説明

装飾用留め具

【目的】 装飾感、高級感を有した装飾部品を絨毯やマットに確実、容易に取り付け固定できる装飾用留め具を提供するものである。
【構成】 装飾部材と一体となったネジ部と締めつけナットからなる装飾用留め具において、ネジ先端部にカシメ用凹部を有したことを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装飾用部品に係り、特に絨毯等の軟らかい物に取り付け固定するのに好適な装飾用留め具に関するものである。
【0002】
【従来の技術と課題】従来、絨毯や壁掛けマット等に装飾用のマークやボタンを取り付け固定するには、ボンドや糊等で貼付ける方法があった。しかし、この方法では特に毛並みが深い程接着強度が弱く、不安定で、はがれたりすることとなり、その結果装飾部品を紛失することとなり、高価な貴金属製装飾部品は使い難いものであった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、上記課題を解決すべくなされたもので、装飾感、高級感を有した装飾部品を絨毯やマットに確実、容易に取り付け固定できる装飾用留め具を提供するものである。
【0004】
【発明の構成】上記課題を解決する為の本発明の装飾用留め具は、装飾部材と一体となったネジ部と締めつけナットからなる装飾用留め具において、ネジ先端部にカシメ用凹部を有したことを特徴とするものである。
【0005】
【作用】上記のような本発明の装飾用留め具によれば、ネジ先端部にカシメ用凹部を有しているので、例えば絨毯等に穴を明け、ネジ部を挿入後締めつけナットで締めつけた後、カシメ用凹部を拡張し、カシメ止めにて確実、容易に取り付け固定できるものである。
【0006】
【実施例】以下に実施例について説明する。図1に示す如く、金貨1(1/4oz、Au 999.9%) の中央部に、材質K18 (Au75%Ag12.5%Cu12.5%) 、外径 2.5mm、長さ7mmで先端部の長さ2mmには雄ネジ山及び先端部に外径2mm、深さ 1.5mmの円錐状凹部2を有したネジ付丸棒3をろう付け固定し装飾用留め具4とした。次いで、絨毯5に外径2mmの穴を明け前記ネジ付丸棒3を挿入後、材質K18 (Au75%Ag12.5%Cu12.5%) 、外径16mm、内径2mm、厚さ1mmで前記ネジ付丸棒3の雄ネジに対応する雌ネジのネジ山を有したナット6で締めつけ、図2に示す如く絨毯5に取り付けた。その後ネジ付丸棒3の先端部の円錐状凹部2を図3に示す如くハンマー7でたたいて前記凹部2を拡張しカシメ止めして取り付け固定した。然して、装飾感、高級感を有した装飾部品は絨毯に確実、容易に取り付け固定できた。
【0007】
【発明の効果】以上のように本発明の装飾用留め具によれば、ネジ先端部にカシメ用凹部を有しているので、例えば絨毯等に穴を明け、ネジ部を挿入、締めつけナットで締めつけた後、カシメ用凹部を拡張し確実、容易に取り付け固定でき、もって高価なコインやメタル等の貴金属製装飾部品も使用でき、優れた装飾感、高級感が得られるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の装飾用留め具を示す図。
【図2】本発明の一実施例の装飾用留め具を取り付けた(カシメ止めする前の)状態を示す図。
【図3】本発明の一実施例の装飾用留め具を取り付け固定した状態を示す図。
【符号の説明】
1 金貨
2 円錐状凹部
3 ネジ付丸棒
4 装飾用留め具

【特許請求の範囲】
【請求項1】 装飾部材と一体となったネジ部と締めつけナットからなる装飾用留め具において、ネジ先端部にカシメ用凹部を有したことを特徴とする装飾用留め具。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【公開番号】特開平7−51105
【公開日】平成7年(1995)2月28日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平5−220641
【出願日】平成5年(1993)8月12日
【出願人】(000217228)田中貴金属工業株式会社 (146)