説明

袋形成シール

【課題】袋形成シールに保持された袋形成ピースを剥がして包装容器の外側平面部に貼着して形成する袋部の板状小物の保持性に優れた袋形成シールを提供すること。
【解決手段】離型層a、接着層bおよび本体層cとからなる袋形成シールS。直角三角形の袋形成部17と、該袋形成部17の直角三角形の斜辺を除く周囲に糊代部19とからなる袋形成ピース20を複数個備え、糊代部19のみ離型層aを剥がし可能である。袋形成部17の直角三角形の直角を挟む一辺側において、糊代部19を袋形成部側へ元部側と先端側で部分突出させて物品保持補助部29、30を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平滑面の所要部位に貼着して、板状小物を差し込み可能な袋(ポケット)を、簡易に形成可能な袋形成シールに関する。
【0002】
特に、箱状や板状の包装容器の所要部位(例えば、コーナ)に袋を付加するのに好適な袋形成シールに関する。
【背景技術】
【0003】
上記のような袋形成シールとしては、例えば、先行技術文献として特許文献1及び添付明細書等がある。
【0004】
当該文献には、冠婚葬祭や各種催物における粗品ケースの表側に挨拶状や名刺等を差し込んで保持する等の目的に適した下記構成の「小物物品の保持具」(袋形成シール)が提案されている(請求の範囲、第1・2図)。なお、原文の図符号は削除してある。
【0005】
「任意の平面形状を有して裏面に感圧接着剤を施したシート状の保持具と、該保持具の裏面全面に貼着された離型紙とから成り、
該離型紙には、前記保持具の裏面周縁部の一部をなす接着箇所に於いてのみ、前記離型紙を剥離させる為の切り離し線を設け、
前記接着箇所に於いてのみ前記離型紙を剥離した保持具を、小物物品を保持する保持部に貼着して、前記保持部と保持具との間にポケット状の物品収納部を形成させることを特徴とする小物物品保持具。」
【0006】
本発明の登録性に影響を与えるものではないが、同様な技術が記載された先行技術文献として、さらに、特許文献2・3等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開平4−3963号公報
【特許文献2】特開平10−175641号公報
【特許文献3】特開2005−87331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そして、上記構成の袋形成シール(小物物品の保持具)において、直角三角形状の袋形成ピースを用いて袋(物品収納部)を形成した場合、差し込んだ小物(板状小物)が脱落し易いことがわかった(特許文献1第4図等参照)。
【0009】
そして、該直角三角形状の袋形成ピースは、包装容器のコーナ部(角部)に沿っての貼着しか予定していない。特許文献2・3も同様である。
【0010】
なお、直角三角形状の袋形成ピースは、対として二枚同時に製作可能なため生産性が良好である(特許文献1第1図等参照)。
【0011】
また、特許文献2では、袋の直角三角形状の隅部に近い位置にエンボス状の突起を裏面となる商品側に突出させて設置して、板状小物保持性を改善する提案がされている(請求項5参照)。
【0012】
本発明の一つは、上記にかんがみて、直角三角形状の袋形成ピースの使用時に形成される袋の板状小物の保持性に優れた袋形成シールを提供することを第一の目的とする。
【0013】
本発明の他の一つは、さらに、袋形成ピースの使用時に形成される袋の板状小物の差込み性に優れた袋形成シールを提供することを第二の目的とする。
【0014】
本発明のさらに他の一つは、上記各袋形成シールにおいて、さらに、生産性良好に製造可能な形状構造を備えた袋形成シールを提供することを第三の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは、下記発明特定事項からなる袋形成シールにすれば、上記第一の目的を達成できることを知見した。
【0016】
即ち、本発明の一つは、離型層(剥離層)、接着層(粘着層)および本体層とからなり、直角三角形の袋形成部と、該袋形成部の直角三角形の斜辺を除く周囲に形成される糊代部とからなる袋形成ピースを1個又は複数個備え、前記糊代部のみ離型層を剥がし可能とされている袋形成シールにおいて、
前記袋形成部の直角三角形の直角を挟む一辺側又は両辺側において、前記糊代部を前記袋形成部側へ1箇所又は複数個所で部分突出させて物品保持補助部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
上記構成とすることにより、直角三角形状の袋形成ピースの使用時に形成される袋の板状小物の保持性が向上する。即ち、袋形成シールから剥がした袋形成ピースを糊付け部を介して包装容器平面部に貼着して直角三角形の袋を形成するが、該袋に板状小物を差込み保持した場合、包装容器を傾けても脱落することがない。袋形成部の直角三角形の直角を挟む辺において糊付け部から袋内へ部分突出する物品保持補助部が存在するためである(図2参照)。
【0018】
物品保持補助部は、1箇所でもよいが、前記直角三角形の直角を挟み使用時に袋底側となる一辺側において、元部側及び先端部側の2箇所に形成する態様とすることができる。2箇所で物品保持補助機能を担うため板状小物の袋に対する差し込み位置が多少ずれてもどちらか一方が物品補助機能を奏する。このため、板状小物の袋からの脱落が阻止される。
【0019】
上記各構成において、前記袋形成部の直角三角形の斜辺の内側に沿って前記本体層の表側から折れ癖付け線を付すことができる。前記と同様にして袋を包装容器の外側平面部に形成した場合、袋の直角三角形の斜辺で形成される開口部の隙間が外側へ広がり、板状小物の差込み挿入性が改善され第二の目的が達成できる。
【0020】
上記構成において、離型層、接着層および本体層からなる四角形積層体であって、該四角形積層体の裏面側から前記離型層のみ切断された四角形の裏側刻設線が形成されるとともに、該裏側刻設線の外側に前記本体層および接着層のみ切断された四角形の表側刻設線が形成され、さらに、前記表側刻設線の四角形を平面斜め方向で貫通切断するピース分断線が形成されて一対の前記袋形成ピースを備え、前記ピース分断線が、裏側刻設線の四角形における一方の対辺を延長させて構成される扁平化四角形の対角線とされている構成とすることができる。当該構成にすることにより、裏側刻設線の四角形刃に内側突出部を形成せずに先端部側の物品保持補助部を形成できて生産性良好に製造可能となり、上記第三の目的が達成できる。
【0021】
上記各構成において、前記表側刻設線の四角形の外側が離型層のみで形成されている保持枠であるとともに、前記ピース分断線の両端部の表側刻設線と前記裏側刻設線との間の離型層が切断残しとされている構成とすることができる。当該構成とすることにより、余剰部は産業廃棄物としてまとめてリサイクル使用可能となる。また、袋形成シールが、余剰部に貼着したまま巻き取られるおそれがなく、結果として生産性が向上する。
【0022】
上記各構成において、前記本体層、接着層および離型層のいずれも透明材で形成することができる。挨拶状や名刺等の情報媒体である板状小物を保持させた際の情報伝達性を向上させることができる。さらに、包装容器が透明材で形成されている場合、包装容器の内部視認性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態を示す袋形成シールの斜視図および該斜視図のA−A線拡大断面図(A)およびB−B線拡大断面図(B)である(接着層を除いて断面表示省略:以下同じ)。
【図2】図1の袋形成シールから剥がした袋形成ピースを用いて箱状包装容器の外側平面部に袋を形成した使用態様斜視図および該斜視図のA−A線拡大断面図(A)である。
【図3】図1の袋形成シールの製造方法の一例を示す工程図(各工程の刻設型又は切断型の平面図を付記してある。)。
【図4A】(1)、(2)はそれぞれ裏側刻設線形成工程およびピース分断線形成工程における平面図および断面図である。
【図4B】(3)、(4)はそれぞれ表側刻設線形成工程および折れ癖線付加工程における平面図および断面図である。
【図5】本発明の他の一実施形態の袋形成シールを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0025】
図1に示す如く、離型層(剥離層)a、接着層(粘着層)bおよび本体層cとからなり、直角三角形の袋形成部17と、該袋形成部17の直角三角形の斜辺を除く周囲に形成される糊代部19とからなる袋形成ピース20を、1個又は複数個備え、前記糊代部19のみ離型層aを剥がし可能とされている。
【0026】
ここで、離型層aは離型処理された離型紙(離型プラスチックシート)で、接着層bは通常感圧性接着剤で、本体層cはプラスチックや紙製のシートでそれぞれ形成される。プラスチックとしては、透明、非透明のいずれにも限定されない。例えば、透明材で形成する場合、ポリエステルやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル(PVC)等を使用可能である。
【0027】
各層の厚みも特に限定されず、選択材料により異なるが、例えば、本体層c及び離型層aは20〜500μm、望ましくは30〜100μmの範囲から適宜選択し、接着層bは10〜50μmの範囲から適宜選択する。
【0028】
ここで、袋形成部17の直角三角形は図例のような直角を挟む二辺において、一方が袋形成部底辺17aとなる長辺と、他方が直立辺となる短辺とされているが、長辺と短辺の関係が逆でもよく、さらには、直角三角形は二等辺三角形でもよい。なお、長辺と短辺の長さ比も、意匠性や保持する板状小物Gの種類により異なるが、例えば、長辺/短辺=1/1〜2/1の範囲から適宜選択する。通常、長辺/短辺≒黄金比(1.618)とすることが、意匠性および板状小物の保持性の見地から望ましい。
【0029】
そして、本実施形態の袋形成シールSは、離型層a、接着層bおよび本体層cからなる四角形積層体であって、四角形積層体の裏面側から離型層aのみ切断された四角形の裏側刻設線C1が形成されるとともに、該裏側刻設線C1の外側に本体層cおよび接着層bのみ切断された四角形の表側刻設線C3が形成され、さらに、表側刻設線C3の四角形を平面斜め方向で分断切断するピース分断線C2が形成されて一対の袋形成ピース20を備えたものである。そして、該袋形成ピース20は、本実施形態では、表側刻設線C3の四角形の外側は、不要部(本体層cおよび接着層b)27aが除去されて離型層aのみからなる保持枠27とされている。
【0030】
ここで、上記裏側刻設線C1の四角形、表側刻設線C3の四角形、および保持枠27の大きさは特に限定されない。
【0031】
例えば、裏側刻設線C1の四角形を110×65mmとした場合、表側刻設線C3の大きさは、該裏側刻設線C1と表側刻設線C3との間に形成される糊代部対19、19に対応する四角環の幅が5〜10mmとなるような大きさとする。図例では幅が同一とされているが、縦横が異なっていてもよい。例えば、袋形成部17の袋の直立辺となる側(底辺側より剥がれ易い。)の幅を太くする。
【0032】
積層原反31で形成される四角積層体の大きさは、保持枠27の突出幅が長手方向で5〜10mm、短手方向で1〜2mmとなるようなものとする。短手方向の幅を小さくするのは袋形成シールSの積層原反31の送り方向に沿う方向を短手方向として袋形成シールSの材料採りをした場合のロスを可及的に少なくするためである。
【0033】
そして、上記袋形成部17の直角三角形の直角を挟む長辺側において、糊代部19を前記袋形成部17側へ元部側(直角近傍側)と先端部側の2箇所で部分突出させて第一・第二物品保持補助部29、30が形成されている。ここで、元部側の第一物品保持補助部29の部分突出の形状は半円状とされているが台形状や三角形状であってもよい。上記半円状とした場合の突出長(半円の半径)は、袋形成シールSが前記寸法仕様の場合、3〜6mmとする。
【0034】
また、先端部側の第二物品保持補助部30は、ピース分断線C2が、裏側刻設線C1の四角形の一方の対辺を延長させて構成される扁平化四角形Tの対角線とされて、形成されている。この構成とした場合は、裏側刻設線C1を形成する変形四角形刃35に内側突出部35aを形成せずに先端部側の物品保持補助部30を形成できる(図1・図4−B(3)参照)。
【0035】
そして、保持枠27は本体層c、接着層bおよび離型層aの三層構成とした方が袋形成シールSの形態保持性(取り扱い性)の見地から望ましいが、本実施形態では、袋形成ピース20の後述の製造方法における刻設不良検査のために保持枠27の突出部上側が剥がされ離型層aのみで形成してある。また、保持枠27は上下のみの保持辺(連結辺)としたり、保持枠なしの袋形成ピースのみの一個採り構成としたりすることも可能である。保持枠27を離型層aのみで形成する場合は、図1(B)に示す如く、ピース分断線C2の両端部の表側刻設線C3と裏側刻設線C1との間では切断残しとした構成とすることが望ましい。前述の理由による。
【0036】
次に、上記袋形成シールSの使用態様について説明する(特に、図2参照)。
【0037】
袋形成シールSの保持枠27を指で把持して袋形成ピース20を袋形成シールSから剥がす。すると、糊代部19の離型層aが剥離されて袋形成ピース20の糊代部19の接着層bが露出する。この状態の袋形成ピース20を糊代部19の接着層bを包装容器Pの外面平面部(コーナ部)に押し付けて貼着する。すると包装容器Pのコーナ部に直角三角形の袋Bが形成される。該袋Bは直角三角形であるため、板状小物が直角三角形の底辺(長辺)の長さより長くてもはみ出して差込可能である。即ち、板状小物のサイズ(例えば、葉書と葉書入り封書)に対する融通性を有し、別サイズの袋形成シールを用意する必要がない。
【0038】
また、包装容器Pの形成された袋(ポケット)Bに板状小物を差込むに際して、開口部O側が、図例の如く、外側に開いているため板状小物Gの差込みを円滑に行える。そして、包装容器Pを傾けても差し込まれた板状小物Gが袋から脱落することがない。底辺の元部および先端部側に接着層bが露出して物品保持補助部29が存在するためである(図2(A)参照)。なお、該接着層bは感圧粘着層であり、板状小物を汚染することは殆どない。
【0039】
ここで、本発明の袋形成シールは、特許文献2・3に記載の如く、慶弔用品、催物粗品用品、等の包装容器さらにはそれらのフィルムパッケージ商品に礼状、名刺等の保持袋(ポケット)を形成するばかりでなく、各種紙製・プラスチック製書類用ファイル、さらには手帳等のメモ入れのための保持袋や、工場における製品コンテナの納品カードの挿入用袋を形成する場合にも適用できるものである。
【0040】
次に、上記袋形成シールの製造方法の一例について説明する。
【0041】
離型層a、接着層bおよび本体層cからなる積層原反(既製品を使用可能)31を繰り出しロール(図示せず)から繰り出し順送りを行ない、下記、(1)裏側刻設線形成(ハーフ抜き)工程、(2)ピース分断線形成工程、(3)表側刻設線形成(ハーフ抜き)工程、(4)折れ癖付け線付加工程、(5)不要部除去工程、および(6)裁断工程を経て製造する(図3参照)。
【0042】
(1)裏側刻設線形成工程:
裏側刻設線C1を形成する工程である。部分的に半円状の内側突出部35aを2回回転対称位置に備えた変形四角形刃35を備えた裏側刻設型37に対して上押し型39で積層原反31を押圧することにより、本体層c及び接着層bを残すように離型層aのみを切断する(図4A(1))。
【0043】
(2)ピース分断線形成工程:
ピース分断線C2を形成する工程である。第一下受け型41で積層原反31を支持しながら斜め切断刃43を備えた分断切断型45を下降させて、本体層c、接着層bおよび離型層aの三層を貫通切断する(図4(2))。
【0044】
ここで、実施形態の如く、裏側刻設線C1と表側刻設線C3との間ではピース分断線C2が離型層aを切断しない態様とするときは、裏側刻設線C1の四角形内で、前記斜め切断刃43に沿って離型層aの厚みに略等しい厚みのスペーサ44を配しておく。
【0045】
(3)表側刻設工程:
表側刻設線C3を形成する工程である。第二下受け型47で積層原反31を支持しながら、四角形刃49を備えた表側刻設型51を下降させて、本体層cおよび接着層bを、離型層aを残すようにして切断する(図4B(3))。
【0046】
(4)折れ癖付け線付加工程:
折れ癖付け線Lを付加形成する工程である。第三下受け型53で積層原反31を支持しながら、一対の癖付け刃55を備えた癖付け刃型57を下降させて一対の折れ癖付け線L、Lを付加する(図4(4))。
【0047】
なお、上記分断切断型45、表側刻設型51および癖付け刃型57は図例では分離表示してあるが、一体の連続型としてもよい。一回の型下降で三工程を同時可能となる。この場合は、癖付け刃型57の長さは、裏側刻設線C1の四角形の対角線長さの3/5〜4/5(さらには2/3前後)とすることが望ましい。癖付け刃型57を切断・刻設型45、51を同時に下降させるため癖付け刃型57が受ける抗力が小さくなり各型の加工安定性が阻害され難い。
【0048】
また、各刻設型37、51乃至分断切断型45さらには癖付け型57の配列順序は、上記のものが望ましいが、入れ替えも可能である。
【0049】
(5)不要部除去工程:
保持枠27の離型層aを残して表側不要部27aを巻き取りロール59で巻き取って除去する工程である。保持枠27の表側刻設線C3の四角形外側における離型層a上側の本体層cを接着層bとともに剥がして保持枠27を離型層aのみとする。この不要部除去工程により袋形成シールSの刻設不良の検査を兼ねることができる。
【0050】
(6)裁断工程
積層原反に並列して形成された袋形成ピース20対の間において、裁断機60で裁断して四角形の袋形成シールSを連続的に製造する。
【0051】
なお、本発明の袋形成シールは、上記実施形態に限られず、各請求項に記載された範囲内において各種態様に及ぶものである。
【0052】
例えば、図5は、上記実施形態において、ピース分断線C2を裏側刻設線C1の四角形の対角線に沿って形成したものである。そのため、先端部側の第二物品保持補助部30は裏側刻設線C1の四角形の対角線位置の両端部近傍位置で糊代部19を半円状に突出させて形成してある。
【0053】
他は、前記実施形態と同様であるため、同一図符号を付して説明を省略する。
【0054】
さらに、袋形成シールの製造方法は、前述の如く、ロール状の積層原反を繰り出して刻設等する方法に限られず、シート状の離型紙(離型層)上に接着層および本体層を順次形成し、それらをずらしながら刻設型で刻設等しても勿論製造できる。
【符号の説明】
【0055】
17 袋形成部
19 糊代部
20 袋形成ピース
27 保持枠
29 第一物品保持補助部
30 第二物品保持補助部
S 袋形成シール
a 離型層(剥離層)
b 接着層(粘着層)
c 本体層
C1 裏側刻設線
C1a 裏側刻設線の内側突出部
C2 ピース分断線
C3 表側刻設線
L 折れ癖付け線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
離型層(剥離層)、接着層(粘着層)および本体層からなる積層体であって、直角三角形の袋形成部と、該袋形成部の直角三角形の斜辺を除く周囲に形成される糊代部とからなる袋形成ピースを1個又は複数個備え、前記糊代部のみ離型層を剥がし可能とされている袋形成シールにおいて、
前記袋形成部の直角三角形の直角を挟む一辺側又は両辺側において、前記糊代部を前記袋形成部側へ1箇所又は複数個所で部分突出させて物品保持補助部が形成されていることを特徴とする袋形成シール。
【請求項2】
前記積層体が四角形であって、前記保持補助部が前記袋形成部の直角三角形の直角を挟み使用時に袋底側となる一辺側において、元部側及び/又は先端部側に形成されていることを特徴とする請求項1記載の袋形成シール。
【請求項3】
前記袋形成部の直角三角形の斜辺の内側に沿って表側から折れ癖付け線が付加されていることを特徴とする請求項1又は2記載の袋形成シール。
【請求項4】
離型層、接着層および本体層からなる四角形積層体であって、該四角形積層体の裏面側から前記離型層のみ切断された四角形の裏側刻設線が形成されるとともに、該裏側刻設線の外側に前記本体層および接着層のみ切断された四角形の表側刻設線が形成され、さらに、前記表側刻設線の四角形を平面斜め方向で貫通切断するピース分断線が形成されて一対の前記袋形成ピースを備え、
前記ピース分断線が、裏側刻設線の四角形における一方の対辺を延長させて構成される扁平化四角形の対角線とされていることを特徴とする請求項2又は3記載の袋形成シール。
【請求項5】
前記表側刻設線の四角形の外側が離型層のみで形成されている保持枠であるとともに、前記ピース分断線の両端部の表側刻設線と前記裏側刻設線との間の離型層が切断残しとされていることを特徴とする請求項4記載の袋形成シール。
【請求項6】
請求項4記載の袋形成シールを製造する方法であって、
積層原反を繰り出して、裏側刻設線形成工程、ピース分断線形成工程、表側刻設線形成工程及び巻き取りによる不要部除去工程を経て製造することを特徴とする袋形成シールの製造方法。
【請求項7】
請求項5記載の袋形成シールを製造する方法であって、
積層原反を繰り出して、裏側刻設線形成工程、ピース分断線形成工程、表側刻設線形成工程及び巻き取りによる不要部除去工程を経て製造するに際して、
前記ピース分断線形成工程において、前記裏側刻設線の四角形内で、ピース分断線用の斜め切断刃に沿って離型層の厚みに略等しい厚みのスペーサを配して行なうことを特徴とする袋形成シールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−116398(P2011−116398A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274194(P2009−274194)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(509102731)株式会社ユニバースパッケージ (3)
【Fターム(参考)】