説明

表示端末装置、表示処理方法、表示処理プログラム

【課題】画面サイズが限られる場合であっても、画像とテキストとを見やすい態様で同時に表示する。
【解決手段】メール送受信部102により電子メールが受信されると、電子メールに含まれるテキスト情報及び画像情報が互いに関連付けられた状態でメール記憶部103に記憶される。テキスト情報の情報量と画像情報の情報量とに基づいて、テキスト表示部位1と画像表示との連動態様を決定する。そして、ディスプレイ107において、決定された連動態様に基づき、テキスト情報に基づくテキスト表示と、画像情報に基づく画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに対応付けられたテキスト情報と画像情報とを受信して表示するための表示端末装置、表示処理方法、表示処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、互いに対応付けられたテキスト情報と画像情報の一例として、写真等の画像情報を添付した電子メールの送受信が頻繁に行われる。このような電子メールを受信して表示する場合、その表示端末装置の画面サイズによって表示手法が異なる。例えば、表示端末装置がパソコン等である場合、比較的画面サイズが大きいため、電子メール本文であるテキスト情報の表示を行うテキスト領域と、画像表示を行う画像領域とをそれぞれ別領域に分けて表示することが可能である。一方、表示端末装置が、例えばPDA(Personal Digital Assistants)や携帯電話機等である場合、画面サイズが限られているため、テキストの文字数や画像数によってはテキスト領域と画像領域とを一度に表示することが困難な場合がある。この場合、テキスト領域の下に画像領域を配置し、画面をスクロールさせてテキストと画像を別々に閲覧する手法がとられていた。
【0003】
しかしながら、上記手法では、テキストと画像を同時に見ることができないため、画像情報が添付された電子メールを一目で確認することができず不便であるという問題があった。
【0004】
そこで、従来、画像情報を添付した電子メールを受信した場合に、画像を背景としてその上にテキストを重ねて表示する表示端末装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−140265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術では、テキストと画像を同時に見ることは可能であるが、画像を背景としてその上にテキストを重ねて表示するため、画像及びテキストのいずれもが見にくくなるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、画面サイズが限られる場合であっても、画像とテキストとを見やすい態様で同時に表示することができる表示端末装置、表示処理方法、表示処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1発明の表示端末装置は、テキスト情報と画像情報とを対応付けして送受信可能な情報送受手段と、前記情報送受手段により受信された前記テキスト情報及び前記画像情報を、互いに関連付けて記憶する記憶手段と、前記テキスト情報に基づくテキスト表示と、前記画像情報に基づく画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示可能な表示手段と、前記テキスト情報に対応した全テキストのうち、前記表示手段において前記テキスト表示として表示されるテキスト表示部位を、操作者がスクロール操作可能な操作手段と、前記記憶手段に互いに関連付けて記憶された、前記テキスト情報及び前記画像情報それぞれの情報量に基づき、前記同一表示画面中における、前記テキスト表示部位と前記画像表示との連動態様を決定する第1決定手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本願第1発明の表示端末装置においては、情報送受手段により互いに対応付けられたテキスト情報及び画像情報が受信されると、テキスト情報及び画像情報が互いに関連付けられた状態で記憶手段に記憶される。第1決定手段は、テキスト情報の情報量と画像情報の情報量とに基づいて、テキスト表示部位と画像表示との連動態様を決定する。そして、表示手段は、上記決定された連動態様に基づき、テキスト情報に基づくテキスト表示と、画像情報に基づく画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示する。
【0010】
以上のようにして、本願第1発明では、テキスト表示と画像表示とを同一表示画面の別領域にそれぞれ表示させることにより、画像とテキストとを重ねて表示する場合に比べ、画像とテキストとを見やすい態様で同時に表示することができる。その際、操作者のスクロール操作により移動するテキスト表示部位と画像表示とが連動可能であることにより、画面サイズが限られる場合であっても、テキストと画像とをわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0011】
第2発明の表示端末装置は、上記第1発明において、前記第1決定手段は、前記記憶手段に互いに関連付けて記憶された、前記テキスト情報及び前記画像情報それぞれの情報量に基づき、前記同一表示画面中における、前記テキスト表示が行われるテキスト領域と前記画像表示が行われる画像領域とを決定する領域決定手段を含むことを特徴とする。
【0012】
これにより、テキスト情報の情報量が多い場合には、より広いテキスト領域で表示可能である。
【0013】
第3発明の表示端末装置は、上記第2発明において、前記領域決定手段は、前記テキスト情報に含まれるテキスト文字数又は行数の、前記画像情報に含まれる画像数に対する相対比、及び前記画像情報に含まれる画像サイズのうち、少なくとも前記相対比に応じて、前記テキスト領域及び前記画像領域の大きさと位置を決定することを特徴とする。
【0014】
これにより、テキストの文字数や行数が比較的多い場合に、より広いテキスト領域で表示させることができる。また、画像サイズが比較的大きい場合には、より広い画像領域で表示させることができる。
【0015】
第4発明の表示端末装置は、上記第3発明において、前記領域決定手段は、前記相対比に関して予め定められた第1しきい値に基づき、前記相対比が前記第1しきい値より大きい場合における1つの表示画面における前記テキスト領域の大きさが、前記相対比が前記第1しきい値以下である場合における1つの表示画面における前記テキスト領域の大きさよりも拡大されるように、前記テキスト領域及び前記画像領域を決定することを特徴とする。
【0016】
これにより、第1しきい値を基準にして、テキストの文字数や行数が比較的多い場合には、それ以外の場合よりもテキスト領域を拡大して表示することができる。この結果、テキストや画像の視認性を向上できると共に、テキスト全部を見るのに必要な操作者のスクロール回数を低減し操作性を向上することもできる。
【0017】
第5発明の表示端末装置は、上記第2乃至第4発明のいずれかにおいて、前記第1決定手段は、前記操作手段からの前記スクロール操作により前記テキスト領域に表示される前記テキスト表示部位に対応付けて、前記画像領域で表示する前記画像表示の切替態様を決定する切替決定手段を含むことを特徴とする。
【0018】
これにより、操作者のスクロール操作によりテキスト表示部位が移動するのに連動して、画像表示が順次切り替えられる。この結果、画面サイズが限られる場合であっても、テキストと画像とをわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0019】
第6発明の表示端末装置は、上記第5発明において、前記切替決定手段は、前記テキスト情報に含まれるテキスト文字数又は行数の、前記画像情報に含まれる画像数に対する相対比に応じて、前記切替態様を決定することを特徴とする。
【0020】
これにより、画像数に対してテキスト文字や行の量が相対的に多い場合には、スクロール操作で切り替えられる1つの画像領域に表示する画像数を少なくすることができる。画像数に対してテキスト文字や行の量が相対的に少ない場合には、スクロール操作で切り替えられる1つの画像領域に表示する画像数を多くすることができる。この結果、いずれの場合でも、テキストと画像とを確実にわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0021】
第7発明の表示端末装置は、上記第6発明において、前記切替決定手段は、前記相対比に関して予め定められた第2しきい値に基づき、前記相対比が前記第2しきい値より小さい場合には、切り替えられた1つの表示画面の前記画像領域に複数の前記画像を表示し、前記相対比が前記第2しきい値以上である場合には、切り替えられた1つの表示画面の前記画像領域に1つの前記画像を表示するように、前記切替態様を決定することを特徴とする。
【0022】
これにより、第2しきい値を基準にして、テキスト文字や文章の量が相対的に多い場合には、スクロール操作で切り替えられる1つの画像領域に1つの画像のみを表示する。逆に、第2しきい値を基準にして、テキスト文字や文章の量が相対的に少ない場合には、スクロール操作で切り替えられる1つの画像領域に複数の画像を表示することができる。この結果、いずれの場合でも、テキストと画像とを確実にわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0023】
第8発明の表示端末装置は、上記第4乃至第7発明のいずれかにおいて、前記情報送受手段により受信された前記テキスト情報に、前記画像情報のファイル名が含まれるかどうかを判定する第1判定手段を有し、前記切替決定手段は、前記第1判定手段により前記ファイル名が含まれていると判定された場合には、前記テキスト情報において前記ファイル名が含まれていた位置と前記テキスト表示部位との関係に基づき、前記画像領域で表示する前記画像表示の切替態様を決定することを特徴とする。
【0024】
これにより、文章内でファイル名を記載して画像を引用している場合に、文章のその引用部分と引用された当該画像とを、わかりやすく関連付けて同時に表示することができる。
【0025】
第9発明の表示端末装置は、上記第2又は第3発明において、前記第1決定手段は、前記相対比に関して予め定められた第3しきい値に基づき、前記相対比が前記第3しきい値より小さい場合には、前記テキスト表示部位と前記画像表示との連動を行わず、前記テキスト領域において固定的な前記テキスト表示を行うと共に、前記画像領域において所定の時間間隔で前記画像表示を切り替えるようにすることを特徴とする。
【0026】
本願第9発明においては、第3しきい値を基準にして、テキスト文字や文章の量が比較的少なく画像数が多い場合には、テキスト領域で固定的なテキスト表示を行いつつ、画像領域では自動的に順次切り替えつつ画像表示を行う。この結果、文章が短い場合であっても、どの画像表示に対しても必ずテキスト表示が同時に実行されるので、操作者はどの画像を見るときでも常に文章を参照することができる。
【0027】
第10発明の表示端末装置は、上記第1乃至第9発明のいずれかにおいて、前記情報送受手段により受信された前記テキスト情報に、前記画像表示のレイアウト情報が含まれるかどうかを判定する第2判定手段と、前記操作手段からの前記スクロール操作により前記テキスト領域に表示される前記テキスト表示部位と、前記レイアウト情報に含まれる前記画像表示の位置指定情報との関係に基づき、前記画像領域で表示する前記画像表示の切替態様を決定する第2決定手段とを有し、前記第2判定手段により前記画像表示のレイアウト情報が含まれると判定された場合には、前記第2決定手段が前記画像表示の切り替え態様を決定し、前記第2判定手段により前記画像表示のレイアウト情報が含まれていないと判定された場合には、前記第1決定手段が前記テキスト表示部位と前記画像表示との前記連動態様を決定することを特徴とする。
【0028】
これにより、既存のデータ形式において文章内容に対応付ける形で画像表示位置が指定されている場合に、その対応付けに準じるタイミングで、文章と画像とをわかりやすく同時に表示することができる。
【0029】
第11発明の表示端末装置は、上記第10発明において、前記第2判定手段により前記画像表示のレイアウト情報が含まれると判定された場合に、前記第2決定手段による前記テキスト表示部位と前記画像表示との連動を行う連動モードと、前記第2決定手段による前記テキスト表示部位と前記画像表示との連動を行わない非連動モードとを、切替可能なモード切替手段を有し、前記表示手段は、前記モード切替手段で前記連動モードに切り替えられている場合には、前記テキスト表示と前記画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示し、前記モード切替手段で前記非連動モードに切り替えられている場合には、前記テキスト表示と前記画像表示とを、同一表示画面中の同一領域を共有するように表示することを特徴とする。
【0030】
これにより、テキスト表示部位と画像表示との連動を行いつつテキスト表示と画像表示を同一表示画面中の別領域に表示する連動モードと、そのような連動を行わずテキスト表示と画像表示を同一表示画面中の同一領域を共有する従来通りの非連動モードとを、操作者の意図や用途に応じて使い分けることができる。この結果、表示端末装置の使い方のバリエーションを広げることができるので、さらに利便性を向上することができる。
【0031】
上記目的を達成するために、第12発明の表示処理方法は、通信機能を備えた表示端末装置が互いに対応付けられたテキスト情報及び画像情報を受信して表示するための表示処理方法であって、受信された前記テキスト情報及び前記画像情報を互いに関連付けて記憶する記憶手順と、前記記憶手順で互いに関連付けて記憶された、前記テキスト情報及び前記画像情報それぞれの情報量に基づき、前記テキスト情報に対応した全テキストのうち1つの表示画面でテキスト表示として表示されるテキスト表示部位と前記画像情報に基づく画像表示との連動態様を決定する決定手順と、前記決定手順で決定された前記連動態様により、前記テキスト表示と前記画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示する表示手順とを有することを特徴とする。
【0032】
本願第12発明の表示処理方法においては、互いに対応付けられたテキスト情報及び画像情報が受信されると、記憶手順で当該テキスト情報及び画像情報が互いに関連付けられた状態で記憶される。その後、決定手順で、テキスト情報の情報量と画像情報の情報量とに基づいて、テキスト表示部位と画像表示との連動態様が決定される。そして、表示手順で、上記決定された連動態様に基づき、テキスト情報に基づくテキスト表示と、画像情報に基づく画像表示とが、同一表示画面中の別領域に分けて表示される。
【0033】
以上のようにして、本願第12発明では、テキスト表示と画像表示とを同一表示画面の別領域にそれぞれ表示させることにより、画像とテキストとを重ねて表示する場合に比べ、画像とテキストとを見やすい態様で同時に表示することができる。その際、操作者のスクロール操作により移動するテキスト表示部位と画像表示とが連動することにより、画面サイズが限られる場合であっても、テキストと画像とをわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0034】
上記目的を達成するために、第13発明の表示処理プログラムは、受信されたテキスト情報及び画像情報を互いに関連付けて記憶する記憶手順と、前記記憶手順で互いに関連付けて記憶された、前記テキスト情報及び前記画像情報それぞれの情報量に基づき、前記テキスト情報に対応した全テキストのうち1つの表示画面でテキスト表示として表示されるテキスト表示部位と前記画像情報に基づく画像表示との連動態様を決定する決定手順と、前記決定手順で決定された前記連動態様により、前記テキスト表示と前記画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示する表示手順とを、通信機能を備えた表示処理端末に備えられた演算手段に実行させる。
【0035】
本願第13発明の表示処理プログラムが演算手段で実行される表示処理端末においては、互いに対応付けられたテキスト情報及び画像情報が受信されると、記憶手順で、当該テキスト情報及び画像情報が互いに関連付けられた状態で記憶される。その後、決定手順で、テキスト情報の情報量と画像情報の情報量とに基づいて、テキスト表示部位と画像表示との連動態様が決定される。そして、表示手順で、上記決定された連動態様に基づき、テキスト情報に基づくテキスト表示と、画像情報に基づく画像表示とが、同一表示画面中の別領域に分けて表示される。
【0036】
以上のようにして、本願第13発明では、テキスト表示と画像表示とを同一表示画面の別領域にそれぞれ表示させることにより、画像とテキストとを重ねて表示する場合に比べ、画像とテキストとを見やすい態様で同時に表示することができる。その際、操作者のスクロール操作により移動するテキスト表示部位と画像表示とが連動することにより、画面サイズが限られる場合であっても、テキストと画像とをわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、画面サイズが限られる場合であっても、画像とテキストとを見やすい態様で同時に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施形態の表示端末装置の機能構成を表すブロック図である。
【図2】ディスプレイにおける電子メールの表示の一例を表す図である。
【図3】モード判定部により行われる制御内容を表すフローチャートである。
【図4】基本スクロール行数参照処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図5】基本スクロール行数の具体例を表す説明図である。
【図6】基本スクロール行数の具体例を表す説明図である。
【図7】基本描画処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図8】基本描画処理を行うことによる表示端末装置の表示動作を表す説明図である。
【図9】画像複数描画処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図10】画像複数描画処理によるディスプレイの表示の一例を表す図である。
【図11】画像複数描画処理を行うことによる表示端末装置の表示動作を表す説明図である。
【図12】画像自動切替描画処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図13】画像自動切替描画処理によるディスプレイの表示の一例を表す図である。
【図14】画像自動切替描画処理を行うことによる表示端末装置の表示動作を表す説明図である。
【図15】本文拡張描画処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図16】本文拡張描画処理によるディスプレイの表示の一例を表す図である。
【図17】レイアウト情報参照処理の詳細内容を表すフローチャートである。
【図18】レイアウト情報参照処理を行うことによる表示端末装置の表示動作を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0040】
図1を用いて、本実施形態の表示端末装置100の機能構成を説明する。表示端末装置100は、操作部101と、メール送受信部102と、メール記憶部103と、モード判定部104と、表示管理部105と、表示レイアウト記憶部106と、ディスプレイ107とを有している。なお、表示端末装置100は、特許請求の範囲に記載の表示処理端末を構成する。
【0041】
操作部101は、操作者が各種操作を行うことが可能なボタン、キー、パッド等で構成されている。操作者は、この操作部101を用いて、電子メールに含まれるテキスト情報に対応した全テキストのうち、ディスプレイ107においてテキスト表示として表示されるテキスト表示部位1(後述の図2、図8参照)をスクロール操作することが可能である。メール送受信部102は、テキスト情報と画像情報とを対応付けして送受信する。本実施形態では、メール本文としてのテキスト情報とこのテキスト情報に添付された画像情報とを含む電子メールを、外部のメールサーバ等と送受信する。このメール送受信部102は、電子メールを受信すると、テキスト情報と画像情報とを分離し、互いに関連付けてメール記憶部103に記憶させる。
【0042】
メール記憶部103は、例えばハードディスクやRAM等で構成されている。このメール記憶部103は、上述したように、メール送受信部102により受信された電子メールに含まれるテキスト情報及び画像情報を、互いに関連付けて記憶する。モード判定部104は、メール記憶部103に互いに関連付けて記憶されたテキスト情報及び画像情報それぞれの情報量や、操作部101から入力された連動モードのオン・オフ指示に基づき、ディスプレイ107での同一表示画面中における、上記テキスト表示部位1と画像表示との連動態様を決定する(後述の図2参照)。ここで連動態様は、テキスト表示部位1と画像表示とを連動させる場合のみならず、連動しない場合も含むものであり、本実施形態では、「基本描画処理」、「画像複数描画処理」、「画像自動切替描画処理」、及び「本文拡張描画処理」の4つの態様が設定されている。これらの処理の詳細については後述する。なお、上記4つの態様以外の態様を設定してもよい。
【0043】
表示管理部105は、モード判定部104によって決定された連動態様に応じた表示レイアウトを表示レイアウト記憶部106から読み出し、この読み出したレイアウトに基づき、ディスプレイ107での同一表示画面上における、テキスト表示が行われるテキスト領域TAと画像表示が行われる画像領域PAとの対応テーブルを作成し、上記テキスト表示部位1と対応付けた画像切替表示を行う。この画像切替表示の詳細については後述する。表示レイアウト記憶部106は、上記メール記憶部103と同様に、例えばハードディスクやRAM等で構成されており、予め設定されたテキスト領域TAと画像領域PAとの複数のレイアウトが記憶されている。
【0044】
ディスプレイ107は、例えば液晶や有機EL等で構成されており、受信した電子メールに含まれるテキスト情報に基づくテキスト表示と、画像情報に基づく画像表示とを、同一表示画面中の別領域、すなわち上記テキスト領域TAと画像領域PAとに分けて表示することが可能である。
【0045】
なお、上記モード判定部104及び表示管理部105は、表示端末装置100が備えたCPU(図示せず)がRAMの一時記憶機能を利用しつつROM等に記憶された所定のプログラムに従って処理を行うことにより実行される機能として構成されるものである。これらモード判定部104及び表示管理部105は、後述の図3、図4、図7、図9、図12、図15等に示される表示処理方法をCPUに実行させるための表示処理プログラムに従って、表示処理制御を行う。
【0046】
また、上記では表示端末装置100がメール送受信機能を有するようにしたが、メールの受信機能のみを有する構成としてもよい。また、上記操作部101、メール送受信部102、メール記憶部103、ディスプレイ107が、特許請求の範囲に記載の操作手段、情報送受手段、記憶手段、表示手段をそれぞれ構成する。
【0047】
次に、図2を用いてディスプレイ107における電子メールの表示の一例を説明する。
【0048】
ディスプレイ107には、例えばアルバムや日記帳のような本の形状を模した背景2の上に、受信した電子メールの本文であるテキストと、添付された画像とが表示される。本実施形態では、原則として1つの電子メールが1ページごとに表示される。したがって、操作者が操作部101を用いてページ移動操作を行った場合には、表示される電子メールが次の電子メールに切り替わる。
【0049】
各ページにおいては、テキスト表示が行われる上記テキスト領域TAと、画像表示が行われる上記画像領域PAとが、同一表示画面中の別領域に分けて表示される。図2に示すように、テキスト領域TAにテキストの全部が一度に表示できない場合には、スクロールバー3が表示される。操作者は、操作部101を用いてこのスクロールバー3を操作することにより、テキスト表示部位1をスクロール操作することができる。なお、操作部101を用いずに、例えばタッチペン等を用いてディスプレイ107上で直接スクロールバー3を操作してもよい。あるいは、テキストをクリックする等によってスクロールさせてもよい。なお、スクロールバー3は、テキスト領域TAにテキストの全部を一度に表示できる場合には表示されないようになっている。
【0050】
次に、図3を用いて上記モード判定部104により行われる制御内容について説明する。
【0051】
まずステップS5において、モード判定部104は、メール送受信部102により受信された電子メールに含まれるテキスト情報及び画像情報を、互いに関連付けてメール記憶部103に記憶する。
【0052】
次にステップS10において、モード判定部104は、上記メール記憶部103に記憶した電子メールがプレーンテキストメールか否かを判定する。ここでプレーンテキストメールとは、メール本文に例えばHTML(HyperText Markup Language)タグのような書式・レイアウト情報が含まれていない電子メールのことである。すなわち、モード判定部104は、メール記憶部103に記憶したテキスト情報を読み出し、当該テキスト情報に書式・レイアウト情報が含まれているか否かを判定する。テキスト情報に書式・レイアウト情報が含まれていない場合には、プレーンテキストメールとみなし、判定が満たされてステップS100に移る。ステップS100では、メール記憶部103に互いに関連付けて記憶された、テキスト情報及び画像情報それぞれの情報量に基づき、同一表示画面中における、テキスト表示部位1と画像表示との連動態様を決定する基本スクロール行数参照処理を実行する。この基本スクロール行数参照処理の詳細については後述する。なお、上記情報量とはテキスト文字数や行数、画像数等のことである。その後、本フローを終了する。
【0053】
一方、上記ステップS10において、テキスト情報に書式・レイアウト情報が含まれている場合には、プレーンテキストメールでないとみなし、判定が満たされずにステップS20に移る。ステップS20では、モード判定部104は、連動モードがオンであるかオフであるかを操作部101から入力された指示情報に基づき判定する。ここで連動モードとは、電子メールのテキスト情報に書式・レイアウト情報が含まれている場合に、テキスト表示と画像表示とを対応付けた連動表示を行うか否かを決定するモードであり、操作者が操作部101を用いて設定することができる。連動モードがオンに設定されている場合には、判定が満たされてステップS200に移り、レイアウト情報参照処理を実行する。このレイアウト情報参照処理の詳細については後述する。その後、本フローを終了する。
【0054】
一方、上記ステップS20において、連動モードがオフに設定されている場合には、判定が満たされずにステップS300に移り、レイアウト表示処理を実行する。このレイアウト表示処理は、フローチャートについては省略するが、受信した電子メールをテキスト情報に含まれる書式・レイアウト情報に従って通常通りに表示する処理である。上記レイアウト情報参照処理においては、テキスト表示と画像表示とが同一表示画面中の別領域に分けて表示されるが、このレイアウト表示処理においては、テキスト表示と画像表示とが同一表示画面中の同一領域を共有するように、言い換えればテキスト中の所定位置に画像が挿入されるように表示される。その後、本フローを終了する。
【0055】
なお、上記において、ステップS10が、特許請求の範囲に記載の第2判定手段を構成し、ステップS20が、モード切替手段を構成する。またステップS5は、記憶手順に相当する。
【0056】
次に、図4を用いて基本スクロール行数参照処理の詳細内容について説明する。なお、本フローチャートは表示管理部105により実行される。
【0057】
まず、ステップS110において、表示管理部105は、基本スクロール行数Xを算出する。ここで基本スクロール行数Xとは、受信したメールのテキスト情報に含まれるテキスト文字数の、画像情報に含まれる画像数に対する相対比であり、次式(1)で表されるものである。
【0058】


・・・(1)
【0059】
例えば図5に示すように、受信したメールのテキスト文字数が200文字、テキスト領域TAにおける1行の文字数を13文字、画像数を2図とした場合、基本スクロール行数Xは、X=200/(13×2)≒8となる。
【0060】
なお、受信したメールのテキスト情報に改行が含まれる場合には、例えば次式(2)に示すように、改行文字が入るまでの1文ごとに行数を演算し、それらの合計である総行数の、画像情報に含まれる画像数に対する相対比を基本スクロール行数Xとしてもよい。
【0061】


・・・(2)
【0062】
この場合、例えば図6に示すように、受信したメールが3文よりなり、第1文〜第3文の各文のテキスト文字数がそれぞれ70文字、30文字、100文字であり、且つ、テキスト領域TAにおける1行の文字数を13文字、画像数を2図とした場合、基本スクロール行数Xは、X=(70/13+30/13+100/13)/2≒8となる。
【0063】
次にステップS120では、表示管理部105は、上記基本スクロール行数Xに対する閾値の設定を行う。本実施形態では、この閾値は第1閾値、第2閾値、第3閾値の3種類から構成されている。これらの閾値は、画像数が少ない場合には小さくなり、画像数が多い場合には大きくなるといったように、予め画像数等に応じて定められており、所定の記憶領域に記憶されている。なお、閾値の種類は3種類に限定されるものではなく、さらに多数あるいは少数としてもよい。
【0064】
ステップS130では、表示管理部105は、上記ステップS110で算出した基本スクロール行数Xが、上記ステップS120で算出した第3閾値以下であるか否かを判定する。基本スクロール行数Xが第3閾値以下である場合には、判定が満たされてステップS140に移る。なお、この第3閾値が、特許請求の範囲に記載の第1しきい値に相当する。
【0065】
ステップS140では、表示管理部105は、テキスト文字数が画像数に対し相対的に過大でないとみなし、ディスプレイ107の表示画面を上下に分割してテキスト領域TAと画像領域PAとを上下に配置する、上下分割レイアウトを表示レイアウト記憶部106から読み出す。このレイアウト情報には、予め定められたテキスト領域TA及び画像領域PAの大きさや位置情報が含まれている。
【0066】
ステップS150では、表示管理部105は、上記ステップS110で算出した基本スクロール行数Xが、上記ステップS120で算出した第2閾値以上であるか否かを判定する。基本スクロール行数Xが第2閾値以上である場合には、判定が満たされてステップS400に移り、基本描画処理を実行する。この基本描画処理は、テキスト文字数と画像数とが相対的にバランスがよい場合の描画処理であり、切り替えられた1つの表示画面の画像領域PAに1つずつの画像を表示する処理である(詳細は後述)。なお、上記第2閾値が、特許請求の範囲に記載の第2しきい値に相当する。その後、本サブルーチンを終了する。一方、上記ステップS150において、基本スクロール行数Xが第2閾値未満である場合には、判定が満たされずにステップS160に移る。
【0067】
ステップS160では、表示管理部105は、上記ステップS110で算出した基本スクロール行数Xが、上記ステップS120で算出した第1閾値以上であるか否かを判定する。基本スクロール行数Xが第1閾値以上である場合には、判定が満たされてステップS500に移り、画像複数描画処理を実行する。この画像複数描画処理は、基本描画処理と比較して、画像数がテキスト文字数に比べて相対的に多い場合の描画処理であり、切り替えられた1つの表示画面の画像領域PAに複数の画像を表示する処理である(詳細は後述)。なお、上記第1閾値が、特許請求の範囲に記載の第3しきい値に相当する。その後、本サブルーチンを終了する。
【0068】
一方、上記ステップS160において、基本スクロール行数Xが第1閾値未満である場合には、判定が満たされずにステップS600に移り、画像自動切替描画処理を実行する。この画像自動切替描画処理は、基本描画処理と比較して、テキスト文字数が画像数に比べて相対的に少ない場合の描画処理であり、テキスト表示部位1と画像表示との連動を行わず、テキスト領域TAにおいて固定的なテキスト表示を行うと共に、画像領域PAにおいて所定の時間間隔で画像表示を切り替えて表示する処理である(詳細は後述)。その後、本サブルーチンを終了する。
【0069】
なお、前述のステップS130において、基本スクロール行数Xが第3閾値未満である場合には、判定が満たされずにステップS170に移る。
【0070】
ステップS170では、表示管理部105は、テキスト文字数が画像数に対し相対的に過大であるとみなし、ディスプレイ107の表示画面を左右に分割してテキスト領域TAと画像領域PAとを左右に配置する、左右分割レイアウトを表示レイアウト記憶部106から読み出す。このレイアウト情報には、予め定められたテキスト領域TA及び画像領域PAの大きさや位置情報が含まれている。
【0071】
その後、ステップS700に移り、本文拡張描画処理を実行する。この本文拡張描画処理は、テキスト領域TAをディスプレイ107の表示領域において縦方向に最大まで拡張して表示する処理である(詳細は後述)。その後、本サブルーチンを終了する。
【0072】
なお、上記では、ステップS140やステップS170において、テキスト領域TA及び画像領域PAを予めレイアウト情報に含まれた大きさや位置として設定するようにしたが、これに限らず、例えば画像サイズが比較的大きい場合には画像領域PAをテキスト領域TAよりも相対的に大きくする等、画像サイズに応じてテキスト領域TA及び画像領域PAの大きさや位置を設定してもよい。また、画像サイズが大きくそのままでは画像領域PAに収まらない場合に、画像領域PAを大きくするのではなく、画像領域PAに収まるように画像サイズを縮小させてもよい。
【0073】
また上記において、ステップS100の処理全体は、特許請求の範囲に記載の第1決定手段を構成し、ステップS130、ステップS140及びステップS170は、領域決定手段を構成する。
【0074】
また、上記ステップS150は、基本スクロール行数Xに応じて、画像領域PAで表示する画像表示の切替態様を決定する。すなわち、基本スクロール行数Xが第2閾値以上である場合には、ステップS400の基本描画処理において所定のタイミングで1つずつ画像を切り替え、基本スクロール行数Xが第2閾値未満である場合には、ステップS500の画像複数描画処理において所定のタイミングで複数ずつ画像を切り替える。したがって、上記ステップS150、ステップS400及びステップS500は、特許請求の範囲に記載の切替決定手段を構成する。
【0075】
また、ステップS130、ステップS150、及びステップS160が、決定手順に相当し、ステップS400、ステップS500、ステップS600及びステップS700が、表示手順に相当する。
【0076】
次に、図7を用いて基本描画処理の詳細内容について説明する。なお、本フローチャートは表示管理部105により実行される。
【0077】
まずステップS405では、表示管理部105は、テキスト情報及び画像情報に基づき、前述のステップS140で読み出した上下分割レイアウトに従って、テキスト及び画像の初期描画を行う。これにより、ディスプレイ107には、上下分割レイアウトに従って同一表示画面上にテキストと画像が上下方向に並列して表示される(前述の図2参照)。
【0078】
次のステップS410では、表示管理部105は、操作者により操作部101を介してテキスト表示部位1のスクロール操作がなされたか否かを判定する。スクロール操作がされていない場合には、判定が満たされずに後述のステップS460に移る。一方、スクロール操作がされた場合には、判定が満たされてステップS420に移る。
【0079】
ステップS420では、表示管理部105は、上記スクロール操作量に応じた描画行、すなわち、スクロール操作によってテキスト領域TAでテキスト表示されることになるテキストの行数を算出する。言い換えれば、テキスト表示部位1に対応する行数を算出する。例えば、スクロール操作によりテキスト領域TAに全テキストの行数のうち4行目から8行目が表示される場合には、描画行は4〜8行となる。
【0080】
ステップS430では、表示管理部105は、上記ステップS420で算出した描画行が、前述のステップS110で算出した基本スクロール行数Xの自然数倍より大きいか否かを判定する。より詳細には、描画行の最下行に相当する行数が、基本スクロール行数Xの自然数倍より大きいか否かを判定する。例えば、基本スクロール行数Xが10である場合に、スクロール操作によりテキスト領域TAに6行目から10行目が表示されるようになった場合には、最下行に相当する行数10が10以下であるため、判定が満たされずに後述のステップS450に移る。一方、例えばスクロール操作によりテキスト領域TAに7行目から11行目が表示されるようになった場合には、最下行に相当する行数11が基本スクロール行数10の1倍より大きくなるため、判定が満たされてステップS440に移る。なお、ここではテキスト領域TAの最下行の行数を基準として判定を行うようにしたが、これに限らず、テキスト領域TAの最上行の行数を基準としてもよいし、テキスト領域TAの中間に位置する行を基準としてもよい。
【0081】
ステップS440では、表示管理部105は、画像領域PAで表示する画像を、上記ステップS405で初期描画している画像から次の画像に切り替える。
【0082】
ステップS450では、表示管理部105は、テキスト情報及び画像情報に基づき、上記ステップS420で算出した描画行、及び上記ステップS440で切り替えた画像に対応するように、テキスト及び画像の再描画を行う。これにより、ディスプレイ107には同一表示画面上にスクロール操作後のテキストと切り替えられた画像が表示される。なお、上記ステップS430の判定が満たされずに画像の切り替えが行われなかった場合には、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキストと切り替えられていない元の画像が表示される。
【0083】
ステップS460では、表示管理部105は、操作者により操作部101を介してページ移動操作がなされたか否かを判定する。ページ移動操作がされていない場合には、判定が満たされずに先のステップS410に戻る。一方、ページ移動操作がされている場合には、判定が満たされて本サブルーチンを終了する。
【0084】
次に、図8を用いて上述した基本描画処理を行うことによる表示端末装置100の表示動作について説明する。この図8に示す例では、受信したメールのテキスト文字数が385文字、テキスト領域TAにおける1行の文字数が13文字、画像数が3図となっている。したがって、基本スクロール行数Xは、X=385/(13×3)≒10となる。また、テキスト表示部位1は全テキストのうち5行により構成される。
【0085】
前述のステップS405において、テキスト、画像の初期描画処理が行われると、図8のテキスト表示部位1Aに示すように、テキスト領域TAにおいてテキストの最初の5行部分が表示されると共に、画像領域PAにおいて画像P1が表示される。この状態でスクロール操作及びページ移動操作がされなければ、ステップS410及びステップS460の判定が満たされないため、ステップS410及びステップS460を繰り返すこととなり、テキスト表示部位1Aと画像P1が表示された状態が継続される。
【0086】
次に、操作者によりスクロール操作がなされると、ステップS410の判定が満たされ、ステップS420にてテキストの描画行が算出される。これにより、テキスト表示部位1が移動する。このとき、テキスト表示部位1の最下行が6〜10行目である場合には、最下行に相当する行数が基本スクロール行数Xの1倍以下であるため、判定が満たされずにステップS450に移る。これにより、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1と、初期描画のままの画像P1が表示される。
【0087】
一方、図8のテキスト表示部位1Bに示すように、スクロール操作によりテキスト表示部位1の最下行が11行目となった場合には、最下行に相当する行数11が基本スクロール行数10の1倍より大きくなるため、ステップS430の判定が満たされてステップS440に移る。これにより、画像P1が画像P2に切り替えられ、ステップS450において、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1Bと画像P2が表示される。
【0088】
同様に、その後のスクロール操作により、テキスト表示部位1の最下行が12〜20行目である場合には、最下行に相当する行数が基本スクロール行数Xの2倍以下であるため、ステップS430の判定が満たされず、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1と、画像P2が表示される。そして、図8のテキスト表示部位1Cに示すように、テキスト表示部位1の最下行が21行目となった場合には、最下行に相当する行数21が基本スクロール行数10の2倍より大きくなるため、画像P2が画像P3に切り替えられ、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1Cと画像P3が表示される。
【0089】
その後は、図8のテキスト表示部位1Dに示すように、スクロール操作によりテキスト表示部位1の最下行が全テキストの最終行である30行目に到るまで、最下行に相当する行数が基本スクロール行数Xの3倍以下であるため、ステップS430の判定が満たされず、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1と、画像P3が表示される。なお、この例では31行目は存在しないが、例えばテキスト文字数が400文字であるような場合には、基本スクロール行数Xは、X=400/(13×3)≒10となり、且つ、31行目が存在することになる。このような場合には、テキスト表示部位1の最下行が31行目となり行数31が基本スクロール行数10の3倍より大きくなるが、画像が存在しないため、切り替えを行わないようにすればよい。
【0090】
以上のように、操作者のスクロール操作により移動するテキスト表示部位1と画像表示とが連動することにより、画面サイズが限られる場合であっても、テキストと画像とをわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0091】
次に、図9を用いて画像複数描画処理の詳細内容について説明する。なお、本フローチャートは表示管理部105により実行される。
【0092】
まずステップS505では、表示管理部105は、テキスト情報及び画像情報に基づき、前述のステップS140で読み出した上下分割レイアウトに従って、テキスト及び複数(ここではn枚とする)の画像の初期描画を行う。これにより、ディスプレイ107には、上下分割レイアウトに従って同一表示画面上にテキストとn枚の画像が上下方向に並列して表示される。なお、本画像複数描画処理において、画像領域PAで一度に表示される画像数nは、電子メールに添付された全画像数に応じて予め設定されている。図10に、画像数n=2である場合のディスプレイ107の表示の一例を示す。なおこのとき、例えば画像サイズの大小に応じて一方の画像領域PA1を他方の画像領PA2よりも相対的に大きく又は小さくレイアウトしてもよい。
【0093】
次のステップS510及びステップS520は、前述の基本描画処理におけるステップS410及びステップS420と同様であり、表示管理部105はスクロール操作がなされたか否かを判定し、スクロール操作がされた場合にはスクロール操作量に応じた描画行を算出する。
【0094】
ステップS530では、表示管理部105は、上記ステップS520で算出した描画行の最下行に相当する行数が、前述のステップS110で算出した基本スクロール行数Xにnを乗じたものの自然数倍より大きいか否かを判定する。例えば、2枚の画像ずつ表示を行う場合(n=2)において、基本スクロール行数Xが5の場合、スクロール操作によりテキスト領域TAに6行目から10行目が表示されるようになった場合には、最下行に相当する行数10が基本スクロール行数5×2の1倍以下であるため、判定が満たされずに後述のステップS550に移る。一方、例えばスクロール操作によりテキスト領域TAに7行目から11行目が表示されるようになった場合には、最下行に相当する行数11が基本スクロール行数5×2の1倍より大きくなるため、判定が満たされてステップS540に移る。
【0095】
ステップS540では、表示管理部105は、画像領域PAで表示する画像を、上記ステップS505で初期描画しているn枚の画像から次のn枚の画像に切り替える。なお、電子メールに添付された全画像数がnで割れないような場合、例えば全画像数が奇数でn=2であるような場合には、最後はn枚でなく残数枚分の画像に切り替えられる。
【0096】
ステップS550は、前述の基本描画処理におけるステップS450と同様であり、表示管理部105は、テキスト情報及び画像情報に基づき、上記ステップS520で算出した描画行、及び上記ステップS540で切り替えたn枚の画像に対応するように、テキスト及び画像の再描画を行う。これにより、ディスプレイ107には同一表示画面上にスクロール操作後のテキストと切り替えられたn枚の画像が表示される。なお、上記ステップS530の判定が満たされずに画像の切り替えが行われなかった場合には、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキストと切り替えられていない元のn枚の画像が表示される。
【0097】
ステップS560は、前述の基本描画処理におけるステップS460と同様であり、表示管理部105は、操作者により操作部101を介してページ移動操作がなされたか否かを判定する。ページ移動操作がされていない場合には、判定が満たされずに先のステップS510に戻る。一方、ページ移動操作がされている場合には、判定が満たされて本サブルーチンを終了する。
【0098】
次に、図11を用いて上述した画像複数描画処理を行うことによる表示端末装置100の表示動作について説明する。この図11に示す例では、受信したメールのテキスト文字数が385文字、テキスト領域TAにおける1行の文字数が13文字、画像数が6図となっている。したがって、基本スクロール行数Xは、X=385/(13×6)≒5となる。また、画像領域PAで一度に表示される画像数n=2に設定されている。
【0099】
前述のステップS505において、テキスト、画像の初期描画処理が行われると、図11のテキスト表示部位1Aに示すように、テキスト領域TAにおいてテキストの最初の5行部分が表示されると共に、画像領域PAにおいて2枚の画像P1,P2が表示される。次に、操作者によりスクロール操作がなされると、ステップS510の判定が満たされ、ステップS520にてテキストの描画行が算出され、テキスト表示部位1が移動する。これにより、図11のテキスト表示部位1Bに示すように、テキスト表示部位1の最下行が11行目となった場合には、最下行に相当する行数11が基本スクロール行数5の2倍より大きくなるため、ステップS530の判定が満たされてステップS540に移る。これにより、画像P1,P2が画像P3,P4に切り替えられ、ステップS550において、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1Bと画像P3,P4が表示される。
【0100】
同様に、その後のスクロール操作により、図11のテキスト表示部位1Cに示すように、テキスト表示部位1の最下行が21行目となった場合には、最下行に相当する行数21が基本スクロール行数5の4倍より大きくなるため、画像P3,P4が画像P5,P6に切り替えられ、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1Cと画像P5,P6が表示される。その後は、図11のテキスト表示部位1Dに示すように、スクロール操作によりテキスト表示部位1の最下行が全テキストの最終行である30行目に到るまで、最下行に相当する行数は基本スクロール行数Xの6倍以下であるため、ステップS530の判定が満たされず、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1と、画像P5,P6が表示される。
【0101】
次に、図12を用いて画像自動切替描画処理の詳細内容について説明する。なお、本フローチャートは表示管理部105により実行される。
【0102】
まずステップS605では、表示管理部105は、テキスト情報及び画像情報に基づき、前述のステップS140で読み出した上下分割レイアウトに従って、テキスト及び画像の初期描画を行う。これにより、ディスプレイ107には、上下分割レイアウトに従って同一表示画面上にテキストとn枚の画像が上下方向に並列して表示される。なお、前述したように、本画像自動切替描画処理はテキスト文字数が画像数に比べて相対的に少ない場合の描画処理であるため、図13に示すように、テキスト領域TAにテキストの全部を一度に表示できることから、前述のスクロールバー3は表示されないようになっている。
【0103】
次のステップS610では、表示管理部105は、本画像自動切替描画処理を開始してからの経過時間が、予め定められた規定時間に達したか否かを判定する。この規定時間は、例えば電子メールに添付された画像数が多い場合には比較的短く、画像数が少ない場合には比較的長くなるように、画像数に応じて設定されている。経過時間が規定時間に達していない場合には、判定が満たされずに後述のステップS640に移る。一方、経過時間が規定時間に達した場合には、判定が満たされてステップS620に移る。
【0104】
ステップS620では、表示管理部105は、画像領域PAで表示する画像を、上記ステップS605で初期描画している画像から次の画像に切り替える。なお、最後の画像まで描画が終了した場合には最初の画像に戻る。
【0105】
ステップS630では、表示管理部105は、上記ステップS620で切り替えた画像に対応するように画像の再描画を行う。これにより、ディスプレイ107には初期描画と同じ内容であるテキストと切り替えられた画像が表示される。
【0106】
ステップS640は、前述の基本描画処理におけるステップS460と同様であり、表示管理部105は、操作者により操作部101を介してページ移動操作がなされたか否かを判定する。ページ移動操作がされていない場合には、判定が満たされずに先のステップS610に戻る。一方、ページ移動操作がされている場合には、判定が満たされて本サブルーチンを終了する。
【0107】
次に、図14を用いて上述した画像自動切替描画処理を行うことによる表示端末装置100の表示動作について説明する。この図14に示す例では、上記規定時間がTに設定されている。
【0108】
前述のステップS605において、テキスト、画像の初期描画処理が行われると、前述の図13に示すように、テキスト領域TAにおいてテキスト情報に含まれる全テキストが表示されると共に、画像領域PAにおいて画像P1が表示される。この状態で、経過時間が規定時間Tに達するまでは、ページ移動操作がされなければ、ステップS610の判定が満たされないため、ステップS610及びステップS640を繰り返すこととなり、全テキストと画像P1が表示された状態が継続される。
【0109】
次に、経過時間が規定時間Tに達すると、ステップS610の判定が満たされ、ステップS620にて、画像P1が画像P2に切り替えられ、ステップS630において、ディスプレイ107にはテキストと画像P2が表示される。その後、規定時間Tが経過すると、画像P2が画像P3に切り替えられて、ディスプレイ107にはテキストと画像P3が表示される。その後、さらに規定時間Tが経過すると、画像P3は再び画像P1に切り替えられて、同様の手順が繰り返される。本画像自動切替描画処理では、操作者によるページ移動操作が行われるまで、このような一定時間おきの画像の切り替えが行われる。
【0110】
なお、上記では画像が1枚ずつ切り替わる場合を例示したが、画像数が多い場合には複数枚ずつ切り替わるようにしてもよい。また、一定時間経過するごとに画像を切り替えるのではなく、例えば画像をクリックする等、操作者の操作部101による操作により切り替えるようにしてもよい。
【0111】
次に、図15を用いて本文拡張描画処理の詳細内容について説明する。なお、本フローチャートは表示管理部105により実行される。
【0112】
まずステップS705では、表示管理部105は、テキスト情報及び画像情報に基づき、前述のステップS170で読み出した左右分割レイアウトに従って、テキスト及び複数(ここではn枚とする)の画像の初期描画を行う。これにより、ディスプレイ107には、一方側のページにテキスト領域TAがディスプレイ107の表示領域において縦方向に最大まで拡張して表示され、他方側のページにはn枚の画像が表示される。なお、本処理において、画像領域PAで一度に表示される画像数nは、電子メールに添付された全画像数に応じて予め設定されている。図16に、画像数n=2である場合のディスプレイ107の表示の一例を示す。この例では、左側のページにテキスト領域TAが縦方向に拡張して表示され、右側のページに2つの画像領域PA1,PA2が表示されている。
【0113】
その後のステップS710〜ステップS760は、前述の図9に示す画像複数描画処理のステップS510〜ステップS560と同様であるので、説明を省略する。また、本文拡張描画処理を行うことによる表示端末装置100の表示動作についても、前述の図11と同様であるので説明を省略する。
【0114】
次に、図17を用いてレイアウト情報参照処理の詳細内容について説明する。なお、本フローチャートは表示管理部105により実行される。
【0115】
まずステップS205では、表示管理部105は、受信した電子メールのテキスト情報に含まれる書式・レイアウト情報に、画像配置に関する情報が含まれているか否かを判定する。画像配置に関する情報が含まれている場合には、判定が満たされてステップS210に移る。
【0116】
ステップS210では、表示管理部105は、テキスト中の画像表示行を画像描画位置として適宜の記憶手段(例えばメール記憶部103)に記憶する。この画像描画位置は、例えば「4行目と5行目の間」という情報である。またこのとき、テキスト情報から書式・レイアウト情報を削除してプレーンテキスト情報として適宜の記憶手段(例えばメール記憶部103)に記憶する。
【0117】
ステップS220では、表示管理部105は、テキスト情報及び画像情報に基づき、テキスト及び画像の初期描画を行う。これにより、ディスプレイ107には、上下分割レイアウトに従って同一表示画面上にテキストと画像が上下方向に並列して表示される(前述の図2参照)。なおこのとき、初期描画の描画行に上記ステップS210で記憶した画像描画位置が含まれていない場合には、画像の描画は行わずにテキストの描画のみを行う。
【0118】
次のステップ230では、表示管理部105は、操作者により操作部101を介してテキスト表示部位1のスクロール操作がなされたか否かを判定する。スクロール操作がされていない場合には、判定が満たされずに後述のステップS280に移る。一方、スクロール操作がされた場合には、判定が満たされてステップS240に移る。
【0119】
ステップS240では、表示管理部105は、上記スクロール操作量に応じた描画行を算出する。
【0120】
ステップS250では、表示管理部105は、上記ステップS240で算出した描画行が、前述のステップS210で算出した画像描画位置を含むか否かを判定する。例えば、画像描画位置が10行目と11行目の間である場合に、スクロール操作によりテキスト領域TAに6行目から10行目が表示されるようになった場合には、画像描画位置が含まれないため、判定が満たされずに後述のステップS270に移る。一方、例えばスクロール操作によりテキスト領域TAに7行目から11行目が表示されるようになった場合には、画像描画位置が含まれるため、判定が満たされてステップS260に移る。
【0121】
ステップS260では、表示管理部105は、画像領域PAで表示する画像を、上記ステップS220で初期描画している画像から次の画像に切り替える。
【0122】
ステップS270では、表示管理部105は、テキスト情報及び画像情報に基づき、上記ステップS240で算出した描画行、及び上記ステップS260で切り替えた画像に対応するように、テキスト及び画像の再描画を行う。これにより、ディスプレイ107には同一表示画面上にスクロール操作後のテキストと切り替えられた画像が表示される。なお、上記ステップS250の判定が満たされずに画像の切り替えが行われなかった場合には、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキストと切り替えられていない元の画像が表示される。
【0123】
ステップS280では、表示管理部105は、操作者により操作部101を介してページ移動操作がなされたか否かを判定する。ページ移動操作がされていない場合には、判定が満たされずに先のステップS230に戻る。一方、ページ移動操作がされている場合には、判定が満たされて本サブルーチンを終了する。
【0124】
なお、上述したステップS205において、書式・レイアウト情報に画像配置に関する情報が含まれていない場合には、判定が満たされずにステップS290に移る。ステップS290では、表示管理部105は、受信した電子メールのテキスト情報を書式・レイアウト情報に従って通常通りに表示する。その後、本サブルーチンを終了する。
【0125】
なお、上記において、ステップS200の処理全体は、特許請求の範囲に記載の第2決定手段を構成する。
【0126】
次に、図18を用いて上述したレイアウト情報参照処理を行うことによる表示端末装置100の表示動作について説明する。この図18に示す例では、受信したメールのテキストに3つの画像情報が配置されており、画像P1,P2,P3の画像描画位置はそれぞれ10行目と11行目の間、19行目と20行目の間、26行目と27行目の間となっている。
【0127】
この例では、画像が配置されているためステップS205の判定が満たされ、ステップS210において、上記画像P1,P2,P3の画像描画位置がそれぞれ記憶される。そして、ステップS220において、テキスト、画像の初期描画処理が行われると、図18のテキスト表示部位1Aに示すように、テキスト領域TAにおいてテキストの最初の5行部分が表示される。このとき、最初の5行部部分に画像P1の画像描画位置が含まれないため、画像領域PAでの画像P1の表示は行われない。この状態でスクロール操作及びページ移動操作がされなければ、ステップS230及びステップS280の判定が満たされないため、ステップS230及びステップS280を繰り返すこととなり、テキスト表示部位1Aが表示された状態が継続される。
【0128】
次に、操作者によりスクロール操作がなされると、ステップS230の判定が満たされ、ステップS240にてテキストの描画行が算出される。これにより、テキスト表示部位1が移動する。このとき、テキスト表示部位1の最下行が6〜10行目である場合には、描画行がステップS210で記憶した画像P1の画像描画位置を含まないため、判定が満たされずにステップS270に移る。これにより、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1のみが表示される。
【0129】
一方、図18のテキスト表示部位1Bに示すように、スクロール操作によりテキスト表示部位1の最下行が11行目となった場合には、描画行がステップS210で記憶した画像P1の画像描画位置を含むことになるため、ステップS250の判定が満たされてステップS260に移る。これにより、画像P1に切り替えられ、ステップS270において、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1Bと画像P1が表示される。
【0130】
同様に、その後のスクロール操作により、テキスト表示部位1の最下行が12〜19行目である場合には、描画行がステップS210で記憶した画像P2の画像描画位置を含まないため、ステップS250の判定が満たされず、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1と、画像P1が表示される。そして、図18のテキスト表示部位1Cに示すように、テキスト表示部位1の最下行が20行目となった場合には、描画行がステップS210で記憶した画像P2の画像描画位置を含むことになるため、画像P1が画像P2に切り替えられ、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1Cと画像P2が表示される。
【0131】
その後も同様にして、図18のテキスト表示部位1Dに示すように、テキスト表示部位1の最下行が27行目となった場合には、描画行がステップS210で記憶した画像P3の画像描画位置を含むことになるため、画像P2が画像P3に切り替えられ、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1Cと画像P3が表示される。この後は、スクロール操作によりテキスト表示部位1の最下行が全テキストの最終行である30行目に到るまで、ディスプレイ107にはスクロール操作後のテキスト表示部位1と、画像P3が表示される。
【0132】
以上説明した本実施形態の表示端末装置100においては、メール送受信部102により電子メールが受信されると、当該電子メールに含まれるテキスト情報及び画像情報が互いに関連付けられた状態でメール記憶部103に記憶される。このとき、表示管理部105によって実行される基本スクロール行数参照処理において、各メールに含まれるテキスト情報の情報量と画像情報の情報量とに基づいて、テキスト表示部位1と画像表示との連動態様が決定される。そして、ディスプレイ107において、上記決定された連動態様に基づき、テキスト情報に基づくテキスト表示と、画像情報に基づく画像表示とが、同一表示画面中の別領域に分けて表示される。
【0133】
以上のようにして、テキスト表示と画像表示とを同一表示画面の別領域にそれぞれ表示させることにより、画像とテキストとを重ねて表示する場合に比べ、画像とテキストとを見やすい態様で同時に表示することができる。その際、操作者のスクロール操作により移動するテキスト表示部位1と画像表示とが連動可能であることにより、ディスプレイ107の画面サイズが限られる場合であっても、テキストと画像とをわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0134】
また、本実施形態では特に、表示管理部105によって実行される基本スクロール行数参照処理において、メール記憶部103に互いに関連付けて記憶されたテキスト情報及び画像情報それぞれの情報量に基づき、ディスプレイ107での同一表示画面中における、テキスト領域TAと画像領域PAとを各電子メールごとに決定する。これにより、テキスト情報の情報量が多い場合には、より広いテキスト領域TAで表示可能である。
【0135】
また、本実施形態では特に、表示管理部105によって実行される基本スクロール行数参照処理において、テキスト情報に含まれるテキスト文字数又は行数の画像情報に含まれる画像数に対する相対比である基本スクロール行数X、及び画像サイズのうち、少なくとも基本スクロール行数Xに応じて、テキスト領域TA及び画像領域PAの大きさと位置を決定する。これにより、テキストの文字数や行数が比較的多い場合に、より広いテキスト領域TAで表示させることができる。また、画像サイズに応じ、例えば画像サイズが比較的大きい場合にはより広い画像領域PAで表示させることもできる。
【0136】
また、本実施形態では特に、表示管理部105によって実行される基本スクロール行数参照処理において、基本スクロール行数Xに関して予め定められた第3閾値に基づき、基本スクロール行数Xが第3閾値より大きい場合における1つの表示画面におけるテキスト領域TAの大きさが、基本スクロール行数が第3閾値以下である場合における1つの表示画面におけるテキスト領域TAの大きさよりも拡大されるように、テキスト領域TA及び画像領域PAを決定する。これにより、第3閾値を基準にして、テキストの文字数や行数が比較的多い場合には、それ以外の場合よりもテキスト領域TAを拡大して表示することができる。この結果、テキストや画像の視認性を向上できると共に、テキスト全部を見るのに必要な操作者のスクロール回数を低減し操作性を向上することもできる。
【0137】
また、本実施形態では特に、表示管理部105によって実行される基本スクロール行数参照処理において、操作部101からのスクロール操作によりテキスト領域TAに表示されるテキスト表示部位1に対応付けて、画像領域PAで表示する画像表示の切替態様を決定する。これにより、操作者のスクロール操作によりテキスト表示部位1が移動するのに連動して、画像表示が順次切り替えられる。この結果、画面サイズが限られる場合であっても、テキストと画像とをわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0138】
また、本実施形態では特に、表示管理部105によって実行される基本スクロール行数参照処理において、テキスト情報に含まれるテキスト文字数又は行数の、画像情報に含まれる画像数に対する相対比である基本スクロール行数Xに応じて、画像領域PAで表示する画像表示の切替態様を決定する。これにより、画像数に対してテキスト文字や行の量が相対的に多い場合には、スクロール操作で切り替えられる1つの画像領域PAに表示する画像数を少なくすることができる。画像数に対してテキスト文字や行の量が相対的に少ない場合には、スクロール操作で切り替えられる1つの画像領域PAに表示する画像数を多くすることができる。この結果、いずれの場合でも、テキストと画像とを確実にわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0139】
また、本実施形態では特に、表示管理部105によって実行される基本スクロール行数参照処理において、基本スクロール行数Xに関して予め定められた第2閾値に基づき、基本スクロール行数Xが第2閾値より小さい場合には、画像複数描画処理において切り替えられた1つの表示画面の画像領域PAに複数の画像を表示し、基本スクロール行数Xが第2閾値以上である場合には、基本描画処理において切り替えられた1つの表示画面の画像領域PAに1つの画像を表示するように、切替態様を決定する。これにより、第2閾値を基準にして、テキスト文字や文章の量が相対的に多い場合には、スクロール操作で切り替えられる1つの画像領域PAに1つの画像のみを表示する。逆に、第2閾値を基準にして、テキスト文字や文章の量が相対的に少ない場合には、スクロール操作で切り替えられる1つの画像領域PAに複数の画像を表示することができる。この結果、いずれの場合でも、テキストと画像とを確実にわかりやすい関連付けで同時に表示することができる。
【0140】
また、本実施形態では特に、表示管理部105によって実行される基本スクロール行数参照処理において、基本スクロール行数Xに関して予め定められた第1閾値に基づき、基本スクロール行数Xが第1閾値より小さい場合には、画像自動切替描画処理において、テキスト表示部位1と画像表示との連動を行わず、テキスト領域TAにおいて固定的なテキスト表示を行うと共に、画像領域PAにおいて所定の時間間隔で画像表示を切り替えるようにする。この結果、メールの文章が短い場合であっても、どの画像表示に対しても必ずテキスト表示が同時に実行されるので、操作者はどの画像を見るときでも常にメールの文章を参照することができる。
【0141】
また、本実施形態では特に、受信された電子メールに画像表示の書式・レイアウト情報が含まれるかどうかを判定し、書式・レイアウト情報が含まれる場合には、レイアウト情報参照処理において画像表示の切り替え態様を決定し、書式・レイアウト情報が含まれていない場合には、基本スクロール行数参照処理においてテキスト表示部位1と画像表示との連動態様を決定する。これにより、既存のメールのデータ形式においてメールの文章内容に対応付ける形で画像表示位置が指定されている場合に、その対応付けに準じるタイミングで、文章と画像とをわかりやすく同時に表示することができる。
【0142】
また、本実施形態では特に、受信された電子メールに書式・レイアウト情報が含まれる場合に、テキスト表示部位1と画像表示との連動を行う連動モードと、テキスト表示部位1と画像表示との連動を行わない非連動モードとを切替可能であり、連動モードに切り替えられている場合には、テキスト表示と画像表示とを同一表示画面中の別領域に分けて表示し、非連動モードに切り替えられている場合には、テキスト表示と画像表示とを、同一表示画面中の同一領域を共有するように表示する。これにより、テキスト表示部位1と画像表示との連動を行いつつテキスト表示と画像表示を同一表示画面中の別領域に表示する連動モードと、そのような連動を行わずテキスト表示と画像表示を同一表示画面中の同一領域を共有する従来通りの非連動モードとを、操作者の意図や用途に応じて使い分けることができる。この結果、表示端末装置100の使い方のバリエーションを広げることができるので、さらに利便性を向上することができる。
【0143】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0144】
例えば、電子メールに含まれるテキスト情報に、画像情報のファイル名が含まれるかどうかを判定するようにしてもよい。この場合、ファイル名が含まれていると判定した場合には、操作者のスクロール操作によりテキスト表示部位1がテキスト情報においてファイル名が含まれていた位置に到達したときに、画像領域PAで表示する画像表示を切り替えるように切替態様を決定すればよい。
【0145】
これにより、メールの文章内でファイル名を記載して画像を引用している場合に、文章のその引用部分と引用された当該画像とを、わかりやすく関連付けて同時に表示することができる。
【0146】
なお、本変形例において、テキスト情報に画像情報のファイル名が含まれるかどうかを判定する手段が、特許請求の範囲に記載の第1判定手段を構成する。
【0147】
また以上では、テキスト情報と画像情報とが対応付けられたものとして、画像が添付された電子メールを一例として説明したが、これに限らず、例えばコメント付きの写真や、本文と図からなる文献等を表示する場合にも、本発明は適用可能である。
【0148】
なお、以上において、図1に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。また、図3、図4等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0149】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0150】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0151】
1 テキスト表示部位
100 表示端末装置(表示処理端末)
101 操作部(操作手段)
102 メール送受信部(情報送受手段)
103 メール記憶部(記憶手段)
107 ディスプレイ(表示手段)
PA 画像領域
TA テキスト領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキスト情報と画像情報とを対応付けして送受信可能な情報送受手段と、
前記情報送受手段により受信された前記テキスト情報及び前記画像情報を、互いに関連付けて記憶する記憶手段と、
前記テキスト情報に基づくテキスト表示と、前記画像情報に基づく画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示可能な表示手段と、
前記テキスト情報に対応した全テキストのうち、前記表示手段において前記テキスト表示として表示されるテキスト表示部位を、操作者がスクロール操作可能な操作手段と、
前記記憶手段に互いに関連付けて記憶された、前記テキスト情報及び前記画像情報それぞれの情報量に基づき、前記同一表示画面中における、前記テキスト表示部位と前記画像表示との連動態様を決定する第1決定手段と
を有することを特徴とする表示端末装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示端末装置において、
前記第1決定手段は、
前記記憶手段に互いに関連付けて記憶された、前記テキスト情報及び前記画像情報それぞれの情報量に基づき、前記同一表示画面中における、前記テキスト表示が行われるテキスト領域と前記画像表示が行われる画像領域とを決定する領域決定手段を含む
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項3】
請求項2記載の表示端末装置において、
前記領域決定手段は、
前記テキスト情報に含まれるテキスト文字数又は行数の、前記画像情報に含まれる画像数に対する相対比、及び前記画像情報に含まれる画像サイズのうち、少なくとも前記相対比に応じて、前記テキスト領域及び前記画像領域の大きさと位置を決定する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項4】
請求項3記載の表示端末装置において、
前記領域決定手段は、
前記相対比に関して予め定められた第1しきい値に基づき、前記相対比が前記第1しきい値より大きい場合における1つの表示画面における前記テキスト領域の大きさが、前記相対比が前記第1しきい値以下である場合における1つの表示画面における前記テキスト領域の大きさよりも拡大されるように、前記テキスト領域及び前記画像領域を決定する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4のいずれか1項記載の表示端末装置において、
前記第1決定手段は、
前記操作手段からの前記スクロール操作により前記テキスト領域に表示される前記テキスト表示部位に対応付けて、前記画像領域で表示する前記画像表示の切替態様を決定する切替決定手段を含む
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項6】
請求項5記載の表示端末装置において、
前記切替決定手段は、
前記テキスト情報に含まれるテキスト文字数又は行数の、前記画像情報に含まれる画像数に対する相対比に応じて、前記切替態様を決定する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項7】
請求項6記載の表示端末装置において、
前記切替決定手段は、
前記相対比に関して予め定められた第2しきい値に基づき、前記相対比が前記第2しきい値より小さい場合には、切り替えられた1つの表示画面の前記画像領域に複数の前記画像を表示し、前記相対比が前記第2しきい値以上である場合には、切り替えられた1つの表示画面の前記画像領域に1つの前記画像を表示するように、前記切替態様を決定する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項8】
請求項4乃至請求項7のいずれか1項記載の表示端末装置において、
前記情報送受手段により受信された前記テキスト情報に、前記画像情報のファイル名が含まれるかどうかを判定する第1判定手段を有し、
前記切替決定手段は、
前記第1判定手段により前記ファイル名が含まれていると判定された場合には、前記テキスト情報において前記ファイル名が含まれていた位置と前記テキスト表示部位との関係に基づき、前記画像領域で表示する前記画像表示の切替態様を決定する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項9】
請求項2又は請求項3記載の表示端末装置において、
前記第1決定手段は、
前記相対比に関して予め定められた第3しきい値に基づき、前記相対比が前記第3しきい値より小さい場合には、前記テキスト表示部位と前記画像表示との連動を行わず、前記テキスト領域において固定的な前記テキスト表示を行うと共に、前記画像領域において所定の時間間隔で前記画像表示を切り替えるようにする
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の表示端末装置において、
前記情報送受手段により受信された前記テキスト情報に、前記画像表示のレイアウト情報が含まれるかどうかを判定する第2判定手段と、
前記操作手段からの前記スクロール操作により前記テキスト領域に表示される前記テキスト表示部位と、前記レイアウト情報に含まれる前記画像表示の位置指定情報との関係に基づき、前記画像領域で表示する前記画像表示の切替態様を決定する第2決定手段と
を有し、
前記第2判定手段により前記画像表示のレイアウト情報が含まれると判定された場合には、前記第2決定手段が前記画像表示の切り替え態様を決定し、前記第2判定手段により前記画像表示のレイアウト情報が含まれていないと判定された場合には、前記第1決定手段が前記テキスト表示部位と前記画像表示との前記連動態様を決定する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項11】
請求項10記載の表示端末装置において、
前記第2判定手段により前記画像表示のレイアウト情報が含まれると判定された場合に、前記第2決定手段による前記テキスト表示部位と前記画像表示との連動を行う連動モードと、前記第2決定手段による前記テキスト表示部位と前記画像表示との連動を行わない非連動モードとを、切替可能なモード切替手段を有し、
前記表示手段は、
前記モード切替手段で前記連動モードに切り替えられている場合には、前記テキスト表示と前記画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示し、
前記モード切替手段で前記非連動モードに切り替えられている場合には、前記テキスト表示と前記画像表示とを、同一表示画面中の同一領域を共有するように表示する
ことを特徴とする表示端末装置。
【請求項12】
通信機能を備えた表示端末装置が互いに対応付けられたテキスト情報及び画像情報を受信して表示するための表示処理方法であって、
受信された前記テキスト情報及び前記画像情報を互いに関連付けて記憶する記憶手順と、
前記記憶手順で互いに関連付けて記憶された、前記テキスト情報及び前記画像情報それぞれの情報量に基づき、前記テキスト情報に対応した全テキストのうち1つの表示画面でテキスト表示として表示されるテキスト表示部位と前記画像情報に基づく画像表示との連動態様を決定する決定手順と、
前記決定手順で決定された前記連動態様により、前記テキスト表示と前記画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示する表示手順と
を有することを特徴とする表示処理方法。
【請求項13】
受信されたテキスト情報及び画像情報を互いに関連付けて記憶する記憶手順と、
前記記憶手順で互いに関連付けて記憶された、前記テキスト情報及び前記画像情報それぞれの情報量に基づき、前記テキスト情報に対応した全テキストのうち1つの表示画面でテキスト表示として表示されるテキスト表示部位と前記画像情報に基づく画像表示との連動態様を決定する決定手順と、
前記決定手順で決定された前記連動態様により、前記テキスト表示と前記画像表示とを、同一表示画面中の別領域に分けて表示する表示手順と
を、通信機能を備えた表示処理端末に備えられた演算手段に実行させるための、表示処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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