説明

表示装置

【課題】バックライト方式の表示装置において、表示画面の輝度ムラを低減する。
【解決手段】表示装置は、入射面132から入射した光を内部で伝播させて出射面120から出射させる導光体としての導光板130と、出射面120からの光により表示領域170dに画像を表示する表示パネル170とを備える。後背面121のうち入射面132から離隔した位置には、複数のドット状の光拡散部125が配列された光取出しパターン領域4が形成されている。光取出しパターン領域4は、入射面132からの距離を横軸に、被覆率を縦軸にとってグラフに表現したときに、正の第1の傾きの区間を有する第1領域41と、第1領域41のグラフと接続するようにして上記第1の傾きより緩やかな正の第2の傾きの区間を有する第2領域42とを含む。表示領域170dの外形線を後背面121に投影した線は、第1領域41内に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光漏れを防止するために、バックライトの発光領域の大きさを表示ドット領域より若干大きくした液晶表示装置を開示した先行文献として、特開2001−154193号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された液晶表示装置においては、導光体に設けられた光拡散部の起点の位置を、バックライトの発光領域が液晶表示パネルの表示ドット領域より若干大きくなるように決定している。
【0003】
光源モジュールの導光部材の背面に拡散構造を設けた例は、特開2010−67442号公報(特許文献2)に記載されている。特許文献2では拡散構造は線状のパターンである拡散部によって構成されており、導光部材の長手方向の照度分布を均一にするために拡散部の密度は部位によって変化させられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−154193号公報
【特許文献2】特開2010−67442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された液晶表示装置においては、液晶表示装置の表示ドット領域内からの視差を考慮して、光源と導光体の入射面との対向方向において、液晶表示パネルの表示領域の光源側の端部より光源に近い位置から光拡散部を形成している。このようにした場合、導光体の入射面から入射した光は、輝度の高い状態で、光源に近い位置に形成された光拡散部によって拡散されて導光体の出射面から出射する。その輝度の高い光は、液晶パネルの表示領域の縁に入射するため、表示画面の輝度ムラの原因となる。
【0006】
そこで、本発明は、表示画面の輝度ムラを低減できる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に基づく表示装置は、光源と、上記光源に対向するように位置して上記光源からの光が入射する端面である入射面と主表面である出射面と上記出射面に対向する後背面とを有し、上記入射面から入射した光を内部で伝播させて上記出射面から出射させる導光体と、表示領域を有し、上記導光体の上記出射面側に位置して、上記出射面から出射された光を受けて上記表示領域に画像を表示する表示パネルとを備え、上記後背面のうち上記入射面から離隔した位置には、個々がレンズの役割を果たす複数の凸状のドットが配列されている光取出しパターン領域が形成されており、上記光取出しパターン領域は、上記入射面からの距離を横軸に、上記ドットによる被覆率を縦軸にとってグラフに表現したときに、上記横軸に当接して正の第1の傾きの区間を有する第1領域と、上記第1領域に比べて上記入射面からより遠い側に位置し、上記第1領域のグラフと接続するようにして上記第1の傾きより緩やかな正の第2の傾きの区間を有する第2領域とを含み、上記表示領域の上記入射面側の外形線を上記後背面に投影した線は、上記第1領域内に位置する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、表示領域の内側のうち表示領域の端の近傍において輝度の変化が自然となり、表示画面の輝度ムラを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に基づく実施の形態1における表示装置の分解図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態1における表示装置から光源群と導光板とだけを抽出した状態での平面図である。
【図3】本発明に基づく実施の形態1における表示装置が備える導光板に光が入射したときの光の進路の説明図である。
【図4】光取出しパターン領域と表示領域との位置関係についての説明図である。
【図5】第1の比較例としての表示装置が備える液晶表示パネルのオールホワイト状態での外観の写真である。
【図6】第2の比較例としての表示装置が備える液晶表示パネルのオールホワイト状態での外観の写真である。
【図7】第1および第2の比較例としての表示装置が備える液晶表示パネルの輝度の分布のグラフである。
【図8】第2の比較例におけるパターン密度の分布のグラフである。
【図9】本発明に基づく構成におけるパターン密度の分布のグラフである。
【図10】本発明に基づく表示装置が備える液晶表示パネルのオールホワイト状態での外観の写真である。
【図11】本発明に基づく表示装置が備える液晶表示パネルの輝度の分布のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に基づく実施の形態における画像表示装置について、図面を参照して説明する。以下の実施の形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰返さない。なお、実施の形態の説明において、上、下、左、右の表現を用いる場合があるが、これらの表現は説明の便宜のために示した図面の中での相対的な側を表現するものであって、絶対的な上、下、左、右を表すものではない。
【0011】
以下の実施の形態においては、表示装置の一例として液晶表示装置について説明するが、表示装置は液晶表示装置に限られず、バックライト装置からの光を利用する方式の表示装置であれば他の種類の表示装置であってもよい。
【0012】
(実施の形態1)
(構成)
図1〜図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1における表示装置について説明する。この表示装置は液晶表示装置1である。
【0013】
液晶表示装置1の全体を分解したところを図1に示す。液晶表示装置1は、ベゼル100、シャーシ101、反射シート110、導光体としての導光板130、積層シート群150、液晶表示パネル170、光源群103,104および制御部160を備えている。ベゼル100とシャーシ101との間には、下から順に、反射シート110、導光板130、積層シート群150および液晶表示パネル170が配置されている。導光板130の両端においてはそれぞれ端面に対向するように光源群104が配置されている。光源群104および液晶表示パネル170は、制御部160に接続されている。液晶表示パネル170は表示領域170dを有する。バックライト装置は、反射シート110と、導光板130と、光源群104とを含む。光源群104と導光板130とだけを抽出した状態での平面図を図2に示す。
【0014】
なお、本実施の形態では、導光板130は一枚物の平板状の部材から構成されるものとしたが、平板状に限られず、また、複数の部材が並べられたものであってもよい。
【0015】
導光板130の長手方向の一方の側方に、光源である複数のLED(Light Emitting Diode)107が互いに間隔を置いて回路基板108に実装された光源群104が配置されている。本実施の形態においては、導光板130の両側に、光源群104が配置された構成となっているが、どちらか一方のみに配置された構成であってもよい。以下では導光板130の一方の端部の近傍に注目して説明する。
【0016】
図3に示すように、導光板130は、LED107に対向するように位置してLED107からの光が入射する入射面132を有する。また、導光板130は、入射面132に隣接する主表面として出射面120を有する。導光板130は、出射面120と対向する後背面121を有する。後背面121は、光取出しパターン領域4を有する。光取出しパターン領域4について詳しくは後述する。図3に示すように、入射面132から導光板130内部に入射した光81は、出射面120と後背面121との間で交互に全反射することによって導光板130の内部で伝播し、主に出射面120から導光板130の外へ出射する。図3に示した光の進路はあくまで一例である。
【0017】
以下、液晶表示装置1の各構成要素について詳細に説明する。
本実施の形態では、光源として複数のLED107を用いているが、光源はLEDに限られず、蛍光管その他の発光体を採用してもよい。
【0018】
ベゼル100は、液晶表示パネル170の表示領域170dを視認可能とするための開口部として窓部100aを有する。
【0019】
反射シート110は、たとえばポリエステルから形成されていてよい。本実施の形態では、反射シート110は、たとえば発泡PET(Polyethylene Terephthalate)から形成されており、光の反射特性を有する。反射シート110は、導光板130の後背面121から漏れた光を反射して導光体131内に戻す機能を有する。
【0020】
積層シート群150は、拡散シートと複数のプリズムシートとを含む。積層シート群150は、導光板130から出射する光の輝度ムラを抑制するとともに、導光板130からの光を集光して液晶表示パネル170に向けて出射する機能を有する。
【0021】
液晶表示パネル170は、アクティブマトリックス基板と、対向基板と、アクティブマトリックス基板および対向基板の間に封入された液晶とを含む。対向基板にはカラーフィルタが形成されている。アクティブマトリックス基板には、複数のTFT(Thin Film Transistor)素子が形成されている。液晶表示パネル170は、積層シート群150を通過して液晶表示パネル170に入射する光を用いて表示領域170dに画像を表示する。
【0022】
制御部160は、表示すべき画像データに基づいて、液晶表示パネル170の各TFT素子のON/OFFを切り替える。また、制御部160は、液晶表示パネル170に映像信号を印加し、この印加のタイミングに同期させて、複数のLED107の各々を順次消灯させる。これにより、液晶表示パネル170において1フレーム内に発光期間と非発光期間とを設けることができる。その結果、液晶表示パネル170は、画像表示と黒表示とを交互に行なうことができる。これにより、動画表示特性を向上させることができる。
【0023】
導光板130の長さは、たとえば1358.5mmであってよい。導光板130の厚みは、たとえば4mmであってよい。図3に示すように、導光板130の後背面121には光取出しパターン領域4が設けられている。光取出しパターン領域4には、複数の光拡散部125が互いに離隔して形成されている。光拡散部125はドット状に形成された微小な凸部である。
【0024】
本実施の形態では、一例として、光取出しパターン領域4に設けられる光拡散部125のドット径は、光拡散部形成領域において、両端にそれぞれ位置する入射面132から導光板130の長手方向の中央部に向かうにしたがってそれぞれ大きくなるように形成されている。したがって、長手方向の中央部では光拡散部125のドット径が最大となっており、端面に近い部位では光拡散部125のドット径が最小となっている。なお、1つの光拡散部125のドット径は、たとえば0.3mm以上1.5mm以下である。
【0025】
光拡散部125は、たとえば、光散乱微粒子をポリマー中に分散させて、その後、そのポリマーを導光板130の後背面121に印刷することにより形成することができる。光散乱粒子として蛍光体を用いてもよい。
【0026】
本実施の形態では、個々の光拡散部125は、微小な凸部であるものとして説明したが、光拡散部125は凸部に限らない。光拡散部125は、たとえば凹部であってもよい。たとえば後背面121にプリズムなどの微細な凹凸形状を形成することにより光拡散部125を構成してもよい。あるいは、後背面121に、ブラスト処理を施すことにより光拡散部125を構成してもよい。
【0027】
光拡散部125は、インクジェット法によって印刷してもよく、スクリーン印刷(「シルク印刷」ともいう。)によって印刷してもよい。あるいは、他の方法によって印刷してもよい。
【0028】
後背面121に光拡散部125を形成することにより、導光板130内を伝播する光の光路を変更することができる。具体的には、導光板130内を伝播する光が、後背面121の光拡散部125に入射することにより、その光は拡散されて導光板130内を進む方向が変えられる。その結果、光拡散部125で拡散された光の少なくとも一部は、出射面120で全反射せずに、出射面120から外部に出射する。
【0029】
導光板130の両端にそれぞれ設けられた各入射面132から導光板130の内部に入射した光は、各入射面132から離れるにつれて、拡散して輝度が減衰する。この減衰を考慮した措置として、上述のように、入射面132から離れて中央部に近づくにつれて、光拡散部125のドット径は徐々に大きくなっている。光拡散部125のドット径を徐々に大きくすることによって光拡散部125の配置密度は徐々に高くなっている。光拡散部125の配置密度が高くなれば出射面120から出射する光の量を増やすことができるので、出射面120から出射される光の輝度に部位によるばらつきが生じることを抑制することができる。
【0030】
導光板130とその周辺の構造について、図4に示す。導光板130は、図示しない連結部材によりシャーシ101に対して固定されている。光源群104および導光板130の端部を上方から覆うように、P−シャーシ109が配置されている。P−シャーシ109をさらに上方から覆うように、ベゼル100が配置されている。P−シャーシ109とベゼル100との間に、液晶表示パネル170の端部が緩衝部211a,211bを介して挟持されている。ベゼル100とシャーシ101とが図示しない固定部材により互いに固定されることにより、ベゼル100とシャーシ101との間に位置する構成部品が挟持されている。
【0031】
光取出しパターン領域4と表示領域170dとの位置関係について説明する。光取出しパターン領域4は、互いに隣接する第1領域41と第2領域42とを含む。第1領域41は端面に近い側に位置し、第2領域42は端面から遠い側に位置する。第1領域41より外側は余白領域40となっている。余白領域40には光拡散部125は形成されておらず、余白領域40は光取出しパターン領域4には含まれない。図4において、表示領域170dの外形線から真下に線を延ばすと、第1領域41の内部に至る。光取出しパターン領域4の光拡散部125を印刷工程によって形成する場合は、第1領域41の外形位置は「印刷開始位置」とも呼ばれる。図4においては、第1領域41と余白領域40との境界線の位置が印刷開始位置に相当する。印刷開始位置を導光板130の端面からどの程度の距離の位置に設定するかによって、ユーザから見た画像の見え方は異なってくる。
【0032】
光取出しパターン領域4における光拡散部125は、図4では等間隔に配置されているように見えるが、実際には等間隔ではない。第1領域41においては、後述のようにパターン密度が変化するように配置されており、第2領域42においては、パターン密度が導光板130の中央部に向けて徐々に増加するように配置されている。
【0033】
(比較例)
印刷開始位置と画像の見え方の関係を明らかにするために、本発明に基づく構成ではない2つの比較例について説明する。第1の比較例として印刷開始位置が導光板の端面から10mmとなっているものを用意した。第2の比較例として印刷開始位置が導光板の端面から20mmとなっているものを用意した。いずれも導光板の端面から表示領域の端までの距離は約15mmとなるように、液晶表示パネルと組み合わせた。第1および第2の比較例において、輝度の分布を確認するためにオールホワイトの画面を表示したときの、ユーザに見える液晶表示パネルの様子を、それぞれ図5、図6に示す。図5、図6では、図4に比べて構成が左右逆となっている。すなわち、図5、図6では、導光板130の端面である入射面132は右側にあり、表示領域170dは左側に延在している。図5、図6に入れられている縦線は表示領域170dの外形線の位置を表す。図5の例では、印刷開始位置が端面から10mmであるので、印刷開始位置は表示領域の外側に位置している。図6の例では、印刷開始位置が端面から20mmであるので、印刷開始位置は表示領域の内側に位置している。
【0034】
図5では、表示領域170dの端から少し内側に入ったところで明るい部分が生じている。この明るい部分は主に光漏れによるものである。図6では、表示領域170dの端から少し内側に入ったところで暗部が生じている。その暗部と表示領域170dの端との間にはやや明るい部分が生じている。このやや明るい部分は光漏れによるものと思われる。図5、図6のそれぞれについて、導光板130の端面からの距離を横軸にとり、相対輝度を縦軸にとり、液晶表示パネル170における輝度の分布をグラフ化したものを図7に示す。図5において明るくなっていた部分は図7においてZ1部に示すように輝度が突出して高くなっている。図6において生じていた暗部は図7においてZ2部に示すように輝度が低くなって曲線は肩のような形状となっている。
【0035】
第1および第2の比較例においては、端面から一定の距離だけ離れたところに印刷開始位置があり、印刷開始位置から先の領域では、端面から遠ざかるにつれてパターン密度が一定の割合で緩やかに増加するように光拡散部125が配置される。第2の比較例におけるパターン密度の分布を図8のグラフに示す。図8の横軸は、長手方向における位置を端面からの距離で示し、縦軸は、パターン密度を示す。「パターン密度」とは、単位面積の領域の中で光拡散部125が占めている面積の比率を意味する。単位面積当たりに配置される光拡散部の数が同じであっても個々の光拡散部のドット径が大きくなればパターン密度は大きくなる。図8に示したものは、第2の比較例に基づくものであるので、印刷開始位置は端面から20mmの位置である。図8に示すように、印刷開始位置においてパターン密度が0から5%へと急激に変化している。
【0036】
(本発明の実施例)
図5〜図8の結果を考慮してなされた本発明に基づく構成としては、光取出しパターン領域4は上述のように第1領域41と第2領域42とが設けられる。これらの領域におけるパターン密度の分布の一例は図9に示すようなものとなる。すなわち、図9は本発明の実施例におけるパターン密度の分布である。この実施例では、印刷開始位置は導光板の端面から10mmの位置である。この構成では、印刷開始位置でパターン密度が急激に増加することはない。端面から10mmの位置から30mmの位置までにおいては、光拡散部125の配置はいわゆるグラデーションの状態となっている。すなわち、この領域ではパターン密度が緩やかに増加している。端面から30mmの位置を過ぎた後は、図8に示した比較例と同様にパターン密度は緩やかに増加している。この例では、表示領域の端は、グラデーションとなった領域の途中に位置する。
【0037】
図9に示した光取出しパターン領域4を備える液晶表示装置では、オールホワイトの画面を表示したときの、ユーザに見える液晶表示パネルの様子は図10に示すようになった。この状態の輝度の分布をグラフ化したものを図11に示す。図11においては、図7に示されていた2本の曲線も比較のために表示している。図11において、本発明を適用したものから得られた曲線は、表示領域の端の近傍で輝度が急激に高くなったり不自然な変動をもたらしたりせずに、自然なカーブを描いて減少している。これは好ましい結果である。
【0038】
(表示装置としての構成)
以上を整理すると、本実施の形態における表示装置としての液晶表示装置1は、以下の全ての部品を備える。
− 光源としてのLED107
− 前記光源に対向するように位置して前記光源からの光が入射する端面である入射面132と主表面である出射面120と出射面120に対向する後背面121とを有し、入射面132から入射した光を内部で伝播させて出射面120から出射させる導光体としての導光板130
− 表示領域170dを有し、導光体130の出射面120側に位置して、出射面120から出射された光を受けて表示領域170dに画像を表示する表示パネルとしての液晶表示パネル170
さらに、液晶表示装置1は、同時に以下の全ての要件も満たす。
− 後背面121のうち入射面132から離隔した位置には、複数の光拡散部によって光取出しパターン領域4が形成されている。
− 光取出しパターン領域4は、前記入射面からの距離を横軸に、前記ドットによる被覆率を縦軸にとってグラフに表現したときに、前記横軸に当接して正の第1の傾きの区間を有する第1領域41と、第1領域41に比べて入射面132からより遠い側に位置し、第1領域41のグラフと接続するようにして前記第1の傾きより緩やかな正の第2の傾きの区間を有する第2領域42とを含む。
− 表示領域170dの入射面132側の外形線を後背面121に投影した線は、第1領域41内に位置する。
【0039】
(作用・効果)
本実施の形態における表示装置では、光取出しパターン領域を少なくとも2通りの領域に分け、光拡散部のパターン密度がいわゆるグラデーションをなす第1領域と、従来どおりの緩やかな変化をなす第2領域とを設けることとし、表示領域の端は第1領域の中に位置しているので、表示領域の内側のうち表示領域の端の近傍において輝度の変化が自然となり、表示画面の輝度ムラを低減することができる。
【0040】
なお、前記第1領域のグラフは、下に凸の曲線を描いて横軸から立ち上がり、上に凸の曲線を描いて、前記第2領域のグラフに連続的に接続していることが好ましい。すなわち、図9に示したような接続の仕方が好ましい。このようにグラフが曲線を描いて滑らかに接続していれば、表示領域の端の近傍における輝度を連続的に変化させることができ、ユーザに与える違和感を最小限に抑えることができるからである。
【0041】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0042】
1 液晶表示装置、4 光取出しパターン領域、40 余白領域、41 第1領域、42 第2領域、81 光、100 ベゼル、100a 窓部、101 シャーシ、104 光源群、107 LED、108 回路基板、109 P−シャーシ、110 反射シート、120 出射面、121 後背面、125 光拡散部、130 導光板、132 入射面、150 積層シート群、160 制御部、170 液晶表示パネル、170d 表示領域、211a,211b 緩衝部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源に対向するように位置して前記光源からの光が入射する端面である入射面と主表面である出射面と前記出射面に対向する後背面とを有し、前記入射面から入射した光を内部で伝播させて前記出射面から出射させる導光体と、
表示領域を有し、前記導光体の前記出射面側に位置して、前記出射面から出射された光を受けて前記表示領域に画像を表示する表示パネルとを備え、
前記後背面のうち前記入射面から離隔した位置には、複数の光拡散部によって光取出しパターン領域が形成されており、
前記光取出しパターン領域は、前記入射面からの距離を横軸に、前記ドットによる被覆率を縦軸にとってグラフに表現したときに、前記横軸に当接して正の第1の傾きの区間を有する第1領域と、前記第1領域に比べて前記入射面からより遠い側に位置し、前記第1領域のグラフと接続するようにして前記第1の傾きより緩やかな正の第2の傾きの区間を有する第2領域とを含み、
前記表示領域の前記入射面側の外形線を前記後背面に投影した線は、前記第1領域内に位置する、表示装置。
【請求項2】
前記第1領域のグラフは、下に凸の曲線を描いて横軸から立ち上がり、上に凸の曲線を描いて、前記第2領域のグラフに連続的に接続している、請求項1に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図5】
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【図6】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−83558(P2012−83558A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−229754(P2010−229754)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】