説明

蓄熱電気暖房懐古調火鉢

【課題】昨今の電力事情からヒートポンプエアコンや遠赤外線電気ストーブの使用は控えたい。また深夜電力蓄熱暖房機は、ファン付では騒音やドラフトで嫌われる。また停電時に使えない、据え置き型は場所を取るので設置出来ない、更に非使用期間は物置に収納する事が出来ない、和室小部屋では、真ん中に小さく置いて回りを囲む暖房器が欲しい等の改良、要望がある。
【解決手段】深夜電力を使用し、昼間使う暖房の熱量を深夜に熱容量の大きいレンガに貯め、またその熱を逃がさないように、断熱材で該レンガを囲んだ火鉢とする。該火鉢の側面を断熱材で囲み、該側面からの輻射効果で底冷えを防止する、該火鉢本体を出来るだけ軽く、移動する時キャスター付きまたは台車等を利用し簡単に移動する事が出来るようにする、電気コンセント容量を100V10A以下で使用出来るようにする、通電制御等のコントローラーを中間コード形とし引き外し可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は昼間電力を使用せず、夜間の電力で小空間、局所暖房に供する電気蓄熱暖房火鉢で、夜間電力を蓄熱材であるマグネシアまたはフェライト系レンガに熱として蓄え、昼間この熱で火鉢を昔、炭等を熱源とした暖房器を懐古し安全装置を備え、該火鉢の周りから居室内に輻射効果を得る等、暖房機能を充実し現代に提供するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の火鉢に円形のシーズ線ヒーターを組み込み遠赤外線電気火鉢なるものが売り出されている、これは単に火鉢の内部に電気コンロを入れたような物で、ニクロム線シーズヒーターが赤熱し直接露出した物である。この電気火鉢や、炭火鉢の側面外周は温かく無く上部の淵で手の平を温める程度の暖房であるが、昔は断熱の良くない和室の暖房器としても重宝されていた、現代の人達ではとても我慢出来ないであろうと思われるが。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開平10−311603 特開 2006−3048 特許 第2650875 特開平8−318072 特許 第346555
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記特許文献にあっては、このような電気、炭火鉢では手を温めるのが目的で室内全体の暖房という目的では無く部分暖房がその目的であったと考えられ、熱源からの対流で床上2m位から上部は暖気が溜まり少し暖かいが床上30cm〜1m位の部分は寒く、不快であった。
電力需給が問題の昨今、昼間電力を使用する電気火鉢、ヒートポンプエアコンや遠赤外線電気ストーブの使用は控えたい。また深夜電力蓄熱暖房機は昼間電力を殆ど使用せず、最近は多く普及しているが、ファン付では騒音やドラフトで嫌われることもある、風のない静かな暖房が望まれている、また他に1KW小型ポータブル型キャスター付き重量50Kg程度の物もあるが4.5畳〜6畳間の小部屋でもファンによる強制対流では使用可能時間が短い、停電に使えない、また据え置き型は場所を取るので設置出来ない、更に非使用期間は物置に終い込み収納する事が出来ない、和室小部屋では、真ん中に小さく置いて回りを囲む暖房器で輻射効果のある物が欲しい等の改良、要望がある。また電源コンセントは部屋の真中には普通は無く、単相200Vや100Vの場合でも、深夜電力の場合どうするかの課題がある。また使用時間にも課題があり、早朝や夜間帰宅後は使用するが昼間は全く使用しない場合があり、蓄熱中と非使用時間帯は無駄に放熱するの防ぐ手段を考える必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
昨今の電力事情から昼間電力を全く使用せず、暖房効果を得る手段として深夜電力を使用し、昼間使う暖房の熱量を電力が余る深夜に熱容量の大きいレンガに貯め込み、またその熱を逃がさないように、充分な量、質の断熱材で該レンガを囲い込む。 暖房中の室内上下温度差を最小とするため該火鉢の側面の温度を直接火傷の心配のない50℃前後になるよう断熱材を構成し、該側面からの輻射効果で底冷えを防止する、該火鉢本体を出来るだけ軽く、既存の炭火鉢位の重さにして移動する時キャスター付きまたは台車等を利用し簡単に移動する事が出来る、電気コンセント容量を一般住宅を考慮し100V10A以下で使用出来る該火鉢とする、通電制御等のコントローラーを中間コード形とし引き外し可能型とするする。
【発明の効果】
【0006】
この発明は電力使用量の少ない深夜の安価な電力を使って居室の暖房に供する蓄熱電気火鉢で、昼間電力を全く使用しないで数時間〜8時間の暖房効果を得る特徴を持つ、更に居室内の上下温度差を最小にする目的で火鉢の周囲側壁も加温して、床上30cm以下の帯域に放射(輻射)による暖房効果を得て底冷えを無くし快適性を上げる事が出来る。蓄熱暖房機は蓄熱材の比重が大なため、重く移動が困難である欠点があり、移動時は蓄熱レンガを取り外し別に移動させる等の困難から暖房期終了後も物置等にかたずける事が出来なかった、該火鉢は昔の炭火鉢と同等の50Kgと大人一人分の重量である事から、キャスターに乗せる、またはキャスター付きにすると手押しで移動が可能なので、楽々と物置、等に収納でき、夏季邪魔扱いされることは無くなる、等の特徴を有する。
該火鉢に供給する電力を860Wとし8時間蓄熱では約6,000Wの熱量を蓄え昼間800Wを7.5時間使用できる
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の電気蓄熱火鉢の角型正面透視図である
【図2】本発明の電気蓄熱火鉢の丸型正面透視図である
【図3】本体から取り外し可能なコントローラーの正面図である
【図4】本発明の電気蓄熱火鉢の洋間用縦形のイメージ図である
【図5】本発明の電気蓄熱火鉢の銅板製灰炉である
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
該電気蓄熱火鉢は作今の電力事情から急速にニーズが高まってきており、利用形態も様々である、実用化に際して利用形態を分類すると、
1.時間帯は早朝出勤前、夜間帰宅後の利用が考えられる、蓄熱時間中も使用しない時間帯がある、これ等の時間帯の無駄な放熱を最小限に止めるには断熱蓋が最も有効である、図1〜図4の21の形状、構造が良いと考える、図1−1は灰炉と名付けて全ての該火鉢の上面放熱部に取付け少量の灰を図5−22のように入れ金属台を置き、鉄瓶、やかん等を乗せて湯を沸かし湯茶等の利用と室内の加湿に供する
2.和風のリビング等の室中央に置いて日中の全時間帯を暖房に供する場合は放熱防止蓋は就寝、蓄熱中のみ該蓋をする、蓄熱中等、断熱蓋をしていても側面からの輻射により、室内の緩やかな暖房に供する
【0009】
3.書斎や勉強部屋等机に向って腰掛けている場合は洋間用の図4の背高形該火鉢を机のそばに置き底冷する机の下の輻射による加温と手を差のべて暖をとる利用方があり、非使用時間帯は断熱蓋をしておと放熱を防ぐ事が出来る
4.時間帯によって該ひばちを移動する場合がある、電源コード、コントローラーを電源不要であるから本体から取り外せるのが便利で該火鉢本体のみを他室へ移動して暖房に供する事が出来る
【符号の説明】
【0010】
1 銅製灰炉
2 セラミックプレート
3 側面断熱材(ケイ酸カルシュウム)
4 底面断熱材(ケイ酸カルシュウム)
5 底面断熱材(マイクロサーム)
6 蓄熱レンガ(フェライト、マグネシュウム)
7 側面断熱材(マイクロサーム)
8 陶器製火鉢外装
9 木製火鉢外装
10 銅板プレート
11 脊高火鉢上面木製プレート
12’ コントローラー
13 電源プラグ(100V10A用)
14 電源コード
15 コントローラーの液晶表示部
16 設定釦時間
17 設定釦時間
18 ヒーターのON,OFF釦
19 温度下昇設定釦
20 温度上昇設定釦
21 断熱付金属製蓋
22 灰炉内の灰22 2222
23 本体電源コネクター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
火鉢は遠く昔から簡易暖房器として、住宅の日本間に、洋間にも置かれていて、形状も丸形、角形、長方形、脊高形があり昭和30年代頃まで家庭暖房の主力であった。昨今の電力事情を考えると深夜電力利用で新開発の蓄熱電気火鉢を遠い昔を懐古復活し提案するものである。火鉢の外観は手を差伸べて複数の人が手を温める目的から、丸型、角型、長方形型高さも日本間用で30cm〜40cm洋間用70cm位であり、椅子に座る事が多くなった現代人には洋間用を、それでも和室がの要望には日本間用が良いと考えられ、フローニングや畳上に設置の場合でも簡単に移動出来るキャスター付きもあり、給湯用ポット敷設台兼用をも提案するものである、
【請求項2】
蓄熱電気火鉢本体の構造はこの容器の中心部分に電気ヒーターを挟み込む形で蓄熱レンガを取付け、該レンガを深夜電力で約650℃位まで加熱する。 ヒーターを挟み込んだレンガの周囲は耐熱の断熱材で囲われて容器に収納されている。上部は薄くした断熱材の上に厚み5mmのセラミック製または厚み3mmの金属製の平板プレートを取付けこの表面を300℃位になる様に断熱材を調整する。
該暖房器の上面は高温で周期の短い遠赤外線の輻射効果が得られ、外周は約40〜60℃に加温され、上部淵の手を乗せる部分は40℃位の温度となり手を温め、外周の側面温度による効果では周期の長い遠赤外線を放射し輻射効果が得られ周囲にいる人に暖かさを与える、使用しない時間帯は放熱量の大半である上面からの放熱を最小限に止める断熱付金属蓋を提案する物である、現在の住宅では概ね断熱特性が良いので室温も上昇させ室内上下温度差の少ない快適な環境を得る事が出来る。この構造、形状を請求範囲とする。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−57492(P2013−57492A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209831(P2011−209831)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(592147790)株式会社インターセントラル (11)
【Fターム(参考)】