説明

表示装置

【課題】画像を長時間維持し続けることが可能な電気析出型の表示装置を提供する。
【解決方法】電解質溶液を用いた電気めっきを調光に利用した表示装置において、前記電解質溶液に接している、少なくとも、第1の電極と第2の電極と第3の電極とを有するとともに、前記第1の電極と前記第2の電極との間に、該第1の電極に金属が析出しない限界の大きさの閾値電圧を超えた電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記第1の電極と前記第3の電極との間に前記閾値電圧以下の電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有し、前記第1の電圧印加手段による電圧印加により、前記第1の電極に金属を析出させ、前記第2の電圧印加手段による電圧印加により、前記第1の電極に析出させた金属を保持してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。特に、電気めっきを調光に利用した表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、視認性が高く消費電力の少ない表示装置として、電子ペーパーの開発が盛んに開発されている。
【0003】
特許文献1には、低消費電力で良好な表示状態を維持することができる電気化学表示装置が記載されている。詳しくは、1パルス内において印加電圧強度が2種類以上の異なる値を有する波形のパルス電圧を印加することによって、画像の表示メモリー時間及び表示動作のサイクル寿命を向上させることができることが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、電気析出型の表示素子において、一度画像を表示した後、閾値電圧以下の電圧を印加することで、画像を長時間維持し続けることが可能な駆動方法が記載されている。
【特許文献1】特開2005−196069号公報
【特許文献2】特開2004−170850号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の表示装置においては、表示メモリー時間が数分のオーダーであり、表示メモリー性が十分でない。
【0006】
また、特許文献2では、上記のように画像を保持することは可能であるが、保持電圧を印加することによって書込み電極の金属が消耗する。そして、1つの表示素子内において発色濃度、すなわち析出濃度の違いによる斑が発生したり、画像の表示及び消去を繰り返し動作させると明瞭な画像表示ができなくなったりするなど表示品質が低下する問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、画像を長時間維持し続けることが可能な電気析出型の表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、電解質溶液を用いた電気めっきを調光に利用した表示装置において、前記電解質溶液に接している、少なくとも、第1の電極と第2の電極と第3の電極とを有するとともに、前記第1の電極と前記第2の電極との間に、該第1の電極に金属が析出しない限界の大きさの閾値電圧を超えた電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記第1の電極と前記第3の電極との間に前記閾値電圧以下の電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有し、前記第1の電圧印加手段による電圧印加により、前記第1の電極に金属を析出させ、前記第2の電圧印加手段による電圧印加により、前記第1の電極に析出させた金属を保持してなる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1の電極と第3の電極との間に閾値電圧以下の保持電圧を印加することにより、第1の電極に析出させた金属を保持することが可能である。これによって、析出させた金属の再溶解による表示コントラストの低下が少なくなり、表示保持期間が向上する。また、書込み電極の消耗により、発色濃度の違いによる斑が発生したり、画像の表示及び消去を繰り返し動作させると明瞭な画像表示ができなくなったりするなどの表示品質の低下を防止することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲がそれらのみに限定されることはない。
【0011】
図1(A)に示されているのは、本発明の第1の実施形態の表示装置の断面図である。本形態の表示装置は、パッシブマトリックス駆動でもアクティブマトリックス駆動でもよい。図1(A)は、パッシブマトリックス駆動とアクティブマトリックス駆動との共通の構成を示している。図1(B)は、パッシブマトリックス駆動を採用した表示装置の上面図である。なお、本発明の表示装置は電気的なめっきを調光に利用した表示装置である。
【0012】
本形態の表示装置は、次の部材より構成される。表面を保護する透明な支持基板101と、第1の電極102と、電解質溶液103を挟んで第1の電極に対向する第2の電極104と、第1の電極及び第2の電極と同一の電解質溶液に接する第3の電極105と、支持基板106と、である。また、電極に金属を析出させるために電圧を印加する第1の電圧印加手段と、析出した該金属を電極に保持させ続けるために電圧を印加する第2の電圧印加手段とを備えている。図1(B)においては、第1の電圧印加手段はXドライバー108とYドライバー109によって構成されており、第2の電圧印加手段は、Xドライバー108又はYドライバー109と保持電圧印加用電源110によって構成されている。析出金属保持方法については、後に詳述する。ここで、前記電解質溶液103は金属イオンを含有している。支持基板101は第2の基板となり、支持基板106は第1の基板となる。両支持基板間の間隔は、スペーサー107によって一定に保たれる。スペーサー107は円柱や球体、四角柱を含む任意の形状で作成される。支持基板101及び第1の電極102は透明であることが望ましいが、光透過性を有していればよいので、半透明であってもよい。
【0013】
次に、本形態の表示装置の動作について説明する。Xドライバー108及びYドライバー109を用いて、第1の電極102を陰極とし第2の電極104を陽極として電流を流すと、電解質溶液103に含まれる金属イオンが第1の電極102の表面に還元析出して、電気めっきが析出される。電気めっきとして析出される金属の色によって表示が可能になる。この際、析出する金属膜の色は第1の電極102の組成や電解質溶液103の組成などの影響を受ける。
【0014】
次に、第1の電極102に電気めっきが析出された状態で、Xドライバー108及びYドライバー109を用いて、第2の電極104を陰極とし第1の電極102を陽極として電流を流す。すると、電解質溶液103に含まれる金属イオンが第2の電極104の表面に還元析出して電気めっきが形成される。この際、第1の電極102の表面に析出している金属は全て溶解して電気めっきがない状態となるため、表面からは第2の電極104上に堆積した金属の色が視認される。
【0015】
このとき、第1の電極102と第2の電極104に析出される電気めっきは同一の金属であっても、形成される膜の表面状態の違い等によって、視認される色が異なることを利用した表示装置とすることが可能となる。例えば、電気めっきの膜色は、電流密度によって制御することが可能である。例えば、電極をITOで構成し、該ITO表面に亜鉛を電気めっきとして析出する場合、30mA/cm程度の低い電流密度で電気めっき処理をすると白色の膜が析出するが、100mA/cmで電気めっき処理をすると黒色の膜が析出する。この現象は拡散限界電流密度の概念を用いて、次のように説明される。電気めっき液と接する電極表面の電気二重層に注目すると、電気二重層内の金属イオン濃度は、電析による消費と、溶液内部からの拡散による供給の、バランスによって規定される。イオンの消費速度は電流密度に比例する。充分低い電流密度では、イオンの消費よりも拡散による供給が優っているため、イオンは電極表面近傍に豊富に存在し、電気めっきの表面エネルギーを極小にするサイトから優先的に電析する。結果として、電気めっきは平滑になり、白色の金属ならば、白色を呈することになる。しかしある電流密度では、イオンの消費速度が供給速度と等しくなる。この電流密度を拡散限界電流密度と称する。拡散限界電流密度では、電気二重層内のイオン濃度はほぼゼロとなり、電気二重層は常にイオン欠乏状態にあるため、拡散によって供給されたイオンは、析出サイトを選択する余地も無く、すぐに電析することになる。結果、電気めっきは疎になり、黒色を帯びる。このように黒色を帯びる現象は拡散限界電流密度に近い電流密度でも生ずる。このように、電流密度を変えることで、視認される色が異なる電気めっきを形成することができる。
【0016】
ここで、第1の電極102と第2の電極104の材料が異なる場合に、第1の電極102上に形成される電気めっきの形成状態の違いを、図11を用いて説明する。
【0017】
図11(a)に、第1の電極102がITO電極、第2の電極104が銀電極の場合に、三角波電圧を第1の電極102と第2の電極104の間に印加したときの電流−電圧過渡応答特性を示す。第1の電極102にゼロからマイナス側に電圧を加えていくと、しばらくは銀が析出しない領域、すなわち図11(a)の領域1が存在する。電圧Aを越えたところで電流が流れ始めて第1の電極102への銀の析出が始まる。電圧Aは第1の電極102に電気めっきが析出されていない状態での析出過電圧を示すが、この電圧を本発明では閾値電圧と定義する。すなわち、閾値電圧とは、第1の電極に金属が析出しない限界の大きさである電圧のことを言う。閾値電圧を越えてさらに高いマイナス電圧を電圧Bまで印加していくと単調にマイナス側の電流が増加して、銀の析出速度が増加していく。次に、電圧Bから逆に印加電圧を戻していくと、閾値電圧でも銀の析出は継続され、閾値電圧から0Vの間でマイナスの電流が流れている領域、すなわち図11(a)の領域2では銀の析出が観測される。電圧Cでは電流がゼロになり、電気めっきの形成が停止する。ここで電圧CはITO(Indium Tin Oxide)からなる第1の電極102(ITO電極)に銀が形成されている状態での析出過電圧を示す。さらに電圧をプラス側に変化させるとプラス方向の電流が流れ始め、第1の電極102に析出していた銀が溶解をはじめる。第1の電極に析出していた銀が枯渇し始めると電圧Dの点で電流値がピークとなり、その後は電圧を上げても電流は低下する。それ以降再び電圧Eで電流値が増加し始めるが、これは第1の電極102上で新たな反応が電圧Eから起こり始めることを示唆しているが、ここでは詳細は省略する。以上より、第1の電極102にITO電極を用いた場合、第1の電極102に銀が形成されている状態と形成されていない状態で、析出過電圧が異なることがわかる。本発明は、このような析出過電圧の違いを利用して、表示のメモリー性を向上させることを特徴とする。その詳細については後述する。
【0018】
一方、図11(b)では、第1の電極102と第2の電極104にいずれも同じ材料、ここでは銀電極を用いた場合の電流−電圧過渡応答特性を示す。この場合、(a)のような閾値電圧は存在せず、マイナス側への電圧の印加とともに銀の析出が開始され、プラス側の電圧の印加で析出した銀が溶解し、流れる電流値は電圧に対してほぼ比例関係となる。
【0019】
以上のように、第1の電極102と第2の電極104の材料が互いに異なることで、電極上に金属膜が形成される電圧を制御することが可能になる。本発明はこういった特性を利用したものであり、その特徴である、電極の表面状態の違いによる析出過電圧の変化を利用して、表示のメモリー性を向上させる方法について、これより説明する。
【0020】
電気めっきを利用した表示装置は、ある程度の表示メモリー性を持っており、数十分から数時間程度、表示を保持することができる。しかし、実際には、時間とともに表示コントラストが低下していく傾向にある。なぜなら、析出した金属は電解質溶液に接していることから微小な電池を形成し、徐々に溶液中に金属が溶解していくからである。そこで、本発明では、第3の電極105を析出された金属を保持するための保持電極として利用する。具体的には、Xドライバー108及び保持電圧印加用電源110を用いて、第1の電極102と第3の電極105との間に前述した閾値電圧以下の保持電圧を印加することにより、第1の電極102に析出された金属を保持する。これによって、画像が保持されることになる。これは、図11(a)における領域2の範囲にある電圧を印加することと同義である。なお、ここでは閾値電圧は、第1の電極102に電気めっきが析出されていない状態での析出過電圧と定義した。このとき、保持を行なう第3の電極105からは徐々に、金属が解け、電解質溶液中に金属イオンが補充される。しかし、第3の電極105は書込みを行なう電極とは別なので、第3の電極105から金属が溶けても書込み動作に影響を与えない。
【0021】
それに対し、保持電極である第3の電極105を用いず、第1の電極102と前記第2の電極104との間に閾値電圧以下の保持電圧を印加することにより、第1の電極102に析出された金属を保持しようとすると、次のような問題が発生する。すなわち、第2の電極104から金属が消耗し、1つの表示素子内において発色(析出)濃度の違いによる斑が発生したり、画像の表示及び消去を繰り返し動作させると明瞭な画像表示ができなくなったりするなど表示品質が低下する。
【0022】
第1の電極102と第3の電極105との間に閾値電圧以下の保持電圧を印加した場合は、一度銀が析出した画素においてのみ銀が再析出し、金属の再溶解と再析出が均衡する電圧を印加することにより表示を保持することができる。よって、銀が析出していない画素は銀が析出せず、表示が維持される。保持する電圧は連続して印加してもよいし、パルス状に印加してもよい。なお、第1の電極102に析出した電気めっきを保持する場合について説明したが、第2の電極104に析出した電気めっきを保持する場合も同様になされる。第2の電極104を陰極とし、Yドライバー109及び保持電圧印加用電源110を用いて、第2の電極104と第3の電極105との間に閾値電圧以下の保持電圧を印加することにより、第2の電極104に析出された金属を保持する。
【0023】
析出させる金属は、還元により金属として析出する金属であって、例えば、ビスマス、銅、銀、亜鉛などが挙げられる。その中でも特に好ましい金属は、ビスマス、銀であり、さらに好ましいのは銀である。これらは、容易に析出と溶解の可逆的な反応を進めることができるからである。これらの金属は、例えば、金属塩として溶媒に添加されている。
【0024】
第3の電極105は、析出させる金属と同一の金属元素を含有することが望ましい。というのも、第3の電極105に、例えば白金のような不溶性の電極を用いることはできるが、それには次のような問題がある。すなわち、不溶性の電極でも、電解質溶液中に、金属イオンを含むイオン種を飽和に近い濃度まで溶かし込んでおけば、第1の電極の表面において金属の再溶解と再析出が均衡するように電圧を印加することによりある程度表示を保持することができる。しかし、実際には、銀の析出以外の副反応も溶液中でおこるため、電解質溶液中の金属イオン量が変動し、表示を保持する効果が減少する。
【0025】
第2の電極104は、析出させる金属と同一の金属元素を含有することが望ましい。第2の電極104に、例えば白金のような不溶性の電極を用いても、閾値電圧より大きい電圧を印加することにより、前記第1の電極に金属を析出させて画像の書込みを行うことができる。しかし、電解質溶液中の金属イオンが書込み動作によって減少するため、金属の再溶解が起こりやすくなる。また、電解質溶液中の金属イオン量が書込み条件によって変化するので、再溶解量は書込み条件によっても変化する。したがって、この後、保持電圧を印加することにより表示を保持することができるが、金属の再溶解と再析出がバランスする電圧が書込み条件によって変わるため、保持電圧が一定の場合、表示を保持する効果がばらつき、表示品質に問題が生じる。第2の電極104は、析出させる金属と同一の素材であれば、書込みを行っても電解質溶液中の金属イオン量は一定なので、このような現象は起きない。
【0026】
また、第1の電極102の表面で形成/消滅される電気めっきは、電気めっきの膜厚を調整することで、光の透過率、又は反射率を調節する機能を有する。
【0027】
図2は、パッシブマトリックス駆動をする場合の表示装置の斜視図の一例である。
【0028】
図2において、第2の電極104は、支持基板106上に、ライン状に一方向(X方向とする)に複数配される。第3の電極105は支持基板106上に、第2の電極104と平行にライン状に複数配される。なお、第3の電極105は本実施形態では表示に寄与しないので、第2の電極104よりも幅の小さい細線で形成する。
【0029】
透明な第1の電極102は、透明な支持基板101上に、ライン状にX方向とは直角な方向(Y方向とする)に、ライン状に配された第2の電極104と交差するように複数配される。
【0030】
なお、第2の電極104及び第3の電極105の形状は図2に示す形状に限定されない。例えば、図3(B)の平面図に示すように、第2の電極104を部分的に連続して「コ」の字状に囲うようにY方向の一方にライン状の突き出し部を有するライン状の第3の電極105を設けることが可能である。また図3(C)の平面図に示すように、第2の電極104を部分的に連続して両側から囲うように、Y方向の両側にライン状の突き出し部を有するライン状の第3の電極105を設けることもできる。以上のような配置にすることで、第3の電極105が、第1の電極192、第2の電極104に対する電界分布を緩和して、電気めっきのばらつきを抑制することができる。
【0031】
図3(A)は、図2に示した第2の電極104及び第3の電極105の平面図である。第2の電極104の走査は1ラインごとに選択して電流を流す走査をすることができるが、2ライン同時に選択して電流を流し、1ラインづつシフトする動作を行うこともできる。図3(A)の構成、図3(B)の構成、図3(C)の構成は、アクティブマトリックス駆動型にも適用できる。ただし、アクティブマトリックス駆動型の場合には第2の電極104及び第3の電極105は画素ごとに設けられる。
【0032】
同様に図4に示すように、第1の電極102と第2の電極104を置き換える構成とすることもできる。また、同様に、第1の電極102と第3の電極105を図5に示すような形状にすることもできる。
【0033】
次に、図6に、本発明による表示装置のアクティブマトリックス駆動をする場合の回路構成図の一例を示す。本図は画素を正面から見た構成である。
【0034】
アクティブマトリックス駆動型の表示装置の場合は、次のように作動する。Yドライバー613及びゲート線601によってトランジスタである第2のスイッチ605をオンし、Xドライバー612から与えられたデータ線602の電圧をコンデンサ607に蓄積する。これにより、制御端子を介して該第2のスイッチ605に接続されたトランジスタである第1のスイッチ606をオフにする。以上のように電流の導通を制御することで、共通線603の電圧が第2の電極604にかかる。第2の電極604は図1における第2の電極104に相当するものであり、第1の電極611は第1の電極102に相当するものである。書込み用電源614及び共通電源616によって与えられた第2の電極604と第1の電極611との間の電位差で電気めっきが析出される。このとき、第1の電極611と第2の電極604との間に印加する電圧を変えることによって、析出する金属の析出形態を変化させることができ、色を変えることができる。例えば、銀めっき液を用いる場合、共通線603を4V、第1の電極611を0Vにすると、第1の電極611には白色の銀が電気めっきとして析出される。10秒を超えない一定の保持時間の後、データ線602の電位を0Vとして第2のスイッチ605をオンすることでコンデンサ607を放電させ、第1のスイッチ606をオフする。以上の処理を繰り返し行ない、繰り返し回数で第1の電極611へ析出する白色の電気めっきの厚さを制御する。また、共通線603の電位を7Vとして、3秒を超えない保持時間で同様の駆動を行うことで、黒色の電気めっきの厚さも制御することができる。書込みを行った後、保持電圧印加用電源615及び共通電源616によって、保持電圧線609に接続されている第3の電極610と前記第1の電極611との間に閾値電圧以下の保持電圧を印加することにより、前記第1の電極611に金属を保持する。保持する電圧は、連続に印加することも、パルス状に印加することも可能である。なお、図6においては、第1の電圧印加手段は書込み用電源614を含んで構成されており、第2の電圧印加手段は、保持電圧印加用電源615を含んで構成されている。
【0035】
アクティブマトリックス駆動をする場合の回路構成図の他の一例を図7に示す。本図は画素を正面から見た構成である。アクティブマトリックス駆動型の表示装置の場合は、まず、Yドライバー713及びゲート線701によってトランジスタである第2のスイッチ705をオンし、Xドライバー712から与えられたデータ線702の電圧をコンデンサ707に蓄積する。これによって、制御端子を介して該第2のスイッチ705に接続されたトランジスタである第1のスイッチ706をオフする。以上のように電流の導通を制御することで共通線703の電圧が第2の電極704にかかる。第2の電極704は図1における第2の電極104に相当するものであり、第1の電極709は第1の電極102に相当するものである。書込み用電源714及び共通電源716によって与えられた第2の電極704と第1の電極709との間の電位差で電気めっきが析出される。例えば、銀めっき液を用いる場合、共通線703を4V、第1の電極709を0Vにすると、第1の電極709には白色の銀が電気めっきとして析出される。10秒を超えない一定の保持時間の後、データ線702の電位を0Vとして第2のスイッチ705をオンすることでコンデンサ707を放電させ、第1のスイッチ706をオフする。以上の処理を繰り返し行ない、その繰り返し回数で第1の電極709へ析出する白色の電気めっきの厚さを制御する。また、共通線703の電位を7Vとして、3秒を超えない保持時間で同様の駆動を行うことで、黒色の電気めっきの厚さも制御することができる。書込みを行った後、保持電圧印加用電源715及び共通電源716によって、画素の列間にライン状に配された第3の電極710に前記第1の電極709との間に閾値電圧以下の保持電圧を印加することにより、前記第1の電極709に金属を保持する。保持する電圧は、連続に印加することも、パルス状に印加することも可能である。
【0036】
図8は本発明が適用できる第2の実施形態の表示装置の断面図である。本形態の表示装置は、第1の電極102は光透過性を有し、第1の電極102の対向側に特定の波長帯域を反射する反射板801、802、803を設けることによって、反射型表示装置として用いることができる。例えば、反射板として、着色した紙を支持基板上に積層して用いることができる。また、反射板を赤、緑、青の3色とし、ベイヤー配列でマトリックス状に配置することで、カラー表示が可能な反射型表示装置を形成することができる。画素の駆動はトランジスタを用いたアクティブマトリックス駆動で行う。なお、反射板の色配列はベイヤー配列に限るものではない。配色も上記に限るものではなく、シアン、マゼンダ、イエローの構成でもよい。また、駆動は交差電極を用いたパッシブマトリックス駆動でもよい。なお、反射板の色配列はベイヤー配列に限るものではない。配色も上記に限るものではなく、シアン、マゼンダ、イエローの構成でもよい。また、駆動は交差電極を用いたパッシブマトリックス駆動でもよい。このような表示装置は、表示メモリー性が良好であることから、再書込みを行う頻度が低下する。
【0037】
図9は本発明が適用できる第3の実施形態の表示装置の断面図である。本形態は白表示、黒表示、透明表示の3状態を表示する構成である。本形態においては、第2の電極と第3の電極の間に、支持基盤に隣接して第4の電極が設けられている。そして、本形態の表示装置においては、第1の電極102と第4の電極901は光透過性を有し、対向して配置することによって、第1の電極102又は第2の電極104に選択的に金属イオンを析出する構成とすることができる。第1の電極102と第4の電極の素材を変えることによって、表示色を変えることができる。ここでは第1の電極102にITOを用い、第4の電極901にSnOを用いる構成とした。また、また、電極に金属を析出させるために電圧を印加する第3の電圧印加手段と、析出した該金属を電極に保持させ続けるために電圧を印加する第4の電圧印加手段とを備えている。電解質に銀を含む溶液から第2の電極104と第1の電極102に第1の電極102を負電圧とする電圧を前記第1の電圧印加手段で印加することによって、第1の電極102上に銀が平坦に析出し、白色の表示となる。電解質に銀を含む溶液から第4の電極901と第2の電極104に第4の電極901を負電圧とする電圧を前記第3の電圧印加手段で印加することによって、電極上に粒子状に銀が析出し、黒色の表示となる。すなわち、第1の実施形態において説明した第1の電極の場合と同様に、第4の電極に電気めっきが形成されていない状態でかけられた析出過電圧を閾値電圧と定義するとき、第4の電極に該閾値電圧より大きい電圧を印加したということである。いずれの場合も、逆方向に電圧をかけることによって析出した金属を再溶解することができる。以上によって、白表示、黒表示、透明表示をおこなうことができ、特定の波長帯域を反射する反射板を設けることによって、白表示、黒表示、カラー表示が可能となる。第1の電極102と第3の電極105との間、又は、第4の電極901と第3の電極105との間に閾値電圧以下の保持電圧を印加することにより、第1の電極102、又は、第4の電極901に金属を保持する。白色と黒色、及び、透明色の3色とも、表示メモリー性が良好となる。
【0038】
表示装置の画素サイズは、特に限定されず用途に応じて適宜設定されるが、例えば画素サイズは10μm程度から数十mmに設定することができる。
【0039】
なお、以上説明した実施形態の表示装置では、画素を区切るバリアを設けていないが、必要に応じてかかるバリアを設けてもよい。ただし、電極間にかかる電圧がある「臨界電圧」以下であれば隣接画素に電気めっきは起こらず、隣接画素に影響が出ないように設定できる。これは例えば特開2004−170850号公報にも記載されている。
【実施例】
【0040】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の例に限定されはしない。
【0041】
(実施例1)
本実施例では第1の実施形態の表示装置に関して、図1を用いて具体的な装置構造を説明する。
【0042】
支持基板101には厚さ0.7mmのガラスを用い、第1の電極102としてスパッタリング法により成膜した厚さ150nmのITOを用いた。電解質溶液103として炭酸プロピレン(PC)を溶媒とし、メッキ種として硫酸銀を0.033mol/L、支持電解質としてテトラエチルアンモニウムブロマイド(TEAB)を0.267mol/Lと、光沢剤を含む溶液を用いた。画素サイズは0.7mm×0.7mmとし、電解質溶液103の厚さは0.1mmとした。第2の電極104として、銀電極を用いた。支持基板106にはガラスを用いた。第3の電極105として、銀電極を用いた。
【0043】
第1の電極102を陰極とし、第2の電極104を陽極として5.0Vの電位をかけると100mA/cmの電流が流れ、黒色の銀の電気めっきが第1の電極表面に形成されるため、表面からは黒色が視認された。また、第2の電極104を陰極とし、第1の電極102を陽極として1.5Vの電位をかけると10mA/cmの電流が流れ、第1の電極102表面の電気めっきが溶解して消滅するため第2の電極104による白色銀色が視認された。
【0044】
次に、第1の電極102を陰極とし、第3の電極105を陽極として0.05Vの電位をかけると0.9μA/cmの電流が流れた。この状態で、放置して表示メモリー性を調べた。比較として、第3の電極105に電位をかけない状態として放置したものの表示メモリー性を調べた。これを比較例1とする。
【0045】
図10(a)と(b)にはそれぞれ第1の電極102上に析出した金属の透過率あるいは反射率と溶液中に放置する時間との関係を示す。
【0046】
図10(a)及び(b)から、実施例1は初期の透過率が10%、反射率が14%程度と黒色が表示できていて、時間の経過によってほとんど変化しないことがわかる。一方、比較例1は時間の径過とともに、透過率が上昇し、銀が溶液中に溶解している。したがって、実施例1は比較例1に比べ、透過率の上昇が少なく、表示メモリー性が良好であることがわかる。
【0047】
次に、上記実施例1のサンプルに対して、書込み、1時間の保持、消去の繰り返しを1000回行ない、繰り返しによる影響を調べ、これを実施例1−bとした。
【0048】
次に、比較例2として、保持動作において第3の電極105を使用せずに、第2の電極104を陽極として0.05Vの電位をかけて0.9μA/cmの電流を流して保持する以外は実施例1と同様にして実験を行った。そのようにして、書込み、1時間の保持、消去の繰り返しを1000回行ったサンプルを作製した。
【0049】
結果、実施例1−bのサンプルは、1000回の繰り返しを行った後においても良好な表示であるが、比較例2のサンプルは、書き込んだ画素内に濃淡のムラが発生するのが観察された。
【0050】
以上より、本発明にしたがうことによって、表示メモリー性が良く、繰り返し表示を行っても濃淡ムラなく表示を行うことができるとともに、画像を長時間維持し続けることが可能となることがわかった。
【0051】
(実施例2)
本実施例では、第2の実施形態の表示装置に関して、図8を用いて具体的な装置構造を説明する。
【0052】
実施例1の表示装置に反射板801、802、803を備え、赤、緑、青の3色とし、ベイヤー配列でマトリックス状に配置することで、カラー表示が可能な反射型表示装置を形成した。画素の駆動はトランジスタを用いたアクティブマトリックス駆動で行なう。回路は図6と同じである。ゲート線601によって第2のスイッチ605をオンし、データ線602の電圧をコンデンサ607に蓄積することで、第1のスイッチ606をオープンにする。これにより共通線603の電圧が画素の電極604にかかる。電極604は図1における第2の電極104であり、第1の電極102との間の電位差で電気めっきがなされる。例えば、共通線603を4V、第1の電極102を0Vにすると、第1の電極102上には白色の電気めっきが析出される。10秒を超えない一定の保持時間の後、データ線602の電位を0Vとして第2のトランジスタ605をオンすることでコンデンサ607を放電させ、第1のトランジスタ606をオフする。以上の処理を繰り返し行ない、繰り返し回数で第1の電極102へ析出する電気めっきの厚さを制御する。また、共通線603の電位を7Vとして、3秒を超えない保持時間で同様の駆動を行うことで、黒色の電気めっきの厚さも制御することができる。
【0053】
その後、第3の電極610と第1の電極の間に0.05Vの電圧を印加する。このようにすれば、数時間放置しても、表示メモリー性が良好である。また、書込み、保持、消去を繰り返しても濃淡ムラが発生しない。
【0054】
なお、反射板の色配列はベイヤー配列に限るものではない。配色も上記に限るものではなく、シアン、マゼンダ、イエローの構成でもよい。また、駆動は交差電極を用いたパッシブマトリックス駆動も可能である。
【0055】
このようにすれば、時間が経過してもめっき膜は透過率の上昇が少なく、色の変化が小さい。よって、表示メモリー性が良好な、カラー表示が可能となる。
【0056】
(実施例3)
本実施例では第3の実施形態の表示装置に関して、図9を用いて具体的な装置構造を説明する。
【0057】
支持基板101には厚さ0.7mmのガラスを用い、第1の電極102としてスパッタリング法により成膜した厚さ150nmのITOを用いた。電解質溶液103として炭酸プロピレン(PC)を溶媒とし、メッキ種として硫酸銀を0.033mol/L、支持電解質としてテトラエチルアンモニウムブロマイド(TEAB)を0.267mol/Lと、光沢剤を含む溶液を用いた。画素サイズは0.7mm×0.7mmとし、電解質溶液103の厚さは0.1mmとした。第4の電極901として、テクスチャーSnO(太陽電池用TCO基板 A10U80)800nmを用いた。第2の電極104、第3の電極105として銀を用いた。支持基板106にはガラスを用いた。
【0058】
第1の電極102を陰極とし、第2の電極104を陽極として1.5Vの電位をかけると10mA/cmの電流が流れ、白色の電気めっきが第1の電極表面に形成されるため、表面からは白色が視認された。また、第4の電極901を陰極とし第2の電極104を陽極とする1.5Vの電位をかけると、10mA/cmの電流が流れ、第4の電極901上に黒い電気めっきが形成されるため、表面からは黒色が視認された。また、第2の電極104を陰極とし第1の電極102及び第4の電極901を陽極とする1.5Vの電位をかけると10mA/cmの電流が流れ、第1の電極102及び第4の電極901表面の電気めっきが溶解して消滅するため透明が視認された。したがって、支持基板106の下部に不図示の反射板を設けることによって、任意の反射色を表示できる。ここで、実施例2のカラー表示装置と異なる点は、実施例2では反射板801が基板106の内側すなわち溶液側にあるのに対して、実施例3では不図示の反射板が基板6に対して外側すなわち大気側にあることである。反射板が外側にあることで、反射板の変更が容易になる。その後、第3の電極105と第1の電極の間に0.05Vの電圧を印加する。このようにすれば、数時間放置しても、表示メモリー性が良好である。また、書込み、保持、消去を繰り返しても濃淡ムラが発生しない。よって、表示メモリー性が良好な、白、黒表示、透明色、又は、カラー表示が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、表示メモリー性が良く、繰り返し表示を行なっても濃淡ムラなく表示を行なうことができる。よって、画像を長時間維持し続けることが可能な電気析出型の表示装置、例えば、広告装置、デジタルカメラ等の写真を表示する画像表示装置、メッセージボード、電子ペーパー等に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態の表示装置の断面図(A)と、パッシブマトリックス駆動をする場合の表示装置の上面図の一例(B)である。
【図2】パッシブマトリックス駆動をする場合の表示装置の斜視図の一例である。
【図3】電極配置を示す平面図の一例である。
【図4】パッシブマトリックス駆動をする場合の表示装置の斜視図の他の一例である。
【図5】電極配置を示す平面図の他の一例である。
【図6】アクティブマトリックス駆動をする場合の回路構成図の一例である。
【図7】アクティブマトリックス駆動をする場合の回路構成図の他の一例である。
【図8】本発明が適用できる表示装置の一実施形態である。
【図9】本発明が適用できる表示装置の一実施形態である。
【図10】本発明の一実施形態の表示装置の表示メモリー性を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態の表示装置の電流−電圧過渡応答特性を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
101 支持基板
102 第1の電極
103 電解質溶液
104 第2の電極
105 第3の電極
106 支持基板
107 スペーサー
108 Xドライバー
109 Yドライバー
110 保持電圧印加用電源
601 ゲート線
602 データ線
603 共通線
604 第2の電極
605 第2のスイッチ(トランジスタ)
606 第1のスイッチ(トランジスタ)
607 コンデンサ
608 グランド線
609 保持電圧線
610 第3の電極
611 第1の電極
612 Xドライバー
613 Yドライバー
614 書込み用電源
615 保持電圧印加用電源
616 共通電源
701 ゲート線
702 データ線
703 共通線
704 第2の電極
705 第2のスイッチ(トランジスタ)
706 第1のスイッチ(トランジスタ)
707 コンデンサ
708 グランド線
709 第1の電極
710 第3の電極
712 Xドライバー
713 Yドライバー
714 書込み用電源
715 保持電圧印加用電源
716 共通電源
801、802、803 反射板
901 第4の電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質溶液を用いた電気めっきを調光に利用した表示装置において、
前記電解質溶液に接している、少なくとも、第1の電極と第2の電極と第3の電極とを有するとともに、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に、該第1の電極に金属が析出しない限界の大きさの閾値電圧を超えた電圧を印加する第1の電圧印加手段と、
前記第1の電極と前記第3の電極との間に前記閾値電圧以下の電圧を印加する第2の電圧印加手段とを有し、
前記第1の電圧印加手段による電圧印加により、前記第1の電極に金属を析出させ、前記第2の電圧印加手段による電圧印加により、前記第1の電極に析出させた金属を保持してなる表示装置。
【請求項2】
前記第1の電極と、前記第2の電極及び前記第3の電極とは互いに異なる材料からなり、
前記第1の電極と前記第2の電極は互いに対向して配置され、かつ前記第3の電極は前記第1の電極に対向又は隣接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1の電極は、光透過性を有する支持基板に設けられおり、前記第2の電極及び前記第3の電極は、前記第1の電極が設けられた支持基板とは別の支持基板に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記電気めっきによって前記第1の電極に析出させる金属は、ビスマス、銅、銀又は亜鉛であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第3の電極は、前記析出させる金属と同一の金属元素を含有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2の電極は、前記析出させる金属と同一の金属元素を含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1の電極はライン状に一方向に複数配され、
前記第2の電極は、前記第1の電極と交差するように、ライン状に前記第1の電極が配された方向と直角な方向に複数配されてなることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第3の電極は、前記ライン状に一方向に複数配された第2の電極又は第1の電極の間に、該第2の電極又は第1の電極と平行になるように複数配されていることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第2の電極及び前記第3の電極は互いに隣接して配されるとともに、マトリックス状に配列され、
前記第1の電圧印加手段は、
マトリックス状に配された前記第2の電極のそれぞれと接続される第1のスイッチと、
前記第1のスイッチの制御端子に接続され、前記第1のスイッチの導通を制御する第2のスイッチとを含み、
前記第2の電極、前記第3の電極、前記第1及び第2のスイッチは画素ごとに設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第2の電極はマトリックス状に配列され、
前記第1の電圧印加手段は、
マトリックス状に配された前記第2の電極のそれぞれと接続される第1のスイッチと、
前記第1のスイッチの制御端子に接続され、前記第1のスイッチの導通を制御する第2のスイッチとを含み、
前記第2の電極、前記第1及び第2のスイッチは画素ごとに設けられ、
前記第3の電極は、前記画素の列間にライン状に配されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1の電極は光透過性を有し、前記第1の電極の対向側に特定の波長帯域を反射する反射板を設けたことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第2の電極と前記第3の電極の間で、前記別の支持基板に設けられた第4の電極と、
前記第2の電極と前記第4の電極との間に、該第4の電極に金属が析出しない限界の大きさの閾値電圧を超えた電圧を印加する第3の電圧印加手段と、
前記第4の電極と前記第3の電極との間に前記閾値電圧以下の電圧を印加する第4の電圧印加手段と、をさらに設け、
前記第4の電極と、前記第2の電極及び前記第3の電極とは異なる材料よりなっており、前記第1の電極と前記第4の電極は光透過性を有しており、該第1の電極と該第4の電極とが前記電解質溶液を介して対向するように配置されており、
前記第3の電圧印加手段による電圧印加により、前記第4の電極に金属を析出させ、前記第4の電圧印加手段による電圧印加により、前記第4の電極に析出させた金属を保持してなることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第1の電極の対向側に特定の波長帯域を反射する反射板を設けたことを特徴とする請求項12に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図3】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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