説明

蛍光管保持部品および蛍光管の回収方法

【課題】液晶表示装置に搭載された蛍光管を破損することなく、安全かつ効率的に回収することができる、液晶表示装置に用いられる蛍光管保持部品および当該蛍光管保持部品が搭載された液晶表示装置からの蛍光管の回収方法を提供する。
【解決手段】バックライト筺体と係止し得る構造を有するバックライト筐体係止部と、複数の蛍光管を並列させて保持し得る構造を有する複数の蛍光管保持部と、互いに隣接する蛍光管保持部間に設けられた狭小部とを備える蛍光管保持部品、ならびに、当該蛍光管保持部品が搭載された液晶表示装置から蛍光管を回収する方法であって、液晶表示装置からバックライトユニットを分離する工程と、前記バックライトユニットから蛍光管を分離する工程とを含む蛍光管の回収方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に用いられる蛍光管保持部品、ならびに、当該蛍光管保持部品が搭載された液晶表示装置から蛍光管を回収する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、わが国では所得水準の向上に伴い、エアコンディショナ(エアコン)、テレビジョン受信機(テレビ)、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなどの家電製品、パーソナルコンピュータ(パソコン)、ワードプロセッサなどの情報機器、プリンタ、ファックスなどの事務用機器、その他の各種の家具、文具、玩具などが、一般家庭に高い普及率で備えられるようになっており、家庭生活における利便性は飛躍的に向上しつつある。その結果、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄量も年々増加する傾向にある。
【0003】
加えて、社会における生産・消費活動全般について一般廃棄物や産業廃棄物が増加し、不法投棄や埋立地逼迫などの地球環境問題が注目を集め、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済システムから資源循環型経済システムへの転換が社会的に重要な課題となってきている。
【0004】
上記のような状況を受け、2001年4月より家電リサイクル法が施行された。ここで、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目(以下、「家電4品目」と略記する)のリサイクルが義務付けられ、また、それぞれの製品の再商品化率については、エアコン60%以上、テレビ55%以上、冷蔵庫50%以上、洗濯機50%以上の法定基準値が定められている(なお、法改正により再商品化率基準が見直され、2009年4月より、エアコン70%、冷蔵庫60%、洗濯機65%と再商品化率が引き上げられた)。
【0005】
これら家電4品目においては、関係者の鋭意努力のもと、法律施行当初に比べリサイクルが格段に進んでいる。現在、家電4品目に使用されている鉄、銅、アルミニウムなどの金属はもとより、プラスチックについてもリサイクルが拡大しつつある。また、テレビにおいては、ブラウン管表示装置のブラウン管ガラスを切断して電子銃や蛍光体を除去した後、ガラスカレットとして元のブラウン管用のガラスに再生使用するリサイクル技術が既に実用化されている。
【0006】
家電製品に含まれる金属、プラスチックおよびガラスなどの素材のリサイクルに際しては、まず、様々な部品・材料から構成されている家電製品の廃棄物を手解体などで解体し、部品・材料ごとに回収し、素材ごとに分別した後、元の素材として再生利用する方法が一般的である。
【0007】
たとえば、廃ブラウン管テレビの場合には、主に、(1)後キャビネットの取り外し工程、(2)ワイヤーハーネスの取り外し工程、(3)制御基板の取り外し工程、(4)前キャビネットの取り外し工程、(5)電子銃の取り外し工程、(6)ブラウン管前後のガラス(ブラウン管ガラス)の分離工程、(7)ブラウン管ガラスの粉砕工程、という一連の工程によって、手解体されている。回収された部品・材料は素材ごとに分別され、それぞれ適した方法で元の素材へ再生される。たとえば、キャビネット用プラスチック、ワイヤーハーネスおよび制御基板に含まれる金属、ブラウン管ガラスなどが再生利用されている。
【0008】
ところで、近年、液晶テレビ、液晶モニターを含む液晶表示装置の需要が、省電力、省スペース、軽量かつデジタル放送の受像に適するといった特性から、近年の地球環境問題への関心の高まり、テレビ放送のデジタル化と相俟って、急激に増加している。ここで、「液晶表示装置」とは、表示部に液晶ディスプレイを搭載した製品を指し、具体的には、液晶テレビ、インフォメーションディスプレイ、デスクトップ型パソコン用の液晶モニタ、ノート型パソコン、携帯電話、車載ナビゲーション用モニター、携帯情報端末、ゲーム用モニタ、パチンコ、スロットマシンなどの遊技用モニターなども含まれる。特に、大型の液晶パネルを搭載した大画面液晶テレビや、インフォメーションディスプレイやコンピュータ向けの液晶モニターの需要が劇的に増加している。これに伴い、液晶表示装置の廃棄量も今後急激に増加していくことが予想され、リサイクル活動などの環境活動において、リサイクル性向上などの要求が高くなってきている。
【0009】
このような状況もあり、2009年4月から液晶テレビにおいても家電リサイクル法が適用された。これにより、液晶テレビの再商品化率50%の遵守は勿論のこと、液晶テレビから取り出される回収物の安全かつ適正な処理が求められている。また液晶モニターは、使用されている部材は液晶テレビとほとんど同一であり、このような背景から、液晶テレビや液晶モニターのリサイクル技術の開発は急務となっている。
【0010】
しかしながら、従来、液晶テレビ、液晶モニターを含む液晶表示装置のリサイクルのための適切な解体方法が確立されておらず、ブラウン管テレビその他の家電製品や部品と比較して技術確立などが遅れているのが実情である。したがって、今後、廃棄される液晶表示装置の増加に備えたリサイクルのための解体方法の確立が早急に要求される。
【0011】
ここで、上述した液晶テレビ、液晶モニターなどの液晶表示装置は、自ら光を発光しない非発光型であり、光源として、水銀を含んだ蛍光管を使用しているものがある。水銀は、人体に有毒な物質であり、リサイクルの際も蛍光管の破損による大気中への漏洩などがないよう安全に回収・処理することが望ましい。
【0012】
液晶表示装置に使用される蛍光管は、照明などで使用される一般的な蛍光灯と比較すると、サイズは小さく、特に管径は数mm程度とはるかに小さいため、解体時は十分に注意して蛍光管を取り出すことが望まれる。特に、液晶テレビや液晶モニターは、液晶パネルの直下に多数の蛍光管を搭載しているモデル(蛍光管直下型)が多いため、蛍光管を割らずに取り出すには、より一層注意することが望まれる。
【0013】
液晶表示装置から蛍光管を割らずに取り出すには、解体作業者が直接、蛍光管に触れないのが望ましい。作業者が直接蛍光管に触ると、蛍光管に局所的に応力が加わり易く、また、手作業では作業の標準化が難しいため、作業者起因、人為ミスによる蛍光管割れが発生することが多くなる。したがって、液晶表示装置から蛍光管を割らずに取り出すには、蛍光管回収作業の全般にわたり、蛍光管を作業者が直接手で触らずに回収し、装置や冶具などを用いて、作業を標準化することで作業者起因、人為ミスによる蛍光管割れを防ぐことが望ましい。
【0014】
しかしながら、このように蛍光管を作業者が触らずに回収する方法は開示されていないのが現状である。従来の蛍光管の取外し方法は、たとえば、蛍光管を露出した状態を上面にして、作業者が直接手で触って取り出す、あるいは、棒状、へら状、バール状などの工具を用いて、蛍光管の係止部から蛍光管を、てこの原理を利用して分離する方法が挙げられる。しかしながら、この方法では、作業者あるいは工具自体が直接蛍光管に接触するため、蛍光管を破損させる可能性が生じる。
【0015】
また、たとえば、特開2002−180146号公報(特許文献1)、特開2003−168370号公報(特許文献2)、特開2006−212556号公報(特許文献3)には、蛍光管を破砕して内部の水銀を回収する方法が開示されている。しかしながら、特許文献1〜3は蛍光管を割って処理することが前提であり、割らない手法については記載されていない。
【0016】
また、たとえば、特開平7−181484号公報(特許文献4)、特開平7−261174号公報(特許文献5)には、液晶表示装置用蛍光管の取外しやすい機構について開示されている。しかしながら、これは中小型の液晶表示装置によく使われる機構であり、液晶テレビの大半に用いられている液晶パネルの直下に多数の蛍光管を搭載している所謂蛍光管直下型タイプには適用できない。
【0017】
蛍光管直下型タイプにおいて、蛍光管は保持部品を介してバックライト筺体に係止されている。このタイプは保持部品の一端をニッパーなどの切断工具で切断することで蛍光管をバックライト筺体から分離することができる。しかしながら、蛍光管には保持部品がついたままなので、該保持部品を蛍光管から取り外す際に蛍光管を直接手で触るために蛍光管を破損させる可能性が生じる。また、この保持部品を外さずに蛍光管を収納容器に収納した場合、保持部品の立体形状に起因して嵩体積が増えるため効率的な収納ができなくなる。
【0018】
このように、液晶表示装置からの蛍光管の取外しについて、特に、蛍光管直下型タイプの液晶表示装置からの蛍光管の取外しにおいて、作業者が蛍光管に触らずに蛍光管を取り出す有用な方法はこれまで開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2002−180146号公報
【特許文献2】特開2003−168370号公報
【特許文献3】特開2006−212556号公報
【特許文献4】特開平7−181484号公報
【特許文献5】特開平7−261174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、液晶表示装置に搭載された蛍光管を破損することなく、安全かつ効率的に回収することができる、液晶表示装置に用いられる蛍光管保持部品および当該蛍光管保持部品が搭載された液晶表示装置からの蛍光管の回収方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の蛍光管保持部品は、バックライト筺体と係止し得る構造を有するバックライト筐体係止部と、複数の蛍光管を並列させて保持し得る構造を有する複数の蛍光管保持部と、互いに隣接する蛍光管保持部間に設けられた狭小部とを備えることを特徴とする。
【0022】
本発明の蛍光管保持部品において、前記狭小部は、前記蛍光管保持部により並列させて保持される蛍光管の長手方向に平行な方向における寸法が1mmを超えて6mm未満である部分を有することが好ましい。
【0023】
本発明の蛍光管保持部品において、前記狭小部は、互いに隣接する蛍光管保持部間に少なくとも2つ設けられることが好ましい。
【0024】
上述した本発明の蛍光管保持部品は、液晶テレビおよび液晶モニターから選ばれる少なくともいずれかの液晶表示装置に搭載されることが好ましい。
【0025】
本発明はまた、上述した本発明の蛍光管保持部品が搭載された液晶表示装置から蛍光管を回収する方法であって、液晶表示装置からバックライトユニットを分離する工程と、前記バックライトユニットから蛍光管を分離する工程とを含む蛍光管の回収方法についても提供する。
【0026】
本発明の蛍光管の回収方法において、蛍光管保持部品の前記狭小部を切断することが好ましい。この場合、2つの刃を組み合わせたはさみ状の刃部を有した治工具を用いて前記狭小部を切断することが好ましく、前記2つの刃の刃先の間隔が4mmを超えて20mm未満で前記狭小部を切断することがより好ましい。
【0027】
本発明の蛍光管の回収方法は、前記狭小部を切断後、前記蛍光管保持部品の一部が蛍光管に付随された状態で蛍光管収納容器に収納することが好ましい。
【0028】
また上述した本発明の蛍光管の回収方法において、前記液晶表示装置は液晶テレビおよび液晶モニターから選ばれる少なくともいずれかであることが好ましい。
【発明の効果】
【0029】
液晶表示装置から蛍光管を割らずに取り出すには、解体作業者が直接、蛍光管に触れないことが望ましい。本発明によれば、液晶表示装置からバックライト取り出しおよびバックライトから蛍光管を取り出すまでの一連の作業において、一切、蛍光管を直接手で触ることがないため、作業者起因、人為ミスによる蛍光管割れの発生を抑えることが可能となる。
【0030】
また、蛍光管を破損させないために、蛍光管保持部品を外さずに蛍光管を収納容器に収納した場合、蛍光管保持部品が立体形状であり、嵩体積が増えるため効率的な収納ができなくなる。本発明によれば、蛍光管保持部品の一部が蛍光管に付随されたまま蛍光管収納容器に収納されることになるが、蛍光管保持部分の大部分が2つの刃を組み合わせたはさみ状の刃部を有した治工具(たとえばニッパーなど)により切り離されることにより、上述の蛍光管保持部品を外さずに蛍光管を収納容器に収納した場合と比較して、飛躍的に蛍光管収納効率を向上させることが可能となる。
【0031】
したがって、本発明によって、液晶表示装置の解体時の蛍光管破損抑制および蛍光管収納容器への蛍光管収納効率向上といった効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の好ましい一例の蛍光管保持部品1を模式的に示す図である。
【図2】本発明の蛍光管の回収方法の好ましい一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の蛍光管の回収方法に好適に用いられる液晶表示装置の典型的な一例である液晶テレビの一般的な構造を示す分解斜視図である。
【図4】バックライトユニットにおける蛍光管Tとこれを保持する第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)1および第2の保持部品34,35の位置関係を模式的に示す断面図である。
【図5】バックライトユニットにおける蛍光管Tとこれを保持する第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)1および第2の保持部品34,35の位置関係を模式的に示す上面図である。
【図6】バックライトユニットにおける蛍光管Tとこれを保持する第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)1および第2の保持部品34,35の位置関係を模式的に示す下面図である。
【図7】バックライトユニットにおける蛍光管Tとこれを保持する第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)1および第2の保持部品34,35の位置関係を模式的に示す断面図である。
【図8】第1の保持部品分離工程を模式的に示す図である。
【図9】本発明の蛍光管の回収方法における蛍光管からの第1の保持部品の除去工程を模式的に示す図である。
【図10】本発明の蛍光管の回収方法における蛍光管からの第1の保持部品の除去に好適に用いられる切断治工具を模式的に示す図である。
【図11】蛍光管を収納する収納容器41の一例を示す図である。
【図12】従来の蛍光管保持部品100を模式的に示す図である。
【図13】参考例で用いた第1の保持部品である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、本発明の好ましい一例の蛍光管保持部品1を模式的に示す図である。また、図12は、従来の蛍光管保持部品100を本発明との比較のために模式的に示す図である。図1に示す本発明と蛍光管保持部品1と図12に示す従来の蛍光管保持部品とを対比すれば明らかなように、本発明の蛍光管保持部品1は、バックライト筺体と係止し得る構造を有するバックライト筐体係止部(後述)と、複数の蛍光管を並列させて保持し得る構造を有する複数の蛍光管保持部2a,2bとを備え、従来技術の蛍光管保持部品100にはない、互いに隣接する蛍光管保持部2a,2b間に設けられた狭小部3a,3bを備えることを大きな特徴とする。
【0034】
狭小部3a,3bは、蛍光管保持部品1の他の部分と比較して幅が狭く小さく形成された部分であり、たとえば図1に示す例のように、蛍光管保持部品1の長手方向X(すなわち、蛍光管保持部2a,2bに蛍光管Tを並列させて保持させた場合の蛍光管Tの長手方向Yに対し垂直な方向)に関し、狭小部3a,3bの中央部分で最小の幅Aとなるように、略対称に前記中央部分に向けて幅が徐々に狭く小さくなるよう形成される。
【0035】
本発明の蛍光管保持部品では、その詳細は本発明の蛍光管の回収方法と関連させて後述するが、この狭小部3a,3bにおいて蛍光管保持部品1を切断することで、作業者が蛍光管Tに触れることなく、蛍光管保持部品1の一部(図1に示す例であれば、蛍光管保持部品1の狭小部3a,3b間の部分)を除去することが可能となる。
【0036】
なお、本発明の蛍光管保持部品1は、2つの刃を組み合わせたはさみ状の刃部を有した治工具(たとえばニッパーなど)で容易に切断できる材質、たとえば、プラスチックなどの樹脂材などで形成されたものであることが好ましい。このような狭小部3a,3bは、たとえば、狭小部3a,3bのような形状が形成されるように金型を作製し、射出成形加工することで、好ましい形状に形成することができる。
【0037】
本発明の蛍光管保持部品1における狭小部3a,3bにおいて、中央部分の最小となる幅A(上述した蛍光管Tの長手方向Yに平行な方向における寸法)は、1mmを超えて6mm未満であることが好ましい。幅Aが1mm以下である場合には、蛍光管保持部品1自体の強度が低くなり、蛍光管の保持能力が低下してしまう虞があるためであり、また、幅Aが6mm以上では、切断治工具の刃の間隔よりも幅Aの寸法が大きくなることもあるため、刃が保持部品の切断部に入らずに保持部品を切断することが困難となる虞があるためである。また、切断作業の効率を考慮した場合、幅Aは1mmを超えて4mm以下であることがなお好ましい。
【0038】
また、本発明の蛍光管保持部品において、狭小部は、互いに隣接する蛍光管保持部間に少なくとも2つ設けられることが好ましい。図1には、蛍光管保持部2a,2b間に2つの狭小部3a,3bが形成された例が示されている。このように2つの狭小部3a,3bを切断することで、切断後に蛍光管に付随して残ったままの蛍光管保持部品のサイズを小さくすることが可能となる。
【0039】
さらに、本発明の蛍光管保持部品では、互いに隣接する蛍光管保持部2a,2bの近傍に、狭小部3a,3bが形成されていることが好ましい。これにより、狭小部3a,3bの切断後に蛍光管に付随して残ったままの蛍光管保持部品のサイズをさらに小さくすることができる。具体的には、蛍光管保持部2aと狭小部3aとの間、ならびに、蛍光管保持部2bと狭小部bとの間の、蛍光管保持部品1の長手方向Xに沿った直線距離Bは、1mmを超えて10mm未満であることが好ましい。
【0040】
本発明はまた、上述した本発明の蛍光管保持部品1が搭載された液晶表示装置から蛍光管を回収する方法についても提供する。ここで、図2は、本発明の蛍光管の回収方法の好ましい一例を示すフローチャートである。本発明の蛍光管の回収方法は、本発明の蛍光管保持部品1が搭載された液晶表示装置に搭載された蛍光管を回収する方法であって、液晶表示装置からバックライトユニットを分離する工程(ステップS1)と、前記バックライトユニットから蛍光管を分離する工程(ステップS6)とを少なくとも含む。本発明の蛍光管の回収方法によれば、液晶表示装置の蛍光管回収作業において、作業者が蛍光管を直接手で触らずに解体作業を行うため、作業者起因や人為ミスによる蛍光管破損を防ぐことができ、その結果、水銀漏洩・飛散によるリスク(人体への影響、環境汚染)を防ぐことが可能となる。
【0041】
ここで、図3は、本発明の蛍光管の回収方法に好適に用いられる液晶表示装置の典型的な一例である液晶テレビの一般的な構造を示す分解斜視図である。本発明の蛍光管の回収方法の説明に先立ち、まずは、本発明の蛍光管の回収方法に好適に用いられる液晶テレビの一般的な構造について説明する。液晶テレビは大きく、液晶パネルユニット22とバックライトユニット29に分けられる。バックライトユニット29は、大きく、拡散板、拡散シート、集光シートなどの光学系部品23と、蛍光管T、反射シート25、バックライト筐体26からなる。より詳細には、バックライトユニット29は、箱型で1面が開口したバックライト筐体26の中に、反射シート25、蛍光管T、光学系部品23が組み込まれた構造となっている。また、バックライト筐体26の裏側に基板ユニット27が配置され、外枠として、表キャビネット21と裏キャビネット28が組まれた構造となっている。なお、インフォメーションディスプレイやコンピュータなどに用いられる液晶モニターも、図3に示したような液晶テレビと同様の構造を有している。本発明の蛍光管保持部品は、液晶テレビおよび液晶モニターから選ばれる少なくともいずれかの液晶表示装置に搭載されるのが好ましく、また、本発明の蛍光管の回収方法も、このような本発明の蛍光管保持部品が搭載された液晶テレビおよび液晶モニターから選ばれる少なくともいずれかの液晶表示装置から蛍光管を回収することが好ましい。
【0042】
以下、図3に示した液晶テレビに搭載された蛍光管を回収する場合を例に挙げて、図2を参照しながら本発明の蛍光管の回収方法について説明する。
【0043】
〔1〕バックライトユニット分離工程
図2に示すように、本発明の蛍光管の回収方法では、まず、バックライトユニット分離工程(ステップS1)によって、液晶テレビなどの液晶表示装置を液晶パネルユニット22とバックライトユニット29とに分離する。液晶パネルユニット22とバックライトユニット29とは、ビスやカシメ、スナップフィットなどで固定されている場合が多く、一般工具で分離が可能である。なお、表キャビネット21、裏キャビネット28、基板ユニット27などは、当該バックライトユニット分離工程に先立ち取り外しているが、これについても、ビスやカシメ、スナップフィットなどで固定されている場合が多く、一般工具で分離が可能である。
【0044】
また、液晶パネルユニット22については、液晶ガラス基板上に希少金属であるインジウムを含んだ透明導電膜が加工されているため、これを回収し再資源化することが好ましい。具体的には液晶パネルに貼り付けられた偏光板を除去後、2枚の液晶ガラスを分割し、液晶ガラス表面に加工されたインジウムを含んだ透明導電膜を回収する。回収方法としては、酸などを用いた湿式処理、研磨やブラストなどの機械的処理などが挙げられるが、限定はされない。また、回収したインジウムはイオン交換樹脂での吸脱着方式などを利用して純度を上げ、再び、透明導電膜用材料として再資源化する。また、非鉄精錬所でインジウムを再資源化する方法などもある。
【0045】
本発明の蛍光管の回収方法では、上述のように液晶パネルユニット22から分離したバックライトユニット29から蛍光管を分離し、回収する。図2には、光学系部品取出し工程(ステップS2)と、バックライト筐体配置工程(ステップS3)と、第1の保持部品分離工程(ステップS4)と、第2の保持部品分離工程(ステップS5)と、蛍光管分離工程(ステップS6)と、蛍光管からの第1の保持部品除去工程(ステップS7)と、蛍光管回収工程(ステップS8)とを経て、バックライトユニット29から蛍光管Tを分離し、回収する例が示されているが、本発明の蛍光管の回収方法は、図2に示した手順には限定されず、一部が省略されていても順序が入れ替わっていてもよく、また本発明の効果を阻害しない範囲で適宜の他のステップが追加されていてもよいが、図2に示す手順にて行われることが特に好ましい。
【0046】
〔2〕光学系部品取出し工程
図2に示す例では、次に、光学系部品取出し工程(ステップS2)において液晶表示装置から分離されたバックライトユニット29から、光学系部品23を取り外す。光学系部品23は、ビスなどの締結部品で固定されていないので簡単に取り外すことができる。
【0047】
〔3〕バックライト筐体配置工程
ここで、本発明の蛍光管の回収方法に供される液晶表示装置は、前記バックライトユニットがバックライト筐体と光学系部品と蛍光管とを含み、前記バックライト筐体は1面が開口した箱型の形状であって、前記開口面を下にして設置されており、前記蛍光管が、前記バックライト筐体の1面に第1の保持部品および第2の保持部品によって等間隔で平行並列保持された構造を備えるものであることが、好ましい。上述した本発明の蛍光管保持部品1は、このうち「第1の保持部品」として好適に用いられる。
【0048】
図4〜7は、バックライトユニットにおける蛍光管Tとこれを保持する第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)1および第2の保持部品34,35の位置関係を模式的に示す図であり、図4は断面図、図5は上面図、図6は下面図、図7は断面図である。光学系部品23を取り出した後のバックライト筐体26において、通常、図4〜7に示すように、蛍光管Tは、第1の保持部品1によってバックライト筐体26に保持されるとともに、その両端が第2の保持部品34,35によっても、バックライト筐体26に保持される構造を有している。図5に示されるように、第1の保持部品1は、光ムラ防止などのため、意図的にランダムに配列されているが、第2の保持部品34,35は、それぞれ、バックライト筐体26の長手方向の両端に、同列かつ同ピッチで規則正しく配列されている場合が多い。
【0049】
続くバックライト筐体配置工程(ステップS3)では、上述したように光学系部品を取り外した後のバックライトユニットを、バックライト筐体の開口部が下方となるように配置する。これによって、1面が開口した箱型の形状であるバックライト筐体26の当該開口部が下方となるように、図4、5に示すように配置することで、続く第1の保持部品分離工程(ステップS4)、第2の保持部品分離工程(ステップS5)および蛍光管分離工程(ステップS6)を円滑に行うことができるようになる。
【0050】
〔4〕第1の保持部品分離工程
続く、第1の保持部品分離工程(ステップS4)において、バックライト筐体26の開口部が下方となるように配置したバックライトユニットから、第1の保持部品を分離する。ここで、図8は第1の保持部品分離工程を模式的に示す図である。第1の保持部品分離工程では、図8に示すようにバックライト筐体26の開口部が下方となるように配置したバックライトユニットから、第1の保持部品1を分離する。本発明の蛍光管の回収方法においては、第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)1が有するバックライト筺体26と係止し得る構造を有するバックライト筐体係止部4の端部を切断してバックライト筐体26との保持を外すことで、バックライトユニットから分離するようにすることが好ましい。第1の保持部品1のバックライト筐体係止部4の端部を切断するための手段としては、たとえば、ニッパーなどの一般的な切断工具やエアニッパーなどの自動工具が挙げられるが、特に限定はされない。
【0051】
〔5〕第2の保持部品分離工程
次に、第2の保持部品分離工程(ステップS5)において、第1の保持部品を分離した後のバックライトユニットから、第2の保持部品を分離する。第2の保持部品34,35の材質はゴムあるいは樹脂であることが多く、これらはたとえば何かの締結部品で固定されておらず、上方から加圧することでバックライト筐体26から外すことができる。第2の保持部品34,35の取り外す手段としては、特に限定はされず、手作業でも良いし、マイナスドライバーのような一般工具などを用いて、第2の保持部品34,35の上方から加圧しても良い。また、専用治具のようなものを作製して上方から加圧しても良い。
【0052】
〔6〕蛍光管分離工程
上述した第1の保持部品分離工程(ステップS4)および第2の保持部品分離工程(ステップS5)を経て、第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)1および第2の保持部品34,35がバックライト筐体26から分離された結果、蛍光管Tが、バックライト筐体26から分離される(ステップS6)。これにより、作業者あるいは工具自体が、直接蛍光管Tに触ることなく、バックライト筐体26から蛍光管Tを取り出すことが可能となる。
【0053】
〔7〕蛍光管からの第1の保持部品除去工程
次に、バックライト筺体26から取り出された蛍光管Tから、第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)1を除去する(ステップS7)。本工程において従来は、図12に示したような構造の第1の保持部品(従来の蛍光管保持部品100)を作業者が直接手で触って蛍光管Tから取り外していた。ところで、第1の保持部品は数センチサイズの小部品であり、また、作業者は解体作業時の安全性確保のため厚手のグローブを装着しており、該部品を手で直接外すような細かい作業は非常に困難であり、時間も要する。また、このような細かい作業にて蛍光管Tを直接手で触るため、蛍光管にストレスが加わりやすくなり、作業者起因、人為ミスによる蛍光管割れを発生させることが多くなる。
【0054】
図9(a)、(b)は、本発明の蛍光管保持部品1が第1の保持部品として搭載された液晶表示装置から蛍光管Tを回収する場合の、蛍光管からの第1の保持部品の除去方法を模式的に示す図である。本発明の液晶表示装置に搭載された本発明の蛍光管保持部品1は、図1に示したように、互いに隣接する蛍光管保持部2a,2b間に設けられた狭小部3a,3bを備える。この狭小部3a,3bを切断することで、蛍光管Tに触れずに、蛍光管保持部品1の一部(すなわち、狭小部3a,3b間の部分11)を除去することが可能となる。従来用いられた第1の保持部品ではこのような狭小部がないため、上記のような切断治工具で切断することができない。よって、第1の保持部品を蛍光管から取り外すためには、作業者が直接手で触って取り外さなくてはならない。
【0055】
図10は、本発明の蛍光管の回収方法における蛍光管からの第1の保持部品の除去に好適に用いられる切断治工具を模式的に示す図である。上述した蛍光管Tからの第1の保持部品1の除去には、図10に示すような、2つの刃36,37を組み合わせたはさみ状の刃部を有した切断治工具(たとえばニッパーなど)が好適に用いられる。ここで、領域Aを切断する際の切断治工具の2つの刃36,37の刃先の間隔Cは4mmを超えて20mm未満であることが好ましい。刃先の間隔Cが4mm以下では、刃先の間隔よりも狭小部3あ、3bにおける幅Aの方が大きくなることもあるため、刃が保持部品の切断部に入らずに保持部品を切断することが困難となる虞があるためである。また、刃先の間隔が20mm以上では、間隔が広すぎて切断箇所の狙いが定めにくく作業性が良くない。
【0056】
また上述したように、第1の保持部品(本発明の蛍光管保持部品)において、互いに隣接する蛍光管保持部2a,2bの近傍に、狭小部3a,3bを形成するようにしておくことで、狭小部3a,3bの切断後に蛍光管に付随して残ったままの第1の保持部品の一部12,13のサイズを小さくすることができるという利点がある。
【0057】
〔8〕蛍光管回収工程
次に、蛍光管回収工程(ステップS7)において、バックライト筐体26から分離された蛍光管T(第1の保持部品の一部12,13が付随)を回収容器に収納する。蛍光管の回収容器への収納方法については特に限定はされない。たとえば、バックライト筐体の下方に、図11に模式的に示すような回収容器41を設置し、何も介することなく直接蛍光管を回収容器に収納しても良い。また、ベルトコンベアのような自動搬送装置を用いて蛍光管を回収容器41に収納しても良い。また、バックライト筐体から蛍光管を安全に分離さえすれば、蛍光管の破損は極めて低くなるため、コストをできるだけ抑えたい場合は、分離した蛍光管を作業者が直接回収容器に収納しても良い。なお、蛍光管の回収容器は従来公知のものを使用することができ、例えば、プラスチック段ボール製のような軽量容器を使用することができる。
【0058】
また、本工程で、従来の第1の保持部品(図12に示した従来の蛍光管保持部品100)の形状では、作業者が直接手で触って蛍光管の第1の保持部品を取り外さなくてはならず蛍光管破損の可能性が高くなるため、第1の保持部品を取り外さず、蛍光管に第1の保持部品が付いたまま蛍光管を回収容器に収納するケースもある。しかしながら、第1の保持部品を外さずに蛍光管を収納容器に収納する場合、保持部品が立体形状をしているため、その分嵩体積が増えてしまい効率的な収納ができなくなる。
【0059】
このような場合においても、本発明の蛍光管保持部品1を第1の保持部品として液晶表示装置に搭載することで、上述したように容易に第1の保持部品を切断することができるため、第1の保持部品を取り外さない場合と比べて、蛍光管の収納率は飛躍的に向上する。また、上述のように、作業者が直接蛍光管に触ることなく、蛍光管を回収、収納することが可能となるため、作業者起因、人為ミスによる蛍光管割れは発生しない。このように、本発明によれば、従来にあるような第1の保持部品を取り外さない場合と比べて、蛍光管の収納率は飛躍的に向上する。従って、水銀の飛散・漏洩リスク(人体への影響、環境汚染)のない、安全且つ効率的な液晶表示装置の蛍光管の回収工程を構築することが可能となる。
【0060】
以下に実施例、比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0061】
<実施例1>
32型の液晶テレビに使用されている蛍光管100本に、本発明の液晶表示装置用の蛍光管保持部品100個を取り付けた。今回使用した蛍光管保持部品の狭小部3a,3bの中央部分の最小となる幅Aは3mmとした(なお、狭小部は蛍光管保持部品1個につき2ヶ所に設けた)。そして、狭小部3a,3bをエアニッパー(花園工具製VICTOR VA−30刃間ピッチ6mm)を使用して切断し、蛍光管を回収した。
【0062】
<比較例1>
32型の液晶テレビに使用されている蛍光管100本に、図12に示したような従来使用されていた液晶表示装置用の蛍光管保持部品100個を取り付けた(この蛍光管保持部品100の長手方向に垂直な方向における幅Dは8mmであった)。そして、蛍光管から本蛍光管保持部品を手で直接触って分離し蛍光管を回収した。
【0063】
実施例、比較例1の作業実施後の蛍光管破損状況を調べた結果を表1に示す。
【0064】
【表1】

【0065】
表1に示されるように、比較例1では蛍光管が4本破損したのに対し、実施例1では蛍光管は破損しなかった。
【0066】
<実施例2>
次に、実施例1にて回収した蛍光管を、蛍光管保持部品の一部が付随した状態で、図11に示したような蛍光管収納容器(縦20cm×横20cm×長さ100cm、プラスチック段ボール製)に収納した。
【0067】
<比較例2>
比較例1で蛍光管破損が発生したため、蛍光管破損が発生しないよう、比較例1の蛍光管を従来の蛍光管保持部品が取り付けられたまま、上述の蛍光管収納容器に収納した。
【0068】
<参考例1>
図13に示すような、狭小部3(幅A:3mm)を1箇所のみ設けた蛍光管保持部品50を用いたこと以外は実施例1と同様にした。
【0069】
実施例2、比較例2および参考例1での蛍光管収納本数を調べた結果を表2に示す。
【0070】
【表2】

【0071】
表2に示されるように、実施例2では100本全ての蛍光管を収納することができたのに対し、比較例2では55本、参考例1では83本の蛍光管しか収納することができなかった。
【0072】
<実験例1>
本発明の蛍光管保持部品の狭小部3a,3bにおける中央部分の最小となる幅Aが1mm、3mm、6mmであるサンプルをそれぞれ作製し、上述の32型の液晶テレビに使用されている蛍光管に取り付けた。その後、エアニッパー(花園工具製VICTOR VA−50刃間ピッチ8mm)を用いて、液晶表示装置用の蛍光管保持部品を切断し、切断作業性を評価した。結果を表3に示す。
【0073】
【表3】

【0074】
表3に示されるように、狭小部3a,3bにおける中央部分の最小となる幅Aが3mm、6mmタイプでは蛍光管は問題なく固定できたが、1mmタイプでは、狭小部3a,3bが蛍光管の自重でねじれが生じ、取り付けた蛍光管の安定固定ができない不具合が発生したため1mmタイプの評価は中断した。また、3mmタイプは50回切断作業を行い全数問題なく切断できたが、6mmタイプでは50回切断作業を行い3回切断に失敗した。
【0075】
<実施例3>
次に、実験例1で使用した蛍光管保持部品の狭小部3a,3bにおける中央部分の最小となる幅Aが3mmのものを用意し、エアニッパーの刃間ピッチを4mm、10mm、20mmと変化させて、実験例1と同様に切断作業性を評価した。結果を表4に示す。
【0076】
【表4】

【0077】
表4に示されるように、エアニッパーの刃間ピッチを4mmにした場合、50回切断作業を行い失敗は2回、刃間ピッチを10mmにした場合、50回切断作業を行い失敗はなし、刃間ピッチを20mmにした場合、50回切断作業を行い失敗は3回という結果となった。
【0078】
今回開示された実施の形態、実験例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0079】
1 蛍光管保持部品、2a,2b 蛍光管保持部、3a,3b 狭小部、T 蛍光管、4 バックライト筐体係止部、21 表キャビネット、22 液晶パネルユニット、23 光学系部品、25 反射シート、26 バックライト筐体、27 基板ユニット、28 裏キャビネット、29 バックライトユニット、34,35 第2の保持部品、36,37 切断治工具の2つの刃、41 回収容器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライト筺体と係止し得る構造を有するバックライト筐体係止部と、
複数の蛍光管を並列させて保持し得る構造を有する複数の蛍光管保持部と、
互いに隣接する蛍光管保持部間に設けられた狭小部とを備える、蛍光管保持部品。
【請求項2】
前記狭小部は、前記蛍光管保持部により並列させて保持される蛍光管の長手方向に平行な方向における寸法が1mmを超えて6mm未満である部分を有する、請求項1に記載の蛍光管保持部品。
【請求項3】
前記狭小部は、互いに隣接する蛍光管保持部間に少なくとも2つ設けられる、請求項1または2に記載の蛍光管保持部品。
【請求項4】
液晶テレビおよび液晶モニターから選ばれる少なくともいずれかの液晶表示装置に搭載される、請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光管保持部品。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光管保持部品が搭載された液晶表示装置から蛍光管を回収する方法であって、
液晶表示装置からバックライトユニットを分離する工程と、
前記バックライトユニットから蛍光管を分離する工程とを含む、蛍光管の回収方法。
【請求項6】
蛍光管保持部品の前記狭小部を切断する、請求項5に記載の蛍光管の回収方法。
【請求項7】
2つの刃を組み合わせたはさみ状の刃部を有した治工具を用いて前記狭小部を切断する、請求項6に記載の蛍光管の回収方法。
【請求項8】
前記2つの刃の刃先の間隔が4mmを超えて20mm未満で前記狭小部を切断する、請求項7に記載の蛍光管の回収方法。
【請求項9】
前記狭小部を切断後、前記蛍光管保持部品の一部が蛍光管に付随された状態で蛍光管収納容器に収納する、請求項5〜8のいずれかに記載の蛍光管の回収方法。
【請求項10】
前記液晶表示装置は液晶テレビおよび液晶モニターから選ばれる少なくともいずれかである、請求項5〜9のいずれかに記載の蛍光管の回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−104271(P2012−104271A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−249823(P2010−249823)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】