説明

被加工物に孔を形成するためのオービタル機械加工装置及び径方向オフセット機構

【課題】被加工物(14)孔及び/又は溝を形成するために型板(12)に携帯型切削機械を一時的に固定する装置を提供する。
【解決手段】型板(12)の開口部(16)の内径に対応する外径を有する管状のハブ(30)を備える案内スリーブ(20)と、案内スリーブ(20)を中に挿入する際に開口部(16)内の対応する溝(18)と適合し、型板(12)に対する案内スリーブ(20)を部分的に回転したときに型板(12)の内面に係止するように構成され且つ設置される径方向に延びた突部(24)を有するハブ(30)の前端と、切削機械(10)の鼻部(38)にはめ込まれる管状のアダプタソケット(34)に連結されるハブ(30)の後部端と、アダプタソケット(34)に取り付けられて該アダプタソケット(34)に対して軸方向に移動すると共に、型板(12)の外面との係合のための前端面を有するテンションユニット(40,42,46)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工物の所定の位置に孔及び/又は溝を形成するために、型板に穿孔機械又はフライス切削機械を良好に一時固定するための装置に関する。本発明の装置は、特に、しかし排他的ではなく、型板に一時的に携帯型オービタル穿孔機械を固定させるのに適しており、型板に予め形成された開口部によって定められた位置に孔を形成する被加工物に対して取り付けられる。
【背景技術】
【0002】
国際公開第94/17944号及び国際公開第01/15870号は、被加工物に孔を形成するための、型板に携帯型手工具装置を固定する装置の従来形態を開示している。これらの装置はスリーブを備え、ねじ継手によって型板の開口部に取り付けられる。従って、これは、型板に形成されるねじ穴と、別個のねじとが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第94/17944号パンフレット
【特許文献2】国際公開第01/15870号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、型板の開口部に手工具装置を一時的に固定する際のねじ継手の必要性を排除し、型板への手工具装置の取り付けを容易且つ改良する固定装置を提供することである。
【0005】
このために、型板に対して携帯型切削機械を一時的に固定して被加工物に孔及び/又は溝を形成する本発明の装置は、型板の開口部の内径に対応する外径を有する管状ハブを備える案内スリーブと、案内スリーブを中に挿入する際に開口部の対応する溝と適合すると共に、型板に対して案内スリーブを部分的に回転したときに型板の内面と係止するように構成され且つ設置される径方向に延びた突部を有するハブの前端と、切削機械の鼻部に取り付けられた管状のアダプタソケットに連結されるハブの後端と、アダプタソケットに取り付けられて当該アダプタソケットに対して軸方向に移動すると共に、型板の外面と係合する前端面を有するテンションユニットと、を備える。
【0006】
本発明の更なる特徴及び詳細は請求項で明らかであり、添付図面を参照して以下の詳細な説明で開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、切削工具によって、被加工物に孔及び/又は溝を形成するためのオービタル機械加工装置であって、
前記孔の機械加工中に、前記切削工具(50)を長手方向の中心軸線に対して回転するように構成された第1の作動装置(52)と、
前記切削工具の中心軸線と実質的に平行な軸送り方向に前記切削工具(50)を動かすように構成された、前記第1の作動装置(52)と同時に使用可能な第2の作動装置(60)と、
主軸に対して前記切削工具(50)を回転するように構成され、前記主軸が実質的に前記切削工具の前記中心軸線と平行であり且つ機械加工される前記孔の長手方向の中心軸線と同軸であり、前記第1の差動装置(52)及び第2の作動装置(60)と同時に使用可能な第3の作動装置(58)と、
前記切削工具の前記中心軸線の前記主軸から径方向に離れた距離を制御するように構成される径方向オフセット機構であって、
前記径方向オフセット機構が、
円筒形の偏心孔を有する内筒体(62)を備え、該偏心孔が前記内筒体(62)の長手方向軸線と平行且つ径方向にオフセットされた長手方向の中心軸線を有し、また前記偏心孔が前記切削工具(50)を操作するように構成されたスピンドルユニット(54)を径方向に且つ回転可能に支持し、
円筒形の偏心孔を有する外筒体(64)を備え、該偏心孔が、前記外筒体の長手方向軸線と平行且つ径方向にオフセットされた長手方向軸線を有し、前記内筒体(62)が前記外筒体(64)の前記偏心孔に径方向に支持され、内部で回転可能であって、前記切削工具(50)の前記中心軸線の前記主軸からの径方向距離を調整し、
更に、望ましい偏心を設定した後、前記外筒体(64)と前記内筒体(62)とを共にロックするためのロッキング機構を備えるオービタル機械加工装置において、
前記ロッキング機構が、前記外筒体(64)及び前記内筒体(62)の前端部近傍に、相互に一致するテーパが設けられた表面(72)と表面(74)とを備え、
前記表面(72)と前記表面(74)とを共に締め付けるために前記外筒体(64)及び前記内筒体(62)の何れか一つの後端部に作用し、前記内筒体(62)及び前記外筒体(64)の相互回転位置を固定する固定ナット(70)と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、オービタル切削機械の切削工具の中心軸線の主軸から径方向に離れた距離を制御するために構成される径方向オフセット機構であって、
円筒形の偏心孔を有する内筒体(62)を備え、該偏心孔が、前記内筒体(62)の長手方向軸線と平行で且つ径方向にオフセットされた長手方向の中心軸線を有し、また前記偏心孔が、前記切削工具(50)を操作するように構成されたスピンドルユニット(54)を径方向に且つ回転可能に支持し、
円筒形の偏心孔を有する外筒体(64)を備え、該偏心孔が、前記外筒体の長手方向軸線と平行且つ径方向にオフセットされた長手方向軸線を有し、前記内筒体(62)が前記外筒体(64)の前記偏心孔に径方向に支持され、内部で回転可能であって、前記切削工具(50)の前記中心軸線の前記主軸からの径方向距離を調整し、
更に、望ましい偏心をセットした後で、前記外筒体(64)及び前記内筒体(62)を共にロックするためのロッキング機構を備えるオフセット機構において、
前記ロッキング機構が、前記外筒体(64)及び内筒体(62)の前端部近傍に、相互に一致するテーパが設けられた表面(72)と表面(74)とを備え、
前記表面(72)と前記表面(74)とを締め付けるために前記外筒体(64)及び内筒体(62)の何れか一つの後端部に作用し、前記内筒体(62)及び外筒体(64)の前記相互の回転する位置を固定させる固定ナット(70)と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
型板の開口部に手工具装置を一時的に固定する際のねじ継手の必要性を排除し、型板への手工具装置の取り付けを容易且つ改良する固定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】被加工物に孔を形成するために型板に取り付けられる携帯型手工具装置の長手方向の断面図である。
【図2】本発明の固定装置の案内スリーブを受けるために2種類の開口を有する型板の後部平面図である。
【図3】図2の3-3線に沿った型板の横断面である。
【図4】本発明の固定装置の長手方向横断面図である。
【図5】固定装置の案内スリーブの斜視図である。
【図6】型板に取り付けられる手工具装置の斜視図である。
【図7】型板に取り付けられる手工具装置の斜視図である。
【図8】曲線状の型板に取り付けられる本発明の固定装置の側面図である。
【図9】曲線状の型板に取り付けられる本発明の固定装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、被加工物14に孔又は溝をオービタル穿孔するための、携帯型手工具機械10を示す。本発明の固定装置5は、被加工物の孔が形成される箇所に配置される開口部16を有する型板12に、機械10を一時的に固定するために使用される。なお、本明細書において、「オービタル(orbital)」とは、中心から偏心した回転、また、「オフセット(offset)」とは、中心から離れていることをいう。
【0012】
図2の左側に示すように、型板12の開口部16の各々は、穿孔機械10の前端に取り付けられる固定装置5の案内スリーブ20(図4)を受けるために、開口部の周囲に、少なくとも1つ、しかし、好ましくは複数の(例えば4個の)放射状に切り込まれた溝又は切欠き18が設けられた円形構造を有する。溝22(図3)が被加工物に面する型板の後部で開口部16と隣接し、被加工物の表面と係合することなく、案内スリーブ20の対応する輪郭が描かれた突起又は突部24(図4及び図5)を受けるようになっている。あるいは、図2及び図3の右側に示すように、型板12の輪郭が描かれた開口部の各々を、型板にねじによって固定される着脱可能な差込み工具26に対して形成してもよい。型板12は、何か適当な金属、プラスチック又は合成材料で製造され、平らであるか又は一つ以上の方向で曲線状にすることができる。
【0013】
図1、図4及び図5に示すように、固定装置5の案内スリーブ20は、開口部16の内径に正確に対応した外径を有する管状のハブ30を備える。ハブ30の前端には、切欠き18に一致するように構成されて配置される4つの突起又は突部24が設けられ、ハブ30の後端には基板32が設けられている。また、その基板32には、アダプタ又は固定ソケット34がねじ36によって取り付けられ、その固定ソケット34は穿孔機械10の鼻部38に取り付けられている。3つの回転翼部42を有するテンションリング40がソケット34の外周に通され、そのテンションリング40は圧力板46と係合し、当該圧力板46は型板12の外面に静止するように構成され、軸受48によってテンションリング40に対して軸方向に且つ回転可能に支えられる。曲線状の外面を有する型板、例えば球状に湾曲した表面の場合、圧力板46は、型板の表面の傾斜角に自動的に調節されるようにボールジョイントによって個別に連接された3以上の圧力部材(図示せず)を備えることができる。
【0014】
図6は、本発明の固定装置5が取り付けられる携帯型オービタル穿孔機械10の斜視図であり、図7は型板12に取り付けられた機械10を示す。被加工物に正確な孔を形成するために、型板12に機械10を(又は固定装置5を単独で)取り付ける場合、固定装置5の案内スリーブ20は、開口部16を通して軸方向に挿入されて45度回転され、突部24が型板12の後側に係止する。型板12に機械10を安定して正確に固定するために、テンションリング40が翼部42を用いて回転される。その結果、ソケット34が軸方向に移動(後方に)し、案内スリーブ20の突部24によって、型板12が、該型板12の他側の圧力板46に対して軸方向に固定される。あるいは、軸方向の固定を達成するために、翼部を使用する代わりに、気圧アセンブリを使用することもできる。
【0015】
図8及び図9は更なる図であり、それぞれ側面図と平面図とを示し、湾曲した型板12が、固定装置5によって穿孔機械(図示せず)を型板12の表面に対して垂直に固定するための複数の開口部16を有している。
【0016】
図1は、更に、オービタル穿孔機械10の切削工具50の、長手方向中心軸線が径方向にオフセットする距離を調整する機構の配置を開示する。機械10は、先端に工具50を保持するスピンドルユニット54を、歯車機構56を介して該スピンドルユニット54自身の中心軸線を中心として回転させるためのスピンドルモータ52と、径方向オフセット調整機構(後に述べる)と、スピンドル(形成される孔の中心軸線に対応する)を中心として切削工具50をオービタル運動させるための偏心回転機構58と、軸送り機構60(図6及び図7)と、備える。
【0017】
径方向オフセット機構は、スピンドルユニット54を内部に回転可能に支持する中空の内筒体62を備える。スピンドルユニット54は、内筒体62内の円筒状の偏心孔内に回転可能に支持される。内筒体62の偏心孔は、その内筒体62の長手方向の中心軸線と平行であるが、そこから所定距離オフセットする長手方向の中心軸線を有する。偏心する内筒体62は、次に、第2の中空の外筒体64の軸方向に延びる偏心孔内に回転可能に支持される。外筒体64の偏心孔は、内筒体62の中心軸線(主軸)と平行であるが、そこから所定距離径方向にオフセットする長手方向の中心軸線を有する。好ましくは、内筒体62及び外筒体64の偏心孔は、同じ偏心を有し、即ち、内筒体62及び外筒体64の偏心孔の中心軸線は、内筒体62及び外筒体64の各中心軸線から径方向に同じ距離オフセットされる。外筒体64の偏心孔内で、内筒体62を回転させることによって、あるいは、内筒体62と外筒体64との相互の相対的な回転によって、内筒体62の偏心孔の中心軸線を、即ちスピンドルユニット54と切削工具50の中心軸線を、外筒体64の中心軸線と一致するように配置することが可能である。このゼロの径方向にオフセットされた位置から離れた内筒体62と外筒体64の180度の相互の相対的な回転を実行することによって、切断工具軸線の最大オフセットが得られる。
【0018】
内筒体62と外筒体64の相互の回転位置を調整し、それによってスピンドルユニット54の軸線の径方向オフセットを調整するために、調整ユニットが内筒62の後端部に、塵と切粉が発生する工具作業領域から遠く離れて位置するように提供され、それは、調整ユニットの機能に影響を及ぼし、機構への容易な利用が可能となる。
【0019】
例えば、調整ユニットは、ブロック66内に回転可能に支持され且つ内筒体62に取り付けられるウォームホイール(図示せず)と係合可能なウォームねじ(図示せず)を含むウォーム歯車機構の形を有してもよい。即ち工具50自体の直径を超える直径値であって且つ形成される孔の最終的直径を発生させる直径値である工具50の偏心を示すスケール68が、ブロック66に隣接してその後方に位置する。
【0020】
穿孔機械10は、その望ましい偏心をセットした後に内筒体62と外筒体64とを共にロックするための改良された機構を更に含む。ロッキング機構は、ブロック66と係合する軸方向に移動可能なナット70を備え、内筒体62の前部のテーパが設けられた表面72が、外筒体64の前部の、該表面72と一致するテーパが設けられた表面74に対して固定される。このように、内筒体62及び外筒体64の安定した相互のロッキングを工具50から近い位置で得ることができる。
【0021】
図6及び図7に最もよく示すように、軸送り機構60は、穿孔機械10の外部ハウジング80の反対側に、一対の伸縮式線形案内部材76,78を備えてもよい。また、穿孔機械10を、ハンドル82と案内部材76,78、又は気圧駆動アセンブリ(図示せず)によって軸方向に移動してもよい。
【0022】
ベルト伝動86を通して外筒体64を回転させるモータ84によって、工具50のオービタル運動が実行される。作用塵と切粉を除去するための出口管88は、真空源に接続可能である。
【0023】
また、被加工物(14)に孔及び/又は溝を形成するために、型板(12)に携帯型切削機械(10)を一時的に固定する装置であって、前記型板(12)の開口部(16)の内径に対応する外径を有する管状のハブ(30)を備える案内スリーブ(20)を備え、前記ハブ(30)の前端に、前記案内スリーブ(20)を中に挿入する際に前記開口部(16)の対応する溝(18)と適合し、前記型板(12)に対して前記案内スリーブ(20)を部分的に回転したときに前記型板(12)の内面に係止するように構成され且つ配置される放射状に延びた突部(24)を有し、前記ハブ(30)の後端に、前記切削機械(10)の鼻部(38)に取り付けられた管状のアダプタソケット(34)が連結され、前記アダプタソケット(34)に取り付けられて該アダプタソケット(34)に対して軸方向に移動すると共に、前記型板(12)の外面と係合する前端面を有するテンションユニット(40,42,46,48)を備える。
【0024】
また、前記テンションユニットが、ねじ切り結合によって前記アダプタソケット(34)に軸方向に移動可能に取り付けられるテンションリング(40)と、前記型板(12)の外面に対して当接するように構成され且つ中間軸受(48)によって前記テンションリング(40)に対して回転可能に且つ軸方向に支持される圧力板(46)と、を備え、その結果、前記圧力板(46)が回転不能に前記型板の外面と係合し、この状態で、前記テンションリング(40)が前記アダプタソケット(34)及び前記圧力板(46)に対して回転可能である。
【0025】
また、前記ハブ(30)の後端に基板(32)を設け、前記案内スリーブ(20)の前記ハブ(30)が、前記基板(32)とねじ継手(36)によって前記アダプタソケット(34)に着脱可能に連結される。
【0026】
また、前記テンションリング(40)が、前記アダプタソケット(34)に対して該テンションリング(40)を回転するための翼部(42)を備えている。
【0027】
また、前記圧力板(46)には、ボールジョイントによって個別に揺動可能に設けられた少なくとも3つの圧力部材を備え、前記型板の前記外面の傾斜に対して自動的に調節可能である。
【符号の説明】
【0028】
10 切削機械
12 型板
14 被加工物
16 開口部
18 溝
20 案内スリーブ
30 ハブ
34 アダプタソケット
38 鼻部
40,42,46 テンションユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
切削工具によって、被加工物に孔及び/又は溝を形成するためのオービタル機械加工装置であって、
前記孔の機械加工中に、前記切削工具(50)を長手方向の中心軸線に対して回転するように構成された第1の作動装置(52)と、
前記切削工具の中心軸線と実質的に平行な軸送り方向に前記切削工具(50)を動かすように構成された、前記第1の作動装置(52)と同時に使用可能な第2の作動装置(60)と、
主軸に対して前記切削工具(50)を回転するように構成され、前記主軸が実質的に前記切削工具の前記中心軸線と平行であり且つ機械加工される前記孔の長手方向の中心軸線と同軸であり、前記第1の差動装置(52)及び第2の作動装置(60)と同時に使用可能な第3の作動装置(58)と、
前記切削工具の前記中心軸線の前記主軸から径方向に離れた距離を制御するように構成される径方向オフセット機構であって、
前記径方向オフセット機構が、
円筒形の偏心孔を有する内筒体(62)を備え、該偏心孔が前記内筒体(62)の長手方向軸線と平行且つ径方向にオフセットされた長手方向の中心軸線を有し、また前記偏心孔が前記切削工具(50)を操作するように構成されたスピンドルユニット(54)を径方向に且つ回転可能に支持し、
円筒形の偏心孔を有する外筒体(64)を備え、該偏心孔が、前記外筒体の長手方向軸線と平行且つ径方向にオフセットされた長手方向軸線を有し、前記内筒体(62)が前記外筒体(64)の前記偏心孔に径方向に支持され、内部で回転可能であって、前記切削工具(50)の前記中心軸線の前記主軸からの径方向距離を調整し、
更に、望ましい偏心を設定した後、前記外筒体(64)と前記内筒体(62)とを共にロックするためのロッキング機構を備えるオービタル機械加工装置において、
前記ロッキング機構が、前記外筒体(64)及び前記内筒体(62)の前端部近傍に、相互に一致するテーパが設けられた表面(72)と表面(74)とを備え、
前記表面(72)と前記表面(74)とを共に締め付けるために前記外筒体(64)及び前記内筒体(62)の何れか一つの後端部に作用し、前記内筒体(62)及び前記外筒体(64)の相互回転位置を固定する固定ナット(70)と、を備えることを特徴とするオービタル機械加工装置。
【請求項2】
オービタル切削機械の切削工具の中心軸線の主軸から径方向に離れた距離を制御するために構成される径方向オフセット機構であって、
円筒形の偏心孔を有する内筒体(62)を備え、該偏心孔が、前記内筒体(62)の長手方向軸線と平行で且つ径方向にオフセットされた長手方向の中心軸線を有し、また前記偏心孔が、前記切削工具(50)を操作するように構成されたスピンドルユニット(54)を径方向に且つ回転可能に支持し、
円筒形の偏心孔を有する外筒体(64)を備え、該偏心孔が、前記外筒体の長手方向軸線と平行且つ径方向にオフセットされた長手方向軸線を有し、前記内筒体(62)が前記外筒体(64)の前記偏心孔に径方向に支持され、内部で回転可能であって、前記切削工具(50)の前記中心軸線の前記主軸からの径方向距離を調整し、
更に、望ましい偏心をセットした後で、前記外筒体(64)及び前記内筒体(62)を共にロックするためのロッキング機構を備えるオフセット機構において、
前記ロッキング機構が、前記外筒体(64)及び内筒体(62)の前端部近傍に、相互に一致するテーパが設けられた表面(72)と表面(74)とを備え、
前記表面(72)と前記表面(74)とを締め付けるために前記外筒体(64)及び内筒体(62)の何れか一つの後端部に作用し、前記内筒体(62)及び外筒体(64)の前記相互の回転する位置を固定させる固定ナット(70)と、を備えることを特徴とする径方向オフセット機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−233850(P2009−233850A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169524(P2009−169524)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【分割の表示】特願2004−535342(P2004−535342)の分割
【原出願日】平成15年9月16日(2003.9.16)
【出願人】(503457356)ノバトール アーベー (5)
【Fターム(参考)】