を発することなく、上記サブルーチンを終了する。
【0071】
なお、本発明の荷役車両Vは、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。
例えば、上記実施形態では、走行状態検知手段として、PTO切替スイッチ36が「切断」位置に選択された状態を検知しているが、荷役車両Vの運転室D内に備えられているサイドブレーキや変速用シフトレバーの状態を検知するようにしてもよい。具体的には、サイドブレーキがブレーキ解除された状態、または変速用シフトレバーがニュートラルの位置以外の位置にあることを検知すればよい。
また、上記実施形態では、警報手段Wとしてランプ40およびブザー41を用いているが、いずれか一方のみであってもよい。また、ランプ40またはブザー41に替えて、上記表示部39に支持部材20が支持位置にない旨を文字表示させるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、支持部材20を荷役車両Vの前寄り部および後寄り部の合計4箇所に設けているが、これに限らず、前寄り部または後寄り部のいずれか一方のみに支持部材20を設ければよい。
また、上記各実施形態では、フックアーム12をリフトアーム11に対して前後回動可能に連結されているが、前後方向にスライド可能に連結するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の荷役車両の側面図である。
【図2】シャシフレーム、計量フレーム、荷役フレームおよびコンテナの下部を示している側面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】荷役フレームの側面図である。
【図5】荷役フレームの平面図である。
【図6】計量フレームの側面図である。
【図7】計量フレームの平面図である。
【図8】図3のA−A矢視断面図であり、支持部材が解除位置にある状態を示している。
【図9】図3のA−A矢視断面図であり、支持部材が支持位置にある状態を示している。
【図10】図3のB矢視断面図である。
【図11】図2のD部の詳細図である。
【図12】図11のF矢視断面図である。
【図13】図2のE部の詳細図である。
【図14】各近接センサの取り付け位置を示す模式図である。
【図15】上記荷役車両における制御装置の構成を示すブロック図である。
【図16】荷役車両の側面図であり、地上にあるコンテナの積み込み開始時の状態またはコンテナの地上への降ろし完了時の状態である。
【図17】荷役車両の側面図であり、コンテナの積み込み途中の状態または降ろし途中の状態である。
【図18】荷役車両の側面図であり、コンテナのダンプ時の状態である。
【図19】上記制御装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図20】積み降ろし制御のサブルーチンである。
【図21】ダンプ制御のサブルーチンである。
【図22】解除制御のサブルーチンである。
【図23】支持制御のサブルーチンである。
【図24】走行状態確認制御のサブルーチンである。
【符号の説明】
【0073】
2 車体側フレーム
3 荷役アーム
4 荷役フレーム
16a,16b,16c ロードセル
20 支持部材
33 第四近接センサ(支持検知手段)
35 制御装置
36 PTO切換スイッチ(走行状態検知手段)
C コンテナ
M 荷役駆動手段
Sa 荷役操作手段
V 荷役車両
W 警報手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体側フレームと、
前記車体側フレーム上に設けられたロードセルと、
前記ロードセル上に設けられているとともに、コンテナを載置させて当該コンテナの重量を支持するための荷役フレームと、
前記荷役フレームに前後回動可能に設けられ、前記コンテナを地上と当該荷役フレーム上との間で積み降ろしするための荷役アームと、
前記荷役アームを回動させる荷役駆動手段と、を備えた荷役車両において、
前記荷役アームを回動させる操作指令を出力する荷役操作手段と、
前記荷役フレームと前記車体側フレームとの間に張り出して前記コンテナの重量を当該車体側フレームに伝達させる支持位置と、前記張り出した状態から退避して前記コンテナの重量を前記ロードセルのみが支持する解除位置との間で移動可能な支持部材と、
前記支持部材が前記支持位置にあることを検知する支持検知手段と、
前記荷役操作手段の操作指令が出力された際に、前記支持検知手段が検知状態のときにのみ、前記荷役駆動手段を駆動させる制御装置と、
を備えていることを特徴とする荷役車両。
【請求項2】
車体側フレームと、
前記車体側フレーム上に設けられたロードセルと、
前記ロードセル上に設けられているとともに、コンテナを載置させて当該コンテナの重量を支持するための荷役フレームと、
前記荷役フレームに前後回動可能に設けられ、前記コンテナを地上と当該荷役フレーム上との間で積み降ろしするための荷役アームと、
前記荷役アームを回動させる荷役駆動手段と、を備えた荷役車両において、
前記荷役フレームと前記車体側フレームとの間に張り出して前記荷役アームの重量を当該車体側フレームに伝達させる支持位置と、前記張り出した状態から退避して前記コンテナの重量を前記ロードセルのみが支持する解除位置との間で移動可能な支持部材と、
前記支持部材が前記支持位置にあることを検知する支持検知手段と、
前記荷役車両が走行可能な状態であることを検知する走行状態検知手段と、
前記荷役車両の運転者に警報を発する警報手段と、
前記走行状態検知手段が検知状態であるとともに、前記支持検知手段が非検知状態のとき、前記警報手段を作動させる制御装置と、
を備えていることを特徴とする荷役車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2010−64574(P2010−64574A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−231682(P2008−231682)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(000163095)極東開発工業株式会社 (215)