説明

表示装置

【課題】液晶パネルを照明する光源を利用して表示装置の外部環境を照明する。
【解決手段】少なくとも光源を光源用筐体121に格納し、光源用筐体121を表示装置用筐体130に格納することにより液晶パネル110と別体に構成する。表示装置用筐体130には、開口部に開閉自在の扉131が設けられている。扉131が開いた状態において、光源用筐体121は、開口部から引き出し可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源を備えた表示装置に係り、特に、光源を利用して表示装置の外部を照明する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルと液晶パネルを照明する光源(バックライトとも言う)を備えた表示装置が様々提案されている。例えば、特許文献1には、エッジライト方式又は直下方式の液晶表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−10095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような表示装置の光源は、液晶パネルを照明するものであり、それ以外の用途に利用されることは想定されておらず、この光源を利用して表示装置の外部環境を照明することはなかった。
【0005】
本発明は、このように従来想定されていなかった、液晶パネルを照明する光源を利用して表示装置の外部環境を照明することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の技術手段は、液晶パネルと、当該液晶パネルの背面に設けられ該パネルを背面から照明する光源とを表示装置用筐体に格納した表示装置において、少なくとも前記光源を光源用筐体に格納し、当該光源用筐体を前記表示装置用筐体に格納することにより前記液晶パネルと別体に構成し、前記表示装置用筐体の上方側面、左側面、又は右側面に開口部と、当該開口部に開閉自在の扉を設け、前記扉が開いた状態において、前記光源用筐体は、前記開口部から引き出し可能であることを特徴とする表示装置である。
【0007】
第2の技術手段は、液晶パネルと、当該液晶パネルの背面に設けられた導光板と、当該導光板の側方から照明する光源を表示装置用筐体に格納した表示装置において、前記光源は、発光素子と、当該発光素子の照明光を所定方向に照明する反射鏡よりなり、前記光源を回動する回動機構と、前記光源の発光制御及び前記回動機構の回動制御を行う照明制御部を備え、前記表示装置用筐体の前記光源の格納箇所に対応する当該表示装置用筐体の正面部分に光透過部材で構成される窓部を備え、前記照明制御部は、照明指示操作に基づき、前記光源の前記発光素子を点灯すると共に、前記光源を回動させ、前記光源の照明光を、前記光透過部材を介して表示装置外部に出射することを特徴とする表示装置である。
【0008】
第3の技術手段は、液晶パネルと、当該液晶パネルの背面に設けられ該パネルを背面から照明する光源とを備えた表示装置において、入力される映像信号に基づき液晶パネルの映像表示を制御する液晶制御部と、前記液晶制御部の映像表示に基づき前記光源に設けられた各発光素子の発光を個別に制御する光源制御部と、前記表示装置を照明装置として機能させる照明制御部を備え、前記照明制御部は、照明指示操作に基づき、液晶パネルの所定領域に対応する部分の液晶画素の開口率を照明開口率に制御し、当該液晶画素以外の液晶画素の開口率を最小に制御する制御信号を前記液晶制御部に出力すると共に、前記液晶パネルの所定領域に対応する部分の液晶画素を照明する発光素子を点灯し、当該点灯した発光素子以外の発光素子を消灯する制御信号を前記光源制御部に出力することを特徴とする表示装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表示装置に備えられている光源を、例えば、照明スタンドとして利用することにより、表示装置の外部環境を照明することができるので、ユーザの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係る表示装置の外観図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る表示装置の他の外観図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る表示装置の外観図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る表示装置におけるX−X線断面図である。
【図5】光源を説明する図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る表示装置の機能ブロックである。
【図7】本発明の第3実施形態に係る表示装置の外観図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る表示装置の機能ブロックである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
図1(A)、図1(B)は、本発明の第1実施形態に係る表示装置の外観図で、1は、表示装置、110は、液晶パネル、120は、液晶パネル110を背面から照明する直下方式の光源ユニット、130は、液晶パネル110と、光源ユニット120を格納する表示装置用筐体である。
【0012】
光源ユニット120は、少なくとも、液晶パネル110を背面から照明するLED(Light Emitting Diode)等の発光素子からなる光源と光源を格納する光源用筐体121から構成される。光源用筐体121は、側面に取手122を有する。なお、発光素子としては、LEDの他にもCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)、HCFL(Hot Cathode Fluorescent Lamp)等の陰極管を利用することができる。
【0013】
発光素子の発光を制御する制御部、照明光を拡散する拡散シート、照明光を液晶パネル110に導光する導光板等を、光源用筐体121に格納してもよい。なお、これら光源、制御部、拡散シート、導光板は、図示しない。
【0014】
このように、少なくとも光源を光源用筐体121に格納し、光源用筐体121を表示装置用筐体130に格納することにより液晶パネル110と光源を別体に構成する。
【0015】
図1に示すように、表示装置用筐体130には、表示装置1の液晶パネル110を正面方向として右側面に開口部が設けられ、更に、開口部に、左右に観音開きする一対の開閉自在の扉131が設けられている。扉131は、観音開きする扉に限定されず様々な形の扉でよい。開口部、扉131は、表示装置1の液晶パネル110を正面方向として上方側面、又は左側面に設けてもよい。なお、図1(B)では、扉131の図示は省略している。
【0016】
扉131は、ユーザからの操作に基づき扉開閉機構(図示しない)により開閉される。なお、扉131は、手動で開閉するようにしてもよいし、ユーザからのボタン操作に基づき自動的に開閉するようにしてもよい。
【0017】
表示装置用筐体130は、光源ユニット120をスライド可能に支持するスライド機構132を備える。
スライド機構132は、光源ユニット120の光源用筐体121の底部123が嵌る溝部133を備える。
【0018】
スライド機構132の溝部133に光源ユニット120の光源用筐体121の底部123が嵌ることにより、光源ユニット120は、スライド機構132によってスライド可能に支持される。
【0019】
図1(A)に示した状態から、扉131がユーザからの操作に基づき開くと、ユーザは、光源用筐体121の取手122を掴み光源ユニット120を表示装置用筐体130から引き出す。このとき、映像信号が表示装置1に入力され、映像が液晶パネル110に表示されている場合、表示装置1は、映像信号の入力を停止する。
【0020】
図1(B)は、ユーザが、光源ユニット120を表示装置用筐体130から引き出している状態を示している。このように、扉131が開いた状態において、光源ユニット120の光源用筐体121は、扉131が設けられた開口部から引き出し可能である。
【0021】
ユーザは、図1(B)に示した状態から更に光源ユニット120を表示装置用筐体130から引き出して、光源ユニット120を表示装置用筐体130から分離する。
【0022】
図2は、光源ユニット120を表示装置用筐体130から分離した状態を示す図である。
図2に示したように、光源ユニット120には、光源ユニット120の光源に電源を供給する、例えば着脱自在のコード141が接続されている。
【0023】
コード141の他端は、表示装置1に接続されていてもよい。
このコード141を介して、光源ユニット120の発光制御を行う制御信号を表示装置1から送信して、光源ユニット120の発光制御等を実行してもよい。他にも、例えば、光源ユニット120にリモコン受光部を設け、リモコンにより光源ユニットの発光制御等を実行するようにしてもよい。
【0024】
このようにすることで、表示装置に備えられている光源を外部照明装置として利用できるので、ユーザの利便性が向上する。また、この光源を間接照明装置として利用することで周囲の環境を間接照明することができる。
この第1実施形態に係る発明は、小型の表示装置に好適であり、ノートパソコン用ディスプレイ等に本発明を適用すれば、外出先で照明スタンドがなくとも資料閲覧や読書等を快適に行うことができる。
【0025】
その後、照明スタンドとしての利用が終了し、例えば、テレビ番組を視聴する場合、ユーザは、光源ユニット120を表示装置用筐体130に格納する。このとき、光源ユニット120に設けられている接続端子(図示しない)と表示装置用筐体130に設けられている接続端子(図示しない)とが接続することにより、表示装置1は、光源ユニット120に対して電源供給や制御信号の送受信を実行することができる。
【0026】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係る表示装置の外観図で、2は、表示装置、210は、液晶パネル、220は、光源、230は、表示装置用筐体、231は、表示装置用筐体230に設けられた窓部である。
【0027】
光源220は、液晶パネル210に設けられた導光板(図示しない)を側方から照明するエッジライト方式の光源で、LEDや、CCFL、HCFL等の陰極管から構成される発光素子、この発光素子の発光を制御する制御部等から構成される。
【0028】
表示装置用筐体230は、表示装置用筐体230の光源220の格納箇所に対応する表示装置用筐体230の正面部分に光透過部材で構成される窓部231を備えている。
【0029】
図4は、図3に示した表示装置2のX−X線断面図である。図4(A)は、発光素子221からの照明光を反射する反射鏡222の開口部223が導光板224方向に向いている状態を示す図である。反射鏡222は、後述するように、矢印D方向に回動可能に設けられている。図4(B)は、反射鏡222の開口部223が表示装置用筐体230の窓部231方向に向いている状態を示す図である。
【0030】
図4(A)に示した状態において、発光素子221からの照明光は、導光板224内に入射する。導光板224に入射した光は、表面反射を繰り返しながら導光板224の全域に拡散する。この入射光が拡散する過程で、拡散光が反射ドット225に反射すると反射光が散乱されて、導光板224の表面から液晶パネル210方向に出射する。なお、反射ドット225の表面積を発光素子221から離れるにつれて大きくすることにより、導光板224全域を均一に光るようにしている。
【0031】
なお、光漏れ防止部材232は、ゴム等の弾性体から構成され、導光板224方向を照明する際に、反射鏡222の開口部223と導光板224との間に形成される隙間から、照明光の光漏れを防ぐものである。
【0032】
図4(A)に示した状態から、反射鏡222の開口部223が表示装置用筐体230の窓部231に向くように、反射鏡222を回動させると、図4(B)に示したように、発光素子221からの照明光は、表示装置用筐体230の窓部231方向に出射して、表示装置2の正面方向を照明する。なお、光漏れ防止部材233は、ゴム等の弾性体から構成され、表示装置2の正面方向を照明する際に、反射鏡222の開口部223と窓部231との間に形成される隙間から、照明光の光漏れを防ぐものである。
【0033】
図5は、光源220を説明する図である。
光源220は、発光素子221と発光素子221の照明光を所定方向に照明する反射鏡222よりなる。発光素子221の下部226は、反射鏡222の底板227に固定されている。発光素子221には、電源装置(図示しない)から電源が供給され、制御部(図示しない)の制御に基づき、発光制御がなされる。なお、回動制御の詳細については、後述する。
【0034】
反射鏡222は、モータ等から構成される回動機構240の回転軸241に固定・支持されている。反射鏡222は、回動機構240の回転軸241の回動に伴い回動する。回動機構240の回動制御については、後述する。
なお、発光素子221、反射鏡222、回動機構240は、例えば、表示装置2の右側だけに限定されず、左側や上方に設けることができる。
【0035】
図6は、表示装置2の機能ブロック図で、表示装置2は、液晶パネル210、光源220、回動機構240、映像信号入力I/F251、映像信号処理部252、電極駆動制御部253、光源制御部254、回動機構制御部255、操作部256、リモコン受信部257、制御部258を備える。
【0036】
液晶パネル210は、液晶層とこの液晶層に走査信号及びデータ信号を印加する電極とを有するアクティブマトリクス型の液晶パネルである。
映像信号入力I/F251は、放送受信チューナー等の映像信号を表示装置2に入力するインターフェイスとして機能し、入力された映像信号を映像信号処理部252に出力する。
【0037】
映像信号処理部252は、入力される映像信号に対して各種画像処理を施すICや、電極駆動制御部253、光源制御部254を駆動するタイミングコントロール信号を生成するICを備え、入力される映像信号を電極駆動制御部253、光源制御部254に出力する。
【0038】
電極駆動制御部253は、映像信号処理部252が出力した映像信号に基づき液晶パネル110の走査電極及びデータ電極を駆動する。
【0039】
光源制御部254は、映像信号処理部252が出力した映像信号に係る映像フレームの平均輝度値を算出し、算出した平均輝度値に基づき、光源220の発光素子221の発光制御を行う。また、制御部258からの制御に基づき、光源220の発光素子221の発光制御を行う。
【0040】
回動機構制御部255は、制御部258が出力する制御信号に基づき、回動機構240の回動を制御する。前述したように、回動機構240は、モータ等から構成され、回動機構240の回転軸は、反射鏡222の底板227に固定され、反射鏡222を支持し回動させる。
【0041】
操作部256は、表示装置2を操作するための各種ボタンから構成され、各種操作指示信号を制御部258に出力する。
リモコン受信部257は、表示装置2をリモート制御するリモコンが送信する各種操作指示信号を受信し、制御部258に出力する。
【0042】
制御部258は、各種機能ブロックを制御する。また、制御部258の照明制御部258aは、ユーザからの照明指示操作に基づき、光源220を点灯すると共に、回動機構制御部255を制御し、回動機構240を回動させる。
【0043】
以下に、第2実施形態の表示装置2において実行される外部照明について説明する。
図4(A)に示した状態において、表示装置2のユーザが、操作部256のボタンを操作して、照明指示操作を行うと、制御部258の照明制御部258aは、このボタン操作を検知し、光源制御部254、及び、回動機構制御部255に照明開始制御信号を送信する。なお、このとき、映像信号処理部252が、電極駆動制御部253を駆動して、液晶パネル210に映像を表示している場合、照明制御部258aは、映像表示処理を中止するように、映像信号処理部252等を制御する。
【0044】
照明開始制御信号を受信した回動機構制御部255は、回動機構240の回転軸を回動させ、図4(B)に示すように、反射鏡222の開口部223が表示装置用筐体230の窓部231に向くように、反射鏡222を回動させる。
この回動が終了すると、照明開始制御信号を受信した光源制御部254は、光源220の照明を開始する。
【0045】
すなわち、照明制御部258aは、ユーザからの照明指示操作に基づき、光源220の発光素子221を点灯すると共に、光源220を回動させ、光源220の照明光を、窓部231に設けられた光透過部材を介して表示装置2の外部に出射する。
【0046】
このようにすることで、表示装置に備えられている光源を外部照明装置として利用できるので、ユーザの利便性が向上する。また、この第2実施形態に係る発明は、小型の表示装置だけでなく大型の表示装置にも好適である。大型の表示装置に本発明を適用すれば、外部照明装置を使用せずとも周囲の環境を十分明るくすることができる。また、間接照明として周囲の環境を照明することができる。
【0047】
また、図4(B)に示した状態において、表示装置2のユーザが、操作部256のボタンを操作して、照明停止指示操作を行うと、制御部258の照明制御部258aは、このボタン操作を検知し、光源制御部254、及び、回動機構制御部255に照明停止制御信号を送信する。
【0048】
照明停止制御信号を受信した回動機構制御部255は、回動機構240の回転軸を回動させ、図4(A)に示すように、反射鏡222の開口部223が導光板224に向くように、反射鏡222を回動させる。そして、照明停止制御信号を受信した光源制御部254は、光源220の照明を停止する。
【0049】
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態に係る表示装置の外観図である。
表示装置3の光源は、発光素子として複数のLEDを有する直下方式の光源であり、更に、各LEDの発光消灯が可能なローカルディミング(Local Dimming)機能を有する。
【0050】
表示装置3は、ユーザからの照明指示操作に基づき、液晶パネル310の所定領域310aに対応する部分の液晶画素の開口率を照明開口率(例えば、最大開口率100%)に制御し、所定領域310a以外の所定領域310bに対応する部分の液晶画素の開口率を最小(例えば、開口率0%)にする。
【0051】
そして、液晶パネル310の所定領域310aに対応する部分の液晶画素を照明する発光素子を点灯し、点灯した発光素子以外の発光素子を消灯する。
【0052】
図8は、本発明の第3実施形態に係る表示装置3の機能ブロックで、表示装置3は、映像信号入力I/F351、映像信号処理部352、電極駆動制御部(液晶制御部)353、光源制御部354、光源355、操作部356、リモコン受信部357、制御部358を備える。
【0053】
映像信号入力I/F351、映像信号処理部352、操作部356、リモコン受信部357は、それぞれ、図6に示した表示装置2の映像信号入力I/F251、映像信号処理部252、操作部256、リモコン受信部257と同じ機能を有するのでその説明を省略する。
【0054】
電極駆動制御部353は、入力される映像信号に基づき液晶パネルの映像表示を制御する。具体的には、映像信号処理部252が出力した映像信号に基づき液晶パネル210の走査電極及びデータ電極を駆動する。
【0055】
光源制御部354は、電極駆動制御部353の映像表示に基づき光源355に設けられた各発光素子の発光を個別に制御する。
【0056】
光源355は、発光素子として複数のLEDを有する直下方式の光源である。また、光源355は、光源制御部354の制御に基づき各LEDの発光消灯が可能なローカルディミング機能を有する。
【0057】
制御部358は、各種機能ブロックを制御する。また、制御部358の照明制御部358aは、表示装置3を照明装置として機能させる制御を実行する。
【0058】
以下に、第3実施形態の表示装置3において実行される外部照明について説明する。
表示装置3のユーザが、操作部356のボタンを操作して、照明指示操作を行う。また、照明指示操作と共に、液晶パネル310のどの領域を照明するかを指示する。
【0059】
すると、制御部358の照明制御部358aは、このボタン操作を検知し、前記領域の照明指示に基づき、液晶パネル310の照明領域を示す照明領域情報を生成する。
【0060】
次いで、照明制御部358aは、電極駆動制御部353、光源制御部354に、照明領域情報を含む照明開始制御信号を送信する。
具体的には、照明制御部358aは、ユーザからの照明指示操作に基づき、液晶パネル310の所定領域に対応する部分の液晶画素の開口率を照明開口率に制御し、前記液晶画素以外の液晶画素の開口率を最小に制御する照明開始制御信号を電極駆動制御部353に出力すると共に、液晶パネル310の所定領域に対応する部分の液晶画素を照明する発光素子を点灯し、前記点灯した発光素子以外の発光素子を消灯する照明開始制御信号を光源制御部354に出力する。前記液晶パネル310の所定領域は、前記照明領域情報に対応する照明領域を示している。
【0061】
なお、このとき、映像信号処理部352が、電極駆動制御部353を駆動して、液晶パネル310に映像を表示している場合、制御部358は、映像表示処理を中止するように、映像信号処理部352等を制御する。
【0062】
照明開始制御信号を受信した電極駆動制御部353は、液晶パネル310の所定領域に対応する部分の液晶画素の開口率を照明開口率に制御し、前記液晶画素以外の液晶画素の開口率を最小に制御する。
【0063】
また、照明開始制御信号を受信した光源制御部354は、液晶パネル310の所定領域に対応する部分の液晶画素を照明する発光素子を点灯し、前記点灯した発光素子以外の発光素子を消灯する。
【0064】
このようにすることで、表示装置に備えられている光源を外部照明装置として利用できるので、ユーザの利便性が向上する。また、この第3実施形態に係る発明は、小型の表示装置だけでなく大型の表示装置にも好適である。また、間接照明として周囲の環境を照明することができる。
例えば、ユーザが、表示装置の下方部分のみを照明したい場合に、前述した照明制御を実行すれば、ユーザが所望する部分のみを照明できるので、消費電力を削減することができる。
【0065】
その後、表示装置3のユーザが、操作部356のボタンを操作して、照明停止指示操作を行うと、制御部358の照明制御部358aは、このボタン操作を検知し、電極駆動制御部353、光源制御部354に照明停止制御信号を送信する。
【0066】
照明停止制御信号を受信した電極駆動制御部353は、例えば、全液晶画素の開口率を最小にする等して、前述した液晶画素の開口率制御を停止する。
【0067】
また、照明停止制御信号を受信した光源制御部354は、光源355のLEDを消灯する。
【0068】
(変形例)
他にも、光源の調色、調光が可能であれば、表示装置本体やリモコンに調色ボタン、調光ボタンを設け、このボタンを利用して、光源の調色、調光を実行してもよい。
【符号の説明】
【0069】
1…表示装置、110…液晶パネル、120…光源ユニット、121…光源用筐体、122…取手、123…底部、130…表示装置用筐体、131…扉、132…スライド機構、133…溝部、141…コード、2…表示装置、210…液晶パネル、220…光源、221…発光素子、222…反射鏡、223…開口部、224…導光板、225…反射ドット、226…下部、227…底板、230…表示装置用筐体、231…窓部、232…光漏れ防止部材、233…光漏れ防止部材、240…回動機構、241…回転軸、251…映像信号入力I/F、252…映像信号処理部、253…電極駆動制御部、254…光源制御部、255…回動機構制御部、256…操作部、257…リモコン受信部、258…制御部、258a…照明制御部、3…表示装置、310…液晶パネル、310a…所定領域、310b…所定領域、351…映像信号入力I/F、352…映像信号処理部、353…電極駆動制御部、354…光源制御部、355…光源、356…操作部、357…リモコン受信部、358…制御部、358a…照明制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルと、当該液晶パネルの背面に設けられ該パネルを背面から照明する光源とを表示装置用筐体に格納した表示装置において、
少なくとも前記光源を光源用筐体に格納し、当該光源用筐体を前記表示装置用筐体に格納することにより前記液晶パネルと別体に構成し、
前記表示装置用筐体の上方側面、左側面、又は右側面に開口部と、当該開口部に開閉自在の扉を設け、
前記扉が開いた状態において、前記光源用筐体は、前記開口部から引き出し可能であることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
液晶パネルと、当該液晶パネルの背面に設けられた導光板と、当該導光板の側方から照明する光源を表示装置用筐体に格納した表示装置において、
前記光源は、発光素子と、当該発光素子の照明光を所定方向に照明する反射鏡よりなり、
前記光源を回動する回動機構と、前記光源の発光制御及び前記回動機構の回動制御を行う照明制御部を備え、
前記表示装置用筐体の前記光源の格納箇所に対応する当該表示装置用筐体の正面部分に光透過部材で構成される窓部を備え、
前記照明制御部は、照明指示操作に基づき、前記光源の前記発光素子を点灯すると共に、前記光源を回動させ、前記光源の照明光を、前記光透過部材を介して表示装置外部に出射することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
液晶パネルと、当該液晶パネルの背面に設けられ該パネルを背面から照明する光源とを備えた表示装置において、
入力される映像信号に基づき液晶パネルの映像表示を制御する液晶制御部と、
前記液晶制御部の映像表示に基づき前記光源に設けられた各発光素子の発光を個別に制御する光源制御部と、
前記表示装置を照明装置として機能させる照明制御部を備え、
前記照明制御部は、照明指示操作に基づき、液晶パネルの所定領域に対応する部分の液晶画素の開口率を照明開口率に制御し、当該液晶画素以外の液晶画素の開口率を最小に制御する制御信号を前記液晶制御部に出力すると共に、前記液晶パネルの所定領域に対応する部分の液晶画素を照明する発光素子を点灯し、当該点灯した発光素子以外の発光素子を消灯する制御信号を前記光源制御部に出力することを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−170976(P2011−170976A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30881(P2010−30881)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】