説明

表示装置

【課題】液晶パネルが大型化しても駆動回路の動作周波数の増加を防ぐ
【解決手段】複数のブロックのいずれかに有する複数の液晶画素を備える液晶パネルと複数のデータ駆動部と複数のタイミングコントローラとを備え、前記複数のデータ駆動部のそれぞれは、前記複数のいずれかのブロックに対応し、前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、前記複数のデータ駆動部のいずれかに対応している表示装置の制御方法であって、前記複数のデータ駆動部のそれぞれは、対応するブロックに属する液晶画素の光の透過率をそれぞれ制御し、前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、対応するデータ駆動部が対応するブロックに表示される部分画像のデータを取得して、前記対応するデータ駆動部が対応するブロックの有する液晶画素の光の透過率を制御するための制御データを前記対応するデータ駆動部に出力することを含む、表示装置の制御方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置などに関する。特に、本発明は、液晶パネルを透過する光を生成するバックライトを複数用い、バックライト毎に発光量を調節する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
映像を表示する装置として、液晶パネルを用いる表示装置が知られている。このような表示装置においては、液晶パネルを透過する光を生成するバックライトが用いられ、液晶パネルの画素毎に光の透過率を調整することにより映像の表示が行なわれる。しかし、液晶を用いる場合に、完全に光を遮断することは困難であるため、映像のコントラストを上げるには困難が生ずる。
【0003】
そこで、バックライトの領域を複数に分割して、領域毎に発光量を調整し、映像のコントラストを上げるための技術として、ローカルディミングが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−294637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、大型の液晶パネルが製造され、1枚の液晶パネルの画素数が飛躍的に増加し高解像度化が進んでいる。このため、液晶パネルの駆動回路の動作周波数が高くなってきている。しかし、高い周波数で動作する駆動回路の設計には困難が伴い、表示装置の製造コストが高くなる傾向にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態として、複数の液晶画素を有する液晶パネルと複数のデータ駆動部と複数のタイミングコントローラとを備え、前記複数の液晶画素は、複数のブロックのいずれかに属し、前記複数のデータ駆動部のそれぞれは、前記複数のいずれかのブロックに対応し、前記ブロックに属する液晶画素の光の透過率を制御し、前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、前記複数のデータ駆動部のいずれかに対応し、前記対応するデータ駆動部が対応するブロックに属する液晶画素の光の透過率を制御するための制御データを前記対応するデータ駆動部に出力することを特徴とする表示装置を提供する。
【0007】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、さらに複数のバックライト部を有し、前記複数のバックライト部のそれぞれは、前記複数のデータ駆動部のいずれかにより制御される液晶画素を透過させるために発光し、前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、前記部分画像の輝度分布情報を抽出する輝度分布抽出部と前記バックライト部の発光のレベルに応じて液晶画素の光の透過率を補償する画素補償部とを有し、前記複数のタイミングコントローラは、マスタータイミングコントローラとスレーブタイミングコントローラとからなり、前記マスタータイミングコントローラは、前記複数のタイミングコントローラの輝度分布情報抽出部により抽出された輝度分布情報に基づいて、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを算出してもよい。
【0008】
また、本発明の一実施形態に係る表示装置において、前記マスタータイミングコントローラは、前記スレーブタイミングコントローラに輝度分布情報の要求を送信し、所定の時間内に輝度分布情報の返信がなければ、前記スレーブタイミングコントローラが対応するデータ駆動部により制御される液晶画素を透過させるための前記バックライト部の発光のレベルを最大レベルに設定してもよい。
【0009】
また、本発明の一実施形態に係る表示装置において、前記マスタータイミングコントローラは、前記スレーブタイミングコントローラに輝度分布情報の要求の送信に対応して返信され取得された輝度分布情報にチェックサムエラーがあれば、前記スレーブタイミングコントローラから以前取得された輝度分布情報に基づいて、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを算出してもよい。
【0010】
また、本発明の一実施形態に係る表示装置において、前記マスタータイミングコントローラは、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを時間的に滑らかに変化させてもよい。
【0011】
また、本発明の一実施形態として、複数のブロックのいずれかに属する複数の液晶画素を有する液晶パネルと複数のデータ駆動部と複数のタイミングコントローラとを備え、前記複数のデータ駆動部のそれぞれは、前記複数のいずれかのブロックに対応し、前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、前記複数のデータ駆動部のいずれかに対応している表示装置の制御方法であって、前記複数のデータ駆動部のそれぞれは、対応するブロックに属する液晶画素の光の透過率をそれぞれ制御し、前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、対応するデータ駆動部が対応するブロックに表示される部分画像のデータを取得して、前記対応するデータ駆動部が対応するブロックに属する液晶画素の光の透過率を制御するための制御データを前記対応するデータ駆動部に出力することを含む、表示装置の制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、1枚の液晶パネルの画素数が増加しても駆動回路の動作周波数の増加を防ぐことができる。また、表示処理中にエラーが発生しても、表示に違和感が発生するのを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の機能ブロック図
【図2】本発明の一実施形態に係るマスタータイミングコントローラの機能ブロック図
【図3】本発明の一実施形態に係るスレーブタイミングコントローラの機能ブロック図
【図4】本発明の一実施形態に係るマスタータイミングコントローラと本発明の一実施形態に係るスレーブタイミングコントローラとにおける処理と通信とのタイミングチャート
【図5】本発明の一実施形態に係るマスタータイミングコントローラの処理のフローチャート
【図6】本発明の一実施形態に係るスレーブタイミングコントローラの処理のフローチャート
【図7】発光レベルが最大レベルに徐々に到達する際の発光レベルの変化の一例を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明を実施するための形態について説明する。なお、本発明は以下の説明に限定して解釈されるべきではなく、以下の説明に対して種々の変形を加えても実施することができる。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置の機能ブロック図を示す。図1においては、表示装置は、分配器101と、マスタータイミングコントローラ102と、2つのスレーブタイミングコントローラ103、104と、3つのデータ駆動部105、106、107と、ゲート駆動部108と、液晶パネル109と、バックライト制御部110と、3つのバックライト部111、112、113とを備えている。
【0016】
液晶パネル109は、ゲート駆動部108が駆動するゲート線G1、G2、…、Gnと、それぞれのデータ駆動部105、106、107が駆動するデータ線D1、D2、…、Dmとの交点に対応して、スイッチングトランジスタ(例えば、薄膜トランジスタ)と、液晶画素Clcと、ストレージキャパシタCstとを備える。そして、スイッチングトランジスタと液晶画素ClCとストレージキャパシタCstとの組がマトリクス状に配置されている。スイッチングトランジスタのゲート電極はゲート線のいずれかに接続され、ゲート線の電位によりスイッチングトランジスタがオン状態になると、いずれかのデータ線に印加された電位が液晶画素ClcとストレージキャパシタCstとに印加され、液晶画素Clcを透過する光の偏光方向の制御により、液晶画素を透過する光の量が制御される。これにより、画像が生成され表示される。
【0017】
各液晶画素Clcを透過する光は、複数のバックライト部111、112、113それぞれにより生成される。このため、各バックライト部は、光源を有し、対応する領域の液晶画素に均一な光を生成する。例えば各バックライト部は、一または複数の冷陰極管や複数の発光ダイオード(LED)などの光源を有する。光源と液晶との間には、液晶画素それぞれに均一な光を生成するための導光板や光拡散シートが配置される。
【0018】
本発明の一実施形態においては、液晶パネル109は複数の領域に分割され、複数の領域それぞれにバックライト部のいずれかが対応している。例えば、データ線D1からDhのh本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域に、バックライト部111が対応し、データ線Dh+1からDiまでの(i−h+1)本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域に、バックライト部112が対応し、データ線DiからDmまでの(m−i+1)本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域に、バックライト部113が対応する。これにより、各領域の液晶画素を透過する光は、各領域に対応するバックライト部により主に生成させることができる。
【0019】
例えば、データ線D1からDhのh本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域の裏面に、バックライト部111が発生する光が導入される導光版を配置し、データ線Dh+1からDiまでの(i−h+1)本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域に、バックライト部112が発生する光が導入される導光板を配置し、データ線DiからDmまでの(m−i+1)本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域の裏面に、バックライト部113が発生する光が導入される導光板を配置することができる。これにより、データ線D1からDhのh本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素の領域を透過する光は、バックライト部111により主に生成させることができ、データ線Dh+1からDiまでの(i−h+1)本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域を透過する光は、バックライト部112により主に生成させることができ、データ線DiからDmまでの(m−i+1)本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域を透過する光は、バックライト部113により主に生成させることができる。
【0020】
なお、「主に」という言葉を用いたのは、例えば、データ線DiからDmまでの(m−i+1)本のデータ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が属する領域を透過する光は、バックライト部112により生成された光のみではなく、他のバックライト部により生成された光の一部も含まれる場合があるからである。
【0021】
図1においては、液晶パネル109は3つの領域に分割されているために3つのバックライト部111、112、113が示されている。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の数のバックライト部が用いられてもよい。また、上述の説明においては、液晶パネル109は、データ線の並ぶ方向に分割されると説明を行なった。しかし、本願発明はこれに限定されるものではなく、ゲート線の並ぶ方向に分割されてもよい。例えば、ゲート線G1からGjにスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が表わす領域と、ゲート線Gj+1からGnにスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素が表わす領域とに液晶パネル109が分割されてもよい。そして、分割されたそれぞれの領域に、バックライト部が対応する。また、データ線の並ぶ方向とゲート線の並ぶ方向とに液晶パネル109が分割されてもよい。例えば、データ線方向にk個、ゲート線方向にl個に分割され、合計k×l個の領域に液晶パネル109が分割されてもよく、k×l個のバックライト部それぞれが対応していてもよい。
【0022】
複数のデータ駆動部であるデータ駆動部105、106、107とには、データ線D1−Dmが接続され、接続されているデータ線の電位を制御する。複数のデータ駆動部であるデータ駆動部105と、データ駆動部106と、データ駆動部107とのそれぞれには、後述するように、複数のタイミングコントローラのいずれかから、各データ線にスイッチングトランジスタを介して接続される液晶画素の光の透過率を制御する制御データが供給され、その制御データに応じてゲート線の電位を制御する。
【0023】
なお、図1においては、3つのデータ駆動部が示されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の数のデータ駆動部が用いられてもよい。また、バックライト部の数とデータ駆動部との数とは、一致している必要はない。
【0024】
ゲート駆動部108は、ゲート線G1−Gnを順次選択し、選択されたゲート線に接続されたスイッチングトランジスタをオンにする電位を供給する。これにより、ゲート駆動部108が選択したゲート線に接続されたスイッチングトランジスタそれぞれに接続されている液晶画素には、データ線に印加された電圧が印加されることになり、液晶画素を透過する光の量が制御され、映像が表示される。
【0025】
ゲート駆動部108には、ゲート線を順次選択するための同期信号が入力される。図1では、マスタータイミングコントローラ102からこの同期信号が入力されるが、本願発明は、これに限定されない。例えば、他のスレーブタイミングコントローラからこの同期信号が入力されてもよいし、分配器101からこの同期信号が入力されてもよい。また、この同期信号を生成するための部が表示装置に備わっていてもよい。
【0026】
分配器101は、映像データを取得する。映像データは、テレビジョン放送のチューナーによる受信、媒体に記録されたコンテンツの再生装置による再生、パーソナルコンピュータなどの計算機によるアプリケーションプログラムやプレーヤプログラムの動作などにより生成され、分配器101により取得される。
【0027】
映像データは、表示するべき映像をフレーム単位に構成することができ、フレームの映像を表示する際に各画素の明るさを表わすデータを含む。また、映像データは、前後のフレームの間に同期信号などの画素の明るさを表わすデータ以外のデータも含んでいてもよい。
【0028】
また、分配器101は、取得した映像データを、複数のタイミングコントローラであるマスタータイミングコントローラ102と、スレーブタイミングコントローラ103と、スレーブタイミングコントローラ104とに分配して出力する。本発明の一実施形態においては、複数のデータ駆動部が用いられているので、液晶パネル109を複数のデータ駆動部のそれぞれにより制御される液晶画素からなるブロックに分割し、複数のタイミングコントローラのそれぞれは、複数のブロックのいずれかに属する液晶画素を制御する制御データを生成する。そこで、分配器101は、複数のタイミングコントローラのそれぞれが制御する液晶画素を含むブロックに対応して映像データを分割して分配し、それぞれのタイミングコントローラに出力するようになっていてもよい。
【0029】
複数のタイミングコントローラであるマスタータイミングコントローラ102と、スレーブタイミングコントローラ103と、スレーブタイミングコントローラ104とのそれぞれは、分配器101より映像データを取得する。そして、液晶画素を制御する制御データを生成して対応するデータ駆動部へ出力する。
【0030】
本発明の一実施形態においては、複数のタイミングコントローラのそれぞれに、液晶パネル109のブロックの液晶画素を制御する制御データを生成させるので、一つのタイミングコントローラが単位時間あたりに処理するべきデータ量を減少させることができ、液晶パネルが大型化しても、タイミングコントローラの処理速度の増加を抑制することができる。
【0031】
また、本発明の一実施形態においては、複数のタイミングコントローラのそれぞれは、分配器101から受信した映像データから、対応するブロックに属する画素の輝度分布情報を抽出し、抽出された輝度分布情報に基づいて、画素の制御データを生成する。ここに、対応するブロックとは、タイミングコントローラが液晶画素を制御する制御データを出力するデータ駆動部により制御される液晶画素が属するブロックをいう。
【0032】
特に、本発明の一実施形態においては、各スレーブタイミングコントローラ103、104により抽出された輝度分布情報を、マスタータイミングコントローラ102が受信することができる。そして、マスタータイミングコントローラ102は、各バックライト部111、112、113により生成される光の量(「発光レベル」ともいう)を算出し、算出された光の量を、各バックライト部に割り当てられている領域の液晶画素を制御するデータ駆動部に接続されているスレーブタイミングコントローラに送信し、各スレーブタイミングコントローラは、受信される光の量に応じて、液晶画素の光の透過率を補償することができる。なお、液晶画素の光の透過率を補償することを、画素補償の処理という。
【0033】
マスタータイミングコントローラ102とスレーブタイミングコントローラ103とが通信するための通信路114が表示装置に設けられ、また、マスタータイミングコントローラ102とスレーブタイミングコントローラ104とが通信するための通信路115が表示装置に設けられる。この通信路による通信としては、例えば、I2Cプロトコルを用いることができる。I2Cプロトコルでは、通信路に必要とされる信号線は2本で済み、チップサイズの増加を防ぐことができる。また、I2Cプロトコルは一般的な通信規格であるので信頼性が高く、実装のコストを小さくすることが可能である。
【0034】
図2は、本発明の一実施形態に係るマスタータイミングコントローラの機能ブロック図を示す。マスタータイミングコントローラ201は、輝度分布抽出部202と、発光レベル情報算出部205と、画素補償部210と、マスター送受信部207と、マスター送受信制御部206と、バックライト制御信号送信部211とを備える。また、必要に応じて、ゲート制御信号送信部212を備えていてもよい。
【0035】
輝度分布抽出部202は、分配器101により分配された映像データのフレームの画素のうち、マスタータイミングコントローラ102に割り当てられたブロックの画素の輝度分布情報を抽出する。例えば、図2に示されるように、輝度分布抽出部202は、最大輝度抽出部203と平均輝度抽出部204とを備え、最大輝度抽出部203により、フレームの画素のうち、割り当てられたブロックの画素の最大の輝度の値を抽出し、また、平均輝度抽出部204により、フレームの画素のうち、割り当てられたブロックの画素の平均の輝度の値を抽出する。また必要に応じて、輝度分布抽出部202は、輝度の分散、輝度分布の中央値なども抽出してもよい。
【0036】
なお、「マスタータイミングコントローラ102に割り当てられたブロック」は、マスタータイミングコントローラ102に接続されたデータ駆動部105により制御される液晶画素により表わされる画像の部分をいう。スレーブタイミングコントローラ103、104が割り当てられたブロックも同様に定義することができる。
【0037】
発光レベル情報算出部205は、輝度分布抽出部202により抽出された輝度分布情報と、マスター送受信部207によりスレーブタイミングコントローラ103、104から受信された輝度分布情報とを用いて、マスタータイミングコントローラ102、スレーブタイミングコントローラ103、104が割り当てられたブロックの画素を表わす液晶画素に到達するべき光の量を算出する。そして、各バックライト部の発光レベルを算出する。発光レベルの算出に際しては、バックライト部が生成した光に他のバックライト部が生成した光が加わりバックライト部が割り当てられた領域の液晶画素に光が到達することが考慮されてもよい。
【0038】
輝度分布抽出部202により抽出された最大輝度の値とマスター送受信部207により受信された最大輝度の値とから、各バックライト部の発光レベルを算出する。このとき、各パックライト部が割り当てられた領域の画素の最大輝度に対応する光の量を発光レベルとして算出したり、輝度分布抽出部202により抽出された平均の輝度の値とマスター送受信部207により受信された平均の輝度の値とをさらに参照し、各バックライト部に対応する領域の画素の最大輝度よりも小さい光の量を発光レベルとして算出したりする。
【0039】
また、隣接するバックライト部間において、算出された光の量の違いが大きいと、不自然に明るさが変化する映像が表示される場合があるので、発光レベル情報算出部205は、空間的調整部213を備え、空間的調整部213により、それぞれのバックライト部の生成する光の量を調整してもよい。例えば、隣接するバックライト部の発光レベルの相違を所定の範囲内とする。
【0040】
また、バックライト部が生成する光の量の時間的な変化が大きいと、不自然に前後の映像が表示される場合があるので、発光レベル情報算出部205は、時間的調整部214を備え、時間的調整部214により、それぞれのバックライト部が生成する光の量の時間的な変化が滑らかになるように、光の量の時間的な変化を調整してもよい。例えば、現在のフレームを表示するための発光レベルと次のフレームを表示するための発光レベルとの相違を所定の範囲内とする。
【0041】
バックライト制御信号送信部211は、発光レベル情報算出部205により算出された発光レベルでバックライト部に光を生成させるための制御信号をバックライト制御部110に送信する。
【0042】
画素補償部210は、発光レベル情報算出部205により算出された、各バックライト部の発光レベルに基づいて、画素補償の処理を行ない、データ駆動部105に送信する。発光レベル情報算出部205により、各バックライト部が生成する光の量が時間的にまた空間的に変動するので、その画素補償部210はその変動を補償する。例えば、発光レベルによるバックライト部の発光により、液晶画素に到達する光の量が最大の光の量の半分となるのであれば、液晶画素の光の透過率を2倍にするように補償を行なう。
【0043】
マスター送受信部207は、各スレーブタイミングコントローラとの通信を行なう。マスター送受信部207は、輝度分布情報受信部208を備え、輝度分布情報の要求を送信し、この要求に対して返信される輝度分布情報を受信する。また、マスター送受信部207は、発光レベル情報送信部209を備え、発光レベル情報算出部205により算出された光の量を、各スレーブタイミングコントローラに送信する。
【0044】
マスター送受信制御部206は、マスター送受信部207による通信を制御する。この制御には、通信においてエラーが発生したかどうかの検出が含まれる。通信におけるエラーには深刻度が付与される。最も深刻なエラーとして、致命的なエラーがあり、軽微なエラーとして、回復可能なエラーがある。致命的なエラーとは、重度のエラーであり、例えば、スレーブタイミングコントローラに対して情報を送信したのに、その送信に対する返信が所定の時間内になかった場合に対応する。回復可能なエラーとは、一時的に発生したエラーであり、例えば、返信はあったが、通信路にノイズなどが発生し、チェックサムにエラーが発生した場合に対応する。
【0045】
本発明の一実施形態においては、通信におけるエラーの深刻度に応じて、処理の内容を異ならせる。最も深刻なエラーが発生した場合には、発光レベル情報算出部205は、そのエラーが発生したスレーブタイミングコントローラに割り当てられたブロックに対応するバックライト部が生成する光の量に、時間的な調整を行い、徐々に最大量へと変化させる。最大量とすることにより、スレーブタイミングコントローラで画素補償の処理を行なわなくても、より自然な映像が表示できる。また、時間的な調整を行い、徐々に光の量を変化させ、時間的に滑らかな変化とすることにより、不自然に映像の明るさが変化することを防止することができる。
【0046】
ゲート制御信号送信部212は、画素補償部210により信号がデータ駆動部105に送信されるタイミングに対応したタイミング信号を生成し、ゲート駆動部108に送信する。なお、ゲート制御信号送信部212は、マスタータイミングコントローラ102が生成する代わりに、他の部、例えば、分配器101が生成するような構成とすることもできる。
【0047】
図3は、本発明の一実施形態に係るスレーブタイミングコントローラの機能ブロック図である。スレーブタイミングコントローラ301は、輝度分布抽出部302と、スレーブ送受信部305と、スレーブ通信制御部308と、画素補償部309とを備える。
【0048】
輝度分布抽出部302は、分配器101により分配された映像データのフレームの画素のうち、マスタータイミングコントローラ102が割り当てられたブロックの画素の輝度分布情報を抽出する。例えば、図3に示されるように、輝度分布抽出部302は、最大輝度抽出部303と平均輝度抽出部304とを備え、最大輝度抽出部303により、フレームの画素のうち、割り当てられたブロックの画素の最大の輝度の値を抽出し、また、平均輝度抽出部304により、フレームの画素のうち、割り当てられたブロックの画素の平均の輝度の値を抽出する。また必要に応じて、輝度分布抽出部302は、輝度の分散、輝度分布の中央値なども抽出してもよい。
【0049】
スレーブ送受信部305は、マスタータイミングコントローラ102との通信を行なう。スレーブ送受信部305は、輝度分布情報送信部306を備え、輝度分布情報の要求に対して、輝度分布抽出部302により抽出された輝度分布情報を送信する。また、スレーブ送受信部305は、発光レベル情報受信部307を備え、マスタータイミングコントローラ201より、バックライト部により生成される光の量を表わす情報を受信する。
【0050】
スレーブ通信制御部308は、スレーブ送受信部305を制御する。この制御には、通信においてエラーが発生したかどうかの検出が含まれる。また、スレーブ通信制御部308は、発光レベル情報受信部307により受信された光の量を表わす情報を画素補償部309に出力する。
【0051】
画素補償部309は、スレーブ通信制御部308を介して受信される、バックライト部により生成される光の量を表わす情報に基づいて、画素補償の処理を行い、スレーブタイミングコントローラ301に対応するデータ駆動部に送信する。
【0052】
本発明の一実施形態においては、スレーブ通信制御部308により、最も重大なエラーが発生したことが検出されると、画素補償部309は、バックライト部が徐々に最大量の光を生成するとして、画素を補償する。また、軽微なエラーが発生した場合には、スレーブ通信制御部308を介して以前受信した、バックライト部により生成される光の量を表わす情報に基づいて、画素を補償する。
【0053】
なお、スレーブタイミングコントローラ301は、発光レベル情報算出部205に相当する部を備え、輝度分布抽出部302により抽出された輝度分布情報に基づいて、バックライト部の発光レベルを算出してもよい。これは、マスタータイミングコントローラ201から発光レベル情報が受信できない場合に備えてである。また、スレーブタイミングコントローラ301とマスタータイミングコントローラ201とを実現するICを同一の構成として、ジャンパ線の設定などにより、スレーブタイミングコントローラ301として動作させたり、マスタータイミングコントローラ201として動作させたりすることができる。
【0054】
図4は、分配器101によるデータの取得と、各タイミングコントローラにおける処理とのタイミングの関係を示すタイミングチャートである。
【0055】
分配器101が、画像データ401を取得すると、画像データ401を、マスタータイミングコントローラとスレーブタイミングコントローラとへ分配する。マスタータイミングコントローラは、分配された画像データの輝度分布情報402を抽出し、スレーブタイミングコントローラは、分配された画像データの輝度分布情報403を抽出する。スレーブタイミングコントローラは、抽出された輝度分布情報403をマスタータイミングコントローラへ送信し、送信データ404が通信路115または114を流れる。
【0056】
マスタータイミングコントローラでは、抽出された輝度分布情報402とスレーブタイミングコントローラで抽出された輝度分布情報403とを用いて、発光レベル情報405を算出する。算出された発光レベル情報は、スレーブタイミングコントローラへ送信され、送信データ406が通信路115または114を流れる。
【0057】
マスタータイミングコントローラでは、算出された発光レベル情報405に基づいて画素補償を行い、その結果408をデータ駆動部105へ出力する。また、スレーブタイミングコントローラでも、送信された送信データ406を受信し、これに基づいて画素補償を行い、その結果409をデータ駆動部106または107へ出力する。
【0058】
画素補償の結果がデータ駆動部への送信時には、次の画像データ407を分配器101が取得し、画像データ407を、マスタータイミングコントローラとスレーブタイミングコントローラとへ分配する。マスタータイミングコントローラは、分配された画像データの輝度分布情報410を抽出し、スレーブタイミングコントローラは、分配された画像データの輝度分布情報411を抽出する。スレーブタイミングコントローラは、抽出された輝度分布情報411をマスタータイミングコントローラへ送信し、送信データ412が通信路115または114を流れる。
【0059】
マスタータイミングコントローラでは、抽出された輝度分布情報410とスレーブタイミングコントローラで抽出された輝度分布情報411とを用いて、発光レベル情報413を算出する。算出された発光レベル情報は、スレーブタイミングコントローラへ送信され、送信データ414が通信路115または114を流れる。
【0060】
マスタータイミングコントローラでは、算出された発光レベル情報413に基づいて画素補償を行い、その結果416をデータ駆動部105へ出力する。また、スレーブタイミングコントローラでも、送信された送信データ414を受信し、これに基づいて画素補償を行い、その結果417をデータ駆動部106または107へ送信する。
【0061】
画素補償の結果がデータ駆動部へ送信される時には、次の画像データ415を分配器101が取得する。
【0062】
ここで、マスタータイミングコントローラとスレーブタイミングコントローラとの間で送受信がされるデータ404、406、412、414が、送信先に届かなかったり、データが送信されたときと受信されたときとで相違点が生じたりすることがあり得る。
【0063】
例えば、送信データ404がマスタータイミングコントローラに届かないことは、本発明の一実施形態においては、マスタータイミングコントローラからスレーブタイミングコントローラへ輝度分布情報の要求を送信し、所定の時間内に輝度分布情報が受信されないエラーであるタイムアウトエラーとして検出される。このタイムアウトエラーが検出された場合には、マスタータイミングコントローラは、スレーブタイミングコントローラ割り当てられたブロックの画素を表わす液晶画素の領域に割り当てられたバックライト部の発光レベルを最大のレベルへと設定し、変化させる。
【0064】
また、輝度分布情報が、送信されたときと受信されたときとで相違点が生じることは、本発明の一実施形態においては、スレーブタイミングコントローラが輝度分布情報にチェックサムなどの誤り検出用のデータを付加し、マスタータイミングコントローラが送信データ404のチェックサムを求め、誤り検出用のデータと比較をしてチェックサムエラーとして検出される。このチェックサムエラーが検出された場合には、マスタータイミングコントローラは、送信データ404を破棄して、スレーブタイミングコントローラが送信データ404の前に送信した送信データを用いて、発光レベル情報405を算出する。
【0065】
また、例えば、発光レベル情報がスレーブタイミングコントローラに届かないことは、本発明の一実施形態においては、スレーブタイミングコントローラからマスタータイミングコントローラへ発光レベル情報の要求を送信し、所定の時間内に発光レベル情報が受信されないタイムアウトエラーとして検出される。このタイムアウトエラーが検出された場合には、スレーブタイミングコントローラは、スレーブタイミングコントローラが割り当てられたブロックの画素を表わす液晶画素の領域に割り当てられたバックライト部の発光レベルを最大のレベルへと変化すると想定して、画素補償の処理を行なう。
【0066】
また、発光レベル情報が、送信されたときと受信されたときとで相違点が生じることは、本発明の一実施形態においては、マスタータイミングコントローラが発光レベル情報にチェックサムなどの誤り検出用のデータを付加し、スレーブタイミングコントローラが発光レベル情報のチェックサムを求め、誤り検出用のデータと比較をしてチェックサムエラーとして検出される。このチェックサムエラーが検出された場合には、スレーブタイミングコントローラは、送信データ406を破棄して、マスタータイミングコントローラが送信データ406の前に送信した送信データを用いて、画素補償の処理を行なう。
【0067】
図5は、本発明の一実施形態におけるマスタータイミングコントローラ102が、分配器101より映像データを取得した後の処理のフローチャートである。
【0068】
ステップS501の処理として、割り当てられたブロックの輝度分布情報を、輝度分布抽出部202により抽出する。
【0069】
ステップS502の処理として、マスター送受信部207とマスター送受信制御部206とにより、各スレーブタイミングコントローラから輝度分布情報を受信する。ステップS503の処理として、ステップS502における受信の処理にエラーが発生したかどうかをマスター送受信制御部206とにより判定する。
【0070】
エラーが発生せず、正常に受信ができた場合には、ステップS504へ処理を移行し、全てのバックライト部の発光レベルを算出する。
【0071】
チェックサムエラーが検出された場合には、ステップS505へ処理を移行し、チェックサムエラーが検出されたスレーブタイミングコントローラについては、チェックサムエラーが検出される前に、そのスレーブタイミングコントローラから受信した輝度分布情報を用い、バックライト部の発光レベルを算出する。
【0072】
タイムアウトエラーが検出された場合には、ステップS506へ処理を移行し、タイムアウトエラーが検出されたスレーブタイミングコントローラについては、そのスレーブタイミングコントローラが割り当てられたブロックの画素を表わす液晶画素の領域に割り当てられたバックライト部の発光レベルを最大のレベルとする。
【0073】
ステップS504、S505、S506の処理の後は、ステップS507へ処理を移行し、時間的調整部214により、発光レベルの時間調整を行なう。必要に応じて、空間的調整部213により空間的調整を行なってもよい。
【0074】
ステップS508の処理として、バックライト制御信号を生成し、バックライト制御信号送信部により、バックライト制御部110へ出力する。
【0075】
ステップS509の処理として、マスター送受信制御部206とマスター送受信部207とにより、各スレーブタイミングコントローラへバックライト部の発光レベル情報を送信する。
【0076】
ステップS510の処理として、ステップS509の送信が正常に終了したかどうかを判断する。例えば、スレーブタイミングコントローラからアクノレッジが受信されたかどうかを判断する。もし、正常に終了しなければ、送信エラーとなったスレーブタイミングコントローラの担当するブロックの発光レベルを最大レベルに設定する。
【0077】
ステップS509、S510の処理の次には、画素補償部210により画素の補償を行い、データ駆動部105へ出力する。
【0078】
図6は、本発明の一実施形態におけるスレーブタイミングコントローラかが、分配器101より映像データを受信した後の処理のフローチャートである。
【0079】
ステップS601の処理として、割り当てられたブロックの輝度分布情報を、輝度分布抽出部302により抽出する。
【0080】
ステップS602の処理として、スレーブ送受信部305により、マスタータイミングコントローラ102へ輝度分布情報を送信する。ステップS603の処理として、ステップS502における送信が正常に終了したかどうかをスレーブ通信制御部308とにより判定する。正常に終了したかどうかは、例えば、マスタータイミングコントローラ102からアクノレッジが受信されたかどうかで判断する。
【0081】
エラーが発生せず、正常に送信ができた場合には、ステップS604へ処理を移行し、担当するブロックのバックライト部の発光レベルを算出する。これは、マスタータイミングコントローラ102から発光レベル情報が受信できなかった場合に備えてである。
【0082】
エラーが検出された場合には、ステップS605へ処理を移行し、割り当てられたブロックのバックライト部の発光レベルを最大値と算出する。これは、ステップS604と同様に、マスタータイミングコントローラ102から発光レベル情報が受信できなかった場合に備えてである。
【0083】
ステップS604、S605の処理の後は、ステップS606へ処理を移行し、ステップS604、S605で算出された発光レベルの時間調整を行なう。これは、マスタータイミングコントローラ102から発光レベル情報が受信できなかった場合に、スレーブタイミングコントローラが担当するブロックの明るさが異常に大きくなることを防ぐためである。なお、ステップS603、S604、S605、S606の処理は必須ではない。
【0084】
ステップS607の処理として、スレーブ通信制御部308とスレーブ送受信部305とにより、マスタータイミングコントローラより発光レベル情報を受信する。
【0085】
ステップS608の処理として、ステップS607の受信が正常に終了したかどうかを判断する。
【0086】
ステップS607において正常に受信された場合には、ステップS609へ処理を移行させ、画素補償部309により画素補償の処理を行なう。
【0087】
ステップS608においてチェックサムエラーが検出された場合には、以前マスタータイミングコントローラから受信した発光レベル情報を用いて、画素補償の処理を行なう。あるいは、ステップS604で算出され、ステップS606で時間的調整を行なった発光レベル情報を用いて画素補償の処理を行なってもよい。
【0088】
ステップS608において、タイムアウトエラーが検出された場合には、発光レベルが徐々に最大に設定されるとして画素補償の処理を行なう。あるいは、ステップS605で算出され、ステップS606で時間的調整を行なった発光レベル情報を用いて画素補償の処理を行なってもよい。
【0089】
図7は、発光レベルが徐々に最大になることの一例を示す図である。時間T1においてバックライト部の発光レベルがL1であるとき、時間T1の次の時間に発光レベルが徐々に最大になるとされた場合には、急激に最大レベルであるLMAXに発光レベルを上げるのではなく、その後の時間T2までに滑らかにかつ緩やかに発光レベルを上げていく様子を示している。
【符号の説明】
【0090】
101 分配器、102 マスタータイミングコントローラ、103 スレーブタイミングコントローラ、104 スレーブタイミングコントローラ、105 データ駆動部、106 データ駆動部、107 データ駆動部、108 ゲート駆動部、109 液晶パネル、110 バックライト制御部、111 バックライト部、112 バックライト部、113 バックライト部、114 通信路、115 通信路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の液晶画素を有する液晶パネルと複数のデータ駆動部と複数のタイミングコントローラとを備え、
前記複数の液晶画素は、複数のブロックのいずれかに属し、
前記複数のデータ駆動部のそれぞれは、前記複数のいずれかのブロックに対応し、前記ブロックに属する液晶画素の光の透過率を制御し、
前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、前記複数のデータ駆動部のいずれかに対応し、前記対応するデータ駆動部が対応するブロックに表示される部分画像のデータを取得して、前記対応するデータ駆動部が対応するブロックに属する液晶画素の光の透過率を制御するための制御データを前記対応するデータ駆動部に出力することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
複数のバックライト部を有し、前記複数のバックライト部のそれぞれは、前記複数のデータ駆動部のいずれかにより制御される液晶画素を透過させるために発光し、
前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、前記部分画像の輝度分布情報を抽出する輝度分布抽出部と前記バックライト部の発光のレベルに応じて液晶画素の光の透過率を補償する画素補償部とを有し、前記複数のタイミングコントローラは、マスタータイミングコントローラとスレーブタイミングコントローラとからなり、
前記マスタータイミングコントローラは、前記複数のタイミングコントローラの輝度分布情報抽出部により抽出された輝度分布情報に基づいて、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを算出することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記マスタータイミングコントローラは、
前記スレーブタイミングコントローラに輝度分布情報の要求を送信し、所定の時間内に輝度分布情報の返信がなければ、前記スレーブタイミングコントローラが対応するデータ駆動部により制御される液晶画素を透過させるための前記バックライト部の発光のレベルを最大レベルに設定することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記マスタータイミングコントローラは、
前記スレーブタイミングコントローラに輝度分布情報の要求の送信に対応して返信され取得された輝度分布情報にチェックサムエラーがあれば、前記スレーブタイミングコントローラから以前取得された輝度分布情報に基づいて、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを算出することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記マスタータイミングコントローラは、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを時間的に滑らかに変化させることを特徴とする請求項3または4に記載の表示装置。
【請求項6】
複数のブロックのいずれかに属する複数の液晶画素を有する液晶パネルと複数のデータ駆動部と複数のタイミングコントローラとを備え、
前記複数のデータ駆動部のそれぞれは、前記複数のいずれかのブロックに対応し、前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、前記複数のデータ駆動部のいずれかに対応している表示装置の制御方法であって、
前記複数のデータ駆動部のそれぞれは、対応するブロックに属する液晶画素の光の透過率をそれぞれ制御し、
前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、対応するデータ駆動部が対応するブロックに表示される部分画像のデータを取得して、前記対応するデータ駆動部が対応するブロックに属する液晶画素の光の透過率を制御するための制御データを前記対応するデータ駆動部に出力することを含む、表示装置の制御方法。
【請求項7】
前記表示装置は、それぞれは、複数のバックライト部を有し、前記複数のバックライト部のそれぞれは、前記複数のデータ駆動部のいずれかにより制御される液晶画素を透過させるための光を発光し、
前記複数のタイミングコントローラのそれぞれは、前記部分画像の輝度分布情報を抽出する輝度分布抽出部と前記バックライト部の発光のレベルに応じて液晶画素の光の透過率を補償する画素補償部とを有し、前記複数のタイミングコントローラは、マスタータイミングコントローラとスレーブタイミングコントローラとからなり、
前記表示装置の制御方法は、前記マスタータイミングコントローラは、前記複数のタイミングコントローラの輝度分布情報抽出部により抽出された輝度分布情報に基づいて、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを算出することを含む、請求項6に記載の、表示装置の制御方法。
【請求項8】
前記マスタータイミングコントローラが、前記スレーブタイミングコントローラに輝度分布情報の要求を送信し、所定の時間内に輝度分布情報の返信がなければ、前記スレーブタイミングコントローラが対応するデータ駆動部により制御される液晶画素を透過させるための前記バックライト部の発光のレベルを最高レベルに設定することを含む、請求項7に記載の、表示装置の制御方法。
【請求項9】
前記マスタータイミングコントローラが、前記スレーブタイミングコントローラに輝度分布情報の要求の送信に対応して返信され取得された輝度分布情報にチェックサムエラーがあれば、前記スレーブタイミングコントローラから以前取得された輝度分布情報に基づいて、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを算出することを含む、請求項7に記載の、表示装置の制御方法。
【請求項10】
前記マスタータイミングコントローラが、前記複数のバックライト部それぞれの発光のレベルを時間的に滑らかに変化させることを含む、請求項8または9に記載の、表示装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−128376(P2012−128376A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282309(P2010−282309)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】