説明

蓋開放具

【課題】
マンホール蓋のように時々には開放されるものの閉鎖が常態とされる蓋の開放作業を司る蓋開放具について、装置構成を大型化させず蓋の開放の困難性を完全に解消できるようにする。
【解決手段】
蓋Mを跨ぐ長さを有するアーム1と、アーム1の一端部に取付けられ蓋Mの周囲の蓋設置地上面Eに当接されアーム1を回動可能に支持する支点部2と、アーム1の他端部に取付けられ外部動力によるアームの回動力の付与を受ける受座3と、アーム1の中途部の他端部寄りに吊持され連結される連結具4とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンホール蓋のように時々には開放されるものの閉鎖が常態とされる蓋の開放作業を司る蓋開放具に係る技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
閉鎖が常態とされた蓋では、パッキンの劣化やフレーム(蓋受枠)との間への土砂の挟入等によって、フレームに強固に密着してしまうことが起こる。このため、設計上の予定された操作力では、蓋の開放が困難になることがある。そこで、蓋の開放のために大きな操作力を発揮することのできる蓋開放具の開発が要望されている。
【0003】
従来、蓋の開放のために大きな操作力を発揮することを指向した蓋開放具としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
【0004】
特許文献1には、アーム(レバー)と、アームの一端部に取付けられ蓋のフック用孔に挿入されて係止されるフックと、アームの中途部の一端部寄りに設けられアームを回動可能に支持するキャスタ構造の支点部とを備えた蓋開放具が記載されている。
【0005】
特許文献1に係る蓋開放具は、フックを蓋のフック用孔に挿入して係止させ、アームの他端部を支点部を支点として回動させることで、てこの原理でフック(蓋)に大きな操作力を作用させ蓋を開放させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−161423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に係る蓋開放具では、支点である支点部から力点であるアームの他端部まである程度の長さが確保されてこの原理が有効に機能するように構成されているものの、作用点であるフックが本来直上に引上げられるように開放される蓋に対して開放方向から大きく傾斜した姿勢で係止されるため、操作力のロスが大きくなって蓋,フレームの強固な密着を確実に解除するに充分な操作力を得ることができず、蓋の開放の困難性が完全には解消されないという問題点がある。
【0008】
なお、蓋,フレームの強固な密着を確実に解除するに充分な操作力を得るには、人力ではなく外部動力によって力点にアームの回動力を付与することも想到される。然しながら、外部動力をかなり大型にする必要が生じるため、装置構成が大型化してしまうという新たな問題点が生じてしまう。
【0009】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、装置構成を大型化させず蓋の開放の困難性を完全に解消することのできる蓋開放具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明に係る蓋開放具は、特許請求の範囲の各請求項に記載の手段を採用する。
【0011】
即ち、請求項1では、蓋を跨ぐ長さを有するアームと、アームの一端部に取付けられ蓋の周囲の蓋設置地上面に当接されアームを回動可能に支持する支点部と、アームの他端部に取付けられ外部動力によるアームの回動力の付与を受ける受座と、アームの中途部の他端部寄りに吊持され蓋に連結される連結具とを備えていることを特徴とする。
【0012】
この手段では、この原理が有効に機能されるようにアームが蓋を跨ぐ長さを有したアームに第2種のてこ構造で連結具が吊持されることで、連結具が直上に引上げられるように開放される蓋に対して開放方向にほぼ沿った姿勢で係止され、小型の外部動力を採用しても操作力のロスが小さくなって蓋,フレームの強固な密着を確実に解除するに充分な操作力を得ることができるようになる。
【0013】
また、請求項2では、請求項1の蓋開放具において、外部動力として蓋の周囲の蓋設置地上面に設置されるジャッキが使用され、受座はジャッキのロッドの伸張を受けるものであることを特徴とする。
【0014】
この手段では、小型の外部動力として蓋の周囲の蓋設置地上面に設置されるジャッキが選択される。
【0015】
また、請求項3では、請求項1または2の蓋開放具において、アームは連結具が吊持された位置よりも一端部寄りで受座を蓋設置地上面に近接させるようにく字形に屈曲されていることを特徴とする。
【0016】
この手段では、アームがく字形に屈曲されることで、アームの耐荷重強度が高められる。
【0017】
また、請求項4では、請求項1〜3のいずれかの蓋開放具において、連結具は蓋のフック用孔に挿入されて係止されるフックからなることを特徴とする。
【0018】
この手段では、連結具として蓋のフック用孔に挿入されて係止されるフックが選択される。
【0019】
また、請求項5では、請求項4の蓋開放具において、連結具は蓋のフック用孔の形状に対応して交換可能であることを特徴とする。
【0020】
この手段では、連結具を交換することで、フック用孔の形状の異なる蓋の開放が可能になる。
【0021】
また、請求項6では、請求項1〜3のいずれかの蓋開放具において、連結具は蓋に固定されたネジに螺合されるネジ体からなることを特徴とする。
【0022】
この手段では、連結具として蓋に固定されたネジに螺合されるネジ体が選択される。
【0023】
また、請求項7では、請求項6の蓋開放具において、連結具はアームからの吊持の長さを調整可能であることを特徴とする。
【0024】
この手段では、連結具の吊持の長さに可変性が備えられる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る蓋開放具は、この原理が有効に機能されるようにアームが蓋を跨ぐ長さを有したアームに第2種のてこ構造で連結具が吊持されることで、連結具が直上に引上げられるように開放される蓋に対して開放方向にほぼ沿った姿勢で係止され、小型の外部動力を採用しても操作力のロスが小さくなって蓋,フレームの強固な密着を確実に解除するに充分な操作力を得ることができるようになるため、装置構成を大型化させず蓋の開放の困難性を完全に解消することができる効果がある。
【0026】
さらに、請求項2として、小型の外部動力として蓋の周囲の蓋設置地上面に設置されるジャッキが選択されるため、装置構成を確実に大型化させることがない効果がある。
【0027】
さらに、請求項3として、アームがく字形に屈曲されることで、アームの耐荷重強度が高められるため、かなり重量があったりフレームとの密着度が高い蓋でも確実に開放することができる効果がある。
【0028】
さらに、請求項4として、連結具として蓋のフック用孔に挿入されて係止されるフックが選択されるため、蓋に対する連結作業が容易になる効果がある。
【0029】
さらに、請求項5として、連結具を交換することで、フック用孔の形状の異なる蓋の開放が可能になるため、汎用性が高くなる効果がある。
【0030】
さらに、請求項6として、連結具として蓋に固定されたネジに螺合されるネジ体が選択されるため、連結具と蓋との連結強度が高められて蓋の開放作業の安全性が確保される効果がある。
【0031】
さらに、請求項7として、連結具の吊持の長さに可変性が備えられるため、蓋設置地上面寄りも深い位置にある蓋の開閉が可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る蓋開放具を実施するための形態の側面図であり、(A)に開放前の状態が示され、(B)に開放後の状態が示されている。
【図2】図1(A)の要部の縦断面図である。
【図3】図2の分解状態の拡大斜視図である。
【図4】図3の一部の交換用部品を示す側面図である。
【図5】図3の一部の収納例を示す斜視図である。
【図6】図2とは別の蓋の開放を示す側面図である。
【図7】図6の要部の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明に係る蓋開放具を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0034】
この形態では、図1に示すように、道路等からなる蓋設置地上面Eに埋設固定されたリング形のフレーム(蓋受枠)Fに嵌合取付けされるマンホール蓋からなる蓋Mと、蓋設置地上面Eの地下に埋設されたタンクの点検用蓋として蓋Mの直下に設置された蓋Nとの開放に適用されるものを示してある。
【0035】
まず、上方の蓋Mの開放について説明する。
【0036】
蓋Mは、内周側の中蓋MaがパッキンMbを介して外周側の外蓋Mcに嵌合され、外蓋McがパッキンMdを介してフレームFに嵌合取付けされるようになっていて、外蓋Mcが中蓋Maと一体的に上方へ引上げられて開閉されるようになっている。外蓋Mcには、開放用のフック工具が挿入されて係止される溝形のフック用孔Meが設けられている。
【0037】
この形態は、図1〜図3に示すように、アーム1,支点部2,受座3,フック(連結具)4の各部で構成されている。
【0038】
アーム1は、基板11a,側板11bからなる断面コ字形の金属材で蓋Mを跨ぐ長さを有するように長尺に形成されたアーム本体11を備えている。アーム本体11は、コ字形の開放側(基板11aの反対側)が下方(蓋M)に向けられて使用されるもので、コ字形の開放側方向へく字形に屈曲されている。アーム本体11の一端部の側板11bには、支点部2を取付けるための支点部取付孔12が穿孔されている。アーム本体11の他端部寄り(く字形の屈曲位置よりも他端部寄りの位置)の基板11aには、フック4を取付けるためのフック取付孔13が穿孔されている。アーム本体11の内部には、支点部取付孔12よりも少し他端部寄りの1箇所とフック取付孔13から少し間隔を介した2箇所に基板11a,側板11bの双方に当接されるスペーサ的な形状の内部補強板14が固定されている。アーム本体11の外部には、基板11aに支点部取付孔12を囲む格好で支点部取付孔12と同径に連通する孔が穿孔された基板補強板15が固定され、側板11bにく字形の屈曲の前後に渡る格好で側板補強板16が固定されている。なお、アーム本体11の他端部には、基板11a,側板11bの側端面に当接される補強を兼ねた閉塞板17が固定されている。
【0039】
支点部2は、蓋設置地上面Eに当接される平板形の基板21に2枚の起立板22が補強板23で補強されて相対するように立設され、起立板22の上部に穿孔された軸孔24に支軸25が挿通され抜止ピン26で抜止めされるようになっている。起立板22は、アーム1のアーム本体11の相対する側板11bの外側面に当接され、上端面がアーム1のく字形の屈曲に対応して突出しないように傾斜されている。支軸25は、アーム1の支点部取付孔12にも挿通されアーム1のアーム本体11の側板11bの外側で抜止ピン26で抜止めされるようになっている。
【0040】
この支点部2は、基板21が蓋設置地上面Eに当接され支軸25でアーム1のアーム本体11を回動可能に支持することで、てこの支点となる。
【0041】
受座3は、アーム1のアーム本体11の他端部の側板11bの下端面に固定された方形の座板31の下面の4辺縁に短尺板形の枠板32が固定されてなる。座板31は、蓋設置地上面Eに設置されたジャッキJのロッドの伸張を受ける座面となる。枠板32は、蓋設置地上面Eに設置されたジャッキJの伸張するロッドの横ずれを防止するストッパとなる。
【0042】
この受座3は、回動するアーム1のアーム本体11の他端部に固定的に設けられることで、てこの力点となる。
【0043】
連結具であるフック4は、吊ボルト部材41にフック本体42が支持されてなる。吊ボルト部材41は、上部にワッシャ41aが嵌合されナット41bが螺合されるネジ部が刻設された吊ボルト本体41cの下部にフック本体42が連結される断面コ字形の連結片41dが設けられている。吊ボルト本体41cは、アーム1のフック取付孔13に挿通され基板補強板15の上方でナット41bが螺合されることで、アーム1のアーム本体11に吊持される。なお、吊ボルト本体41cの径については、吊ボルト本体41cを遊嵌状態でアーム1のフック取付孔13に挿通されるように、アーム1のフック取付孔13の径よりも少し小さく設定される。連結片41dには、フック本体42を連結する連結ボルト41eが挿通される連結孔41fが穿孔されている。フック本体42は、蓋Mのフック用孔Meに挿入される棒形の挿入棒42aの下端部に蓋Mのフック用孔Meに係止される断面半円形のフック片42bが設けられ、挿入棒42aの上端部に吊ボルト部材41の連結片41dに回動可能に連結されるブロック42cが設けられている。ブロック42cは、吊ボルト部材41の連結片41dの間に挟入される薄性のブロック片形に形成され、吊ボルト部材41の連結ボルト41eが挿入される連結孔42dが穿孔されている。
【0044】
このフック4は、回動するアーム1のアーム本体11の中途部に吊持されることで、てこの作用点となる。
【0045】
この形態を使用するには、図1(A)に示すように、蓋Mの周囲の蓋設置地上面Eに支点部2の基板21を当接させて蓋Mを跨ぐようにしてアーム1を配設する。
【0046】
そして、蓋Mの周囲の蓋設置地上面Eに設置されたジャッキJの非伸張状態のロッドをアーム1のアーム本体11の他端部に位置する受座3の座板31に当接させる。このとき、好ましくは、アーム1のアーム本体11のく字形に屈曲した他端部側が水平(蓋Mと平行)になるようにする。
【0047】
続いて、フック4のフック本体42の挿入棒42a,フック片42bを蓋Mのフック用孔Meに挿入させ係止させる。このとき、フック4のフック本体42のブロック42cが吊ボルト部材41の連結片41dに回動可能に連結されているため、吊ボルト部材41に対してフック本体42を屈曲させることで、フック本体42の挿入棒42a,フック片42bを容易に蓋Mのフック用孔Meに挿入させ係止させることができる。
【0048】
続いて、フック4の吊ボルト部材41のナット41bを回動締付けして、アーム1のアーム本体11と蓋Mとの間におけるフック4の無用の緩み,屈曲を消失させる。
【0049】
この後、図1(B)に示すように、ジャッキJを駆動する。
【0050】
ジャッキJが駆動されると、伸張したロッドが受座3を介してアーム1のアーム本体11の他端部側を押上げることになる。この結果、アーム1のアーム本体11が支点部2を支点として回動され、アーム1の回動に伴ってフック4が蓋Mを引上げることになる。即ち、蓋Mが開放されることになる。
【0051】
蓋Mを引上げるフック4は、本来直上に引上げられるように開放される蓋Mに対して開放方向にほぼ沿った姿勢で係止される。従って、ジャッキJのロッドの押上力が、少ないロスで操作力として作用される。この結果、蓋M,フレームFの強固な密着を確実に解除するに充分な操作力を得ることができる。そして、操作力の源として外部動力であるジャッキJが採用され、アーム1のアーム本体11に蓋Mを跨ぐ長さを確保してこの原理が有効に機能されるようにしていることも、蓋M,フレームFの強固な密着を確実に解除するに充分な操作力を得ることに寄与する。なお、アーム1のアーム本体11に補強構造(く字形の屈曲,内部補強板14,基板補強板15,側板補強板16)が設けられて耐荷重強度が高められているため、かなり重量があったりフレームFとの密着度が高い蓋Mでも確実に開放することができる。
【0052】
蓋Mの開放では、図1(B)に示すように、フレームFから一部分を引上げるような格好(少し傾斜する)まで本発明の係る蓋開放具を使用し、その後に蓋Mのフック用孔Meに専用のフック工具を係止させてフレームFから完全に引上げる開放態様が採られる。即ち、本発明の係る蓋開放具は、蓋M,フレームFの強固な密着を解除するための開放具として使用される。なお、本発明の係る蓋開放具によって蓋M,フレームFの強固な密着が解除された後には、専用のフック工具で抵抗なく容易に蓋Mを完全に解放することが可能になる。また、アーム1のアーム本体11の回動域が小さいため、ロッドの長い伸張長を期待することができないジャッキJでも外部動力として有効に機能させることができる。ジャッキJの採用は、装置構成の大型化を避けることにもなる。
【0053】
本発明の係る蓋開放具を使用した蓋Mの開放では、蓋Mの傾斜に伴ってフック4の引上げ方向が少し変化することになるが、フック4の吊持構造に自由度(アーム1のフック取付孔13とフック4の吊ボルト部材41の吊ボルト本体41cとの径の差やフック4の吊ボルト部材41,フック本体42の回動可能な連結)があるため、フック4に無用の応力が掛かってフックが損傷したり蓋Mの開放が困難になったりすることはない。
【0054】
さらに、この形態では、図4に示すように、フック4のフック本体42のフック片42bに形状を異ならせたものを交換用部材として用意しておくことで、フック用孔Meの形状の異なる蓋Mの開放が可能になる。この結果、汎用性を高めることができる。
【0055】
さらに、この形態では、図5に示すように、分解したフック4を袋状,シート状の包装材Pで包んでアーム1のアーム本体11のコ字形の空間に収納してベルトBで固定するようにすると、非使用時の収納,運搬に便利である。
【0056】
次に、下方の蓋Nの開放について説明する。
【0057】
蓋Nには、フランジNaに載せられた上面蓋Nbに雌ネジ筒からなるネジNcが突出固定されている。
【0058】
この蓋Nの開放のために、連結具である前述のフック4をネジ体5としてある。
【0059】
ネジ体5は、フック4の吊ボルト部材41と完全に共通した吊ボルト部材51と、フック4のフック本体42に一部が共通したネジ本体52とが備えられている。なお、ネジ本体52には、図7に詳細に示されるように、ブロック52cの下部に調整用ボルト52eが挿通される挿通孔52fが穿孔された長尺の固定板52aが固定され、調整用ボルト52eが選択的に挿通される挿通孔52fが一定間隔で穿孔され固定板52aに当接される可動板52gの下部に蓋NのネジNcに螺合される雄ネジのネジ柱52bが固定されている。
【0060】
従って、図6に示すように、ネジ体5のネジ本体52のネジ柱52bを蓋NのネジNcに螺合させて接続し、ネジ本体52の固定板52a,可動板52gで長さ調整することで、蓋設置地上面Eから深い位置にある蓋Nに本発明に係る蓋開放具を適用することができる。
【0061】
蓋Nの開放に際してジャッキJを駆動した作用,効果については、前述の上方の蓋Mの場合とほぼ一致している。
【0062】
以上、図示した形態の外に、アーム1のフック取付孔13を長孔形状とする等により、アーム1のアーム本体11の長さ方向にフック4の吊持位置を変更できるようにすることも可能である。
【0063】
さらに、外部動力としてアーム1の他端部を引上げるような機器を選択することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明に係る蓋開放具は、マンホール蓋やタンクの点検用蓋以外の広範な蓋類に使用することが可能である。
【符号の説明】
【0065】

アーム
11 アーム本体
2 支点部
3 受座
4 フック(連結具)
5 ネジ体(連結具)
E 蓋設置地上面
F フレーム
J ジャッキ
M 蓋(上方の)
Me
フック用孔
N 蓋(下方の)
Nc ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋を跨ぐ長さを有するアームと、アームの一端部に取付けられ蓋の周囲の蓋設置地上面に当接されアームを回動可能に支持する支点部と、アームの他端部に取付けられ外部動力によるアームの回動力の付与を受ける受座と、アームの中途部の他端部寄りに吊持され蓋に連結される連結具とを備えていることを特徴とする蓋開放具。
【請求項2】
請求項1の蓋開放具において、外部動力として蓋の周囲の蓋設置地上面に設置されるジャッキが使用され、受座はジャッキのロッドの伸張を受けるものであることを特徴とする蓋開放具。
【請求項3】
請求項1または2の蓋開放具において、アームは連結具が吊持された位置よりも一端部寄りで受座を蓋設置地上面に近接させるようにく字形に屈曲されていることを特徴とする蓋開放具。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかの蓋開放具において、連結具は蓋のフック用孔に挿入されて係止されるフックからなることを特徴とする蓋開放具。
【請求項5】
請求項4の蓋開放具において、連結具は蓋のフック用孔の形状に対応して交換可能であることを特徴とする蓋開放具。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれかの蓋開放具において、連結具は蓋に固定されたネジに螺合されるネジ体からなることを特徴とする蓋開放具。
【請求項7】
請求項6の蓋開放具において、連結具はアームからの吊持の長さを調整可能であることを特徴とする蓋開放補助具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−246648(P2012−246648A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117788(P2011−117788)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(511128309)有限会社オオモリ油設工業 (1)
【Fターム(参考)】