装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドル製造方法
本発明は、キャンドル製造方法、及び、該製造方法により製造されたキャンドル、並びにこの製造で使用する装置に関する。本発明は、線状、アーチ状、分岐型等の、独立して挿入した芯を有する、単純形状から、装飾的立体物までの幅広い範囲のキャンドルを、ワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型から製造するための新規な方法に関し、かつ、特に、上記キャンドル製造方法で使用する、半仕上げ製品としての装飾ワックススラブを製造するための新規な装置に関する。また、本発明は、前記装置及び前記方法を使用して製造したキャンドルに関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャンドル製造方法及び、該方法により製造されたキャンドル、並びに製造に使用する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
キャンドルは、実に様々な方法で製造することが可能であり、現代のテクノロジーを採用したものから、旧式の職人芸を利用したものまで様々である。最近では、キャンドル引出し装置を使用して、また、パウダーブロックやパラフィンブロックをプレス加工してキャンドルを製造することが殆どである。この他に、中心に芯が固定された型の中に蜜ろうを注ぐ方法もある。更に、今日においても旧式の方法が使われている。即ち、キャンドルディッピングといって、液状の蜜ろうの中に、芯を垂直方向に繰り返し浸す方法である。
【0003】
これらの方法は全て、ワックスの塊の中に芯を、軸方向に挿入する原理に基づいている。例えば、芯を鋳型内で垂直方向に固定しながら、芯をワックスの塊から引き出したり、或いは、芯をプレスシリンダの中央に設ける。
ワックスの各種の特性は、それがパラフィン、ステアリン、又はその組み合わせ、また、これら自体と、芯と炎に関する相互作用の両方に基づいたものであろうと、現在公知の方法で、到底これら特性を全て試してきたわけではない。
【0004】
ハイコントラストに着色した複数の層、又は横長のパラフィン要素を焼き入れした後、これを最終切断段階にかけて形をつくる、キャンドルの方法が知られている。
【特許文献1】EP 0719855 B1
【0005】
また、下記文献には、キャンドルの製造方法が開示されている。この製造方法は、ハンドクラフトにおける鋳造に基づいている。
【特許文献2】GB 2300647
【0006】
現在公知であり、使用されている製造方法は、多大なる努力無くして、機能性要素を有するキャンドルを提供することが不可能であるという問題があった。機能性要素とは、キャンドルの燃焼作用に影響を与えるキャンドル構成を意味するものであり、この製造工程段階で組み込んだ機能性要素により、目的に応じて燃焼状態に影響を与えている。
【0007】
更に、現在のところ公知となっているキャンドル製造方法や、該方法を使用するための装置は、キャンドルの装飾に関して、また、垂直方向に離して製造した複数の層の中に、異なる色の、共に溶融した可燃体を組み合わせることに関して、また、完成後のキャンドルに装飾を施すことに関して、限界があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この従来技術からスタートして、本発明は、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドルを製造することが可能な、新規なキャンドル製造方法及び、装飾性要素及び機能性要素からなるキャンドル、並びに、このキャンドルを製造する際に必要となる装置を提供することを目的とする。
【0009】
この目的は、独立クレームにより達成することが出来る。
【0010】
本発明においては、装飾性要素とは、各種のデザインから、装飾的、立体的、組み合わせ的なあらゆる可能性を含むアレンジを意味するものである。更に、装飾性要素の概念は、キャンドルの燃焼時間に応じて、所定時間に、自由に設定することが出来る芳香性材料を有するキャンドルの実施例を含んでいる。
【0011】
機能性要素とは、一方では、キャンドルの燃焼作用に影響を与え、もう一方で、キャンドルが燃焼している間に、キャンドルの形状や外観に影響を与える、キャンドルの目的に応じた構造のことを意味している。
【発明が解決しようとする手段】
【0012】
本発明によると、硬化可燃体からなる少なくとも1つのセグメントを有し、該セグメントは、幾何学形状を有する、少なくとも2つの層及び、該幾何学形状内で伸延する少なくとも1つの可燃芯から構成され、各上部キャンドルセグメントにおいては、芯は、前記可燃体から突出し、中央キャンドルセグメントにおいては、前記芯は、前記可燃体から突出し/又は、突出せず、かつ、前記芯は、リードにより、下端部で固定されており、各下部キャンドルセグメントにおいては、芯は、リードによりその下端部に支持されており、前記芯は、前記キャンドルが燃え落ちる間に、炎が1つの芯から、同一のセグメント内の次の芯、又は、次のセグメント内の次の芯に飛び移ることが出来る距離で、個々のキャンドルセグメント内及び間に、互いに配置されていることを特徴とする、装飾性要素及び/又は、機能性要素、及び少なくとも1つの可燃性芯を有するキャンドルが提供される。
【0013】
好ましい実施例においては、少なくとも1つのセグメントは湾曲し、及び/又は、前記芯は少なくとも1回分岐しており、分岐している場合には、線状の芯部が、別のセグメントと連結するために、各端部に配置した要素と共に、存在する。
【0014】
本発明によるキャンドルの芯は、可燃体から形成される追加層により被覆されていることが好ましい。本発明によると、芯を被覆している可燃体は、キャンドル自体の可燃体とは異なるものである。更に、本発明による実施例の芯は、金属又は、接着剤から構成されるガイドである。
【0015】
本発明による好ましい実施例におけるキャンドルでは、隣接するセグメント同士の芯は、離れている。本発明によるキャンドルの燃焼作用は、ワックス及び/又は芯の中にある、キャンドルの燃焼時間に特別な影響を与える顔料によって影響を受ける。更に、この燃焼作用は、使用する芯材料の選択に応じて影響を受ける可能性がある。その目的のため、芯材料には可燃部と共に、所定の含有量の石膏からなる、多孔性の可燃材が設けられている。
【0016】
本発明によるキャンドルの更に別の実施例においては、キャンドルの可燃材の中には、空洞が設けられている。これらの空洞は、本発明によるキャンドルの実施例に応じて、異なる色のワックス及び/又はアロマオイルで充填される。ここでは、空洞は、幾何学形状、数字形状、文字形状又は、その組み合わせからなる形状を有している。
【0017】
本発明は更に、幾何学形状を有する少なくとも2つの層が組み合わされた硬化可燃体及び、該幾何学形状内で伸延する芯から構成される、1以上の炎を灯すことが可能な、装飾性要素及び/又は機能性要素を有するキャンドル製造用セグメントに関する。
【0018】
本発明によるセグメントにおいては、芯は湾曲し、及び/又は少なくとも一回分岐し、かつ、分岐する際は、線状芯部が要素と共に、もう一方のセグメントと連結するために各端部に配置されている。
【0019】
更に、幾何学形状を有する少なくとも2つの層が組み合わされた硬化可燃体を有し、該硬化可燃体内部には、異なる色の可燃体及び/又はフレグラントオイルで充填された少なくとも1つの空洞が存在し、かつ、この幾何学形状内部で伸延する芯及び、別のセグメントと連結するために、各端部に配置された要素を有する、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有する、キャンドル製造用セグメントが提供される。
【0020】
本発明によると、セグメントは、溝及びキー連結、プラグ連結、及び又は、クランプ連結を有する。本発明によるセグメントの継目には、差し込むことが出来るワイヤカバーが設けられている。
【0021】
本発明によるセグメントに空洞が設けられている場合には、これら空洞は、幾何学形状、数字形状、文字形状、若しくはこれらの組み合わせからなる形状を有しており、かつ、ワックス及び/又はアロマオイルで充填されていることが好ましい。
【0022】
本発明によるキャンドルを構成するセグメントにおいては、装飾性要素及び/又は機能性要素は、キャンドルの燃焼時間に応じて、見えてくる。本実施例によると、本発明によるセグメントは、独立したキャンドルとして、燃焼可能である。
【0023】
更に、本発明による複数のセグメントの内、少なくとも2つの同一のセグメントから構成される、又は、前記セグメントの内の、複数のセグメントを組み合わせて構成される、装飾性要素及び/又は機能性要素を有するキャンドルが提供される。
【0024】
本発明は更に、製造工程中に、複数の適宜な層を組み合わせることにより、装飾性要素又は、機能性要素を挿入設置し、適宜な材料及び/又はそれぞれの型を選択することにより、全ての層を、要求された前記要素に関して独立する形で配置させる方法であり、該方法は、まず最初に、製造するキャンドルのポジティブ形状を、固体から形成し、このポジティブ形状を、水平位置において適宜な材料で完全に充填した型に挿入し、続いて、該ポジティブ形状を必要な数の層に分離して、必要な層のネガティブ形状を取得し、続いて該ネガティブ形状を使用して、キャンドルの層を製造し、キャンドルの層を連結する前に、キャンドルの層間に、線状に伸延する芯、湾曲する形で伸延する芯、又は少なくとも1回分岐する芯のうち、少なくとも1つ芯を挿入することを特徴とする、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドルの製造方法に関する。
【0025】
本発明による好ましい方法は、キャンドルを、凹部又は空洞から構成することを特徴とする。更に、本発明による方法は、異なる複数の層を積み重ねることにより、凹部を連結して、閉鎖空洞としてもよい。
【0026】
更に、本発明による方法では、キャンドルの層を連結した後、幾何学形状、数字形状、文字形状、又はその組み合わせからなる形状を、既存の空洞により形成する。本発明の方法の実施例に応じて、キャンドルを完全に組み立てる前、又は後に、空洞を、それぞれ異なる色を有する可燃材又は、芳香物で充填させる。
【0027】
本発明による方法では、薄くて、硬化した層状の可燃材で被覆した芯を挿入し、キャンドル内に挿入する前に、ツリー状芯として、所望の形状に硬化させると好ましい。
【0028】
キャンドルの層を組み合わせる前に、芯又はツリー状芯を位置決めするためには、この端部にスペーサを使用する。更に、層同士を連結する前の、製造するキャンドルの層内で、これに続く層をあてがう前に、芯又はツリー状芯を完全に埋め込む。更に、本発明による方法では、多孔性可燃材を芯に使用する。
【0029】
本発明は更に、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドル及び、キャンドル構成用セグメントの製造装置に関する。本発明による装置は、製造するキャンドルの固形ポジティブ型を、型の中に置くことにより製造される、必要な層からなるネガティブ形状であって、該固形ポジティブ型を、水平位置で適宜な材料で完全に充填した後、前記ネガティブ型を、必要な数の層に分離して得る。
【0030】
本発明による装置の、現在型の中にある、キャンドルの、層の鋳型の材料、即ち、ネガティブフォームの材料は、好ましくは、シリコンから構成されている。
【0031】
本発明は、線状、湾曲型、分岐型等の、独立して挿入した芯を有する、単純形状から、装飾的立体物までの幅広い範囲のキャンドルを、ワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型から製造するための新規な方法に関し、かつ、特に、上記キャンドル製造方法に使用する、半仕上げ製品としての装飾ワックススラブを製造する新規な装置に関する。本明細書では、ワックスは、ステアリン、パラフィン等の、似通った材料を含んでいるものを意味する。
【0032】
本発明は、技術的な手法で、製品を設計する可能性を提供するものである。また、装飾製品や、今までの熟練工が行っていた複雑すぎる方法による製造に関して、新規な可能性を提供している。この新規は方法を使うと、最適な燃焼特性を有する新規な形状を生み出すことが出来る。
【0033】
本発明によると、全範囲に亘って、立体的なキャンドルを形作ることが可能である。キャンドルの燃焼時間を、キャンドルの各外観に影響を与える時間要素として考慮しつつ、時間さえも、形状寸法として含めている。
【0034】
本発明による、シリコンの型を使ったキャンドルの製造は、完全に新規なものであり、特にキャンドルを、横置き状態で作ることが出来る。まず最初に、型に少量のワックスを注ぎ入れる。その上部に、前もって作成しておいたツリー状の芯を位置決めする。この芯は、キャンドルアーム中心の各位置で伸延している。このために、芯は、ワックスからなるスペーサを有している。小さなことだが、効果的な解決手段である。ここで、このツリー状芯を、ワックスで完全に充填する。このようにして、これをうまく埋め込む。
【0035】
更に、もう半分のシリコンの型を上部に置く。残りの空洞を、適宜な開口部を介してワックスで充填する。これが、直立位置で実行する唯一のステップである。冷却の後、複数のアームを有するキャンドルが完成する。
【0036】
この横たわり製法は、キャンドルに、想像がつかない設計上の可能性を提供している。例えば、ある位置に、異なる色を有する点状のワックスを組み込むことが出来る。燃焼時には、所定の位置において、キャンドルの色が変わる、といったことが起きる。例えば、9時間燃焼する間に、一回以上、炎の数を変化させるようにワックスを作ることも出来る。
【0037】
この代わりに、或いは、着色した点状のワックスの別の選択肢として、アロマオイルを、いろいろな位置に組み込むことも可能である。すると、数時間の後、キャンドルから少しの間、レモンの香がして、更に2時間後には、シナモンの香に変わるというようなことが起きる。また、このようなキャンドルは、炎の数も変わる。
【0038】
キャンドルは、燃焼時に、更に別の秘密を明かしてくれる。外側の芯は、その端部でワイヤフレームによって支持されている。このワイヤフレームに、複数の色に着色した縁取りを組み込むことが出来る。他の芯がこれらの位置で終わり、9時間後に、あたかも最初のように、単一の炎だけがまた燃焼する。
【0039】
更に、本発明による技術により、標準寸法を有する組立ブロック(セグメント)を製造することが出来る。このブロックから、複合芯及び複合炎キャンドルを、特殊なプラグ連結により構成することが可能である。ここで、可燃材のそれぞれの曲率及び/又は厚みが相違する、規格化した構成単位を各種製造する。この標準規格寸法原理により、平面図において、三角形状や基本円形状を有する、立体キャンドルも製造可能である。
【0040】
また、本発明は、3Dボールキャンドルに関する。このキャンドルの特徴は、不燃骨格を有していることである。これは、各種の材料から構成されている。即ち、金属芯を組紐状にしたものや、カーボンファイバ芯を組紐状にしたものから構成されている。この組紐構造の周囲に、水平な型の中で、前もって形成した分離ワックス組立ブロックの半分づつを固定する。球状のキャンドルは、それをつり下げる可能性を提供する。ワイヤカーボンフレームは、キャンドル構造から外部へ固定する可能性を提供するからである。
【0041】
以下示す本発明による各種の方法の実施例は、例示的なものであり、限定的なものではない。
【0042】
1.0 線状芯又は分岐芯を有するキャンドルの製造方法
独立して挿入した芯を有する、単純な形状から装飾的な立体形状までのキャンドルを、ワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型から形成することが出来る。
【0043】
2以上のワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型を、軽く加熱し、互いに対向する表面同士を共に押圧することにより、連結させる。
【0044】
ワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型を共に押圧する前に、表面内に芯を配置させる。鋳造工程の場合には、芯は、鋳造2工程の間で挿入する。
【0045】
押圧することで、芯はワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型間に固定される形で挿入される。
【0046】
従来の公知方法に反して、線状芯や分岐芯の位置や方向付けは、ワックス体から独立したものとする。
【0047】
所望する燃焼特性に応じて、芯の厚みや芯構造の種類を決めることが出来る。例えば、燃焼作用を制御するために、分岐部で芯を細くしたり、キャンドル部分を傾斜する形で伸延させることが出来る。また、キャンドルは、入手できるキャンドル立てに挿入することも、また、独立して安定させることも可能である。
【0048】
1.1 ワックススラブからの製造
前記1.0で説明した製造方法によると、線状、湾曲型、又は、分岐型の芯の領域に沿って、ワックススラブから、任意のキャンドル形状を切り出すことが可能である。この新規な解決手段を用いると、日常使用するキャンドルや、可燃体の中央に芯を有する切り株キャンドル等の、従来のキャンドルや、ワックススラブから製造した日常使用するキャンドルを工業的に大量生産することが可能となる。また、このキャンドルを使って進める設計可能性も広がる。更に、これにより、可燃体の中心部に1以上の芯を有する、装飾キャンドルを経済的に製造することが可能となる。
【0049】
芯の軸に沿ってパンチしたり、切断した後、特別な燃焼特性、例えば、燃焼中に単一の炎から複数の炎に、キャンドルの装飾範囲に沿って連続的に変化する特性を有する、新規な装飾ワックスキャンドルが生み出される。
【0050】
1.2 異形ワックス材からの製造
前記1.0で説明した製造方法によると、異形ワックス材から、任意のキャンドル形状を作り出すことが出来る。必要となる異形ワックス材は、鋳造工程又は圧縮成形工程において製造可能である。
【0051】
この新規な解決手段を使用すると、工業的に大量生産することが出来る。大量生産可能なものは、日常使用するキャンドル、可燃体の中央に芯を有する切り株キャンドル等の、従来型のキャンドル、可燃体の中央に芯を有する装飾キャンドル、及び独創的なキャンドル形状を有するように分岐した芯である。
【0052】
1.3 ワックス型からのキャンドルの製造方法
前記1.0で説明した製造方法によると、ワックス型から任意のキャンドル形状を作り出すことが出来る。必要となるワックス型は、鋳造工程又は圧縮成形工程において製造可能である。
【0053】
この新規な解決手段を使用すると、最適な燃焼特性を有する、1以上の分岐芯を有する新規な装飾キャンドル、例えば、3Dキャンドルを製造することが出来る。
【0054】
1.4 仕上げ
前述したあらゆるキャンドル形状や、製造方法は、次のように仕上げを行う。
【0055】
機械を使用して、若しくは、手作業で、ミーリングや切断により、減法仕上げを実行する。
更に層を追加したり、或いは、浸せき、霧吹き、コーティングを、機械的に若しくは手作業で行うことにより、追加仕上げを実行する。
更に別の仕上げ方法は、形質転換である。この形質転換を、熱的に、機械的に、又は手作業により実行する。
【0056】
2.0 分岐芯を有する可動装飾キャンドル等の、立体キャンドルの製造方法
前記1.0で説明した製造方法によると、パンチングまたはミーリングにより、平面キャンドル基盤を製造することが出来る。
【0057】
芯の軸を中心に回転させることにより、基盤から、特別な燃焼特性を有する、可動立体装飾ワックスキャンドルが生まれる。キャンドルの実施例に応じて、旋回軸部分で、メタルブッシュにより、芯を補強することが出来る。
【0058】
この基盤は、組立キットとして市場に出すことが出来る。エンドユーザーは、個々のキャンドル部分を軸周りに回転させ、所定の位置で調整することにより、基盤を立体物内で回転させることが出来る。旋回軸部分のメタルブッシュは、補強の役目を果たし、芯が切断されるのを防止する。
【0059】
また、対象物は、完成した、固定立体キャンドルとして市場に出すことも出来る。
更に、キャンドルは、入手可能なキャンドル立てに挿入することも、また、独立して安定させることも可能である。
【0060】
3.0半仕上げ製品である、キャンドル製造用ワックススラブの製造方法
複数個のワックススラブ又はワックスブロックを組み合わせることにより、又は、特別に形づくったワックススラブやワックスブロックを組み合わせることにより、新しいワックススラブが横断面上に生まれる。このスラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックスフォームとして使うことが出来る。
【0061】
3.1追加方法
3.1.1 ピクセル基盤スラブ
設計上望ましい場合には、色で段付けしたワックスペンを連結し、若しくは、押圧することにより、新規なワックススラブが断面上に生まれる。これらのスラブを、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
この方法を使用すると、精密、かつ技術的に制御されたピクセル基盤を製造することが出来る。
【0062】
3.1.2 連結
設計上の要請に従って、厚みや、段付きの色を変化させたプレハブのワックススラブを連結することにより、新規なワックススラブが生まれる。
【0063】
このようにして形成したワックススラブを、再連結し、再び切断すると、横断面に、新しいワックススラブが新たに生まれる。設計上の要請に従い、これらのスラブを、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0064】
3.1.3圧縮成形
任意の色を有する、任意のワックスブロック又はワックス型を圧縮成形することにより、空洞を散在させたワックス体が生まれ、断面上に、新たなワックススラブがもたらされる。これらのスラブを、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0065】
3.1.4空所の充填
3.1.3で説明したワックス体の空洞を、任意の色を有する液状ワックスで充填することが出来る。横断面上に、新たなスラブが生まれる。これらのスラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0066】
3.1.5不燃物の組み込み
ワックススラブ間に、及び/又は、ワックス体の中に、不燃性物体を含めることにより、新しいワックススラブが生まれ、これらのスラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0067】
3.1.6表面処理
ワックススラブの片面に、或いは両面に、着色コーティング、霧吹き、エナメル加工を施すことにより、新たなワックススラブが生まれ、これらのスラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0068】
3.2減法方法
3.2.1 ミーリング加工又は穴あけ加工
ミーリング加工又は穴あけ加工を施してワックスブロック又はワックススラブに、空洞を形成する。この空洞は充填したり、塞いだりすることが出来る。充填するものは、例えば、アロマオイル、着色流体、不燃性物体等である。こうして製造したワックススラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0069】
3.2.2 再使用形成部
形成部(13)を圧縮形成してワックスブロック又はワックススラブにし、これを再び外すことにより、空洞(10)が生まれ、該空洞は、機能的に充填し、又は、占領することが出来る。このようにして作られたワックススラブ(12)を、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0070】
3.3各種製造工程の組み合わせ
追加法及び減法による方法を、任意数の方法段階において組み合わせることが出来る。
【0071】
4.0技術的キャンドルの製造方法
4.1 装飾的、技術的切り株キャンドル
4で説明した方法を使用して、装飾的かつ技術的かつ新規な切り株キャンドルが製造される。
【0072】
キャンドルは、燃焼していないときには、単に装飾的な物体にすぎない。しかし、燃焼時には、それぞれの機能層の相互作用により、予期した、及び/又は予期できない効果が発生する。これらの効果には、可燃材中の空洞による燃焼時間の調整、今まで隠れていた像を出現させる等の、可視表面の変化、熱に敏感な、一体化した物体及び層の変更、書き付け等が現れることが含まれる。これらは、燃焼工程中に液化したワックスがその量が調整された形で流出したり、又は、別の液体が可視表面に連結した空洞内に流出することにより起こる。
【0073】
他の機能としては、フレグラントオイル、ゼリー状物、着色液、音、音楽、化学的に引き出した炎の色等を、調整する形で使用することを含む。
【0074】
可視表面に彫刻的ワックス形状や、装飾的空洞が現れたり、キャンドルが完全に燃え落ちるようにすることにより、燃焼工程を制御することが出来る。
【0075】
更に、この製品は、前述した新規な製造方法のあらゆるものと組み合わせることが出来る。キャンドルの形状は、任意である。
【0076】
4.2 複合機能キャンドル
上述した方法の全ては、一般的な鋳造技術と組み合わせることにより、複動的な機能を有する、より大きな新しい製品を生み出すことが出来る。例えば、装飾ワックスで形成されたフルーツボウルや花瓶であるが、これらは、使用した後、燃焼させることが出来る。
【0077】
例えば鋳造技術を使って製造したワックスフォームは、これに見合う2番目のワックスフォームと共に、軽い圧力を加えて溶合させる。この工程に先立って、芯を2つのワックス間に配置しておく。
【0078】
前述した従属クレームの中には、更に有利な手段を見つけることが出来る。本発明は、実施例及び以下に示す図面に沿って記述している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0079】
図1は、本発明による水平製造方法を使用して切り株キャンドルを製造するための、上部形成部3a及び底部形成部3bから構成される装置を示している。この両形成部3aと3bを、水平注入方法により使用して、キャンドルの片側をそれぞれ製造する。初めに、製造するキャンドルのポジティブ(原型)の形をとる。このポジティブにおいては、ポジティブを含む容器は、適宜な材料で充填されている。2つの形成部3a及び3bは、シリコンで形成されていると好ましい。可燃性の液体2を、上部形成部3a並びに底部形成部3b中に、各形成部の上端からあふれるまで注入する。可燃性液体2が硬化したら、製造するキャンドル5の中に芯1を挿入する。好ましくは、底部形成部3bの上端に芯1を置くことにより、キャンドル5の中に芯1を挿入する。芯1を所望の位置に配置させた後、上部形成部3aを、下部形成部3b上に取り付ける。このようにして、製品5の半分からなるキャンドルを2つ一緒にして、1つのキャンドル組立体4を形成する。この2つの半分からなるキャンドルを結合した後、両形成部部3a及び3bを外す。この時、まだキャンドル組立体4の中に残っているキャンドル5を、該組立体から離す。このようにして、単一のキャンドル5を得る。
【0080】
図2は、複数のセグメントからなるキャンドルの構成を示す図である。各セグメントに1つの芯1が存在する。この芯1は、可燃材2の中央に置かれる形で伸延していると好ましい。図2中の、セグメント6には、単一の分岐部8が示されている。セグメント6は、該セグメント6同士を共に合わせるための特殊リード7を有している。本明細書では、芯1は、セグメントの上端から突出している。更に、セグメント6は、リード7を、その上端に設けても、或いは、その下端に設けても良い。図2の各セグメント6は、上端部にリード7を有している。
【0081】
図3aは、複数のセグメント6から構成されたキャンドルの概略側面図であり、この図においては、セグメントは横方向及び縦方向に平面的に組み合わされている。図3aにおいては、セグメント6はそれぞれ異なる形状を有しており、かつ、分岐部の大きさが相違している。即ち、2重分岐部8bを有するセグメントもあれば、3重分岐部8cを有するセグメントもある。横方向及び上方向にセグメントを組み合わせることで、空間キャンドルが作られる。
【0082】
図3b及び図3cの概略図は、各セグメントは、それぞれ異なる空間実施例を取りうることを示している。図3b及び図3cには、セグメント6により構成された単一分岐部8aが示されており、該分岐部は、互いに連結されている。単一分岐部8a及びセグメント6を、このように組み合わせることで、線状のキャンドル体(図3b)及び角部を有するキャンドル体(図3c)を得ることが出来る。
【0083】
図4aは、2重分岐部8bを有するキャンドルを構成するための、複数のセグメント6を組み合わせた状態を示す概略図である。図4bは、キャンドルセグメントを連結するための単一分岐部と3重分岐部8cを組み合わせたものを示している。図4a及び図4bは、本発明による分岐部及びセグメントを使用すると、キャンドルの分岐部に関して、各種の3次元デザインが可能となることを示している。
図5a及び図5bは、多数の炎をともすことが可能な、キャンドル5の製造工程を説明する、概略図である。ここでは、図1に示すような、上部形成部3a及び底部形成部3bを使用する。これら形成部は、製造すべきキャンドルのポジティブを鋳造することにより得る。その後、形成部3a及び3b間に、ツリー状芯19を置く。本実施例で使用するツリー状芯19は、分岐部を有する芯1に関するものであり、この芯1に、硬化した可燃層を薄く被覆して、所望の形状にする。
【0084】
多数の炎を灯すことが可能なキャンドルを製造するに当たり、両形成部3a及び3bには、それぞれ可燃材を充填しておく。これが硬化したらすぐに、底部形成部3bの可燃材の上に、ツリー状芯19を置く。両形成部3a及び3bを、互いに接触させる形で連結し、製造するキャンドルの、硬化可燃体2からなる半分のワックス同士を共に連結させる。ツリー状芯19は、キャンドルの一端において、可燃材から突出している。
【0085】
図5c右側には、図5a及び5bで説明した方法により製造した、複数の炎を灯すことが可能なキャンドルが示されている。このキャンドルは、ベース9に設けられる。上端部側で、ツリー状芯19が、可燃材から突出している。図5cの右側の小さい矢印は、横断面を示しており、かつ、各横断面に対する図面の方向が示されている。図5c中の破線は、横断面の各図を示している。
【0086】
ツリー状芯19には、可燃材2が被覆されているのが見える。また、異なる各断面において、ツリー状芯19の異なる数の端部が、可燃材2からはみ出しているのがよく見える。キャンドル5が燃え落ちる間には、各断面で、対応する数の炎が燃焼する。例えば、キャンドル5は、たった1つの炎でスタートするが、その後、枝分かれして、3つの炎となる。この3つの炎は、更に4つの炎に枝分かれし、再びその数を減ずるように、ちょうどベース9の真上に、1つの炎だけとなる。
【0087】
図6は、芯のリード線を示した、複数の炎を灯すキャンドルの正面図である。また、本発明によると、芯のリード線は必ずしも、全ての点に相互に連結したツリー状芯19により構成されている必要はない。実際、ツリー状芯の一部は、例えば、ワイヤ10によって連結することが出来る。これにより、炎が確実に、水平面で均等に燃え落ちるようになっている。従って、炎の数を、各断面において確実に変化させる効果がある。このように、ツリー状芯19の中断やワイヤリード線10により燃焼作用を制御している。
【0088】
図7a及び図7bは、複数の炎を灯す、立体キャンドル5の製造方法を説明する概略図である。このキャンドル5においても、まず最初に、製造すべきキャンドル5の半分と半分を上部形成部3a及び底部形成部3bに鋳造することにより形成する。この工程は、図1、5a、5bで示すように、本発明による水平鋳造方法を使用して行う。ツリー状芯19は、形成部3bの可燃体上の中央に置く。しかしここでは、ツリー状芯19は、中心をワイヤリード線から構成する。両形成3a、3bを、互いに接触させる形で連結させた後、製造するキャンドル5の可燃体2を連結させる。
【0089】
キャンドル5の相互連結部を外した後、これを形成部3a、3bから外すことが出来る(図7b右側)。
【0090】
図7c右側は、複数の炎を灯す、立体キャンドル5の側面図であり、図7cの右側の図の断面を示している。キャンドル5は、ベース9上に立っている。図7c右側に示す小さい回転円(矢印)は、ワイヤリードの方向付けを示している。これにより、対象物体が、この軸を中心に回転することが出来る。何れの場合においても、ツリー状芯19は、ワイヤリードの軸に沿って連結されている。
【0091】
図7cの右側において、断面は、図7cの左図における断面方向を示している。互いに挟み込んだキャンドル部分は、それぞれの外形に見合う環状通路上を回転することが可能である。直径が相違するので、各要素は回転軸に沿って自由に回転可能である。このように、立体キャンドルは、平面水平鋳造方法に従って、製造する。
【0092】
図8は、空洞13を有するワックススラブの製造方法を示している。このワックススラブ対して、可燃材2の中に、スペーサ15を挿入する。スペーサ15を(矢印に示すように)外すと、可燃体2の中には、空洞が形成される。この空洞は、スペーサ15の形状に対応している。また、該空洞15は、切断したり、のこで挽いたり、ミーリング加工を施すことにより形成することも出来る。
【0093】
図9は、空洞13を有する硬化可燃体2の組み合わせを示している。異なるセグメント6の空洞13は、必ずしも同一の形状(図示せず)を有している必要はない。
【0094】
図10は、硬化可燃体2の空洞13に、装飾性要素17を挿入する方法を示している。この工程では、スラブ14により、底部で空洞13は閉鎖されている。液状可燃体2をこれら、底部で閉鎖している空洞に注ぎ入れる。これを硬化させた後、セグメントには、装飾性要素が施される。
【0095】
スラブ14は、空洞が硬化可能な可燃体2ではなく、例えば、フレグラントオイルや着色液体(図示せず)で充填されている場合には、空洞を底部で閉鎖するためにも使用することが出来る。
【0096】
図11は、複雑な空洞13を有する、スラブの概略図である。これらの空洞13は、硬化した可燃体間に配置されている。空洞13を有するセグメント6の2つが図示されている。小さい矢印により、別々の硬化可燃体2からワックス部分を組み合わせたり、ネスティングすることにより、空洞13が形成されることを示している。
【0097】
図12は、硬化した可燃体2間に設けられた空洞13を、中にまだ液体状態の可燃材2やフレグラントオイルを注入することで充填することが出来ることを示している。このようにして、本発明による装飾性要素を附加する。
【0098】
図13aは、分岐芯19、機能性要素16、装飾性要素17、空洞13を有する複数のスラブからなるキャンドルの分解図である。可燃硬化材からなる各スラブには、各種の形状を有する空洞13が形成されている。必要に応じて、空洞を、機能性要素16で満たす。この機能性要素は、キャンドルが燃え落ちるに従って見えてくる物体や、音がでる要素に関係している。更に、これらのスラブには、装飾性要素17が施されている。例えば、空洞13が、異なる色のワックスで充填されていたり、空洞がフレグラントオイルや着色液体で充填されていたりする。
【0099】
図13bは、図13aに示す複数のスラブ14を一緒に合わせたキャンドルの外観を示している。上部では、芯1又は、ツリー状芯19先端がキャンドルから突出している。キャンドルの側面には、それぞれ異なる構造を有する、硬化可燃体12が確認できる。これらの構造は、水平鋳造されたワックススラブを目的に応じて層状構造に形成することにより得ることが出来る。
【0100】
図14a上部は、機能性要素及び装飾性要素が特徴的な、キャンドルの外観を示している。この図の場合は、ニューイヤーズイブキャンドル5に関するものである。上部では、複数の芯先端が突出している。キャンドル5自体は、番号「2004」に特徴を有する、硬化可燃体2から構成されている。
【0101】
図14a上の図の矢印は、図14a中図に示す断面を示している。この横断面は、また、中央部において別の機能性要素に分岐する、芯経路を示している。この例においては、要素16は、「2005」の数字の桁である。更に、このキャンドルは、空洞13及び装飾性要素17に特徴がある。
【0102】
図14a中段の図の小さい矢印は、図14a下段の図の断面を示している。この横断面は、ニューイヤーズイブキャンドルの、長手方向断面である。この長手方向の断面においても、番号「2005」に対して、分岐芯1の経路が見える。更に、このキャンドルは、番号「2005」のそれぞれの桁が配置された空洞13に特徴がある。このキャンドルは、装飾性要素17に特徴を有する。番号2005の桁は、機能性要素であると考えられる。桁を支持する働きを有するロッドもまた、本発明における意味において機能性要素であるといえる。
【0103】
図14bは、図14aに示すように作り上げたニューイヤーズイブキャンドル5の外観を、それぞれ時間tに沿って示している。キャンドルは、最初は、その外側に数字2004が表示されているが、燃え落ちるにしたがって、キャンドル内部に隠れていた2005の数字に置き換わるようになっている。空洞及び機能性要素16,17を介して、ある所定の瞬間にだけ数字2005が見えるように燃焼状態を制御することが可能である。この場合、所定の瞬間とは、一年の実際の節目に関連付けすることが好ましい。
【0104】
図15a及び15bには、3つの炎を灯すことが出来る立体キャンドル5が、立体的に示されている。中空球状立体キャンドルの上部には、芯1が示されているとともに、硬化可燃体2が示されている。
【0105】
図16aは、複合芯5を有する中空環状のキャンドルの概略図であり、図16bは、横断面の図であり、図16cは、複数の層の分解概略図である。図16aには、複数の空洞13を有するキャンドルが示されている。更に、キャンドルは2層、即ち、内側ワックスフォーム20及び外側ワックスフォーム21から構成されている。両フォーム間の図示する位置に、芯1が配置されている。
【0106】
図16aには、図16bに表された断面が示されている。この図から、芯1は、空洞13の周囲で分岐するツリー状芯19の端部であることがはっきりとわかる。内側ワックスフォーム20及び外側ワックスフォーム21は、図16bの断面に見えている。
【0107】
図16cは、内側ワックスフォーム20及び外側ワックスフォーム21と、その間に配置された芯1を示す分解図である。
【0108】
図に示す全ての実施例は、単なる例示であり、これにより、本発明による実施例が限定されるものと解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】図1は、切り株キャンドルを製造するための、水平製造方法による装置を示す図である。
【図2】図2は、複数のセグメントから構成されたキャンドルの構造を示す図である。
【図3】図3aは、複数のセグメントを平面的に組み合わせてなるキャンドルの概略側面図であり、図3b及び図3cは、単一分岐部を有する、複数のセグメントを立体的に組み合わせてなるキャンドルの概略図である。
【図4】図4aは、二重分岐部を有する、複数のセグメントを平面的に組み合わせてなるキャンドルの概略図であり、図4bは、三重分岐部を有する、複数のセグメントを平面的に組み合わせてなるキャンドルの概略図である。
【図5】図5a及び図5bは、複数の炎を灯すことが出来るキャンドルの製造方法を説明する概略図であり、図5cは、複数の炎を灯すことが出来るキャンドルの、各段階における炎の数を示す概略説明図である。
【図6】図6は、複数の炎を灯すことが出来るキャンドルの、芯の範囲を説明する正面図である。
【図7】図7a及び図7bは、複数の炎を灯すことが出来る立体キャンドルの製造方法の概略説明図であり、図7cは、複数の炎を灯すことが出来る立体キャンドルの回転面から見た概略説明図である。
【図8】図8は、空洞を有するワックススラブの製造を示す図である。
【図9】図9は、空洞を有する硬化可燃体を組み合わせたものを示す図である。
【図10】図10は、空洞を有するワックススラブに装飾性要素を追加したものを示す図である。
【図11】図11は、複合空洞を有するスラブの概略図である。
【図12】図12は、複雑空洞を有するスラブに装飾性要素を追加したものを示す図である。
【図13】図13aは、分岐芯、装飾性要素、機能性要素を有するスラブから構成されるキャンドルの分解図であり、図13bは、分岐芯、装飾性要素、機能性要素を有するスラブから構成されるキャンドルの外観図である。
【図14】図14aは、装飾性要素、機能性要素を有するニューイヤーズイブキャンドルの外観図(上図)、横断面図(中図)、長手方向断面図(下図)であり、図14bは、図14aにおけるニューイヤーズイブキャンドルの外観形状の、燃え落ちる過程の時間経過(t)を示す図である。
【図15】図15a、図15bは、複数の芯を有する、中空球状キャンドルを立体的に示す図である。
【図16】図16aは、複数の芯を有する、中空円環状キャンドルの概略平面図であり、図16bは、複数の芯を有する、中空円環状状キャンドルの横断面図であり、図16cは、複数の芯を有する、中空円環状キャンドルの複数の層の分解図である。
【符号の説明】
【0110】
1……芯
2……可燃体
3a……上部形成部
3b……下部形成部
4……キャンドル組立体
5……キャンドル
6……セグメント
7……リード
8a……単一分岐部
8b……2重分岐部
8c……3重分岐部
9……ベース
10……ワイヤ
11……軸
12……環状通路
13……空洞
14……スラブ
15……スペーサ
16……機能性要素
17……装飾性要素
18……炎
19……ツリー状芯
20……内側ワックスフォーム
21……外側ワックスフォーム
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャンドル製造方法及び、該方法により製造されたキャンドル、並びに製造に使用する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
キャンドルは、実に様々な方法で製造することが可能であり、現代のテクノロジーを採用したものから、旧式の職人芸を利用したものまで様々である。最近では、キャンドル引出し装置を使用して、また、パウダーブロックやパラフィンブロックをプレス加工してキャンドルを製造することが殆どである。この他に、中心に芯が固定された型の中に蜜ろうを注ぐ方法もある。更に、今日においても旧式の方法が使われている。即ち、キャンドルディッピングといって、液状の蜜ろうの中に、芯を垂直方向に繰り返し浸す方法である。
【0003】
これらの方法は全て、ワックスの塊の中に芯を、軸方向に挿入する原理に基づいている。例えば、芯を鋳型内で垂直方向に固定しながら、芯をワックスの塊から引き出したり、或いは、芯をプレスシリンダの中央に設ける。
ワックスの各種の特性は、それがパラフィン、ステアリン、又はその組み合わせ、また、これら自体と、芯と炎に関する相互作用の両方に基づいたものであろうと、現在公知の方法で、到底これら特性を全て試してきたわけではない。
【0004】
ハイコントラストに着色した複数の層、又は横長のパラフィン要素を焼き入れした後、これを最終切断段階にかけて形をつくる、キャンドルの方法が知られている。
【特許文献1】EP 0719855 B1
【0005】
また、下記文献には、キャンドルの製造方法が開示されている。この製造方法は、ハンドクラフトにおける鋳造に基づいている。
【特許文献2】GB 2300647
【0006】
現在公知であり、使用されている製造方法は、多大なる努力無くして、機能性要素を有するキャンドルを提供することが不可能であるという問題があった。機能性要素とは、キャンドルの燃焼作用に影響を与えるキャンドル構成を意味するものであり、この製造工程段階で組み込んだ機能性要素により、目的に応じて燃焼状態に影響を与えている。
【0007】
更に、現在のところ公知となっているキャンドル製造方法や、該方法を使用するための装置は、キャンドルの装飾に関して、また、垂直方向に離して製造した複数の層の中に、異なる色の、共に溶融した可燃体を組み合わせることに関して、また、完成後のキャンドルに装飾を施すことに関して、限界があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この従来技術からスタートして、本発明は、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドルを製造することが可能な、新規なキャンドル製造方法及び、装飾性要素及び機能性要素からなるキャンドル、並びに、このキャンドルを製造する際に必要となる装置を提供することを目的とする。
【0009】
この目的は、独立クレームにより達成することが出来る。
【0010】
本発明においては、装飾性要素とは、各種のデザインから、装飾的、立体的、組み合わせ的なあらゆる可能性を含むアレンジを意味するものである。更に、装飾性要素の概念は、キャンドルの燃焼時間に応じて、所定時間に、自由に設定することが出来る芳香性材料を有するキャンドルの実施例を含んでいる。
【0011】
機能性要素とは、一方では、キャンドルの燃焼作用に影響を与え、もう一方で、キャンドルが燃焼している間に、キャンドルの形状や外観に影響を与える、キャンドルの目的に応じた構造のことを意味している。
【発明が解決しようとする手段】
【0012】
本発明によると、硬化可燃体からなる少なくとも1つのセグメントを有し、該セグメントは、幾何学形状を有する、少なくとも2つの層及び、該幾何学形状内で伸延する少なくとも1つの可燃芯から構成され、各上部キャンドルセグメントにおいては、芯は、前記可燃体から突出し、中央キャンドルセグメントにおいては、前記芯は、前記可燃体から突出し/又は、突出せず、かつ、前記芯は、リードにより、下端部で固定されており、各下部キャンドルセグメントにおいては、芯は、リードによりその下端部に支持されており、前記芯は、前記キャンドルが燃え落ちる間に、炎が1つの芯から、同一のセグメント内の次の芯、又は、次のセグメント内の次の芯に飛び移ることが出来る距離で、個々のキャンドルセグメント内及び間に、互いに配置されていることを特徴とする、装飾性要素及び/又は、機能性要素、及び少なくとも1つの可燃性芯を有するキャンドルが提供される。
【0013】
好ましい実施例においては、少なくとも1つのセグメントは湾曲し、及び/又は、前記芯は少なくとも1回分岐しており、分岐している場合には、線状の芯部が、別のセグメントと連結するために、各端部に配置した要素と共に、存在する。
【0014】
本発明によるキャンドルの芯は、可燃体から形成される追加層により被覆されていることが好ましい。本発明によると、芯を被覆している可燃体は、キャンドル自体の可燃体とは異なるものである。更に、本発明による実施例の芯は、金属又は、接着剤から構成されるガイドである。
【0015】
本発明による好ましい実施例におけるキャンドルでは、隣接するセグメント同士の芯は、離れている。本発明によるキャンドルの燃焼作用は、ワックス及び/又は芯の中にある、キャンドルの燃焼時間に特別な影響を与える顔料によって影響を受ける。更に、この燃焼作用は、使用する芯材料の選択に応じて影響を受ける可能性がある。その目的のため、芯材料には可燃部と共に、所定の含有量の石膏からなる、多孔性の可燃材が設けられている。
【0016】
本発明によるキャンドルの更に別の実施例においては、キャンドルの可燃材の中には、空洞が設けられている。これらの空洞は、本発明によるキャンドルの実施例に応じて、異なる色のワックス及び/又はアロマオイルで充填される。ここでは、空洞は、幾何学形状、数字形状、文字形状又は、その組み合わせからなる形状を有している。
【0017】
本発明は更に、幾何学形状を有する少なくとも2つの層が組み合わされた硬化可燃体及び、該幾何学形状内で伸延する芯から構成される、1以上の炎を灯すことが可能な、装飾性要素及び/又は機能性要素を有するキャンドル製造用セグメントに関する。
【0018】
本発明によるセグメントにおいては、芯は湾曲し、及び/又は少なくとも一回分岐し、かつ、分岐する際は、線状芯部が要素と共に、もう一方のセグメントと連結するために各端部に配置されている。
【0019】
更に、幾何学形状を有する少なくとも2つの層が組み合わされた硬化可燃体を有し、該硬化可燃体内部には、異なる色の可燃体及び/又はフレグラントオイルで充填された少なくとも1つの空洞が存在し、かつ、この幾何学形状内部で伸延する芯及び、別のセグメントと連結するために、各端部に配置された要素を有する、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有する、キャンドル製造用セグメントが提供される。
【0020】
本発明によると、セグメントは、溝及びキー連結、プラグ連結、及び又は、クランプ連結を有する。本発明によるセグメントの継目には、差し込むことが出来るワイヤカバーが設けられている。
【0021】
本発明によるセグメントに空洞が設けられている場合には、これら空洞は、幾何学形状、数字形状、文字形状、若しくはこれらの組み合わせからなる形状を有しており、かつ、ワックス及び/又はアロマオイルで充填されていることが好ましい。
【0022】
本発明によるキャンドルを構成するセグメントにおいては、装飾性要素及び/又は機能性要素は、キャンドルの燃焼時間に応じて、見えてくる。本実施例によると、本発明によるセグメントは、独立したキャンドルとして、燃焼可能である。
【0023】
更に、本発明による複数のセグメントの内、少なくとも2つの同一のセグメントから構成される、又は、前記セグメントの内の、複数のセグメントを組み合わせて構成される、装飾性要素及び/又は機能性要素を有するキャンドルが提供される。
【0024】
本発明は更に、製造工程中に、複数の適宜な層を組み合わせることにより、装飾性要素又は、機能性要素を挿入設置し、適宜な材料及び/又はそれぞれの型を選択することにより、全ての層を、要求された前記要素に関して独立する形で配置させる方法であり、該方法は、まず最初に、製造するキャンドルのポジティブ形状を、固体から形成し、このポジティブ形状を、水平位置において適宜な材料で完全に充填した型に挿入し、続いて、該ポジティブ形状を必要な数の層に分離して、必要な層のネガティブ形状を取得し、続いて該ネガティブ形状を使用して、キャンドルの層を製造し、キャンドルの層を連結する前に、キャンドルの層間に、線状に伸延する芯、湾曲する形で伸延する芯、又は少なくとも1回分岐する芯のうち、少なくとも1つ芯を挿入することを特徴とする、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドルの製造方法に関する。
【0025】
本発明による好ましい方法は、キャンドルを、凹部又は空洞から構成することを特徴とする。更に、本発明による方法は、異なる複数の層を積み重ねることにより、凹部を連結して、閉鎖空洞としてもよい。
【0026】
更に、本発明による方法では、キャンドルの層を連結した後、幾何学形状、数字形状、文字形状、又はその組み合わせからなる形状を、既存の空洞により形成する。本発明の方法の実施例に応じて、キャンドルを完全に組み立てる前、又は後に、空洞を、それぞれ異なる色を有する可燃材又は、芳香物で充填させる。
【0027】
本発明による方法では、薄くて、硬化した層状の可燃材で被覆した芯を挿入し、キャンドル内に挿入する前に、ツリー状芯として、所望の形状に硬化させると好ましい。
【0028】
キャンドルの層を組み合わせる前に、芯又はツリー状芯を位置決めするためには、この端部にスペーサを使用する。更に、層同士を連結する前の、製造するキャンドルの層内で、これに続く層をあてがう前に、芯又はツリー状芯を完全に埋め込む。更に、本発明による方法では、多孔性可燃材を芯に使用する。
【0029】
本発明は更に、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドル及び、キャンドル構成用セグメントの製造装置に関する。本発明による装置は、製造するキャンドルの固形ポジティブ型を、型の中に置くことにより製造される、必要な層からなるネガティブ形状であって、該固形ポジティブ型を、水平位置で適宜な材料で完全に充填した後、前記ネガティブ型を、必要な数の層に分離して得る。
【0030】
本発明による装置の、現在型の中にある、キャンドルの、層の鋳型の材料、即ち、ネガティブフォームの材料は、好ましくは、シリコンから構成されている。
【0031】
本発明は、線状、湾曲型、分岐型等の、独立して挿入した芯を有する、単純形状から、装飾的立体物までの幅広い範囲のキャンドルを、ワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型から製造するための新規な方法に関し、かつ、特に、上記キャンドル製造方法に使用する、半仕上げ製品としての装飾ワックススラブを製造する新規な装置に関する。本明細書では、ワックスは、ステアリン、パラフィン等の、似通った材料を含んでいるものを意味する。
【0032】
本発明は、技術的な手法で、製品を設計する可能性を提供するものである。また、装飾製品や、今までの熟練工が行っていた複雑すぎる方法による製造に関して、新規な可能性を提供している。この新規は方法を使うと、最適な燃焼特性を有する新規な形状を生み出すことが出来る。
【0033】
本発明によると、全範囲に亘って、立体的なキャンドルを形作ることが可能である。キャンドルの燃焼時間を、キャンドルの各外観に影響を与える時間要素として考慮しつつ、時間さえも、形状寸法として含めている。
【0034】
本発明による、シリコンの型を使ったキャンドルの製造は、完全に新規なものであり、特にキャンドルを、横置き状態で作ることが出来る。まず最初に、型に少量のワックスを注ぎ入れる。その上部に、前もって作成しておいたツリー状の芯を位置決めする。この芯は、キャンドルアーム中心の各位置で伸延している。このために、芯は、ワックスからなるスペーサを有している。小さなことだが、効果的な解決手段である。ここで、このツリー状芯を、ワックスで完全に充填する。このようにして、これをうまく埋め込む。
【0035】
更に、もう半分のシリコンの型を上部に置く。残りの空洞を、適宜な開口部を介してワックスで充填する。これが、直立位置で実行する唯一のステップである。冷却の後、複数のアームを有するキャンドルが完成する。
【0036】
この横たわり製法は、キャンドルに、想像がつかない設計上の可能性を提供している。例えば、ある位置に、異なる色を有する点状のワックスを組み込むことが出来る。燃焼時には、所定の位置において、キャンドルの色が変わる、といったことが起きる。例えば、9時間燃焼する間に、一回以上、炎の数を変化させるようにワックスを作ることも出来る。
【0037】
この代わりに、或いは、着色した点状のワックスの別の選択肢として、アロマオイルを、いろいろな位置に組み込むことも可能である。すると、数時間の後、キャンドルから少しの間、レモンの香がして、更に2時間後には、シナモンの香に変わるというようなことが起きる。また、このようなキャンドルは、炎の数も変わる。
【0038】
キャンドルは、燃焼時に、更に別の秘密を明かしてくれる。外側の芯は、その端部でワイヤフレームによって支持されている。このワイヤフレームに、複数の色に着色した縁取りを組み込むことが出来る。他の芯がこれらの位置で終わり、9時間後に、あたかも最初のように、単一の炎だけがまた燃焼する。
【0039】
更に、本発明による技術により、標準寸法を有する組立ブロック(セグメント)を製造することが出来る。このブロックから、複合芯及び複合炎キャンドルを、特殊なプラグ連結により構成することが可能である。ここで、可燃材のそれぞれの曲率及び/又は厚みが相違する、規格化した構成単位を各種製造する。この標準規格寸法原理により、平面図において、三角形状や基本円形状を有する、立体キャンドルも製造可能である。
【0040】
また、本発明は、3Dボールキャンドルに関する。このキャンドルの特徴は、不燃骨格を有していることである。これは、各種の材料から構成されている。即ち、金属芯を組紐状にしたものや、カーボンファイバ芯を組紐状にしたものから構成されている。この組紐構造の周囲に、水平な型の中で、前もって形成した分離ワックス組立ブロックの半分づつを固定する。球状のキャンドルは、それをつり下げる可能性を提供する。ワイヤカーボンフレームは、キャンドル構造から外部へ固定する可能性を提供するからである。
【0041】
以下示す本発明による各種の方法の実施例は、例示的なものであり、限定的なものではない。
【0042】
1.0 線状芯又は分岐芯を有するキャンドルの製造方法
独立して挿入した芯を有する、単純な形状から装飾的な立体形状までのキャンドルを、ワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型から形成することが出来る。
【0043】
2以上のワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型を、軽く加熱し、互いに対向する表面同士を共に押圧することにより、連結させる。
【0044】
ワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型を共に押圧する前に、表面内に芯を配置させる。鋳造工程の場合には、芯は、鋳造2工程の間で挿入する。
【0045】
押圧することで、芯はワックススラブ、異形ワックス材、ワックス型間に固定される形で挿入される。
【0046】
従来の公知方法に反して、線状芯や分岐芯の位置や方向付けは、ワックス体から独立したものとする。
【0047】
所望する燃焼特性に応じて、芯の厚みや芯構造の種類を決めることが出来る。例えば、燃焼作用を制御するために、分岐部で芯を細くしたり、キャンドル部分を傾斜する形で伸延させることが出来る。また、キャンドルは、入手できるキャンドル立てに挿入することも、また、独立して安定させることも可能である。
【0048】
1.1 ワックススラブからの製造
前記1.0で説明した製造方法によると、線状、湾曲型、又は、分岐型の芯の領域に沿って、ワックススラブから、任意のキャンドル形状を切り出すことが可能である。この新規な解決手段を用いると、日常使用するキャンドルや、可燃体の中央に芯を有する切り株キャンドル等の、従来のキャンドルや、ワックススラブから製造した日常使用するキャンドルを工業的に大量生産することが可能となる。また、このキャンドルを使って進める設計可能性も広がる。更に、これにより、可燃体の中心部に1以上の芯を有する、装飾キャンドルを経済的に製造することが可能となる。
【0049】
芯の軸に沿ってパンチしたり、切断した後、特別な燃焼特性、例えば、燃焼中に単一の炎から複数の炎に、キャンドルの装飾範囲に沿って連続的に変化する特性を有する、新規な装飾ワックスキャンドルが生み出される。
【0050】
1.2 異形ワックス材からの製造
前記1.0で説明した製造方法によると、異形ワックス材から、任意のキャンドル形状を作り出すことが出来る。必要となる異形ワックス材は、鋳造工程又は圧縮成形工程において製造可能である。
【0051】
この新規な解決手段を使用すると、工業的に大量生産することが出来る。大量生産可能なものは、日常使用するキャンドル、可燃体の中央に芯を有する切り株キャンドル等の、従来型のキャンドル、可燃体の中央に芯を有する装飾キャンドル、及び独創的なキャンドル形状を有するように分岐した芯である。
【0052】
1.3 ワックス型からのキャンドルの製造方法
前記1.0で説明した製造方法によると、ワックス型から任意のキャンドル形状を作り出すことが出来る。必要となるワックス型は、鋳造工程又は圧縮成形工程において製造可能である。
【0053】
この新規な解決手段を使用すると、最適な燃焼特性を有する、1以上の分岐芯を有する新規な装飾キャンドル、例えば、3Dキャンドルを製造することが出来る。
【0054】
1.4 仕上げ
前述したあらゆるキャンドル形状や、製造方法は、次のように仕上げを行う。
【0055】
機械を使用して、若しくは、手作業で、ミーリングや切断により、減法仕上げを実行する。
更に層を追加したり、或いは、浸せき、霧吹き、コーティングを、機械的に若しくは手作業で行うことにより、追加仕上げを実行する。
更に別の仕上げ方法は、形質転換である。この形質転換を、熱的に、機械的に、又は手作業により実行する。
【0056】
2.0 分岐芯を有する可動装飾キャンドル等の、立体キャンドルの製造方法
前記1.0で説明した製造方法によると、パンチングまたはミーリングにより、平面キャンドル基盤を製造することが出来る。
【0057】
芯の軸を中心に回転させることにより、基盤から、特別な燃焼特性を有する、可動立体装飾ワックスキャンドルが生まれる。キャンドルの実施例に応じて、旋回軸部分で、メタルブッシュにより、芯を補強することが出来る。
【0058】
この基盤は、組立キットとして市場に出すことが出来る。エンドユーザーは、個々のキャンドル部分を軸周りに回転させ、所定の位置で調整することにより、基盤を立体物内で回転させることが出来る。旋回軸部分のメタルブッシュは、補強の役目を果たし、芯が切断されるのを防止する。
【0059】
また、対象物は、完成した、固定立体キャンドルとして市場に出すことも出来る。
更に、キャンドルは、入手可能なキャンドル立てに挿入することも、また、独立して安定させることも可能である。
【0060】
3.0半仕上げ製品である、キャンドル製造用ワックススラブの製造方法
複数個のワックススラブ又はワックスブロックを組み合わせることにより、又は、特別に形づくったワックススラブやワックスブロックを組み合わせることにより、新しいワックススラブが横断面上に生まれる。このスラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックスフォームとして使うことが出来る。
【0061】
3.1追加方法
3.1.1 ピクセル基盤スラブ
設計上望ましい場合には、色で段付けしたワックスペンを連結し、若しくは、押圧することにより、新規なワックススラブが断面上に生まれる。これらのスラブを、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
この方法を使用すると、精密、かつ技術的に制御されたピクセル基盤を製造することが出来る。
【0062】
3.1.2 連結
設計上の要請に従って、厚みや、段付きの色を変化させたプレハブのワックススラブを連結することにより、新規なワックススラブが生まれる。
【0063】
このようにして形成したワックススラブを、再連結し、再び切断すると、横断面に、新しいワックススラブが新たに生まれる。設計上の要請に従い、これらのスラブを、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0064】
3.1.3圧縮成形
任意の色を有する、任意のワックスブロック又はワックス型を圧縮成形することにより、空洞を散在させたワックス体が生まれ、断面上に、新たなワックススラブがもたらされる。これらのスラブを、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0065】
3.1.4空所の充填
3.1.3で説明したワックス体の空洞を、任意の色を有する液状ワックスで充填することが出来る。横断面上に、新たなスラブが生まれる。これらのスラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0066】
3.1.5不燃物の組み込み
ワックススラブ間に、及び/又は、ワックス体の中に、不燃性物体を含めることにより、新しいワックススラブが生まれ、これらのスラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0067】
3.1.6表面処理
ワックススラブの片面に、或いは両面に、着色コーティング、霧吹き、エナメル加工を施すことにより、新たなワックススラブが生まれ、これらのスラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0068】
3.2減法方法
3.2.1 ミーリング加工又は穴あけ加工
ミーリング加工又は穴あけ加工を施してワックスブロック又はワックススラブに、空洞を形成する。この空洞は充填したり、塞いだりすることが出来る。充填するものは、例えば、アロマオイル、着色流体、不燃性物体等である。こうして製造したワックススラブは、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0069】
3.2.2 再使用形成部
形成部(13)を圧縮形成してワックスブロック又はワックススラブにし、これを再び外すことにより、空洞(10)が生まれ、該空洞は、機能的に充填し、又は、占領することが出来る。このようにして作られたワックススラブ(12)を、キャンドル製造用半仕上げ品、又は別のワックス形状として使うことが出来る。
【0070】
3.3各種製造工程の組み合わせ
追加法及び減法による方法を、任意数の方法段階において組み合わせることが出来る。
【0071】
4.0技術的キャンドルの製造方法
4.1 装飾的、技術的切り株キャンドル
4で説明した方法を使用して、装飾的かつ技術的かつ新規な切り株キャンドルが製造される。
【0072】
キャンドルは、燃焼していないときには、単に装飾的な物体にすぎない。しかし、燃焼時には、それぞれの機能層の相互作用により、予期した、及び/又は予期できない効果が発生する。これらの効果には、可燃材中の空洞による燃焼時間の調整、今まで隠れていた像を出現させる等の、可視表面の変化、熱に敏感な、一体化した物体及び層の変更、書き付け等が現れることが含まれる。これらは、燃焼工程中に液化したワックスがその量が調整された形で流出したり、又は、別の液体が可視表面に連結した空洞内に流出することにより起こる。
【0073】
他の機能としては、フレグラントオイル、ゼリー状物、着色液、音、音楽、化学的に引き出した炎の色等を、調整する形で使用することを含む。
【0074】
可視表面に彫刻的ワックス形状や、装飾的空洞が現れたり、キャンドルが完全に燃え落ちるようにすることにより、燃焼工程を制御することが出来る。
【0075】
更に、この製品は、前述した新規な製造方法のあらゆるものと組み合わせることが出来る。キャンドルの形状は、任意である。
【0076】
4.2 複合機能キャンドル
上述した方法の全ては、一般的な鋳造技術と組み合わせることにより、複動的な機能を有する、より大きな新しい製品を生み出すことが出来る。例えば、装飾ワックスで形成されたフルーツボウルや花瓶であるが、これらは、使用した後、燃焼させることが出来る。
【0077】
例えば鋳造技術を使って製造したワックスフォームは、これに見合う2番目のワックスフォームと共に、軽い圧力を加えて溶合させる。この工程に先立って、芯を2つのワックス間に配置しておく。
【0078】
前述した従属クレームの中には、更に有利な手段を見つけることが出来る。本発明は、実施例及び以下に示す図面に沿って記述している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0079】
図1は、本発明による水平製造方法を使用して切り株キャンドルを製造するための、上部形成部3a及び底部形成部3bから構成される装置を示している。この両形成部3aと3bを、水平注入方法により使用して、キャンドルの片側をそれぞれ製造する。初めに、製造するキャンドルのポジティブ(原型)の形をとる。このポジティブにおいては、ポジティブを含む容器は、適宜な材料で充填されている。2つの形成部3a及び3bは、シリコンで形成されていると好ましい。可燃性の液体2を、上部形成部3a並びに底部形成部3b中に、各形成部の上端からあふれるまで注入する。可燃性液体2が硬化したら、製造するキャンドル5の中に芯1を挿入する。好ましくは、底部形成部3bの上端に芯1を置くことにより、キャンドル5の中に芯1を挿入する。芯1を所望の位置に配置させた後、上部形成部3aを、下部形成部3b上に取り付ける。このようにして、製品5の半分からなるキャンドルを2つ一緒にして、1つのキャンドル組立体4を形成する。この2つの半分からなるキャンドルを結合した後、両形成部部3a及び3bを外す。この時、まだキャンドル組立体4の中に残っているキャンドル5を、該組立体から離す。このようにして、単一のキャンドル5を得る。
【0080】
図2は、複数のセグメントからなるキャンドルの構成を示す図である。各セグメントに1つの芯1が存在する。この芯1は、可燃材2の中央に置かれる形で伸延していると好ましい。図2中の、セグメント6には、単一の分岐部8が示されている。セグメント6は、該セグメント6同士を共に合わせるための特殊リード7を有している。本明細書では、芯1は、セグメントの上端から突出している。更に、セグメント6は、リード7を、その上端に設けても、或いは、その下端に設けても良い。図2の各セグメント6は、上端部にリード7を有している。
【0081】
図3aは、複数のセグメント6から構成されたキャンドルの概略側面図であり、この図においては、セグメントは横方向及び縦方向に平面的に組み合わされている。図3aにおいては、セグメント6はそれぞれ異なる形状を有しており、かつ、分岐部の大きさが相違している。即ち、2重分岐部8bを有するセグメントもあれば、3重分岐部8cを有するセグメントもある。横方向及び上方向にセグメントを組み合わせることで、空間キャンドルが作られる。
【0082】
図3b及び図3cの概略図は、各セグメントは、それぞれ異なる空間実施例を取りうることを示している。図3b及び図3cには、セグメント6により構成された単一分岐部8aが示されており、該分岐部は、互いに連結されている。単一分岐部8a及びセグメント6を、このように組み合わせることで、線状のキャンドル体(図3b)及び角部を有するキャンドル体(図3c)を得ることが出来る。
【0083】
図4aは、2重分岐部8bを有するキャンドルを構成するための、複数のセグメント6を組み合わせた状態を示す概略図である。図4bは、キャンドルセグメントを連結するための単一分岐部と3重分岐部8cを組み合わせたものを示している。図4a及び図4bは、本発明による分岐部及びセグメントを使用すると、キャンドルの分岐部に関して、各種の3次元デザインが可能となることを示している。
図5a及び図5bは、多数の炎をともすことが可能な、キャンドル5の製造工程を説明する、概略図である。ここでは、図1に示すような、上部形成部3a及び底部形成部3bを使用する。これら形成部は、製造すべきキャンドルのポジティブを鋳造することにより得る。その後、形成部3a及び3b間に、ツリー状芯19を置く。本実施例で使用するツリー状芯19は、分岐部を有する芯1に関するものであり、この芯1に、硬化した可燃層を薄く被覆して、所望の形状にする。
【0084】
多数の炎を灯すことが可能なキャンドルを製造するに当たり、両形成部3a及び3bには、それぞれ可燃材を充填しておく。これが硬化したらすぐに、底部形成部3bの可燃材の上に、ツリー状芯19を置く。両形成部3a及び3bを、互いに接触させる形で連結し、製造するキャンドルの、硬化可燃体2からなる半分のワックス同士を共に連結させる。ツリー状芯19は、キャンドルの一端において、可燃材から突出している。
【0085】
図5c右側には、図5a及び5bで説明した方法により製造した、複数の炎を灯すことが可能なキャンドルが示されている。このキャンドルは、ベース9に設けられる。上端部側で、ツリー状芯19が、可燃材から突出している。図5cの右側の小さい矢印は、横断面を示しており、かつ、各横断面に対する図面の方向が示されている。図5c中の破線は、横断面の各図を示している。
【0086】
ツリー状芯19には、可燃材2が被覆されているのが見える。また、異なる各断面において、ツリー状芯19の異なる数の端部が、可燃材2からはみ出しているのがよく見える。キャンドル5が燃え落ちる間には、各断面で、対応する数の炎が燃焼する。例えば、キャンドル5は、たった1つの炎でスタートするが、その後、枝分かれして、3つの炎となる。この3つの炎は、更に4つの炎に枝分かれし、再びその数を減ずるように、ちょうどベース9の真上に、1つの炎だけとなる。
【0087】
図6は、芯のリード線を示した、複数の炎を灯すキャンドルの正面図である。また、本発明によると、芯のリード線は必ずしも、全ての点に相互に連結したツリー状芯19により構成されている必要はない。実際、ツリー状芯の一部は、例えば、ワイヤ10によって連結することが出来る。これにより、炎が確実に、水平面で均等に燃え落ちるようになっている。従って、炎の数を、各断面において確実に変化させる効果がある。このように、ツリー状芯19の中断やワイヤリード線10により燃焼作用を制御している。
【0088】
図7a及び図7bは、複数の炎を灯す、立体キャンドル5の製造方法を説明する概略図である。このキャンドル5においても、まず最初に、製造すべきキャンドル5の半分と半分を上部形成部3a及び底部形成部3bに鋳造することにより形成する。この工程は、図1、5a、5bで示すように、本発明による水平鋳造方法を使用して行う。ツリー状芯19は、形成部3bの可燃体上の中央に置く。しかしここでは、ツリー状芯19は、中心をワイヤリード線から構成する。両形成3a、3bを、互いに接触させる形で連結させた後、製造するキャンドル5の可燃体2を連結させる。
【0089】
キャンドル5の相互連結部を外した後、これを形成部3a、3bから外すことが出来る(図7b右側)。
【0090】
図7c右側は、複数の炎を灯す、立体キャンドル5の側面図であり、図7cの右側の図の断面を示している。キャンドル5は、ベース9上に立っている。図7c右側に示す小さい回転円(矢印)は、ワイヤリードの方向付けを示している。これにより、対象物体が、この軸を中心に回転することが出来る。何れの場合においても、ツリー状芯19は、ワイヤリードの軸に沿って連結されている。
【0091】
図7cの右側において、断面は、図7cの左図における断面方向を示している。互いに挟み込んだキャンドル部分は、それぞれの外形に見合う環状通路上を回転することが可能である。直径が相違するので、各要素は回転軸に沿って自由に回転可能である。このように、立体キャンドルは、平面水平鋳造方法に従って、製造する。
【0092】
図8は、空洞13を有するワックススラブの製造方法を示している。このワックススラブ対して、可燃材2の中に、スペーサ15を挿入する。スペーサ15を(矢印に示すように)外すと、可燃体2の中には、空洞が形成される。この空洞は、スペーサ15の形状に対応している。また、該空洞15は、切断したり、のこで挽いたり、ミーリング加工を施すことにより形成することも出来る。
【0093】
図9は、空洞13を有する硬化可燃体2の組み合わせを示している。異なるセグメント6の空洞13は、必ずしも同一の形状(図示せず)を有している必要はない。
【0094】
図10は、硬化可燃体2の空洞13に、装飾性要素17を挿入する方法を示している。この工程では、スラブ14により、底部で空洞13は閉鎖されている。液状可燃体2をこれら、底部で閉鎖している空洞に注ぎ入れる。これを硬化させた後、セグメントには、装飾性要素が施される。
【0095】
スラブ14は、空洞が硬化可能な可燃体2ではなく、例えば、フレグラントオイルや着色液体(図示せず)で充填されている場合には、空洞を底部で閉鎖するためにも使用することが出来る。
【0096】
図11は、複雑な空洞13を有する、スラブの概略図である。これらの空洞13は、硬化した可燃体間に配置されている。空洞13を有するセグメント6の2つが図示されている。小さい矢印により、別々の硬化可燃体2からワックス部分を組み合わせたり、ネスティングすることにより、空洞13が形成されることを示している。
【0097】
図12は、硬化した可燃体2間に設けられた空洞13を、中にまだ液体状態の可燃材2やフレグラントオイルを注入することで充填することが出来ることを示している。このようにして、本発明による装飾性要素を附加する。
【0098】
図13aは、分岐芯19、機能性要素16、装飾性要素17、空洞13を有する複数のスラブからなるキャンドルの分解図である。可燃硬化材からなる各スラブには、各種の形状を有する空洞13が形成されている。必要に応じて、空洞を、機能性要素16で満たす。この機能性要素は、キャンドルが燃え落ちるに従って見えてくる物体や、音がでる要素に関係している。更に、これらのスラブには、装飾性要素17が施されている。例えば、空洞13が、異なる色のワックスで充填されていたり、空洞がフレグラントオイルや着色液体で充填されていたりする。
【0099】
図13bは、図13aに示す複数のスラブ14を一緒に合わせたキャンドルの外観を示している。上部では、芯1又は、ツリー状芯19先端がキャンドルから突出している。キャンドルの側面には、それぞれ異なる構造を有する、硬化可燃体12が確認できる。これらの構造は、水平鋳造されたワックススラブを目的に応じて層状構造に形成することにより得ることが出来る。
【0100】
図14a上部は、機能性要素及び装飾性要素が特徴的な、キャンドルの外観を示している。この図の場合は、ニューイヤーズイブキャンドル5に関するものである。上部では、複数の芯先端が突出している。キャンドル5自体は、番号「2004」に特徴を有する、硬化可燃体2から構成されている。
【0101】
図14a上の図の矢印は、図14a中図に示す断面を示している。この横断面は、また、中央部において別の機能性要素に分岐する、芯経路を示している。この例においては、要素16は、「2005」の数字の桁である。更に、このキャンドルは、空洞13及び装飾性要素17に特徴がある。
【0102】
図14a中段の図の小さい矢印は、図14a下段の図の断面を示している。この横断面は、ニューイヤーズイブキャンドルの、長手方向断面である。この長手方向の断面においても、番号「2005」に対して、分岐芯1の経路が見える。更に、このキャンドルは、番号「2005」のそれぞれの桁が配置された空洞13に特徴がある。このキャンドルは、装飾性要素17に特徴を有する。番号2005の桁は、機能性要素であると考えられる。桁を支持する働きを有するロッドもまた、本発明における意味において機能性要素であるといえる。
【0103】
図14bは、図14aに示すように作り上げたニューイヤーズイブキャンドル5の外観を、それぞれ時間tに沿って示している。キャンドルは、最初は、その外側に数字2004が表示されているが、燃え落ちるにしたがって、キャンドル内部に隠れていた2005の数字に置き換わるようになっている。空洞及び機能性要素16,17を介して、ある所定の瞬間にだけ数字2005が見えるように燃焼状態を制御することが可能である。この場合、所定の瞬間とは、一年の実際の節目に関連付けすることが好ましい。
【0104】
図15a及び15bには、3つの炎を灯すことが出来る立体キャンドル5が、立体的に示されている。中空球状立体キャンドルの上部には、芯1が示されているとともに、硬化可燃体2が示されている。
【0105】
図16aは、複合芯5を有する中空環状のキャンドルの概略図であり、図16bは、横断面の図であり、図16cは、複数の層の分解概略図である。図16aには、複数の空洞13を有するキャンドルが示されている。更に、キャンドルは2層、即ち、内側ワックスフォーム20及び外側ワックスフォーム21から構成されている。両フォーム間の図示する位置に、芯1が配置されている。
【0106】
図16aには、図16bに表された断面が示されている。この図から、芯1は、空洞13の周囲で分岐するツリー状芯19の端部であることがはっきりとわかる。内側ワックスフォーム20及び外側ワックスフォーム21は、図16bの断面に見えている。
【0107】
図16cは、内側ワックスフォーム20及び外側ワックスフォーム21と、その間に配置された芯1を示す分解図である。
【0108】
図に示す全ての実施例は、単なる例示であり、これにより、本発明による実施例が限定されるものと解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】図1は、切り株キャンドルを製造するための、水平製造方法による装置を示す図である。
【図2】図2は、複数のセグメントから構成されたキャンドルの構造を示す図である。
【図3】図3aは、複数のセグメントを平面的に組み合わせてなるキャンドルの概略側面図であり、図3b及び図3cは、単一分岐部を有する、複数のセグメントを立体的に組み合わせてなるキャンドルの概略図である。
【図4】図4aは、二重分岐部を有する、複数のセグメントを平面的に組み合わせてなるキャンドルの概略図であり、図4bは、三重分岐部を有する、複数のセグメントを平面的に組み合わせてなるキャンドルの概略図である。
【図5】図5a及び図5bは、複数の炎を灯すことが出来るキャンドルの製造方法を説明する概略図であり、図5cは、複数の炎を灯すことが出来るキャンドルの、各段階における炎の数を示す概略説明図である。
【図6】図6は、複数の炎を灯すことが出来るキャンドルの、芯の範囲を説明する正面図である。
【図7】図7a及び図7bは、複数の炎を灯すことが出来る立体キャンドルの製造方法の概略説明図であり、図7cは、複数の炎を灯すことが出来る立体キャンドルの回転面から見た概略説明図である。
【図8】図8は、空洞を有するワックススラブの製造を示す図である。
【図9】図9は、空洞を有する硬化可燃体を組み合わせたものを示す図である。
【図10】図10は、空洞を有するワックススラブに装飾性要素を追加したものを示す図である。
【図11】図11は、複合空洞を有するスラブの概略図である。
【図12】図12は、複雑空洞を有するスラブに装飾性要素を追加したものを示す図である。
【図13】図13aは、分岐芯、装飾性要素、機能性要素を有するスラブから構成されるキャンドルの分解図であり、図13bは、分岐芯、装飾性要素、機能性要素を有するスラブから構成されるキャンドルの外観図である。
【図14】図14aは、装飾性要素、機能性要素を有するニューイヤーズイブキャンドルの外観図(上図)、横断面図(中図)、長手方向断面図(下図)であり、図14bは、図14aにおけるニューイヤーズイブキャンドルの外観形状の、燃え落ちる過程の時間経過(t)を示す図である。
【図15】図15a、図15bは、複数の芯を有する、中空球状キャンドルを立体的に示す図である。
【図16】図16aは、複数の芯を有する、中空円環状キャンドルの概略平面図であり、図16bは、複数の芯を有する、中空円環状状キャンドルの横断面図であり、図16cは、複数の芯を有する、中空円環状キャンドルの複数の層の分解図である。
【符号の説明】
【0110】
1……芯
2……可燃体
3a……上部形成部
3b……下部形成部
4……キャンドル組立体
5……キャンドル
6……セグメント
7……リード
8a……単一分岐部
8b……2重分岐部
8c……3重分岐部
9……ベース
10……ワイヤ
11……軸
12……環状通路
13……空洞
14……スラブ
15……スペーサ
16……機能性要素
17……装飾性要素
18……炎
19……ツリー状芯
20……内側ワックスフォーム
21……外側ワックスフォーム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装飾性要素及び/又は、機能性要素、及び少なくとも1つの可燃性芯を有するキャンドルにおいて、
硬化可燃体(2)からなる少なくとも1つのセグメント(6)を有し、該セグメント(6)は、幾何学形状を有する、少なくとも2つの層及び、該幾何学形状内で伸延する少なくとも1つの可燃芯(1、19)から構成され、
各上部キャンドルセグメント(6)においては、芯(1、19)は、前記可燃体(2)から突出し、
中央キャンドルセグメント(6)においては、前記芯(1、19)は、前記可燃体(2)から突出し/又は、突出せず、かつ、前記芯は、リード(7)により、下端部で固定されており、
各下部キャンドルセグメント(6)においては、前記芯(1、19)は、リード(7)によりその下端部に支持されており、
前記芯(1、19)は、前記キャンドル(5)が燃え落ちる間に、炎が1つの芯(1、19)から、同一のセグメント(6)内の次の芯、又は、次のセグメント(6)内の次の芯に飛び移ることができる距離で、個々の独立したキャンドルセグメント(6)内及び間に、互いに配置されていることを特徴とする、キャンドル。
【請求項2】
少なくとも1つのセグメント(6)は湾曲し、及び/又は、前記芯(1、19)は少なくとも一回分岐しており、分岐している場合には、線状の芯部(1)が要素と共に、別のセグメント(6)と連結するために、各端部に配置されていることを特徴とする、請求項1記載のキャンドル。
【請求項3】
前記芯(1、19)は、可燃体(2)から形成される追加的な層により被覆されていることを特徴とする、請求項1又は2記載のキャンドル。
【請求項4】
芯(1、19)を被覆している可燃体(2)は、キャンドル(5)の前記可燃体とは異なるものであることを特徴とする、請求項3記載のキャンドル。
【請求項5】
前記芯(1、19)は、金属(10)又は、接着剤からなるリード線から構成されていることを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項6】
異なるセグメント(6)の芯(1、19)同士は、離れていることを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項7】
前記可燃体(2)及び/又は、前記芯(1、19)内の顔料は、特に燃焼時間に関して、燃焼作用に影響を及ぼすことを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項8】
前記芯(1、19)は、多孔性の可燃材から構成されていることを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項9】
前記芯(1、19)を構成している多孔性の可燃材とは、特定の含有量を有する石膏であることを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項10】
前記芯(1、19)の多孔性の可燃材は、キャンドル(5)の燃焼作用を制御するために設けられていることを特徴とする、請求項8又は9記載のキャンドル。
【請求項11】
空洞(13)を有することを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項12】
前記空洞(13)は、それぞれ異なる色を有する可燃体(2)及び/又は、フレグラントオイル、及び/又は、液体及び/又は、物体で充填することを特徴とする、請求項11記載のキャンドル。
【請求項13】
前記空洞(13)は、幾何学形状、数字形状、文字形状又は、これらの組み合わせ形状を有していることを特徴とする、請求項11又は12記載のキャンドル。
【請求項14】
幾何学形状を有する少なくとも2つの層が組み合わされた、硬化可燃体(2)及び該幾何学形状内で伸延する芯(19)から構成される、1以上の炎を灯すことが可能な、装飾性要素及び/又は機能性要素を有する、キャンドル製造用セグメント。
【請求項15】
前記芯(1、19)は湾曲し、及び/又は少なくとも一回(8a、8b、8c)分岐し、かつ、分岐する際は、線状芯部が要素(7)と共に、もう一方のセグメント(6)と連結するためにそれぞれの端部に配置されていることを特徴とする、請求項14記載のセグメント。
【請求項16】
幾何学形状を有する少なくとも2つの層が組み合わされた硬化可燃体(2)を有し、該硬化可燃体(2)内部には、異なる色の可燃体(2)及び/又はフレグラントオイルで充填された少なくとも1つの空洞(13)が存在し、かつ、別のセグメント(6)と連結するために、各端部に配置された要素(7)と共に、この幾何学形状内部に伸延する芯(1、19)を有する、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドル製造用セグメント。
【請求項17】
前記連結するための要素は、溝、及びキー連結、プラグ連結、及び又は、クランプ連結であることを特徴とする、請求項14乃至16記載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項18】
芯(1、19)の継目には、ワイヤスリーブが配置されていることを特徴とする、請求項14乃至17記載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項19】
充填後の空洞(13)は、幾何学形状、数字形状、文字形状、又は、これらの組み合わせ形状を有することを特徴とする、請求項14乃至18記載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項20】
装飾性要素及び/又は機能性要素(16、17)は、前記キャンドル(5)の燃焼時間に応じて、可視できるようになることを特徴とする、請求項14乃至19記載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項21】
独立したキャンドルとして、燃焼可能であることを特徴とする、請求項14乃至20載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項22】
請求項14乃至20記載のうち、いずれか1項に記載のセグメントの、少なくとも2つの同一のセグメントから構成される、又は、これら複数のセグメントの組み合わせから構成される、装飾性要素及び/又は機能性要素を有するキャンドル。
【請求項23】
製造工程中に、複数の適宜な層を組み合わせることにより、装飾性要素及び/又は機能性要素(16、17)をそれぞれ挿入設置し、適宜な材料及び/又はそれぞれの型を選択することにより、全ての層を要求された前記要素(16、17)に関して独立する形で配置させる方法であり、該方法は、まず最初に、製造するキャンドルのポジティブ形状を、固体から形成し、このポジティブ形状を、水平位置において適宜な材料で完全に充填した型に挿入し、続いて、該ポジティブ形状を必要な数の層に分離して、必要な層のネガティブ形状を取得し、続いて該ネガティブ形状を使用して、キャンドルの層を製造し、キャンドル(5)の層を連結する前に、キャンドル(5)の層間に、線状に伸延する芯(1、19)、湾曲する形で伸延する芯(1、19)、又は少なくとも1回分岐する芯(1、19)のうち、少なくとも1つを挿入することを特徴とする、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドルの製造方法。
【請求項24】
前記キャンドルを、凹部又は空洞(13)から構成される2層により形成したことを特徴とする、請求項23記載の方法。
【請求項25】
異なる複数の層を積み重ねることにより、凹部を共に連結して閉鎖した空洞とすることを特徴とする、請求項23又は24記載の方法。
【請求項26】
前記キャンドルの層を連結した後、幾何学形状、数字、文字、又はその組み合わせを、既存の空洞により形成することを特徴とする、請求項23乃至25記載のうち、いずれか1項に記載の記載の方法。
【請求項27】
前記キャンドル(5)を完全に組み立てる前、又は後に、層内の凹んだ空洞(13)を、それぞれ異なる色を有する可燃材又は、芳香物で充填させることを特徴とする、請求項23乃至26記載のうち、いずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
薄くて、硬化した層状の可燃材(2)で被覆した芯を挿入し、キャンドル(5)内に挿入する前に、前記芯を、ツリー状芯(19)として、所望の形状に、予め固定することを特徴とする、請求項23乃至27の何れか1項に記載された方法。
【請求項29】
スペーサを使用して、前記層を連結する前に、前記芯(1)又はツリー状芯(19)を位置決めすることを特徴とする、請求項23乃至28記載のうち、いずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記層を連結する前の別の層を追加する前に、製造するキャンドル(5)の層内に、芯(1)又はツリー状芯(19)を完全に埋め込むことを特徴とする、請求項23乃至29記載のうち、いずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
多孔性可燃材からなる芯(1)を使用することを特徴とする、請求項23乃至30記載のうち、いずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
製造するキャンドルの固体ポジティブ型を、型の中に置くことにより製造される、必要な層のネガティブ型であって、該固体ポジティブ型を、水平位置で適宜な材料で完全に充填した後、前記ネガティブ型を、必要な数の層に分離したことを特徴とする、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドル及び、キャンドル組立用セグメントの製造装置。
【請求項33】
製造する層のネガティブ型の材料は、シリコンであることを特徴とする、請求項32記載の装置。
【請求項1】
装飾性要素及び/又は、機能性要素、及び少なくとも1つの可燃性芯を有するキャンドルにおいて、
硬化可燃体(2)からなる少なくとも1つのセグメント(6)を有し、該セグメント(6)は、幾何学形状を有する、少なくとも2つの層及び、該幾何学形状内で伸延する少なくとも1つの可燃芯(1、19)から構成され、
各上部キャンドルセグメント(6)においては、芯(1、19)は、前記可燃体(2)から突出し、
中央キャンドルセグメント(6)においては、前記芯(1、19)は、前記可燃体(2)から突出し/又は、突出せず、かつ、前記芯は、リード(7)により、下端部で固定されており、
各下部キャンドルセグメント(6)においては、前記芯(1、19)は、リード(7)によりその下端部に支持されており、
前記芯(1、19)は、前記キャンドル(5)が燃え落ちる間に、炎が1つの芯(1、19)から、同一のセグメント(6)内の次の芯、又は、次のセグメント(6)内の次の芯に飛び移ることができる距離で、個々の独立したキャンドルセグメント(6)内及び間に、互いに配置されていることを特徴とする、キャンドル。
【請求項2】
少なくとも1つのセグメント(6)は湾曲し、及び/又は、前記芯(1、19)は少なくとも一回分岐しており、分岐している場合には、線状の芯部(1)が要素と共に、別のセグメント(6)と連結するために、各端部に配置されていることを特徴とする、請求項1記載のキャンドル。
【請求項3】
前記芯(1、19)は、可燃体(2)から形成される追加的な層により被覆されていることを特徴とする、請求項1又は2記載のキャンドル。
【請求項4】
芯(1、19)を被覆している可燃体(2)は、キャンドル(5)の前記可燃体とは異なるものであることを特徴とする、請求項3記載のキャンドル。
【請求項5】
前記芯(1、19)は、金属(10)又は、接着剤からなるリード線から構成されていることを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項6】
異なるセグメント(6)の芯(1、19)同士は、離れていることを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項7】
前記可燃体(2)及び/又は、前記芯(1、19)内の顔料は、特に燃焼時間に関して、燃焼作用に影響を及ぼすことを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項8】
前記芯(1、19)は、多孔性の可燃材から構成されていることを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項9】
前記芯(1、19)を構成している多孔性の可燃材とは、特定の含有量を有する石膏であることを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項10】
前記芯(1、19)の多孔性の可燃材は、キャンドル(5)の燃焼作用を制御するために設けられていることを特徴とする、請求項8又は9記載のキャンドル。
【請求項11】
空洞(13)を有することを特徴とする、前記記載の請求項の内、いずれか1項に記載のキャンドル。
【請求項12】
前記空洞(13)は、それぞれ異なる色を有する可燃体(2)及び/又は、フレグラントオイル、及び/又は、液体及び/又は、物体で充填することを特徴とする、請求項11記載のキャンドル。
【請求項13】
前記空洞(13)は、幾何学形状、数字形状、文字形状又は、これらの組み合わせ形状を有していることを特徴とする、請求項11又は12記載のキャンドル。
【請求項14】
幾何学形状を有する少なくとも2つの層が組み合わされた、硬化可燃体(2)及び該幾何学形状内で伸延する芯(19)から構成される、1以上の炎を灯すことが可能な、装飾性要素及び/又は機能性要素を有する、キャンドル製造用セグメント。
【請求項15】
前記芯(1、19)は湾曲し、及び/又は少なくとも一回(8a、8b、8c)分岐し、かつ、分岐する際は、線状芯部が要素(7)と共に、もう一方のセグメント(6)と連結するためにそれぞれの端部に配置されていることを特徴とする、請求項14記載のセグメント。
【請求項16】
幾何学形状を有する少なくとも2つの層が組み合わされた硬化可燃体(2)を有し、該硬化可燃体(2)内部には、異なる色の可燃体(2)及び/又はフレグラントオイルで充填された少なくとも1つの空洞(13)が存在し、かつ、別のセグメント(6)と連結するために、各端部に配置された要素(7)と共に、この幾何学形状内部に伸延する芯(1、19)を有する、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドル製造用セグメント。
【請求項17】
前記連結するための要素は、溝、及びキー連結、プラグ連結、及び又は、クランプ連結であることを特徴とする、請求項14乃至16記載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項18】
芯(1、19)の継目には、ワイヤスリーブが配置されていることを特徴とする、請求項14乃至17記載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項19】
充填後の空洞(13)は、幾何学形状、数字形状、文字形状、又は、これらの組み合わせ形状を有することを特徴とする、請求項14乃至18記載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項20】
装飾性要素及び/又は機能性要素(16、17)は、前記キャンドル(5)の燃焼時間に応じて、可視できるようになることを特徴とする、請求項14乃至19記載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項21】
独立したキャンドルとして、燃焼可能であることを特徴とする、請求項14乃至20載のうち、いずれか1項に記載のセグメント。
【請求項22】
請求項14乃至20記載のうち、いずれか1項に記載のセグメントの、少なくとも2つの同一のセグメントから構成される、又は、これら複数のセグメントの組み合わせから構成される、装飾性要素及び/又は機能性要素を有するキャンドル。
【請求項23】
製造工程中に、複数の適宜な層を組み合わせることにより、装飾性要素及び/又は機能性要素(16、17)をそれぞれ挿入設置し、適宜な材料及び/又はそれぞれの型を選択することにより、全ての層を要求された前記要素(16、17)に関して独立する形で配置させる方法であり、該方法は、まず最初に、製造するキャンドルのポジティブ形状を、固体から形成し、このポジティブ形状を、水平位置において適宜な材料で完全に充填した型に挿入し、続いて、該ポジティブ形状を必要な数の層に分離して、必要な層のネガティブ形状を取得し、続いて該ネガティブ形状を使用して、キャンドルの層を製造し、キャンドル(5)の層を連結する前に、キャンドル(5)の層間に、線状に伸延する芯(1、19)、湾曲する形で伸延する芯(1、19)、又は少なくとも1回分岐する芯(1、19)のうち、少なくとも1つを挿入することを特徴とする、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドルの製造方法。
【請求項24】
前記キャンドルを、凹部又は空洞(13)から構成される2層により形成したことを特徴とする、請求項23記載の方法。
【請求項25】
異なる複数の層を積み重ねることにより、凹部を共に連結して閉鎖した空洞とすることを特徴とする、請求項23又は24記載の方法。
【請求項26】
前記キャンドルの層を連結した後、幾何学形状、数字、文字、又はその組み合わせを、既存の空洞により形成することを特徴とする、請求項23乃至25記載のうち、いずれか1項に記載の記載の方法。
【請求項27】
前記キャンドル(5)を完全に組み立てる前、又は後に、層内の凹んだ空洞(13)を、それぞれ異なる色を有する可燃材又は、芳香物で充填させることを特徴とする、請求項23乃至26記載のうち、いずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
薄くて、硬化した層状の可燃材(2)で被覆した芯を挿入し、キャンドル(5)内に挿入する前に、前記芯を、ツリー状芯(19)として、所望の形状に、予め固定することを特徴とする、請求項23乃至27の何れか1項に記載された方法。
【請求項29】
スペーサを使用して、前記層を連結する前に、前記芯(1)又はツリー状芯(19)を位置決めすることを特徴とする、請求項23乃至28記載のうち、いずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記層を連結する前の別の層を追加する前に、製造するキャンドル(5)の層内に、芯(1)又はツリー状芯(19)を完全に埋め込むことを特徴とする、請求項23乃至29記載のうち、いずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
多孔性可燃材からなる芯(1)を使用することを特徴とする、請求項23乃至30記載のうち、いずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
製造するキャンドルの固体ポジティブ型を、型の中に置くことにより製造される、必要な層のネガティブ型であって、該固体ポジティブ型を、水平位置で適宜な材料で完全に充填した後、前記ネガティブ型を、必要な数の層に分離したことを特徴とする、装飾性要素及び/又は、機能性要素を有するキャンドル及び、キャンドル組立用セグメントの製造装置。
【請求項33】
製造する層のネガティブ型の材料は、シリコンであることを特徴とする、請求項32記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図14a】
【図14b】
【図15a】
【図15b】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図14a】
【図14b】
【図15a】
【図15b】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【公表番号】特表2008−500410(P2008−500410A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513675(P2007−513675)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【国際出願番号】PCT/DE2005/000986
【国際公開番号】WO2005/116176
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(506393743)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【国際出願番号】PCT/DE2005/000986
【国際公開番号】WO2005/116176
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(506393743)
【Fターム(参考)】
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