説明

薄板鋼板の肌付治具

【課題】小型、軽量で、ワンタッチの操作で鋼板に対して押し付け状態を維持して肌付作業が行えるようにした薄板鋼板の肌付治具を得ること。
【解決手段】長さが調節可能な伸縮バー1と、伸縮バーの略中央部から垂下し、重ね継手の下側鋼板のコルゲーションクロス部51を把持固定する支点クランプ3を下端に有する支点ロッド2と、伸縮バーの一端部に上下方向に可動可能に取り付けられたロッド本体34と、伸縮バーの一端部に取り付けられ、操作レバー37の操作によりロッド本体34を上下方向に可動させることができる型押しトグル機構6と、ロッド本体の下端に着脱自在に取り付けられ、重ね継手におけるコルゲーションに対応した形状の肌付け型5とを有してなる型押しロッド4と、伸縮バーの他端部から垂下し、重ね継手の下側鋼板に下部が押し付けられる反力スタンド7とを備えてなるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄板鋼板の肌付治具に係り、更に詳しくは例えば2枚の薄板同士を溶接する際に、2枚の鋼板が適正ギャップ以下となるように肌付けする(密着させる)作業を支援する薄板鋼板の肌付治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
薄板鋼板の肌付治具を用いて2枚の鋼板が適正ギャップ以下となるように肌付作業を行う場合に、鋼板の肌付け品質は溶接品質に大きく影響し、肌付けが不完全だと溶接欠陥に繋がることから、規定のギャップ以下に肌付けする必要がある。
このとき、薄板といえども人の力の数倍の力で肌付けしなければならないことがある。例えば、薄板鋼板が大きい場合や平板同士以外の3次元的に曲げ加工されたもの同士のときには、数倍の力での肌付けが必要となる。
【0003】
従来より、比較的軽い押し付け力で薄板鋼板の肌付けができる場合、例えば立てかけた2枚の溶接するよう重ね合わされた薄板鋼板を棒状の肌付治具で押し付けるようにして肌付作業を行う。
また、3次元的に曲げ加加工により成型されたコルゲーションを有する鋼板の肌付作業を行う場合にはある程度の力が必要であり、てこの原理を利用した薄板鋼板の肌付治具にて押し付けることもある。
かかる薄板鋼板の肌付治具は、定盤又は下板側の鋼板に支点の部分を固定し、力点となるバール先端を人が押さえつけることで、棒の途中に設けられた作用点である押付部分で上板の所定位置に対して必要な力を加えて肌付けするようにしたものである。
これら従来の棒状の肌付治具を用いた薄板鋼板の肌付け作業では、溶接作業者とは別途に1〜2名程度肌付け作業者が必要となることが多い。
なお、本発明の先行技術の文献を調査したが発見できませんでした。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の1本の棒又はてこの原理を利用した棒等の薄板鋼板の肌付治具を用いて肌付作業を行う場合には、溶接作業者の他に肌付け作業を行う補助員1〜2名が必要であるという問題があった。
また、てこの原理を利用した棒等の薄板鋼板の肌付治具では、バールが長いために使い易いとはいえず、さらに 肌付作業はバールの先端を押さえ続けなければならず、ハンドリング性もあまり良くないという問題があった。
そこで、本発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、小型、軽量で、ワンタッチの手動操作で鋼板に対して押し付け状態を維持して肌付作業が行えるようにした薄板鋼板の肌付治具を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る薄板鋼板の肌付治具は、長さが調節可能な伸縮バーと、前記伸縮バーの略中央部から垂下して設けられ、重ね継手の下側鋼板の凸部又は凹部を把持固定する支点クランプを下端に有する支点ロッドと、前記伸縮バーの一端部に上下方向に可動可能に取り付けられたロッド本体と、前記伸縮バーの一端部に取り付けられ、操作レバーの操作により前記ロッド本体を上下方向に可動させることができる型押しトグル機構と、前記ロッド本体の下端に着脱自在に取り付けられ、重ね継手における各種形状の肌付けすべき部分に対応した形状の肌付け型とを有してなる型押しロッドと、前記伸縮バーの他端部から垂下して設けられ、重ね継手の下側鋼板に下部が押し付けられる反力スタンドとを備えてなるものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る薄板鋼板の肌付治具においては、長さが調節可能な伸縮バーと、前記伸縮バーの略中央部から垂下して設けられ、重ね継手の下側鋼板の凸部又は凹部を把持固定する支点クランプを下端に有する支点ロッドと、前記伸縮バーの一端部に上下方向に可動可能に取り付けられたロッド本体と、前記伸縮バーの一端部に取り付けられ、操作レバーの操作により前記ロッド本体を上下方向に可動させることができる型押しトグル機構と、前記ロッド本体の下端に着脱自在に取り付けられ、重ね継手における各種形状の肌付けすべき部分に対応した形状の肌付け型とを有してなる型押しロッドとを備えているので、重ね継手部分の肌付け作業を行う場合、支点となる重ね継手の下板側鋼板の凸部又は凹部に支点ロッドの下端に設けられ、前記凸部又は凹部を把持固定する支点クランプを設置し、その後に支点ロッドの上端に固定されている伸縮バーの長さを、その一端部から垂下する型押しロッドのロッド本体の下端に設けられた肌付け型が薄板の重ね継手近傍の押し付けたい位置にくるように設定し、しかる後伸縮バーの一端部に取り付けられた型押しトグル機構の操作レバーを回動操作することにより、ロッド本体を下方向に可動させ、ロッド本体の下端に設けられた肌付け型を薄板の重ね継手における各種形状の肌付けすべき部分に押当させることができるため、型押しトグル機構の操作レバーの片手によるワンタッチの回動操作だけ簡単に重ね継手部分の肌付け作業を行うことができ、ハンドリング性が良好であるという効果がある。
【0007】
また、型押しロッドのロッド本体を下方向に可動させ、ロッド本体の下端に設けられた肌付け型を重ね継手における各種形状の肌付けすべき部分に押当させるのに、型押しトグル機構を用いているので、肌付け型を肌付けすべき部分に十分な押付力で押当させることができると共に押付状態の維持が可能になり、押し付け作業専任者を置かなくても溶接まで一人で行うことができ、省人化が図れるという効果がある。
さらに、反力スタンドが伸縮バーの他端部から垂下して設けられているので、形押しロッドの肌付け型が肌付けすべき部分を押当し、その反力で形押しロッドが取り付けられている伸縮バーが傾こうとするが、反力スタンドの下端が重ね継手の下板側鋼板と当接しているため、伸縮バーは傾くこはなく、肌付け型の肌付けすべき部分に対する押付力が弱まることはないという効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は本発明の実施の形態1に係る薄板鋼板の肌付治具の全体構成を示す正面図、図2は同薄板鋼板の肌付治具の支点クランプ機構と重ね継手のコルゲーション部を示す斜視図、図3は同薄板鋼板の肌付治具の支点クランプ機構の構成を示す平面図、図4は同薄板鋼板の肌付治具の肌付部材のトグル機構の構成を示す正面図である。
図において、本発明の実施の形態1に係る薄板鋼板の肌付治具は、長さが調節可能な伸縮バー1と、伸縮バー1の略中央部から垂下して設けられ、薄板の重ね継手における下側鋼板のコルゲーションクロス部51を把持固定する支点クランプ3を下端に有する支点ロッド2と、伸縮バー1の一端部に上下方向に可動可能に取り付けられたロッド本体34と、伸縮バーの一端部に取り付けられ、操作レバー37の操作によりロッド本体34を上下方向に可動させることができる型押しトグル機構6と、ロッド本体34の下端に着脱自在に取り付けられ、薄板の重ね継手におけるコルゲーション50を肌付けする肌付け型5とを有してなる型押しロッド4と、伸縮バー1の他端部から垂下して設けられ、重ね継手の下側鋼板に下部が押し付けられる反力スタンド7とで主に構成されている。
【0009】
伸縮バー1は所定の長さの角形の外鋼管8と、その外鋼管8内に進退自在に挿入された所定長さの角形の可動内鋼管9と、その外鋼管8にネジ止めされ、先端で可動内鋼管9を押圧固定する長さ調整ネジ10とからなる。
支点ロッド2は伸縮バー1の外鋼管8から垂下して設けられている。その支点ロッド2は外鋼管2aと、その外鋼管2a内に進退自在に挿入された所定長さの角形の内鋼管2bと、これら外鋼管2aと内鋼管2bとにそれぞれ間隔を置いて設けられた位置調節用穴(図示省略)に適宜に挿入することにより、支点ロッド2の長さを調整することができる位置決めピン2cとを有している。
【0010】
その支点ロッド2の下端に設けられている支点クランプ3は、支点ロッド2の下端に固定され、長方形で所定厚さの支点クランプ本体11と、支点クランプ本体11の左側端部下面に取り付けられた固定半割クロス部型12と、支点クランプ本体11の右側端部下面に固定半割クロス部型12に向けて進退自在に取り付けられた可動半割クロス部型13と、支点クランプ本体11の右側端部に取り付けられ、可動半割クロス部型13を固定半割クロス部型12に向けて進退させる支点トグル機構14とから構成されている。
【0011】
その支点トグル機構14は、支点クランプ本体11に取り付けられた支持筒21に一端が可動半割クロス部型13に接続されているクランプロット22を直線往復運動可能に支持させ、そのクランプロット22の他端にはく字状の第1連結リンク23でその二股の先端が第1連結ピン24により回動可能に連結されて構成されている。
また、く字状で一対の平行な第2連結リンク25の一端は支点クランプ本体11に取り付けられた支持アーム20に対して第2連結ピン26により回動可能に連結され、中間部は第1連結リンク23の他端部に第3連結ピン27により回動可能に連結されている。さらに、第2連結リンク25には、操作レバー28がビス29により固定されている。
そして、操作レバー28を図3の(a)〜(c)に示すように、時計回りに回動操作すると、クランプロッド2が前進(図3において左方)へ移動され、クランプロッド22に接続された可動半割クロス部型13が固定半割クロス部型12に向けて移動し、固定半割クロス部型12と可動半割クロス部型13とで薄板の重ね継手におけるコルゲーションクロス部51を把持固定する。
【0012】
型押しロッド4の下端に着脱自在に取り付けられた肌付け型5は重ね継手の鋼板の各種形状にあわせたものを用意しておく。この実施の形態1の肌付け型5では、コルゲーション50の形状に合わせたものとなっている。なお、肌付け型5は型押しロッド4に対して回転自在となっている。
また、型押しロッド4の上端に取り付けられた型押しトグル機構6は、伸縮バー1の可動内鋼管9の外端に取り付けられたL型金具31のネジ孔31aに螺合するネジ筒32を下部に有するU字状の支持片33と、ネジ筒32及び支持片33の底部を貫通して上下方向に進退自在なロッド本体34と、そのロッド本体34の先端には第1連結ピン36により回動可能に連結されている一対の平行な第1連結リンク35とを有している。
【0013】
また、操作レバー37に接続されたL字状の第2連結リンク38の中間部はU字状の支持片33の先端に第連結ピン38で回動可能に連結されている。その第2連結リンク38の先端は第1連結リンク35の他端部に第3連結ピン39により回動可能に連結されている。
そして、操作レバー37を図4の(a)〜(c)に示すように、時計回りに回動操作すると、ロッド本体34がが下降し、ロッド本体34の下端に取り付けられている肌付け型5は重ね継手のコルゲーション50に向けて移動し、肌付け型5がコルゲーション50を押圧する。
【0014】
伸縮バー1の他端部から垂下する反力スタンド7は、伸縮バー1に対して回動自在に取り付けられている。その反力スタンド7は、スタンド本体41と、スタンド本体41の下端に螺回自在に取り付けられ、下部に合成樹脂で形成された支持脚43を有する高さ調整ロッド42とからなる。
上述の如く構成された実施の形態1に係る薄板鋼板の肌付治具は、全体の高さ寸法が1500mm、全長が2000〜3000mmと小型で軽量に構成されている。なお、支点ロッド2の下端に設けられた支点クランプ3の高さが400mm、全長が500mmである。
【0015】
次に、本発明の実施の形態1に係る薄板鋼板の肌付治具の操作手順について説明する。
例えば、薄板の重ね継手における溶接前の肌付け作業を行う場合、まず、重ね継手の下板側鋼板のコルゲーションクロス部51に支点ロッド2の下端に設けられた支点クランプ3の固定半割クロス部型12と可動半割クロス部型13が接触するように支点クランプ3を設置する。このとき、支点クランプ3の固定半割クロス部型12はコルゲーションクロス部51の半分に接触しているが、可動半割クロス部型13はコルゲーションクロス部51の半分に接触しておらず離れている。
【0016】
そこで、支点トグル機構14の操作レバー28を図3の(a)〜(c)に示すように時計回りに回動操作すると、クランプロッド22が前進(図3において左方へ移動)する。そうすると、クランプロッド22に接続された可動半割クロス部型13が固定半割クロス部型12に向けて移動し、可動半割クロス部型13がコルゲーションクロス部51の半分に押当し、固定半割クロス部型12と可動半割クロス部型13とで重ね継手のコルゲーションクロス部51を把持固定、即ちクランプして支点クランプ3のコルゲーションクロス部51への設置が完了する。
かかる支点トグル機構14はその操作レバー28の片手での回動操作により、支点クランプ3がコルゲーションクロス部51を一旦クランプすると、その状態を保持できる機能を有するものである。
【0017】
次に、下端に支点クランプ3を有する支点ロッド2の上端に固定されている伸縮バー1の長さを、伸縮バー1の右端部から垂下する型押しロッド4の肌付け型5が重ね継ぎ手近傍の押し付けたい位置にくるように可動内鋼管9を進退させて調整する。
そして、型押しロッド4の肌付け型5が重ね継ぎ手近傍の押し付けたい位置にきたとろで長さ調整ネジ10を螺回操作して可動内鋼管9を固定し、伸縮バー1が所望の長さとなって肌付け型5を肌付け位置に載せることができる。
この実施の形態では図1に示すようなコルゲーション部50に載せるが、高さが合わないときには、型押しロッド4の上端の型押しトグル機構6の操作レバー37を水平方向に旋回させ、伸縮バー1のL型金具31のネジ孔31に対して型押しトグル機構6のネジ筒32を上下方向に進退させて肌付け型5の高さの微調整を行って高さを合わせる。
【0018】
しかる後に、型押しトグル機構6の操作レバー37を図4の(a)〜(c)に示すように、左側位置から垂直位置を経て右側位置にくるように垂直方向に回動操作すると、ロッド本体34が下方に移動し、ロッド本体34の下端に設けられている肌付け型5がコルゲーション部50に向けて移動し、肌付け型5がコルゲーション部50に押当する。
かかる型押しトグル機構6はその操作レバー37の操作により、肌付け型5がコルゲーション部50を一旦押当すると、その状態を保持できる機能を有するものである。
形押しロッド4の肌付け型5がコルゲーション部50を押当すると、その反力で形押しロッド4が取り付けられている伸縮バー1の右端部が上動して伸縮バー1が傾き、その伸縮バー1の左端部が下動しようとするが、伸縮バー1の左端部から垂下する反力スタンド7の支持脚43が薄板の下板側鋼板の平面部と当接しているため、伸縮バー1は傾くこはなく、肌付け型5のコルゲーション部50に対する押付力が弱まることはない。
【0019】
この実施の形態1では、長さが調節可能な伸縮バー1と、伸縮バー1の略中央部から垂下するよう設けられ、重ね継手の下側鋼板のコルゲーションクロス部51を把持固定する支点クランプ3を下端に有する支点ロッド2と、伸縮バー1の一端部に上下方向に可動可能に取り付けられたロッド本体34と、伸縮バー1の一端部に取り付けられ、操作レバー37の操作によりロッド本体34を上下方向に可動させることができる型押しトグル機構6と、ロッド本体34の下端に着脱自在に取り付けられ、重ね継手における肌付けすべきコルゲーションに対応した形状の肌付け型5とを有してなる型押しロッド4とを備えているので、重ね継手におけるコルゲーション50の部分の肌付け作業を行う場合、支点となる重ね継手の下板側鋼板のコルゲーションクロス部51に支点ロッド2の下端に設けられ、コルゲーションクロス部51を把持固定する支点クランプ3を設置し、その後に支点ロッド2の上端に固定されている伸縮バー1の長さを、その一端部から垂下する型押しロッド4のロッド本体34の下端に設けられた肌付け型5が薄板の重ね継手近傍の押し付けたいコルゲーション50の位置にくるように設定し、しかる後伸縮バー1の一端部に取り付けられた型押しトグル機構6の操作レバー37を片手で回動操作することにより、ロッド本体34を下方向に可動させ、ロッド本体34の下端に設けられた肌付け型5を重ね継手におけるコルゲーション50の部分に押当させることができるため、型押しトグル機構6の操作レバー37の片手によるワンタッチの回動操作だけで簡単に薄板の重ね継手部分の肌付け作業を行うことができ、ハンドリング性が良好であるという効果がある。
【0020】
また、ロッド本体34を下方向に可動させ、ロッド本体34の下端に設けられた肌付け型5を薄板の重ね継手におけるコルゲーション50の部分に押当させるのに、型押しトグル機構6を用いているので、肌付け型5を肌付けすべき部分に十分な押付力で押当させることができると共に押付状態の維持が可能になり、押し付け作業専任者を置かなくても溶接まで一人で行うことができ、省人化が図れるという効果がある。
さらに、反力スタンド7が伸縮バー1の他端部から垂下するように設けられているので、形押しロッド4の肌付け型5が肌付けすべきコルゲーション50の部分を押当し、その反力で形押しロッド4が取り付けられている伸縮バー1が傾こうとするが、反力スタンド7の下端が薄板の下板側鋼板と当接しているため、伸縮バー1は傾くこはなく、肌付け型5の肌付けすべきコルゲーション50の部分に対する押付力が弱まることはないという効果もある。
【0021】
上記実施の形態1では、本発明の薄板鋼板の肌付治具が肌付け作業を行う薄板の重ね継手としてLNGタンクで使用しているメンブレンシートにおいて、支点ロッド3の支点クランプ3が把持固定する対象をコルゲーションクロス部51とし、肌付け型5の肌付けすべき部分をコルゲーション50としているが、これに限定されるものではなく、一般の凹凸に曲げ加工された薄板鋼板の重ね継手についても適用されうことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1に係る薄板鋼板の肌付治具の全体構成を示す正面図。
【図2】同薄板鋼板の肌付治具の支点クランプ機構と重ね継手のコルゲーション部を示す斜視図。
【図3】同薄板鋼板の肌付治具の支点クランプ機構の構成を示す平面図。
【図4】同薄板鋼板の肌付治具の肌付部材のトグル機構の構成を示す正面図。
【符号の説明】
【0023】
1 伸縮バー、2 支点ロッド、3 支点クランプ、4 型押しロッド、5 肌付け型、6 型押しトグル機構、7 反力スタンド、8 外鋼管、9 可動内鋼管、10 長さ調整ネジ、50 コルゲーション、51 コルゲーションクロス部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さが調節可能な伸縮バーと、
前記伸縮バーの略中央部から垂下して設けられ、重ね継手の下側鋼板の凸部又は凹部を把持固定する支点クランプを下端に有する支点ロッドと、
前記伸縮バーの一端部に上下方向に可動可能に取り付けられたロッド本体と、前記伸縮バーの一端部に取り付けられ、操作レバーの操作により前記ロッド本体を上下方向に可動させることができる型押しトグル機構と、前記ロッド本体の下端に着脱自在に取り付けられ、重ね継手における各種形状の肌付けすべき部分に対応した形状の肌付け型とを有してなる型押しロッドと、
前記伸縮バーの他端部から垂下して設けられ、重ね継手の下側鋼板に下部が押し付けられる反力スタンドと、
を備えてなることを特徴とする薄板鋼板の肌付治具。
【請求項2】
前記型押しロッドを前記伸縮バーの一端部に対して上下方向に位置調整を行うことができる位置調整機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の薄板鋼板の肌付治具。
【請求項3】
前記支点クランプは、方形の支点クランプ本体と、該支点クランプ本体の一端側に設けられ、重ね継手の下側鋼板の凸部又は凹部に対応した固定半割型と、前記支点クランプ本体の他端側に可動可能に設けられ、重ね継手の下側鋼板の凸部又は凹部に対応した可動半割型と、前記支点クランプ本体に取り付けられ、操作レバーの操作により前記可動半割型を前記固定半割型に向けて可動させることができる支点トグル機構とを有してなることを特徴とする請求項1記載の薄板鋼板の肌付治具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−254007(P2008−254007A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96713(P2007−96713)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【出願人】(502116922)ユニバーサル造船株式会社 (172)