説明

袋詰め包装機における袋放出補助装置

【課題】袋詰め包装機において、製品袋や不良袋(空袋)がグリッパーや冷却板に貼り付いた場合でも、当該袋を確実に放出(落下)させるための袋放出装置を提供する。
【解決手段】袋3がグリッパー2から放出される袋放出位置において、袋の移送経路を挟むように配置されたシュート21及び回転体23を備える。シュートは、袋3の一方の袋面に接触する取出位置と、移送経路上の袋との干渉を避ける退避位置の間を移動する。回転体は、袋の他方の袋面に接触する取出位置と、移送経路上の袋との干渉を避ける退避位置の間を移動し、袋面に接触して左回転する。シュートと回転体が取出位置において袋を両側から挟み、回転体が回転して袋に下向きの力を付加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋詰め包装機で袋詰めされ、袋口をシールされた製品袋、又は開口不良等のため袋詰めされなかった不良袋(空袋)を、機外に放出する場合に用いられる袋放出補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図8は一般的な間欠回転式袋詰め包装機の一例を示すもので、一方向(白抜き矢印の向き)に間欠回転するテーブル1の周囲に、複数のグリッパー対(一対のグリッパー)2,2が等間隔に配置され、テーブル1の間欠回転に伴い、グリッパー対2,2は円形の移送経路に沿って間欠的に移動し、グリッパー対2が一回転する間に、グリッパー対2,2への袋3の供給(給袋)、グリッパー対2,2に両側縁を挟持された袋3への被包装物の充填、袋3の袋口のシール等の種々の包装処理工程が実施される。なお、グリッパー対2,2の移送経路は袋3の移送経路でもある。
図8を参照して具体的に説明すると、停止位置Iは給袋工程位置であり、グリッパー対2,2に袋3を供給するコンベアマガジン式給袋装置4が配置され、供給された袋3はグリッパー対2,2により袋口付近の両側縁を挟持され、袋口を上向きにして吊り下げられる。
【0003】
停止位置IIは印字工程位置であり、グリッパー対2,2に挟持された袋3の袋面に日付等を印字する印字装置(印字器5のみ図示)が配置され、停止位置IIIは袋口の開口工程位置であり、互いに接離可能な一対の吸着部材(吸盤)6,6と一対の追従式開口ガイド7,7を有する開口装置(吸盤6,6と追従式開口ガイド7,7のみ図示)が配置され、停止位置IVは被包装物充填工程位置であり、昇降するホッパー8を有する充填装置(ホッパー8のみ図示)が配置されている。なお、追従式開口ガイド7,7は、停止位置IIIにおいて開口した袋口に挿入され、直ちに開いて袋口の開口状態を維持し、そのままテーブル1の回転(グリッパー対2,2及び袋3の移動)に伴って停止位置IVに移動し、停止位置IVにおいてホッパー8が袋口に挿入された後、上昇して袋口から抜け出し、直ちに停止位置IIIに復帰する。
【0004】
停止位置Vは第1ガス置換工程位置であり、昇降するガス吹込ノズル9を有する第1ガス置換装置(ガス吹込ノズル9のみ図示)が配置され、停止位置VIは第2ガス置換工程位置であり、昇降するガス吹込ノズル11を有する第2ガス置換装置(ガス吹込ノズル11のみ図示)が配置されている。停止位置VIではグリッパー対2,2の間隔が広がり、袋口を緊張させている。
停止位置VIIは第1シール工程位置であり、開閉する一対の第1熱板12,12を有する第1シール装置(第1熱板12,12のみ示す)が配置され、停止位置VIIIは第2シール工程位置であり、一対の第2熱板13,13を有する第2シール装置(第2熱板13,13のみ示す)が配置され、停止位置IXはシール部冷却及び製品袋放出工程位置であり、一対の冷却板14,14を有する冷却装置(冷却板14,14のみ示す)とシュート15が配置されている。
停止位置Xは不良袋放出工程位置であり、ここでは、不良袋(例えば開口不良等のため袋詰めされなかった空袋等)が放出される。
【0005】
停止位置IXでは、冷却板14,14及びグリッパー対2,2が開いて製品袋3Aの挟持が解かれ、製品袋3Aはその重さによってシュート15上に自然落下し、シュート15上をガイドされて図示しないベルトコンベア等の搬送装置上に送られ、該搬送装置により所定位置に向けて搬出される(特許文献1参照)。また、グリッパー対2,2が挟持した袋が不良袋の場合、グリッパー対2,2は停止位置Xで開き、不良袋は自重によって自然落下し、例えば下方に置かれた箱などの容器に直接又は図示しないシュート等を介して収容される。
【0006】
しかし、特に製品袋の重さが充填された被包装物を含めても比較的軽い場合や、開口不良等により空袋のまま放出する不良袋(開口不良検出信号に基づき、被包装物の充填及びシールが行われなかった袋)の場合は、次のような問題が生じる。
間欠回転式袋詰め包装機では、グリッパー対で袋の両側縁部を挟持しての移送中に、袋がグリッパーからずれたり外れたりしないように、一般にグリッパーの挟持力を強固に設定している。そのため、製品袋や上記不良袋を機外に放出する際、グリッパーを開いても、そのグリッパーの挟持面に袋の側縁部が貼り付いた状態となり、袋が放出されない(落下しない)という問題が生じる。あるいは、図8に示すように同じ停止位置でシール部の冷却工程と袋の放出工程が行われるような場合、袋のシール部を挟圧した冷却板の挟持面に該シール部が貼り付いた状態となり、袋が放出されない(落下しない)という問題が生じる。また、仮に自重でグリッパーの挟持面や冷却板の挟持面から剥がれ落ちたとしても、落下タイミングがずれたり、落下姿勢が乱れたりして、その後の処理に支障が出ることもある。
【0007】
一方、特許文献2に記載された排出装置は、真空チャンバー内で真空処理及びシール処理された製品袋を取り出すためのもので、製品袋が真空チャンバー内の熱板やチャックに付着して自然落下しなくなる事態を防ぐため、製品袋を吸盤で吸着して真空チャンバー内から取り出し、ベルトコンベア上に落下させている。
図8の間欠回転式袋詰め包装機において製品袋や不良袋(空袋)の放出を行うため、この排出装置をシール部冷却及び製品袋放出工程位置や不良袋放出工程位置に適用することが考えられるが、製品袋の袋面(吸盤が吸着する部位)は袋毎に不均一に膨らんでいたり、また空袋(不良袋)であっても袋毎に不均一に湾曲していることも多いため、吸着不良が生じる虞があり、上記問題点を安定的に解決できるとはいえない。
【0008】
特許文献3に記載された搬出装置は、製品袋放出工程位置において製品袋の上縁部を挟持爪でつかみ、搬出コンベア上の所定位置直上に水平移動し、落下させるもので、図8の間欠回転式袋詰め包装機において製品袋や不良袋(空袋)の放出を行うため、この搬出装置をシール部冷却及び製品袋放出工程位置や不良袋放出工程位置に適用することが考えられる。しかし、今度は製品袋や不良袋(空袋)が搬出装置の挟持爪の挟持面に貼り付く虞があり、この場合も上記問題点を確実に解決できるとはいえない。また、シール部冷却及び製品袋放出工程位置に適用すると、冷却板との干渉が生じる虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開平7−23721号公報
【特許文献2】実公平8−8968号公報
【特許文献3】特許第3984740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたもので、製品袋や不良袋が包装機のグリッパーや冷却板等に貼り付いた場合でも、当該袋を所定のタイミングで、かつ安定した姿勢で、確実に放出(落下)させることができる袋放出補助装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明(請求項1)に係る袋放出補助装置は、袋口付近の両側縁部を左右一対のグリッパーで挟持して袋を吊り下げ状に保持し、所定の移送経路に沿って間欠的に移送するとともに、移送の過程で袋口の開口、被包装物の充填、袋口のシール等の包装処理工程を行うようにした間欠移送式縦型袋詰め包装機に適用されるものであり、前記移送経路のうち袋が前記グリッパーから放出される停止位置付近において前記移送経路を挟むように配置されたシュート及び回転体を備え、前記シュートは、前記停止位置に停止した袋の一方の袋面に接触する取出位置と、前記移送経路上の袋との干渉を避ける退避位置の間を移動し、前記取出位置において前記停止位置で放出された袋の落下をガイドし、前記回転体は、前記停止位置に停止した袋の他方の袋面に接触する取出位置と、前記移送経路上の袋との干渉を避ける退避位置の間を移動し、袋面側で下向き回転となるように回転し、前記シュートと回転体が前記取出位置において前記停止位置に停止した袋を両側から挟み、前記回転体の回転が当該袋に下向きの力を付加することを特徴とする。
【0012】
上記袋放出補助装置の望ましい形態として、前記回転体は例えば羽根車状で、羽根に相当する部分が放射方向に延びるゴム板からなり、前記ゴム板が前記取出位置において前記停止位置に停止した袋の袋面に接触し(請求項2)、又は前記回転体は例えばローラ状で、少なくとも袋に接触する外周面がゴムで構成されている(請求項3)。
上記袋放出補助装置が適用される間欠移送式縦型袋詰め包装機として、例えば、間欠回転するテーブルの周囲に複数対のグリッパーが等間隔に配置され、前記テーブルの間欠回転に伴い前記グリッパーが円形の移送経路に沿って移動する袋詰め包装機が挙げられる(請求項4)。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る袋放出補助装置によれば、製品袋の放出工程位置又は不良袋の放出工程位置において、袋を挟持するグリッパーや冷却板等が開いたとき、仮に製品袋や不良袋がグリッパーや冷却板に貼り付いたとしても、当該袋を所定のタイミングで、かつ安定した姿勢で、確実に放出(落下)させることができる。
また、本発明に係る袋放出補助装置は、装置の構造としては、特許文献1に記載された排出装置(シュート)を基本とし、これに回転体及びその駆動機構(回転と移動のための機構)を付加しただけであるので、小型かつ簡単な構造で仕上げることができ、清掃性やメンテナンス性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る袋放出補助装置の側面図である。
【図2】本発明に係る袋放出補助装置の正面図である。
【図3】図1のA−A矢視図である。
【図4】本発明に係る袋放出補助装置の動作説明図である。
【図5】本発明に係る袋放出補助装置の動作説明図である。
【図6】本発明に係る袋放出補助装置の動作説明図である。
【図7】本発明に係る別の袋放出補助装置の動作説明図である。
【図8】本発明に係るに係る袋放出補助装置を適用可能な間欠回転式袋詰め包装機の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、図1〜図7を参照し、本発明に係る袋放出補助装置(図8に示す間欠回転式袋詰め包装機のシール部冷却及び製品袋放出工程位置にシュート15の代わりに設置されたものとする)について具体的に説明する。
図1〜図3に示すように、この袋放出補助装置は、シュート21とその移動機構22、及び回転体(羽根車)23とその回転機構24、移動機構25からなる。シュート21の下方に製品袋3A搬出用の間欠駆動式ベルトコンベア26が設置されている。
【0016】
シュート21は、間欠回転式袋詰め包装機のシール部冷却及び製品袋放出工程位置において、その滑走面を袋3の移送経路の外径方向に向け、前記位置に停止した袋3の背面側(前記移送経路の内側)に配置され、略鉛直状の上部21aと湾曲した下部21bからなる。
移動機構22は、間欠回転式袋詰め包装機の機台上面に設置されたスタンド27、スタンド27に固定されたエアシリンダ28、エアシリンダ28のロッド部29の先端に固定されたプレート部30、プレート部30に固定されたブラケット31、ブラケット31に固定された水平軸32、及び水平軸32に固定されたシュート取り付けブロック33からなる。
シュート21は、エアシリンダ28が作動することにより前記移送経路に垂直な面に沿って水平面内で移動(進退)する。前進して取出位置に達し、袋3の背面側袋面に接触し、後退して退避位置(図1に示す位置)に達し、前記移送経路に沿って移送されてきた袋3との干渉を避ける。
【0017】
回転体(羽根車)23は、前記移送経路の前記シール部冷却及び製品袋放出工程位置における接線方向に延びる回転軸34に固定された軸部35(羽根車の車に相当する部位)と、軸部35の周囲に等間隔に設けられた多数の長方形のゴム板36からなり、各ゴム板36は、軸部35から放射方向に延び、その外周端は回転体23の軸心を中心とする仮想円筒の周上に位置する。
回転機構24は、間欠回転式袋詰め包装機の機台上面に設置された門型フレーム37、門型フレーム37の脚部37aに設置されたモータ38、門型フレーム37の天板37b上面に固定された支持ブロック39に回動自在に支持された揺動支点軸41、揺動支点軸41に固定された揺動アーム42に回転自在に支持された前記回転軸34、モータ38の出力軸に固定されたプーリ43、揺動支点軸41に回転自在に支持された2本掛けプーリ44、回転軸34に固定されたプーリ45、プーリ43とプーリ44の間に掛け渡されたベルト46、及びプーリ44とプーリ45の間に掛け渡されたベルト47からなる。
【0018】
移動機構25は、門型フレーム37の天板37b下面に固定されたブラケット48と、ブラケット48に支持軸49を介して回転自在に支持されたエアシリンダ51、エアシリンダ51のロッド部先端に固定した連結部材52、一端が連結部材52に回転自在に軸支され他端が前記揺動支点軸41に固定された駆動レバー53のほか、前記揺動支点軸41、揺動アーム42、及び回転軸34等からなる。
回転体23は回転軸34に2個、袋幅より狭い幅のものが所定間隔を開けて固定され、前記エアシリンダ51が作動すると、駆動レバー53、揺動支点軸41、揺動アーム42及び回転軸34を介し、揺動支点軸41を中心として前記移送経路に垂直な面に沿って前後に揺動する。より具体的には、前進して取出位置に達し、袋3の表面側袋面に接触し、後退して退避位置(図1に示す位置)に達し、前記移送経路に沿って移送されてきた袋3との干渉を避ける。また、回転体23は、モータ38が作動することにより、袋3に面する側の周の移動方向が下向きになる方向に回転する。
【0019】
続いて、図4〜図6を参照して、上記袋放出補助装置の動作を中心に、シール部冷却及び製品袋放出工程位置における冷却及び放出工程の一例を順に説明する。
(1)図4(a)は、被包装物が充填されかつ上縁のシール部がシールされた袋3が、グリッパー対2,2に挟持されてシール部冷却及び製品袋放出工程位置に移送され、該位置に停止したときの状態を示す。この時点で冷却板14,14は開いており、シュート21及び回転体23は退避位置にあり、回転体23は停止している。
(2)図4(b)に示すように、冷却板14,14が閉じて袋3のシール部を挟持する。この段階で、シュート21及び回転体23は退避位置に停止したままである。
【0020】
(3)図5(a)に示すように、エアシリンダ28が作動してシュート21が前進し、取出位置に達して上部21aが袋3の背面側袋面に当接し、かつエアシリンダ51が作動して回転体23が前進し、取出位置に達して羽根部(ゴム板36)が袋3の表面側袋面に当接する。このとき袋3は、シュート21と回転体23により両側から挟まれた形となっている。続いてグリッパー対2,2が開き、袋3の両側縁を解放する。図5(a)はこのときの状態を示す。
(4)図5(b)に示すように、冷却板14,14が開き、袋3のシール部を解放する。同時にモータ38を作動して回転体23が矢印方向(袋3に面する側の移動方向が下向きになる方向)に回転する。袋3(包装処理工程が終わっているから製品袋3Aといってよい)をシュート21と回転体23の間に挟み、その状態で回転体23が回転するので、回転体23のゴム板36と製品袋3Aの袋面との間に働く摩擦力により、製品袋3Aには下向きの力(下に掻き出すような力)が付加される。
【0021】
(5)回転体23の掻き出し作用により、図6(a)に示すように、製品袋3Aの両側縁部及びシール部はグリッパー対2,2及び冷却板14,14の挟持面から強制的に引き剥がされて(仮に貼り付いている場合でも)、下方に放出され、シュート21に案内され搬出コンベア26に向けて落下する。
(6)製品袋3Aが搬送コンベア26上に乗り移った後該搬送コンベア26が作動し、製品袋3Aを搬送する。なお、搬送コンベア26は、製品袋3Aが乗り移る前に作動をいったん停止していたものである。一方、回転体23の回転が停止し、図6(b)に示すように、シュート21と回転体23が退避位置に後退する。
【0022】
なお、上記(1)〜(6)に説明した袋放出補助装置(シュート21、回転体23)、グリッパー対2,2及び冷却板14,14の作動タイミングは一例にすぎない。例えば、上記の例では、冷却板14,14が袋3のシール部を挟持した後、シュート21と回転体23を取出位置に移動させ、続いてグリッパー対2,2を開いたが、冷却板14,14が袋3のシール部を挟持すると同時に、又はグリッパー対2,2が開いた直後に、シュート21と回転体23を取出位置に移動させることもできる。あるいは、上記の例では、冷却板14,14が開くと同時に回転体23を回転させているが、冷却板14,14が開く直前に回転体23の回転を開始することもでき、また、取出位置に達する前に回転を開始しておくこともできる。さらに、その他の作動タイミングの設定も本発明の目的の範囲内で任意になし得る。
また、搬送コンベア26は間欠駆動としたが、連続駆動でもよい。ただし、連続駆動の場合、製品袋3Aがシュート21から搬送コンベア26上に乗り移るとき、袋の姿勢が乱れたり、乗り移りのタイミングがずれ搬送コンベア26上で搬出ピッチが乱れる可能性があるので、上記のような間欠駆動式が望ましい。
【0023】
図7は別の袋放出補助装置を示すもので、回転体23がゴムローラ(回転軸34に円筒形のゴムローラが嵌められたもの)からなる点で、図1〜6に示す回転体23と異なり、他の点で同じである。この回転体23は、製品袋3の袋面に接触する部位の全周がゴムからなるため、回転したとき接触する袋面との間に高い摩擦力が生じ、より確実な下向きの掻き出し作用が得られる。
【0024】
なお、本発明に係る袋放出補助装置は、上記の例に限られず、例えば下記のような種々の改変が可能である。
・シュート21は、上記の例では退避位置と取出位置の間を水平移動したが、特許文献1のような揺動式や昇降式であってもよい。
・回転体23は、上記の例では退避位置と取出位置の間を揺動移動したが、シュート21のような水平移動式など、他の移動経路を辿るものであってもよい。
・回転体23は、上記の例では袋3の袋幅より狭い幅のものを2個、袋幅方向に所定間隔を開けて設置したが、これは3個以上でも、袋幅中心位置に1個だけ設置してもよい。あるいは、袋3の袋幅と同等又はより広幅(例えば包装機が対応し得る最大袋幅レベル)のものを設置してもよい。
【0025】
・上記袋放出補助装置は、上記の例では図8に示す間欠回転式袋詰め包装機のシール部冷却及び製品袋放出工程位置に設置したが、不良袋放出工程位置にも設置することができる。また、図8に示すような、グリッパー対及び袋が円形の移送経路を移動する間欠回転式袋詰め包装機に限らず、レーストラック形の移送経路あるいは直線的な移送経路を有する包装機なども含め、間欠移送式縦型袋詰め包装機一般について、その製品袋放出工程位置又は/及び不良袋放出工程位置に適用できる。なお、縦型とは、グリッパーに挟持された袋が袋口を上に向けた状態で各種包装処理を受けるタイプを意味する。
【符号の説明】
【0026】
2 グリッパー
3 袋
3A 製品袋
14 冷却板
21 シュート
23 回転体
28 エアシリンダ
36 ゴム板
38 モータ
42 揺動アーム
51 エアシリンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋口付近の両側縁部を左右一対のグリッパーで挟持して袋を吊り下げ状に保持し、所定の移送経路に沿って間欠的に移送するとともに、移送の過程で袋口の開口、被包装物の充填、袋口のシール等の包装処理工程を行うようにした間欠移送式縦型袋詰め包装機に適用される袋放出補助装置であり、前記移送経路のうち袋が前記グリッパーから放出される停止位置付近において前記移送経路を挟むように配置されたシュート及び回転体を備え、前記シュートは、前記停止位置に停止した袋の一方の袋面に接触する取出位置と、前記移送経路上の袋との干渉を避ける退避位置の間を移動し、前記取出位置において前記停止位置で放出された袋の落下をガイドし、前記回転体は、前記停止位置に停止した袋の他方の袋面に接触する取出位置と、前記移送経路上の袋との干渉を避ける退避位置の間を移動し、袋面側で下向き回転となるように回転し、前記シュートと回転体が前記取出位置において前記停止位置に停止した袋を両側から挟み、前記回転体の回転が当該袋に下向きの力を付加することを特徴とする袋放出補助装置。
【請求項2】
前記回転体が羽根車状で、羽根に相当する部分が放射方向に延びるゴム板からなり、前記ゴム板が前記取出位置において前記停止位置に停止した袋の袋面に接触することを特徴とする請求項1に記載された袋放出補助装置。
【請求項3】
前記回転体がローラ状で、少なくとも袋に接触する外周面がゴムで構成されていることを特徴とする請求項1に記載された袋放出補助装置。
【請求項4】
前記間欠移送式縦型袋詰め包装機が、間欠回転するテーブルの周囲に複数対のグリッパーが等間隔に配置され、前記テーブルの間欠回転に伴い前記グリッパーが円形の移送経路に沿って移動するロータリー型袋詰め包装機であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された袋放出補助装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−73777(P2011−73777A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230062(P2009−230062)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】