説明

血行促進具

【課題】 銅材に格別なコストを要することなく、電位差効果を高めて人体の生体電流に作用させ、その乱れを整え毛細血管の血行を良好にする血行促進具を提供すること。
【解決手段】 高圧送電線の銅芯材を所要形状に加工して電位差体1を成形し電位差体1に貼着シート3を一体とする。
このほか、高圧送電線の銅芯材を所要形状に加工して成形される電位差体1が鎖4に形成される。
ここに、高圧送電線とは、高電圧が印加され寿命限界で廃材となったものを指すものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の生体電流に作用して健康増進に寄与する血行促進具に関する。
【背景技術】
【0002】
金属の電位差を用いて人体の生体電流の乱れを解消する技術は、特開2002-030504号公報(特許文献1)、特開2002-165610号公報(特許文献2)、特開2002-223809号公報(特許文献3)、特開2002-224192号公報(特許文献4)等で提案されている。
上記特許文献1乃至4に提案されている生体電流に作用する金属は、その入手コストが高く、銅材の場合ではその銅の純度が90.708%であり、電位差効果を上げるためにこれ以上の純度とするには、格別なコストを要する問題がある。
【特許文献1】特開2002−030504号公報
【特許文献2】特開2002−165610号公報
【特許文献3】特開2002−223809号公報
【特許文献4】特開2002−224192号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般銅線の化学成分が炭素Cが5.909%、酸素Oが3.383%、銅Cuが90.708%であるに対し、高電圧印加後の高圧送電線の廃材の銅芯材の化学成分は、炭素Cが3.372%乃至3.351%、酸素Oが1.772%乃至0.113%、銅Cuが94.856%乃至96.536%となることが試験で判明した。本発明はこの銅Cuの純度が高まることに着目し、格別なコストを要することなく、電位差効果を高めて人体の生体電流に作用させ、その乱れを整え、毛細血管の血行を良好にする血行促進具を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の請求項1に記載した血行促進具は、高圧送電線の銅芯材を所要形状に加工して電位差体を成形し、該電位差体に貼着シートを一体として成る。
請求項2に記載した血行促進具は、高圧送電線の銅芯材を所要形状に加工して成形される電位差体が、鎖状に連鎖されて成る。
【発明の効果】
【0005】
本発明の血行促進具によれば、高圧送電線の廃材の有効利用とともに、銅材の純度を格別なコストを要することなく高めたものであるから、電位差による生体電流への働きにおける電位差効果が高く、また、アクセサリー分野にも刺激となるなどの効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明における電位差体は、盤状(円盤、多角盤等)のものから粒状のもの、或いは渦巻状のものや鎖状に連鎖するものなど種々な形態が選択される。
また、貼着シートに電位差体を一体として成る血行促進具においては、局部的に人体の経穴に対応して貼着する大きさのものから、複数の電位差体を含む靴の中敷きや大面積のものまで選択される。
【実施例】
【0007】
本発明の血行促進具Aを実施例により説明すると、図1に示すように、高圧送電線の廃材の銅芯材すなわち、化学成分が炭素Cが3.372%乃至3.351%、酸素Oが1.772%乃至0.113%、銅Cuが94.856%乃至96.536%なる含有比率の素材を、円盤状の電位差体1に加工成形し、電位差体1を表面に粘着材2を塗布した貼着シート3に貼着し、表面に剥離紙(図外)を被覆して提供される。
図2に示した血行促進具Bは、前記銅芯材を渦巻状の電位差体1に加工し、電位差体1を表面に粘着材2を塗布した貼着シート3に貼着し、表面に剥離紙(図外)を被覆して提供される。
図3に示した血行促進具Cは、前記銅芯材による電位差体1を鎖4に加工成形し、公知の止め金(図外)を介して連鎖の両端を接合して提供される。このものはブレスレットやネックレスとして使用される。
このほか、血行促進具Aでは電位差体1が円盤に代えて楕円や多角盤とされたり、粒状などで提供され、血行促進具Bでは電位差体1が渦巻状のものに代えてネット状のものも提供される。
【0008】
このようにして成る血行促進具Aは、剥離紙を剥離し人体の経穴に対応して貼着され、貼着面での電位差によって生体電流の乱れが解消され、毛細血管の血行が良好となり健康が増進される。
血行促進具Bでは足裏の経穴の集中する部位に広範囲に渡り貼着できることとなり、前記と同様に毛細血管の血行を良好にして各種のツボ効果が達成される。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明の血行促進具によれば、高圧送電線の廃材利用として資源の再利用に資することは勿論のこと、健康増進とアクセサリーの分野でその需要が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の血行促進具Aの斜視図。
【図2】本発明の血行促進具Bの斜視図。
【図3】本発明の血行促進具Cの部分説明図。
【符号の説明】
【0011】
1:電位差体
2:粘着材
3:貼着シート
4:鎖
A乃至C:血行促進具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧送電線の銅芯材を所要形状に加工して電位差体を成形し、該電位差体に貼着シートを一体として成る血行促進具。
【請求項2】
高圧送電線の銅芯材を所要形状に加工して成形される電位差体を鎖状に形成して成る血行促進具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−50066(P2007−50066A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−236442(P2005−236442)
【出願日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【出願人】(591228155)
【Fターム(参考)】