説明

街角テレビシステム

【課題】 端末を有しない不特定多数の人々がインターネットに向けて情報を発信可能な街角テレビシステムを提供することである。
【解決手段】 インターネット接続業者のホストコンピュータを介してインターネットに接続され、所定のアドレスを有し不特定多数の人々がインターネットに向けて情報を発信可能な街角テレビシステムであって、撮影用カメラ、音声入力用マイクロホン、音声出力用スピーカ、画像表示用モニタと、内蔵通信カラオケユニットと、前記カメラ、マイクロホン、スピーカ、モニタ及び通信カラオケユニットに接続され、これらを制御するコンピュータとを具備するとともに、硬貨投入ユニット及びプリペイドカードユニットの少なくとも一方を有し、投入された硬貨又はプリペイドカードに応じて所定時間の間インターネットに向けて所望の情報を発信可能であり、インターネットに接続された全世界のコンピュータ及び/又はインターネット端末で前記アドレスにアクセスすることにより、前記所望の情報を見ることが可能なように構成する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゲームセンター、カラオケボックス、コンビニエンスストア等に設置され、不特定多数の人々がインターネットに向けて情報を発信可能な街角テレビシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、パーソナルコンピュータ(パソコン)又はワークステーション等を世界中にはりめぐらされたインターネットに接続し、電子メールを送受信したり、ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)を介しての情報検索等のマルチメディア通信を行うユーザーが急速に増加している。このようなインターネット通信の普及及び流行に合わせるように、最近では予めインターネットに接続する通信ソフトが内蔵されたパソコンが市販されている。
【0003】自分のパソコンをインターネットに接続して、上述したような電子メールサービス及び/又はマルチメディアサービスを受けようとするユーザーは、インターネットに接続されたホストコンピュータ(サーバー)を有するサービスプロバイダと呼ばれるインターネット接続業者に加入することにより、これらのサービスを受けることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにインターネットのサービスを利用したいと思うユーザーは、自分のパソコン等の端末を有し、これをサービスプロバイダのホストコンピュータに接続する必要があるため、パソコン等の端末を有しない人々はインターネットに向けて情報を発信することはできないという問題がある。
【0005】本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インターネットに接続された端末を有しない不特定多数の人々がインターネットに向けて情報を発信可能な街角テレビシステムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によると、インターネット接続業者のホストコンピュータを介してインターネットに接続され、所定のアドレスを有し不特定多数の人々がインターネットに向けて情報を発信可能な街角テレビシステムであって、撮影用カメラ、音声入力用マイクロホン、音声出力用スピーカ、画像表示用モニタと、内蔵通信カラオケユニットと、前記カメラ、マイクロホン、スピーカ、モニタ及び通信カラオケユニットに接続され、これらを制御するコンピュータとを具備するとともに、硬貨投入ユニット及びプリペイドカードユニットの少なくとも一方を有し、投入された硬貨又はプリペイドカードに応じて所定時間の間インターネットに向けて所望の情報を発信可能であり、インターネットに接続された全世界のコンピュータ及び/又はインターネット端末で前記アドレスにアクセスすることにより、前記所望の情報を見ることが可能な街角テレビシステムが提供される。
【0007】好ましくは、画像表示用モニタはタッチパネル付きモニタであり、モニタの所望箇所にタッチすることにより、カラオケを歌うか否かの選択、カラオケの選曲等を行うことができる。
【0008】本発明の街角テレビシステムは、不特定多数の人々がインターネットに向けて情報を発信可能なようにゲームセンター、カラオケボックス、コンビニエンスストア等に設置される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、本発明の街角テレビシステムの全体構成図が示されている。街角テレビシステム2は、デジタル回線の場合DSU又はターミナルアダプタ(TA)4を介して、アナログ回線の場合モデム6を介してサービスプロバイダ(インターネット接続業者)8のホストコンピュータ(サーバー)10に接続される。
【0010】サービスプロバイダ8のサーバー10はインターネット12に接続されており、このインターネット12に対してはそれぞれサービスプロバイダを介して多数のパソコン14及びインターネット端末16が接続されている。
【0011】本発明の街角テレビシステム2は所定のアドレス(URL:ユニフォーム・リソース・ロケータ)を有しており、パソコン14等の端末を有する利用者はこのアドレスにアクセスすることにより、本発明の街角テレビシステム2のモニタに映された画像を見ることができる。街角テレビシステム2のアドレスはサービスプロバイダ8が割り振り、サービスプロバイダ8のサーバー10が管理する。
【0012】図2を参照すると、本発明の街角テレビシステムの外観斜視図が示されている。この街角テレビシステム2は、不特定多数の人々が出入りしやすい場所、例えばゲームセンター、カラオケボックス、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等に設置される。
【0013】街角テレビシステム2の前面には撮影用CCDカラーカメラ20と音声用マイクロホン22と、スピーカ24が設けられている。符号26はタッチパネル付きモニタを示しており、例えばカラーブラウン管(CRT)から構成される。
【0014】利用者はタッチパネル付きモニタ26の所望箇所に選択的にタッチすることにより、モニタ26上に表れたメニュー画面を見ながらカラオケを歌うか否かの選択及びカラオケを歌う場合にはカラオケの選曲等を行うことができる。
【0015】装置前面には更に、プリペイドカード挿入口28、硬貨投入口30及び硬貨返却口32が設けられている。次に図3を参照して本発明の街角テレビシステムを更に詳細に説明する。街角テレビシステム2の内部には通信カラオケユニット34が内蔵されており、この通信カラオケユニット34はパーソナルコンピュータ40を介してサービスプロバイダ8のサーバー10に格納された通信カラオケソフト又は通信カラオケ供給業者のサーバーに接続されている。
【0016】外部硬貨投入ユニット36は硬貨投入口30に接続されており、外部プリペイドカードユニット38は、プリペイドカード挿入口28に接続されている。硬貨投入口30から硬貨を投入すると、硬貨検出ユニット42が投入された硬貨を検出する。ステップS10で投入された硬貨が設定金額と一致したかの判定が行われ、一致した場合にはステップS12に進み電源がオンになり街角テレビシステム2がサービスプロバイダ8を介してインターネットに接続される。
【0017】電源がオンになると、モニタ26上にメニュー画面が表れるので、利用者はタッチパネルで所望の選択を行う。この選択には例えば、通信カラオケを歌うか否かの選択が含まれる。
【0018】カラオケを歌わないことを選択した場合には、通信カラオケソフトを呼び出すことなく利用者はマイク22に向かって自己宣伝等を行う。この利用者の姿をカメラ20が撮影し、画像及び音声がサービスプロバイダ8のサーバー10に送られる。
【0019】モニタ26のタッチパネルで通信カラオケを歌うことを選択すると、モニタ26上にカラオケの曲名が表示されるので、利用者はカラオケの選曲を行う。これにより、選曲された通信カラオケデータがサービスプロバイダ8のサーバー10から通信カラオケユニット34内に取り込まれ、利用者はモニタ26上に表示される画像を見ながらスピーカ24からの伴奏に合わせて選曲されたカラオケを歌うことができる。
【0020】この歌声は音声用マイク22で集音され、カラーカメラ20で撮影した利用者の姿とともにサービスプロバイダ8のサーバー10に送られる。ステップS12で所定の設定時間を超えたと判断された場合には、ステップS14に進み、映像/音声の接続を終了させる。これにより電源が切れてモニタ26が暗くなる。
【0021】一方、利用者がプリペイドカードを利用したい場合には、プリペイドカード挿入口28にプリペイドカードを挿入する。すると、プリペイドカード挿入ユニット44がプリペイドカードの挿入を検出し、ステップS20でプリペイドカードの残度数の判定を行う。
【0022】プリペイドカードの残度数が所定値未満の場合には、プリペイドカードは挿入口28から吐き出される。プリペイドカードの残度数がある場合には、電源がオンになりモニタ26上にメニュー画面が表れる。以下、硬貨で利用する時と同じような処理が行われる。
【0023】ステップS22で接続取消処理が行われたか否かが判断され、取消処理がないならばプリペイドカードの残度数が続く限りインターネットに接続されたままとなる。
【0024】利用者が終了ボタンを押すと、ステップS22で取消処理がされたと判断され、ステップS24に進み、映像/音声の接続が終了される。これにより、電源がオフとなりモニタ26が暗くなる。
【0025】以上の説明はインターネットに情報を発信したい利用者側の説明であり、以下この映像を見たいパソコン等の端末を有するインターネットのユーザー側の説明を行う。
【0026】インターネット12に接続されたパソコン14及び/又はインターネット端末16のユーザーは、モザイク、ネットスケープ等のブラウザを使用することにより、所定のサービスプロバイダ8に接続されている街角テレビシステム2にアクセスすることができる。
【0027】街角テレビシステム2からの映像及び音声はサービスプロバイダ8のサーバー10に双方向回線又は片方向回線を介して送られているため、世界中どこからでもインターネットのユーザーは街角テレビシステム2に映っている画像をリアルタイムで見ることができる。
【0028】サーバー10のメモリに街角テレビシステム2からの画像を一旦格納し、これに編集を加えてインターネットに流すことも可能である。また、夜間街角テレビシステム2の電源を常にオンにしておくことにより、監視カメラ機能を発揮させることもできる。
【0029】この場合には、街角テレビシステム2からの画像はサービスプロバイダ8のサーバー10に格納されるか、サーバー10が画像を格納しない場合には、インターネットに接続されたユーザーが所定の街角テレビシステム2にアクセスすることにより、監視の代理をすることができる。
【0030】更に、本発明の街角テレビシステムの利用方法として、全世界のインターネットユーザーに向けて販売したい商品等の宣伝媒体としての利用も考えられる。
【0031】
【発明の効果】本発明の街角テレビシステムは以上詳述したように構成したので、インターネットに接続された端末を有しない不特定多数の人々がインターネットに向けて情報を発信可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の街角テレビシステムの全体構成図である。
【図2】街角テレビシステムの外観斜視図である。
【図3】街角テレビシステムの詳細構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 街角テレビシステム
8 サービスプロバイダ
10 ホストコンピュータ(サーバー)
20 カメラ
22 マイクロホン
24 スピーカ
26 モニタ
28 プリペイドカード挿入口
30 硬貨投入口
32 硬貨返却口

【特許請求の範囲】
【請求項1】 インターネット接続業者のホストコンピュータを介してインターネットに接続され、所定のアドレスを有し不特定多数の人々がインターネットに向けて情報を発信可能な街角テレビシステムであって、撮影用カメラ、音声入力用マイクロホン、音声出力用スピーカ、画像表示用モニタと、前記カメラ、マイクロホン、スピーカ及びモニタに接続され、これらを制御するコンピュータとを具備するとともに、硬貨投入ユニット及びプリペイドカードユニットの少なくとも一方を有し、投入された硬貨又はプリペイドカードに応じて所定時間の間インターネットに向けて所望の情報を発信可能であり、インターネットに接続された全世界のコンピュータ及び/又はインターネット端末で前記アドレスにアクセスすることにより、前記所望の情報を見ることが可能な街角テレビシステム。
【請求項2】 内蔵通信カラオケユニットをさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の街角テレビシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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