説明

薬剤送達のための胃内放出パルスシステム

開示されるものは、患者の胃よりも、またその近位の胃腸管よりもより遠位の部位での吸収のために、患者の胃から、または続く近位の胃腸管から、少なくとも1個の薬剤活性成分のパルスを提供する薬剤製品である。前記製品は第一、第二、および第三薬剤剤形を含み、前記剤形のそれぞれは、少なくとも1個の薬理活性剤および薬理許容担体を含む。前記剤形のそれぞれは、少なくとも1個の薬理活性剤および薬理許容担体を含む。前記製品は、前記第一、第二、および第三薬剤剤形の少なくとも2個が、患者の胃内で、またはそれに続く近位の胃腸管部位で、前記第一、第二、および第三薬剤剤形の少なくとも2個を一時的に胃内に保持する手段を更に含むように製剤される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2005年12月30日に出願された合衆国暫定出願番号第60/755,043号の優先権を主張し、その開示は全体として引用例により本出願に組み込まれている。
【0002】
本発明は、患者の胃からまたは患者の胃に近位の続く胃腸部位から薬理活性成分のパルスを提供し、患者の胃より、または胃腸管でより遠位の部位、または患者の胃に近位の続く胃腸部位よりも胃腸管でより遠位の部位での吸収に有用な医薬品に向けられる。
【0003】
ここで使用されるように、「患者」という用語は、前記または下記記載のように、製品が投与されるいずれかのヒトまたは哺乳類、およびまたは前記または下記記載のように、方法が実行されるいずれかのヒトまたは哺乳類を示すものとする。このように定義すると、「患者」という用語は、製品の投与およびまたは方法の実行が、そのようなヒトまたは哺乳類がいずれかの医師,臨床医,獣医,専門家,保護者の後見人、または管理者の保護、統制、または観察下にあるなしに起こるかどうかに係わらず、製品の投与およびまたは方法の実行が、このようなヒトまたは哺乳類が何らかの研究または調査計画に関連しまたはその影響を受ける対象であるなしに起こるかどうかに係わらず、製品がそのようなヒトまたは哺乳類による自己投与、または方法が自己実行されるかどうかに係わらず、またその製品の投与およびまたは方法の実行が何らかの無生物手段により起こるかどうかに係わらず、いずれかのそのようなヒトまたは哺乳類を含むものでなければならない。
【発明の開示】
【0004】
第一の見地において、製品は少なくとも3個の薬剤剤形を含み、そのそれぞれは少なくとも1個の薬理活性剤および薬理許容担体を含む。第二の見地において、製品の少なくとも3個の薬剤剤形の少なくとも2個は、患者の胃内で、または患者の胃に近位の続く胃腸部位でこれら2個の薬剤剤形の一次的胃内保持を提供する手段を更に含む。
【0005】
一実施例において、少なくとも3個の薬剤剤形の3個全ては、患者の胃内で、または患者の胃に近位の続く胃腸部位でこれら3個の薬剤剤形の一次的胃内保持を提供する手段を更に含む。
【0006】
より速やかな上昇PK血漿プロファイル、より高度なCmax、およびパルス送達のための薬剤形成技術の必要性が存在する。現行のパルス技術は、パルス送達を提供するためのpH依存性ポリマー、浸透性システム、およびその他類似のpH非依存性システムに基礎を置いている。しかしこれらシステムのいずれも、十分に急速で適切に区分されるパルスを提供していない。
【0007】
いくつかの薬剤治療は、抗感染薬(例えば、抗生物質、抗ウイルス物質、抗菌剤および抗腫瘍薬など)の使用に関する治療などで拡張パルス投薬により恩恵を受けることができる。いくつかの実施例では、1日1回パルス投薬を可能にする望ましい経口薬剤送達技術であるパルシス(PULSYSTM)の特徴を高め最適化するために本発明が実行され、前記技術は合衆国特許番号6,544,555号、同7,025,989号、同6,541,014号,同7,074,417号,合衆国特許出願公開番号20030099707号,同20030147953号,合衆国特許番号7,108,859号,同7,105,174号で開示および具現化され、これらの開示はここでその全体を引用例として本出願に組み込まれている。パルシスTM技術などのように、いくつかの実施例で、本発明の送達システムは、活性成分の送達パルスそれぞれに関し時間の特異的時点で明確に認識できる薬物動態曲線を提供する。
【0008】
前記および下記記載の製品および方法は、更に時間治療養生法でとりわけ有用であり、ここでは患者の医療処置は彼または彼女の生物学的リズムとコーディネートされる。本発明により恩恵を受けることのできる時間療法は、抗高血圧薬の投与に際しとりわけ有用であることを示している。サイカ他は、その最高の高血圧作用が目覚めの時間に(心臓発作の危険が最大である時に)実現されるようにベータ遮断薬の投薬処方を最適化することで、心臓発作を減少する薬剤効率を改良できることを示唆している。サイカ他は更に、現在のベータ遮断薬の処方と投薬計画は通常の1日1回の投薬で次善の投薬にされており、これにより心臓発作のリスクが最大である朝の時間帯に最低の血漿水準と最小の抗高血圧効果が生じることにも着目した(サイカ,D.,ニューテル,J.,ウェバー,M.,マノヴィッツ,N,高血圧疾患者におけるプロパノールの時間治療処方の抗高血圧効能と安全性,Journal of Clinical Hypertension 6(5):231−241,2004)。前記および下記記載の製品および方法から恩恵を受ける他の薬剤療法は、ADDまたはADHDを処置する薬剤などのような上昇用量原理に作用するものである。
【0009】
よりよいパルス送達メカニズムを必要とすることに加えて、限定された吸収ウインドーを提示する活性成分の吸収に利用できる時間を延長する経口送達手順の技術が必要となる。本発明の技術は胃内保持、および膨潤可能剤形からの連続およびまたは持続放出送達に焦点を集めている。しかし本願発明者により考慮されるように、胃腸管で後で吸収されるために胃から生じる生物活性薬剤の一連のパルスは、同じ延長された吸収ウインドーおよび同じく延ばされた放出効果を提供すると共に、放出プロファイルが、もっとも有益なパルス速度でパルス放出順序およびパルス放出速度を調整できる多重パルスの剤形を含むことによってたやすくかつ無限に仕立てられるという恩恵を加えることになる。
【0010】
先行技術による従来のパルスシステムでは、pH依存性ポリマーで被覆された極微粒子または多微粒子核ペレットおよび錠剤が、もっともありふれた型のパルスシステムである。しかし、pH依存性多微粒子または極微粒子システムは、図1で見られるように、これらの粒子が胃に残存することで広がり効果に悩むことになる。この多微粒子または極微粒子の広がりは、図1Aで示されるように、小腸増加を通じて移行する距離としても増加する。pH依存性化合物はpH依存性コーティングを溶解するのに十分な高いpHである胃腸管の一部を通過しなければならないために、粒子集団の広がりは、図1Bで示されるように、活性薬剤のin vivo放出速度の減少をもたらすことになる。これは一定時間内で、粒子集団の一部限定された部分のみが放出の起こるpHウインドーを通過したためである。従って、広がり集団のウインドー通過のために2時間以上かかるようにすると、対応する放出速度は最低2時間なければならない。換言すると、各粒子がpHトリガーを通過する際に速やかに放出するのに対し、ペレットの広がりのために全体としてこの放出速度は減少し、従ってin vivo放出速度は減少する。この放出速度は多くの場合不十分であり、多重パルスが図2で見られるように相互に混合し明確でない「パルス崩壊」として知られる現象に導く。本発明は、図3および図4で見られるように、明確なパルス効果が必要とされる場合にペレットの広がりおよび「パルス崩壊」を除去することで先行技術の欠点を克服するものである。
【0011】
pH依存性システムで被覆された先行技術の錠剤は、表面上in vivo放出速度を弱める広がり効果を克服することができる。多重パルスシステムでは、典型的には異なるpHで溶解するポリマーで被覆された多重錠剤が製造され、合衆国特許番号第5,229,131号で記載の通り、1個以上の錠剤が第一の多重パルスシステムを授けるようにカプセル内に配置される。このアプローチの一つの欠点は、錠剤の通過が一般的にはペレットの通過よりも早く、パルス間の分離は胃内をからにした後の通過効果により減少されることである。もう一つのより問題となる欠点は、錠剤は同時にまたは適切な順序で幽門を出ることはない、ということである。これらの現象のいずれかが、微粒子システムで見られるように「パルス崩壊」の観察に導き得るものとなる。本発明は、pH依存性または区間制御の様式によるものではなく、時間制御様式で胃から多重個別パルス放出のメカニズムを提供することにより、これらの欠点を克服する。これらのパルスは環境に依存するものではなく、たとえ剤形が胃から漏出あるいは射出された場合であっても、時間制御放出メカニズムは従前通り効果がある。
【0012】
浸透システムは、パルス間の適切な間隔あけを提供できるが、その送達メカニズムの性質により、ある一定量の活性薬剤およびまたは浸透剤が放出された後、更にしばしば減少を提示する放出速度の低下により影響を受ける。更に第一の浸透投薬ユニットで3個以上のパルスまたは非常に大きな用量を容易に収容することはできない。これらのシステムは、活性薬剤が非常に長い吸収ウインドーを持ち、また放出が2−6時間以上にわたり生じ得る場合に受け入れられる。しかし浸透システムは、パルス用量が2時間以下で送達されねばならない場合には適切ではない。更に大抵の浸透システムは、錠剤形態で提供されており、幼児または年長者などのように嚥下に困難を生じる患者への投与には適さない。
【0013】
その他のシステムは、浸透破裂錠剤またはペレットシステム、および錠剤またはペレットの破裂または侵食システムなどより成る所謂pH非依存性システムを含む。これらのシステムもまた、pH依存性システムに類似したペレットの広がりや胃腸管通過効果などの欠点をこうむる。より重要なことは、これらのシステムは吸収ウインドー限定化合物には適しておらず、その理由は、その内容物を放出する前に胃腸管の吸収領域を通過するためである。本発明は、pH依存性システムを、吸収ウインドーの上またはその中にその仕組みを留める胃内保持技術を組み合わせてこれらの欠点を克服する。その結果生じる本発明の改良された薬物動態プロファイルは、コンピューターでシミュレーションすることができ、あるいはまた図3および図4で見られるように、先行技術と比較することができる。
【0014】
更に小さな吸収ウインドーを持つ化合物(すなわち低浸透性、低溶解性、または小腸への吸収を制限する他の要素の故で吸収ウインドーを制限する化合物)は、吸収ウインドー内またはその後で薬剤放出が大幅に遅れると、パルス生物学的利用能およびパルス定義を喪失する。pH依存性システムでは、図2の製品で示されるように、pH約6−6.5以上で溶解する腸溶ポリマーでこの効果が通常見られる。遅れパルスで吸収の乏しいもう一つの例は、合衆国特性番号4,250,166号の図4aおよび図4bでみることができる。
【0015】
いくつかの活性成分の吸収小ウインドーにより提示された問題を解決するために、最近の先行技術は胃内保持という概念を発展させており、それはG.チョーラ他の論文「胃内保持:腸用薬剤吸収における局所性変動をアドレスする手段」Pharmaceutical Technology,2003年7月;およびフー他の論文、「胃内保持剤形:論評」Therapeutic Drug Carrier System,2003年6月のCritical ReviewTMで議論されており、その開示は全体として引用されることで本願に組み込まれている。この胃内保持は、バイオ接着性成分の使用により、または高度膨潤性剤形、とりわけ錠剤からのサイズ排除現象により達成される。しかし胃内保持は、第一パルスが通常即時放出を提供し、第二パルスが持続放出を提供する持続放出システムまたは2パルスシステムにこれまでは限定されてきた。例えば、合衆国特許番号5,007,790号、同6,635,280号、同6,797,283号、および同6,682,759号を参照されたい。パイオ接着またはサイズ排除を問わず一般に先行技術の胃内保持装置は、本発明の望ましいパルス性を達成するための十分に早い放出速度を示さない。更にまたそうした先行技術のものは、持続放出擬態プロファイルを実行するための3個以上のパルスの使用を考慮していない。
【0016】
[発明の概要]
本発明は、先行技術におけるパルスの薬物動態プロファイルを改良するために、剤形が胃腸などの後部で吸収されるように胃内または上部胃腸管で多重パルスを放出する新規な胃内保持およびまたは上部腸溶保持製品に関する。改良された薬物動態プロファイルは、従来のパルス型剤形と比較してその吸収速度または生物学的利用能で改良が行い得る。改良を測定する別の方法は、AUC,Cmax,Tmax,Tmaxに対する部分AUC、吸収されるワーグナー−ネルソン断片により、またはIVIVCの開発により達成することのできる吸収または吸収速度を測定する他のモデル化パラメーターにより、ガストロ・プラスTMの使用により、あるいはPI=パルスnCmax/パルスn用量の形のパルス指数式の使用により存在し、かつ特徴付けることができ、前記式でnは剤形におけるパルス整数であり、nの数がおおきければ、遅い放出開始に関連し、本発明に関してはすべてのPIは、nの増加でPIが減少する先行技術と比較して大よそ等しく、あるいは本発明のPIが類似の非保持パルス形式PIより事実上改良されている場合として特徴付けられる。もっとも極度に吸収ウインドー限定化合物に対する場合を除き、1または2などのnの値が低いものは、従来の剤形から目立った改良を示さないが、nの数字の高いものについては改良が示されていることを当業者は認識するであろう。改良された吸収およびまたは吸収速度は、放出の位置(すなわち胃または近位の小腸などの吸収ウインドー内またはその上部)、および剤形(すなわちpH非依存性)の放出メカニズムにより可能とされる。
【0017】
増加するパルス特異性において、これは先行技術と比較して改良された分離を伴うパルスの急速な放出で達成される。この改良を特徴付ける手段は、パルス分離指数PTの使用により定量化することができ、ここでPT=PT−PTn−1であり、ここでPTは、後期の、または高次のnパルスから初期の、または低次nパルスのTmaxを控除することで計算されるいずれか2個のパルス、nとn−1の間の時間である。従来の剤形はPTは、本発明の剤形のPTと比較して計算され、期待された結果は従来の先行技術のものに対して本発明のPTの値が高くなる、ということである。
【0018】
本発明は、更にパルス崩壊の改良(すなわちパルス開始時間の増加によるパルス崩壊の減少)に導くことが予期される。これは先行技術のパルスと本発明のパルスの間の遅延時間差を検討することでよりよく特徴付けられる。PL=PL−PLn−1の形の式が遅延時間差を計算するのに使用され、PLはいずれか2個のパルス間の遅延時間差である。PLは後期パルスPLの遅延時間から初期パルスPLn−1の遅延時間を控除することで計算される。この計算が先行技術剤形でなされる時、PLの値は本発明の剤形と比較して低いものになるであろう。
【0019】
胃または上部胃腸管からのパルス放出により、全吸収ウインドーは吸収ウインドー限定化合物で利用可能となり、かくして吸収ウインドー限定化合物のパルス性能と生物学的利用能を改良することになる。本発明のもう一つの利点は、多重パルスが胃から放出され、かくして熟練した薬剤科学者に多くの個別パルス成分から望ましい「複合」薬物動態プロファイルを構築する機会を与えることである。放出速度、パルス比、およびパルス順序または遅延時間の無制限の組合わせという利点が、当業者によって直ちに認識されるであろう。これは、そのようなプロファイルが先行技術では到達されず、とりわけ限定された吸収ウインドーを持つ活性、薬剤では達成されなかったにも拘らず、パルスプロファイル、持続放出プロファイル、および臨床薬物動態目標を達成するのに必要ないずれかの必要な多相放出速度を含む多重改変放出プロファイルに導くであろうということを、当業者に心象化させ得るものとなる。
【0020】
ここで使用されまた一般的に従来公知である「吸収の限定ウインドー」を持つと記載され、あるいは「限定吸収ウインドー」であると記載された薬理活性剤は、基本的に小腸でのみ吸収される薬理活性剤を意味する。より詳細には、また公知でもあるが、大抵の剤形は、錠剤、ペレット、カプセル、または溶液であるかどうかに拘らず、小腸を通過するのに約3−4時間を要し(G.チョーラ他「胃内保持:腸用薬剤吸収における局所性変動をアドレスする手段」、Pharmaceutical Technology,2003年7月)、これに活性剤をからにすることに続く3−4時間の間で吸収されてしまうであろう。更に多くの化合物にとって、吸収速度は胃腸管からの距離と共に減少し、胃腸管内での吸収速度と範囲は、十二指腸>腸>回腸>>>結腸または胃の順となる。更に本発明により提供される高度の生物学的利用能は、とりわけ抗生物質製品にとって重要であることを患者は認識するであろう。何故なら低位の生物学的利用能の場合は、吸収されない大きな量の剤形が結腸内に入り込むことになり、そこで微小植物群が有害作用となって、ゆるんだ便,嘔吐,腹痛など、またもっとも厳しい場合には、クロストリジウム・ディフィシルおよび他の結腸微小植物群の異常増殖から生じる毒性巨大結腸などの副作用による高い偶発事件を起こすからである。
【0021】
当業者が認識するように、本発明は吸収ウインドー限定化合物に有益であるばかりでなく、吸収力の優れた化合物にとって有益である。これは胃または上部胃腸管からの放出パルスが、吸収力の優れた性質を持つ化合物に対してもなお見ることのできる胃腸管を通じての極微粒子の「拡がり」および生成する「パルス崩壊」を妨げるからである。かくしてパルス型プロファイルは、より明示されたパルス型形状を持つことができ、結果としてある場合にはより良い疾病処置を生むことができる。選択肢として本発明のパルス型プロファイルは、先行技術により行うことができた以上のより長期の「上昇用量」プロファイルを提示し、それはある種の疾病状態に効果をもたらす。更により明確に定義されたパルス型プロファイルは、治療ウインドー内で活性薬剤を維持するのに必要とされる活性薬剤量を少なくすることを可能にし、あるいは胃からのパルスにより提供される吸収力の向上の直接的結果として一定用量のより長い治療ウインドー内で活性薬剤を維持することができる。
【0022】
本発明の一つの見地において、胃または上部胃腸管での保持は、バイオ接着層およびまたは剤形サイズにより達成され、これらの方法は、下記の文献、すなわちG.チョーラ他「胃内保持:腸溶薬剤吸収における局所性産物をアドレスする手段」Pharmaceutical Technology,2003年7月;フー他「胃内保持:論評」Critical ReviewTM in Therapeutic Drug Carrier Systems,2003年6月;およびAVゴトスカー,AM ジョーシャイ,およびNHジョーシャイ「パルス型薬剤送達システム:論評」、Drug Delivery Technology,2004年6月,4巻,5号に掲載され当業者には公知であり、これらそれぞれの開示はその全体を引用してここに組み込まれている。従って、前記の保持方法は、先行技術では考慮されていないパルス分離の改良と吸収速度の改良にも役立つものとなる。
【0023】
本発明の更なる見地において、急速なパルス型放出とパルス分離の改良は当業者に公知であるpH非依存性またはpH依存性手段により達成され、その限定されない例は、American Pharmaceutical Review,2001年冬号でブッスマーおよびボドマイヤーにより「パルス型薬剤送達」で検討され、その開示はその全体を引用してここに組み込まれている。
【0024】
本発明の一つの見地において、製品は主として十二指腸での吸収のために胃の境界内からの多重放出により効果を現わす。もう一つの見地では、製品は十二指腸と空腸での吸収のために胃からの多重放出により効果を現わす。
【0025】
更に本発明のもう一つの見地において、製品は主としてまたは事実上小腸での吸収のために、胃からの多重放出により効果を現わす。更に尚、本発明のもう一つの見地において、製品は小腸および結腸での吸収のために胃からの多重放出により効果を現わす。更なる見地において、製品は空腸およびまたは回腸およびまたは結腸での吸収のために、胃または十二指腸からの多重放出により効果を表わす。更にまたは本発明のもう一つの見地において、製品は回腸または結腸での吸収のために、十二指腸または空腸からの多重パルス放出により効果を現わす。
【0026】
更なる見地において、本発明はパルス型送達のための経口投与製品を提供し、これにより最低3個またはそれ以上のパルスが胃腸管のより遠位部での吸収のために、胃または小腸の近位部から放出される。一見地において、3個またはそれ以上のパルスの最低1個は胃から放出され、他のパルスは小腸上部または近位部から放出される。
【0027】
もう一つの見地において、パルス型剤形は錠剤、カプセルの形態、またはカプセル、ポーチ、サシェに含まれるビーズまたはペレットなどの散布(スプリンクル)形態にすることができる。ここで使用されるように、「ビーズ」または「ペレット」という用語は、従来の一般用語である「極微粒子」または「多微粒子」を含む。本発明の錠剤は多層デザインのものであり、または錠剤に圧縮された異なるビーズより成り、あるいは各パルスが十分急速に放出される浸透性多重パルスデザインのものであることもできる。
【0028】
一実施例のもう一つの見地において、剤形は最低約1時間で区別される最低3個のパルスを放出し、各パルスは続くパルスからの放出が開始される前に、最低約50%溶解する。一つの見地では、最低3個のパルスのそれぞれの対応するCmaxおよびTmaxが薬物動態血漿プロファイルで区別できるようにパルスは放出される。もう一つの見地では、最低3個のパルスが制御または持続放出剤形により特徴的に生成される薬物動態血漿プロファイルを提供するが、しかし各パルスの放出は異なる時間または異なる速度で開始され、かくしてこのようなプロファイルを創出することになる。
【0029】
更なる見地において、本発明は、薬理活性成分を必要とする患者を処置する方法を含み、それは前記または前記および下記製品によって必要とされる薬理活性成分を投与することを含み、ここで剤形は放出される最低3個のパルスの最低2個に十分な時間、胃または小腸上部に保持される。製品は胃腸を空にし、胃腸管輸送を効果的にする消化器官筋電性モーターコンプレックス、即ちIMMC相を利用して摂食状態で投与される。剤形は更に、対象となる食物の存在とは無関係に必要な保持性能を提供するバイオ接着剤も含む。
【0030】
望ましい実施例において、本発明は抗感染症治療を必要とする患者を処置する方法を含み、それは前記および下記製品によって必要とされる抗感染薬を患者に投与することを含み、ここで剤形は放出される最低3個のパルスの最低2個に十分な時間、胃または小腸上部に保持される。製品は胃腸を空にし胃腸管輸送を効果的にする消化器官筋電性モーターコンプレックス、即ちIMMC相を利用して摂食状態で投与される。剤形は更に対象となる食物の存在とは無関係に必要な保持性能を提供するバイオ接着剤も含む。
【0031】
[発明の詳細な説明]
本出願に記載された発明は、多重「パルス」の放出による限定された吸収ウインドーおよび十分に吸収された吸収ウインドーの変性放出剤形から達成される薬物動態プロファイルに関し、ここでパルスは胃内保持により胃腸管のより遠位の領域で胃からの十分な吸収のための即時および変性放出剤形の形態のものである。本発明の目的のための「変性放出」は、即時放出が本発明の多重成分複合剤形の一つの成分ではあるけれども、単なる即時放出以上のものにするために活性薬剤の放出を変性するように設計された各種の剤形実施例を包含する。変性放出剤形実施例は、選択的に制御放出、持続放出、延長放出、遅延放出、腸溶放出、パルス型放出、時間治療法、時間依存性、pH依存性、pH非依存性などとして先行技術で引用される。これら先行技術の変性放出技術のすべては、もう一つの部、一般的には胃腸管のより遠位部で用量のかなりの量を吸収するように胃または近位小腸から放出するように、それらが設計され機能する限りにおいて、本発明の実施例での使用に適切であると見做される。
【0032】
剤形が胃で保持されるいくつかのメカニズムも、同じく先行技術に記載されている。これらのメカニズムは、一般的に胃保持送達または胃内保持として引用される。胃内保持送達を達成するために各種のメカニズムが記載されてきたが、それらの全ては本発明に適している。これらのメカニズムは「胃内保持送達システム小論文」タルクダーおよびファッシーハイ、薬剤開発と工業薬学、30巻、10号、1019−1028頁、2004年、および前記チョーラおよびフーによる引用文献に記載されており、これら3件の開示はここで全体を引用例として組み込まれている。
【0033】
胃からの活性成分の多重「パルス」を送達するために、製品剤形は、胃内保持を提供するための手段、および活性成分の「パルス」を提供する手段を含まなければならない。このような剤形のための薬剤調合器は、マニホールドであり、また胃からの「パルス形成」の型を4個の一般型に分ける議論の目的に役立つであろう。第1型は単なる即時放出パルスであり、第2型は急速放出に続くラグタイム(遅延時間)を持つことで特徴付けられ、第3型は遅れ放出に続くラグタイムを持つことで特徴付けられ、また第4型は事実上ラグタイムを持たない遅れ放出として特徴付けられる。
【0034】
第1型のパルス
即時放出パルス形成は、体腔部、望ましくは口腔部およびとりわけ胃への送達に際し、溶解を開始するいずれかのパルス、剤形または剤形の一部として定義される。胃内の液体含有物への露出は活性薬剤を即時に放出開始するパルスを生じせしめるであろう。即時放出パルスからの活性薬剤の放出は、約15分以上のラグタイムを与え、または約45分以上の放出時間を延長するように設計されたいずれかの変性放出特性を事実上欠くことになる。適切な即時放出剤形は、錠剤、カプセル、サッシュ、散布、粉末、ビーズ、その他の既知の送達システムから得られる。錠剤からの即時放出は、活性薬剤を直接圧縮、ローラー圧縮、スラギング、湿潤低・高剪断球状化、流動床球状化その他当業者に公知の他の方法などの一般に公知の加工技術で組合される即時放出錠剤化剤で圧縮することで達成できる。カプセルの即時放出は、いくつか異なる方法で獲得できる。一つの方法はカプセルに粉体を、またはカプセルの径よりも小さい1個以上の即時放出錠剤を封入するものであり、もう一つは、押出しと球状化、ローター粒状化またはグラットCPS技術による直接ペレット化、ノンパリエルレール(nonpareil)または錠剤コアなどの他のコアへの薬剤層状化、乾燥粒状化、およびマイクロ錠剤化などのような当業者に公知の方法によりマイクロペレットまたは多重粒子ペレットを生産することであり、これらは2006年3月29日出願された合衆国特許出願連続番号11/277,831号で開示されており、その開始はその全体を引用例としてここに組み込まれている。前記マイクロペレットまたは多重粒子ペレット法は、溶液または懸濁液への液状化戻し、または散布剤形として使用されるためにサシェパッケージに充填することもできる。
【0035】
本出願の実施例での使用に適した即時放出成分は、当業者には公知のものであり、そのような成分および方法はペンシルベニア、イーストン、マック・パブリッシングによる「レミントン薬剤科学」第18版(1995年)などの多くの引用例で見出すことができる。前記成分は典型的には、1)バインダー、2)希釈剤、3)崩壊補助剤、4)流動補助剤、および5)滑剤の限定されないカテゴリーに区分される。
【0036】
バインダーは、許容できる粒状化または錠剤マトリックスが形成されるように細微粒子間の結合を創出するために必要となる。適切なバインダーの限定されない例は、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、スターチ、マルトデキストリン、スクロース、その他のバインダーである。希釈剤は活性剤用量と他の成分の量があまりにも低く、適切な圧縮または粒状化ができない場合に調合できるようにかさあげするのに必要とされる。限定されない適切な希釈剤の例は、ラクトース、マンニトール、微結晶質セルロース、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム二水和物、キシリトール、マルトデキストリン、その他希釈剤である。崩壊補助剤は所謂崩壊剤より成り、また活性剤の溶解を補助する湿潤剤、界面活性剤その他の成分より成る適切な崩壊補助剤の限定されない例は、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトルウム、ポリソルベート、グリセリン酸マクロゴール、シクロデキストリン、PEG−40−ステアリン酸、PEG−35ひまし油、PEG−20ステアリン酸グリセリル、PEG−40硬化植物油、PEG−6コーンオイル、PEG−4カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、PEG−8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、ラウロイルマクロゴール−32グリセリド、ステアロイルマクロゴールグリセリド、PEG−6アプリコット種子油、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、カプリル酸/カプリン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸プロピレングリコール、モノリノール酸グリセリル、カプリル酸グリセリル、カプリル酸/カプリン酸グリセリル、モノグリセリドPEG−20モノラウリン酸ソルビタン、PEG−20モノパルミチン酸ソルビタン、PEG−20モノステアリン酸ソルビタン、PEG−20モノオレイン酸ソルビタン、PEG−20モノイソステアリン酸ソルビタン、PEG−2セチルエーテル、PEG−20セチルエーテル、ステアリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、タウロコール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、卵/大豆レシチン、およびその他の崩壊補助剤などである。材料混合物が高速錠剤またはカプセル製造機での一貫した充填量を達成するための十分な流動性を持たない時には、流動補助剤が組み込まれる。適切な流動補助の限定されない例は、コロイド状二酸化ケイ素、滑石、ステアリン酸アルカリ、および他の流動補助剤などである。滑剤は、材料に圧を加える注入および加圧段階の期間、金属表面に付着しないように混合と造粒が高速で錠剤またはカプセル製造機で行われる際に必要とされる。適切な滑剤の限定されない例は、ステアリルフマール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化植物油、ポリエチレングリコール、鉱油、その他の滑剤である。ステアリン酸塩の場合には、BSE汚染に対する関心が高いため、非ウシ誘導源のものが好まれる。
【0037】
第2型のパルス
急速放出に続き、ラグタイムを提供するように設計されたパルスは、先行技術では遅延放出として一般に引用されている。先行技術においてもっとも普通の成功したこのパルスの型の例は、腸溶放出剤形である。腸溶コーティングは酸不溶コーティングからのpH依存性放出で胃では放出が起こらず小腸に入って放出が行われるものである。体内での放出時間と位置は、腸溶ポリマーの性質(すなわちポリマーが溶解するpHおよびそれが適用される厚み)により制御される。より厚いポリマーコーティングは溶解に時間を要し、またより小さな厚みの面積にコーティングされた同じポリマーフィルムよりも遅れて放出することになる。先行技術の腸溶剤形は胃からのパルス放出を提供せず、むしろ酸耐性ポリマーを溶解するのに十分なpHに到達するまでに、まず、胃から出てしまう筈である。胃を出るプロセスは、本出願で初めて図1でグラフにより記載された「パルス崩壊」として知られる現象を生じる。
【0038】
胃からの遅延放出パルスを提供するためには、pH非依存性または時間依存性メカニズムが必要となる。この必要性に加えて、パルスまたは剤形あるいは剤形の一部は胃内で保持されねばならず、すなわちラグタイムおよび急速放出が達成できるまで胃内保持が必要となる。放出の開始後、放出薬剤は吸収のために胃腸管のより遠位の領域まで移動が自由になる。従って、これに要件両方を達成することなしに、a)時間依存性放出および、b)胃内領域から開始する胃内保持、遅延放出が起こらないことが見られる。先行技術では、これまでこのことは考慮されなかったと出願人は確信する。
【0039】
pH非依存性または時間依存性遅延放出プロファイルを達成する手段は、「パルス型薬剤送達システム:論評」AVゴトスカー,AMジョーシャイおよびNHジョーシャイ,Drug Delivery Technology,2004年6月、4巻、5号に掲載されたように、当業者にとっては公知であり、その開示はその全体を引用してここに組み込まれている。これらの方法は、典型的にはある時間期間にわたり溶解または侵食する;酵素,細菌,化学または時間にわたるフィルム分解の他の形態に依存する;または剤形のコアに液が浸透することを可能にし、形態に依存する;または剤形のコアに液が浸透することを可能にし、かくしてある時間期間後にはフィルムの破滅的破損を生じる浸透または泡起あるいは膨潤からの内圧を創出する典型的には半透性フィルムである膨潤破裂コーティングシステムであるコーティングの使用を含む。アクリルポリマーを利用するこのような方法の例は、欧州特許0436370B1号、合衆国特許5,395628号,および合衆国特許6,878,387号に記載され、後2者の開示はその全体を引用してここに組み込まれている。他のシステムは、プラグが発射されないように十分な力がプラグに適用されるまで活性薬剤の放出を許さないプラグを使用するものである。従来の技術で考慮されなかった本発明の重要な見地は、同じく胃内保持にそのようなpH非依存性または時間依存性システムが必要であるということである。
【0040】
遅延放出のためのpH非依存性システムを達成するよう設計されたコーティングの適用は、従来のコーティング技術、例えばパンコーターまたは流動床コーターの使用、静電蒸着、マイクロカプセル化、噴霧乾燥、噴霧凝結または当業者に公知の他の噴霧またはコーティングシステムなどを通じて行われる。望ましい方法はウルスターカラムまたはパンコーターでの溶媒コーティングである。より望ましい方法は所謂乾燥コーティングプロセスまたはコアインコアコーティングプロセスであり、ここで乾燥コーティングは錠剤プレスに圧縮を与えることでコア基質に適用される。インナーコアの配置に関し、能動的配置メカニズムを持ったものに利用できるコアインコア錠剤プレスは、より良いものであると見做されている。もっとも望ましいものは、流動床ウルスターカラムまたはコーティングパンでの水性コーティング工法である。
【0041】
急速放出に続くラグタイムを達成するために、粒子径が約1mm以下の微粒子のものが使用できる。より望ましい基質は、押出1および球状化コア粒子または径1−6mmの錠剤であるミニ粒子である。複数のこれら微粒子またはミニ粒子が望ましい用量を形成する。もっとも望ましいものは、経7mmまたはそれ以上である大型コア粒子であり、サイズ排除手段により胃内保持を可能にする。径13mmより大きいサイズ排除による胃内保持ではより長く保持されるであろうし、最長である径約19mm以上の錠剤は最長時間保持されるであろう。標準pH依存性腸溶コーティング錠剤を利用する出願人の行った臨床シンチグラフィー研究では、最長径で約19mm以上の錠剤は、摂食状態で最低6時間もの間胃内で保持されることを示している。6時間の保持時間は、3時間離れた3個の異なるパルス(すなわち0,3,および6時間)または2時間毎の4個の異なるパルス(すなわち0,2,4,6)の開始の時間間隔を可能にする。これは、吸収ウインドー上の単一位置からパルス間の決まった間隔をあけを提供することで、各パルスが最初のパルスとほぼ同じように吸収され得ることでパルス型放出を達成するという先行技術の手段を上回る著しい改善を示すものである。これは遅れて達成できるTmaxより優れた全体的生物活性利用能、および最適PKプロファイルパルス性に導くものとなる。
【0042】
サイズ排除で胃に保持されないより小さな粒子には、他の方法が必要とされる。これらの方法は、前記引用例に記載されており、バイオ接着、密度操作(すなわち浮遊剤形または高密度剤形)より成る。望ましい方法は、pH非依存性、またはpH依存性機能コーティングを有するバイオ接着剤を適切な基質へのコーティングとして適用することである。ここで指摘しなければならないのは、急速放出を維持することの重要性は、それがこのパルスの第2型の放出速度を事実上減少させないように、バイオ接着剤を使用するということである。
【0043】
選択肢として、pH依存性コーティングも使用することができる。この場合、バイオ接着コーティングは、pH依存性ポリマーのトリガー点以下のpHで胃内または上部胃腸管内で腸溶被覆基質を保持するように機能し、かくしてパルスの明らかなラグタイムを増加させる。pH依存性バイオ接着パルスシステムの場合、pH依存性ポリマーは全てペレットに対して同じであることもあり、異なる場合もある。pH依存性ポリマーがすべてのペレットに対し同一である場合には、パルスラグタイムの区分はバイオ接着剤の量、バイオ接着剤の型、およびバイオ接着コーティングの形成で利用されるフィルム形成体/バインダーの型により達成される。pH依存性ポリマーが同一でない(すなわち、各パルスのpH依存性ポリマーが異なったpHで溶解する)場合には、バイオ接着コーティングは、平易な従来の先行技術によるpH依存性ペレッとから達成できるパルスラグタイムの区分を延長するであろう。
【0044】
この第2パルス型のコアを産生するために、各種の加工技術を利用することができ、それらは一般に即時放出「パルス」を産生するために記載されたような同じ手順に従う。望ましい方法は、活性薬剤とバインダーの湿式造粒、それに続いてコアに必要とされる錠剤分解剤などの何れかの膨潤剤の外部追加である。より望ましい方法は、クロスカルメロースナトリウム、でんぷんペースト、およびL−HPCなどの湿潤および乾燥サイクル後に、その膨潤性を保持する活性バインダーと膨潤剤を用いる湿式造粒技術である。ラグタイム後の急速放出のために、コアを産生するもっとも望ましい方法は、直接圧縮、スラギング、ローラー圧縮固化などの乾式法、または膨潤の型を限定しない造粒化技術に基づく有機溶媒、あるいはコアに使用することのできるペレット分解剤などの方法である。
【0045】
第3型のパルス
最初のラグタイム後の急速放出が望ましくない場合には、分解剤は必要ではない。急速放出DRパルスのための前記と同じ製造法が、ラグタイム、次いで移動放出を示す遅延放出パルスのために使用される。分解剤に代えて、持続または制御放出剤が、製剤の溶解性、コアの融解、あるいは使用されるpH非依存方法に基づいて代替される。放出を緩やかにする適切な薬剤は、当業者に公知の親水性ポリマー、すなわち高分子量のヒドロキシプロピルセルロース、高分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロース、高分子量のポリオキシエチレン、でんぷん、高分子量のカルボキシビニルポリマー、ポリアクリル系ポリマー、ステアリン酸スクロース、その他親水性ポリマー、とりわけ活性放出速度が拡散速度論の形態により制御される半透性フィルムをゲル化し、または構成する高分子量を持つものを含む。多くの場合、またとりわけ水溶性に優れた活性成分を含む微細粒子または多粒子構造の場合には、親水性ポリマーは、放出を十分に遅らせることはないであろう。この場合には、放出速度を更に緩やかにするために疎水性物質がコア基質に加えられる。疎水性物質の例は、不溶ポリマー、すなわちエチルセルロース、酢酸セルロース、メタクリル系ポリマーおよびコポリマーシステムなどである。ろうや油性半固体などの他の疎水性物質も、当業者に公知である従来の方法に従って使用される。望ましい疎水性ろうおよび半固体は、必ずしもそれに限定されないが、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ベヘン酸グリセリル、微晶質ろう、カルナウバろう、白蜂ろう、ジステアリン酸スクロール、セチルアルコール、ジオレイン酸グリセリル、脂肪酸のグリセロールエステル、ラウリン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、ステアリン酸、および他の疎水性ろうおよび半固体を含む。
【0046】
活性剤の放出を緩めるためのもっとも好ましいポリマーまたはろうは、バイオ接着剤としての機能を提供するものであり、モノオレイン酸グリセリル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸、アルギン酸ナトリウム、ポリカーボフィル、タガカント、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、無水コマレイン酸ポリメチルビニルエーテル、キトー酸、その他当業者に公知のものなどである。このようにバイオ接着剤は活性薬剤の放出を十二分に緩めると共に、胃内保持を達成するための手段をも提供する。これはとりわけサイズ排除により胃内保持の恩恵を持たない多粒子または微細粒子システムで有用である。バイオ接着剤はコアの基質内に組み込まれるか、または既に記載され当業者に公知である方法により図7Aおよび図7Bでそれぞれ示されるように、フィルムコーティングとしてコアの外側に適用される。
【0047】
より望ましい処方においては、ラグの後の放出速度はpH非依存性メカニズムの設計により純粋に制御可能である。例えはpH非依存性ラグタイムが破砕可能コーティングの使用で達成される場合には、pH非依存性コーティング破砕がフィルムからの活性薬剤の放出速度に影響する範囲、すなわち劇的な破裂は急速放出に導くことにより、一方、フィルムの小さな裂け目または欠損はより制御された放出速度に導びかれることであろう。これは通常溶解性フィルム形成体または添加物の非溶解性のものとの比率を制御することで影響される。例えば、ヒプロメロース2910:エチルセルロース10の1:1の比率を含むフィルムは、ヒプロメロース2910:エチルセルロース1:2の比率を持つフィルムよりも早く放出する。この比率、フィルム厚、およびフィルムに使用する添加物の型は、放出速度とラグタイムに影響する。
【0048】
望ましい実施例において、バイオ接着性成分と組み合わせたpH非依存性コーティングは、放出を緩やかにすることと関連して作用する。pH依存性コーティングがバイオ接着性成分を含むコア基質に適用されるか、またはバイオ接着性コーティングがコーティングあるいはpH非依存性コーティングの最上部の層として適用されるかのいずれかである。
【0049】
浸透性剤形も、本発明の第3パルスでの使用に適している。限定されないこのような剤形の例は、合衆国特許番号4,765,989号および同4,327,725号での開示で見出され、その開示は全体を引用例としてここに組み込まれている。これらの剤形は、合衆国特許4,765,989号の図9および図11で示されるように、ラグタイムに続く持続放出を提示する。これらの特許は本発明のP3型(第3型)成分に適した浸透性錠剤の例を含んでおり、その錠剤の面積が十分に胃内で保持されることを想定している。
【0050】
第4型のパルス
本発明で想定されるパルス放出の第4型は、小腸または結腸での吸収に対し、胃から活性成分の最低約50%を放出する持続放出または制御放出ペレットである。
【0051】
前に記載の「パルス」の第2型および第3型と同じく、この「パルス」の第4型には2個の別個の要件に合致しする必要がある。第一の要件はは、パルスが胃腸管のもう一つの部分での吸収のために、胃腸管の二つのの箇所から放出されねばならないことである。かくして胃内保持または上部腸内保持がなされなければならない。第4パルスの第2の要件は、持続放出特性である。「パルス」の第4型は約15分以上のラグタイムを持たず、一般に活性成分の80%を約1時間半以上かけて送達する。望ましくはラグタイムは約10分以下であり、放出は約4時間以上にわたる。より望ましくはラグタイムは約5分以下であり、放出は約6時間以上維持される。
【0052】
最長面積約19mm以上の大型粒子を有するシステムでは、胃内保持を達成する手段は主として幽門部のサイズ排除メカニズムにより行われるであろう。これらの剤形は通常硬い非腐食性である錠剤またはカプセルであり、あるいはそれらは処方された放出速度で薬理活性剤を徐々に放出する膨潤システムであることもある。剤形は剤形の保持を高めるために、典型的には摂食状態で投与される。ここで使用されるように「摂食状態」での投与は、食事の約30分前から食後1時間以内の間の時間に剤形を提供することを意味する。持続放出でのこの種のサイズ排除剤形を達成するためいくつかの方法論が、先行技術で記載されている。胃内保持放出プロファイルを産出するために、本発明で記載された少なくとも2個の他の型のパルスシステムに関連したこの型の剤形の利用については、先行技術では考慮されていない。約19mm以上の望ましい剤形は、胃内保持の要件(すなわち形状の十分な大きさと硬さ)に合致する従来型の制御放出錠剤またはカプセルである。望ましい剤形は、胃腸管の影響力の下で十分に放出速度を制御でき、かつ必要とされる硬さを維持できるコーティングを持つものであり、そのような剤形は、浸透原理よりもむしろ拡散により作用する初歩的浸透システムまたは他の浸透あるいは持続放出被覆錠剤を含み、前記略述した第4型の放出要件に合致するものである。
【0053】
これらの剤形は当業者に公知の制御放出技術を用いて製作される。ニューヨーク、マーセル デッカー出版、2000年、DLバイズ編、「薬剤制御放出技術のハンドブック」を参照されたい。但し本書はある最小サイズ用に設計され、またその最小サイズを約4時間以上維持するものである点を除く。浸透システムは一般に活性薬剤を含むコア錠剤を作り、補助剤、とりわけ必要とされる溶解補助剤を錠剤化し、そのコアを酢酸セルロースなどの半透膜でコーティングすることで製作される。孔部が機械的またはレーザー穿孔によるか、または半透膜に組み込まれた溶解孔形成成分を利用するin situ法のいずれかにより半透膜に形成される。この孔部は、平衡浸透圧を維持しようとしてコアの溶解内容物をゆっくり「押し出す」ことで錠剤のコア内での浸透圧を軽減することを可能にする。拡散膜システムは、半透膜がコーティングとして利用されないことを除き同様に形成される。代わりに活性薬剤を十分に浸透できるコーティングが利用され、フィルムの両側での到達濃度平衡を維持しようとするフィルムコーティングを通じて活性薬剤の拡散により放出が制御される。浸透または拡散膜が十分なサイズと硬さを維持する限りにおいて、胃腸管のより遠位部での吸収のために薬理活性剤を放出しながら胃内でそれは保持される。
【0054】
本発明の第4パルスでの使用に適した浸透性剤形の限定されない例は、合衆国特許番号6,110,498号および同6,838,093号で見出され、その開示は全体を引用例としてここに組み込まれている。これらの浸透性剤形は最小の遅れを持つ持続放出を提示する。合衆国特許番号6,838,093で開示されたいくつかの剤形は、一般に浸透性剤形で得られるより一般的なゼロオーダー放出プロファイルとは逆に、第1次オーダー放出プロファイルを擬態するよう特に設計されている。この種の剤形は十分大きな径または長軸面積で製作される場合には、胃内に保持され長期にりた持続放出を提供するものとなる。
【0055】
サイズ排除基準に基づき胃内で維持されない剤形(すなわち約19mmよりも小さいもの)は、胃内保持を達成するために他の方法に依存する必要がある(これらの方法のいくつかは、前記記載の通りである)。より小さな粒子の胃内保持を達成する望ましい方法は、胃のひだおよび空腔部に剤形を留まらせる高密度物質の使用によるものである。より望ましい方法は胃内保持を達成するために浮遊または浮動剤形を利用することである。サイズ排除方法が利用できない場合、もっともの望ましい胃内保持を達成する方法は、バイオ接着法である。
【0056】
高密度または低密度浮遊パルス剤形に関し、剤形の密度を変性する高密度または浮遊物質の追加で剤形を製作するために、前に記載の標準方法を利用することができる。高密度剤形は、高密度物質の剤形マトリックスへの追加により達成される。これらの物資は、金属、金属酸化物、および剤形の密度を著しく増加するように設計されたその他の高密度物質を含む。この技術の欠点は、密度の著しい増加を行うために密度増強物質を多量に必要とするということである。これは本方法の使用を主として低用量から普通用量の利用に制限するものとなる。同様の制限は剤形の浮遊型のものにも適用され、ここでは極めて低い密度粒子が胃内容物の表面で浮遊するという意図の下で製作される。化学ガス生産(泡立ち)手段が利用されている場合、相対的に低い不活性成分の追加で浮遊を達成することができる。泡立ちアプローチの欠点は、加工と最終剤形が湿度に感受性であるため、泡立ち反応を予定より早く開始させ得ることである。
【0057】
バイオ接着剤の剤形への組み込みは、これまでに議論された。ラグタイムなしで持続放出を達成する場合、バイオ接着剤は、二元的機能性を提供する。バイオ接着剤は、剤形に胃内保持を提供し、また多くの場合、この型の「パルス」に必要とされる持続放出性を提供する。望ましいバイオ接着物質はこれまでに開示されてきている。バイオ接着物質を組み込む望ましい手段も前に開示された。要約すると、バイオ接着物質はこの「パルス」を仕上げるためにコアマトリックスに組み込まれ、または前記物質はこのパルスの外部にコーティングとして適用され、あるいは1個またはそれ以上のバイオ接着物質がコアマトリクスおよびコーティングにより外部に組み込まれる。
【0058】
バイオ接着剤に加えて、この「パルス」の生産に有用な成分は、前に記載しまた当業者に公知である親水性ポリマーおよび疎水性成分などの制御放出剤を含む。臨床PKおよびPD目標を達成するのに必要とされる放出を高めまた遅らせるように設計された他の成分も含まれる。これらは界面活性剤、脂肪酸、脂肪アルコール、およびin situでエマルジョンまたはマイクロエマルジョンを形成する成分の組み合わせなどのような溶解性エンハンサーまたは浸透性エンハンサーである。
【0059】
複合剤形設計
4個の個別パルス型につき記載したので、改良された薬物動態パルス型プロファイルを提供するように、完成製品はどのように設計されるかを記載することが有益である。下記の限定されない例は、本発明がどのようにして完成製品に作り上げられるかのいくつかの方法を説明することを意図したものである。各パルスがラグタイムまたは放出速度を異なるものにできる場合には、4種の異なる型のパルスを組み合わせると無限の方法があることを当業者は察知するであろう。
【0060】
一般に完成剤形では、各活性薬剤はパルスの第1型と第4型のいずれか1個のみを持つが、第2型および第3型のパルスの多くのバージョンを含むことができる。その理由は、これらのパルスがいずれもラグタイムで異なり、基本的にパルスの一般的分類内で新しい型のパルスを提供するためである。更にパルスの第3型もラグタイム後に放出速度を異なるものとするため、完成剤型の設計により多くの選択肢と柔軟性を提供する。1個以上の活性薬剤が送達される場合、各薬剤はパルスの第1型および第4型の一つ、および第2および第3型の複合物を含むことができる。各活性薬剤のパルスは、ビード、ペレット、粉末、錠剤などの別の剤形であり、または活性薬剤は両薬剤(すなわち複合パルス)を放出する単一剤形に組合される。複合パルスから放出される場合には、両薬剤が同じラグタイムと放出速度を持つ必要はなく、実際に薬剤間の溶解度と浸透度の差は、多分異なる放出特性と吸収特性に導くものとなるであろう。
【0061】
発明者により想定された剤形は特異的な例を提供する前に、剤形と可能なパルス型組合せを記載するため用語法を展開することが有用である。想定パルスオーダーはパルス用語法の使用で説明することができ、ここで第1型パルスはP,および第2型のパルスはP2L1として引用され、L1はL2より短い第1ラグタイムを示し、L2はL3よりも短いラグタイムを示す、などである。第3型のパルスはP3L2R1と示され、ここでL1はL2ラグタイムより短い第1ラグタイムを示し、L2はL3ラグタイムよりも短く、またここでR1はR3より速いR2よりも速い放出速度を示す、等であり、第4型パルスはPと示される。第2型および第3型のパルスにとって、ラグタイム表記法は、各パルス型のラグタイムが他のパルス型との関係でどこに存在するかを示すものとなる。例えばP2L1とP3L1R1とは同じラグタイムを持ち、P2L1とP3L1R1はシステム内でパルスの第2型がパルスの第3型よりも長いラグタイムを持つ。第3型および第4型のパルスにとって、放出速度は当業者に利用可能ないずれかの型のものであり、このような速度は、ゼロまたは第1オーダー;ヴァイブルによるもの;即時および持続放出プロファイルの組合せであり得る、所謂二相性放出パターンなどの放出ファイルの組合せまたはハイブリッド型、あるいは各種オーダー放出速度の組合せ、といして一般に記載されている。
【0062】
次いで、P2L12L2型の3パルスシステムは、第1型の即時放出パルスとそれぞれ異なるラグタイムを持つ第2型の2個のパルスを持つ3パルスシステムを示す。この用語法を用いることにより、本発明の下記のパルス型システムを正確に描写することができるが、それに限定されるものではない。すなわちP2L12L2,P2L13L1R1,P2L13L2R1,P2L1,P3L1R13L2R1,P3L1R13L1R2,P3L1R1,P2L12L2,P2L13L1R1,P2L13L2R13L1R2,P3L1R12L2,P3L1R12L2を含む。
【0063】
3個の別のパルスを持つ完成剤形を創るために、下記の設計と方法とを発明者は考慮した。サイズ排除により胃内に保持されないコアユニットに対しては、一般の手続きはまず各パルスのコアを製作することである。一実施例において、各パルスのコアは同一であり、急速放出パルスである。これらのコアはパルスの第1型、即時放出パルスすなわちP1の要件に合致し、この容量で完成剤形に使用することができる。第2パルスを作るために、コアは先行技術で公知であり、これまでに記載したpH非依存性コーティングポリマーシステムで被覆される。この第2パルスに前に記載したバイオ接着性コーティング層が加えられる。バイオ接着性層は、それが望ましい胃内保持を提供し、また同じにラグタイム後にパルスの放出速度を落とすことのないように適用される。この第2パルスは定められたラグタイムを与え、前記与えられたパルスの第2型の要件に基づき急速放出を提供し、またP2L1と表示される。第3パルスは、適用されたpH非依存性コーティングが第2パルスよりも長いラグタイムを創り出すことを除き、第2パルスと同様の方法で製作される。第2パルスについては、バイオ接着性コーティングは、必要とされる胃内保持を提供し、放出速度をパルスの第2型の要件に合せるようなやり方で適用される。このパルスは次いで我々の用語法でP2L2と表示される。要約すれば、発明者は1個の即時放出パルス(1型パルスまたはIRパルス)と2個の異なるラグタイム後に急速放出する2個の遅延放出パルス(前に記載のパルスの第2型2個)、全体として3個の異なるパルスを持つP2L12L2型の剤形を設計した。更なるパルス発生を実行するたけに、追加のパルスを剤形に加えられることが直ちに認識されかつ熟考されるであろう。
【0064】
更に前記の剤形の2個の遅延パルス全体または部分的に前に記載の第3型パルスで代替できることも即座に認識され考慮されるであろう。従って、IRパルスの後1個または2個の前記第2または第3型のパルスが続き、発明者の用語法で示されるパルス型剤形で、第3型パルスが1個のみの場合は、P2L13L1R1またはP2L13L2R1あるいはP2L23L1R1、第3型パルスが2個の場合は、P3L1R13L1R2またはP3L1R13L2R1あるいはP3L1R13L2R2を生成する。選択肢として、第1型のパルスすなわちIRパルスが除かれ、第2,第3,第4型の追加パルスで代替されることもある。更に、パルスの1個が前に記載の第4型のパルスで代替されることもある。第3型または第4型のパルスに対しては、バイオ接着剤がコアのマトリクスに組み込まれることもあり、また前記の通りパルスの外部にコーティングとして適用させることも可能である。
【0065】
個々のパルス剤形を単一の複合ユニットに組み合わせるために、当業者に公知の混合および充填技術を利用する。混合のための望ましい方法は、混合されるバッチ重量を適切に加減するブレンダー内でタンブル混合または対流混合である。望ましいブレンダーはVブレンダー、スラントコーン・プレンダー・ビン・ブレンダーまたはリボンブレンダーであり、当業者に公知のパターソン・ケリー、エルビー・ベーレ、ジェネラル・エクイップメント マニファクチャリング・カンパニー(GEMCO)、ホバート、リトルフォード・デイなどで製造されたものである。完成剤形に充填する前にパルスの混合が均一になるように混合時間を十分に取らねばならない。均一に混合が行われた後、パルスを完成剤形に充填することができる。これは錠剤、カプセル、サシェット、ストロー、アンプル、びん、バイアル、またはその他の薬理許容容器あるいはパッケージデザインであることができる。望ましい充填設備は、錠剤化される混合物のサイズを適切に仕上げる錠剤プレスを含む。一般の錠剤製造業者は、エリザベス−ハタ、コルシュ、IMA、セジョン、キクスイ、フェット、ストークス、コートイ、キー、その他である。胃内保持のサイズに十分でないコアは、更にカプセル、サシェット、アンプル、バイアル等にパッケージされる必要がある。このような充填を達成するための機械が製薬業界で一般に利用できる。このような機械は多重カプセルの充填を扱うだけでなく、典型的にそれは多重粒子微小粒子形成も取扱う。このような機械を提供するのに利用できる機械と機械メーカーの限定されない例は、MG2から利用できるカプセル封入機およびポーチ充填機、IMAから利用できるカプセル封入機およびポーチ充填機、ボッシュから利用できるH&Kカプセル充填機、およびコーバー−メディパックから利用できるポーチ充填機などである。多重剤形に充填する望ましい方法は、多重成分充填を取扱うことのできる機械で個別パルス成分を充填することで混合の要件を避けることである。望ましい機械は6個までの異なるパルス用MG2ヒューチュラ・アンド・プラネータカプセル封入機、3個までのことなるパルス用IMAザネージカプセルに封入機、4個までまたはそれ以上の異なるパルス用のMG2,IMA,およびコーバー−メディパックによるポーチ充填機である。
【0066】
サイズ排除により胃内保持を受ける本発明の完成剤形を特異的に検討する際に、前記用語法を利用することにしたので、発明者は下記の件:すなわち、剤形が食事と共に投与される、剤形が19mm以上の一面を持った大型硬質単一ユニットより成る非サイズ排除胃内保持剤形に対し、これまでに記述された同じ用語法のパルス型剤形、を想定する。本剤形の望ましい実施例は、層がパンコーティング、流動床底部またはトップ噴霧コーティング、電気蒸着、コア錠剤化技術でのコアによる固体コーティングまたは他の方法などの当業者に公知であるコーティング技術により層に適用される多層錠剤である。錠剤の層は、剤形の外側から中心部に向けて溶解し、必要なパルスを各層から提供する。このようにして剤形の各連続内部層のラグタイムは、それまでの外部層に等しいかまたは外部層よりおそくならねばならない。このような製品は図5で示される。
【0067】
実施の際には、剤形は患者が摂食状態に与えられ、錠剤は胃内に保持されるであろう。錠剤の外層は直ちにP1で放出を開始し、選択肢として第1パルスは除去され、または第1パルスは第4型のパルスP4で代替されている。第1内部層は次いであるラグタイムL1の後、胃から第2または第3型のいずれかである第2パルスを放出する。この第1内部層は次いでパルス用語法のP2L1またはP3L1R1あるいはP3L1R2を持つ。次のもっとも内部の層は次いでもう一つのラグタイムL2の後、胃からその容量の放出を開始する。既に確立された用語法を用いて、これらのパルスはP2L2またはP3L2R1あるいはP3L2R2と表示される。連続内部層パルスは胃内保持が維持される限り加えられることが認識されよう。
【0068】
更に発明者により想到されたことは、いずれかのパルス、とりわけサイズ排除錠剤剤形での最終パルスは、現存するpH依存性剤形または更に本発明の剤形によって達成されるものよりも長い追加ラグタイムを提供できる従来のpH依存性パルスと併用した前記の型のパルスより成る、ということである。
【0069】
本発明のサイズ排除剤形は、従来の薬剤加工設備と成分を使用して製造される。まず適切な大きさのコアが用意され、望ましくはこれは長尺が19mmまたはそれ以上の長楕円またはフットボール形の錠剤である。コア錠剤は即時放出錠剤または持続放出コアのいずれかである。これらの目的に適した成分は前記の通りである。選択肢として、コア錠剤は、錠剤のマトリックスにまたはコア錠剤の外部に適用されるコーティングとして、バイオ接着剤実体を含むことができる。更にコア錠剤は、バイオ接着剤ありまたは無しで、pH非依存性またはpH依存性パルスなどの追加パルスも含むことができる。コア錠剤は、FDA不活性成分データベースで許容される水準で、標準成分を用いる標準薬剤加工技術により製造される。
【0070】
錠剤を製造するステップは、いくつかの優れた文献に記載されており、その一つはレミントンの「薬剤化学」である。一般に1)構成成分の適切な流動可能粉体造粒の生産、2)錠剤分解物質および滑剤などの必要な錠剤化補助剤の追加、および3)粉体混合物の錠剤プレスでの圧縮の3ステップがある。直接圧縮、湿式または乾式造粒化、またはスラッギングを含め、流動可能粉体造粒を生産するのに利用できる多くの方法がある。望ましい方法は、ナイロ、グラット、コレット、グラールまたはベクターなどの販売業者により提供される上下動造粒機を持つ湿式高剪断造粒法である。より望ましい方法は、前に記載のタンブルまたはパドル型ミキサーを使用する直接圧縮によるものである。活性剤と他の成分の適切な混合が行われた後、最終混合物は一般的には分解補助剤と錠剤用滑剤が加えられることが必要とされる。このステップは通常タンブルまたはパドルブレンダーで行われる。次いで最終混合物は適当なサイズと形状の錠剤ポンチを用いて錠剤プレスで圧縮される。
【0071】
コア錠剤は次いでpH非依存性フィルムコーティングで被覆される。このコーティングは、次のもっとも外部のpH非依存性コーティングのラグタイムよりも長いまたは同等の望ましいラグタイムを提供するように処方される。このコーティングからの放出速度は第2型のパルス用急速放出または第3型パルス用延長放出のいずれかである。異なるラグタイムおよび放出速度を達成する手段は、適当なパルス部分で前に議論された通りである。コーティングは、パンコーター、流動床コーター、電気蒸着、またはコア錠剤プレスでコアを使用する乾式コーティングにより適用される。適当なパンコーター販売業者は、オハラ テクノロジーズ、トーマス・エンジニアリング、グラット、ドライアム、その他である。流動床コーティングは、トップスプレーまたはボトムスプレー技術が使用されるが、流動床コーティング設備を販売している中でもとりわけグラットから利用できるHSカーラー、またはナイロから利用できるプレンジョンコーターTM、ベクター、IMAおよびオハラ テクノロジーズからのものを使用している場合には、ボトムスプレーがより有効である。電気蒸着技術はフォークスおよび他の専門コーティング会社から利用できる。コア錠剤プレス販売業者は、コルシュ、IMA、エリザベス・ハタ、コートイ、その他である。
【0072】
最初のpH非依存性または時間依存性コーティングから外側へ拡張するために、適用される次のコーティングは次のパルスを提供するための活性剤層となる。活性剤は前に記載の被覆コアの外部に層形成される。層形成は、機能性フィルムコーティングをコア錠剤に適用するために使用する方法に類似したコーティングメカニズムによるものである。この活性剤の次の層が適用されると、機能性pH非依存性または時間依存性フィルムコーティングのもう一つの層が適用される。もとのフィルムコーティングが適用されたのと同じやり方でそれが適用される。活性剤の次のもう一つの層が適用され、活性および機能性コーティングを交互する工程は、望ましい数のパルスを獲得するまで続けられる。
【0073】
最終外部活性剤コーティングは、即時放出、P型または持続放出、P型のコーティングである。持続放出型コーティングを達成するために、活性剤は放出制御賦形剤と混合されマトリックス型のコーティングとして適用され、または活性剤は即時放出層として層形成され、更に機能性放出制御コーティングが活性層に適用される。最後に錠剤の味覚をマスクするため、または錠剤に薬としての美観を与えるために、美的な非機能性コーティングが行われることも理解される。
【0074】
前記パルス投薬モードが、先行技術を上回る数多くの利点を提供することを当業者は直ちに評価するであろう。本発明の到来は、限定されたウインドーと前記開示された各種多様のパルスで送達される必要性に出会うこれら薬理活性剤が、伝統的に処方された通常1日3回乃至4回の投与に代えて1日1回乃至1日2回の投薬養生法で最終的に送達されることを可能にする。このような送達形態から恩恵を受ける疾病状態は、細菌性、ウイルス性または真菌性感染、ぜん息、関節炎、アレルギー性鼻炎、消化性潰瘍、胃食道逆流症、高コレステロール血症、癌、てんかん、注意力欠陥障害、機能亢進、うつ病、睡眠障害、季節性感情障害、糖尿病および心臓血管症を含む。本発明によりとりわけ恩恵を受けるものは、吸収用の狭いウインドーを持つために1日1回乃至2回の治療では制御されない薬剤である。更にパルス型または時間治療投薬養生から恩恵を受けるこれらの薬理活性剤は、先行技術によりこれまでの所、獲得されたことのないまた考慮されてもいなかった1日1回または1日2回の投薬でこのような投薬養生を提供する本発明の能力によりとりわけ恩恵を蒙ることになる。
【0075】
本発明は、生物学的または物理化学的であり得る各種の吸収障害に帰因する吸収限定ウインドーを持つものものとして知られる薬理活性剤に対する適用であり、またその吸収障害は必ずしもそれに限定されないが、不十分な溶解性、低い浸透性、飽和可能活性吸収、または担体媒介輸送などの流入メカニズムなどにも帰因する。更にある種のプロドラッグのように腸内代謝を経てその活性形態に変換される化合物も、前記および下記記載の本発明により有利に投与することができる。本発明は、活性輸送体の基質として知られ、または担体媒介吸収工程を受ける薬理活性剤に対する適用である。本発明は、吸収ウインドー以上に活性剤の放出を開始することによりすべてのこのような基質に対する適用できる。多くの抗感染薬および他の治療薬のこれまでの適用が限定吸収ウインドーを持つように決められてきたことを当業者は認識することであろう。望ましい実施例において、薬理活性剤は、活性輸送システムのための基質である。本発明の薬理活性剤が基質として作用する活性輸送体の限定されない例としては、PEPT1、PETT2、大型中性アミノ酸輸送体、有機腸イオン輸送体、モノカルボン酸輸送体、リン酸塩輸送体、その他当業者に公知の活性輸送体があげられる。本発明の望ましい活性剤は、PEPT1およびPETP2活性輸送体システムの基質となるものである。このような薬理活性剤の限定されない例として、抗生物質のベータラクタムクラス、ベータラクタムサブクラス(すなわちペニシリン、セファロスポリン、およびカルバペネムならびにその類似体)、バラシクロビル、ある種のACE阻害剤、ジペプチド、ペプチド擬態物、その他活性輸送システムのための基質としてまたは飽和可能吸収工程を持つものとして当業者に公知である薬理学的活性剤があげられる。
【0076】
本発明はまた、以下の限定されない抗感染症薬類に適用することができる:フルオロキノロンとその類似体、アミノグリコシドとその類似体、マクロライド/ケトライドとその類似体、テトラサイクリンとその類似体、オキサゾリジノンとその類似体、及びスルホンアミドとその類似体。以下のものは本発明に有用な抗生物質のさらなる限定されない例である:セファドロキシル、セファゾリン、セフジニル、セファレキシン、セファロチン、セファピリン、セファクロール、セフプロジル、セフラジン、セファマンドール、セフォニシド、セフォラニド、セフロキシム、セフロキシム アキセチル、セフィキシム、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフポドキシム プロキセチル、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフェピム、セフメタゾール、セフォテタン、セフォキシチン、ロラカルベフ、イミペネム、エリスロマイシン(及びエストレート、コハク酸、エチル酸、グルセプト酸、ラクトビオン酸、ステアリン酸等のエリスロマイシン塩)、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、トロレアンドマイシン、テリスロマイシン、ペニシリンV、ペニシリン塩及び複合体、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、アモキシシリン、アモキシシリン及びクラブラン酸カリウム、アンピシリン、バカンピシリン、カルベニシリン インダニル ナトリウム(及びカルベニシリンの他の塩)、メズロシリン、ピペラシリン、ピペラシリン及びタキソバクタム、チカルシリン、チカルシリン及びクラブラン酸カリウム、クリンダマイシン、リンコマイシン、バンコマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ノボビオシン、アミノサリチル酸、カプレオマイシン、サイクロセリン、エタンブトールHCl及び他の塩、エチオナミド、イソニアジド、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、モキシフロキサシン、塩酸モキシフロキサシン(及びモキシフロキサシンの他の塩)、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、ゲミフロキサシン メシラート(及びゲミフロキサシンの他の塩)、スルファシチン、スルファメラジン、スルファメタジン、スルファメチゾール、スルファサラジン、スルフィソキサゾール、スルファピニジン、スルファジアジン、スルファメトキサゾール、スルファピリジン、リネゾリド、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、オキシテトラサイクリン、ミノサイクリン、デメクロサイクリン、クロルテトラサイクリン、メトロニダゾール、メテナミン、ホスホマイシン、ニトロフラントイン、トリメトプリム、クロファジミン、トリモキサゾール、ペンタミジン、チゲサイクリン、及びトリメトレキサート。
【0077】
本発明はまた、以下の限定されない抗ウイルス剤のプロテアーゼ阻害剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(RTI)類及びその類似体、抗ウイルス剤の非ヌクレオシドRTI類及びその類似体、抗ウイルス剤のヌクレオチドRTI類及びその類似体、抗ウイルス剤のウイルス細胞阻害剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のウイルスインテグラーゼ阻害剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のウイルス/細胞融合及び細胞侵入の阻害剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のDNAポリメラーゼ阻害剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のDNA合成阻害剤類及びその類似体、抗ウイルス剤の免疫賦活剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のウイルス核酸放出阻害剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のノイラミニダーゼ阻害剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のヌクレオシド類似体抗ウイルス剤類及びその類似体、抗ウイルス剤のヒト化モノクローナル抗体類及びその類似体、ネオマイシン、アシクロビル、ガンシクロビル、シドフォビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、アタナザビル、サキナビル、インディナビル、ネルフィナビル、アバカビル、リトナビル、ロピナビル、ファムシクロビル、アデフォビル、エムトリシタビン、エファビレンツ、デラビルジン、ネビラピン、テノホビル、フマル酸テノホビルジソプロキシル(テイホビルのその他塩およびエステル)、オセルタミビル、ザナマビル、ジダノシン、ホスカネット、ジドブジン、ラミブジン、スタブジン、ヒドロキシウレア、エンフュービルチド、T−20、T−1249、PRO−542、SCH−351125、S−1360、インターフェロン、インターフェロン−α2b、インターフェロン−α2a、インターフェロン−アルファコン−1、フルマンチジン、アマンチジン、リバビリン、リバビリン及びインターフェロン−α2b、パリビズマブ、抗真菌剤のアゾール類、アゾールサブクラス、イミダゾール、トリアゾール、及びその類似体、抗真菌剤のアリラミン類及びその類似体、抗真菌剤のポリエン類及びその類似体、抗真菌剤のエチノカンジン類及びその類似体、イトラコナゾール、ミコナゾール、クロトリマゾール、ブトコナゾール、エコノゾール、スルコナゾール、オキシコナゾール、チオコナゾール、ビフォナゾール、クロコナゾール、フェンチコナゾール、イソコナゾール、オモコナゾール、テルコナゾール、ビブナゾール、ナフチフィン、ブテナフィン、ニスタチン、ナタマイシン、トルナフテート、ハロプロジン、ウンデシレン酸、クロロキシレノール、シクロピロックス、石炭酸フクシン、クリオキノール、塩酸メチルロザニリン、硫化セレン、ケトコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール、カスポファンギン、アニデュロファンギン、ミカファンギン、テルビナフィン、アンフォテリシン−b、フルシトシン、グリセオフルビン、エピラゾリドなどに適用することができる。
【0078】
本発明は、更にpHの増加で溶解度が減少するpH溶解プロファイルを提示する薬理活性剤に適用され、または低溶解度あるいはおそい溶解速度に起因する吸収ウインドーを持つ前記薬剤に適用される。これら薬剤の吸収ウインドー時間(すなわち吸収に利用できる時間)は、有効に制御放出システムの開発を可能にするために、最終的には十分に延長できるものである。このような化合物の限定されない例として、クラリスロマイシン、シプロフロキサシン、ケトコナゾール、アトバクオン、その他当業者に公知であるBCSクラスIIまたはIV化合物があげられる。
【0079】
低浸透性または他の飽和可能吸収プロセスなどのような浸透性限界に起因する限定された吸収ウインドーを提示する薬理活性剤は、本発明により恩恵をこうむるであろう。本発明は重要な吸収ウインドーまたは吸収ウインドーを定義する胃腸管のセグメントの上に剤形から活性剤を放出することにより、これらの化合物を効果的な制御放出送信システムに展開するための手段を提供する。活性剤はin vivoで高度に負荷され、そのためパラ細胞ルートで主として吸収される薬剤は本発明に特に適したものとなる。薬剤の限定されない例は、第四アンモニア化合物、ネオマイシン、アシクロビル、ガンシクロビル、イトラコナゾール、エピラジリド、ドキシサイクリン、ラニチジン、セミチジン、その他当業者に公知のその他BCSクラスIIIまたはIV化合物である。
【0080】
胃腸管の狭いウインドーセグメント内でのみ吸収される薬理活性剤に加えて、優れた吸収性を持つ化合物も本発明での使用に適しており、とりわけ前記十分に吸収される化合物が、よりパルス型の薬物動態プロファイル、または先行技術による従来の制御放出調合技術では達成されないプロファイルから治療上の恩恵を受ける場合がそれである。重要性を獲得しつつある薬剤療法の一つの分野は時間療法である。ここでの目標は、宿主動物の概日性リズムにおいて、または生物学的機能発揮の周期的パターンあるいは疾病状態の明示において、そうすることがもっとも有益である場合に、薬理活性剤を投与することである。この種の生物学的リズムを提示する疾病状態を当業者に公知であり、必ずしもそれに限定されないが、ぜん息、関節炎、注意力欠陥障害、高コレステロール血症、癌、心臓欠陥症、消化性潰瘍症、GERD、睡眠障害、うつ病、不安、その他を含む。
【0081】
時間療法および他の型の化学療法で有用な活性剤の例は、下記のクラスにより一般にグループ分けされた限定されない化合物を含む。薬理活性ペプチドおよびペプチド擬態物は、必ずしもそれに限定されないが、TRH、DDAVP、LHRH作動薬、LHRH拮抗薬、DADLE、メトケファミド、オキシトシン、インスリン様増殖因子、成長ホルモン放出因子、睡眠誘導ペプチド、オピエート拮抗薬、オピエート作動薬、DGAVP、ソマトスタチン、ペプチドT、バソアクティブインテスティナルポリペプチド、胃抑制ペプチド、コレシストキンおよびその活性断片、ガストリン放出ペプチド、ACTHおよびその類似体、エンケファリン、アミノペニシリン、シクロスポリン、EPO、およびその他を含む。薬理活性タンパク質は、必ずしもそれに限定されないが、成長ホルモン、イタンーフェロン、インターロイキン、カルシトニン、インスリン様増殖因子、インスリン、コロニー刺激因子、腫瘍抑制因子、トランスフォーミング増殖因子、上皮増殖因子、心房性ナトリウム尿排泄亢進因子、プロインスリン、神経成長因子、カルシトニン、トランスフォーミング増殖因子ベータ、およびグルカゴンを含む。他の例は、抗炎症薬、例えばフェニルブタゾン、インドメタシン、ナプロキセン、イブプロフェン、フルルビプロフェソ、ジクロフェナック、デキサメタゾン、オキサプロジン、プレドニソンおよびプレドニリロンなど;冠状動脈拡張薬、例えばトリ硝酸グリセリル、ジ硝酸イソソルバイド、およびテトラ硝酸ペンタエリスリトールなど;末梢血管拡張薬例えばシュウ酸ナフチドロフリル、シクランデレート、およびニコチン酸など;向精神薬およびまたは抗不安薬、例えばフルアゼパム、ジアゼパム、アミトリプタリン、ドキセピン、チオリダジン、トリフルペラジン、フルフェナジン、ピペロチアジン、ハロペリドール、塩酸マプロチリン、イミプレミン、クロラゼペート、エスタゾラム、ロラゼパム、アルプラゾラム、ブプロピオン、フルオキセチン、プスピロン、クロナゼパム、セルタリン、ゾルピデム、デスメチルイミプラミン、炭酸リチウム、硫酸リチウム、およびメチルフェニデートなど;中枢神経興奮剤、例えばイソプロテリノール、硫酸アンフェタミン、および塩酸アンフェタミンなどを含む。更なる例は、制酸剤、例えば三ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、オメプラゾール、およびニザチジンなど;胃腸鎮静薬、例えば臭化プロパンテリンおよびメトクロロプラミド;脳血管拡張薬、例えばソロクチジラム、シュー酸ナフチドロフリル、メシル酸コデルゴクリン、パパベリン、およびペントキシフィリンなど、抗アンギナ薬(特に狭心症、心筋梗塞等)、例えば硝酸アミル、二硝酸イソソルビド、テトラ硝酸ペンタエリストリール、ベラパミル、ニフェジピン、ジルチアゼム、および三硝酸グリセリルなど;心臓筋収縮薬、例えばジゴキシン、メジゴキシン、ジギトキシン、アムリノン、およびラナトシドCなど;抗アリスミクス薬、例えばベラパミル、ニフェジピン、ジルチアゼム、ジソピラミド、トシル酸ブレチリウム、硫酸キニジン、グルコン酸キニジン、およびプロカインアミドなど;抗高血圧薬、例えばメチルドパ、エプロサルタン、ロサルタン、イルベサルタン、レセルピン、バルサルタン、テルミサルタン、ヒドララジン、プロパノロール、ラベタロール、ソタロール、テラジシン、エナラプリル、リシノプリル、キナラプリル、ベナゼプリル、ラミプリル、クロニジン、フォシノプリル、フェロジピン、インモジピン、およびアムロジピンなど;血管収縮薬、例えばエルゴタミン、硫酸プロタミンおよびアミノカプロン酸、イプシロンなどの血液凝固性に影響を与える物質など;催眠薬、例えばジクロラルフェナゾン、ニトラゼパム、およびテマゼパムなど;制嘔吐剤、例えばクロルプロマジンおよびプロメタジンテオクレートなど;鎮痙剤、例えばバルプロ酸ナトリウム、フェニトインナトリウム、ジバルプレックスナトリウムおよびカルバマゼピンなど;神経筋薬、例えばデンストロレンナトリウムなど;血糖降下薬、例えばジアベネーゼ、インスリン、グリブリド、グリピジドおよびトログリタゾンなど;食欲抑制剤、例えばアスフェンテラミン、塩酸ジエチルプロピリオン、および塩酸フェンフルラミンなど;赤血球生成物質、例えば葉酸、グルコン酸カルシウム、および硫酸第一鉄など;抗ぜん息薬、例えばアミノフィリン、テオフィリン、硫酸オルシプレナリン、硫酸テルブタリン、アルブテロールなど、およびサルブタモール抗コレステロール薬、例えばロバスタチン、ジェムフィブロジル、ジムバスタチン、およびプラバスタチンなど;ベータ遮断薬、例えばアセブトロール、アルプレノロール、アテノロール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、オキシプレノロール、ピンドロール、およびプロパラノロールなど;抗腫瘍薬および免疫抑制薬、例えばアミノグルテチミド、アムサクリン、アザチオプリン、ビカルタミド、ビサントレイン、ブスルファン、カンプトテシン、シタラビン、クロラムブシル、シクロスポリン、ダカルバジン、エリプティシン、エストラムサチン、エトポシド、イリノテカン、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキセート、ミトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ミコフェノール酸モフェチル、ニルタミド、パクリタキセル、塩酸プロカルバジン、シロリムス、タクロリムス、クエン酸タモキシフェン、テニポシド、テストラクトン、塩酸トポテカン、およびクエン酸トレミフェンなどを含む。前記活性成分の例に加えて、本発明は更にその薬理許容塩の使用法およびそれらの組合せを考える。
【0082】
前記剤形が更に1個以上の活性剤より成り、また異なる活性剤がパルスのいずれかの型として前記剤形に組み込まれ得ることも認識されねばならない。異なる活性剤は、同じパルス型パターンで一緒に放出されることもあり、また個々のパルスプロファイルが活性剤の薬物動態学的必要性に従って、それぞれの活性を創出することもできる。
【0083】
以下本発明は、4個のパルス型それぞれがいかにして製作されたか、また多数のパルスプロファイルを持つ完成製品を産出するために、4個のパルス型がいかにして単一剤形に組み込まれたかを開示する実施例により記載されるであろう。
【0084】
実施例
実施例A−1 メトロペレット(P
メトロニダゾールのパルス1(P)送達のための剤形は以下の通り調製された。クレモフォアEL15g、ポビドンK25、60g、スクロース50gおよびコーンスターチ75gが水800g(固形分20%)に分散され、80−85℃で5分加熱された。均一なペーストが形成され、室温まで冷却された。生成ペーストは微粒子化メトロニダゾール500g、アビセルpH101、140g、L−HPC160gと共に粒状化された。造粒は0.8mmスクリーンを通して押出しされ、球状でペレットにされた。ペレットは、乾燥減量(LOD)で測定される含水量が3%以下になるまでオーブンで乾燥された。16メッシュスクリーンを通過し30メッシュスクリーンで保持されるペレットが、下記の組成で収集された。
【0085】
【表1】

【0086】
実施例A−2 メトロペレット(P2L1
実施例A−1から得られたペレットは、ラグタイムに続き薬剤の急速放出を達成するために2個の機能層で被覆された。水和した際に膨潤する「プッシュ」層が一度ラグタイムを通過すると薬剤の急速放出を行うために外部コーティングを破壊するのに役立つようにペレットに適用された。PVPとAc−Di−Solがイソプロパノールに分散され、50℃の入口温度と約40℃の排出温度を維持するのに十分なパラメーターで、ボトムスプレー流動床コーターを用いて固形分重量が40%増加するように500gのペレットに噴霧された。「プッシュ」層の後、設定された期間中溶解から内部薬剤コアを保護するために層が形成された。エトセル、メトセル、滑石、カボシルおよびTECが水溶性アルコール液に分散され、入口温度60℃と排出温度約45℃を維持するのに十分なパラメーターでボトムスプレー流動床コーターを用いて固形分重量が40%増加するように500gのペレットに噴霧された。コーティング液の組成は以下の通りである。
【0087】
【表2】

【0088】
実施例A−3 メトロペレット(P3L2R1
実施例A−1から得たペレットは、一定期間胃内保持と一度ペレットが胃から出ると薬剤の急速放出を達成するために、3個の機能層で被覆された。一度ペレットが胃を出ると、薬剤の急速放出を行うために外部コーティングを破壊するために役立つように、水和した際に膨潤する「プッシュ」層が適用された。HPCとAc−Di−Solがイソプロパノールに分散され、ボトムスプレー、流動床コーターを用いて固形分重量が40%増加するように500gのペレットに噴霧された。「プッシュ」層の後、胃内での溶解から内部薬剤コアを保護するために、腸溶ポリマー層が適用された。オイドラギットL30D−55分散液がTECと滑石と共に用意され、腸溶層はボトムスプレー流動床コーターを用いて固形分重量が20%増加するように、500gのペレットに適用された。腸溶層の後に、胃内で剤形保持を行えるように、ムコ接着層が適用された。エトセル、ポリオックスおよびGMOのエタノール内での分散液が用意され、ボトムスプレー流動床コーターを用いて固形分重量が20%増加するようにムコ接着層が500gのペレットに適用された。コーティング液の組成は以下の通りである。
【0089】
【表3】

【0090】
実施例A−4 メトロカプセル(P2L13L2R1
薬剤の第1パルス急速放出に続くラグタイム後の薬剤の第2パルス急速放出、続いてラグタイム後の第3パルス急速放出を行うために、メトロニダゾールの持続放出用のカプセルが調製された。実施例A−1,A−2およびA−3からのペレットが下記の組成に従ってカプセルに充填された。
【0091】
【表4】

【0092】
実施例B−1 アモキシペレット(P
アモキシシリンのパルス1(P)送達のための剤形は、以下の通り調製された。水136.5g、ポリオキシル35ひまし油6.5g、およびポビドンK30、13.0gを含む造粒液が調製された。三水化アモキシシリン598.0gが微晶質セルロース32.5gを加えられ、高剪断ミキサーで混合され、混合しながら前記造粒液を加えて湿式造粒された。湿式造粒物はドーム造粒機で押出された。延伸成形物はマルメライザーを使用して球状ペレットにされ、流動床ドライヤーで乾燥された。生成ペレットは20,30および40メッシュスクリーンを使用して仕上げられた。30および40メッシュスクリーンに保持されたペレットは収集され、下記の組成を含んでいた。
【0093】
【表5】

【0094】
実施例B−2 アモキシペレット(P2L1
胃腸管のpHが5.5以上である胃から一度ペレットが出ると、薬剤の急速放出を行えるように、実施例B−2からのペレットはpH依存性機能層で被覆された。腸溶ポリマー層が内部薬剤コアを胃内での溶解から保護するために適用された。オイドラギットL30D−55分散液がTECと滑石と共に用意され、腸溶ポリマー層はボトムスプレー流動層コーターを用いて固形分が20%増加するように500gのペレットに適用された。コーティング液の組成は以下の通りである。
【0095】
【表6】

【0096】
実施例B−3 アモキシペレット(P2L2
胃腸管のpHが6.5以上である胃から一度ペレットが出ると薬剤の急速放出を行えるように、実施例B−1からのペレットはpH依存性機能層で被覆された。腸溶ポリマー層が内部薬剤コアを胃内での溶解から保護するために適用された。アクオート分散液がTEC、滑石、およびSLSと共に用意され、腸溶ポリマー層はボトムスプレー流動床コーターを用いて固形分が30%増加するように500gのペレットに適用された。コーティング液の組成は以下の通りである。
【0097】
【表7】

【0098】
実施例B−4 アモキシペレット(P3L1R1
一度剤形が標的pHに到達すると、上部胃腸管での剤形の保持と続く持続放出を達成するために、実施例B−2からのペレットはムコ接着層で被覆された。ムコ接着分散液は、オイドラギットL100が溶解するまでオーバーヘッドミキサーでエタノールとオイドラギットL100を混合することで調製された。ポリオックスが200メッシュスクリーンでふるいにかけられ、それはエタノール/オイドラギットRL100溶液に加えられた。生成分散液はボトムスプレー流動床コーターを用いて固形分が25%増加するように500gのペレットに適用された。ムコ接着層が適用された後、12%のオパドリ水分散液が用意され、ボトムスプレー流動床コーターを用いて固形分が10%増加するように800gのペレットに噴霧された。40メッシュスクリーンに保持されたペレットが収集された。コーティング液の組成は以下の通りである。
【0099】
【表8】

【0100】
実施例B−5 アモキシペレット(P4R2
アモキシシリンの制御送達のための剤形は以下の通り調製された。まず三水化アモキシシリン2,000g、コンパクトグレードのものが、ポリオックスWSR301の1,520g、マヌコール400g、およびステアリン酸マグネシウム80gと共にVブレンダーで混合された。混合物は錠剤に圧縮され、次いで顆粒を産生するようにフィッツミルを用いて仕上げられた。顆粒は14および20メッシュスクリーンを用いてふるい切断された。20メッシュスクリーン保持された顆粒が収集され、下記の組成を有していた。
【0101】
【表9】

【0102】
実施例B−6 アモキシ錠剤(P2L24R1
薬剤の第1パルス急速放出、次いで薬剤の第2パルス持続放出、更に続いてラグタイム後の薬剤の第3パルス放出を達成するために、アモキシシリンの制御放出のため大型錠剤剤形が調製された。実施例B−3からのペレット532.1g、実施例B−5からのペレット919.2gおよび三水化アモキシシリン、コンパクトグレード344.8gが、VブレンダーでSMCC90の638g、PCP106.4g、Ac−Di−Sol、79.8gおよびステアリン酸マグネシウム39.9gと一緒に混合された。混合物は10mmだ円錠剤に圧縮され下記の組成を有していた。
【0103】
【表10】

【0104】
実施例B−7 アモキシ錠剤(P2L12L24R1
ラグタイム後の薬剤の第1パルス急速放出、次いでラグタイム後の薬剤の第2パルス持続放出、更に続いてラグタイム後の薬剤の第3パルス放出を達成するために、アモキシシリンの制御放出のための大型錠剤剤形が調製された。実施例B−6の錠剤が、後記実施例C−2のpH非依存性ポリマー層で被覆され、以下の構成を有していた。
【0105】
【表11】

【0106】
実施例B−8 アモキシ錠剤(P2L12L24R1
薬剤の第1パルス急速放出、次いでラグタイム後の薬剤の第2パルス急速放出およびラグタイム後の薬剤の第3パルス持続放出、更にまたラグタイム後の薬剤の第4パルス急速放出を達成するために、アモキシシリンの制御送達のための大型錠剤剤形が調製された。実施例B−7からの錠剤が、アモキシシリンを含む活性層で被覆された。後記実施例C−3のコーティング法がアモキシシリン活性層で重量52.9%の増加を適用するように使用された。コーティング組成は以下の通りである。
【0107】
【表12】

【0108】
実施例B−9 アモキシ錠剤(P2L13L1R1
薬剤の第1パルス急速放出、続けてラグタイム後の薬剤の第2パルス急速放出およびラグタイム後の第3パルス持続放出を達成するために、アモキシシリンの制御放出のために大型錠剤剤形が調製された。実施例B−2からのペレット449.6g、実施例B−4からのペレット824.3g、また三水化アモキシシリンコンパクトグレード344.8gがVブレンダーでSMCC90の438.2g、PVPの89.9g、Ac−Di−Solの67.4g、およびステアリン酸マグネシウムと一緒に混合された。混合物は10mmのだ円形錠剤に圧縮され、以下のような組成を有している。
【0109】
【表13】

【0110】
実施例B−10 アモキシ錠剤(P3L1R14R2
薬剤の第1パルス急速放出、次いでラグタイム後の薬剤の第2パルス持続放出、および薬剤の第3パルス持続放出を達成するために、アモキシシリンの制御送達のための大型錠剤剤形が調製された。実施例B−5からのペレット689.7g、実施例B−4からのペレット824.3g、三水化アモキシシリンコンパクトグレード344.8gが、VブレンダーでSMCC90の665.4g、PVP110.3g、Ac−Di−Solの82.8gおよびステアリン酸マグネシウム41.4gと一緒に混合された。混合物は10mmのだ円錠剤に圧縮され、以下のような組成を有している。
【0111】
【表14】

【0112】
実施例B−11 アモキシカプセル(P3L1R12L24R2
ラグタイム後の特異的放出速度での薬剤の第1パルス持続放出、次いでラグタイム後の薬剤の第2パルス急速放出、および薬剤の第3パルス持続放出を達成するために、アモキシシリンの制御送達のための複合ペレット剤形が調製された。各複合用量のために、実施例B−3からのペレット257.7mg、実施例B−4からのペレット340.0mg、および実施例B−5からのペレット379.3mgがカプセル00elに充填された。
【0113】
実施例C−1 セファ錠剤(P
セファレキシンのパルス1送達のための剤形が以下のように調製された。まずヒプロメロース2910、USP(メトセルE5プレミアムLV)162gが重量/重量比10%で純水に溶解された。セファレキシン(USP)粉末5,250gがミキサー造粒機にかけられ、ヒプロメロース溶液が混合中に徐々に加えられた。湿式造粒物が放出され、ミルを使用して仕上げられた。ミル加工湿潤造粒物は65℃3時間乾燥され、ミルで再度仕上げられた。次いで乾燥ミル加工造粒物は900□mスクリーンを通過させられた。セファレキシン4,512gは続いてクロスポビドン250gおよびProSlve SMCC 90と一緒に8分乾燥混合された。ステアリン酸マグネシウム35gが乾燥混合物に加えられ、追加の2分間混合された。最終混合物は10mmだ円錠剤に圧縮され、下記の組成を含有している。
【0114】
【表15】

【0115】
実施例C−2 セファ錠剤(P2L1
一定時間後に薬剤に放出が持てるように、実施例C−1からの錠剤はpH非依存性ポリマーシステムで被覆された。pH非依存性ポリマー分散液は、エトセル、メトセル、およびTECを90%エタノールで混合して調製された。パンコーターを使用して重量で固形分15%増加するようにpH依存性層が800gの錠剤に適用された。コーティング溶液の組成は以下の通りである。
【0116】
【表16】

【0117】
実施例C−3 セファ錠剤(P2L1
薬剤の急速放出に特定のラグタイムが続き、次いで薬剤の第2急速放出を達成するために、実施例C−2からの錠剤はセファレキシンを含むポリマーシステムで被覆された。ポリマー分散液はセファレキシンを含むように調製された。HPMCが水に溶解され、微晶化セファレキシンはポリマー溶液に分散された。パンコーターを用いて固形分が49%増加するように活性層が800gの錠剤に適用された。
【0118】
活性層に続き、オパドリーコーティングがパンコーターを用いて12%溶液で適用された。コーティング液の組成は以下の通りである。
【0119】
【表17】

【0120】
実施例C−4 セファ錠剤(P2L12L2
薬剤の第1パルス急速放出に特定のラグタイムが続き、次いで薬剤の第2急速放出、続いて特定のラグタイムが続き、更に薬剤の第3急速放出が続くことを達成するために、実施例C−3からの錠剤がpH非依存性ポリマー層および活性層で被覆された。実施例C−2のコーティング法が基質に適用され(実施例J)、次いで実施例C−3のコーティング法が適用された。
【0121】
実施例C−5 セファ錠剤(P
複合錠剤用量をカプセルに充填するために、実施例C−1の造粒,混合および圧縮法が小円状錠剤を製作するのに使用された。最終混合物は7mm円形錠剤に圧縮され、下記の組成を有していた。
【0122】
【表18】

【0123】
実施例C−6 セファ錠剤(P2L1
設定された時間後に薬剤の急速放出を行うために、実施例C−5からの錠剤が実施例C−2のpH非依存性ポリマーシステムで被覆された。pH非依存性層は、パンコーターを用いて固形分重量15%増加を得るように800gの錠剤に適用された。
【0124】
実施例C−7 セファ錠剤(P2L2
設定された時間後に薬剤の急速放出を行うために実施例C−5からの錠剤が実施例C−2のpH非依存性ポリマーシステムで被覆された。pH非依存性層は、パンコーターを用いて固形分重量30%増加を得るように800gの錠剤に適用された。
【0125】
実施例C−8 セファ錠剤(P3L1R2
上部胃腸管での剤形の保持、次いでラグタイム後の制御放出を行うために、実施例C−6からの錠剤がムコ接着層で被覆された。ムコ接着コーティング分散液は、クルーセル、カルボポールおよびトリアセチンをエタノールに分散して調製された。分散液はパンコーターを用いて固形分重量20%増加を得るように800gの錠剤に噴霧された。ムコ接着層が適用された後、水中12%増加オパドリー分散液が用意され、パンコーターを用いて固形分重量2.5%増加を得るように800gの錠剤に噴霧された。
【0126】
コーティング液の組成は以下の通りである。
【0127】
【表19】

【0128】
実施例C−9 セファ錠剤(P3L2R1
上部胃腸管での剤形の保持、次いでラグタイム後の制御放出を行うために、実施例C−7からの錠剤がムコ接着層で被覆された。実施例C−8のムコ接着コーティング分散液がパンコーターを用いて固形分重量10%増加を得るように800gの錠剤に噴霧された。ムコ接着層が適用された後、水中12%オパドリー分散が用意され、パンコーターを用いて固形分量2.5%増加を得るように800gの錠剤に噴霧された。
【0129】
実施例C−10 セファ錠剤(P3L2R2
上部、胃腸管での剤形の保持、次いでラグタイム後の制御放出を行うために、実施例C−7からの錠剤がムコ接着層で被覆された。実施例C8のムコ接着コーティング分散後がパンコーターを用いて固形分重量20%増加を得るように800gの錠剤に噴霧された。ムコ接着層が適用された後、水中12%オパドリー分散液が用意され、パンコーターを用いて固形分重量2.5%増加を得るように800gの錠剤に噴霧された。
【0130】
実施例C−11 セファ錠剤(P3L1R1
上部胃腸管での剤形の保持、次いでラグタイム後の制御放出を行うために、実施例6からの錠剤がムコ接着層で被覆された。ムコ接着コーティング分散液は、クルーセル、カルボポールおよびトリアセチンをエタノールに分散して調製された。分散液はパンコーターを用いて固形分重量10%増加を得るように800gの錠剤に噴霧された。ムコ接着層が適用された後、水中12%オパドリー溶液が用意され、パンコーターを用いて固形分重量2.5%増加を得るように800gの錠剤に噴霧された。
【0131】
実施例C−12 セファカプセル(P2L13L2R13L1R2
セファレキシンの第1パルスを急速放出がラグタイム後に起こり、ラグタイム後の特定速度での第2パルス持続放出、次いでラグタイム後の特定速度での第3パルス持続放出が起こるように、複合剤形がセファレキシンの制御送達のために調製された。実施例C−6,C−8およびC−9からの錠剤がそれぞれ1個づつ00elカプセルに充填された。
【0132】
実施例C−13 セファカプセル(P3L1R13L2R1
セファレキシンの第1パルス急速放出、次いでラグタイム後の特定速度での薬剤の第2パルス持続放出、次いでラグタイム後の同一放出速度での薬剤の第3パルス持続放出があるように、複合剤形がセファレキシンの制御送達のために調製された。実施例C−6,C−8およびC−9からの錠剤がそれぞれ1個づつ00elカプセルに充填された。
【0133】
実施例C−14 セファカプセル(P3L1R13L1R2
セファレキシンの第1パルス急速放出、次いでラグタイム後の特定速度での薬剤の第2パルス持続放出、更にラグタイム後の薬剤の第3パルス急速放出があるように、複合剤形がセファレキシンの制御送達のために調製された。実施例C−5、C−11およびC−7からの錠剤がそれぞれ1個づつ00elカプセルに充填された。
【0134】
実施例C−15 セファカプセル(P3L1R12L2
セファレキシンの第1パルス急速放出、次いでラグタイム後の特定放出速度での第2パルス持続放出、更にラグタイム後の薬剤の第三パルス急速の放出があるように、複合剤形がセファレキシンの制御送達のために調製された。実施例C−5、C−11およびC−7からの薬剤がそれぞれ1個ずつ00elカプセルに充填された。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】パルス崩壊効果をグラフで説明する図で、(A)はそれぞれの初期、中期、後期トリガー点を通過するpH依存性ペレットの仮設数字分布を示す図。pHトリガー点が高くなり、従って胃腸管通過時間がおそくなると、ペレット集団はより広がり、単位時間当りトリガー点通過ペレットは少なくなり、結果として図1(B)で示されるようにin vivo放出速度を延長する。
【図2】トリガー点をそれぞれpH7.5および6.8で持つ2個の処方AとBの薬物動態プロファイルを示す図。処方は摂食と絶食の状態で投与された。両条件下でペレット分散現象は、高トリガー点処方での吸収速度の減少で示される。
【図3】pHトリガー点7.5の先行技術pH依存性処方の実際の薬物動態性能対本発明のシミュレーション薬物動態プロファイルのグラフによる表示を示す図。このグラフで示唆されるものは、本発明により提供される生物学的利用能の大幅な増加によりラグタイムの著しい改善が行われることである。
【図4】複合3パルス処方からの可能な改善をグラフで示す図。先行技術プロファイルは、従来技術を利用して製造された3パルス製品からの実際の薬物動態のデータである。本発明のプロファイルには、0時間、1.5時間および3時間の時点で3個の等量即時放出用量を投与することで生成される実際の薬物動態データである。この型の投薬計画は、本発明の第一用量からの製作可能である薬物動態プロファイルの型を提示する。
【図5】符号20で一般に表示される本発明の3パルス複合錠剤製品の断面図。3パルス複合錠剤製品は、放出速度無変更である外部美的/湿度遮断層1;Pを含むもっとも外部の薬剤層2;(最初の遅延放出を提供する)第1pH非依存性層3;P2L1を含みまたPにおける薬剤と同じ薬剤であり、あるいは選択肢として異なる薬剤であるP2L1を含む薬剤層4、この薬剤層は第1pH非依存層3の除去を助けるための崩壊剤を選択肢として含み;(第2遅延放出を提供する)第2pH非依存性層5;そのコア錠剤が、コーティングの除去で助力する崩壊剤7、親水性バイオ接着剤8a、または疎水性バイオ接着剤8bのいずれかまたはそれぞれを選択肢として含むP2L2用薬剤を含む内部コア錠剤を含む。
【図6】符号30で一般に表示される本発明の3パルス複合ポーチ製品を示す断面図。3パルス複合ポーチ製品は、即時放出(P)用に処方されたペレット9;第1遅延放出(P2L1)用に処方されたペレット10;遅延持続放出(P3L2)用に処方されたペレット11;スプリンクルとして投与されるまでペレットを含むポーチまたはウォール12を含む。
【図7】(A)および(B)はそれぞれ符号40および50で一般に表示される剤形の断面図を示す図。そのそれぞれは、バイオ接着剤実体の本発明製品の剤形へのとり込みのための望ましい方法を示している。(A)はマトリックスに薬剤を分散させた親水性バイオ接着剤13および疎水性バイオ接着剤14を含むコア40を示す図。(B)は疎水性バイオ接着剤15で被覆されたマトリックスで薬剤および親水性バイオ接着剤16を含むコア50を示す図。
【図8】本発明で考慮されたいくつかの放出プロファイルを示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の胃よりも、またはその近位の続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の部位での吸収のために、前記患者の胃から、またはその近位の次ぎの胃腸管から、少なくとも1個の薬剤活性成分のパルスを提供する薬剤製品であって、前記製品は、第一、第二、および第三薬剤剤形を含み、前記薬剤剤形それぞれは少なくとも1個の薬理活性剤と薬理許容担体を含み、また前記第一、第二、および第三薬剤剤形は、前記患者の胃内で、またはその近位の前記続く胃腸部位で、前記第一、第二、および第三薬剤剤形の前記少なくとも2個の一時的胃内保持を提供することを含むことを特徴とする薬剤製品。
【請求項2】
前記患者の胃よりも、またはその近位の前記続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の前記部位が十二指腸であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項3】
前記患者の胃よりも、またはその近位の前記続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の前記部位が十二指腸と空腸であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項4】
前記患者の胃よりも、またはその近位の前記続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の前記部位が小腸であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項5】
前記患者の胃よりも、またはその近位の前記続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の前記部位が小腸と結腸であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項6】
前記患者の胃よりも、またはその近位の前記続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の前記部位が空腸であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項7】
前記患者の胃よりも、またはその近位の前記続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の前記部位が回腸であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項8】
前記患者の胃よりも、またはその近位の前記続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の前記部位が結腸であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項9】
前記胃に近位の前記続く胃腸部位が十二指腸であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項10】
前記胃に近位の前記続く胃腸部位が十二指腸および空腸より成るグループから選択され、また前記患者の胃よりも、またはその近位の前記続く胃腸部位よりも胃腸管のより遠位の前記部位が回腸および結腸より成るグループから選択されることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項11】
前記患者の胃内で、またはその近位の前記続く胃腸部位で、前記第一、第二、および第三薬剤剤形の前記少なくとも2個の胃内保持を提供する前記手段が、バイオ接着、サイズ排除、密度操作、および剤形の移行または放出を変更する他の手段より成るグループから個別に選択されることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項12】
前記第一、第二、および第三薬剤剤形が異なる時点で活性薬剤成分の放出を開始することを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項13】
前記第一、第二、および第三薬剤剤形のそれぞれが異なるラグタイムを持つことを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項14】
前記第一、第二、および第三薬剤剤形のそれぞれが異なる放出速度を持つことを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項15】
前記製品が経口剤形であることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項16】
前記経口剤形が錠剤、カプセル、サシェット、スプリンクル、アンプル、および溶液より成るグループから選択されることを特徴とする請求項15記載の薬剤製品。
【請求項17】
前記薬剤剤形の3個すべての前記一時的胃内保持が胃で生じることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項18】
前記薬剤剤形1個の一時的胃内保持が胃で生じ、また前記薬剤剤形の2個の一時的胃内保持が上部小腸および近位小腸より成るグループで個別に生じることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項19】
前記薬剤剤形のそれぞれからの少なくとも1個の薬理活性剤の前記パルスの放出が少なくとも約1時間で区分されることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項20】
前記薬剤剤形のそれぞれからの少なくとも1個の薬理活性剤の前記パルスが、少なくとも1個の薬理活性剤の前記パルスの放出が続いて放出する剤形から開始される前に、少なくとも約50%溶解することを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項21】
前記薬剤剤形のそれぞれからの少なくとも1個の薬理活性剤の前記パルスの放出が、少なくとも約1時間で区分され、また前記薬剤剤形のそれぞれからの少なくとも1個の薬理活性剤の前記パルスが、少なくとも1個の薬理活性剤の前記パルスの放出が続いて放出する剤形から開始される前に、少なくとも約50%溶解することを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項22】
パルスが放出され、少なくとも3個のパルスそれぞれの対応するCmaxが薬物動態血漿プロファイルで区別できることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項23】
パルスが放出され、少なくとも3個のパルスそれぞれの対応するTmaxが薬物動態血漿プロファイルで区別できることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項24】
少なくとも3個のパルスそれぞれの対応するCmaxおよびTamxが薬物物質血漿プロファイルで区別できることを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項25】
各剤形が少なくとも1個の薬理活性成分の前記パルスの放出を異なる時間およびまたは異なる速度で開始することを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項26】
制御放出または持続放出製品の薬物動態血漿プロファイルを持つことを特徴とする請求項1記載の薬剤製品。
【請求項27】
摂食または絶食状態で請求項1の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項28】
摂食または絶食状態で請求項2の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項29】
摂食または絶食状態で請求項3の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項30】
摂食または絶食状態で請求項4の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項31】
摂食または絶食状態で請求項5の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項32】
摂食または絶食状態で請求項6の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項33】
摂食または絶食状態で請求項7の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項34】
摂食または絶食状態で請求項8の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項35】
摂食または絶食状態で請求項9の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項36】
摂食または絶食状態で請求項10の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項37】
摂食または絶食状態で請求項11の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項38】
摂食または絶食状態で請求項12の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項39】
摂食または絶食状態で請求項13の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項40】
摂食または絶食状態で請求項14の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項41】
摂食または絶食状態で請求項15の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項42】
摂食または絶食状態で請求項16の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項43】
摂食または絶食状態で請求項17の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項44】
摂食または絶食状態で請求項18の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項45】
摂食または絶食状態で請求項19の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項46】
摂食または絶食状態で請求項20の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項47】
摂食または絶食状態で請求項21の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項48】
摂食または絶食状態で請求項22の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項49】
摂食または絶食状態で請求項23の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項50】
摂食または絶食状態で請求項24の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項51】
摂食または絶食状態で請求項25の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。
【請求項52】
摂食または絶食状態で請求項26の薬剤製品を患者に投与することを含むことを特徴とする薬理活性成分での前記患者の処置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−522272(P2009−522272A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548680(P2008−548680)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/049293
【国際公開番号】WO2007/079082
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(503139061)ミドルブルック ファーマスーティカルス,インコーポレイテッド (13)
【Fターム(参考)】