説明

表示装置、情報記録/再生装置、表示方法及びプログラム

【課題】ユーザからの距離に応じた表示サイズで表示を行う。
【解決手段】遠隔操作用のリモコン装置からの操作信号に基づき、情報を表示部に表示する楽曲記録再生装置において、受信部で受信されたリモコン装置からの操作信号の強度に応じて、表示部に表示される情報の表示サイズを変更する。具体的には、受信部から出力された電圧値VdがV1以上である場合には(ステップS2;YES)、制御部は、表示部に表示される情報の表示サイズを「小」にする(ステップS3)。一方、受信部から出力された電圧値VdがV1未満である場合には(ステップS2;NO)、制御部は、表示部に表示される情報の表示サイズを「大」にする(ステップS4)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、情報記録/再生装置、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音楽や動画等を記録/再生する情報記録/再生装置では、本体に設けられた表示部に操作内容や楽曲名等の情報を表示するものが多い。リモコン装置(Remote Controller)によって遠隔操作が可能な場合には、リモコン装置における操作内容も表示部に表示される。
【0003】
例えば、CD(Compact Disc)再生機能を有するオーディオ装置に対して、リモコン装置において再生キーが押下された場合には、リモコン装置からの操作信号を受信したオーディオ装置はCDの再生を開始するとともに、再生中であることを示す「PLAY」等の文字や再生動作を開始した楽曲の楽曲番号や楽曲タイトル、アーティスト名等を表示部に表示する。CDの再生に限らず、オーディオ装置が放送受信機能を有する場合には、受信周波数や放送局名を表示し、オーディオ装置がHDD(Hard Disk Drive)やメモリに記録されたオーディオデータの再生を行う場合には、それらの楽曲名やアーティスト名等のタグ情報に記録された情報を表示する。
【0004】
ユーザがオーディオ装置から離れた場所にいる場合には、オーディオ装置の表示部に表示される文字データを見ることは困難である。そこで、リモコン装置にディスプレイを設け、オーディオ装置から受信した文字データをリモコン装置側で表示するものが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−218283号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、リモコン装置にディスプレイが設けられていない場合には、情報記録/再生装置本体に設けられている表示部に楽曲名等の情報を表示するしかなかった。また、携帯電話等で多用されているように、表示部における表示サイズを変更可能な装置も存在するが、ユーザから表示サイズの変更指示がない限り、表示部に表示される情報の表示サイズは一定であった。
【0006】
したがって、従来は、ユーザが表示部の近くから操作する場合でも、表示部から離れた位置から操作する場合でも、同じ表示サイズで表示されていた。特に、HDDやメモリ等に記録された圧縮オーディオデータには、予めCDDB(CD DataBase)等により楽曲名やアーティスト名、アルバム名等が付与されており、表示すべき文字数が多いため、ユーザが情報記録/再生装置から離れた位置にいる場合には、表示内容を視認することが困難であった。
【0007】
本発明は上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、ユーザからの距離に応じた表示サイズで表示を行うことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、遠隔操作用のリモコン装置からの操作信号に基づき、情報を表示部に表示する表示装置において、前記リモコン装置からの操作信号を受信する受信部と、前記受信部で受信された操作信号の強度に応じて、前記表示部に表示される情報の表示サイズを変更する制御部と、を備える。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記制御部は、前記受信部で受信された操作信号の強度が弱いほど、前記表示部に表示される情報の表示サイズをより大きくする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表示装置において、前記リモコン装置からの操作信号は不可視光であり、前記受信部は、前記不可視光の光量を当該光量に応じた電圧値に変換し、前記制御部は、当該電圧値に応じて、前記表示部に表示される情報の表示サイズを変更する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置において、前記制御部は、前記表示部に表示される情報の表示サイズに応じた行数で当該情報を表示させる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置を備える情報記録/再生装置である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、遠隔操作用のリモコン装置からの操作信号に基づき、情報を表示部に表示する表示方法において、受信部により前記リモコン装置からの操作信号を受信し、前記受信部で受信された操作信号の強度に応じて、前記表示部に表示される情報の表示サイズを変更する。
【0014】
請求項7に記載の発明は、遠隔操作用のリモコン装置からの操作信号に基づき、情報を表示部に表示する表示装置に搭載されるコンピュータのプログラムにおいて、前記コンピュータを、前記リモコン装置からの操作信号を受信する受信部、前記受信部で受信された操作信号の強度に応じて、前記表示部に表示される情報の表示サイズを変更する制御部、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、受信部で受信された操作信号の強度に応じて、表示部に表示される情報の表示サイズを変更するので、ユーザからの距離に応じた表示サイズで表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態における情報記録/再生装置としての楽曲記録再生装置100について説明する。
【0017】
図1に、楽曲記録再生装置100の機能的構成を示す。図1に示すように、楽曲記録再生装置100は、制御部10、操作部20、表示部30、受信部40、記憶部50、再生部60、記録部70等を備えて構成され、各部はバスにより接続されている。
【0018】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、楽曲記録再生装置100の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部20から入力される操作信号又は受信部40により受信されるリモコン装置200からの操作信号に応じて、記憶部50に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0019】
操作部20は、ユーザによる操作を受け付ける機能部であり、方向指示キーや決定キー、再生キー等の各種キーを備え、各キーが押下された場合に、各キーに対応する操作信号を制御部10に出力する。
【0020】
表示部30は、LCD(Liquid Crystal Display)を備え、制御部10から出力される制御信号に従って、各種画面を表示する。
【0021】
受信部40は、リモコン装置200から送信された操作信号を受信し、その受信された操作信号の強度に応じた電圧値をデジタル信号に変換して制御部10に出力する。
【0022】
ここで、図2に、リモコン操作信号として赤外光(不可視光)を用いた場合の受信部40の構成例を示す。図2に示すように、受信部40は、リモコン装置200から送信された赤外光を受光するフォトトランジスタ41、負荷抵抗42、A/D変換器43を備える。
【0023】
いま、フォトトランジスタ41にリモコン装置200から送信された赤外光が入射すると、フォトトランジスタ41はONとなり、コレクタ電流が流れる。このコレクタ電流はフォトトランジスタ41に入射された赤外光の光量(すなわち、操作信号の強度)に対応した値となる。このコレクタ電流の増減に対応して負荷抵抗42の両端の電圧値Vdが変化する。この電圧値Vdは、A/D変換器43によりデジタル信号に変換されて出力される。
【0024】
具体的には、フォトトランジスタ41が受ける赤外光の光量が多いほど(すなわち、リモコン装置200が近いほど)、受信部40から制御部10に出力される電圧値Vdは高くなり、フォトトランジスタ41が受ける赤外光の光量が少ないほど(すなわち、リモコン装置200が遠いほど)、受信部40から制御部10に出力される電圧値Vdは低くなる。
【0025】
記憶部50は、各種データを記憶するための記憶装置である。記憶部50には、制御部10により実行される各種処理プログラム、音楽ファイル、表示サイズ対応テーブル51(図3参照)等が記憶される。
【0026】
音楽ファイルは、MP3(MPEG Audio Layer-3)、WMA(Windows Media(登録商標) Audio)、AAC(Advanced Audio Coding)等の形式の音楽データである。音楽ファイルのタグ情報には、楽曲名、アーティスト名、アルバム名等が含まれている。
【0027】
表示サイズ対応テーブル51は、受信部40から出力される電圧値Vdと表示サイズとを対応付けたテーブルである。図3に、表示サイズ対応テーブル51の例を示す。図3に示すように、電圧値VdがV1以上の場合には表示サイズは「小」、電圧値VdがV1未満の場合には表示サイズは「大」である。V1の値は、予め定められている。
【0028】
再生部60は、制御部10からの指示に従って、記憶部50に記憶されている再生対象の音楽ファイルに基づいて、音楽データをアナログ信号に変換し、スピーカから音声を出力する。また、再生部60は、CDやMD(MiniDisc)等に記録された音楽ファイルの再生を行うこととしてもよい。
【0029】
記録部70は、制御部10からの指示に従って、音楽ファイルをCD−R(CD−Recordable)やMD等に記録する。
【0030】
制御部10は、操作部20又はリモコン装置200からの操作信号に基づき、情報を表示部30に表示させる。ここで、「情報」には、操作信号に応じて表示される情報だけでなく、楽曲記録再生装置100が実行中の処理に関する情報も含まれる。
【0031】
制御部10は、受信部40によりリモコン装置200からの操作信号が受信された場合に、受信部40で受信された操作信号の強度に応じて、表示部30に表示される情報の表示サイズを変更する。制御部10は、受信部40で受信された操作信号の強度が弱いほど、表示部30に表示される情報の表示サイズをより大きくする。操作信号の強度は、受信部40から出力される電圧値Vdに対応しており、操作信号の強度が強いほど、電圧値Vdが大きくなる。
【0032】
具体的には、制御部10は、受信部40により操作信号が受信された場合、受信部40から出力される電圧値VdがV1以上のときには表示サイズ「小」で表示を行わせ、受信部40から出力される電圧値VdがV1未満のときには表示サイズ「大」で表示を行わせる。
【0033】
また、制御部10は、表示部30に表示される情報の表示サイズに応じた行数で情報を表示させる。具体的には、表示サイズが「小」の場合には4行で表示させ、表示サイズが「大」の場合には2行で表示させる。なお、表示サイズに応じた行数は、適宜変更可能である。
【0034】
リモコン装置200は、楽曲記録再生装置100を遠隔操作するためのものであり、制御部、操作部、記憶部、送信部等を備え、ユーザが操作部において操作した内容に応じた操作信号を送信する。具体的には、リモコン装置200は、操作内容に応じて変調された赤外光を出力する。
【0035】
次に、楽曲記録再生装置100の動作を説明する。
図4は、楽曲記録再生装置100において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUと、記憶部50に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0036】
まず、制御部10により、受信部40においてリモコン装置200からの操作信号が受信されたか否かが判断される(ステップS1)。操作信号が受信されない場合には(ステップS1;NO)、ステップS1に戻る。
【0037】
操作信号が受信された場合には(ステップS1;YES)、制御部10により、受信部40から出力された電圧値VdがV1以上であるか否かが判断される(ステップS2)。
【0038】
受信部40から出力された電圧値VdがV1以上である場合には(ステップS2;YES)、制御部10により、表示サイズ対応テーブル51が参照され、「V1以上」に対応する表示サイズ「小」が読み出される。そして、制御部10により、表示部30に表示される情報の表示サイズが「小」にされる(ステップS3)。
【0039】
一方、受信部40から出力された電圧値VdがV1未満である場合には(ステップS2;NO)、制御部10により、表示サイズ対応テーブル51が参照され、「V1未満」に対応する表示サイズ「大」が読み出される。そして、制御部10により、表示部30に表示される情報の表示サイズが「大」にされる(ステップS4)。
以上で処理が終了する。
【0040】
図5(a)及び(b)に、表示部30に表示される画面例を示す。ここでは、楽曲名が「MUSICTITLE123」、アルバム名が「ALBUMTITLEAAA」、アーティスト名が「ARTISTNAMEBBB」の音楽ファイルを再生している場合の例を示す。図5(a)は、表示サイズ「小」で文字列が表示された場合の例である。表示サイズが「小」の場合には、各情報が4行で表示される。図5(b)は、表示サイズ「大」で文字列が表示された場合の例である。表示サイズが「大」の場合には、各情報が2行で表示されるため、1行目には、再生中であることを示す「PLAY」が常時表示され、2行目には、「MUSICTITLE123 ALBUMTITLEAAA ARTISTNAMEBBB」という文字列がスクロールして表示される。なお、表示される情報は、文字列に限らず、記号・符号・図形等であってもよい。
【0041】
以上説明したように、第1の実施の形態の楽曲記録再生装置100によれば、受信部40により操作信号が受信された場合に、受信部40で受信された操作信号の強度に応じて、表示部30に表示される情報の表示サイズを変更するので、ユーザからの距離に応じた表示サイズで表示を行うことができる。具体的には、操作信号の強度を検出するために、赤外光の光量を当該光量に応じた電圧値Vdに変換する方法を用い、電圧値Vdに応じて、表示部30に表示される情報の表示サイズを変更することができる。
【0042】
また、受信部40で受信された操作信号の強度が弱いほど、表示部30に表示される情報の表示サイズをより大きくするので、ユーザが楽曲記録再生装置100から離れた位置から操作を行う場合には、視認しやすいように表示サイズを大きくすることができる。一方、ユーザが楽曲記録再生装置100に近い位置から操作を行う場合には、表示サイズが小さくても視認可能であるため、情報量を優先させることができる。
【0043】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態における情報記録/再生装置としての楽曲記録再生装置について説明する。第2の実施の形態における楽曲記録再生装置は、第1の実施の形態に示した楽曲記録再生装置100と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
【0044】
第1の実施の形態では、表示サイズを2種類設け、受信部40で受信される操作信号の強度に応じて2段階に表示サイズを変更する場合について説明したが、第2の実施の形態では、表示サイズを3種類設け、受信部40で受信される操作信号の強度に応じて3段階に表示サイズを変更する場合について説明する。
【0045】
記憶部50には、表示サイズ対応テーブル52が記憶されている。図6に、表示サイズ対応テーブル52の例を示す。図6に示すように、電圧値VdがV2以上の場合には表示サイズは「小」、電圧値VdがV3(V3<V2)以上V2未満の場合には表示サイズは「中」、電圧値VdがV3未満の場合には表示サイズは「大」である。V2及びV3の値は、予め定められている。
【0046】
制御部10は、受信部40によりリモコン装置200からの操作信号が受信された場合に、受信部40で受信された操作信号の強度に応じて、表示部30に表示される情報の表示サイズを変更する。制御部10は、受信部40で受信された操作信号の強度が弱いほど、表示部30に表示される情報の表示サイズをより大きくする。操作信号の強度は、受信部40から出力される電圧値Vdに対応しており、操作信号の強度が強いほど、電圧値Vdが大きくなる。
【0047】
具体的には、制御部10は、受信部40により操作信号が受信された場合、受信部40から出力される電圧値VdがV2以上のときには表示サイズ「小」で表示を行わせ、受信部40から出力される電圧値VdがV3以上V2未満のときには表示サイズ「中」で表示を行わせ、受信部40から出力される電圧値VdがV3未満のときには表示サイズ「大」で表示を行わせる。
【0048】
また、制御部10は、表示部30に表示される情報の表示サイズに応じた行数で情報を表示させる。具体的には、表示サイズが「小」の場合には4行で表示させ、表示サイズが「中」の場合には3行で表示させ、表示サイズが「大」の場合には2行で表示させる。なお、表示サイズに応じた行数は、適宜変更可能である。
【0049】
次に、第2の実施の形態の楽曲記録再生装置の動作を説明する。
図7は、第2の実施の形態の楽曲記録再生装置において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUと、記憶部50に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0050】
まず、制御部10により、受信部40においてリモコン装置200からの操作信号が受信されたか否かが判断される(ステップS11)。操作信号が受信されない場合には(ステップS11;NO)、ステップS11に戻る。
【0051】
操作信号が受信された場合には(ステップS11;YES)、制御部10により、受信部40から出力された電圧値VdがV2以上であるか否か、V3以上であるか否かが判断される(ステップS12,ステップS13)。
【0052】
受信部40から出力された電圧値VdがV2以上である場合には(ステップS12;YES)、制御部10により、表示サイズ対応テーブル52が参照され、「V2以上」に対応する表示サイズ「小」が読み出される。そして、制御部10により、表示部30に表示される情報の表示サイズが「小」にされる(ステップS14)。
【0053】
受信部40から出力された電圧値VdがV3以上V2未満である場合には(ステップS12;NO,ステップS13;YES)、制御部10により、表示サイズ対応テーブル52が参照され、「V3以上V2未満」に対応する表示サイズ「中」が読み出される。そして、制御部10により、表示部30に表示される情報の表示サイズが「中」にされる(ステップS15)。
【0054】
受信部40から出力された電圧値VdがV3未満である場合には(ステップS12;NO,ステップS13;NO)、制御部10により、表示サイズ対応テーブル52が参照され、「V3未満」に対応する表示サイズ「大」が読み出される。そして、制御部10により、表示部30に表示される情報の表示サイズが「大」にされる(ステップS16)。
以上で処理が終了する。
【0055】
図8(a)、(b)及び(c)に、表示部30に表示される画面例を示す。ここでは、楽曲名が「MUSICTITLE123」、アルバム名が「ALBUMTITLEAAA」、アーティスト名が「ARTISTNAMEBBB」の音楽ファイルを再生している場合の例を示す。図8(a)は、表示サイズ「小」で文字列が表示された場合の例である。表示サイズが「小」の場合には、各情報が4行で表示される。図8(b)は、表示サイズ「中」で文字列が表示された場合の例である。表示サイズが「中」の場合には、各情報が3行で表示されるため、1行目には、再生中であることを示す「PLAY」が常時表示され、2行目には、「MUSICTITLE123」が常時表示され、3行目には、「ALBUMTITLEAAA ARTISTNAMEBBB」という文字列がスクロールして表示される。図8(c)は、表示サイズ「大」で文字列が表示された場合の例である。表示サイズが「大」の場合には、各情報が2行で表示されるため、1行目には、再生中であることを示す「PLAY」が常時表示され、2行目には、「MUSICTITLE123 ALBUMTITLEAAA ARTISTNAMEBBB」という文字列がスクロールして表示される。なお、表示される情報は、文字列に限らず、記号・符号・図形等であってもよい。
【0056】
以上説明したように、第2の実施の形態の楽曲記録再生装置によれば、受信部40により操作信号が受信された場合に、受信部40で受信された操作信号の強度に応じて、表示部30に表示される情報の表示サイズを変更するので、ユーザからの距離に応じた表示サイズで表示を行うことができる。具体的には、操作信号の強度を検出するために、赤外光の光量を当該光量に応じた電圧値Vdに変換する方法を用い、電圧値Vdに応じて、表示部30に表示される情報の表示サイズを変更することができる。
【0057】
また、受信部40で受信された操作信号の強度が弱いほど、表示部30に表示される情報の表示サイズをより大きくするので、ユーザが楽曲記録再生装置から離れた位置から操作を行う場合には、視認しやすいように表示サイズを大きくすることができる。一方、ユーザが楽曲記録再生装置に近い位置から操作を行う場合には、表示サイズが小さくても視認可能であるため、情報量を優先させることができる。
【0058】
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る情報記録/再生装置の例であり、これに限定されるものではない。装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0059】
例えば、上記各実施の形態では、リモコン装置200から発せられる不可視光として赤外光を用いる場合について説明したが、赤外光以外の不可視光を用いてもよい。
【0060】
また、上記各実施の形態では、音楽ファイルを記録・再生する装置について説明したが、音楽に限らず、動画等を記録・再生する装置にも適用可能である。また、音楽や動画等の情報の記録(録音・録画)のみを行う情報記録装置や、再生のみを行う情報再生装置にも適用可能である。また、表示サイズの制御対象となる表示装置又は情報記録/再生装置は、家庭や施設等に固定して設置されるものでもよいし、車載用でもよい。
【0061】
また、上記各実施の形態では、受信部40により操作信号が受信された場合に、操作信号の強度に応じて、表示サイズを2段階(小、大)又は3段階(小、中、大)に変更する場合について説明したが、より多くの段階に区切って表示サイズを制御することとしてもよい。また、操作信号の強度に応じて、表示サイズをなだらかに変化させることとしてもよい。
【0062】
以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として記憶部50を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施の形態における楽曲記録再生装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】受信部の回路構成図である。
【図3】表示サイズ対応テーブルのデータ構成例である。
【図4】第1の実施の形態の楽曲記録再生装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図5】(a)及び(b)は、表示部に表示される画面例である。
【図6】表示サイズ対応テーブルのデータ構成例である。
【図7】第2の実施の形態の楽曲記録再生装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図8】(a)、(b)及び(c)は、表示部に表示される画面例である。
【符号の説明】
【0064】
10 制御部
20 操作部
30 表示部
40 受信部
41 フォトトランジスタ
42 負荷抵抗
43 A/D変換器
50 記憶部
51 表示サイズ対応テーブル
52 表示サイズ対応テーブル
60 再生部
70 記録部
100 楽曲記録再生装置
200 リモコン装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔操作用のリモコン装置からの操作信号に基づき、情報を表示部に表示する表示装置において、
前記リモコン装置からの操作信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信された操作信号の強度に応じて、前記表示部に表示される情報の表示サイズを変更する制御部と、
を備える表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記受信部で受信された操作信号の強度が弱いほど、前記表示部に表示される情報の表示サイズをより大きくする、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記リモコン装置からの操作信号は不可視光であり、
前記受信部は、前記不可視光の光量を当該光量に応じた電圧値に変換し、
前記制御部は、当該電圧値に応じて、前記表示部に表示される情報の表示サイズを変更する、
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記表示部に表示される情報の表示サイズに応じた行数で当該情報を表示させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置を備える情報記録/再生装置。
【請求項6】
遠隔操作用のリモコン装置からの操作信号に基づき、情報を表示部に表示する表示方法において、
受信部により前記リモコン装置からの操作信号を受信し、
前記受信部で受信された操作信号の強度に応じて、前記表示部に表示される情報の表示サイズを変更する表示方法。
【請求項7】
遠隔操作用のリモコン装置からの操作信号に基づき、情報を表示部に表示する表示装置に搭載されるコンピュータのプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記リモコン装置からの操作信号を受信する受信部、
前記受信部で受信された操作信号の強度に応じて、前記表示部に表示される情報の表示サイズを変更する制御部、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−141870(P2009−141870A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−318531(P2007−318531)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】